JP2003218658A - 弾性表面波素子及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
弾性表面波素子及び半導体装置の製造方法Info
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- H03H3/00—Apparatus or processes specially adapted for the manufacture of impedance networks, resonating circuits, resonators
- H03H3/007—Apparatus or processes specially adapted for the manufacture of impedance networks, resonating circuits, resonators for the manufacture of electromechanical resonators or networks
- H03H3/08—Apparatus or processes specially adapted for the manufacture of impedance networks, resonating circuits, resonators for the manufacture of electromechanical resonators or networks for the manufacture of resonators or networks using surface acoustic waves
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 使用周波数が高精度に定まった弾性表面波素
子を、安価に量産する弾性表面波素子の製造方法を提供
する。 【解決手段】基板上に塗布したレジスト膜2に、予め電
子ビームを用いたリソグラフィー技術により高い精度の
凹凸を持つように製作された型板3を押し付けて、レジ
ストパターンを転写する。転写によって形成されたレジ
ストパターン5上に電極用金属薄膜6を成膜し、リフト
オフ法によってレジスト膜2と共に剥離する。
子を、安価に量産する弾性表面波素子の製造方法を提供
する。 【解決手段】基板上に塗布したレジスト膜2に、予め電
子ビームを用いたリソグラフィー技術により高い精度の
凹凸を持つように製作された型板3を押し付けて、レジ
ストパターンを転写する。転写によって形成されたレジ
ストパターン5上に電極用金属薄膜6を成膜し、リフト
オフ法によってレジスト膜2と共に剥離する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は弾性表面波素子及び
半導体装置の製造方法に関し、特に高周波領域や短波長
領域であっても、使用周波数や使用波長が高精度に定ま
った素子を安価に量産できる製造方法に関する。
半導体装置の製造方法に関し、特に高周波領域や短波長
領域であっても、使用周波数や使用波長が高精度に定ま
った素子を安価に量産できる製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】弾性表面波素子は、圧電体基板上に形成
したすだれ状電極によって、基板表面に弾性表面波を発
生する素子であり、無線通信分野では、帯域フィルタや
共振器などとして広く用いられている。特に、帯域通過
フィルタとして使用すると、誘電体フィルタや積層LC
フィルタに比して、小型で、かつ急峻な帯域外除去特性
を有している。このため、弾性表面波素子は、携帯電話
等に用いられる帯域通過フィルタとしての主流を占めて
いる。また、電気・通信の分野のみでなく、DNAを配
列させる際に用いられるなど、生化学分野を含めた多岐
の分野で使用されるようになってきている。
したすだれ状電極によって、基板表面に弾性表面波を発
生する素子であり、無線通信分野では、帯域フィルタや
共振器などとして広く用いられている。特に、帯域通過
フィルタとして使用すると、誘電体フィルタや積層LC
フィルタに比して、小型で、かつ急峻な帯域外除去特性
を有している。このため、弾性表面波素子は、携帯電話
