JP2004214879A - データ通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】置き忘れ等のリスクを解消しつつ、装置本体の内部構造や内部回路配置を変更することなく容易に実施可能であって、しかも耐久性においても優れるデータ通信装置を提供する。
【解決手段】腕時計1は、時計本体2と、この時計本体2の係止された樹脂製のリストバンド3とで構成されている。時計本体2は、インナーケース4に、該インナーケース4の上部及び外周を覆う樹脂製のアウターケース5が着脱自在に外装された構造を有している。アウターケース5の内部には、データキャリアモジュール22が収容配置されている。このデータキャリアモジュール22は、データキャリアIC24と、このデータキャリアIC24に接続され電磁誘導により信号を送受信するためのアンテナコイル26とによって構成されている。アンテナコイル26は、アウターケース5の中央部に設けられている開口部を囲繞するように配置されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は、身体に装着されて使用されるデータ通信装置に関する。
【0003】
【従来の技術】
【0004】
今日においては、ICカードによるクレジットカードや銀行カード、キャッシュカード等、非接触式ICカードからなる電子乗車券や電子定期等、あるいは非接触式電子パスを用いたスキー場のリフト券等が実用化されつつある。前記キャッシュカード等にあっては、薄型でポケットや財布の中に入れて持ち運べることから携帯性がよく、偽造や改竄がしにくいのでセキュリティも高い。また、非接触式ICカードからなる電子定期等にあっては、財布等からカードを取り出してリーダーに通さずとも、改札できるので、混雑も減少し、改札機も故障しにくく、メンテナンスが容易である。また、アンテナコイルとICチップとからなる非接触式電子デバイスをブレスレットやネックレスに装着したスキー場のリフト券も実用化されるに至っており、このリフト券をかざすだけで改札ができるので、ストックで両手がふさがっているスキーヤーの便利性を向上させ得る。
【0005】
しかしながら、これらキャッシュカードや電子定期、あるいはネックレス型のリフト券等にあっては、薄型あるいは小型であり携帯に優れるとはいえども、置き忘れや盗難等のリスクが伴う。そこで、アンテナコイルとICチップとからなる非接触式電子デバイスを、日常的な携帯品である腕時計の時計本体内部に組み込んだり(例えば、特許文献1参照。)、腕時計のリストバンドに埋め込むことにより(例えば、特許文献2参照。)、置き忘れ等のリスクを解消することが提案されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−250783号公報
【特許文献2】
特開2000−286761号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、非接触式電子デバイスを腕時計の時計本体内部に組み込んだ場合には、時計本体の内部構造を変更したり内部の回路配置を変更する等、時計本体自体の大幅な設計変更を余儀なくされてしまう。したがって、現存する腕時計等のリスト装置に非接触データ通信機能を容易に付加することができない。
【0009】
また、非接触式電子デバイスを腕時計のリストバンドに組み込んだ場合には、時計本体の内部構造を変更したり内部の回路配置を変更する必要はない。しかし、薄型のリストバンド内部に非接触式電子デバイスを埋め込まなければならないことから、技術的な困難性が伴う。また、リストバンドは使用者の腕に装着する際に湾曲状となることから、これによって生ずる外力により内部に配置されているアンテナコイルやICチップとが破損するおそれもあり、耐久性上の問題も生ずる。
【0010】
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、置き忘れ等のリスクを解消しつつ、装置本体の内部構造や内部回路配置を変更することなく容易に実施可能であって、しかも耐久性においても優れるデータ通信装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記課題を解決するために請求項1に係る発明にあっては、装置本体とこの装置本体を身体に装着するための装着手段とを備えるとともに、アンテナコイルとこのアンテナコイルを介して外部の通信装置と非接触でデータ通信を行うデータ通信手段とを備えるデータ通信装置において、前記装置本体の上部に設けられたアウターケースに前記アンテナコイルとデータ通信手段とを配置してある。
【0013】
したがって、装置本体の内部構造を変更したり内部の回路配置を変更することなく、アンテナコイルとデータ通信手段とを配置することができる。よって、置き忘れ等のリスクを解消しつつ、現存する身体装着型の機器における装置本体の内部構造を変更したり内部の回路配置を設計変更することなく、技術的にも容易に非接触データ通信機能を付加することが可能となる。また、身体への装着に伴ってアンテナコイルとデータ通信手段とに外力が加わることもなく、よって、置き忘れ等のリスクを解消しつつ、耐久性を向上させることもできる。
【0014】
また、請求項2の発明に係るデータ通信装置にあっては、前記アウターケースを非導体で形成し、その内部に前記アンテナコイルとデータ通信手段とを配置してある。したがって、外部の通信装置と非接触でデータ通信を行う際に、データ通信装置のアンテナコイルと外部通信装置のアンテナコイルとの間に誘導電磁界が支障なく形成され、アンテナコイルを介して外部の通信装置と非接触でデータ通信する際のデータ通信精度が向上する。
【0015】
また、請求項3の発明に係るデータ通信装置にあっては、前記アウターケースを前記装置本体に対して着脱自在としてある。したがって、既存の装置本体に非接触データ通信機能を容易に付加することができるばかりでなく、ユーザーの嗜好や用途、サービスによって、データ通信装置の外観デザインやスタイルも自由に選択あるいは変更できる。また、このデータ通信装置を利用するシステムを採用するサービス業者等にとっても、アンテナコイルとデータ通信手段とが配置されたアウターケースのみを製造して、低コストで、多様なデザインのデータ通信装置をユーザーに提供できるメリットが生ずる。さらに、厚さ方向における部品の重畳を少なくすることができ、着脱自在であっても装置全体の薄型化を図ることができる。
【0016】
