JP2003222666A - 測角装置、測角方法及びプログラム - Google Patents

測角装置、測角方法及びプログラム

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JP2003222666A
JP2003222666A JP2002024285A JP2002024285A JP2003222666A JP 2003222666 A JP2003222666 A JP 2003222666A JP 2002024285 A JP2002024285 A JP 2002024285A JP 2002024285 A JP2002024285 A JP 2002024285A JP 2003222666 A JP2003222666 A JP 2003222666A
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JP
Japan
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incident angle
angle
phase rotation
estimation result
measurement processing
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JP2002024285A
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English (en)
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Atsushi Okamura
敦 岡村
Takashi Sekiguchi
高志 関口
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガイディングセンサの応答誤差(パターン誤
差や素子位置誤差など)やノイズの効果に起因して入射
角推定値θ (u,v),・・・,θ (u,v に誤
差が生じてしまい、十分な測角精度及び角度分解能が得
られないという課題があった。 【解決手段】 複数の素子アンテナで到来波を受信する
にあたり、互いに異なる素子アンテナの対からなる複数
のガイディングセンサが受信した各信号を用いて、到来
波の入射角をVESPA処理によって推定した入射角推
定値をそれぞれ出力する複数の測角処理手段と、複数の
測角処理手段が出力した複数の入射角推定値を統合して
誤差成分を抑圧する処理を施し、該処理結果を到来波の
入射角推定結果として出力する統合手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はアレイアンテナ
(又は受波器アレイ)の各素子アンテナが受信した受信
信号を用いて、アレイアンテナに入射する電波(又は音
波など)の入射角度を推定する測角装置、測角方法及び
プログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】移動体通信、レーダ又はソナー等では、
同一周波数帯に混信する複数の電波の到来方向につい
て、各電波を分離した後、高精度に測角することが必要
である。このような電波の到来方向を測角する方法とし
て、例えばM.Dogan and J.Mende
l,”Applications of Cumula
nts to Array Processing−P
artI:ApertureExtension an
d Array Calibration”IEEE
Trans.SignalProcessing,vo
l.43,no.5,pp1200−1216,Ma
y.1995.に記載されたものが知られている。
【0003】この測角方法は、VESPA(Virtu
al ESPRIT Algorithm)と呼ばれる
ものである。この特徴は、MUSIC(MUltipl
eSIgnal Classification)方式
のように、演算負荷が高くなることがない。また、従来
のESPRIT(Estimation of Sig
nal Parameters via Rotati
onal Invariance Technique
s)方式と比較して、アレイアンテナの配列等の特性に
制約が少ない。
【0004】図5は上述したVESPA方式を用いた従
来の測角装置の構成を示す図である。図において、11
〜1M(Mは2以上の整数)はアレイアンテナを構成す
る素子アンテナである。21〜2MはA/D変換器で、
各素子アンテナ11〜1Mで受信した受信信号をそれぞ
れデジタル受信信号χ〜χに変換する。3はデジタ
ル受信信号χ〜χを記憶するメモリ、4はVESP
A方式を用いた測角処理部(VESPA測角処理部)で
ある。ここで、デジタル受信信号χ(mは1からMま
でのいずれかの数)は、第mの素子アンテナ1mで受信
した受信信号を検波した複素ベースバンドデジタル信号
を示している。
【0005】次に動作について説明する。先ず、素子ア
ンテナ11〜1Mを有するアレイアンテナに対して、非
ガウス分布で互いに無相関なK波(Kは2以上の整数)
の入射波s(i),s(i),・・・,s(i)
がそれぞれθ,θ,・・・,θの角度から到来す
るとする。ここで、iは時間を表すデジタル信号のサン
プル番号である。また、入射波の波源(送信源)は十分
遠方にあり、各入射波の比帯域は十分に小さいものとす
る。このとき、第mの素子アンテナ1mにおいて、複素
ベースバンド信号x (i)を要素とする受信信号ベク
トルは、下記式(1)で表される。
【数1】
【0006】また、式(1)に示す各ベクトル及び行列
は、下記式(2)〜(5)で表される。
【数2】
【0007】上記式(2)〜(5)において、ベクトル
a(θ)は、アレイアンテナの応答を示すステアリング
ベクトル(steering vector)である。
また、行列Aは、M×Kのステアリング行列を示してい
る。ベクトルs(i)は入射信号ベクトルである。n
(i)は第mの受信信号に加わるガウス性ノイズであ
り、ベクトルn(i)はこれらガウス性ノイズを並べた
ノイズベクトルである。g(θ)は複素ゲインで、第
mの素子アンテナ1mの振幅パターン、位相パターン、
及び受信機透過位相で決定される。ベクトルpは既知
の第mの素子アンテナ1mの位置ベクトルである。ま
た、η(θ)=−2πξ(θ)/λである。ここ
で、ξ(θ)は第k波(kは1からKまでのいずれか
の数)の入射方向ベクトルで、λは波長である。*
転置を表している。
【0008】このアレイアンテナにおいて、第uの素子
アンテナ1uと第vの素子アンテナ1v(u,vは1か
らMまでのいずれかの数で互いに異なる)は、その位相
パターンが等しいものとする。つまり、arg{・}を
複素数の位相値を表すとすると、下記式(6)が成り立
つ。
【数3】
【0009】さらに、第uの素子アンテナ1uの位置ベ
クトルp及び第vの素子アンテナ1vの位置ベクトル
は既知であるものとする。このような条件を満足す
る第uの素子アンテナ1uと第vの素子アンテナ1vと
からなる素子アンテナ対は、ガイディングセンサと呼ば
れる。
【0010】一般に、平均値0のランダム変数z
(i),z(i),z(i),z(i)の4次
キュムラントcum〔z,z,z,z〕は、下
記式(7)で定義される。
【数4】
【0011】ここで、E〔・〕は平均操作を表してい
る。実際には、上記式(7)に示すように、サンプル平
均によって求めることになる。ここで、第u,v,m,
nの素子アンテナ1u,1v,1m,1nにおける受信
信号χ,χ ,χ,χ のキュムラントは、下
記式(8)のように展開される。ただし、・は複素共
役を表し、u,v,m,nはそれぞれ1〜Mまでまのい
ずれかの整数で、互いに異なる。
【数5】
【0012】上記式(8)において、a(θ)は上
記の式(3)で示すベクトルa(θ )の第uの要素で