等に用いられる帯域通過フィルタとしての主流を占めて
いる。また、電気・通信の分野のみでなく、DNAを配
列させる際に用いられるなど、生化学分野を含めた多岐
の分野で使用されるようになってきている。
【0003】無線通信分野で使用する弾性表面波素子
は、弾性表面波を圧電体基板上に発生させるすだれ状電
極を有しており、そのすだれ状電極の幅は、使用周波数
により定まる波長に依存する。例えば、弾性表面波素子
を共振器として使用する場合には、すだれ状電極の幅
は、弾性表面波の音速を共振器の共振周波数により除し
て得られる波長の1/4の値に設定される。近年、通常
の光を用いたフォトリソグラフィー技術の進展により、
無線通信分野では、Bluetoothや無線LAN等で使用さ
れる周波数2.4GHz帯に適合する、電極幅0.4μ
mのものまで製品化されている。
は、弾性表面波を圧電体基板上に発生させるすだれ状電
極を有しており、そのすだれ状電極の幅は、使用周波数
により定まる波長に依存する。例えば、弾性表面波素子
を共振器として使用する場合には、すだれ状電極の幅
は、弾性表面波の音速を共振器の共振周波数により除し
て得られる波長の1/4の値に設定される。近年、通常
の光を用いたフォトリソグラフィー技術の進展により、
無線通信分野では、Bluetoothや無線LAN等で使用さ
れる周波数2.4GHz帯に適合する、電極幅0.4μ
mのものまで製品化されている。
【0004】弾性表面波素子上に、微細な電極パターン
を形成する方法としては、リフトオフ法が良く知られて
いる。リフトオフ法では、まず、圧電体基板上に通常の
光を用いたフォトリソグラフィーによりレジストパター
ンを作製し、次いで金属膜を基板上一面に形成し、レジ
ストと共に不必要な金属膜部分を剥離して金属電極パタ
ーンを形成する。また、これに代えて、電極用金属膜を
圧電体基板上に形成した後に、通常の光を用いたフォト
リソグラフィーによりレジストパターンを形成し、その
レジストパターンに沿って金属膜をエッチングすること
により電極を形成する方法も知られている。
を形成する方法としては、リフトオフ法が良く知られて
いる。リフトオフ法では、まず、圧電体基板上に通常の
光を用いたフォトリソグラフィーによりレジストパター
ンを作製し、次いで金属膜を基板上一面に形成し、レジ
ストと共に不必要な金属膜部分を剥離して金属電極パタ
ーンを形成する。また、これに代えて、電極用金属膜を
圧電体基板上に形成した後に、通常の光を用いたフォト
リソグラフィーによりレジストパターンを形成し、その
レジストパターンに沿って金属膜をエッチングすること
により電極を形成する方法も知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、使用できる周波
数資源の逼迫と無線通信のブロードバンド化に伴い、通
信で使用する電波の周波数帯がより高周波数帯に移行し
ている。例えば無線LANに使用される周波数帯は2.
4GHz帯に引き続いて、5GHz帯、26GHz帯と
その周波数帯が高くなっている。また、第4世代携帯電
話に使用される周波数帯も、5GHz帯か、又はそれ以
上の周波数帯になると予想されている。これに伴い、弾
性表面波素子には、高周波領域や短波長領域で使用する
のに適した性能が要求される。
数資源の逼迫と無線通信のブロードバンド化に伴い、通
信で使用する電波の周波数帯がより高周波数帯に移行し
ている。例えば無線LANに使用される周波数帯は2.
4GHz帯に引き続いて、5GHz帯、26GHz帯と
その周波数帯が高くなっている。また、第4世代携帯電
話に使用される周波数帯も、5GHz帯か、又はそれ以
上の周波数帯になると予想されている。これに伴い、弾
性表面波素子には、高周波領域や短波長領域で使用する
のに適した性能が要求される。
【0006】上述のように、すだれ状電極の幅は、使用
する周波数によって決定され、使用する周波数が高いほ
ど電極幅は狭くなる。ここで、高周波帯で使用する、特
に電極幅の狭い弾性表面波素子の製造に際しては、電極
幅の誤差を小さくするために、高精度なレジストパター
ンを形成する必要がある。
する周波数によって決定され、使用する周波数が高いほ
ど電極幅は狭くなる。ここで、高周波帯で使用する、特
に電極幅の狭い弾性表面波素子の製造に際しては、電極