また、請求項4に係る発明にあっては、装置本体とこの装置本体を身体に装着するための装着手段とを備えるとともに、アンテナコイルとこのアンテナコイルを介して外部の通信装置と非接触でデータ通信を行うデータ通信手段とを備えるデータ通信装置において、前記装置本体の上面に設けられた表示部のカバー部材を囲繞するベゼルに、前記アンテナコイルとデータ通信手段とを配置した。
【0017】
したがって、装置本体の内部構造を変更したり内部の回路配置を変更することなく、アンテナコイルとデータ通信手段とを配置することができる。よって、置き忘れ等のリスクを解消しつつ、現存する身体装着型の機器における装置本体の内部構造を変更したり内部の回路配置を設計変更することなく、技術的にも容易に非接触データ通信機能を付加することが可能となる。また、身体への装着に伴ってアンテナコイルとデータ通信手段とに外力が加わることもなく、よって、置き忘れ等のリスクを解消しつつ、耐久性を向上させることもできる。
【0018】
また、請求項5の発明に係るデータ通信装置にあっては、前記ベゼルを非導体で形成し、その内部に前記アンテナコイルとデータ通信手段とを配置してある。したがって、外部の通信装置と非接触でデータ通信を行う際に、データ通信装置のアンテナコイルと外部の通信装置のアンテナコイルとの間に誘導電磁界が支障なく形成され、アンテナコイルを介して外部の通信装置と非接触でデータ通信する際のデータ通信精度が向上する。
【0019】
また、請求項6の発明に係るデータ通信装置にあっては、前記ベゼルは前記装置本体に対して着脱自在であるとともに、他のデータ通信装置の装置本体に装着可能である。したがって、既存の装置本体に容易に非接触データ通信機能を付加することができるばかりでなく、ユーザーの嗜好や用途、サービスによって、データ通信装置の外観デザインやスタイルも自由に選択あるいは変更できる。また、このデータ通信装置を利用するシステムを採用するサービス業者等にとっても、アンテナコイルとデータ通信手段とが配置されたベゼルのみを製造して、低コストで、多様なデザインのデータ通信装置をユーザーに提供できるメリットが生ずる。さらに、厚さ方向における部品の重畳を少なくすることができ、着脱自在であっても装置全体の薄型化を図ることができる。
【0020】
また、請求項7の発明に係るデータ通信装置にあっては、前記ベゼルは、前記カバー部材を囲繞する環状部とこの環状部の一部に設けられ外側に突出する突出部とを備え、前記環状部に前記アンテナコイルを配置し、前記突出部に前記データ通信手段を配置してある。したがって、環状部と突出部とを有するベゼルの形状を有効に利用して、アンテナコイルとデータ通信手段と困難性を伴わずに配置することができる。
【0021】
また、請求項8の発明に係るデータ通信装置にあっては、前記ベゼルは、前記装置本体に設けられているアナログ時計表示部を囲繞する第1の窓部と、デジタル時計表示部を囲繞する第2の窓部とを有する。したがって、装置本体がアナログ時計表示部とデジタル時計表示部とを有する時計本体であっても、アナログ時計表示部とデジタル時計表示部の視認性を低下させることなく、非接触データ通信機能を付加することが可能となる。
【0022】
また、請求項9に係る発明にあっては、装置本体とこの装置本体を身体に装着するための装着手段とを備えるとともに、アンテナコイルとこのアンテナコイルを介して外部の通信装置と非接触でデータ通信を行うデータ通信手段とを備えるデータ通信装置において、前記装置本体の底面に設けられている裏蓋の下面側に環状の凹部を形成する一方、この環状の凹部に配置されるリング部材を設け、このリング部材に前記アンテナコイルとデータ通信手段とを配置してある。
【0023】
したがって、装置本体の内部構造を変更したり内部の回路配置を変更することなく、アンテナコイルとデータ通信手段とを配置することができる。よって、置き忘れ等のリスクを解消しつつ、現存する身体装着型の機器における装置本体の内部構造を変更したり内部の回路配置を設計変更することなく、技術的にも容易に非接触データ通信機能を付加することが可能となる。また、身体への装着に伴ってアンテナコイルとデータ通信手段とに外力が加わることもなく、よって、置き忘れ等のリスクを解消しつつ、耐久性を向上させることもできる。
【0024】
また、請求項10の発明に係るデータ通信装置にあっては、前記リング部材を非導体で形成し、その内部に前記アンテナコイルとデータ通信手段とを配置してある。したがって、外部の通信装置と非接触でデータ通信を行う際に、データ通信装置のアンテナコイルと外部通信装置のアンテナコイルとの間に誘導電磁界が支障なく形成され、アンテナコイルを介して外部の通信装置と非接触でデータ通信する際のデータ通信精度が向上する。
【0025】
また、請求項11の発明に係るデータ通信装置にあっては、前記リング部材を着脱自在としてある。したがって、既存の装置本体に容易に非接触データ通信機能を付加することができるばかりでなく、ユーザーの嗜好や用途、サービスによって、データ通信装置の外観デザインやスタイルも自由に選択あるいは変更できる。また、このデータ通信装置を利用するシステムを採用するサービス業者等にとっても、アンテナコイルとデータ通信手段とが配置されたリング部材のみを製造して、低コストで、多様なデザインのデータ通信装置をユーザーに提供できるメリットが生ずる。さらに、厚さ方向における部品の重畳を少なくすることができ、着脱自在であっても装置全体の薄型化を図ることができる。
【0026】
また、請求項12の発明に係るデータ通信装置にあっては、装置本体とこの装置本体を身体に装着するための装着手段とを備えるとともに、アンテナコイルとこのアンテナコイルを介して外部の通信装置と非接触でデータ通信を行うデータ通信手段とを備えるデータ通信装置において、前記装置本体の底面に設けられている裏蓋の下面側に環状の凹部を形成する一方、前記アンテナコイルとデータ通信手段とが配置された第1及び第2のリング部材とを形成し、前記第1のリング部材を前記凹部に配置するとともに、前記第2のリング部材を前記装置本体の上面部に配置してある。したがって、現存する装置本体の内部構造を変更したり内部の回路配置を設計変更することなく、技術的にも容易に異なる2種の外部通信装置と非接触でデータ通信を行う機能を付加することができる。
【0027】
また、請求項13の発明に係るデータ通信装置にあっては、前記データ通信手段は、外部とデータを送受するためのデータ入出力端子を有し、前記装置本体は、内部回路に接続され前記データ入出力端子に接触する接触部を有し、前記装置本体の内部回路と前記データ通信手段とを、前記データ入出力端子及び接触部を介して2線式シリアル・バスで接続してある。
