JP2003218667A - 電子部品 - Google Patents

電子部品

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JP2003218667A
JP2003218667A JP2002018062A JP2002018062A JP2003218667A JP 2003218667 A JP2003218667 A JP 2003218667A JP 2002018062 A JP2002018062 A JP 2002018062A JP 2002018062 A JP2002018062 A JP 2002018062A JP 2003218667 A JP2003218667 A JP 2003218667A
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electronic component
component according
ground electrode
intermediate layer
adhesive
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JP2002018062A
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Satoshi Matsuo
聡 松尾
Katsuya Fujii
勝也 藤井
Kazufumi Nishida
和史 西田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実装用部材と素子の接着力を高めるとともに
耐久性に優れた電子部品を提供することを目的とする。 【解決手段】 実装用部材の片面に接地電極を設け、少
なくとも接地電極と接着剤の間に中間層を設けた構成に
することにより、素子の接着力を高めるとともに耐久性
に優れた電子部品を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、実装用部材に素子
を配設した電子部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来素子をパッケージなどに実装する構
成としては、凹部を有するパッケージの底面に電極を設
け接着剤を介して素子を配接しワイヤボンディングなど
によりパッケージに設けた電極と電気的に接続した後、
金属蓋をシーム溶接する構成が用いられている。
【0003】この時、ワイヤボンディング性や実装基板
への半田付け性を安定化させるためにパッケージにはA
uメッキなどが行われる。
【0004】一方、接着剤による接着のメカニズムは接
着対象物表面の凹凸に接着剤が食い込むアンカー効果お
よび水素結合(接着剤と接着対象物表面の水素基−OH
との間の相互結合)効果の両方の作用により接着される
が、パッケージの底面電極にAuメッキを施すと表面が
平滑になるため十分な接着力を得ることができず、また
Auは不活性で水素基が存在せず水素結合が作用しない
為、機械的な衝撃などにより素子がパッケージ底面から
剥離したりする。
【0005】一方この問題を解決する手段として特開2
000−138311号公報に記載の構成が知られてい
る。
【0006】すなわち、パッケージの底面に少なくとも
一部分はパッケージ底面が露出するように接地電極を設
け、接着剤を介して素子を配接することにより接着剤の
一部が直接パッケージ底面に接触するようにしたもので
あり、パッケージ底面が露出した部分でアンカー効果を
得ることができるため接着力を高め素子の剥離を抑制す
ることができる構成が用いられていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年携
帯電話などによく用いられるアンテナモジュールやDu
plexerのような大きな入、出力信号を扱う電子部
品などでは従来のようにパッケージの底面に少なくとも
一部分はパッケージ底面が露出するように接地電極を設
け接着剤を介して素子を配接することにより、接着力は
高められ素子の剥離は抑制することができるが、パッケ
ージ底面が露出することにより電磁シールド性が低下す
る上、素子から発生する熱により素子の耐久性が悪くな
るという課題を有していた。
【0008】本発明は上記の課題を解決するものであ
り、実装用部材の片面に接地電極を設け、少なくとも接
地電極と接着剤の間に中間層を設けた構成にすることに
より、素子の接着力を高めるとともに耐久性に優れた電
子部品を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は以下の構成を有するものである。