幅の誤差を小さくするために、高精度なレジストパター
ンを形成する必要がある。
【0007】例えば、圧電体基板としてLiTaO3基板を用
いて弾性表面波素子を製造する際には、高周波数化に伴
う弾性表面波の短波長化に対応して、0.4μm未満の
電極幅を、1%以下の誤差範囲内で実現できる高精度な
レジストパターンを必要とする。従来の通常の光を用い
たフォトリソグラフィー技術ではこのような高精度なレ
ジストパターンを形成することは困難であった。圧電体
基板として、他の材質の基板、例えばLiNbO3基板、水晶
基板、ダイヤモンド薄膜基板、又は、ZnO薄膜基板を用
いた場合であっても、音速の違いから、多少の電極幅の
違いはあるが、上記した電極幅と一桁まで違うことはな
く、従って通常の光を用いたフォトリソグラフィー技術
は、その適用限界に達している。
いて弾性表面波素子を製造する際には、高周波数化に伴
う弾性表面波の短波長化に対応して、0.4μm未満の
電極幅を、1%以下の誤差範囲内で実現できる高精度な
レジストパターンを必要とする。従来の通常の光を用い
たフォトリソグラフィー技術ではこのような高精度なレ
ジストパターンを形成することは困難であった。圧電体
基板として、他の材質の基板、例えばLiNbO3基板、水晶
基板、ダイヤモンド薄膜基板、又は、ZnO薄膜基板を用
いた場合であっても、音速の違いから、多少の電極幅の
違いはあるが、上記した電極幅と一桁まで違うことはな
く、従って通常の光を用いたフォトリソグラフィー技術
は、その適用限界に達している。
【0008】一方、微細で高精度のレジストパターンを
形成できる技術として、レジストを電子ビームで照射し
て露光するリソグラフィー技術がある。この技術では、
1ナノメーター以下の精度で0.4μm未満の電極幅を
実現できる。しかし、電子ビーム露光によるレジストパ
ターンの形成では、電子ビームでレジスト上をパターン
に沿って描画していくため、一括露光できるフォトリソ
グラフィー技術と比較してスループットが低いという欠
点があった。更に、極めて高精度であるため、外気温の
変化による基板の熱膨張や伸縮等に起因する描画の経時
変化による誤差も無視できず、量産には問題があった。
形成できる技術として、レジストを電子ビームで照射し
て露光するリソグラフィー技術がある。この技術では、
1ナノメーター以下の精度で0.4μm未満の電極幅を
実現できる。しかし、電子ビーム露光によるレジストパ
ターンの形成では、電子ビームでレジスト上をパターン
に沿って描画していくため、一括露光できるフォトリソ
グラフィー技術と比較してスループットが低いという欠
点があった。更に、極めて高精度であるため、外気温の
変化による基板の熱膨張や伸縮等に起因する描画の経時
変化による誤差も無視できず、量産には問題があった。
【0009】本発明は、上記従来技術の問題を解決し、
高周波領域や短波長領域であっても、使用周波数や使用
波長が高精度に定まった素子を安価に量産できる、弾性
表面波素子及び半導体装置の製造方法を提供することを
目的とする。
高周波領域や短波長領域であっても、使用周波数や使用
波長が高精度に定まった素子を安価に量産できる、弾性
表面波素子及び半導体装置の製造方法を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の弾性表面波素子の製造方法は、圧電体基板
上にレジストを塗布するステップと、所望の凹凸パター
ンを表面に形成した型板を、前記圧電体基板上のレジス
トに押し付けて、レジスト溝パターンを形成するステッ
プと、前記レジスト溝パターンに基づいて電極膜パター
ンを形成するステップとを有することを特徴とする。
に、本発明の弾性表面波素子の製造方法は、圧電体基板
上にレジストを塗布するステップと、所望の凹凸パター
ンを表面に形成した型板を、前記圧電体基板上のレジス
トに押し付けて、レジスト溝パターンを形成するステッ
プと、前記レジスト溝パターンに基づいて電極膜パター
ンを形成するステップとを有することを特徴とする。
【0011】本発明によれば、レジストパターンを形成
する工程において、レジスト膜の表面に型板を押し付け
ることにより、当該レジスト膜を所望の凹凸を有するパ
ターンに成型する。従って、光や電子ビームを用いた露