【0028】
したがって、現存する身体装着型の機器における装置本体の内部構造を変更したり内部の回路配置を設計変更することなく、データ通信手段と装置本体内部の回路とのデータ送受信を達成することができる。よって、装置本体側に設けられているスイッチや表示部をデータ通信手段のデータ出力装置として用いることもでき、あるいはデータ通信手段が有するデータを装置本体側のLSIやメモリに読み込み記憶して表示部に表示することができ、これにより、装置本体の多機能化を図ることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
【0030】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の一実施の形態を図にしたがって説明する。
本実施の形態は、本発明を腕時計に適用したものである。図1〜図3は本発明の第1の実施の形態を示すものであり、図1は本実施の形態の断面図、図2は分解断面図、図3は分解斜視図である。図に示すように、この腕時計1は、アウトドアやスポーツ用の腕時計としての外観を備えたものであって、時計本体2と、この時計本体2の係止された樹脂製のリストバンド3とで構成されている。時計本体2は、リストバンド3が係止された先かん取付部4a,4aを有する強化樹脂製のインナーケース4に、インナーケース4の上部及び外周を覆う樹脂製のアウターケース5が着脱自在に外装された構造を有している。インナーケース4の中央上面には、樹脂製の表示見切り板7が配置されている一方、インナーケース4の上方を閉鎖する風防ガラス8が防水パッキン9を介して嵌着されている。なお、アウターケース5に覆われたインナーケース4の周壁には複数の操作ボタン10等が取り付けられている。
【0031】
さらに、インナーケース4の内部には樹脂製あるいは合成ゴム製の緩衝リング12、緩衝材リング13が重なって内嵌されており、その内側に時計モジュール14、緩衝材15が順に収容される。そして、インナーケース4の下方開口部が、防水パッキン16を介して止着された樹脂製の裏蓋17によって密閉され、裏蓋17上に電圧ブザー36が配置されている。
【0032】
前記時計モジュール14は、ハウジング材19により位置決めされた時計用LSI基板21を有し、この時計用LSI基板21上にはLCD表示パネル23が設けられ、また、ハウジング材19の下面側には電池20が配置されている。
【0033】
前記アウターケース5の内部には、データキャリアモジュール22が収容配置されている。データキャリアモジュール22は、データキャリアIC24と、このデータキャリアIC24に接続され電磁誘導により信号を送受信するためのアンテナコイル26とによって構成されている。そして、アンテナコイル26は、アウターケース5の中央部に設けられている開口部5aを囲繞するように配置されている。
【0034】
図4は、前記データキャリアモジュール22とリーダー/ライター100の回路構成を示すブロック図である。図示のようにデータキャリアモジュール22のデータキャリアIC24は、データキャリア側アンテナコイル26の両端部に接続された同調コンデンサ201を有するともに、AC/DCコンバータ202、電源制御部206、クロック再生部203、復調部204、及び復号部205を有している。 電磁誘導によってアンテナコイル26に発生した電流は、AC/DCコンバータ202で整流されて、データキャリアモジュール22を駆動するための電源として電源制御部206に送られる。そして、電源制御部206はデータキャリアモジュール22の各部に電源供給を行うと共に電源制御部の状態をICカード制御部207に伝える。また、電磁誘導によってアンテナコイル26で受信した信号からクロック再生部203でクロックを再生すると共に、復調部204において受信したデータを復調し、復号部205において復号処理を行う。そして、前記生成されたクロックと前記復号処理されたデータはICカード制御部207に入力される。
また、ICカード制御部207は、これら各部から入力されるデータ等に基づき、メモリー208に記憶されているデータの中からリーダー/ライター100に送出するデータを符号化部209に供給し、この符号化部209で符号化されたデータは変調部210で変調されて、データキャリア側アンテナコイル26に送出されるように構成されている。
【0035】
一方、リーダー/ライター100は、リーダー/ライター側アンテナコイル101の一端に同調コンデンサ102を介して接続されたアンテナ駆動回路103と復調部104とを有している。電磁誘導によってリーダー/ライター側アンテナコイル101が受信した信号はこの復調部104で復調され、フィルター&増幅部105にてフィルタリングされるとともに増幅され、復号部106でデータに復号されて制御装置/システム107に供給される。また、データキャリアモジュール22に送出するデータは、前記制御装置/システム107から符号化部108に送られて符号化部108において符号化され、変調部109で変調されてアンテナ駆動回路103に供給される。アンテナ駆動回路103は、発振部110から出力される所定周波数のクロックと、変調部109で変調された信号とに基づき、リーダー/ライター側アンテナコイル101を駆動するように構成されている。なお、制御装置/システム107には、金融ネットワーク、開閉ゲート、サーバーなどの制御対象300に接続されている。
【0036】
以上の構成からなる腕時計1においては、アウターケース5の内部にデータキャリアIC24とアンテナコイル26とからなるデータキャリアモジュール22が収容配置されおり、また、このアウターケース5は着脱自在である。したがって、このアウターケース5を装着することより、インナーケース4の内部構造、時計用LSI基板21やLCD表示パネル23の配置構造を変更することなく、腕時計1にデータキャリアモジュール22を配置することができる。したがって、置き忘れ等のリスクを解消しつつ、現存する腕時計1を設計変更することなく、技術的にも容易に非接触データ通信機能を付加することが可能となる。また、データキャリアモジュール22を個別配置することなく、時計本体2のアウターケース5の内部に配置するようにしたことから、身体への装着に伴ってデータキャリアIC24とアンテナコイル26とに外力が加わることもなく、データキャリアモジュール22を日常的な携帯品である腕時計の時計本体内部に組み込んだり、腕時計のリストバンドに埋め込むことができる。よって、置き忘れ等のリスクを解消しつつ、耐久性を向上させることもできる。