【0010】本発明の請求項1に記載の発明は、接地電
極を設けた実装用部材と、実装用部材の接地電極に接着
剤により固定して実装される素子とを備えた電子部品に
おいて、少なくとも接地電極と接着剤の間に絶縁性を有
する中間層を設けたという構成を有しており、これによ
り素子の接着力を高めた電子部品を得ることができると
いう作用効果が得られる。
【0011】本発明の請求項2に記載の発明は、実装用
部材はパッケージまたは基板であるという構成を有して
おり、これによりパッケージまたは基板に素子を強固に
接着する電子部品を得ることができるという作用効果が
得られる。
【0012】本発明の請求項3に記載の発明は、パッケ
ージは凹部を有しこの凹部底面に接地電極を設けたとい
う構成を有しており、これにより耐久性に優れた電子部
品を得ることができるという作用効果が得られる。
【0013】本発明の請求項4に記載の発明は、実装用
部材は両面に電極を有し、実装用部材の内部に実装用部
材の両面に設けた電極を接続する配線を設けたという構
成を有しており、これにより内部配線を有する実装用部
材に素子を強固に接着することができるという作用効果
が得られる。
【0014】本発明の請求項5に記載の発明は、実装用
部材は内部に回路を内蔵したという構成を有しており、
これにより回路を内蔵し外部付加回路を必要とせず、実
装した素子の電磁シールド性を高めるとともに、素子を
強固に接着する事が出来る電子部品を得ることができる
という作用効果が得られる。
【0015】本発明の請求項6に記載の発明は、回路は
移相回路であるという構成を有しており、これにより移
相回路を内蔵し外部に移相回路を必要とせず素子を強固
に接着した電子部品を得ることができるという作用効果
が得られる。
【0016】本発明の請求項7に記載の発明は、接地電
極は表面がAuを主成分とする物質であるという構成を
有しており、これにより熱的に安定した接地電極が得ら
れるという作用効果が得られる。
【0017】本発明の請求項8に記載の発明は、接地電
極は少なくとも素子を載置する部分が連続した電極であ
るという構成を有しており、これにより放熱性を良くす
ることができるため耐久性を良くすることができるとと
もに電磁シールド性を高めることができるという作用効
果が得られる。
【0018】本発明の請求項9に記載の発明は、接着剤
は熱伝導性の良い樹脂であるという構成を有しており、
これにより素子で発生した熱を効率よく放熱することが
できるため耐久性を改善することができるという作用効
果が得られる。
【0019】本発明の請求項10に記載の発明は、接着
剤は樹脂に熱伝導性の良い物質を分散させたものである
という構成を有しており、これにより素子を実装用部材
に接着するとともに接地電極と素子の熱伝導性を良くし
耐久性を改善することができるという作用効果が得られ
る。
【0020】本発明の請求項11に記載の発明は、熱伝
導性の良い物質はSi、Al、Cu、Ag、珪化モリブ
デン、窒化Al、窒化Si、窒化ホウ素、炭化Zr、炭
化Siのうちのいずれかであるという構成を有してお
り、これにより接地電極と素子の熱伝導性を良くし耐久
性を改善することができるという作用効果が得られる。
【0021】本発明の請求項12に記載の発明は、中間
層はガラスまたはガラスを主成分とする物質またはセラ
ミックまたは金属酸化物のうちのいずれかであるという
構成を有しており、これにより接地電極上に性質の異な
る部分を形成することにより素子を強固に接着できると
いう作用効果が得られる。
【0022】本発明の請求項13に記載の発明は、中間
層は接地電極面上で対称に配置したという構成を有して
おり、これにより例えば中間層の形成により段差が生じ
たとしても素子を実装用部材に均等に接着することがで
きるという作用効果が得られる。
【0023】本発明の請求項14に記載の発明は、中間
層は接地電極上で素子を載置する領域に設けたという構
成を有しており、これにより素子を実装用部材に接着す
る強度を高めることができるという作用効果が得られ
る。
【0024】本発明の請求項15に記載の発明は、中間
層は接地電極上で素子を配置する領域内の外周部分に設
けたという構成を有しており、これにより素子を外周部
分で実装用部材に強固に接着するとともに中央部分の接
着剤により効率よく放熱することができるという作用効
果が得られる。
【0025】本発明の請求項16に記載の発明は、中間
層は接地電極と接着剤の間に部分的に設けたという構成
を有しており、これにより中間層のある部分とない部分
を設けることができるため、アンカー効果により素子を
実装用部材に強固に接着することができるという作用効
