JP2003215613A - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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JP2003215613A
JP2003215613A JP2002009224A JP2002009224A JP2003215613A JP 2003215613 A JP2003215613 A JP 2003215613A JP 2002009224 A JP2002009224 A JP 2002009224A JP 2002009224 A JP2002009224 A JP 2002009224A JP 2003215613 A JP2003215613 A JP 2003215613A
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electric field
electrodes
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mask member
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JP2002009224A
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Keizo Ochi
圭三 越智
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 横電界を印加するための電極の上方に付随的
に発生する縦電界による液晶の不要な状態が表示に寄与
しないようにして画質の劣化を極力排除することのでき
る液晶表示素子を得る。 【解決手段】 一対の基板11,21間にコレステリッ
ク相を示す液晶を挟持し、電極12a,12b間及び/
又は電極22a,22b間に横電界(又は縦電界)を印
加することにより、液晶をフォーカルコニック状態又は
プレーナ状態にセットし、画像を表示する液晶表示素
子。それぞれの電極を表示面側で覆うマスク部材32が
設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示素子、特
に、一対の基板間にコレステリック相を示す液晶を挟持
し、該液晶の選択反射を利用して表示を行う液晶表示素
子に関する。
【0002】
【従来技術と課題】従来、コレステリック液晶やコレス
テリック液晶相を示すカイラルネマチック液晶を一対の
基板間に挟持し、基板面に対して平行方向の横電界を印
加し、液晶の状態を変化させて表示を行う液晶表示素子
が提案されている(例えば、特開平7−120792号
公報、特開2001−83485号公報参照)。横電界
の印加時に縦電界を重畳する例もある(特開2001−
100256号公報参照)。
【0003】ところで、横電界の印加によって液晶の状
態(フォーカルコニック状態、プレーナ状態)を変化さ
せて画像を表示するコレステリック液晶相を示す液晶を
用いた従来の典型的な液晶表示素子においては、1画素
ごとに独立して横電界を発生させるために、図11に示
すように、少なくとも一方の基板11に配置される電極
12a,12bを櫛歯状にしていた。
【0004】この櫛歯状の電極12a,12b間に電位
差を生じさせると横電界E1が発生するが、電極12
a,12bの上方には基板面に対して垂直方向の縦電界
E2’が付随的に発生して表示画像の品質を損なうとい
う問題点を生じていた。例えば、横電界E1によって電
極12a,12b間の液晶をそのヘリカル軸が基板面に
平行なフォーカルコニック状態にセットしているとき、
電極12a,12b上では液晶をフォーカルコニック状
態にセットすることができず、不要な反射が発生してコ
ントラストが低下するなど画質に悪影響を与えていた。
【0005】そこで、本発明の目的は、横電界を印加す
るための電極の上方に付随的に発生する縦電界による液
晶の不要な状態が表示に寄与しないようにして画質の劣
化を極力排除することのできる液晶表示素子を提供する
