JP2003222016A - 煤塵除去装置 - Google Patents

煤塵除去装置

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JP2003222016A
JP2003222016A JP2002021828A JP2002021828A JP2003222016A JP 2003222016 A JP2003222016 A JP 2003222016A JP 2002021828 A JP2002021828 A JP 2002021828A JP 2002021828 A JP2002021828 A JP 2002021828A JP 2003222016 A JP2003222016 A JP 2003222016A
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JP
Japan
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exhaust gas
outlet
flow passage
main body
inlet
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JP2002021828A
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English (en)
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Nobumasa Miyazaki
信政 宮崎
Takanobu Yamaguchi
隆信 山口
Yuji Shioda
雄二 塩田
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Daihatsu Diesel Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Diesel Manufacturing Co Ltd
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  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Processes For Solid Components From Exhaust (AREA)
  • Separating Particles In Gases By Inertia (AREA)
  • Separation Of Particles Using Liquids (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃水の発生を抑制でき、装置の製造コストと
運転コストを低減できる煤塵除去装置を提供する。 【解決手段】 底部に水Wを貯えるとともに、上部一側
に排気ガス入口2を、上部他側に排気ガス出口3を夫々
有する本体1の水位面WLより上方の内部空間を、入口側
および出口側の反転板4,5によって、排気ガス入口2
に連通する入口側流路6と、排気ガス出口3に連通する
出口側流路7と、入口側通路6と出口側通路7との間の
中央流路8とに区切る。中央流路8に、上端縁9aを本
体1の天井に固定し、下端縁9bを水位面WLの下方に位
置させ、水位面WLの上方に開口9cをもつ仕切板9を設
ける。仕切板9の開口9cに乾式フィルタ要素10を取
り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の排気ガ
スに含まれる煤塵を除去する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関の排気ガスに含まれる煤
塵およびSOx,NOxを除去する排気ガス処理装置とし
て、例えば出願人の登録実用新案に係る水スクラバー方
式の図5に示すようなものがある。この排気ガス処理装
置は、上部の一側にガス流入口32を、上部の他側にガ
ス排出口33を夫々有する容器31の底部に水Wを貯え
るとともに、容器31内を仕切板37,38,39で縦方
向に区切り、区切られた中央の室の上部に散水管43,
44を設ける一方、中央室の下部の仕切板37,38,3
9の間にフィルタとしてステンレス鋼製の金網40,4
