JP2003220529A - 角度割り出し治具 - Google Patents

角度割り出し治具

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JP2003220529A
JP2003220529A JP2002014760A JP2002014760A JP2003220529A JP 2003220529 A JP2003220529 A JP 2003220529A JP 2002014760 A JP2002014760 A JP 2002014760A JP 2002014760 A JP2002014760 A JP 2002014760A JP 2003220529 A JP2003220529 A JP 2003220529A
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Shunji Kaneoka
俊次 金岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワーク支持台と、これを所定角度で支持する
治具本体とを有する角度割り出し治具において、ワーク
支持台の設定角度をきめ細かに調節できるようにする。 【解決手段】 治具本体3の側面10aには、ワーク支
持台2に設けられた位置決め突起29との係合を可能に
するため、孔ではなく凹部としての複数の角度設定凹部
12が設けられたものとした。また治具本体3又はワー
ク支持台2の少なくとも一方に磁石30が設けられたも
のとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、角度割り出し治具
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フライス盤などの工作機械によって被工
作物を加工するには、工作機械側に備えられたバイスに
ワーク(被工作物)を把持させるのが普通である。この
場合、ワークに対して斜め方向の孔開けや切削などが必
要となったときには、バイスに対するワークの把持姿勢
自体を斜めにするために、特殊な治具を使用することが
ある(特許第2779247号公報、特開平2−152
742号公報等参照)。
【0003】この治具(以下、「角度割り出し治具」と
言う)は、ワークを載せるワーク支持台と、このワーク
支持台を所定角度で支持するための治具本体とを有した
ものである。治具本体は、板を起立させたようなもの
で、その側面に対して水平軸を介してワーク支持台が揺
動自在に保持されている。また、この治具本体には、水
平軸が設けられた位置を中心として、そのまわりに円周
配置で複数の角度設定孔が設けられており、これら各孔
には、選択的に支持棒を差し込み可能となっている。
【0004】これに対し、ワーク支持台では、上記水平
軸の位置付けが片側に偏ったものとされており、ワーク
支持台の他端部が、上記支持棒によって支えられるとい
うものである。すなわち、このワーク支持台は、水平軸
と支持棒とによって二点支持状態に保持されるものであ
って、治具本体側で支持棒を差し込むべき角度設定孔を
種々に異ならせれば、ワーク支持台の水平状態に対する
保持角度を、種々の角度(傾き)に変更できる、という
ものである。
【0005】ところで、従来の角度割り出し治具では、
ワーク支持台をなるべく多種の角度で保持させることが
できるように、治具本体に対して設ける角度設定孔の数
を可及的に多くしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の角度割り出し治
具において、治具本体に設ける角度設定孔は、まさしく
「孔」であった。これは支持棒を水平に保持させるうえ
で、支持棒の差し込み代をある程度確保しなければなら
ないために、必須不可欠とされている。しかしながら、
このために角度設定孔の形成ピッチは、この角度設定孔
の孔径よりも大きくしなければならない(孔径と同じか
又は小さくすると、隣接する角度設定孔同士が位置干渉
を起こし内部連通してしまう)ということがあった。
【0007】結果として、円周配置とさせる角度設定孔
の形成数は自ずと制限されたものとなり、従って、ワー
ク支持台を支持する角度種も、あまり多くはできないも
のであった。なお、上記した各公報記載の角度割り出し
治具では、このことへの対応策として、水平軸の差し込
み孔を位置ズレ状態に複数設けて、これら個々の差し込
み孔を中心とさせた円周配置で多数の角度設定孔を設け
(即ち、角度設定孔を円周配置にする形成領域をずら
し)、もって、必要に応じて支持棒だけでなく水平軸を
も位置変更させるものとして、これによってワーク支持
台を多種の異なる角度で支持できるようにしていた。