光工程は存在せず、また、レジストに型板押しするだけ
の一括転写方式であるため、寸法精度が高い電極幅を有
する弾性表面波素子を、スループット高く製造できる。
する工程において、レジスト膜の表面に型板を押し付け
ることにより、当該レジスト膜を所望の凹凸を有するパ
ターンに成型する。従って、光や電子ビームを用いた露
光工程は存在せず、また、レジストに型板押しするだけ
の一括転写方式であるため、寸法精度が高い電極幅を有
する弾性表面波素子を、スループット高く製造できる。
【0012】また、本発明の半導体装置の製造方法は、
基板上にレジストを塗布するステップと、所望の凹凸パ
ターンを表面に形成した型板を、前記基板上のレジスト
に押し付けて、レジスト溝パターンを形成するステップ
とを有することを特徴とする。
基板上にレジストを塗布するステップと、所望の凹凸パ
ターンを表面に形成した型板を、前記基板上のレジスト
に押し付けて、レジスト溝パターンを形成するステップ
とを有することを特徴とする。
【0013】レジストを型板によってパターニングする
工程を用いることにより、寸法精度が高いパターンをス
ループット高く形成できる。
工程を用いることにより、寸法精度が高いパターンをス
ループット高く形成できる。
【0014】本発明の弾性表面波素子の製造方法では、
前記電極膜パターンを形成するステップは、電極膜を堆
積するステップと、該電極膜の一部を前記レジスト溝パ
ターンと共に除去するリフトオフステップとを有するこ
とができ、或いは、前記レジストを塗布するステップに
先立って電極膜を堆積するステップを有し、前記電極膜
パターンを形成するステップで前記電極膜をパターニン
グしても良い。
前記電極膜パターンを形成するステップは、電極膜を堆
積するステップと、該電極膜の一部を前記レジスト溝パ
ターンと共に除去するリフトオフステップとを有するこ
とができ、或いは、前記レジストを塗布するステップに
先立って電極膜を堆積するステップを有し、前記電極膜
パターンを形成するステップで前記電極膜をパターニン
グしても良い。
【0015】本発明の弾性表面波素子の製造方法は、前
記凹凸パターンが、電子ビーム露光を用いたリソグラフ
ィーによって前記型板上に形成されることが好ましい。
型板の作製方法として、電子ビーム露光を用いたリソグ
ラフィー技術を採用することにより、ナノメーターオー
ダーの精度で、パターンを形成できる。更にこの型板を
再利用することにより、外気温差等から発生する電子ビ
ーム露光における経時的な変化が生じない。
記凹凸パターンが、電子ビーム露光を用いたリソグラフ
ィーによって前記型板上に形成されることが好ましい。
型板の作製方法として、電子ビーム露光を用いたリソグ
ラフィー技術を採用することにより、ナノメーターオー
ダーの精度で、パターンを形成できる。更にこの型板を
再利用することにより、外気温差等から発生する電子ビ
ーム露光における経時的な変化が生じない。
【0016】また、本発明の弾性表面波素子では、前記
型板が、シリコン、シリコン酸化膜、シリコンガラス、
サファイア、サファイアガラス、高分子樹脂、インバ
ー、アンバー、又は、コバールから成ることが好まし
い。型板の材質として微細加工に優れるシリコンやシリ
コン酸化膜、又は石英等熱膨張率の小さく硬いシリコン
ガラス、サファイア、サファイアガラス、或いは、加工
しやすい高分子樹脂、金属素材であれば熱膨張率の小さ
いインバー、アンバー、コバールを使用することが望ま
しい。
型板が、シリコン、シリコン酸化膜、シリコンガラス、
サファイア、サファイアガラス、高分子樹脂、インバ
ー、アンバー、又は、コバールから成ることが好まし
い。型板の材質として微細加工に優れるシリコンやシリ
コン酸化膜、又は石英等熱膨張率の小さく硬いシリコン
ガラス、サファイア、サファイアガラス、或いは、加工
しやすい高分子樹脂、金属素材であれば熱膨張率の小さ
いインバー、アンバー、コバールを使用することが望ま
しい。
【0017】本発明の弾性表面波素子の製造方法は、前
記型板の表面に、疎水基を有する有機高分子薄膜を形成
することが好ましい。この場合、型板がレジストから剥
離しやすくなる。
記型板の表面に、疎水基を有する有機高分子薄膜を形成
することが好ましい。この場合、型板がレジストから剥