1を横設している。ガス流入口32から流入した排気ガ
ス中の煤塵、硫黄酸化物SOx、窒素酸化物NOxは、矢印
X,Zの如く金網40,41を通るとき、網目に付着した
水滴に吸着され、また、矢印Yの如く散水管43,44
から噴射される水滴に接触するとき、この水滴に吸着さ
れて除去され、最後に、排気ガス中の水分が、ジグザグ
に配列された除水板36に接触して除去され、有害物の
少ない排気ガスとなってガス排出口33から排出され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
排気ガス処理装置は、水スプレーと濡れ金網に接触させ
ることによって排気ガス中の煤塵、硫黄酸化物SOx、窒
素酸化物NOxを除去するものであるが、容器1内の中
央の室の上部に設けられた散水管43,44から常に水
スプレーを噴射しているため、スプレー水の循環設備や
噴射用のノズルが必要になって装置が高価になるという
問題がある。また、常に水スプレーを噴射するには、容
器31の底部に大量の水を貯える必要があり、累積運転
時間の増加に伴って煤塵,SOx,NOxを含んだ処理すべ
き大量の廃水が発生することになる。このような大量の
廃水の処理は、現在の技術水準では事実上難しく、廃水
処理に費用がかかって、運転コストが上昇するという問
題もある。
【0004】そこで、本発明の目的は、水スプレーの常
時噴射に代えて貯留水を用い、乾式の煤塵捕集手段を併
用するとともに、捕集のための流路構造を工夫すること
によって、廃水の発生を抑制でき、装置の製造および運
転コストを低減できる煤塵除去装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の煤塵除去装置は、底部に水を貯えるととも
に、上部一側に排気ガス入口を、上部他側に排気ガス出
口を夫々有する本体と、この本体の水位面より上方の内
部空間を、上記排気ガス入口に連通する入口側流路と、
上記排気ガス出口に連通する出口側流路と、上記入口側
流路と出口側流路との間の中央流路とに区切る入口側お
よび出口側の反転板と、上記中央流路に設けられるとと
もに、上端縁が上記本体の天井に固定され、下端縁が上
記水位面の下方に位置し、上記水位面の上方に開口を有
する仕切板と、上記仕切板の開口に取り付けられた乾式
のフィルタ要素とを備えたことを特徴とする。
【0006】上記煤塵除去装置において、本体の上部一
側の排気ガス入口から流入した排気ガスは、入口側の反
転板に沿って入口側流路を下降し、反転板の下端と本体
底部に貯えられた水の水位面の間を抜けてUターンし、
仕切板に沿って中央流路を上昇する。排気ガスがUター
ンする際、排気ガスに含まれる煤塵の一部は、慣性力の
作用で下降を続けるので、排気ガスから分離して本体底
部に貯えられた水に捕集される。次いで、中央流路を上
昇する排気ガスは、仕切板の開口に取り付けられた乾式
フィルタ要素を通過する際、煤塵の大部分が濾過により
除去された後、Uターンし、中央流路を仕切板に沿って
下降する。そして、本体底部に貯えられた水の水位面に
近づくと、水位面と出口側反転板の下端の間を抜けてU
ターンし、出口側流路を出口側反転板に沿って再び上昇
する。このUターンの際も、排気ガスに含まれる残余の
煤塵が、慣性力の作用で水中に捕集される。こうして、
2度のUターンと乾式フィルタ要素による濾過で殆ど煤
塵が除去された排気ガスは、排気ガス出口から外部に排
出される。さらに、例えば過給機付のディーゼル機関の
排気ガスにおいて、起動または低負荷運転から定常負荷
運転に移行して煤塵濃度が著しく減少した場合、本体底
部に貯えられた水を総て排出すれば、仕切板下端と本体
底部の間に乾式フィルタ要素をバイパスさせる排気ガス
流路ができるので、高価な電動切換バルブやバイパス配
管なしで、煤塵濃度の低い排気ガスにも対応できる。
【0007】本発明の煤塵除去装置の一実施形態は、上
記本体の壁面に、上記水位面を監視する水位計を設けて
いる。
【0008】上記実施形態では、本体の壁面に水位計を
設けているので、本体底部に貯えられた水が適量か否か
を知ることができる。また、上記水位計は、乾式のフィ
ルタ要素が取り付けられた仕切板で分離された入口側流
路または出口側流路の水位を監視するから、装置運転前
後の水位変化の大小によって煤塵による乾式フィルタの
目詰まりの程度を知ることができ、これによってフィル
タの掃除または取替えの時期を判断することができる。