図5は、データキャリアIC24からリーダー/ライター100にデータを送信した場合の各部における信号を示した図である。
【0037】
データキャリアIC24のメモリー208から図5に示す送信データAをリーダー/ライター100に供給する場合、前記図5に示す送信データAは符号化部209、変調部210においてそれぞれ符号化、変調処理されて、データキャリア側アンテナコイル26からはキャリア周波数Bで送信信号Cが放射される。この状態で、腕時計1を腕に装着したユーザーがリーダー/ライター側アンテナコイル101が配置されている場所に近づくと、前記リーダー/ライター100から応答信号が送出されてデータキャリア側アンテナコイル22は誘導電磁波により受信信号Dを受信する。すると、データキャリアIC24のクロック再生部203は、再生クロックEを生成してICカード制御部207に送出し、符号部205は復調部204からの信号に基づき、受信データFを生成してICカード制御部207に送出する。
【0038】
ここで、前記受信信号Dは、プリアンプル/同期信号データブロック、制御命令データブロック、アドレス&データブロック、符号データブロック、ポストアンプル/同期データブロックなどで構成されている。
【0039】
また、前記送信信号Cは、プリアンプル/同期データブロック、制御命令データブロック、読出データブロック、符号データブロック、ポストアンプル/同期データブロックで構成されている。
【0040】
そして、リーダー/ライター100側からキャリアを送信すると、これを受信したデータキャリアIC24側は、パワーONリセット信号と初期出力(IDなど)信号を送信した後、受信待ちの状態となる。すると、リーダー/ライター100側は、データキャリアIC24側の受信待ち許容時間が経過する前に、受信モード要求と命令を送信する。データキャリアIC24側は、前記受信モード要求と命令の受信処理をした後、応答信号を送信し、再び受信待ち状態となる。したがって、この応答がリーダー/ライター100側で受信されて、制御装置/システム107が制御対象300を制御することにより、金融ネットワークへの接続、ゲートの開閉、所定のサーバーへの接続がなされる。したがって、この腕時計1を腕に装着しておくことにより、金融ネットワークへの接続、ゲートの開閉、所定のサーバーへに接続する等の所定の制御対象300を制御することが可能となる。
【0041】
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の第2の実施の形態を示すものであり、この実施の形態において時計本体2は、アウターケース5を含んで構成されている。但し、第1の実施の形態とは異なりアウターケース5にはデータキャリアモジュール22が収容配置されてはいない。そして、アウターケース5はその内側に配置され図示を省略したインナーケース4(図3参照)に結合されている。
【0042】
アウターケース5上面部には、樹脂製のベゼル29が着脱自在に設けられている。このベゼル29の内部には、データキャリアモジュール22が収容配置されている。データキャリアモジュール22は、前述の図4に示した回路を有するデータキャリアIC24と、このデータキャリアIC24に接続され電磁誘導により信号を送受信するためのアンテナコイル26とによって構成されている。そして、アンテナコイル26は、ベゼル29の中央部に設けられている開口部29aを囲繞するように配置されている。
【0043】
なお、アウターケース5及びベゼル29以外の構成は、図3に示した第1の実施の形態と同一であるので、同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0044】
以上の構成からなる腕時計1においては、ベゼル29の内部にデータキャリアIC24とアンテナコイル26とからなるデータキャリアモジュール22が収容配置されおり、また、このベゼル29は着脱自在である。したがって、このベゼル29を装着することより、インナーケース4の内部構造、時計用LSI基板21やLCD表示パネル23の配置構造を変更することなく、腕時計1にデータキャリアモジュール22を配置することができる。したがって、置き忘れ等のリスクを解消しつつ、現存する腕時計1を設計変更することなく、技術的にも容易に非接触データ通信機能を付加することが可能となる。また、リストバンド3にデータキャリアモジュール22を配置することなく、時計本体2のベゼル29に配置するようにしたことから、身体への装着に伴ってデータキャリアIC24とアンテナコイル26に外力が加わることもなく、データキャリアモジュール22を日常的な携帯品である腕時計の時計本体内部に組み込んだり、腕時計のリストバンドに埋め込むことができる。よって、置き忘れ等のリスクを解消しつつ、耐久性を向上させることもできる。
【0045】
(第1及び第2の実施の形態の変形例)
▲1▼第1の実施の形態の変形例
図7は、前記第1の実施の形態の変形例を示すものである。この変形例においては、前述した第1の実施の形態と同様に、アウターケース5は、時計本体2のインナーケース4に着脱自在であって、その内部に前述の図4に示した回路を有するデータキャリアIC24と、このデータキャリアIC24に接続され電磁誘導により信号を送受信するためのアンテナコイル26とからなるデータキャリアモジュール22が収容配置されている。しかし、第1の実施の形態とは異なり、リストバンド3は時計本体2のインナーケース4側ではなく、アウターケース5に複数のビス30により係着されている。
【0046】
したがって、この変形例においては、(a)に示したリストバンド3が係着されたアウターケース5を、(b)に示した時計本体2のインナーケース4に被覆させて装着することにより、(c)に示すように腕時計1が完成する。よって、時計本体2を設計変更することなく、腕時計1にデータキャリアモジュール22を配置することができる。
【0047】
▲2▼第2の実施の形態の変形例
図8は、前記第2の実施の形態の変形例を示すものである。この変形例においては、前述した第2の実施の形態と同様に、ベゼル29は、時計本体2のアウターケース5に着脱自在であって、その内部にデータキャリアIC24とアンテナコイル26とからなるデータキャリアモジュール22が収容配置されている。しかし、第2の実施の形態とは異なり、ベゼル29には前記開口部29aを囲繞する環状部29bとこの環状部29bの一部に設けられ外側に突出する突出部29cとが設けられている。そして、アンテナコイル26は環状部29b内に収容配置され、データキャリアIC24は突出部29c内に収容配置されている。
