JP2003221368A - ヒドロキシトリアリールアミン誘導体の製造法、及びそれを用いたトリアリールアミン骨格を有する(メタ)アクリレート類の製造法 - Google Patents

ヒドロキシトリアリールアミン誘導体の製造法、及びそれを用いたトリアリールアミン骨格を有する(メタ)アクリレート類の製造法

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Shoichi Nishiyama
正一 西山
Hisao Eguchi
久雄 江口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒドロキシトリアリールアミン誘導体、及び
トリアリールアミン骨格を有する(メタ)アクリレート
類の環境的にも経済的にも好ましい簡便な製造方法を提
供する。 【解決手段】 ハロゲン化アルコキシベンゼンとジアリ
ールアミンを三級ホスフィン類とパラジウム化合物を必
須成分とする触媒と塩基の存在下反応させ、得られた化
合物を酸触媒の存在下脱保護し、得られたヒドロキシト
リアリールアミン誘導体を更に(メタ)アクリル酸誘導
体と塩基の存在下反応させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒドロキシトリア
リールアミン誘導体の製造法、及びそれを用いたトリア
リールアミン骨格を有する(メタ)アクリレート類の製
造法に関するものである。トリアリールアミン骨格を有
する(メタ)アクリレート類は、有機エレクトロルミネ
センス、電子写真感光体等の電子材料用機能性モノマー
原料として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】従来、トリアリールアミン骨格を有する
エステル類の合成は、例えば、ヨウ化アニソールとジフ
ェニルアミンを銅触媒存在下アミノ化することによりメ
トキシ基を有するトリフェニルアミンを合成し、酢酸中
臭化水素酸又はトリメチルシリルクロリド−ヨウ化ナト
リウム等の試薬を用いた脱保護により水酸基を導入し、
酸塩化物等のエステル化剤を用いて合成されていた(例
えば、高分子論文集,Vol.52,No.4,211
(1995))。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た第一段階のアミノ化反応は、多量の銅触媒を使用す
る、高い反応温度を要する等の理由から、生成物の収率
が低くなるという欠点を有している。また、銅を含む多
量の廃棄物が生成することから環境的にも経済的にも好
ましい方法ではなかった。加えて、前記した脱保護反応
では、等量のシリル化剤を使用する、又は過酷な反応条
件を必要とする等の合成上問題があった。
【0004】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、ヒドロキシトリアリールアミン誘
導体、及びトリアリールアミン骨格を有する(メタ)ア
クリレート類の環境的にも経済的にも好ましい簡便な製
造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討を行った結果、ハロゲン化アル
コキシベンゼンとジアリールアミンを三級ホスフィン類
とパラジウム化合物を必須成分とする触媒と塩基の存在
下反応させ、得られた化合物を酸触媒の存在下脱保護
し、得られたヒドロキシトリアリールアミン誘導体を更
に(メタ)アクリル酸誘導体と塩基の存在下反応させる
ことで、有害な廃液を出すことなく、ヒドロキシトリア
リールアミン誘導体並びにトリアリールアミン骨格を有
する(メタ)アクリレート類を高収率で合成できること
を見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】即ち、本発明は、下記一般式(1)
【0007】
【化5】 (式中、Xは塩素、臭素又はヨウ素を表し、R1は置換
基を有してもよい炭素数1〜8の直鎖状、分岐状若しく
は環状アルキル基、ベンジル基、又はテトラハイドロピ
ラニル基を表す)で示されるハロゲン化アルコキシベン
ゼンと下記一般式(2)
【0008】
【化6】 (式中、Ar1及びAr2は各々独立して置換若しくは無
置換のアリール基を表す)で示されるジアリールアミン
を三級ホスフィン類とパラジウム化合物を必須成分とす
る触媒及び塩基の存在下反応させ、得られた化合物を酸
触媒の存在下脱保護することを特徴とする下記一般式
(3)
【0009】
【化7】 (式中、Ar1及びAr2は各々独立して置換若しくは無
置換のアリール基を表す)で示されるヒドロキシトリア
リールアミン誘導体の製造法、及び前記製造法で得られ
たヒドロキシトリアリールアミン誘導体と、(メタ)ア
クリル酸誘導体とを塩基の存在下反応させることを特徴
とする下記一般式(4)
【0010】
【化8】 (式中、R2は水素又はメチル基を示し、Ar1及びAr