あって、第uの素子アンテナ1uにおける第k波の入射
方向の応答を意味する複素数である。また、γsk≡c
um〔s,s ,s,s 〕である。
【0013】VESPA測角処理部4は、メモリ3に蓄
積されたデジタル受信信号χ(i),χ(i),・
・・,χ(i)(i=1,・・・,N)を入力して、
第(m,n)の要素がそれぞれcum〔χ,χ
χ,χ 〕、cum〔χ ,χ ,χ
χ 〕である(M×M)行列(行列Ru,u,行列R
u, )を算出する。行列Ru,u,行列Ru,vは、
上記式(1),(8)を用いて下記式(9),(10)
で表される。
【数6】
【0014】ここで、Hは行列/ベクトルの複素共役転
置を表し、diag{・}はその要素を対角成分に並べ
た対角行列を意味する。上記式(9),(10)の右辺
の間に見られる回転不変の関係からESPRIT方式が
成立する。ここで、行列R ,uの列ベクトルが張る空
間は行列Aの列ベクトルが張る空間であり、行列R
,vの列ベクトルが張る空間は行列(AΦu,v)の列
ベクトルが張る空間である。回転不変とは、これら2つ
の空間がΦu,vの要素分変わるだけで互いに一致する
ということを意味している。
【0015】このESPRIT方式の原理にしたがっ
て、VESPA測角処理部4は、行列Ru,u、行列R
u,vの固有ベクトルを求めて、これらの関係から(K
×K)のパラメータ行列Φu,vを推定する。
【0016】このあと、VESPA測角処理部4は、パ
ラメータ行列Φu,vの第kの対角要素φk,k
(u,v)に基づいて第1波から第K波までの入射角推
定値θ u,v),・・・,θ (u,v)を、下記
式(13)によって算出する。
【数7】
【0017】上記式(13)は、上述した式(3),
(6),(12)の関係から導かれる。つまり、下記式
(14)に示す関係があるから下記式(15)で示すよ
うになり、上記式(13)が得られる。
【数8】
【数9】 なお、入射角推定値θ (u,v)及び第kの対角要素
φk,k (u,v)中の右肩の指数(u,v)は、推定
に用いたガイディングセンサの素子番号を指定する。ま
た、第uの素子アンテナと第vの素子アンテナとをガイ
ディングセンサとして用いた推定結果であることを表し
ている。
【0018】上述したVESPAの語源は、上記式
(9),(10)の関係が実アレイアンテナと同型の仮
想アレイアンテナが存在した場合のESPRIT処理と
等価であることに由来する。
【0019】図6は図5中の測角装置における実アレイ
アンテナと仮想アレイアンテナとの配列例を示す図であ
る。例えば、図中に黒丸記号で示す素子アンテナ11〜
18からなる実アレイアンテナが存在し、素子アンテナ
14,15がガイディングセンサとして上記条件を満足
するものと仮定する。このとき、VESPAでは、素子
アンテナ11〜18を、それぞれ移動ベクトル(p
)だけ移動させた位置(図中に破線の丸記号で示
す)にある仮想素子アンテナ71〜78からなる仮想ア
レイアンテナが存在した場合のESPRIT処理と等価
になる。
【0020】VESPAでは、仮想素子アンテナ74を
除く仮想素子アンテナの各位置に、実際に素子アンテナ
が存在しなくてもよい。また、ガイディングセンサとし
ての素子アンテナ14,15を除く実素子アンテナの応
答情報(素子位置、素子パターン)が不要であり、実ア
レイアンテナの配置は任意でよい。
【0021】上述のように、従来の測角装置では、上記
式(6)で示すように、ガイディングセンサを構成する
素子アンテナの放射パターンが互いに等しく、ガイディ
ングセンサにおける素子アンテナの位置が完全に既知で
あることを前提としている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】従来の測角装置は以上
のように構成されているので、ガイディングセンサの応
答誤差(パターン誤差や素子位置誤差など)やノイズの
効果に起因して、上記式(13)に基づいて算出される
入射角推定値θ (u,v),・・・,θ (u ,v)
に誤差が生じてしまい、十分な測角精度及び角度分解能
が得られないという課題があった。
【0023】上記課題を具体的に説明する。上述したよ
うに、従来の測角装置では、ガイディングセンサを構成
する素子アンテナの放射パターンが互いに等しく、ガイ
ディングセンサにおける素子アンテナの位置が完全に既
知であるという条件を前提としている。しかしながら、
実際には製造ばらつきや素子アンテナ間の結合等がある
ために、上記条件完全に満足するようなアレイアンテナ
を製作することは難しい。このため、素子位置に誤差が
生じ、ガイディングセンサの応答誤差の要因となる。ま
た、上記式(9),(10)に示すキュムラント行列に
おける実際の平均演算では、有限サンプルの平均で近似
される。このため、不可避的にノイズによる擾乱を受け
ることになる。
【0024】また、ガイディングセンサにおいて、第u
の素子アンテナと第vの素子アンテナとの距離‖p
‖が波長λに対して大きすぎると、上記式(13)
を用いて入射角推定値を算出する際に、角度アンビギュ
ィティ(曖昧性)が生じてしまう。このため、‖p
‖<λ/2となるような素子アンテナ対しかガイデ
ィングセンサとして用いることができないという制約が
ある。
【0025】一般に、ガイディングセンサ間の距離と測
角精度や角度分解能は比例するので、このような制約を
受ける従来の測角装置では、十分な測角精度及び角度分
解能を確保することができないという課題があった。
【0026】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、角度アンビギュィティを生じるこ
とがなく、正確な入射角推定結果を得ることができる測
角装置、測角方法及びプログラムを得ることを目的とす
る。
【0027】
【課題を解決するための手段】この発明に係る測角装置
は、複数の素子アンテナで到来波を受信するにあたり、
互いに異なる素子アンテナの対からなる複数のガイディ
ングセンサが受信した各信号を用いて、到来波の入射角
をVESPA処理によって推定した入射角推定値をそれ
ぞれ出力する複数の測角処理手段と、複数の測角処理手
段が出力した複数の入射角推定値を統合して誤差成分を
抑圧する処理を施し、該処理結果を到来波の入射角推定
結果として出力する統合手段とを備えるものである。
【0028】この発明に係る測角装置は、統合手段が誤
差成分を抑圧する統合処理として、複数の入射角推定値
を平均して入射角推定結果を得るものである。
【0029】この発明に係る測角装置は、測角処理手段
が入射角推定値の代わりにガイディングセンサによって
規定される位相回転量を出力し、統合手段が誤差成分を
抑圧する統合処理として複数の位相回転量を平均して該
平均結果から入射角推定結果を得るものである。
【0030】この発明に係る測角装置は、統合手段が誤
差成分を抑圧する統合処理として、複数の入射角推定値
のうち絶対値が1より予め規定した値以上離れた入射角
推定値を除外した残りの入射角推定値を平均して入射角
推定結果を得るものである。
【0031】この発明に係る測角装置は、統合手段が誤
差成分を抑圧する統合処理として、複数の入射角推定値
のうち絶対値が1に最も近い入射角推定値を入射角推定
結果とするものである。
【0032】この発明に係る測角装置は、統合手段が誤
差成分を抑圧する統合処理として、複数の位相回転量の
うち絶対値が1より予め規定した値以上離れた位相回転
量を除外した残りの位相回転量を平均して入射角推定結
果を得るものである。
【0033】この発明に係る測角装置は、測角処理手段
が入射角推定値の代わりに位相回転量を出力し、統合手
段が位相回転量のうち絶対値が1に最も近い位相回転量
を選定して、該位相回転量から入射角推定結果を求める
ものである。
【0034】この発明に係る測角装置は、複数の素子ア
ンテナで到来波を受信するにあたり、角度アンビギュイ
ティが生じない位置間隔を有する素子アンテナの対から