【0048】
したがって、この変形例においては、(b)に示したベゼル29を、(a)に示した時計本体2のアウターケース5に装着することにより、腕時計1が完成する。よって、時計本体2を設計変更することなく、腕時計1にデータキャリアモジュール22を配置することができる。しかも、アンテナコイル26を環状部29bに収容配置し、データキャリアIC24を突出部29cに収容配置することにより、ベゼル29の形状を有効に利用して、データキャリアモジュール22を配置することができる。
【0049】
▲3▼第1及び第2の実施の形態の変形例
図9は、前記第1及び第2の実施の形態の変形例を示すものである。この変形例において時計本体2は、各々データキャリアIC24とアンテナコイル26とからなるデータキャリアモジュール22が収容配置されたベゼル29とアウターケース5とを選択的に装着できるように構成されている。また、ベゼル29には、時計本体2に設けられているアナログ時計表示部2aを囲繞する第1の窓部29dと、デジタル時計表示部2bを囲繞する第2の窓部29fとが設けられている。
【0050】
したがって、この変形例においては、(b)に示したベゼル29を(a)に示した時計本体2に装着しても、あるいは(c)に示したアウターケース5を(a)に示した時計本体2に装着しても、腕時計1が完成する。よって、時計本体2を設計変更することなく、腕時計1にデータキャリアモジュール22を配置することができる。しかも、ベゼル29には、第1の窓部29dと第2の窓部29fとが設けられていることから、時計本体2にアナログ時計表示部2aとデジタル時計表示部2bとが設けられていても、これらの視認性を低下させることはない。 また、(d)(e)(f)に示したように、データキャリアモジュール22が設けられておらずデザインが異なるベゼル29やアウターケース5を選択的に装着することにより、通常の腕時計としても使用することができるとともにそのファッション性を高めることもできる。
【0051】
(第3の実施の形態)
図10〜図12は、本発明の第3の実施の形態を示すものであり、図10は本実施の形態の断面図、図11は分解斜視図、図12(a)はリング部材の断面図、同図(b)はリング部材の斜視図である。この実施の形態において、アウターケース5は第1の実施の形態とは異なり、データキャリアモジュール22が配置されてはいない。
【0052】
他方、裏蓋17の下面側には、環状の凹部17aが形成され、この凹部17a内には、樹脂製のリング部材31が着脱自在に装着されている。このリング部材31の内部に、データキャリアモジュール22が収容配置されている。データキャリアモジュール22は、前述の図4に示した回路を有するデータキャリアIC24と、このデータキャリアIC24に接続され電磁誘導により信号を送受信するためのアンテナコイル26とによって構成されている。そして、アンテナコイル26は、リング部材31の中央部に設けられている開口部31aを囲繞するように配置されている。
【0053】
なお、アウターケース5、裏蓋17、及びリング部材31以外の構成は、図3に示した第1の実施の形態と同一であるので、同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0054】
以上の構成からなる腕時計1においては、リング部材31内にデータキャリアIC24とアンテナコイル26とからなるデータキャリアモジュール22が収容配置されおり、また、このリング部材31は裏蓋17に形成された凹部17aに着脱自在である。したがって、このリング部材31を装着することより、インナーケース4の内部構造、時計用LSI基板21やLCD表示パネル23の配置構造を変更することなく、腕時計1にデータキャリアモジュール22を配置することができる。したがって、置き忘れ等のリスクを解消しつつ、現存する腕時計1を設計変更することなく、技術的にも容易に非接触データ通信機能を付加することが可能となる。また、リストバンド3にデータキャリアIC24とアンテナコイル26とからなるデータキャリアモジュール22を配置することなく、時計本体2のリング部材31に配置するようにしたことから、身体への装着に伴ってデータキャリアIC24とアンテナコイル26に外力が加わることもなく、データキャリアモジュール22を日常的な携帯品である腕時計の時計本体内部に組み込んだり、腕時計のリストバンドに埋め込むことができる。よって、置き忘れ等のリスクを解消しつつ、耐久性を向上させることもできる。
【0055】
(第4の実施の形態)
図13は、本発明の第4の実施の形態を示すものであり、この実施の形態においては第1のリング部材41と第2のリング部材42とを用いる。両リング部材41、42の構成は、前述した第3の実施の形態におけるリング部材31と同様であり、その内部にデータキャリアIC24とアンテナコイル26とからなるデータキャリアモジュール22が収容配置されている。また、時計本体2の裏蓋17(図13参照)の構成も第3の実施の形態と同様であり、前記凹部17a内に第1のリング部材41が着脱自在に配置されている。更に、アウターケース5の上面に第2のリング部材42が着脱自在に配置されている。
【0056】
したがって、この実施の形態によれば、第1のリング部材41側に配置されたデータキャリアモジュール22により、電磁誘導式や電磁結合方式の各種リーダ/ライタ又は質問機と非接触でデータ通信を行うことができ、かつ、第2のリング部材42側に配置されたデータキャリアモジュール22により、他のリーダ/ライタ又は質問機と非接触でデータ通信を行うことができる。したがって、現存する腕時計1の内部構造を変更したり内部の回路配置を設計変更することなく、技術的にも容易に異なる2種のリーダ/ライタ又は質問機と非接触通信可能なデータ通信機能を付加することができる。
【0057】
(リング部材実施の形態)
なお、前記リング部材(図11:31、図13:41、42)は、図14の(a)〜(d)に示したいずれであってもよい。すなわち、(a)は空芯コイルであって、リング状の非導電体32の外周にアンテナコイル26が巻装されているものである。(b)〜(d)は、磁芯入りコイルであって、(b)はリング状の非導電体32内に磁芯33(又は磁性体)が配置され、非導電体32にアンテナコイル26が巻装されているものである。(c)は、リング状の非導電体32の内周面に磁芯33(又は磁性体)が配置され、外周面にアンテナコイル26が巻装されているものである。(d)は、リング状の磁性体34の外周面にアンテナコイル26が巻装されているものである。