2は各々独立して置換若しくは無置換のアリール基を示
す)。で表される一般式で示されるトリアリールアミン
骨格を有する(メタ)アクリレート類の製造法である。
【0011】以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0012】本発明においては、まず上記一般式(1)
で示されるハロゲン化アルコキシベンゼンと上記一般式
(2)で示されるジアリールアミンを三級ホスフィン類
とパラジウム化合物を必須成分とする触媒と塩基の存在
下アミノ化する。
【0013】該アミノ化反応においてはパラジウム化合
物と三級ホスフィン類が必須であり、両者を組み合わせ
て触媒として反応系に加える。添加方法は、反応系にそ
れぞれ単独に加えても、予め錯体の形に調製して添加し
てもよい。
【0014】パラジウム化合物としては特に限定するも
のではないが、例えば、塩化パラジウム(II)、臭化
パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)、パラジ
ウムアセチルアセトナート(II)、ジクロロビス(ベ
ンゾニトリル)パラジウム(II)、ジクロロビス(ア
セトニトリル)パラジウム(II)、ジクロロビス(ト
リフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ジクロロ
テトラアンミンパラジウム(II)、ジクロロ(シクロ
オクタ−1,5−ジエン)パラジウム(II)、パラジ
ウムトリフルオロアセテート(II)等の2価パラジウ
ム化合物類、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラ
ジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パ
ラジウムクロロホルム錯体(0)、テトラキス(トリフ
ェニルホスフィン)パラジウム(0)、パラジウム−カ
ーボン等の0価パラジウム化合物類を挙げることができ
る。これらのうち特に好ましくは酢酸パラジウム又はト
リス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)で
ある。パラジウム化合物の使用量は、特に限定するもの
ではないが、上記一般式(1)で示される化合物に対
し、パラジウム換算で0.001〜10モル%であり、
より好ましくは、パラジウム換算で0.005〜5モル
%である。
【0015】本発明の前記アミノ化反応における三級ホ
スフィン類としては、特に限定されるものではなく、ト
リフェニルホスフィン、トリ(o−トリルホスフィ
ン)、トリ(m−トリルホスフィン)、トリ(p−トリ
ルホスフィン)、1,2−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プ
ロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタ
ン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセ
ン、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,
1’−ビナフチル等の三級アリールホスフィン類、トリ
−イソプロピルホスフィン、トリ−イソブチルホスフィ
ン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリ(ターシャリ
ーブチル)ホスフィン等の三級アルキルホスフィン類が
挙げられるが、より好ましくはトリ(ターシャリーブチ
ル)ホスフィンである。三級ホスフィン類の使用量は特
に限定するものではないが、パラジウム化合物に対して
0.5〜10倍モルが適当であり、より好ましくはパラ
ジウム化合物に対して0.8〜5倍モルの範囲である。
【0016】前記アミノ化反応において用いられる上記
一般式(1)で示されるハロゲン化アルコキシベンゼン
において、R1は、置換基を有してもよい炭素数1〜8
の直鎖状、分岐状若しくは環状アルキル基、ベンジル
基、又はテトラハイドロピラニル基であり、具体的に
は、p−クロロアニソール、p−ブロモアニソール、p
−ヨードアニソール、m−クロロアニソール、m−ブロ
モアニソール、m−ヨードアニソール、p−tert−
ブトキシクロロベンゼン、p−tert−ブトキシブロ
モベンゼン、p−tert−ブトキシヨウ化ベンゼン、
m−tert−ブトキシクロロベンゼン、m−tert
−ブトキシブロモベンゼン、m−tert−ブトキシヨ
ウ化ベンゼン、p−(1−エトキシエトキシ)クロロベ
ンゼン、p−(1−エトキシエトキシ)ブロモベンゼ
ン、p−(1−エトキシエトキシ)ヨウ化ベンゼン、m
−(1−エトキシエトキシ)クロロベンゼン、m−(1
−エトキシエトキシ)ブロモベンゼン、m−(1−エト
キシエトキシ)ヨウ化ベンゼン、p−(メトキシメトキ