果が得られる。
【0026】本発明の請求項17に記載の発明は、中間
層はメッシュ状であるという構成を有しており、これに
より中間層のある部分とない部分をバランス良く設ける
ことができるため、アンカー効果により素子を実装用部
材に強固に接着することができるとともに放熱効果も高
めることができるという作用効果が得られる。
【0027】本発明の請求項18に記載の発明は、中間
層は素子の機能部分の直下には設けないという構成を有
しており、これにより素子の機能部分で発生した熱を効
率よく放熱することができるため、耐久性を改善するこ
とができるという作用効果が得られる。
【0028】本発明の請求項19に記載の発明は、機能
部分は発熱する部分であるという構成を有しており、こ
れにより発熱部分の直下には中間層がなく発生した熱を
効率よく放熱することができるため、熱的な耐久性を改
善することができるという作用効果が得られる。
【0029】本発明の請求項20に記載の発明は、接地
電極上で中間層に接した部分を除いた部分にメッキを施
したという構成を有しており、これにより接地電極表面
で接着剤と直接接触する部分にメッキを設けることがで
きるため、水素結合により素子を強固に接着することが
できるという作用効果が得られる。
【0030】本発明の請求項21に記載の発明は、メッ
キはAuメッキであるという構成を有しており、これに
より接地電極表面で接着剤と直接接触する部分を安定に
することができるため素子を強固に接着することができ
るとともに、素子の電気特性、耐候性を安定させること
ができるという作用効果が得られる。
【0031】本発明の請求項22に記載の発明は、メッ
キは無電解メッキであるという構成を有しており、これ
により薄いメッキ膜を簡単に精度良く設けることができ
るという作用効果が得られる。
【0032】本発明の請求項23に記載の発明は、素子
は弾性表面波素子であるという構成を有しており、これ
により弾性表面波素子を実装用部材に強固に接着するこ
とができるとともに耐久性を改善することができるとい
う作用効果が得られる。
【0033】本発明の請求項24に記載の発明は、素子
は少なくとも弾性表面波素子とこの弾性表面波素子に電
気的に接続された回路切替素子または切替回路を含んで
いるという構成を有しており、これにより弾性表面波素
子と回路切替素子または切替回路を含む複合素子を実装
用部材に強固に接着するとともに耐久性に優れた電子部
品を得ることができるという作用効果が得られる。
【0034】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下に本発明の
実施の形態1を用いて、本発明の請求項1〜14、16
〜23について説明する。
【0035】図1は本発明の実施の形態1における電子
部品の蓋体を封止する前の構成を示す平面図、図2は図
1で示した電子部品の断面図である。
【0036】図1および図2において、1はパッケージ
であり、中央に凹部を有するとともに側壁部が段差状で
あり、凹部底面に接地電極2を備えるとともに側壁部の
中段の段差表面にパッド電極3およびアースパターン4
を備えている。
【0037】パッケージ1の凹部中央には例えば弾性表
面波素子5などの素子を機能面を上にして載置してい
る。ここで弾性表面波素子5は圧電基板6上に櫛型電極
7とその両側に反射器電極8と櫛型電極7に接続してパ
ッド電極9を備えている。
【0038】接地電極2上の弾性表面波素子5直下で、
弾性表面波素子5の機能部分すなわち櫛型電極7と反射
器電極8に対応する領域を除く領域に絶縁性の中間層1
0を備えている。ここで接地電極2上で中間層10と接
する面を除く表面にはAuメッキ11を設けている。
【0039】中間層10を有する接地電極2と弾性表面
波素子5の間に接着剤12を配し弾性表面波素子5とパ
ッケージ1を接着し、弾性表面波素子5のパッド電極9
とパッケージ1のパッド電極3はワイヤ13により電気
的に接続されており、パッケージ1の凹部上方を覆う蓋
体(図示せず)によりパッケージ1を封止した構成を有
している。
【0040】なお、パッケージ1の側壁部の中段の段差
表面にパッド電極3およびアースパターン4およびパッ
ケージ1の側壁部上段の接着部材14にはAuメッキ1
1を設けてある。
【0041】また、パッド電極3および接地電極2およ
びアースパターン4はパッケージ1の内部に設けた導体
(図示せず)を介してパッケージ1の外部電極15に接
続されている。
【0042】本実施の形態は接地電極2と弾性表面波素
子5との間に部分的に中間層10を設け、接着剤12で
接着することにより、水素結合によるアンカー効果が発