【0058】
(第5の実施の形態)
図15〜図21は、本発明の第5の実施の形態を示すものである。図15及び図15〜図17に示すように、この実施の形態においては、前述の図6に示した第2の実施の形態と同様に、時計本体2は、データキャリアモジュール22が収容配置されてはいないアウターケース5を含んで構成されている。そして、アウターケース5はその内側に配置されたインナーケース4に結合され、アウターケース5上面部には、樹脂製のベゼル29が着脱自在に設けられている。
【0059】
このベゼル29の下面側には、データキャリアIC24とアンテナコイル26とからなるデータキャリアモジュール22が配置された回路基板50が取り付けられている。そして、アンテナコイル26は、ベゼル29の中央部に設けられている開口部29aを囲繞するように配置されている。さらに、回路基板50の下面側には、前記データキャリアIC24に接続された弾性を有する一対の端子51、51が突設されている。一方、時計本体2の上面には、アウターケース5より突出する金属ピン52、52が設けられている。この金属ピン52は、端子53、53を介して時計用LSI基板21に接続されているとともに、前記端子51、51に接触している。
【0060】
図18は、前記データキャリアモジュール22とリーダー/ライター100の構成、及び時計用LSI基板21に設けられた回路の構成を示すブロック図である。このブロック図において、リーダー/ライター100の構成は図4に示した第1の実施の形態と同一であるので、同一部分に同一符号を付して説明を省略する。また、データキャリアモジュール22のデータキャリアIC24は、メモリー208とICカード/データキャリアの制御部211の構成、及び前記端子51、51に接続されたデータ入出力インターフェース212を備える点において、図4に示した第1の実施の形態とは異なるが、他は同一であるので、同一部分に同一符号を付して説明を省略する。すなわち、メモリー208には、ユーザー読出し禁止エリア208aとユーザー読出し許容エリア208bとが設けられ、ICカード/データキャリアの制御部211には、ユーザー認証部211aが設けられている。
【0061】
一方、時計用LSI基板21に設けられた回路には、前記金属ピン52、52に接続されかつ時計制御部401に接続されたデータ入出力インターフェース402が設けられている。時計制御部401には、所定周期のクロック信号を生成する発振器403、前記操作ボタン10の操作情報を入力する入力部404、前記LCD表示パネル23に表示制御信号を出力する表示出力部405、前記電圧ブザーを駆動する報知出力部406、及びメモリー407が接続されている。メモリー407には、ユーザー認証用データD1及びユーザー読み出しデータD2が記憶されている。
【0062】
すなわち、この本実施の形態においては、ICカード/データキャリアの制御部211を時計制御部401に接続させることにより、セキュリティを損なわずに、残高や残回数、利用履歴など、データキャリアIC24内に記憶されたシステムの利用状況のみを時計本体2側から読み出し可能とし、データキャリアIC24側では時計本体2の入力部404やメモリー407、あるいは電源を使用可能に構成されている。このため、データキャリアIC24のメモリー208に、時計本体2側からの読み出しが可能なユーザー読出し許容エリア208bを設ける一方、読み出しが不可能なユーザー読出し禁止エリア208aを設けてセキュリティを確保している。
【0063】
また、ICカード/データキャリアの制御部211にユーザー認証部211aを設け、このユーザー認証部211aで認証OKの場合以外は、アクセスできない構成とすることによっても、セキュリティを確保するようにしている。したがって、ユーザー認証部211aは、正当なユーザーの認証用に、デバイス識別番号、製造シリアル番号、ユーザー暗証などの照合回路若しくは暗号/復号回路などを内蔵する。
【0064】
また、時計本体2のメモリー407には、前記ユーザー認証部211aでの認証に必要なユーザー認証用データD1が格納されているとともに、認証後データキャリアIC24側から読み出したユーザー読み出しデータD2が格納され、このユーザー読み出しデータD2が、表示出力部405を介してLCD表示パネル23に出力されて表示される。
【0065】
したがって、LCD表示パネル23には、図19(a)に示すように時計表示を行うことができるのみならず、前記ユーザー読み出しデータD2に基づき、(b)に示すようにカード選択メニューを表示し、さらに(c)に示すようにカード選択メニューから選択されたクレジットカードを表示することができる。また、マイクロペイメントカード(d)、定期券(e)、プリペイド乗車券カード(f)、ポイントカード(g)、身分証明書(h)、デバイスID等のシステムデータ(i)を表示することができる。したがって、時計本体2のLCD表示パネル23を有効利用して、データキャリアIC24の用途に応じた各種表示を行うことが可能となる。
【0066】
なお、時計本体2からはデータキャリアIC24のメモリー208の各エリア208a、208bを直接指定せず、認証とともに情報要求(残高、残回数、有効回数、利用履歴、所有者情報の照会など)のコマンドのみデータキャリアIC24に送り、データキャリアIC24がこれに応答して、認証成功の場合のみユーザー読出し許容エリア208bの情報を読み出して出力する構成としてもよい。
【0067】
図20は、前記データ入出力インターフェース212、402を2線式シリアルインターフェースとした場合の回路構成例を示す図である。すなわち、クロック信号線SCKとデータ信号線SDAとは、夫々スタート/ストップ制御部501、シリアル制御部(Logic)502、デバイスアドレス比較部503に接続され、データ信号線SDAは更にDin/Dout Ack制御部(Logic)504に接続している。前記タート/ストップ制御部501は、シリアル制御部502を介して昇圧回路/タイミング制御部505に接続され、シリアル制御部502は、前記デバイスアドレス比較部503とアドレスカウンタ(Data/Ward)506に接続されている。また、アドレスカウンタ506には、前記デバイスアドレス比較部503が接続されているとともに、Y−デコーダー507が接続されている。そして、データメモリー、入出力レジスタ、表示用メモリー等のメモリー群508に、昇圧回路/タイミング制御部505、アドレスカウンタ506、Y−デコーダー507及びDin/Dout Ack制御部504から各々信号が入力され、Din/Dout Ack制御部504からの出力データ等(Dout Ack)がデータ信号線SDAから出力されるように構成されている。