ことにある。
【0006】
【発明の構成、作用及び効果】以上の目的を達成するた
め、本発明に係る液晶表示素子は、一対の基板と、該基
板間に挟持され、マトリクス状に配置された複数の画素
を構成するコレステリック相を示す液晶層と、少なくと
も一方の基板に設けた、基板面に沿う方向の横電界を印
加するための電極と、該横電界印加用電極を表示面側で
覆うマスク部材とを備えたことを特徴とする。
【0007】本発明に係る液晶表示素子においては、横
電界印加用電極がマスク部材で覆われているため、該電
極上に付随的に発生する縦電界による表示に不要な状態
が表示面側で観察されることがなく、画質の劣化が防止
される。
【0008】本発明に係る液晶表示素子においては、横
電界印加用電極を複数の電極で構成するか、複数に分岐
した分岐電極部を有したものとし、前記マスク部材は前
記複数の電極又は分岐電極部のそれぞれに対応して設け
られていてもよいが、必ずしも全ての横電界印加用電極
に対応して設けられている必要はない。また、横電界印
加用電極を、各画素の境界部に位置する電極部分を有し
たものとし、マスク部材は該電極部分に対応して設けて
もよい。横電界印加用電極を各画素の境界部のみに設け
た上でマスク部材をこの境界部に設けた横電界印加用電
極に対応して設けてもよい。
【0009】マスク部材を設けることで画質の劣化を効
果的に防止できるが、その反面、表示面開口率が低下す
るので表示輝度が若干低下することになる。従って、画
質の劣化と画面の明るさを比較考慮してマスク部材を設
ける横電界印加用電極を選定すればよい。また、マスク
部材を各画素の境界部に位置する横電界印加用電極に対
応して設ければ、画像表示において画素を分離する効果
を発揮し、色のにじみやエッジ部のぼけなどが解消さ
れ、シャープな画像が得られる。
【0010】また、マスク部材の幅は横電界印加用電極
の幅と一致していてもよく、あるいは、横電界印加用電
極の幅よりも広かったり、狭くなっていてもよい。横電
界印加用電極による電界の方向は電極幅と電極間隔に依
存し、電界が縦になる領域も一律ではない。付随的に発
生する縦電界による不要な状態を遮蔽すべき領域は、電
極幅と一致する場合もあれば、電極幅よりも広い場合も
あり、逆に狭い範囲を遮蔽すればよい場合もある。従っ
て、マスク部材の幅はこの遮蔽すべき領域に応じて決定
すればよい。さらに、マスク部材の幅は表示輝度との関
係も考慮して決められる。
【0011】さらに、マスク部材は表示面側の基板に設
けてもよく、あるいは、表示面側の基板に重ねられたい
ま一つの基板上に設けてもよい。電極が表示面側の基板
に設けられる場合、該電極がマスク部材を兼ねていても
よい。即ち、電極を不透明(例えば、黒色)とすること
でマスク部材を兼用させることができる。
【0012】それぞれが一対の基板間に挟持された複数
の液晶層が積層され、少なくとも一つの液晶層について
該液晶層を挟持する基板のうち表示面側の基板上又は該
基板の表示面側に重ねられたいま一つの基板上にマスク
部材を設けるようにしてもよい。この場合、少なくとも
最も表示面側に位置する液晶層を挟持する基板の表示面
側の基板上又は該基板の表示面側に重ねられたいま一つ
の基板上にマスク部材を設けることが好ましい。このよ
うにすると、最も表示面側の液晶層の表示面側に設けた
マスク部材により全ての液晶層についてマスクを行うこ
とが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る液晶表示素子
の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
【0014】(駆動原理、図1参照)本発明に係る液晶
表示素子は、種々の駆動原理に基づいて表示を行うもの
であり、その代表的な駆動原理として、縦横電界切換え
方式とIPS(In−Plane−Switchin
g)方式の一つである横電界2周波駆動方式について説
明する。
【0015】縦横電界切換え方式は、縦電界を印加する
手段及び横電界を印加する手段を備え、両者の切り換え
によりコレステリック相を示す液晶(以下、カイラルネ