現され、部分的に設けた中間層10が接着剤12と結合
され、接地電極2と弾性表面波素子5の接着力を向上さ
せるとともに、接着剤12に熱伝導性の良好な部材を用
いることにより弾性表面波素子5で発生した熱を効率よ
く放熱することができることに着目したものである。
【0043】以下に具体的な製造工程について説明す
る。
【0044】BaO−Al23−SiO2系のセラミッ
ク組成にBaO−SiO2−PbO系のガラス組成を添
加しグリーンシートを作製する。
【0045】次に、グリーンシートの所定位置に打ち抜
きなどの方法でスルーホールを形成し、スルーホールの
内部にAgなどからなる導体ペーストを埋め込む。
【0046】次に、パッド電極3、接地電極2、アース
パターン4、外部電極15、パッケージ1側壁部上段の
接着部材14、パッケージ1内部の導体配線(図示せ
ず)などを形成するために、Agからなる導体ペースト
をグリーンシートの所定位置にスクリーン印刷などの方
法で塗布する。
【0047】次に、接地電極2を形成したグリーンシー
ト上にBaO−Al23−SiO2系のセラミック組成
にBaO−SiO2−PbO系のガラス組成を添加した
物質を部分的に塗布し中間層10を形成する。
【0048】次に、これらの導体ペーストを塗布したグ
リーンシートを所定位置に所定枚数積層し、プレスする
ことにより積層体を形成し、900℃で4時間焼成して
焼成体を得る。
【0049】その後、パッケージ1にAuなどの無電解
メッキを施しパッド電極3、接地電極2、アースパター
ン4、外部電極15上にAuメッキ11を形成する。
【0050】メッキを無電解で行うことにより比較的薄
い膜厚のメッキを精度良く形成することができる。
【0051】なお、メッキは短時間の電解メッキで行っ
てもかまわないし、またAuメッキ11の前に下地とし
てNiメッキを施してもかまわない。
【0052】次に、チョコレートブレイク法により、分
離し個片のパッケージ1の焼結体を得る。
【0053】次に、接地電極2上に中間層10を覆うよ
うに接着剤12を塗布し、接着剤12の上に弾性表面波
素子5を機能面を上にして載置し、150℃で30分熱
処理して接着剤12を接着硬化する。
【0054】接着剤12は弾性表面波素子5のほぼ全面
に塗布する方が接着力を高めることができる。
【0055】次に、弾性表面波素子5のパッド電極9と
パッケージ1のパッド電極3をAlまたはAuなどから
なるワイヤ13によりワイヤボンディングし電気的に接
続する。
【0056】次に、AuSnロウなどからなる接着部材
(図示せず)を塗布した蓋体(図示せず)をAuSnロ
ウ側をパッケージ1と対向するように位置合わせし、押
圧しながら加熱することにより接合、封止し、弾性表面
波素子5が内部に封止された電子部品を得る。
【0057】なお、蓋体としてはセラミック製蓋体に金
属ロウを塗布したものまたは金属製蓋体に金属をクラッ
ドしたものを用いてもかまわない。
【0058】パッケージ1の凹部底面に設けた接地電極
2は少なくとも弾性表面波素子5を載置する部分が連続
した電極となるように形成する。これにより接地電極2
のインピーダンスを低減することができるため、電子部
品の高周波特性を改善することができる。
【0059】従来、接地電極と実装する素子の接着力を
向上させるために接地電極の一部を除去しパッケージが
露出した部分を設け、この部分に作用する水素結合及
び、パッケージ表面の凹凸によるアンカー効果により接
着力を改善する方法が試みられていたが、接地電極の一
部に電気の導通しない部分が存在すると接地電極のイン
ピーダンスが増大するとともに電磁シールド性が低下す
るため電子部品の高周波特性が劣化し接着力は向上でき
るが電気的特性は劣化するという課題があった。
【0060】従って、接着力を確保しながら電子部品の
高周波特性を劣化させず電磁シールド性を確保するため
には、少なくとも接地電極2上の弾性表面波素子5を載
置する部分は連続していることが必要である。
【0061】また、連続する接地電極2上に部分的に中
間層10を設けることにより中間層10がアンカー効果
の役割を果たし、接地電極2と弾性表面波素子5の接着
強度を高めることができる。中間層10と接地電極2が
分離しているとアンカー効果が有効に作用せず接着強度
が高められないため、中間層10は接地電極2に接して
部分的に設ける必要がある。
【0062】また、中間層10によるアンカー効果を有
効に作用させるためには中間層10と接着剤12が直接
接する部分が必要であり、直接接する部分が多いほど接
着強度を高めることができる。
【0063】中間層10は接地電極2よりも弾性表面波
素子5側近傍に設けることになるため接着剤12の接地