【0009】本発明の煤塵除去装置の一実施形態は、上
記入口側流路および出口側流路の少なくとも一方を、排
気ガスを蛇行させる延長流路としている。
【0010】上記実施形態では、入口側流路および出口
側流路の少なくとも一方が、延長流路になっているの
で、排気ガスに含まれる煤塵粒子が、蛇行する長い延長
流路を通過中に互いに衝突を繰り返しながら凝集して肥
大化する。従って、入口側流路および出口側流路の少な
くとも一方の反転板における排気ガスのUターンの際、
煤塵が肥大化しているので慣性力の作用が大きく、煤塵
の排気ガスからの分離,捕集効率を高めることができ
る。
【0011】本発明の他の煤塵除去装置は、上部一側に
排気ガス入口を、上部他側に排気ガス出口を夫々有する
本体と、この本体内の内部空間を、上記排気ガス入口に
連通する入口側流路と、上記排気ガス出口に連通する出
口側流路と、上記入口側流路と出口側流路との間の中央
流路とに区切る入口側および出口側の分離壁と、上記中
央流路に設けられるとともに、上端縁および下端縁が上
記本体の夫々天井および底面に固定され、開口を有する
仕切板と、上記仕切板の開口に取り付けられた乾式のフ
ィルタとを備え、下端縁が上記本体の底面に固定された
上記出口側の分離壁で仕切られた上記出口側流路の底部
に水が貯えられていることを特徴とする。
【0012】上記煤塵除去装置は、先に述べた煤塵除去
装置と比較して、仕切板の下端縁が本体の底面に固定さ
れ、下端縁が本体の底面に固定された出口側の分離壁で
仕切られた出口側流路の底部のみに水が貯えられている
点が異なる。従って、この煤塵除去装置は、煤塵含有率
の少ない排気ガスの処理に適するとともに、処理すべき
煤塵を含んだ廃水の量が減少するから、廃水処理が容易
になる。
【0013】本発明の他の煤塵除去装置は、上部一側に
排気ガス入口を、上部他側に排気ガス出口を夫々有する
本体と、この本体内の内部空間を、上記排気ガス入口に
連通する入口側流路と、上記排気ガス出口に連通する出
口側流路と、上記入口側流路と出口側流路との間の中央
流路とに区切る入口側および出口側の分離壁と、上記中
央流路に設けられるとともに、上端縁および下端縁が上
記本体の夫々天井および底面に固定され、開口を有する
仕切板と、上記仕切板の開口に取り付けられた乾式のフ
ィルタとを備え、上記出口側の分離壁で仕切られた上記
出口側流路の底部に乾式の煤塵付着要素が設けられてい
ることを特徴とする。
【0014】上記煤塵除去装置は、上述の煤塵除去装置
と比較して、出口側の反転板で仕切られた出口側流路の
底部に乾式の煤塵付着要素が設けられている点が異な
る。従って、この煤塵除去装置は、煤塵含有率の少ない
排気ガスの処理に適するとともに、装置が水を用いない
完全な乾式装置となるから、処理すべき煤塵を含んだ廃
水がなくなり、廃水処理が不要になる。なお、乾式の煤
塵付着要素は、例えばリボン状のスチールウールを金網
籠に充填して構成でき、捕集された可燃性および不燃性
の煤塵は、取り出して焼却、および水洗浄で除去して再
使用する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
により詳細に説明する。図1は、本発明の煤塵除去装置
の一実施形態を示す縦断面図である。この煤塵除去装置
は、底部に水Wを貯えるとともに、上部一側に排気ガス
入口2を、上部他側に排気ガス出口3を夫々有する本体
1と、この本体1の水位面WLより上方の内部空間を、排
気ガス入口2に連通する入口側流路6と、排気ガス出口
3に連通する出口側流路7と、両流路6,7の間の中央流
路8とに区切る入口側反転板4および出口側反転板5
と、中央流路8に設けられ、上端縁9aが本体1の天井に
固定され、下端縁9bが水位WLの下方に位置し、水位面WL
の上方に開口9cを有する仕切板9と、仕切板9の開口
9cに取り付けられた乾式フィルタ要素10を備えてい
る。
【0016】上記入口側および出口側の反転板4,5の
下端縁と水位面WLとの間には、排気ガスが流れる隙間が
形成される一方、仕切板9は、下端縁が水没していて、
中央流路8を入口側と出口側に完全に分離している。上
記乾式フィルタ要素10は、網目の細かい金網籠に粗表
面をもつ多数のセラミック球を充填してなり、仕切板9
の開口9cを覆うようにボルト等で取り付けられ、その
上方の本体天井には、乾式フィルタ要素10を出し入れ