なる第1のガイディングセンサが受信した信号を用い
て、到来波の入射角をVESPA処理によって推定した
入射角推定値を出力する第1の測角処理手段と、第1の
ガイディングセンサよりも広い位置間隔を有する素子ア
ンテナの対からなる第2のガイディングセンサによって
規定される位相回転量を出力する第2の測角処理手段
と、第2の測角処理手段から得られる位相回転量を用い
て複数の入射角推定値を求め、これらのうち第1の測角
処理手段から得られる入射角推定値に最も近いものを入
射角推定結果として出力する選択手段とを備えるもので
ある。
【0035】この発明に係る測角装置は、第1のガイデ
ィングセンサが到来波の半波長以下の位置間隔を有する
素子アンテナの対からなり、第2のガイディングセンサ
が到来波の半波長を越える位置間隔を有する素子アンテ
ナの対からなるものである。
【0036】この発明に係る測角装置は、第2の測角処
理手段を複数備え、選択手段が第2の測角処理手段ごと
にその位相回転量を用いて求めた複数の入射角推定値を
平均化した入射角推定値をそれぞれ算出し、これら入射
角推定値のうち第1の測角処理手段から得られる入射角
推定値に最も近い入射角推定値を入射角推定結果として
出力するものである。
【0037】この発明に係る測角装置は、第1のガイデ
ィングセンサ及び第2のガイディングセンサにおける素
子アンテナの対の位置間隔がそれぞれ到来波の半波長を
越えており、且つこれら位置間隔の最小公倍数となる値
が半波長未満であり、第1の測角処理手段が入射角推定
値に代えて第1のガイディングセンサで規定される位相
回転量を出力し、選択手段が第1の測角処理手段及び第
2の測角処理手段から得られる位相回転量を用いて複数
の入射角推定値をそれぞれ求め、第1の測角処理手段に
よる入射角推定値のいずれかに最も近い第2の測角処理
手段による入射角推定値を入射角推定結果として出力す
るものである。
【0038】この発明に係る測角装置は、第1の測角処
理手段が第1の入射角推定値に代えて第1のガイディン
グセンサで規定される位相回転量を出力し、選択手段が
第1のガイディングセンサで規定された位相回転量と第
2の測角処理手段から得られる位相回転量とに基づいて
入射角推定結果を求めるものである。
【0039】この発明に係る測角装置は、複数の測角処
理手段がそれぞれの入射角推定値を求めるにあたり、キ
ュムラント行列の算出過程における演算の一部を共通し
て行うものである。
【0040】この発明に係る測角方法は、複数の素子ア
ンテナを用いて到来波を受信するにあたり、互いに異な
る素子アンテナの対からなる複数のガイディングセンサ
が受信した各信号を用いて、到来波の入射角をVESP
A処理によって推定した入射角推定値をそれぞれ出力す
る測角処理ステップと、該測角処理ステップにて得られ
る複数の入射角推定値を統合して誤差成分を抑圧する処
理を施し、該処理結果を到来波の入射角推定結果として
出力する推定結果出力ステップとを備えるものである。
【0041】この発明に係る測角方法は、推定結果出力
ステップにて、誤差成分を抑圧する統合処理として、複
数の入射角推定値を平均して入射角推定結果を得るもの
である。
【0042】この発明に係る測角方法は、測角処理ステ
ップにて、入射角推定値の代わりにガイディングセンサ
によって規定される位相回転量を求め、推定結果出力ス
テップにて、誤差成分を抑圧する統合処理として、複数
の位相回転量を平均して該平均結果を用いて入射角推定
結果を得るものである。
【0043】この発明に係る測角方法は、推定結果出力
ステップにて、誤差成分を抑圧する統合処理として、複
数の入射角推定値のうち絶対値が1より予め規定した値
以上離れた入射角推定値を除外した残りの入射角推定値
を平均して入射角推定結果を得るものである。
【0044】この発明に係る測角方法は、推定結果出力
ステップにて、誤差成分を抑圧する統合処理として、複
数の入射角推定値のうち絶対値が1に最も近い入射角推
定値を入射角推定結果とするものである。
【0045】この発明に係る測角方法は、推定結果出力
ステップにて、誤差成分を抑圧する統合処理として、複
数の位相回転量のうち絶対値が1より予め規定した値以
上離れた位相回転量を除外した残りの位相回転量を平均
して入射角推定結果を得るものである。
【0046】この発明に係る測角方法は、測角処理ステ
ップにて、入射角推定値の代わりに位相回転量を得て、
推定結果出力ステップにて、位相回転量のうち絶対値が
1に最も近い位相回転量を選定して、該位相回転量から
入射角推定結果を求めるものである。
【0047】この発明に係る測角方法は、複数の素子ア
ンテナで到来波を受信するにあたり、角度アンビギュイ
ティが生じない位置間隔を有する素子アンテナの対から
なる第1のガイディングセンサが受信した信号を用い
て、到来波の入射角をVESPA処理によって推定した
入射角推定値を出力する第1の測角処理ステップと、第
1のガイディングセンサよりも広い位置間隔を有する素
子アンテナの対からなる第2のガイディングセンサによ
って規定される位相回転量を出力する第2の測角処理ス
テップと、第2の測角処理ステップにて得られた位相回
転量を用いて複数の入射角推定値を求め、これらのうち
第1の測角処理ステップにて得られる入射角推定値に最
も近いものを入射角推定結果として出力する推定結果出
力ステップとを備えるものである。
【0048】この発明に係る測角方法は、第1のガイデ
ィングセンサが到来波の半波長未満の位置間隔を有する
素子アンテナの対からなり、第2のガイディングセンサ
が到来波の半波長を越える位置間隔を有する素子アンテ
ナの対からなるものである。
【0049】この発明に係る測角方法は、第2の測角処
理ステップにて、複数の第2のガイディングセンサによ
って規定される位相回転量をそれぞれ出力し、推定結果
出力ステップにて、第2の測角処理ステップにて出力さ
れる位相回転量を用いて求めた複数の入射角推定値を平
均化した入射角推定値をそれぞれ算出し、これら入射角
推定値のうち、第1の測角処理ステップによる入射角推
定値に最も近い入射角推定値を入射角推定結果として出
力するものである。
【0050】この発明に係る測角方法は、第1のガイデ
ィングセンサ及び第2のガイディングセンサが、素子ア
ンテナの対の位置間隔がそれぞれ到来波の半波長を越え
ており、且つこれら位置間隔の最小公倍数となる値が半
波長未満であり、第1の測角処理ステップにて、入射角
推定値に代えて第1のガイディングセンサで規定される
位相回転量を出力し、推定結果出力ステップにて、第1
の測角処理ステップ及び第2の測角処理ステップにて得
られる位相回転量を用いて複数の入射角推定値をそれぞ
れ求め、第1の測角処理ステップによる入射角推定値の
いずれかに最も近い第2の測角処理ステップによる入射
角推定値を入射角推定結果として出力するものである。
【0051】この発明に係る測角方法は、第1の測角処
理ステップにて、入射角推定値に代えて第1のガイディ
ングセンサで規定される位相回転量を出力し、推定結果
出力ステップにて、第1のガイディングセンサで規定さ
れた位相回転量と第2のガイディングセンサで規定され
た位相回転量とに基づいて入射角推定結果を求めるもの
である。
【0052】この発明に係るプログラムは、複数の素子
アンテナで到来波を受信するにあたり、互いに異なる素
子アンテナの対からなる複数のガイディングセンサが受
信した各信号を用いて、到来波の入射角をVESPA処
理によって推定した入射角推定値をそれぞれ出力する複
数の測角処理手段、複数の測角処理手段が出力した複数
の入射角推定値を統合して誤差成分を抑圧する処理を施
し、該処理結果を到来波の入射角推定結果として出力す
る統合手段としてコンピュータを機能させるものであ
る。
【0053】この発明に係るプログラムは、複数の素子
アンテナで到来波を受信するにあたり、角度アンビギュ
イティが生じない位置間隔を有する素子アンテナの対か