【0068】
図21は、前記2線式シリアルインターフェースにおいて、時計本体2側とデータキャリアモジュール22側との間で送受信されるデータの構成例を示すものである。本例では、同図(A)(B)に示すように、スタートビットSとストップビットPとを用いる所謂調歩式(非同期式)で、スタートビットSで送信を開始し、8ビットずつシリアル伝送し、最後にストップビットPを送信して終了する。受信側では各8ビット毎にデータの受信を確認すると、確認応答信号ACKをデータ送信側に返信する。このとき、伝送するシリアルデータは、同図(A)に例示するように、スタートビットSが先頭部、ストップビットPが末尾部にそれぞれ設定され、8ビット単位でスレーブアドレス、ワードアドレス、データと設定されており、8ビット単位で受信側から送信される確認応答信号ACKの受信を確認できるようになっている。したがって、図21に示したデータを図20に示した2線式シリアルインターフェースを介して、時計本体2側とデータキャリアモジュール22側との間で送受信することにより、前述したように、時計本体2のLCD表示パネル23を有効利用して、データキャリアIC24の用途に応じた各種表示を行うことが可能となる。
【0069】
なお、第5の実施の形態においてのみ、端子51、51及び金属ピン52、52を介して、データキャリアIC24と時計用LSI基板21を接続させるようにしたが、他の実施の形態においても同様に端子51、51及び金属ピン52、52、端子53、53を設けて、データキャリアIC24と時計用LSI基板21を接続させるようにしてもよい。
【0070】
また、前述のように時計本体2側でのスイッチ操作により、データキャリアIC24側の処理を操作できるので、時計本体2からの操作により、例えばリーダー/ライター側に近接すると、自動的に課金処理してしまう非接触式ICカード等の機能を必要に応じて任意にオン・オフ操作できるようにしたり、内蔵のアプリケーション毎に利用、非利用を設定できるきようにしてもよい。
更に、時計本体2側に暗証番号(PIN)の入力照合や指紋認証などの認証手段を設けるとともに、認証の照合検証がOKである場合にのみ、時計本体2側からデータキャリアIC24側へ操作信号やコマンド信号を送信する制御手段を設けるようにしてもよい。
また、時計本体2やリストバンド3に、腕などの身体に装着中か否かを検出する装着センサを設けて、装着をやめた場合は、データキャリアIC24の機能を自動的にオフ、あるいは停止させるように制御したり、データキャリアIC24へのコマンド送出やデータ受信を停止させたり、また前述の認証機能を停止させたり、認証結果を削除するなど、装着状体に応じてデータキャリアIC24の機能を制御する手段を設けるようにしてもよい。
【0071】
【発明の効果】
【0072】
以上説明したように請求項1、4、9に係る発明によれば、装置本体の内部構造を変更したり内部の回路配置を変更することなく、アンテナコイルとデータ通信手段とを配置することができる。よって、置き忘れ等のリスクを解消しつつ、現存する身体装着型の機器における装置本体の内部構造を変更したり内部の回路配置を設計変更することなく、技術的にも容易に非接触データ通信機能を付加することが可能となる。また、身体への装着に伴ってアンテナコイルとデータ通信手段とに外力が加わることもなく、よって、置き忘れ等のリスクを解消しつつ、耐久性を向上させることもできる。
【0073】
また、請求項2、5、10に係る発明によれば、外部の通信装置と非接触でデータ通信を行う際に、データ通信装置のアンテナコイルと外部通信装置のアンテナコイルとの間に誘導電磁界が支障なく形成され、アンテナコイルを介して外部の通信装置と非接触でデータ通信する際のデータ通信精度を向上させることができる。
【0074】
また、請求項3、6、11に係る発明によれば、既存の装置本体に容易に非接触データ通信機能を付加することができるばかりでなく、ユーザーの嗜好や用途、サービスによって、データ通信装置の外観デザインやスタイルも自由に選択あるいは変更できる。また、このデータ通信装置を利用するシステムを採用するサービス業者等にとっても、アンテナコイルとデータ通信手段とが配置されたアウターケースやベゼル、あるいはリング部材のみを製造して、低コストで、多様なデザインのデータ通信装置をユーザーに提供できるメリットを与えることができる。さらに、厚さ方向における部品の重畳を少なくすることができ、着脱自在であっても装置全体の薄型化を図ることができる。
【0075】
また、請求項7に係る発明によれば、環状部と突出部とを有するベゼルの形状を有効に利用して、アンテナコイルとデータ通信手段と困難性を伴わずに配置することができる。
【0076】
また、請求項8に係る発明によれば、装置本体がアナログ時計表示部とデジタル時計表示部とを有する時計本体であっても、アナログ時計表示部とデジタル時計表示部の視認性を低下させることなく、非接触データ通信機能を付加することが可能となる。
【0077】
また、請求項12に係る発明によれば、現存する装置本体の内部構造を変更したり内部の回路配置を設計変更することなく、技術的にも容易に異なる2種の外部通信装置と非接触でデータ通信を行う機能を付加することができる。
【0078】
また、請求項13に係る発明によれば、現存する身体装着型の機器における装置本体の内部構造を変更したり内部の回路配置を設計変更することなく、データ通信手段と装置本体内部の回路とのデータ送受信を達成することができる。したがって、窓口機やリーダーライターが近くにない場合やカードを利用する事前でも、装置本体側に設けられている表示部で、例えばプリペイドの残額や履歴等を確認することができる等、利便性を高めることができる。また、装置本体に設けられているスイッチの操作により、装置本体からデータ通信手段側に命令コマンド等を送信して、データ通信手段内の表示データを選択したり、認証処理や決済処理、使用アプリケーションや口座を選択するなど、データ通信手段の処理を操作することもできるので、複数の口座やアプリケーションが記憶されているデータ通信手段でも指定選択して利用することが可能となる。また、複数のアンテナコイルとデータ通信手段とを脱着式に装置本体に装着して、データ通信手段内のデータの内容を確認できる携帯型カードリーダーとして利用することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の分解断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の分解斜視図である。