する点検口11を設けている。本体1の底面は、水W中
に捕集されて沈殿する煤塵Sを容易に排出できるよう
に、片側に傾斜しており、水深が深い方の本体側壁に
は、底面近傍に排水管12、その上方の水位面WL近傍に
オーバーフロー管13、更に上方に水を補給する給水管
14を夫々設けている。一方、水深が浅い方の本体側壁
には、水位計15として水底に連通する透明の管を垂設
している。
【0017】図2(A),(B)は、乾式フィルタ要素の変
形例を示している。図2(A)は、V字状の断面の形鋼材
16をその断面幅と略同じ隙間を空けて、図2(B)は、
コ字状の断面の形鋼材17をその断面幅の略半分の隙間
を空けて、夫々矢印で示す排気ガスの流れ方向に直交し
て多数配設してなり、いずれも、衝突により排気ガスを
反転させ、含有される煤塵をそれ自身の慣性力で分離せ
しめ、形鋼材内の凹部に蓄積して除去するものである。
この場合、形鋼材の凹部の内面を粗面加工すれば、排気
ガスとの接触が促進されて、煤塵捕集効果が向上する。
なお、本発明の乾式フィルタ要素は、上記構造に限ら
ず、排気ガスの種類,流量,温度,排気ガスに含まれる煤
塵の種類と性状に応じて最適な構造にすれば良く、例え
ば特殊多層板によって内部に渦流を発生させて、煤塵の
捕集効果を大きくすることができる。
【0018】上記構成の煤塵除去装置は、次のように排
気ガスを処理する。本体1の上部一側の排気ガス入口2
から矢印X1の如く流入した排気ガスは、入口側の反転
板4に沿って入口側流路6を下降し、反転板4の下端縁
と本体1の底部に貯えられた水Wの水位面WLの間を抜け
て矢印X2の如くUターンし、仕切板9に沿って図中左
側の中央流路8を上昇する。排気ガスがUターンして上
昇する際、排気ガスに含まれる質量の大きい煤塵は、慣
性力によって下降し続けるので、排気ガスから分離して
水位面WL面に達し、水中に捕集される。次いで、中央通
路8を矢印X3の如く上昇する排気ガスは、仕切板9の
開口9cに取り付けられた乾式フィルタ要素10を通過
する際、煤塵の大部分が濾過によって除去された後、再
び矢印X4の如くUターンして仕切板9に沿って図中右
側の中央通路8を下降する。
【0019】下降する排気ガスは、水位面WLに近づく
と、水位面WLと出口側の反転板5の下端縁との間を抜け
て矢印X5の如くUターンし、出口側流路7を反転板5
に沿って再び上昇する。このUターンの際も、排気ガス
に未だ含まれる煤塵が、慣性力の作用で水位面WL下の水
Wに捕集される。こうして、2度のUターンによる分離
捕集と乾式フィルタ要素10による濾過で殆ど煤塵が除
去された排気ガスは、本体1の上部他側の排気ガス出口
3から矢印X6の如く外部へ排出される。このように、
上記煤塵除去装置では、図5で述べた従来例のように散
水管43,44から常時スプレー水を噴射して煤塵を捕
集せず、本体1の底部に貯留した循環しない水および乾
式フィルタ要素10によって煤塵を捕集している。従っ
て、スプレー水の循環設備や噴射用のノズルが不要にな
って装置の製造コストを低減できるとともに、煤塵を含
んだ廃水の発生量が少なくなって、廃水処理が容易化
し、運転コストも低減できる。
【0020】本体1の底部に貯えられた水Wの運転前の
水位面は、実線WLで示すようにオーバーフロー管13の
レベルであるが、運転状態では、乾式フィルタ要素10
の濾過抵抗によってフィルタの下流側が低圧になるの
で、フィルタの上流側,下流側で図中の2点鎖線WL'で示
すように夫々変化し、この変化は、水位計15によって
監視することができる。従って、操作者は、水位計15
が示す運転前の水位によって本体に貯えられた水量を知
ることができるとともに、運転前後の水位変化の大小に
よって煤塵による乾式フィルタ要素10の目詰まりの程
度を知ることができ、これによって、本体1内への給水
の要否および乾式フィルタ要素10の掃除または取替え
の要否を判断することができる。乾式フィルタ要素10
として図2(A),(B)で述べた形鋼材16,17を用いた
場合、各形鋼材の凹部に多量の煤塵が蓄積して目詰まり
状態になると、可燃性の煤塵は、この乾式フィルタ要素
10に組み込まれた図示しない電気ヒータを用い、ある
いは乾式フィルタ要素10の下方から高温空気(約500
℃)を通して焼却し、不燃性の煤塵は、乾式フィルタ要
素10にバイブレータを装着して機械的振動を加え、あ