【0008】しかし、この対応策では、使用面において
は水平軸の抜き差しが面倒且つ複雑になるし、またこの
治具本体を製作する面では加工数が多くなって高コスト
化に繋がる欠点があった。本発明は、上記事情に鑑みて
なされたものであって、ワーク支持台を多種の異なる角
度で支持できるようにすると共に、構造の複雑化を防止
し、また製作コストの高騰化を招来することのない角度
割り出し治具を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は次の手段を講じた。即ち、本発明に係る角
度割り出し治具は、ワーク支持台と、このワーク支持台
を所定角度で支持する治具本体とを有している。そし
て、治具本体の側面には、ワーク支持台を水平軸まわり
で揺動自在に保持するための孔又は軸部より成る支点設
定部が設けられていると共に、この支点設定部を中心と
する円周配置で複数の角度設定凹部が設けられている。
【0010】また、これに対してワーク支持台には、上
記治具本体の支点設定部に対応して揺動自在な連結状態
を保持させる軸部又は孔より成る支点部が設けられてい
ると共に、上記治具本体の各角度設定凹部に対して選択
的に係合可能となる位置決め突起が設けられている。そ
して、治具本体又はワーク支持台の少なくとも一方に、
治具本体の支点設定部を中心にワーク支持台が揺動され
その位置決め突起を個々の角度設定凹部へ係合させ得る
範囲内にあってこれら治具本体とワーク支持台とを互い
に吸着可能とさせる磁石が設けられている。
【0011】このように本発明では、治具本体において
設けられる角度設定凹部は「孔」ではなく、凹部(窪
み)である。そのため、この角度設定凹部はその形成ピ
ッチを詰めて細かくすることが可能になる。すなわち、
これによってワーク支持台を多種の異なる角度で支持で
きるようになる。なお、このように角度設定凹部を凹部
としたことで、これに対してワーク支持台に設ける位置
決め突起を「突起」として、恰もピボット軸受けのよう
にして、角度設定凹部と位置決め突起との係合状態でセ
ンタリングを可能としている。
【0012】従って、治具本体に対するワーク支持台の
角度設定精度には何ら支障は生じず、むしろ高精度化が
図れるものである。また、このように角度設定凹部と位
置決め突起との両者間では、それらの係合状態に自己保
持力はないので、治具本体又はワーク支持台の少なくと
も一方に磁石を設けて、治具本体とワーク支持台とを互
いに吸着可能とさせているものである。この磁石には、
永久磁石の他、電磁石を採用することも可能である。
【0013】ワーク支持台は、ワーク座り面が形成され
た支持台本体と、この支持台本体のワーク座り面に載せ
られたワークの一端部を当て止めするストッパ片とを有
したものとすることができる。この場合、上記支持台本
体のワーク座り面は、このワーク支持台に設けられた支
点部を肉厚方向の境とした反対側面にも設けられたもの
とできる。従って、ストッパ片は、支持台本体における
表裏両側の各ワーク座り面に対応させて選択的に着脱自
在とできる。
【0014】このようにすることで、ワーク支持台を上
下逆向きに反転させて、そのいずれをも上面として使用
可能となり、もって治具本体に設ける角度設定凹部の形
成領域を、支点設定部を挟んだ左右両側へと拡大できる
ことになる。場合によっては、治具本体の表裏両面を使
用することも可能となる(詳細は後述する)。すなわ
ち、これによってワーク支持台を、更に多種の異なる角
度で支持できるようになる。本発明に係る角度割り出し
治具では、ワーク支持台及び治具本体の他に、勾配スペ
ーサが付属されたものとすることができる。
【0015】この勾配スペーサは、ワーク支持台の上部
に載せて使用するもので、ワークの傾きを微調整させる
ものである。従って、治具本体の側面に設けられた角度
設定凹部の形成ピッチ間を更に細分割するような、細か
な角度ピッチでワークを支持できることになり、これに
よってワークの支持角度は、ほぼ任意の角度に設定でき
ることとなる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づき説明する。図1乃至図3は、本発明に係る角
度割り出し治具1の一実施形態を示している。この角度
割り出し装置1は、ワーク支持台2と、このワーク支持
台2を所定角度で支持する治具本体3とを有している。
図4に示すように、この角度割り出し装置1は、フライ
ス盤、研磨機、ボール盤等の工作機械4に対し、ベッド
5上へバイス6等を介すか又は介さないでワーク(被工
作物)Wを所定角度に支持させるために使用するもので
ある。
【0017】治具本体3は、例えば直方体状のブロック
体又は盤体として形成されている(図例はブロック
体)。この治具本体3の外周面のうち、ワーク支持台2