らなる第1のガイディングセンサが受信した信号を用い
て、到来波の入射角をVESPA処理によって推定した
入射角推定値を出力する第1の測角処理手段、第1のガ
イディングセンサよりも広い位置間隔を有する素子アン
テナの対からなる第2のガイディングセンサによって規
定される位相回転量を出力する第2の測角処理手段、第
2の測角処理手段から得られる位相回転量を用いて複数
の入射角推定値を求め、これらのうち第1の測角処理手
段から得られる入射角推定値に最も近い入射角推定値を
入射角推定結果として出力する選択手段としてコンピュ
ータを機能させるものである。
【0054】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による測
角装置の構成を示すブロック図である。図において、4
1は素子アンテナ対{u,v}をガイディングセン
サとして用いる第1のVESPA測角処理部(測角処理
手段)、42は素子アンテナ対{u,v}をガイデ
ィングセンサとして用いる第2のVESPA測角処理部
(測角処理手段)、そして、4L(Lは3以上の整数)
は素子アンテナ対{u,v}をガイディングセンサ
として用いる第LのVESPA測角処理部(測角処理手
段)である。到来波が電波の場合はアレイアンテナの素
子アンテナとして電気通信用のアンテナを用い、到来波
が音波(超音波)の場合は素子アンテナにピエゾ素子の
ような音響−電気変換素子を用いる。また、5は入射角
平均化部(統合手段)である。VESPA測角処理部4
1〜4L及び入射角平均化部5は、例えばこれらの機能
を有するプログラムを実行するコンピュータ装置によっ
て実現することができる。なお、図5と同一構成要素に
は同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0055】ここで、素子アンテナ対{u,v}は
第l(lは1からLまでのいずれかの数)のVESPA
測角処理部が用いるガイディングセンサの素子番号を指
定する整数で、u,v∈{1,2,・・・,M}で
ある。また、図中、{θ ul,vl),・・・,θ
(ul,vl)}は、素子アンテナ対{u,v
をガイティングセンサとして用いる第lのVESPA測
角処理部4lが算出する入射角推定値を表している。
【0056】ガイディングセンサは、上記式(6)で示
す条件を満足し、各素子アンテナの位置ベクトル
ul,pvlは既知であるものとする。なお、L組の
ガイディングセンサ{u,v},{u,v},
・・・,{u,v}を選ぶには、例えば{u,v
}={1,3}、{u,v}={3,4}のよう
に、u≠vであれば、一方の素子番号が重複しても
よい。
【0057】次に動作について説明する。先ず、ガイデ
ィングセンサ{u,v}を用いる第lのVESPA
測角処理部4lは、下記式(16),(17)に示すキ
ュムラント行列を求める。
【数10】
【0058】そして、第lのVESPA測角処理部4l
は、キュムラント行列Rul,ulとキュムラント行列
ul,vlとの固有ベクトルを計算して、ESPRI
Tアルゴリズムによってパラメータ行列Φul,vl
算出する。さらに、第lのVESPA測角処理部4lは
パラメータ行列Φul,vlを用いて上記式(13)に
よって入射角推定値Θul,vl={θ
(ul,vl),・・・,θ (u l,vl),・・
・,θ (ul,vl)}を求める。
【0059】入射角平均化部5では、第1〜第LのVE
SPA測角処理部41〜4Lでそれぞれ独立に算出され
たΘu1,v1〜ΘuL,vLの入射角推定値の順番k
を整合させて、下記式(18)に示すように、入射角推
定値を入射波の番号毎に平均化する。
【数11】
【0060】このあと、入射角平均化部5は、上記式
(18)を用いて算出したΘ(バー)を入射角推定結果
として出力する。なお、入射角推定値の順番の整合を取
るには、その角度差が最小になるように順番を選べばよ
い。例えば、入射角推定値Θul,vl≡{θ
(ul,vl),・・・,θk’ (ul,vl),・・
・,θ (ul,vl)}の中から、第k波の入射角を
選ぶ際には、|θk’ (ul,vl)−θ
(ul−1,vl−1)|が最小になるk’を選べばよ
い。
【0061】パラメータ行列Φul,vlは、ガイディ
ングセンサ{u,v}に依って異なる。一方、入射
角推定値Θul,vlは、誤差要因が存在しない理想状
態ではガイディングセンサ{u,v}に依らず共通
な値となる。これにより、平均化操作を行うことができ
る。実際には、4次キュムラント算出における有限サン
プル平均化操作に起因するノイズの影響やガイディング
センサの位相パターンの不一致による上記式(6)にお
ける誤差が生じる。
【0062】この結果、入射角推定値Θul,vlは誤
差εul,vlを含む。つまり、入射角推定値Θ
ul,vlは、真の入射角Θ≡{θ,・・・,θ
・・・,θ }とその測角誤差εul,vl≡{ε
(ul,vl),・・・,εk’ (u l,vl),・・
・,ε (ul,vl)}を用いて下記式(19)で示
すように表すことができる。
【数12】
【0063】ここで、測角誤差εul,vlはガイディ
ングセンサ{u,v}毎に独立でランダムであると
期待できるので、入射角平均化部5が上記式(18)に
応じた平均化操作によって平均化した測角推定結果(入
射角推定結果)Θ(バー)は、より真値に近づくことに
なる。従って、この実施の形態1による測角装置では、
一組のガイディングセンサによる従来の測角装置に比べ
て測角精度を向上させることができる。
【0064】図2は図1中の測角装置における実アレイ
アンテナと仮想アレイアンテナの配列例を示す図であ
る。例えば、L=2で、2つのガイディングセンサを
{u,v}={4,5}、{u,v}={2,
7}と選ぶこととする。この場合、図中に黒丸記号で示
す素子アンテナ11〜18を、(p−p)移動させ
た位置にある仮想素子71〜78(図中に破線の丸記号
で示す)からなる仮想アレイアンテナ7だけでなく、ベ
クトル(p−p)だけ移動させた位置にある仮想素
子81〜88からなる仮想アレイアンテナ8も含めたE
SPRIT処理と等価になる。
【0065】これにより、この実施の形態1による測角
装置においても、仮想アレイアンテナ7,8の位置に実
際にアレイアンテナが存在しなくてもよい。また、ガイ
ディングセンサを除く実素子アンテナの応答情報(素子
位置及び素子パターン)は不要であり、従来の測角装置
と同様に実アレイアンテナの配置は任意でよい。
【0066】第1〜第LのVESPA測角処理部41〜
4L及び入射角平均化部5による演算フローを以下にま
とめる。 ステップ1:l=1とする。 ステップ2:受信信号の4次キュムラント行列R
ul,vl、Rul,vlを上記式(16),(17)
に従って算出する。 ステップ3:4次キュムラント行列Rul,vl、R
ul,vlからESPRITアルゴリズムによってパラ
メータ行列Φu,vを求め、上記式(13)によって推
定入射角(入射角推定値)Θul,vl≡{θ
(ul,vl),・・・,θ (ul,vl),・・
・,θ (ul,vl)}を算出する。 ステップ4:l=Lとなるまで、lを+1ずつ加算して
ステップ2,3を繰り返す。 ステップ5:入射角推定値の順番の整合を取る。 ステップ6:上記式(18)によって、Θu1,v1
・・・,ΘuL,vLを平均化して、測角推定結果Θ
(バー)を出力する。
【0067】なお、上記説明では、アレイアンテナの配
列が、図2に示すように円形状の配列とした例を示した
が、これに限らない。つまり、アレイアンテナの配列
は、円形状以外の任意の形状であってもよい。
【0068】また、上記説明では、L組のガイディング
センサ間の移動ベクトル(pvl−pul)(ただし、
l=1,・・・,L)が、図2で示す例のように全て平
行であっても、一部又は全てが異なった方向でもかまわ
ない。
【0069】さらに、L組のガイディングセンサ間の移
動ベクトル(pvl−pul)が全て平行である場合、