離しやすくなる。
【0018】本発明の弾性表面波素子の製造方法は、前
記レジスト溝パターンを形成するステップに後続して、
レジスト溝パターンをアッシングするステップを更に有
することが好ましい。この場合、凹部に残存するレジス
トを除去することにより、電極用金属膜が剥離する事態
を防止できる。
記レジスト溝パターンを形成するステップに後続して、
レジスト溝パターンをアッシングするステップを更に有
することが好ましい。この場合、凹部に残存するレジス
トを除去することにより、電極用金属膜が剥離する事態
を防止できる。
【0019】本発明の弾性表面波素子の製造方法は、前
記電極膜パターンの電極幅が0.4μm未満であること
が好ましい。本発明方法は、特に、主として使用する周
波数が2.5GHz以上であるか、主として使用する弾
性表面波の波長が1.6μm未満である弾性表面波素子
を製造する場合に用いると、効果的である。
記電極膜パターンの電極幅が0.4μm未満であること
が好ましい。本発明方法は、特に、主として使用する周
波数が2.5GHz以上であるか、主として使用する弾
性表面波の波長が1.6μm未満である弾性表面波素子
を製造する場合に用いると、効果的である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の実
施形態例に基づいて、本発明を詳細に説明する。図1
は、本発明の一実施形態例の弾性表面波素子の製造方法
の手順を示している。図2は、図1の弾性表面波素子の
製造方法の製造過程を、製造工程毎に模式的に示してい
る。図1及び図2を参照して、弾性表面波素子の製造方
法を説明する。
施形態例に基づいて、本発明を詳細に説明する。図1
は、本発明の一実施形態例の弾性表面波素子の製造方法
の手順を示している。図2は、図1の弾性表面波素子の
製造方法の製造過程を、製造工程毎に模式的に示してい
る。図1及び図2を参照して、弾性表面波素子の製造方
法を説明する。
【0021】まず、図2(a)に示すように、圧電体基
板1上に平坦なレジスト膜2をスピンコート法によって
成膜する(ステップS1)。圧電体基板1としては、Li
TiO3、LiNbO3、水晶のような単結晶の圧電体基板や、そ
の上に絶縁膜を形成した基板、PZT、PLZT等のセラミッ
ク圧電体からなる基板、或いは、ダイヤモンド薄膜やZn
O薄膜のような薄膜を基板上に積層成膜した基板を好適
に用いることができる。
板1上に平坦なレジスト膜2をスピンコート法によって
成膜する(ステップS1)。圧電体基板1としては、Li
TiO3、LiNbO3、水晶のような単結晶の圧電体基板や、そ
の上に絶縁膜を形成した基板、PZT、PLZT等のセラミッ
ク圧電体からなる基板、或いは、ダイヤモンド薄膜やZn
O薄膜のような薄膜を基板上に積層成膜した基板を好適
に用いることができる。
【0022】次いで、図2(b)に示すように、基板1
の表面にすだれ状微細電極パターン4を上面に形成した
型板3を押し付ける。これによって、同図(c)に示す
ように、型板3上のすだれ状の微細電極パターン4をレ
ジスト膜2に転写し、所望のレジストパターン5を形成
する(ステップS2)。型板3は、予め電子ビーム露光
を用いた精度の高いリソグラフィー技術で作製しておく
ことが望ましい。
の表面にすだれ状微細電極パターン4を上面に形成した
型板3を押し付ける。これによって、同図(c)に示す
ように、型板3上のすだれ状の微細電極パターン4をレ
ジスト膜2に転写し、所望のレジストパターン5を形成
する(ステップS2)。型板3は、予め電子ビーム露光
を用いた精度の高いリソグラフィー技術で作製しておく
ことが望ましい。
【0023】型板3の材質としては、微細加工技術の最
も進展しているシリコンや、シリコン基板上のシリコン
酸化膜を使用すると加工が容易である。また、熱膨張率
が小さくて硬いシリコンガラス、サファイア、サファイ
アガラスなどの石英材料を用いると、パターン転写時の
温度調整条件が大幅に緩和される。更にこれらの可視光
に対して透明な材質の型板を使用した場合は、基板との
目合せが容易となる。或いは、型板の材質として、加工
しやすい高分子樹脂を使用しても良い。この方法では、
パターン転写時の温度調整条件が大幅に緩和されるた
め、金属素材であれば熱膨張率が小さいインバー、アン