電極2とは異なる材質で、絶縁性もしくは接地電極2の
材質よりも抵抗値が大きい物質で中間層10の表面にメ
ッキが形成され難いものであることが望ましい。
【0064】ここで中間層10による接着力はアンカー
効果と水素結合により生じるが、このうち水素結合は中
間層10の表面が酸化物を作りにくい物質例えばAuな
どで覆われると水素結合が生じ難くなるため結合力が低
下してしまう。このため中間層10は接地電極2よりも
メッキが付きにくい物質であることが必要である。その
ためには中間層10の材質として抵抗値の高い物質が適
しており、絶縁体が最も望ましい。
【0065】また、中間層10は載置する弾性表面波素
子5に対応する接地電極2上の領域内で対称に配置する
ことにより全体の接着力のバランスを取ることができる
ため接着強度をさらに高めることができる。
【0066】中間層10の形状はどのようなものであっ
てもかまわないが、中間層10と接着剤12の接触面積
が多いほど接着強度は高くなることから、中間層10と
接着剤12の接触面積を大きくすることができる形状例
えばメッシュ状などが有効に接着力を高めることができ
る。
【0067】また、載置する素子は機能部分で発熱し易
く、発熱することにより素子の電極金属の耐電力性が劣
化したりストレスマイグレーションが起こりやすくなる
ことから、載置する素子が発熱し易い部分すなわち機能
部分近傍にはできるだけ接着剤12の量が多いほど素子
の電極金属の耐電力性劣化やストレスマイグレーション
性を緩和することができる。
【0068】そのためには載置する素子が発熱し易い部
分すなわち機能部分の直下には中間層10を設けず、接
着剤12の量を多くすることが有効である。
【0069】また、諸般の事情から機能部分の直下に中
間層10を設けなければならない場合は接着剤12の量
を多くし放熱性を良くする必要がある。
【0070】また、機能部分で発熱した熱の影響を低減
するためには、熱をできるだけ早く放熱し熱がこもらな
いようにする必要がある。そのためには接着剤12の材
質として熱伝導性の良い樹脂を用いることが有効であ
る。また、一般に金属は樹脂よりも熱伝導性が良好であ
ることから、樹脂中に金属を均一に分散させた例えば導
電性接着剤などを用いることにより熱伝導性を改善する
ことができる。さらに、分散させる物質として熱伝導性
の良好な金属例えばSi、Al、Cu、Agなど、また
熱伝導性の良好な非金属例えば珪化モリブデン、窒化A
l、窒化Si、窒化ホウ素、炭化Zr、炭化Siなどを
用いることにより熱伝導性を向上することができる。
【0071】これにより、機能部分で発熱した熱が効率
よく放熱されるため素子の電極金属の耐電力性が劣化し
難くストレスマイグレーション性が起こり難くなると共
に接着剤12の接着強度の経時変化が少なく、耐久性特
に熱的な耐久性を改善することができる。
【0072】なお、パッケージ1の材質としては、Ba
O−Al23−SiO2系のセラミック組成にBaO−
SiO2−PbO系のガラス組成を添加した物質に代え
てAl23などを用い焼結させてからその焼結体に電極
などを設ける構成にしてもかまわない。その場合、導体
ペーストとしては例えばWなどを用いることができる。
【0073】また、パッケージ1に代えて実装用部材と
して凹部のない平らなセラミック基板または樹脂基板な
どを用いてもかまわない。その場合、必要に応じて弾性
表面波素子5の機能面上には空間を形成するための包囲
壁を設けてもかまわないし、さらにその上に樹脂などに
よりコーティングしてもかまわない。
【0074】また、載置する素子は弾性表面波素子5に
代えて機能性を有するかまたは発熱する素子例えば半導
体素子などを用いてもかまわない。
【0075】なお、中間層10の形状は円形の場合を示
したが、それ以外にどのような形状であってもかまわな
いし、場所により形状、大きさが異なってもかまわな
い。
【0076】また、中間層10は弾性表面波素子5の機
能部分直下には設けない場合についてのみ示したが、放
熱性はやや劣るものの中間層10を機能部分の直下に設
けてもかまわない。
【0077】また、パッケージ1の内部にストリップラ
インなどからなる移相器を形成することにより移相器を
内蔵した例えばアンテナモジュールやDuplexer
などを小型化することができる。
【0078】以上のように本発明によれば、少なくとも
接地電極と接着剤の間に中間層を設けることにより素子
の接着力を高めることができるため落下などの外力によ
る素子剥離などを起こり難くするとともに耐久性に優れ
た電子部品を簡単に製造することができる。
【0079】(実施の形態2)以下に本発明の実施の形