入射角平均化部5は、上記式(18)のように、入射角
推定値θ (u1,v1)〜θ (uL,vL)を平均
化する代わりに、位相回転量arg{φk,k
(u1,v1)}〜arg{φk,k (uL,vL)
を平均化させて、同様に高精度化を図るようにしてもよ
い。
【0070】ここで、移動ベクトル(pvl−pul
が互いに平行であると、上記式(13)から明らかなよ
うに、ガイディングセンサ間の位相回転量arg{φ
k,k (ul,vl)}は、センサ間隔‖p−p
に比例する。従って、センサ間隔‖p−p‖で規格
化した位相回転量arg{φk,k (ul,vl)
は、ガイディングセンサに依らず、ほぼ同一の値になり
平均化操作が成り立つことになる。
【0071】この場合、入射角平均化部5は、第1〜第
LのVESPA測角処理部41〜4Lから位相回転量a
rg{φk,k (u1,v1)}〜arg{φk,k
(uL ,vL)}を入力して、入射角推定値の順番kを
整合させる。このあと、下記式(20)で示す平均位相
回転量φk,k(バー)をk毎に算出して、上記式(1
3)に代えて下記式(21)に平均位相回転量φk,k
(バー)を代入する。これにより得た解を第k波の入射
角推定値θ(ハット)として出力する。
【数13】
【数14】
【0072】これによって、位相回転量arg{φ
k,k (ul,vl)}に含まれる誤差成分は、平均化
されて抑圧される。この結果、従来の測角装置に比べて
測角精度を向上させることができる。なお、上記式(2
1)中の(pvl−pul)/‖pvl−pul‖に与
えるlはどれでもよい。また、(pvl−pul)/‖
vl−pul‖に代えて下記式(22)で示す平均化
ベクトルでもよい。
【数15】
【0073】上述したように、入射角平均化部5は、第
1〜第LのVESPA測角処理部41〜4Lが出力する
全ての測角値θ (u1,v1)〜θ (uL,vL)
を平均して、入射角推定値θ(ハット)を求めてい
る。
【0074】ここで、ガイディングセンサとして用いる
素子アンテナ対が位相パターンのみならず振幅パターン
も相等しい場合、つまり、上記式(6)に代えて下記式
(23)が成立するアレイアンテナを用いる場合には、
入射角平均化部5は、θ u1,v1)〜θ
(uL,vL)の中から精度が悪いものを除外して平均
化するように改良することもできる。
【数16】
【0075】この場合、上記式(12)で示す行列Φ
u,vの対角要素であるφk,k (u l,vl)は、下
記式(24)のように表すことができる。これにより、
誤差がない理想状態の複素数φ
k,k (ul,vl)は、複素平面上の単位円上に存在
することになる。
【数17】
【0076】従って、入射角平均化部5は、第lのVE
SPA測角処理部4lからθ (u l,vl)に対応す
るφk,k (ul,vl)も入力して、|φk,k
(ul, vl)|が1より予め規定された値以上離れた
θ (ul,vl)を精度が悪いデータと判定して、こ
のθ (ul,vl)を除外して平均化を行い、入射角
推定値θ(ハット)を求める。
【0077】これによって、誤差が小さなθ
(ul,vl)のみを用いて入射角を推定するので、推
定精度がさらに向上する。また、平均化を行わず、|φ
k,k (ul ,vl)|が最も1に近づくθ
(ul,vl)を選んで、このθ (ul,v l)を入
射角推定値θ(ハット)とするようにしてもよい。
【0078】さらに、上記式(23)が成り立つととも
に、L組のガイディングセンサ間の移動ベクトル(p
vl−pul)(ただし、l=1,・・・,L)が全て
平行である場合、入射角平均化部5が、|φk,k
(ul,vl)|が1より大きく離れたφk,k
(ul,vl)を除外して、上記式(20)で示す平均
化を行い、上記式(21)によって入射角推定結果を推
定するようにしてもよい。
【0079】また、|φk,k (ul,vl)|が最も
1に近づくφk,k (ul,vl)を選んで、これをφ
k,k(バー)として上記式(21)によって入射角推
定結果を推定するようにしてもよい。
【0080】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、互いに異なるガイディングセンサを用いてVESP
A処理を独立して行うことで得られた入射角推定値(又
は位相回転量)を統合(例えば、平均化して)して入射
角を推定するので、誤差成分が抑圧されて測角精度や角
度分解能を向上させることができる。
【0081】実施の形態2.図3はこの発明の実施の形
態2による測角装置の構成を示す図である。図におい
て、40は素子アンテナ対{u,v}をガイディン
グセンサ(第1のガイディングセンサ)として用いるV
ESPA測角処理部(第1の測角処理手段)、40aは
素子アンテナ対{u,v}をガイディングセンサ
(第2のガイディングセンサ)として用いるVESPA
測角処理部(第2の測角処理手段)である。また、6は
入射角選択部(選択手段)である。VESPA測角処理
部40、VESPA測角処理部40a、及び入射角選択
部6は、例えばこれらの機能を有するプログラムを実行
するコンピュータ装置によって実現することができる。
なお、図1と同一構成要素には同一符号を付して重複す
る説明を省略する。
【0082】また、VESPA測角処理部40aは、ガ
イディングセンサ{u,v}を用いて、後述するよ
うにして{φ1,1 (up,vp),・・・,φK,K
(u p,vp)}を出力する。ここで、VESPA測角
処理部40におけるガイディングセンサ{u,v
の間隔(第1の間隔)は、受信信号の半波長未満、即ち
‖pv0−pu0‖<λ/2である。一方、VESPA
測角処理部40aにおけるガイディングセンサ{u
}の間隔(第2の間隔)は、第1の間隔より広く‖
vp−pup‖>λ/2であるものとする。例えば、
図2中のアレイアンテナの配列では、{u,v}=
{4,5}、{u,v}={2,7}となる配列で
ある。
【0083】次に動作について説明する。一般に、VE
SPAにおいて、ガイディングセンサの間隔が大きいほ
ど、測角精度が向上する。しかしながら、従来の測角装
置では、大間隔のガイディングセンサを用いることがで
きない。ここで、説明を簡単にするため例を挙げると、
図2の紙面右方向にx軸を、縦方向にy軸を定義して、
第k波の入射方向ベクトルがξ(θ)=〔cos
θ,sinθで、(pvp−pup)=[0,
、(ただし、d=‖pv0−pu0‖>λ/
2)であるとする。このとき、上記式(13)は、下記
式(25)で与えられる。
【数18】
【0084】ここで、d>λ/2であると、(2πd
/λ)が1を超えるので、θが〔−π/2〜+π/
2〕の範囲を取りうる場合、arg{φk,k
(up,vp }の値は、〔−π〜+π〕の範囲を越え
てしまう。従って、θの解には2πの整数倍(q倍)
の曖昧性(角度アンビギュィティ)が生じ、下記式(2
6)を満足する複数のθk,q (up,vp)(q=
0,±1,±2,・・・)が現れてしまう。
【数19】
【0085】一方、狭間隔のガイディングセンサを用い
た測角処理手段40では、上述したような角度アンビギ
ュィティが生じることなく、一意に入射角推定値θ
(u0 ,v0)が得られる。しかしながら、ガイディン
グセンサの間隔が狭いため、十分な角度推定精度が得ら
れない。
【0086】そこで、この実施の形態2による測角装置
では、後述するような処理を行う。図4は図3中の入射
角選択部の動作を説明する説明図である。図に示すよう
に、入射角選択部6は、VESPA測角処理部40aが
出力するarg{φk,k (up,vp)}から上記式
(26)の複数の解θk,q (up,vp)(q=0,
±1,±2,・・・)を算出し、VESPA測角処理部
40が出力するθ (u0,v0)に最も近接したθ
k,q (up,vp)を選択する。この選択結果を第k
波の入射角推定値θ(ハット)として出力する。
【0087】図示の例では、θ (u0,v0)に最も