を支持する側面10aには、支点設定部11が設けられ
ている。また、この側面10aには複数の角度設定凹部
12が設けられている。図5に示すように、本実施形態
において支点設定部11は、治具本体3の長手方向中央
部に位置付けられている。また、この支点設定部11は
上記の側面10aと、これの反対側(裏面側)となる側
面10bとの肉厚間を貫通する孔として形成されている
(図1参照)。なお、治具本体3においてこれら二側面
10a,10bは面平行となっている。
【0018】これに対し、角度設定凹部12は、支点設
定部11を中心とする円周配置で設けられている。すな
わち、いずれの角度設定凹部12も、支点設定部11か
ら等距離に位置付けられている。本実施形態では、支点
設定部11を中央に挟んで、その左右両側域で互いに分
断された弧13,14を描くように、それぞれ複数の角
度設定凹部12が並んだものとしてある。図6及び図7
に示すように、これら角度設定凹部12は、文字通り凹
部(窪み)である。このような形体の角度設定凹部12
は、例えばエンドミルやドリル等の先端で軽くもむよう
にする加工によって形成されている。
【0019】角度設定凹部12がこのような凹部である
ため、図6中に二点鎖線によって仮想的に示したよう
に、エンドミルやドリル等を突き通すことによって貫通
孔17を形成させる場合に比べ、各角度設定凹部12の
形成ピッチPを細かく設定できることになる。すなわ
ち、上記した各弧13,14の領域を限られた範囲内
(例えば45°)に形成させるに際して、角度設定凹部
12の形成個数を多くできるということである。なお、
この場合、隣り合う角度設定凹部12の外周輪郭が位置
的に干渉し、互いに多少、侵食し合うようになったとし
ても、二点鎖線で仮想的に示したような貫通孔17の場
合とは異なって、これら角度設定凹部12の開口周部が
強度的に軟弱になるといったおそれはない。
【0020】図5における左側の弧13の領域では、水
平な基準線O−Oから最初の角度設定凹部12が5度3
0分に位置付けられ、次が10度30分となるように、
以下5度間隔で設けられ、そして最上位置の角度設定凹
部12が45度30分に位置付けられている。これに対
し、図5における右側の弧14の領域では、水平な基準
線O−Oから最初の角度設定凹部12が5度丁度に位置
付けられ、次が10度丁度となるように、以下5度間隔
で設けられ、そして最上位置の角度設定凹部12が45
度丁度に位置付けられている。
【0021】更に図8に示すように、本実施形態では反
対側(裏面側)の側面10bにも支点設定部11を中央
に挟んで、その左右両側域で互いに分断された弧18,
19を描くように、それぞれ複数の角度設定凹部12が
並んだものとしてある。勿論、各弧18,19の領域に
含まれる全ての角度設定凹部12は、支点設定部11か
ら等距離に位置付けられている。そして、図8における
左側の弧18の領域では、水平な基準線O−Oから最初
の角度設定凹部12が5度45分に位置付けられ、その
上が10度45分となるように、以下5度間隔で設けら
れ、そして最上位置の角度設定凹部12が45度45分
に位置付けられている。
【0022】また図8における右側の弧19の領域で
は、水平な基準線O−Oから最初の角度設定凹部12が
5度15分に位置付けられ、その上が10度15分とな
るように、以下5度間隔で設けられ、そして最上位置の
角度設定凹部12が45度15分に位置付けられてい
る。この他、図示は省略するが、5度5分〜45度5
分、5度10分〜45度10分、5度20分〜45度2
0分、5度25分〜45度25分、5度35分〜45度
35分、5度40分〜45度40分といった5度間隔で
角度設定凹部12を設けて弧を描かせるようにしてもよ
い。これら例示したような種々の弧の領域は、複数種の
治具本体3を製作準備しておいて、それぞれの治具本体
3に対して適宜振り分けて具備させればよい。
【0023】このような治具本体3には、工作機械4側
への取付時に他の治具(図示略)との結合に便利なよう
に、取付孔20を設けておくのが好ましい。図1乃至図
3に示したように、ワーク支持台2は、上記した治具本
体3よりも小型であって、例えば側面視形状がL字状を
呈するブロック体として形成されている。すなわち、こ
のワーク支持台2は、平板状に形成された支持台本体2
5と、この支持台本体25の長手方向一端寄りに偏っ
て、そこで上方へ突出状に設けられたストッパ片26と
を有している。
【0024】支持台本体25は、その上面がワーク座り
面27となっており、このワーク座り面27の上に載せ
られるワークWを支持可能になっている。このワーク座
り面27は、鏡面状にフラットに仕上げておけばよい。
そしてストッパ片26は、支持台本体25のワーク座り
面27に載せられたワークWの一端部を当て止めし、そ