シ)クロロベンゼン、p−(メトキシメトキシ)ブロモ
ベンゼン、p−(メトキシメトキシ)ヨウ化ベンゼン、
m−(メトキシメトキシ)クロロベンゼン、m−(メト
キシメトキシ)ブロモベンゼン、m−(メトキシメトキ
シ)ヨウ化ベンゼン、p−(テトラハイドロピラニルオ
キシ)クロロベンゼン、p−(テトラハイドロピラニル
オキシ)ブロモベンゼン、p−(テトラハイドロピラニ
ルオキシ)ヨウ化ベンゼン、m−(テトラハイドロピラ
ニルオキシ)クロロベンゼン、m−(テトラハイドロピ
ラニルオキシ)ブロモベンゼン、m−(テトラハイドロ
ピラニルオキシ)ヨウ化ベンゼン等が挙げられる。これ
らのうち、脱離性及び経済性の観点からより好ましくは
tert−ブトキシクロロベンゼン等のp−第三級ブト
キシハロベンゼン類である。
【0017】該アミノ化反応において用いられる上記一
般式(2)で示されるジアリールアミンにおいて、Ar
1及びAr2は、各々独立に置換若しくは無置換のアリー
ル基を表わし、好ましくはフェニル基、ナフチル基、ビ
フェニル基、アントラセニル基、フルオレニル基であ
る。より好ましい具体例を表1に示すが、これらに限定
されるものではない。
【0018】
【表1】 これらジアリールアミンの使用量は上記一般式(1)で
示される化合物に対してモル比で通常0.5〜4の範囲
であり、より好ましくは0.8〜2の範囲である。
【0019】該アミノ化反応において使用される塩基と
しては、有機塩基及び無機塩基からなる群より選択すれ
ばよく、特に限定するものではないが、より好ましく
は、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化リチウ
ム、ナトリウムアミド、カリウムアミド、リチウムアミ
ド、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭
酸ルビジウム、炭酸セシウム、炭酸水素カリウム、炭酸
水素ナトリウム、ナトリウム金属、カリウム金属、リチ
ウム金属、メトキシナトリウム、メトキシカリウム、エ
トキシナトリウム、エトキシカリウム、エトキシリチウ
ム、ターシャリーブトキシリチウム、ターシャリーブト
キシナトリウム、ターシャリーブトキシカリウム等を具
体例として挙げることができる。これらのうち特に好ま
しくはターシャリーブトキシナトリウムである。これら
の塩基の使用量は上記一般式(1)で示される化合物に
対してモル比で0.5〜4.0の範囲であり、より好ま
しくは0.9〜2.5の範囲である。
【0020】前記アミノ化反応は、通常不活性溶媒下に
実施される。使用できる溶媒としては、本反応を著しく
阻害しない溶媒であればよく、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル溶媒、アセ
トニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、ヘキサメチルホスホトリアミド等を例示すること
ができる。これらのうち、より好ましくはベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒である。
【0021】また該アミノ化反応は、常圧下、窒素、ア
ルゴン等の不活性ガス雰囲気下に実施されるが、加圧条
件下に実施することもできる。反応温度20℃〜300
℃の範囲で実施されるが、より好ましくは50℃〜20
0℃の範囲である。反応時間は、反応条件、上記一般式
(1)で示される化合物(又は上記一般式(2)で示さ
れる化合物)、及びパラジウム化合物により異なるが、
数分〜72時間の範囲から選択すればよい。
【0022】本発明の第一段階では下記一般式(5)
【0023】
【化9】 (式中、R1、Ar1及びAr2は、上記と同一の意味を
表す)で示される化合物が生成するが、本発明において
は、その反応液をそのまま単離又は精製することなく次
工程に供するができる。もちろん、単離した後で次の工
程の原料として用いることができるのは言うまでもな
い。
【0024】本発明の第二段階では、上記一般式(5)
で示された化合物を酸触媒の存在下脱保護する。
【0025】脱保護で用いる酸触媒としては特に限定す
るものではないが、例えば、p−トルエンスルホン酸、
硫酸、塩酸、リン酸等の酸触媒を挙げることができる。
これらのうち特に好ましくは硫酸である。酸触媒の使用
量は、特に限定するものではないが、上記一般式(5)
で示された化合物に対し、0.01〜20モル%であ
り、より好ましくは、0.1〜5モル%である。
【0026】前記の脱保護は、通常不活性溶媒下に実施
される。使用できる溶媒としては、本反応を著しく阻害
しない溶媒であればよく、特に限定するものではない
が、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン等のエーテル溶媒、メタノール、エタノール、プロ