近接したθk,−1 (up,vp)を入射角推定結果θ
(ハット)として選択する。θk,−1
(up,vp)は大間隔のガイディングセンサで求めら
れた推定値であるので、入射角推定結果θ (ハット)
の推定誤差は小さいことになる。
【0088】なお、この実施の形態2では、大間隔のガ
イディングセンサを用いたVESPA測角処理部40a
を1つだけ用いる例を示したが、上記実施の形態1に記
載した測角装置と組み合わせて、複数の大間隔のガイデ
ィングセンサを用いたVESPA測角処理部を複数用い
るようにしてもよい。
【0089】例えば、図2のアレイアンテナ配列では、
アンビギュィティを解くための狭い間隔のガイディング
センサを{u,v}={4,5}とし、大間隔(第
2の間隔)のガイディングセンサとして{up1,v
p1}={2,7}、大間隔(第2の間隔)のガイディ
ングセンサとして{up2,vp2}={4,7}を用
い、アンビギュィティを解いた後のθ
(up1,vp1)とθ (up2,v p2)との平均
値を入射角推定結果θ(ハット)として出力する。
【0090】この場合、大間隔のガイディングセンサを
用いるVESPA測角処理部における測角値を平均化す
ることから、測角精度はさらに向上することになる。
【0091】また、上記実施の形態2では、VESPA
測角処理部40におけるガイディングセンサの間隔が‖
v0−pu0‖<λ/2である場合について説明した
が、‖pv0−pu0‖>λ/2であって、‖pv0
u0‖と‖pvp−pup‖との最小公倍数が半波長
以下であるならば、同様な処理を行うことができる。
【0092】この場合、VESPA測角処理部40が出
力するarg{φk,k (up,v p)}からも上記式
(26)の複数の解θk,r (u0,v0)(r=0,
±1,±2,・・・)が現れる。これについては、入射
角選択部6が、θk,q (u p,vp)(q=0,±
1,±2,・・・)の中からθ
k,r (u0,v0)(r=0,±1,±2,・・・)
のいずれかに最も近接したものを選択して第k波の入射
角推定結果θ(ハット)として出力すればよい。
【0093】また、2組のガイディングセンサ間の移動
ベクトル(pv0−pu0)と(p vp−pup)は、
図2に示すように平行であっても、平行でなくてもよ
い。特に、前者移動ベクトル(pv0−pu0)と(p
vp−pup)が平行でない場合、狭間隔のガイディン
グセンサ{u,v}を用いるVESPA測角処理部
40の入射角推定値θ (u0,v0)を利用して、大
間隔のガイディングセンサ{u,v}を用いるVE
SPA測角処理部40aの角度アンビギュィティを排除
する代わりに、arg{φk,k (u0,v0)}を用
いて大間隔のガイディングセンサ{u,v}間の位
相回転量(arg{φk,k (up, vp)}+2π
q)の曖昧性を解いて、アンビギュィティを排除するよ
うにしてもよい。
【0094】移動ベクトル(pv0−pu0)と(p
vp−pup)が平行である場合には、上記式(3),
(12)から明らかなように、ガイディングセンサ間の
位相回転量はセンサ間隔‖pv0−pu0‖とセンサ間
隔‖pvp−pup‖とに比例する。従って、入射角選
択部6は、下記式(27)が最小になる整数qを選ぶ。
このqを与えた上記式(26)の解を入射角推定結果θ
(ハット)として出力すればよい。
【数20】
【0095】なお、上記実施の形態1及び2では、VE
SPA測角処理部41〜4L及び40でそれぞれキュム
ラント行列Rul,ulとキュムラント行列R
ul,vlとを算出しているが、一部の演算を共通に行
うようにしてもよい。具体的に説明すると、キュムラン
ト行列Rul,ulとキュムラント行列Rul,vl
の演算内容は、下記式(28),(29)である。これ
により、M×Mの要素からなるx、x、E[x,
]の演算は、VESPA測角処理部41〜4L,4
0で共通に行えばよい。これによって、さらに演算負荷
を小さくすることができる。
【数21】
【0096】なお、上記実施の形態1及び2では、入射
角をθのみの推定について説明したが、仰角と水平角の
ような入射角パラメータが2次元である場合にも同様に
して入射角推定結果を得ることができる。
【0097】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、素子アンテナの間隔が入射信号の半波長未満である
第1のガイディングセンサを用い入射信号の到来方向を
第1の入射角推定値として得るとともに、素子アンテナ
の間隔が入射信号の半波長を越える第2のガイディング
センサを用い第2のガイディングセンサで規定される位
相回転量を得て、位相回転量を用いて複数の第2の入射
角推定値を求め、第1の入射角推定値に最も近い第2の
入射角推定値を入射角推定結果とするので、角度アンビ
ギュィティを生じることがなく、正確に入射角推定結果
を測定することができる。
【0098】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、複数
の素子アンテナで到来波を受信するにあたり、互いに異
なる素子アンテナの対からなる複数のガイディングセン
サが受信した各信号を用いて、到来波の入射角をVES
PA処理によって推定した入射角推定値をそれぞれ出力
し、これら複数の入射角推定値を統合して誤差成分を抑
圧する処理を施し、該処理結果を到来波の入射角推定結
果として出力するので、測角精度及び角度分解能を向上
させることができるという効果がある。
【0099】この発明によれば、複数の入射角推定値を
平均して入射角推定結果を求めるので、測角精度及び角
度分解能を向上させることができるという効果がある。
【0100】この発明によれば、入射角推定値の代わり
にガイディングセンサによって規定される位相回転量を
得て、複数の位相回転量を平均して平均結果を用いて入
射角推定結果を求めるので、測角精度及び角度分解能を
向上させることができるという効果がある。
【0101】この発明によれば、複数の入射角推定値の
うち絶対値が1より予め規定した値以上離れた入射角推
定値を除外した残りの入射角推定値を平均して入射角推
定結果を求めるので、測角精度及び角度分解能を向上さ
せることができるという効果がある。
【0102】この発明によれば、複数の入射角推定値の
うち絶対値が1に最も近い入射角推定値を入射角推定結
果とするので、測角精度及び角度分解能を向上させるこ
とができるという効果がある。
【0103】この発明によれば、複数の位相回転量のう
ち絶対値が1より予め規定した値以上離れた位相回転量
を除外した残りの位相回転量を平均して、入射角推定結
果を求めるので、測角精度及び角度分解能を向上させる
ことができるという効果がある。
【0104】この発明によれば、入射角推定値の代わり
に位相回転量を得て、位相回転量のうちその絶対値が1
に最も近い位相回転量を選定位相回転量として選定し
て、選定位相回転量を用いて入射入射角推定結果を求め
るので、測角精度及び角度分解能を向上させることがで
きるという効果がある。
【0105】この発明によれば、複数の素子アンテナで
到来波を受信するにあたり、角度アンビギュイティが生
じない位置間隔を有する素子アンテナの対からなる第1
のガイディングセンサが受信した信号を用いて、到来波
の入射角をVESPA処理によって推定した入射角推定
値を出力し、第1のガイディングセンサよりも広い位置
間隔を有する素子アンテナの対からなる第2のガイディ
ングセンサによって規定される位相回転量を出力して、
第2のガイディングセンサによる位相回転量を用いて複
数の入射角推定値を求め、これらのうち第1のガイディ
ングセンサを用いて得られる入射角推定値に最も近いも
のを入射角推定結果として出力するので、角度アンビギ
ュィティを生じることがなく、正確に入射角推定結果を
測定することができるという効果がある。
【0106】この発明によれば、第1のガイディングセ