態2を用いて、本発明の請求項15について説明する。
【0080】図3は本発明の実施の形態2における電子
部品の蓋体を封止する前の構成を示す平面図、図4は図
3で示した電子部品の断面図である。
【0081】図3、図4において実施の形態1の図1、
図2で説明したものと同一のものは同一番号を付与し、
詳細な説明は省略する。
【0082】本実施の形態2の図3、図4と実施の形態
1の図1、図2とで相違する点は、中間層10を弾性表
面波素子5の外周部分に連続して設けたことである。
【0083】すなわち、実施の形態1においては中間層
10を弾性表面波素子5の機能部分直下を除く領域に部
分的に設けているが、実施の形態2においては中間層1
0を弾性表面波素子5の外周部分に連続して設けた構成
にしたものであり、それ以外は実施の形態1と同様にし
て電子部品を製造した。
【0084】図3、図4において中間層10を弾性表面
波素子5の外周部分に連続して設けることにより弾性表
面波素子5の外周部分にアンカー効果および水素結合に
よる接着力を集中することができる。
【0085】従って、実施の形態1と比較すると中間層
10を弾性表面波素子5の外周部分に連続して設けるこ
とにより弾性表面波素子5をさらに接着強度を高め、落
下などの外力による剥離をさらに起こり難くするととも
に耐久性に優れた電子部品を簡単に製造することができ
る。
【0086】(実施の形態3)以下に本発明の実施の形
態3を用いて、本発明の請求項24について説明する。
【0087】図5は本発明の実施の形態3における電子
部品の構成を示す図である。
【0088】図5において実施の形態1の図1で説明し
たものと同一のものは同一番号を付与し、詳細な説明は
省略する。
【0089】本実施の形態3の図5と実施の形態1の図
1とで相違する点は、載置する素子を弾性表面波素子5
に加えて信号を切り替える素子または回路とローパスフ
ィルタと配線を内蔵したパッケージを組み合わせて複合
モジュールとしたことである。
【0090】すなわち、実施の形態1においては、載置
する素子は弾性表面波素子5のみであるが、本実施の形
態3においては載置する素子は弾性表面波素子5に加え
てPINダイオードからなる信号切替素子21とインダ
クタ、コンデンサなどからなるローパスフィルタ22を
同一パッケージに実装し複合モジュールの構成にしたも
のであり、それ以外は実施の形態1と同様にして接地電
極上に中間層を設け接着剤を介してこれらの素子を実装
し複合機能電子部品23を製造した。
【0091】図5において、弾性表面波素子5、信号切
替素子21、ローパスフィルタ22を組み合わせること
により送、受信信号を切り替え所望の特性周波数のみを
取り出すことができ、それぞれの素子の接着強度を高め
るとともに放熱性に優れた複合機能電子部品23を得る
ことができる。
【0092】すなわち送信時には信号切替素子21をロ
ーパスフィルタ22側に切り替えることにより所望の周
波数を送信することができ、受信時には信号切替素子2
1を弾性表面波素子5側に切り替えることにより所望の
周波数のみを受信することができる。
【0093】なお、弾性表面波素子5、信号切替素子2
1、ローパスフィルタ22からなる複合モジュール2組
とダイプレクサを組み合わせることにより2周波数に対
応することのできる複合モジュールを形成することがで
きる。
【0094】従って、実施の形態1と比較すると弾性表
面波素子5に加えてPINダイオードからなる信号切替
素子21とインダクタ、コンデンサなどからなるローパ
スフィルタ22を同一パッケージに実装する接着強度を
高めるとともに各素子から発生する熱を効率よく放熱す
ることにより耐久性特に熱的な耐久性に優れた送、受信
信号を切り替え所望の特性周波数のみを取り出すことの
できる複合機能電子部品23を簡単に製造することがで
きる。
【0095】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、少なくと
も接地電極と接着剤の間に中間層を設けることにより素
子の接着力を高めるとともに耐久性に優れた電子部品を
簡単に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における電子部品の蓋体
を封止する前の構成を示す平面図
【図2】図1で示した電子部品の断面図
【図3】本発明の実施の形態2における電子部品の蓋体
を封止する前の構成を示す平面図
【図4】図3で示した電子部品の断面図
【図5】本発明の実施の形態3における電子部品の構成
を示す図
【符号の説明】