バー、コバールを使用することが望ましい。更に型板3
の表面にパターン精度に影響しない程度の厚みで、或い
は薄膜厚を予めパターン精度に組み入れた厚みで、疎水
基を有する有機分子薄膜を形成しておくと、レジスト2
から型板3を抜きやすくなる。
も進展しているシリコンや、シリコン基板上のシリコン
酸化膜を使用すると加工が容易である。また、熱膨張率
が小さくて硬いシリコンガラス、サファイア、サファイ
アガラスなどの石英材料を用いると、パターン転写時の
温度調整条件が大幅に緩和される。更にこれらの可視光
に対して透明な材質の型板を使用した場合は、基板との
目合せが容易となる。或いは、型板の材質として、加工
しやすい高分子樹脂を使用しても良い。この方法では、
パターン転写時の温度調整条件が大幅に緩和されるた
め、金属素材であれば熱膨張率が小さいインバー、アン
バー、コバールを使用することが望ましい。更に型板3
の表面にパターン精度に影響しない程度の厚みで、或い
は薄膜厚を予めパターン精度に組み入れた厚みで、疎水
基を有する有機分子薄膜を形成しておくと、レジスト2
から型板3を抜きやすくなる。
【0024】次に、図2(c)のレジスト膜4を全体的
にアッシングして、レジストパターン5の凹部(溝内)
に残存するレジストを除去する(ステップS3)。アッ
シングすることで、同図(d)に示すように、レジスト
パターン5の溝部で圧電体基板1の表面が露出する。次
いで、同図(e)に示すように、電極用の金属膜6をス
パッタリングによって成膜する(ステップS4)。その
後レジスト膜2と共にその上の金属膜6を剥離するリフ
トオフ法によって、同図(f)に示す、圧電体基板1上
に微細な電極パターン7を形成した構造を得る(ステッ
プS5)。電極パターン7の幅は通常の使用周波数から
算出される波長λの1/4の値に一致させる。型板3の
パターンを細かく実測し選別することにより、0.4μ
m未満の電極幅についても、1ナノメーター以下の精度
を達成することができる。
にアッシングして、レジストパターン5の凹部(溝内)
に残存するレジストを除去する(ステップS3)。アッ
シングすることで、同図(d)に示すように、レジスト
パターン5の溝部で圧電体基板1の表面が露出する。次
いで、同図(e)に示すように、電極用の金属膜6をス
パッタリングによって成膜する(ステップS4)。その
後レジスト膜2と共にその上の金属膜6を剥離するリフ
トオフ法によって、同図(f)に示す、圧電体基板1上
に微細な電極パターン7を形成した構造を得る(ステッ
プS5)。電極パターン7の幅は通常の使用周波数から
算出される波長λの1/4の値に一致させる。型板3の
パターンを細かく実測し選別することにより、0.4μ
m未満の電極幅についても、1ナノメーター以下の精度
を達成することができる。
【0025】作製した弾性表面波素子は、ダイシングに
よって個々のチップに分離され、パッケージングされ
る。このように、基板上のレジスト膜にパターンを一括
転写することができるため、電極形成工程のスループッ
トが高く、量産に適する。即ち、高周波領域や短波長領
域であっても、使用周波数や使用波長が高精度に定まっ
た素子を安価に量産することができる。
よって個々のチップに分離され、パッケージングされ
る。このように、基板上のレジスト膜にパターンを一括
転写することができるため、電極形成工程のスループッ
トが高く、量産に適する。即ち、高周波領域や短波長領
域であっても、使用周波数や使用波長が高精度に定まっ
た素子を安価に量産することができる。
【0026】上記実施形態例では、リフトオフ法を例に
挙げて説明したが、本発明の弾性表面波素子の製造方法
は、これに限るものではなく、例えば、レジストを塗布
する工程に先立って電極膜を堆積しておき、レジスト膜
をパターニングしてレジストパターンを形成した後に、
このレジストパターンをマスクとして電極膜をエッチン
グしても良い。
挙げて説明したが、本発明の弾性表面波素子の製造方法
は、これに限るものではなく、例えば、レジストを塗布
する工程に先立って電極膜を堆積しておき、レジスト膜
をパターニングしてレジストパターンを形成した後に、
このレジストパターンをマスクとして電極膜をエッチン
グしても良い。
【0027】以上、本発明をその好適な実施形態例に基