パノール等のアルコール溶媒、アセトニトリル、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等を例示するこ
とができる。これらのうちより好ましくは、メタノー
ル、エタノール、プロパノール等のアルコール溶媒であ
る。
【0027】また前記の脱保護は、窒素、アルゴン等の
不活性ガス雰囲気下に実施され、常圧又は減圧条件下に
実施される。反応温度としては通常20℃〜300℃の
範囲で実施されるが、より好ましくは50℃〜200℃
の範囲である。反応時間は反応条件により異なるが、数
分〜20時間の範囲から選択すればよい。
【0028】本発明の第二段階で上記一般式(3)で示
されるヒドロキシトリアリールアミン誘導体が生ずる
が、反応液をそのまま次工程へ供することもできるし、
又は単離、精製して供することもできる。
【0029】本発明の第三段階では、上記一般式(3)
で示されたヒドロキシトリアリールアミン誘導体と(メ
タ)アクリル酸誘導体とを塩基の存在下エステル化す
る。
【0030】前記のエステル化反応において使用する
(メタ)アクリル酸誘導体としては、アクリル酸無水
物、アクリロイルクロライド、メタクリル酸無水物、メ
タクリロイルクロライド等を挙げることができるが、好
ましくはアクリロイルクロライド、メタクリロイルクロ
ライドである。
【0031】また、前記のエステル化反応において使用
する塩基としては、反応を特に著しく阻害しないもので
あればよく、特に限定するものではないが、好ましくは
トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基である。(メ
タ)アクリル酸誘導体の使用量は、特に限定するもので
はないが、上記一般式(3)で示される化合物に対し
0.50〜10当量使用する。また、塩基の使用量は
(メタ)アクリル酸誘導体に対し、1.0〜10当量使
用するが、好ましくは0.9〜5当量である。
【0032】前記のエステル化反応において使用できる
溶媒としては、本反応を著しく阻害しない溶媒であれば
よく、特に限定するものではないが、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル溶
媒、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコ
ール溶媒、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド等を例示することができる。これら
のうちより好ましくは、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素溶媒である。
【0033】反応終了後、常法に従い処理することによ
り上記一般式(4)で示されるトリアリールアミン骨格
を有する(メタ)アクリレートを得ることができる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、有機エレクトロルミネ
センス、電子写真感光体等の電子材料用機能性モノマー
原料として有用な化合物である上記一般式(3)で示さ
れるヒドロキシトリアリールアミン誘導体、及び一般式
(4)で示されるトリアリールアミン骨格を有する(メ
タ)アクリレート類が、パラジウム触媒を用いたアミノ
化反応を利用することにより従来より環境的にも経済的
にも安価に製造でき、工業的に極めて有用である。
【0035】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
【0036】実施例1 第一段階(第三級ブトキシトリ
フェニルアミンの合成) 温度計、コンデンサ、マグネチックスターラーを備えた
200ml3口フラスコに、p−クロロ第三級ブトキシ
ベンゼン12.92g(70mmol)、ジフェニルア
ミン 11.61g(69mmol)、ターシャリーブ
トキシナトリウム8.1g(84mmol)及びキシレ
ン35mlを加え15分窒素下で攪拌した。その後、酢
酸パラジウム5mg(0.03モル%)及びトリ(ター
シャリーブチル)ホスフィン(関東化学製)の0.2g
/ml・トルエン溶液0.06ml(0.06mmo
l,パラジウムに対して2.5倍モル)を加えた後、加
温し135℃で21時間攪拌した。
【0037】H2O 30gで水洗し、得られた有機相
を濃縮乾固し21.31gの第三級ブトキシトリフェニ
ルアミンを得た(mp=83−85℃)。
【0038】第二段階(脱ブチル化) 第一段階で得られた化合物、エチルアルコール 20
g、キシレン 40gを200cc 3口フラスコに加
えた後、窒素雰囲気下80℃(13時間)で加熱攪拌し
た。冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え中和
し、水洗の後、有機相を濃縮し目的のジフェニルアミノ