1 パッケージ 2 接地電極 3 パッド電極 4 アースパターン 5 弾性表面波素子 6 圧電基板 7 櫛型電極 8 反射器電極 9 パッド電極 10 中間層 11 Auメッキ 12 接着剤 13 ワイヤ 14 接着部材 15 外部電極 21 信号切替素子 22 ローパスフィルタ 23 複合機能電子部品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西田 和史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5J097 AA24 AA30 HA04 JJ03 JJ07 KK10 LL03

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接地電極を設けた実装用部材と、前記実
    装用部材の接地電極に接着剤により固定して実装される
    素子とを備えた電子部品において、少なくとも前記接地
    電極と接着剤との間に絶縁性を有する中間層を設けた電
    子部品。
  2. 【請求項2】 実装用部材は、パッケージまたは基板で
    ある請求項1に記載の電子部品。
  3. 【請求項3】 パッケージは、凹部を有しこの凹部底面
    に接地電極を設けた請求項2に記載の電子部品。
  4. 【請求項4】 実装用部材は、両面に電極を有し、前記
    実装用部材の内部に前記実装用部材の両面に設けた電極
    を相互に接続する配線を設けた請求項1に記載の電子部
    品。
  5. 【請求項5】 実装用部材は、内部に回路を内蔵した請
    求項1に記載の電子部品。
  6. 【請求項6】 回路は、移相回路である請求項5に記載
    の電子部品。
  7. 【請求項7】 接地電極はAgまたはWを主成分とする
    下地電極の上にAuを主成分とする上地電極を重ねた請
    求項1に記載の電子部品。
  8. 【請求項8】 接地電極は、少なくとも素子を載置する
    部分が連続した電極である請求項1に記載の電子部品。
  9. 【請求項9】 接着剤は、熱伝導性の良い樹脂である請
    求項1に記載の電子部品。
  10. 【請求項10】 接着剤は、樹脂に熱伝導性の良い物質
    を分散させたものである請求項1に記載の電子部品。
  11. 【請求項11】 熱伝導性の良い物質は、Si、Al、
    Cu、Ag、珪化モリブデン、窒化Al、窒化Si、窒
    化ホウ素、炭化Zr、炭化Siのうちのいずれかである
    請求項10に記載の電子部品。
  12. 【請求項12】 中間層は、ガラスまたはガラスを主成
    分とする物質またはセラミックまたは金属酸化物のうち
    のいずれかである請求項1に記載の電子部品。
  13. 【請求項13】 中間層は、接地電極面上で対称に配置
    した請求項1に記載の電子部品。
  14. 【請求項14】 中間層は、接地電極上で素子を載置す
    る領域に設けた請求項1に記載の電子部品。
  15. 【請求項15】 中間層は、接地電極上で素子を配置す
    る領域内の外周部分に設けた請求項14に記載の電子部
    品。
  16. 【請求項16】 中間層は、接地電極と接着剤の間に部
    分的に設けた請求項1に記載の電子部品。
  17. 【請求項17】 中間層は、接地電極上にメッシュ状に
    設けた請求項1に記載の電子部品。
  18. 【請求項18】 中間層は、素子の機能部分の直下には
    設けない請求項1に記載の電子部品。
  19. 【請求項19】 機能部分は、発熱する部分である請求
    項18に記載の電子部品。
  20. 【請求項20】 接地電極上で中間層に接した部分を除
    いた部分にメッキを施した請求項1に記載の電子部品。
  21. 【請求項21】 メッキは、Auメッキである請求項2
    0に記載の電子部品。
  22. 【請求項22】 メッキは、無電解メッキである請求項
    20に記載の電子部品。
  23. 【請求項23】 素子は、弾性表面波素子である請求項
    1に記載の電子部品。
  24. 【請求項24】 素子は、少なくとも弾性表面波素子と
    この弾性表面波素子に電気的に接続された回路切替素子
    または切替回路を含んでいる請求項1に記載の電子部
    品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006245994A (ja) * 2005-03-03 2006-09-14 Seiko Epson Corp 弾性表面波デバイスのパッケージ構造及び弾性表面波デバイス
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