づいて説明したが、本発明の弾性表面波素子及び半導体
装置の製造方法は、上記実施形態例にのみ限定されるも
のでなく、上記実施形態例の構成から種々の修正及び変
更を施した弾性表面波素子及び半導体装置の製造方法
も、本発明の範囲に含まれる。
づいて説明したが、本発明の弾性表面波素子及び半導体
装置の製造方法は、上記実施形態例にのみ限定されるも
のでなく、上記実施形態例の構成から種々の修正及び変
更を施した弾性表面波素子及び半導体装置の製造方法
も、本発明の範囲に含まれる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の弾性表面
波素子及び半導体装置の製造方法は、予め高精度の型板
を作製し、基板上に塗布したレジスト膜に型板を押し付
けることにより、レジスト膜を所望の凹凸を有するパタ
ーンに成型するため、高周波領域や短波長領域であって
も、使用周波数や使用波長が高精度に定まった素子を安
価に量産することができる。
波素子及び半導体装置の製造方法は、予め高精度の型板
を作製し、基板上に塗布したレジスト膜に型板を押し付
けることにより、レジスト膜を所望の凹凸を有するパタ
ーンに成型するため、高周波領域や短波長領域であって
も、使用周波数や使用波長が高精度に定まった素子を安
価に量産することができる。
【図1】本発明の一実施形態例の弾性表面波素子の製造
方法の手順を示すフローチャート。
方法の手順を示すフローチャート。
【図2】図1の弾性表面波素子の製造方法の製造過程を
示す模式図。
示す模式図。
1 圧電体基板
2 レジスト膜
3 型板
4 すだれ状の微細電極パターン
5 レジストパターン
6 電極用金属薄膜
7 電極パターン
Claims (9)
- 【請求項1】 圧電体基板上にレジストを塗布するステ
ップと、 所望の凹凸パターンを表面に形成した型板を、前記圧電
体基板上のレジストに押し付けて、レジスト溝パターン
を形成するステップと、 前記レジスト溝パターンに基づいて電極膜パターンを形
成するステップとを有することを特徴とする弾性表面波
素子の製造方法。 - 【請求項2】 前記電極膜パターンを形成するステップ
は、電極膜を堆積するステップと、該電極膜の一部を前
記レジスト溝パターンと共に除去するリフトオフステッ
プとを有する、請求項1に記載の弾性表面波素子の製造
方法。 - 【請求項3】 前記レジストを塗布するステップに先立
って電極膜を堆積するステップを有し、前記電極膜パタ
ーンを形成するステップは前記電極膜をパターニングす
る、請求項1に記載の弾性表面波素子の製造方法。 - 【請求項4】 前記型板が、シリコン、シリコン酸化
膜、シリコンガラス、サファイア、サファイアガラス、
高分子樹脂、インバー、アンバー、又は、コバールから
成る、請求項1〜3の何れかに記載の弾性表面波素子の
製造方法。 - 【請求項5】 前記凹凸パターンが、電子ビーム露光を
用いたリソグラフィーによって前記型板上に形成され
る、請求項1〜4の何れかに記載の弾性表面波素子の製
造方法。 - 【請求項6】 前記型板の表面に、疎水基を有する有機
高分子薄膜を形成した、請求項1〜5の何れかに記載の
弾性表面波素子の製造方法。 - 【請求項7】 前記レジスト溝パターンを形成するステ
ップに後続して、レジスト溝パターンをアッシングする
ステップを更に有する、請求項1〜6の何れかに記載の
弾性表面波素子の製造方法。 - 【請求項8】 前記電極膜パターンの電極幅が0.4μ
m未満である、請求項1〜7の何れかに記載の弾性表面
波素子の製造方法。 - 【請求項9】 基板上にレジストを塗布するステップ
と、 所望の凹凸パターンを表面に形成した型板を、前記基板
上のレジストに押し付けて、レジスト溝パターンを形成
するステップとを有することを特徴とする半導体装置の
製造方法。
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-
2003
- 2003-01-17 WO PCT/JP2003/000362 patent/WO2003061119A1/ja active Application Filing
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