の載置状態の安定化を図ると共に、位置決めしやすくし
ている。このストッパ片26が支持台本体25から立ち
上がっている起立面では、支持台本体25のワーク座り
面27との間で直角な内隅部を形成したものとすればよ
い。
【0025】このワーク支持台2には、支持台本体25
においてストッパ片26が設けられている方の端部に、
支点部28が設けられている。また、支持台本体25に
おけるこれとは反対側の端部に位置決め突起29が設け
られている。更にこのワーク支持台2には、支持台本体
25におけるこれら支点部28と位置決め突起29との
間に、磁石30が設けられている。図9及び図10に示
すように、本実施形態において上記支点部28は、治具
本体3に設けられた孔(貫通孔)としての支点設定部1
1にガタツキなく挿通可能で、且つ回動自在となる軸と
して形成されている。
【0026】従って、このワーク支持台2は、支点部2
8を治具本体3の支点設定部11に挿通させた状態とす
れば、これら支点部28及び支点設定部11を中心とし
て揺動自在な状態に連結保持される。なお、上記したよ
うに治具本体3の支点設定部11は、この治具本体3に
おける表裏両側の二側面10a,10bを貫通する孔と
して形成されているので、この支点設定部11に対し、
ワーク支持台2の支点部28はいずれの側面10a,1
0bからでも差し込みが可能になっている。
【0027】すなわち、治具本体3のいずれの側面10
a,10bに対してもこのワーク支持台2を連結保持さ
せることができるようになっている。一方、位置決め突
起29は、治具本体3に設けられた複数の角度設定凹部
12の中から、必要に応じて選択されたいずれか1つの
角度設定凹部12に対して係合可能とされたものであ
る。従って当然に、このワーク支持台2における支点部
28と位置決め突起29との中心間距離は、治具本体3
における支点設定部11と角度設定凹部12との中心間
距離に等しい。
【0028】図9から明らかなように、本実施形態にお
いてこの位置決め突起29は、支持台本体25に設けら
れた横穴33に対し、円柱形の弾発片35が出没自在に
保持され且つ内蔵バネ34によって突出方向へ押出付勢
される構造としてある。この弾発片35の先端には半球
状の押圧端36が設けられており、またこの弾発片35
の尾部には抜け止め用のアンカーボルト37がそのボル
ト頭部37aを支持台本体25の外方へ突出させる状態
で螺合されている。このようなことから、治具本体3に
対してワーク支持台2を、上記支点部28及び支点設定
部11中心に揺動させてゆくなかにあって、ワーク支持
台2の位置決め突起29を、治具本体3側の所定の角度
設定凹部12に係合させることによって、ワーク支持台
2の傾きをこの角度設定凹部12(位置決め突起29と
係合したもの)が形成されている角度位置に正確に合わ
せることができることになる。
【0029】すなわち、治具本体3の角度設定凹部12
が「凹部」であり、これに対してワーク支持台2の位置
決め突起29が「突起」であるので、これら両者の係合
状態は、恰もピボット軸受けのように、自動的なセンタ
リング作用を有したものとなっている。従って、治具本
体3に対するワーク支持台2の角度設定精度には何ら支
障は生じず、むしろ高精度化が図れるものである。そし
て、上記したように治具本体3において角度設定凹部1
2がその形成ピッチPを詰めて細かく設けられているた
め、これら角度設定凹部12の選択、即ち、ワーク支持
台2に設定し得る支持角度もそれだけきめ細かく選択で
きるものである。
【0030】但し、このように角度設定凹部12に対し
て位置決め突起29を係合させただけでは、これら両者
間の係合関係を自己保持させておくことはできないの
で、上記したようにワーク支持台2に設けた磁石30に
より、このワーク支持台2を治具本体3に対して吸着保
持させるものである。従って、言うまでもなくこの磁石
30には、ワーク支持台2と共にその上に載せられるワ
ークWの垂直荷重を支持できるだけの磁力を有したもの
が必要とされる。
【0031】また、この磁石30は、ワーク支持台2に
対して埋設状に設けられている。このようにすること
で、ワーク支持台2と治具本体3とが面対偶で当接する
ようになり、安定性が増すことになる。ところで、本実
施形態において、ワーク支持台2の支点部28を形成し
ている軸は、支持台本体25をその水平方向(図10の
左右方向)に貫通されたものどなっている。そしてこの
支持部28における貫通部分には、支持台本体25の肉
厚方向へ差し込まれた2本の固定ピン40が、この支持
台本体25ごと一緒に串刺しにされている。
【0032】これら固定ピン40は、支持部28を串刺
しした状態でも支持台本体25上へ大きく突き出る長さ