るいは水シャワーを吹き付けて洗浄して除去することに
よって乾式フィルタ要素10を再生する。
【0021】特に、上記煤塵除去装置を用いてディーゼ
ル機関の排気ガスを処理する場合、ディーゼル機関の運
転特性として起動または低負荷運転から定常負荷運転へ
移行すると、排気ガスの煤塵濃度が著しく減少する。こ
の場合、本体1に貯えられた水Wを排水管12から総て
排出すると、水がなくなった仕切板9の下端縁と本体1
の底面との間に乾式フィルタ要素10をバイパスさせる
排気ガス流路ができるので、煤塵除去能力の切り換え
を、高価な電動切換バルブやバイパス配管を用いず、貯
留水の排出のみで行なえるので、経済的である。
【0022】図3(A),(B),(C)は、本発明による煤塵
除去装置の他の実施形態の夫々平面図,側面図,図3(B)
のC-C線断面図である。この煤塵除去装置は、図1で
述べた煤塵除去装置の入口側流路6および出口側流路7
を、排気ガスを蛇行させる流路長の長い延長流路とし、
中央流路8の仕切板9を2つの仕切板19,19にした
点が異なる。即ち、入口側の延長流路は、図1の反転板
4の下端縁を本体1の底面に固定した分離壁18で中央
流路から分離した空間を形成し、この空間を3つの反転
板21,22,23によって図3(C)の如く区切って、排
気ガス入口2から流入した排気ガスを矢印で示すように
水位面WLで2回,天井面で1回Uターンさせた後、中央
流路に導くようにしている。また、出口側の延長流路
も、図1の反転板5の下端縁を本体1の底面に固定した
分離壁28で中央流路から分離した空間を形成し、この
空間を3つの反転板24,25,26によって図3(C)と
同様に区切って、中央流路の下部から流入した排気ガス
を順に上昇,Uターン,下降,Uターン,上昇させた後、排
気ガス出口3から排出するようにしている。
【0023】上記仕切板19は、図1の仕切板9と同
様、上端縁が本体1の天井に固定され、下端縁が水位面
WLの下方に位置するが、2枚設けられて中央流路を3つ
の空間に分離しており、各仕切板19は4つの開口を有
し、各開口には、立体型特殊打抜きステンレス鋼鈑(商
品名:パイロスクリーン)からなる乾式フィルタ要素20
が取り付けられている。
【0024】上記煤塵除去装置は、基本的には図1で述
べた煤塵除去装置と同じ構成なので、同じ部材による処
理動作の説明を省略し、異なる構成部材による処理動作
についてのみ説明する。排気ガス入口2から流入した排
気ガスは、まず、分離壁18と反転板21,22,23で
形成される入口側の延長流路に流入して、図3(C)に示
すよう水位面WLで2回,天井面で1回Uターンして昇降
を繰り返す。従って、排気ガス中の煤塵は、Uターンに
よる自身の慣性力で分離して底部の水Wに捕集される
が、長い延長流路を流れる間に互いに衝突を繰り返しつ
つ凝集して粒径が増加するので、慣性力が増大して、排
気ガスからの分離効率および水中への捕集効率が高ま
る。次いで、中央流路に入った排気ガスは、2段に設け
られた仕切板19に取り付けた乾式フィルタ要素20を
通過するので、含有する煤塵が濾過されて除去される。
最後に、分離壁28と反転板24,25,26で形成され
る出口側の延長流路に流入した排気ガスは、Uターンに
よる昇降の繰り返しと長い延長流路によって、含有する
煤塵が同様に効率良く分離,捕集され、煤塵が殆どない
排気ガスとなって排気ガス出口3から外部へ排出され
る。
【0025】図4(A),(B),(C),(D)は、本発明によ
る煤塵除去装置の他の実施形態の夫々平面図,側面図,図
4(B)のC-C線断面図,図4(B)のD-D線断面図であ
る。この煤塵除去装置は、図3で述べた煤塵除去装置の
入口側および出口側の延長流路の構造を一部変更して、
出口側流路の底部のみに水を貯え、あるいは乾式フィル
タ要素を充填し、仕切板の配置を横方向に3層にした点
が異なる。即ち、図3の入口側の延長流路を構成する反
転板22および出口側の延長流路を構成する反転板25
の下端縁を本体1の底面に固定して図4の反転板27お
よび反転板30とし、図4の反転板30と分離壁28で
囲まれる空間底部のみに水Wを貯えるか、この水Wに代
えて乾式の煤塵付着要素29[実施例として表面を粗面
加工したリボン状(幅:1〜3mm,厚さ:0.2〜0.3mm)の切
削スチールウール]を充填している。また、図3の仕切
板を3段の横方向配置に変更するとともに、その下端縁