フェノールを13.3g得た(収率=74%、GC純度
98.4%)。
【0039】第三段階(エステル化) 第二段階で得たれた4−ジフェニルアミノフェノール
1.0g(3.84mmol)、トリエチルアミン
0.78g(7.69mmol)、トルエン10gの混
合溶液に、15wt%アクリロイルクロライド・トルエ
ン溶液3.5gを氷冷下加えた後、室温で13時間攪拌
した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液およびH2Oで洗
浄し、得られた有機相を濃縮後、トルエンで再結晶する
ことにより602mgのジフェニルアミノフェニルアク
リレートを得た(収率50%、mp=111−114
℃)。
【0040】1H−NMR(THF−d8)=8.18
(s,14H),6.53(dd,1H,J=17,2
Hz),6.32(dd,1H,J=17,10H
z),5.98(dd,1H,J=10,2Hz)13 C−NMR(THF−d8)=164.28,14
8.62,146.88,146.13,132.0
7,129.81,128.83,125.33,12
4.63,123.33,122.87ppm。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、Xは塩素、臭素又はヨウ素を表し、R1は置換
    基を有してもよい炭素数1〜8の直鎖状、分岐状若しく
    は環状アルキル基、ベンジル基、又はテトラハイドロピ
    ラニル基を表す)で示されるハロゲン化アルコキシベン
    ゼンと下記一般式(2) 【化2】 (式中、Ar1及びAr2は各々独立して置換若しくは無
    置換のアリール基を表す)で示されるジアリールアミン
    を三級ホスフィン類とパラジウム化合物を必須成分とす
    る触媒及び塩基の存在下反応させ、得られた化合物を酸
    触媒の存在下脱保護することを特徴とする下記一般式
    (3) 【化3】 (式中、Ar1及びAr2は各々独立して置換若しくは無
    置換のアリール基を表す)で示されるヒドロキシトリア
    リールアミン誘導体の製造法。
  2. 【請求項2】 三級ホスフィン類がトリアルキルホスフ
    ィンであることを特徴とする請求項1に記載の製造法。
  3. 【請求項3】 三級ホスフィン類がトリ(ターシャリー
    ブチル)ホスフィンであることを特徴とする請求項1又
    は請求項2に記載の製造法。
  4. 【請求項4】 ジアリールアミンが、ジフェニルアミン
    又はN−フェニル−1−ナフチルアミンであることを特
    徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の製造
    法。
  5. 【請求項5】 一般式(1)で示されるハロゲン化アル
    コキシベンゼンが、p−第三級ブトキシクロロベンゼン
    又はp−第三級ブトキシブロモベンゼンであることを特
    徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の製造
    法。
  6. 【請求項6】 酸触媒が硫酸であることを特徴とする請
    求項1乃至請求項6のいずれかに記載の製造法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載
    の製造法で得られたヒドロキシトリアリールアミン誘導
    体と、(メタ)アクリル酸誘導体とを塩基の存在下反応
    させることを特徴とする下記一般式(4) 【化4】 (式中、R2は水素又はメチル基を示し、Ar1及びAr
    2は各々独立して置換若しくは無置換のアリール基を示
    す)。で表される一般式で示されるトリアリールアミン
    骨格を有する(メタ)アクリレート類の製造法。
  8. 【請求項8】 (メタ)アクリル酸誘導体が、アクリロ
    イルクロライド又はメタクリロイルクロライドであるこ
    とを特徴とする請求項7に記載の(メタ)アクリレート
    類の製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006131508A (ja) * 2004-11-02 2006-05-25 Mitsubishi Chemicals Corp トリアリールアミン化合物の製造方法及びトリアリールアミン化合物、並びに電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ及び画像形成装置
JP2006335712A (ja) * 2005-06-03 2006-12-14 Nagoya Industrial Science Research Inst トリアリールアミンの製造方法

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