を有しており、この突き出た部分に対して、上記したス
トッパ片26もが串刺し状に差し込まれるようになって
いる。従ってこれら支持台本体25、支点部28及びス
トッパ片26の三者は、固定ピン40により、互いの不
動状態が保持されていることになる。しかし、これら固
定ピン40は、支持台本体25に対しても、支点部28
を形成している軸に対しても、またストッパ片26に対
しても、カシメや溶接等による恒久的な固定はされてお
らず、圧入ぎみの嵌め合い関係によって不動状態を保持
しているだけとなっているので、支持台本体25をその
肉厚方向(図10の上下方向)へ向けてプラスチックハ
ンマー等で何度か殴打すれば、これら固定ピン40は、
比較的簡単に軸方向に沿ってずらすことができ、また必
要に応じて引き抜いてしまうこともできる。
【0033】このような構造に加え、本実施形態では支
持台本体25において、上記したワーク座り面27とは
支点部28を肉厚方向の境とした反対側にも、ワーク座
り面41(図10参照)が形成されている。従って、図
10に実線で示した状態から、固定ピン40を一旦、軸
方向に沿ってずらすか、又は完全に引き抜いてしまうか
して、二点鎖線で示すようにこれら固定ピン40が支持
台本体25に対する反対側の(図10下側の)ワーク座
り面41側で突き出る状態にする。
【0034】勿論、このようにした段階でストッパ片2
6は支持台本体25側から分離された状態になってい
る。そこで、このストッパ片26を支持台本体25の元
の(図10上側の)ワーク座り面27とは反対側となる
他方のワーク座り面41側へと付け直すようにする。こ
れで、今度はワーク支持台2を上下逆向きにして使用す
ることができる。それ故、上記したワーク支持台3にお
いて支点設定部11の左右両側域に弧13,14を描い
て角度設定凹部12が設けられていることと相まって、
図10上側のワーク座り面27にストッパ片26を取り
付ければ、図2に示すようにワーク座り面27を上に向
けた状態で、左側の弧13に含まれる角度設定凹部12
を使用してワーク支持台2の傾きを設定できることにな
り、また図10下側のワーク座り面41にストッパ片2
6を取り付ければ、図3に示すようにワーク座り面41
を上に向けた状態で、右側の弧14に含まれる角度設定
凹部12を使用してワーク支持台2の傾きを設定でき
る、といった具合に使い分けができる。
【0035】また、治具本体3の反対側(裏面側)の側
面10bにも左右の弧18,19の領域に角度設定凹部
12が設けられている場合であれば、上記と同様にし
て、ワーク支持台2をその上下で使い分ければよい。本
発明に係る角度割り出し治具1では、図11及び図12
に示すように、勾配スペーサ50が付属されたものとす
ることができる。この勾配スペーサ50は、ワーク支持
台2のワーク座り面27,41上に載せて使用するもの
で、その長さ方向に肉厚差を持たせることで、上面側に
傾斜した補助ワーク座り面51が形成されている。
【0036】従って、この勾配スペーサ50をワーク支
持台2のワーク座り面27,41上に載せ、そのうえで
この勾配スペーサ50の補助ワーク座り面51上へワー
クWを載せれば、ワークWの傾きを微調整させるもので
ある。このようにすることで、治具本体3に設ける角度
設定凹部12の形成ピッチ間を更に細分割する細かな角
度ピッチで、ワークWの支持角度を微調整することがで
きる。この勾配スペーサ50としては、勾配角度とし
て、例えば1°、2°、3°、4°といった種類のもの
を予め何種類か製作準備させておけばよい。勿論、必要
に応じてその他各種の勾配角度のものを製作準備させて
おいてもよい。
【0037】なお、ワーク支持台2とこの勾配スペーサ
50との固定を図るために、ワーク支持台2の支持台本
体25にネジ孔52を設け、勾配スペーサ50にネジ通
孔53を設けておけばよい。この場合、勾配スペーサ5
0のネジ通孔53には、ボルト頭部を沈めるためのザグ
リ54を設けたものとする。ワーク支持台2の支持台本
体25にネジ通孔53を設け、勾配スペーサ50にネジ
孔52を設けてもよく、この場合は、必ずしもネジ通孔
53に対してザグリ54を設ける必要はない。
【0038】ところで、本発明は、上記した実施形態に
限定されるものではなく、実施の形態に応じて適宜変更
可能である。例えば、治具本体3に設ける角度設定凹部
12の形成ピッチPやその凹部内直径、凹部深さ、凹部
形状等は、上記したものに限定されるものではない。ワ
ーク支持台2において、ストッパ片26を着脱自在にし
ている点や、位置決め突起29をバネ付勢構造にしてい
る点などは、場合によっては一体化構造に置換すること
も可能である。
【0039】磁石30には、永久磁石の他、電磁石を採
用することも可能である。また、この磁石30は、治具
本体3側に設けることも可能である。この場合、磁石3