を本体1の底面に固定して仕切板19として、中央流路
を合計4つの空間に分離し、金網籠に上記リボン状の切
削スチールウールを充填してなる乾式フィルタ要素20
を各仕切板19の開口に取り付けている。上記乾式フィ
ルタ要素20の濾過精度は、スチールウールの寸法,圧
縮形成厚さ等によって設定できるので、3段の乾式フィ
ルタ要素20の濾過精度を上流側から順に低,中,高にす
れば、多くの煤塵を効率良く捕集できる。
【0026】上記煤塵除去装置は、基本的には図3で述
べた煤塵除去装置と同じ構造なので、図3と異なる構成
部材による処理動作についてのみ説明する。上記乾式フ
ィルタ要素20は、図3の乾式フィルタ要素よりも煤塵
濾過性能が良いので、煤塵濃度の高い排気ガスを多量に
処理することができる。この煤塵除去装置は、出口側流
路の底部のみに水Wが貯えられている場合、処理すべき
煤塵を含んだ廃水の量が極めて少なく、廃水処理が容易
になって、運転コストが低減する。また、出口側流路の
底部に煤塵付着要素29が充填されている装置の場合
は、完全な乾式装置となるから、処理すべき煤塵を含ん
だ廃水がなくなって、廃水処理が不要になり、運転コス
トの更なる低減を図ることができる。なお、図3,4の
実施形態では、延長流路を入口側と出口側の双方に設け
た例を説明したが、延長流路は入口側または出口側の一
方のみに設けても良い。
【0027】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
の煤塵除去装置は、底部に水を貯えるとともに、上部一
側に排気ガス入口を、上部他側に排気ガス出口を夫々有
する本体と、この本体の水位面より上方の内部空間を、
上記排気ガス入口に連通する入口側流路と、上記排気ガ
ス出口に連通する出口側流路と、上記入口側流路と出口
側流路との間の中央流路とに区切る入口側および出口側
の反転板と、上記中央流路に設けられるとともに、上端
縁が上記本体の天井に固定され、下端縁が上記水位面の
下方に位置し、上記水位面の上方に開口を有する仕切板
と、上記仕切板の-開口に取り付けられた乾式のフィル
タ要素とを備えているので、反転板の下端縁と水位面の
間における排気ガスのUターンに伴う煤塵自身の慣性力
による分離と水中への捕集および煤塵付着要素によっ
て、煤塵を殆ど除去できるとともに、水を常に供給した
り循環させたりせずに煤塵を捕集するので、装置の簡素
化で製造コストを低減できるとともに、処理すべき煤塵
を含んだ廃水が少量になって、運転コストを低減するこ
とができる。
【0028】請求項2の煤塵除去装置は、本体の壁面に
水位計を設けているので、本体底部に貯えられた水が適
量か否かを知って給水の要否を判断できるとともに、装
置運転前後の水位変化の大小によって煤塵による乾式フ
ィルタ要素の目詰まりの程度を知って、乾式フィルタの
掃除または取替えの要否を判断することができる。
【0029】請求項3の煤塵除去装置は、入口側流路お
よび出口側流路の少なくとも一方が、延長流路になって
いるので、排気ガス中の煤塵粒子が、延長流路を通過す
る間に互いに衝突を繰り返しつつ凝集して肥大化するの
で、入口側流路および出口側流路の少なくとも一方の反
転板で排気ガスがUターンする際、煤塵に大きな慣性力
が作用して、排気ガスからの煤塵の分離,捕集効率を高
めることができる。
【0030】請求項4の煤塵除去装置は、仕切板の下端
縁が本体の底面に固定され、下端縁が本体の底面に固定
された出口側の分離壁で仕切られた出口側流路の底部の
みに水が貯えられているので、煤塵含有率の少ない排気
ガスの処理に適するとともに、処理すべき煤塵を含んだ
廃水の量が減少するから、廃水処理が容易になり、運転
コストを低減できる。
【0031】請求項5の煤塵除去装置は、出口側の分離
壁で仕切られた出口側流路の底部に乾式の煤塵付着要素
が設けられているので、煤塵含有率の少ない排気ガスの
処理に適するとともに、装置が水を用いない完全な乾式
装置となって、処理すべき煤塵を含んだ廃水がなく、廃
水処理が不要になって、運転コストを更に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による煤塵除去装置の一実施形態を示
す縦断面図である。
【図2】 乾式フィルタ要素の変形例を示す図である。
【図3】 本発明による煤塵除去装置の他の実施形態の
平面図,側面図,C-C線断面図である。