【図4】データキャリアモジュールとリーダー/ライターの回路構成を示すブロック図である。
【図5】データキャリアモジュールとリーダー/ライターの送受信動作時における信号を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態を示す分解斜視図である。
【図7】第1の実施の形態の変形例を示す平面図である。
【図8】第2の実施の形態の変形例を示す平面図である。
【図9】第1及び第2の実施の形態の変形例を示す平面図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態を示す断面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態の分解斜視図である。
【図12】リング部材の断面図及び斜視図である。
【図13】本発明の第4の実施の形態を示す分解斜視図である。
【図14】リング部材実施の形態を示す断面図である
【図15】本発明の第5の実施の形態を示す断面図である。
【図16】本発明の第5の実施の形態の分解断面図である。
【図17】本発明の第5の実施の形態の分解斜視図である。
【図18】データキャリアモジュールとリーダー/ライターの回路構成、及び時計用LSI基板に設けられた回路の構成を示すブロック図である。
【図19】LCD表示パネルでの表示例を示す図である。
【図20】2線式シリアルインターフェースの回路構成例を示す図である。
【図21】同2線式シリアルインターフェースにおける送受信信号を示す図である。
【符号の説明】
1 腕時計
2 時計本体
2a アナログ時計表示部
2b デジタル時計表示部
4 インナーケース
5 アウターケース
5a 開口部
7 データキャリア側アンテナコイル
8 風防ガラス
10 操作ボタン
14 時計モジュール
17 裏蓋
17a 凹部
21 時計用LSI基板
22 データキャリアモジュール
23 LCD表示パネル
24 データキャリアIC
26 アンテナコイル
29 ベゼル
29a 開口部
29b 環状部
29c 突出部
29d 第1の窓部
29f 第2の窓部
31a 開口部
31 リング部材
32 非導電体
41 第1のリング部材
42 第2のリング部材
51 端子
52 金属ピン
100 リーダー/ライター
101 リーダー/ライター側アンテナコイル

Claims (13)

  1. 装置本体とこの装置本体を身体に装着するための装着手段とを備えるとともに、アンテナコイルとこのアンテナコイルを介して外部の通信装置と非接触でデータ通信を行うデータ通信手段とを備えるデータ通信装置において、
    前記装置本体の上部に設けられたアウターケースに前記アンテナコイルとデータ通信手段とを配置したことを特徴とするデータ通信装置。
  2. 前記アウターケースを非導体で形成し、その内部に前記アンテナコイルとデータ通信手段とを配置したことを特徴とする請求項1記載のデータ通信装置。
  3. 前記アウターケースを前記装置本体に対して着脱自在としたことを特徴とする請求項1又は2記載のデータ通信装置。
  4. 装置本体とこの装置本体を身体に装着するための装着手段とを備えるとともに、アンテナコイルとこのアンテナコイルを介して外部の通信装置と非接触でデータ通信を行うデータ通信手段とを備えるデータ通信装置において、
    前記装置本体の上面に設けられた表示部のカバー部材を囲繞するベゼルに、前記アンテナコイルとデータ通信手段とを配置したことを特徴とするデータ通信装置。
  5. 前記ベゼルを非導体で形成し、その内部に前記アンテナコイルとデータ通信手段とを配置したことを特徴とする請求項4記載のデータ通信装置。
  6. 前記ベゼルは前記装置本体に対して着脱自在であるとともに、他のデータ通信装置の装置本体に装着可能であることを特徴とする請求項4又は5記載のデータ通信装置。
  7. 前記ベゼルは、前記カバー部材を囲繞する環状部とこの環状部の一部に設けられ外側に突出する突出部とを備え、前記環状部に前記アンテナコイルを配置し、前記突出部に前記データ通信手段を配置したことを特徴とする請求項4、5又は6記載のデータ通信装置。
  8. 前記ベゼルは、前記装置本体に設けられているアナログ時計表示部を囲繞する第1の窓部と、デジタル時計表示部を囲繞する第2の窓部とを有することを特徴とする請求項4記載のデータ通信装置。
  9. 装置本体とこの装置本体を身体に装着するための装着手段とを備えるとともに、アンテナコイルとこのアンテナコイルを介して外部の通信装置と非接触でデータ通信を行うデータ通信手段とを備えるデータ通信装置において、
    前記装置本体の底面に設けられている裏蓋の下面側に環状の凹部を形成する一方、この環状の凹部に配置されるリング部材を設け、このリング部材に前記アンテナコイルとデータ通信手段とを配置したことを特徴とするデータ通信装置。
  10. 前記リング部材を非導体で形成し、その内部に前記アンテナコイルとデータ通信手段とを配置したことを特徴とする請求項4記載のデータ通信装置。
  11. 前記リング部材を着脱自在としたことを特徴とする請求項8記載のデータ通信装置。
  12. 装置本体とこの装置本体を身体に装着するための装着手段とを備えるとともに、アンテナコイルとこのアンテナコイルを介して外部の通信装置と非接触でデータ通信を行うデータ通信手段とを備えるデータ通信装置において、
    前記装置本体の底面に設けられている裏蓋の下面側に環状の凹部を形成する一方、前記アンテナコイルとデータ通信手段とが配置された第1及び第2のリング部材とを形成し、前記第1のリング部材を前記凹部に配置するとともに、前記第2のリング部材を前記装置本体の上面部に配置したことを特徴とするデータ通信装置。
  13. 前記データ通信手段は、外部とデータを送受するためのデータ入出力端子を有し、
    前記装置本体は、内部回路に接続され前記データ入出力端子に接触する接触部を有し、
    前記装置本体の内部回路と前記データ通信手段とを、前記データ入出力端子及び接触部を介して2線式シリアル・バスで接続したことを特徴とする請求項1、4、9又は12記載のデータ通信装置。
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