マチック液晶で代表する)のねじれを解くことなく、そ
のヘリカル軸を基板に対して所定の角度に、好ましく
は、基板に対してほぼ垂直及びほぼ平行に変化させるこ
とにより表示を行うものであり、中間調は面積階調方式
で表現する。一方で、縦横の電界の組合せによってヘリ
カル軸を任意の角度に傾ける方式もある。
【0016】カイラルネマチック液晶はネマチック液晶
に所定量のカイラル材を添加することによって得られ
る。このカイラルネマチック液晶は、図1(A)に示す
ように、一般的に、棒状の液晶分子がねじれた配列をな
し、コレステリック相を示している。この液晶に光が入
射すると、ヘリカル軸に対して平行な方向から光が入射
した場合、λ=npで示される波長の光を選択反射する
(プレーナ状態)。ここで、λは波長、nは液晶分子の
平均屈折率、pは液晶分子が360°ねじれている距離
(以下、螺旋ピッチと記す)である。一方、ヘリカル軸
に対して垂直な方向から光が入射した場合、原理的に光
は透過される(フォーカルコニック状態)。この選択反
射及び透過を利用して表示が行われる。なお、液晶のコ
レステリック相は図1(B)のようにも示される。
【0017】ところで、液晶分子は棒状であるが、その
長手方向(長軸)とそれに垂直な方向(短軸)で屈折率
や誘電率が異なる異方性を有している。液晶分子の長軸
方向の誘電率が短軸方向のそれよりも大きい液晶を誘電
率異方性が正の液晶と称する。誘電率異方性が正の液晶
に十分に高い電圧を印加するとねじれが解け、液晶分子
の長軸(誘電率が大きい軸)が電界方向と平行な方向に
向くように動く。このねじれが解ける電圧には閾値が存
在し、この閾値電圧をVhとする。
【0018】また、前記閾値電圧Vhよりも低い電圧を
液晶に印加すると、液晶はねじれを解くことなくヘリカ
ル軸が電界方向に対して垂直な方向に向くように動く。
このヘリカル軸を動かす電圧にも閾値が存在し、この閾
値電圧をVfとする。
【0019】これらの閾値電圧Vh,Vfの関係は、V
f<Vhである。また、閾値電圧Vfよりも低い電圧を
液晶に印加しても液晶分子は動くことがない、即ち、ヘ
リカル軸方向が変化することがない。
【0020】これに対して、液晶分子の長軸方向の誘電
率が短軸方向のそれよりも小さい液晶を誘電率異方性が
負の液晶と称する。誘電率異方性が負の液晶に十分に高
い電圧を印加するとねじれを解くことなくヘリカル軸が
電界方向とは関係なくランダムに向く。この現象はダイ
ナミックスキャッタリングと称されている。この現象が
起こる電圧には閾値が存在し、閾値電圧をVdとする。
【0021】また、前記閾値電圧Vdよりも低い電圧を
液晶に印加すると、液晶はねじれを解くことなくヘリカ
ル軸が電界方向に対して平行な方向に向くように動く。
このヘリカル軸を動かす電圧にも閾値が存在し、この閾
値電圧をVpとする。
【0022】これらの閾値電圧Vd,Vpの関係は、V
p<Vdである。また、閾値電圧Vpよりも低い電圧を
液晶に印加しても液晶分子は動くことがない、即ち、ヘ
リカル軸方向が変化することがない。
【0023】なお、コレステリック相を示す液晶は、一
般的に液晶分子の軸に対する屈折率の異方性と誘電率の
異方性の方向が一致しており、誘電率異方性が正の液晶
では液晶分子の長軸方向の屈折率が短軸方向のそれより
も大きく、誘電率異方性が負の液晶では液晶分子の長軸
方向の屈折率が短軸方向のそれよりも小さいことが多
い。
【0024】一方、IPS方式は、基板に対して平行な
横電界を印加することによって表示を行う方式であり、
一例として横電界2周波駆動方式を説明する。
【0025】即ち、コレステリック相を示すある種の液
晶は、印加電界の周波数を高周波/低周波に切り換える
ことによって、誘電率異方性の正/負が切り換わるもの
が存在する。このような液晶に対しては印加電圧が横電
界のみであってもその周波数を高周波と低周波に切り換
えることによって、螺旋構造を完全に解くことなしにそ
のヘリカル軸の向きをかえることでき、各画素をフォー
カルコニック状態又はプレーナ状態に選択的にセット
し、画像を表示することができる。