【図4】 本発明による煤塵除去装置の他の実施形態の
平面図,側面図,C-C線断面図,D-D線断面図である。
【図5】 従来の煤塵除去装置を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 本体 2 排気ガス入口 3 排気ガス出口 4,5,21,22,23,24,25,26,27,30 反
転板 6 入口側流路 7 出口側流路 8 中央流路 9,19 仕切板 9a 上端縁 9b 下端縁 9c 開口 10,20 乾式フィルタ要素 11 点検口 12 排水管 13 オーバーフロー管 14 給水管 15 水位計 16,17 形鋼材 18,28 分離壁 29 煤塵付着要素 W 水 WL,WL' 水位面
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 50/00 B01D 50/00 501G 501N F01N 3/02 301 F01N 3/02 301B (72)発明者 塩田 雄二 大阪府大阪市中央区徳井町2丁目4番14号 ダイハツディーゼル株式会社内 Fターム(参考) 3G090 AA02 AA06 3G091 AB13 AB15 BA13 4D031 AB02 AB07 AB08 DA04 EA01 4D032 AA01 BA06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底部に水を貯えるとともに、上部一側に
    排気ガス入口を、上部他側に排気ガス出口を夫々有する
    本体と、 この本体の水位面より上方の内部空間を、上記排気ガス
    入口に連通する入口側流路と、上記排気ガス出口に連通
    する出口側流路と、上記入口側流路と出口側流路との間
    の中央流路とに区切る入口側および出口側の反転板と、 上記中央流路に設けられるとともに、上端縁が上記本体
    の天井に固定され、下端縁が上記水位面の下方に位置
    し、上記水位面の上方に開口を有する仕切板と、 上記仕切板の開口に取り付けられた乾式のフィルタ要素
    とを備えたことを特徴とする煤塵除去装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の煤塵除去装置におい
    て、上記本体の壁面に、上記水位面を監視する水位計を
    設けたことを特徴とする煤塵除去装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の煤塵除去装置
    において、上記入口側流路および出口側流路の少なくと
    も一方を、排気ガスを蛇行させる延長流路としたことを
    特徴とする煤塵除去装置。
  4. 【請求項4】 上部一側に排気ガス入口を、上部他側に
    排気ガス出口を夫々有する本体と、 この本体内の内部空間を、上記排気ガス入口に連通する
    入口側流路と、上記排気ガス出口に連通する出口側流路
    と、上記入口側流路と出口側流路との間の中央流路とに
    区切る入口側および出口側の分離壁と、 上記中央流路に設けられるとともに、上端縁および下端
    縁が上記本体の夫々天井および底面に固定され、開口を
    有する仕切板と、 上記仕切板の開口に取り付けられた乾式のフィルタとを
    備え、 下端縁が上記本体の底面に固定された上記出口側の分離
    壁で仕切られた上記出口側流路の底部に水が貯えられて
    いることを特徴とする煤塵除去装置。
  5. 【請求項5】 上部一側に排気ガス入口を、上部他側に
    排気ガス出口を夫々有する本体と、 この本体内の内部空間を、上記排気ガス入口に連通する
    入口側流路と、上記排気ガス出口に連通する出口側流路
    と、上記入口側流路と出口側流路との間の中央流路とに
    区切る入口側および出口側の分離壁と、 上記中央流路に設けられるとともに、上端縁および下端
    縁が上記本体の夫々天井および底面に固定され、開口を
    有する仕切板と、 上記仕切板の開口に取り付けられた乾式のフィルタとを
    備え、 上記出口側の分離壁で仕切られた上記出口側流路の底部
    に乾式の煤塵付着要素が設けられていることを特徴とす
    る煤塵除去装置。
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