ンサが到来波の半波長以下の位置間隔を有する素子アン
テナの対からなり、第2のガイディングセンサが到来波
の半波長を越える位置間隔を有する素子アンテナの対か
らなるので、角度アンビギュィティを生じることがな
く、正確に入射角推定結果を測定することができるとい
う効果がある。
【0107】この発明によれば、位相回転量を得る測角
処理手段を複数備え、これら測角処理手段毎に第2の入
射角推定値を平均化して複数の平均化入射角推定値を得
て、平均化入射角推定値のうち第1の入射角推定値に最
も近い平均化入射角推定値を入射角推定結果とするの
で、角度アンビギュィティを生じることなく、正確に入
射角推定結果を測定することができるという効果があ
る。
【0108】この発明によれば、第1のガイディングセ
ンサ及び第2のガイディングセンサにおける素子アンテ
ナの対の位置間隔がそれぞれ到来波の半波長を越えてお
り、且つこれら位置間隔の最小公倍数となる値が半波長
未満であり、第1のガイディングセンサ及び第2のガイ
ディングセンサから得られる位相回転量を用いて複数の
入射角推定値をそれぞれ求め、前者による入射角推定値
のいずれかに最も近い後者による入射角推定値を入射角
推定結果として出力するので、角度アンビギュィティを
生じることなく、正確に入射角推定結果を測定すること
ができるという効果がある。
【0109】この発明によれば、第1の入射角推定値に
代えて第1のガイディングセンサで規定される位相回転
量を得て、第1のガイディングセンサで規定された位相
回転量と第2のガイディングセンサで規定される位相回
転量とに基づいて入射角推定結果を求めるので、角度ア
ンビギュィティを生じることなく、正確に入射角推定結
果を測定することができるという効果がある。
【0110】この発明によれば、複数の入射角推定値を
求めるにあたり、キュムラント行列の算出過程における
演算の一部を共通して行うので、演算負荷を低減できる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による測角装置の構
成を示す図である。
【図2】 図1中の測角装置における実アレイアンテナ
と仮想アレイアンテナの配列例を示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態2による測角装置の構
成を示す図である。
【図4】 図3中の入射角選択部の動作を説明する説明
図である。
【図5】 従来の測角装置の構成を示す図である。
【図6】 図5中の測角装置における実アレイアンテナ
と仮想アレイアンテナの配列例を示す図である。
【符号の説明】
11〜1M 素子アンテナ、21〜2M A/D変換
器、3 メモリ、4,40,40a,41〜4L VE
SPA測角処理部(測角処理手段)、5 入射角平均化
部(統合手段)、6 入射角選択部(選択手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の素子アンテナで到来波を受信する
    にあたり、互いに異なる上記素子アンテナの対からなる
    複数のガイディングセンサが受信した各信号を用いて、
    上記到来波の入射角をVESPA処理によって推定した
    入射角推定値をそれぞれ出力する複数の測角処理手段
    と、 上記複数の測角処理手段が出力した複数の入射角推定値
    を統合して誤差成分を抑圧する処理を施し、該処理結果
    を上記到来波の入射角推定結果として出力する統合手段
    とを備えた測角装置。
  2. 【請求項2】 統合手段は、誤差成分を抑圧する統合処
    理として、複数の入射角推定値を平均して入射角推定結
    果を得ることを特徴とする請求項1記載の測角装置。
  3. 【請求項3】 測角処理手段は、入射角推定値の代わり
    にガイディングセンサによって規定される位相回転量を
    出力し、 統合手段は、誤差成分を抑圧する統合処理として、複数
    の上記位相回転量を平均して該平均結果を用いて入射角
    推定結果を得ることを特徴とする請求項1記載の測角装
    置。
  4. 【請求項4】 統合手段は、誤差成分を抑圧する統合処
    理として、複数の入射角推定値のうち絶対値が1より予
    め規定した値以上離れた入射角推定値を除外した残りの
    入射角推定値を平均して、入射角推定結果を得ることを
    特徴とする請求項1記載の測角装置。
  5. 【請求項5】 統合手段は、誤差成分を抑圧する統合処
    理として、複数の入射角推定値のうち絶対値が1に最も
    近い入射角推定値を入射角推定結果とすることを特徴と
    する請求項1記載の測角装置。
  6. 【請求項6】 統合手段は、誤差成分を抑圧する統合処
    理として、複数の位相回転量のうち絶対値が1より予め
    規定した値以上離れた位相回転量を除外した残りの位相
    回転量を平均して入射角推定結果を得ることを特徴とす
    る請求項3記載の測角装置。
  7. 【請求項7】 測角処理手段は、入射角推定値の代わり
    に位相回転量を出力し、 統合手段は、上記位相回転量のうち絶対値が1に最も近
    い位相回転量を選定して、該位相回転量を用いて入射角
    推定結果を求めることを特徴とする請求項1記載の測角
    装置。
  8. 【請求項8】 複数の素子アンテナで到来波を受信する
    にあたり、角度アンビギュイティが生じない位置間隔を
    有する上記素子アンテナの対からなる第1のガイディン
    グセンサが受信した信号を用いて、上記到来波の入射角
    をVESPA処理によって推定した入射角推定値を出力
    する第1の測角処理手段と、 上記第1のガイディングセンサよりも広い位置間隔を有
    する上記素子アンテナの対からなる第2のガイディング
    センサによって規定される位相回転量を出力する第2の
    測角処理手段と、 上記第2の測角処理手段から得られる位相回転量を用い
    て複数の入射角推定値を求め、これらのうち上記第1の
    測角処理手段から得られる入射角推定値に最も近いもの
    を入射角推定結果として出力する選択手段とを備えた測
    角装置。
  9. 【請求項9】 第1のガイディングセンサは、到来波の
    半波長以下の位置間隔を有する素子アンテナの対からな
    り、 第2のガイディングセンサは、上記到来波の半波長を越
    える位置間隔を有する素子アンテナの対からなることを
    特徴とする請求項8記載の測角装置。
  10. 【請求項10】 第2の測角処理手段を複数備え、 選択手段は、上記第2の測角処理手段ごとにその位相回
    転量を用いて求めた複数の入射角推定値を平均化した入
    射角推定値をそれぞれ算出し、これら入射角推定値のう
    ち、上記第1の測角処理手段から得られる入射角推定値
    に最も近い入射角推定値を入射角推定結果として出力す
    ることを特徴とする請求項8記載の測角装置。
  11. 【請求項11】 第1のガイディングセンサ及び第2の
    ガイディングセンサは、素子アンテナの対の位置間隔が
    それぞれ到来波の半波長を越えており、且つこれら位置
    間隔の最小公倍数となる値が半波長未満であり、 第1の測角処理手段は、入射角推定値に代えて上記第1
    のガイディングセンサで規定される位相回転量を出力
    し、 選択手段は、上記第1の測角処理手段及び第2の測角処
    理手段から得られる位相回転量を用いて複数の入射角推
    定値をそれぞれ求め、上記第1の測角処理手段から求め
    た入射角推定値のいずれかに最も近い上記第2の測角処
    理手段による入射角推定値を入射角推定結果として出力
    することを特徴とする請求項8記載の測角装置。
  12. 【請求項12】 第1の測角処理手段は、第1の入射角
    推定値に代えて第1のガイディングセンサで規定される