0は、治具本体3の支点設定部11を中心にワーク支持
台2が揺動されてその位置決め突起29を個々の角度設
定凹部12へ係合させ得る範囲内にあって、常にワーク
支持台2に対して吸着可能となる大きさや形状、又は複
数個の分配配置として設けておけばよい。なお、治具本
体3とワーク支持台2との両方に、極性を異ならせて磁
石30を設けておくことも勿論可能である。
【0040】治具本体3の支点設定部11を軸として形
成し、ワーク支持台2の支点部28を孔として形成する
ことも可能である。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る角度割り出し治具は、ワーク支持台を多種の異な
る角度で支持できるようになっている。また、この角度
割り出し治具は、構造の複雑化が防止され、コンパクト
であり、更に製作コストの高騰化も抑制されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る角度割り出し治具の一実施形態を
示す分解斜視図である。
【図2】図1の角度割り出し治具の一使用例を示す斜視
図である。
【図3】図1の角度割り出し治具の別の使用例を示す斜
視図である。
【図4】図1の角度割り出し治具を工作機械に取り付け
た例を示す正面図である。
【図5】治具本体を示す正面図である。
【図6】角度設定凹部を拡大して示す正面図である。
【図7】図6のA−A線拡大断面図である。
【図8】治具本体の表裏両面を線対称配置にして同時に
表した説明図である。
【図9】ワーク支持台を一部破砕して示す平面図であ
る。
【図10】図9のB−B線断面図である。
【図11】勾配スペーサを示す斜視図である。
【図12】勾配スペーサの使用状態を示す正面図であ
る。
【符号の説明】
1 角度割り出し治具 2 ワーク支持台 3 治具本体 10a 治具本体の側面 10b 治具本体の側面 11 支点設定部 12 角度設定凹部 25 支持台本体 26 ストッパ片 27 ワーク座り面 28 支点部 29 位置決め突起 30 磁石 41 ワーク座り面 50 勾配スペーサ W ワーク

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワーク支持台(2)と、このワーク支持
    台(2)を所定角度で支持する治具本体(3)とを有し
    ており、 治具本体(3)の側面(10a)にはワーク支持台
    (2)を水平軸まわりで揺動自在に保持するための孔又
    は軸部より成る支点設定部(11)が設けられていると
    共に、この支点設定部(11)を中心とする円周配置で
    複数の角度設定凹部(12)が設けられており、 ワーク支持台(2)には上記治具本体(3)の支点設定
    部(11)に対応して揺動自在な連結状態を保持させる
    軸部又は孔より成る支点部(28)が設けられていると
    共に、上記治具本体(3)の各角度設定凹部(12)に
    対して選択的に係合可能となる位置決め突起(29)が
    設けられており、 治具本体(3)又はワーク支持台(2)の少なくとも一
    方に、治具本体(3)の支点設定部(11)を中心にワ
    ーク支持台(2)が揺動されその位置決め突起(29)
    を個々の角度設定凹部(12)へ係合させ得る範囲内に
    あってこれら治具本体(3)とワーク支持台(2)とを
    互いに吸着可能とさせる磁石(30)が設けられている
    ことを特徴とする角度割り出し治具。
  2. 【請求項2】 前記ワーク支持台(2)は、ワーク座り
    面(27)が形成された支持台本体(25)と、この支
    持台本体(25)のワーク座り面(27)に載せられた
    ワーク(W)の一端部を当て止めするストッパ片(2
    6)とを有しており、 上記支持台本体(25)のワーク座り面(27)は、こ
    のワーク支持台(2)に設けられた支点部(28)を肉
    厚方向の境とした反対側面にも設けられており、 上記ストッパ片(26)は支持台本体(25)における
    表裏両側の各ワーク座り面(27,41)に対応させて
    選択的に着脱自在とされていることを特徴とする請求項
    1記載の角度割り出し治具。
  3. 【請求項3】 前記ワーク支持台(2)及び治具本体
    (3)の他に、ワーク支持台(2)の上部に載せてワー
    ク(W)の傾きを微調整する勾配スペーサ(50)が付
    属されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記
    載の角度割り出し治具。
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