    位相回転量を出力し、 選択手段は、上記第1のガイディングセンサで規定され
    た位相回転量と第2の測角処理手段から得られる位相回
    転量とに基づいて入射角推定結果を求めることを特徴と
    する請求項8記載の測角装置。
  13. 【請求項13】 測角処理手段は、複数ある場合、それ
    ぞれの入射角推定値を求めるにあたり、キュムラント行
    列の算出過程における演算の一部を共通して行うことを
    特徴とする請求項1又は請求項8記載の測角装置。
  14. 【請求項14】 複数の素子アンテナで到来波を受信す
    るにあたり、互いに異なる上記素子アンテナの対からな
    る複数のガイディングセンサが受信した各信号を用い
    て、上記到来波の入射角をVESPA処理によって推定
    した入射角推定値をそれぞれ出力する測角処理ステップ
    と、 該測角処理ステップにて得られる複数の入射角推定値を
    統合して誤差成分を抑圧する処理を施し、該処理結果を
    上記到来波の入射角推定結果として出力する推定結果出
    力ステップとを備えた測角方法。
  15. 【請求項15】 推定結果出力ステップにて、誤差成分
    を抑圧する統合処理として、複数の入射角推定値を平均
    して入射角推定結果を得ることを特徴とする請求項14
    記載の測角方法。
  16. 【請求項16】 測角処理ステップにて、入射角推定値
    の代わりにガイディングセンサによって規定される位相
    回転量を求め、 推定結果出力ステップにて、誤差成分を抑圧する統合処
    理として、複数の上記位相回転量を平均して、該平均結
    果を用いて入射角推定結果を得ることを特徴とする請求
    項14記載の測角方法。
  17. 【請求項17】 推定結果出力ステップにて、誤差成分
    を抑圧する統合処理として、複数の入射角推定値のうち
    絶対値が1より予め規定した値以上離れた入射角推定値
    を除外した残りの入射角推定値を平均して入射角推定結
    果を得ることを特徴とする請求項14記載の測角方法。
  18. 【請求項18】 推定結果出力ステップにて、誤差成分
    を抑圧する統合処理として、複数の入射角推定値のうち
    絶対値が1に最も近い入射角推定値を入射角推定結果と
    することを特徴とする請求項14記載の測角方法。
  19. 【請求項19】 推定結果出力ステップにて、誤差成分
    を抑圧する統合処理として、複数の位相回転量のうち絶
    対値が1より予め規定した値以上離れた位相回転量を除
    外した残りの位相回転量を平均して入射角推定結果を得
    ることを特徴とする請求項16記載の測角方法。
  20. 【請求項20】 測角処理ステップにて、入射角推定値
    の代わりに位相回転量を得て、 推定結果出力ステップにて、上記位相回転量のうち絶対
    値が1に最も近い位相回転量を選定して、該位相回転量
    を用いて入射角推定結果を求めることを特徴とする請求
    項14記載の測角方法。
  21. 【請求項21】 複数の素子アンテナで到来波を受信す
    るにあたり、角度アンビギュイティが生じない位置間隔
    を有する上記素子アンテナの対からなる第1のガイディ
    ングセンサが受信した信号を用いて、上記到来波の入射
    角をVESPA処理によって推定した入射角推定値を出
    力する第1の測角処理ステップと、 上記第1のガイディングセンサよりも広い位置間隔を有
    する上記素子アンテナの対からなる第2のガイディング
    センサによって規定される位相回転量を出力する第2の
    測角処理ステップと、 上記第2の測角処理ステップにて得られた位相回転量を
    用いて複数の入射角推定値を求め、これらのうち上記第
    1の測角処理ステップにて得られる入射角推定値に最も
    近いものを入射角推定結果として出力する推定結果出力
    ステップとを備えた測角方法。
  22. 【請求項22】 第1のガイディングセンサは、到来波
    の半波長未満の位置間隔を有する素子アンテナの対から
    なり、 第2のガイディングセンサは、上記到来波の半波長を越
    える位置間隔を有する素子アンテナの対からなることを
    特徴とする請求項21記載の測角方法。
  23. 【請求項23】 第2の測角処理ステップにて、複数の
    第2のガイディングセンサによって規定される位相回転
    量をそれぞれ出力し、 推定結果出力ステップにて、上記第2の測角処理ステッ
    プにて出力される位相回転量を用いて求めた複数の入射
    角推定値を平均化した入射角推定値をそれぞれ算出し、
    これら入射角推定値のうち、上記第1の測角処理ステッ
    プにて得られる入射角推定値に最も近い入射角推定値を
    入射角推定結果として出力することを特徴とする請求項
    21記載の測角方法。
  24. 【請求項24】 第1のガイディングセンサ及び第2の
    ガイディングセンサは、素子アンテナの対の位置間隔が
    それぞれ到来波の半波長を越えており、且つこれら位置
    間隔の最小公倍数となる値が半波長未満であり、 第1の測角処理ステップにて、入射角推定値に代えて第
    1のガイディングセンサで規定される位相回転量を出力
    し、 推定結果出力ステップにて、上記第1の測角処理ステッ
    プ及び第2の測角処理ステップにて得られる位相回転量
    を用いて複数の入射角推定値をそれぞれ求め、上記第1
    の測角処理ステップによる入射角推定値のいずれかに最
    も近い上記第2の測角処理ステップによる入射角推定値
    を入射角推定結果として出力することを特徴とする請求
    項21記載の測角方法。
  25. 【請求項25】 第1の測角処理ステップにて、入射角
    推定値に代えて第1のガイディングセンサで規定される
    位相回転量を出力し、 推定結果出力ステップにて、上記第1のガイディングセ
    ンサで規定された位相回転量と上記第2のガイディング
    センサで規定された位相回転量とに基づいて入射角推定
    結果を求めることを特徴とする請求項21記載の測角方
    法。
  26. 【請求項26】 複数の素子アンテナで到来波を受信す
    るにあたり、互いに異なる上記素子アンテナの対からな
    る複数のガイディングセンサが受信した各信号を用い
    て、上記到来波の入射角をVESPA処理によって推定
    した入射角推定値をそれぞれ出力する複数の測角処理手
    段、 上記複数の測角処理手段が出力した複数の入射角推定値
    を統合して誤差成分を抑圧する処理を施し、該処理結果
    を上記到来波の入射角推定結果として出力する統合手段
    としてコンピュータを機能させるプログラム。
  27. 【請求項27】 複数の素子アンテナで到来波を受信す
    るにあたり、角度アンビギュイティが生じない位置間隔
    を有する上記素子アンテナの対からなる第1のガイディ
    ングセンサが受信した信号を用いて、上記到来波の入射
    角をVESPA処理によって推定した入射角推定値を出
    力する第1の測角処理手段、 上記第1のガイディングセンサよりも広い位置間隔を有
    する上記素子アンテナの対からなる第2のガイディング
    センサによって規定される位相回転量を出力する第2の
    測角処理手段、 上記第2の測角処理手段から得られる位相回転量を用い
    て複数の入射角推定値を求め、これらのうち上記第1の
    測角処理手段から得られる入射角推定値に最も近いもの
    を入射角推定結果として出力する選択手段としてコンピ
    ュータを機能させるプログラム。
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