【0026】なお、カイラルネマティック液晶などのコ
レステリック相を示す液晶を用いることにより、表示状
態を電圧印加停止後も維持できるように構成する(すな
わち、メモリ性を有する表示素子とする)ことも可能で
ある。メモリ性を有する表示素子の場合、素子のメモリ
性を利用して所定時間静止画を表示させることが多い。
静止画は動画に比べて色むらが視認されやすいと考えら
れるため、本発明の適用が特に効果的である。
【0027】(第1実施形態、図2、図3参照)第1実
施形態である液晶表示素子は、前記横電界2周波駆動方
式によるものであり、図2(A),(B),(C),
(D)にその代表的な電極構成例1,2,3,4を示
す。なお、図2に示す各素子においてはそれぞれ矢印X
方向から画像を観察することになる。
【0028】構成例1は、図2(A)に示すように、下
基板11の上面側に横電界印加用の電極12a,12b
を設け、上基板21には電極が設けられていない。ま
た、上基板21の上面にいま一つの基板31が重ねら
れ、この基板31の上面には、電極12a,12bを表
示面側で覆う位置にマスク部材32が設けられている。
【0029】なお、横電界印加用電極は、複数本の電極
から構成されていてもよいし、例えば1本の電極を櫛歯
状に形成するなどして、複数の分岐電極部に分岐させた
ものであってもよい。この点は後述する構成例2〜8に
ついても同様である。
【0030】基板11,21の間には、コレステリック
相を示す液晶が挟持されている。この種の液晶として
は、室温でコレステリック相を示すものであれば、種々
のものを使用することができる。典型的には、ネマチッ
ク液晶にカイラル材を添加し、室温でコレステリック液
晶相を示すようにしたカイラルネマチック液晶が用いら
れる。この第1実施形態で使用される液晶は、電極12
a,12bに印加する電界の周波数を高周波/低周波に
切り換えることによって、誘電率異方性の正/負が切り
換わるものである。
【0031】基板11,21間のギャップを均一で一定
に保持するために、必要に応じて、基板11,21間に
スペーサ用の微粒子や、柱状又は壁状の樹脂構造物が配
置される。また、下側の基板11の裏面に可視光を吸収
する光吸収層が設けられる。基板11自体に可視光吸収
機能を持たせてもよい。さらに、基板11,21の液晶
層と接する面には配向制御膜及び/又は絶縁膜が形成さ
れていてもよい。
【0032】基板11,21,31の材料は、ガラスや
ポリエーテルスルフォン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリカーボネート等のプラスチックフィルムなど種
々のものを使用できる。軽量で薄いものが好ましい。電
極の材料は、ITO、IZO等の透明電極材料を使用で
き、下基板11の電極12a,12bはAl,Cu等の
非透明電極材料を使用してもよい。電極12a,12b
は絶縁膜(図示せず)を介して2段に配置してもよい。
【0033】マスク部材32の材料は遮光性を有する膜
を形成できるものであればよく、暗色、特に黒色の膜を
形成できるものがコントラスト低下防止の観点から好ま
しい。例えば、クロム、ニッケル、アルミ、タングステ
ン等の金属や金属酸化物膜、前記金属膜及び前記金属酸
化物膜の積層膜、カーボンやチタン等の遮光剤をアクリ
ル系樹脂などの樹脂中に分散してなる樹脂膜、黒色感光
性レジスト膜などを使用することができる。観察者の好
み等に合わせて黒以外の色を持つものや光反射性の材料
でマスク部材を構成してもよい。
【0034】金属や金属酸化物膜を用いる場合、フォト
リソ法などを用いてパターン状にエッチングする方法に
より所望パターンのマスク部材を形成することができ
る。遮光剤を分散した樹脂膜を用いる場合、インクジェ
ット法などの印刷法により所定パターンに印刷する方法
で所望パターンのマスク部材を形成することができる。
黒色感光性レジスト膜を用いる場合、フォトリソ法によ
り不要部分を除去することで所望パターンのマスク部材
を形成することができる。
【0035】構成例1においては、図3(A)(図3で
は簡略化のために基板31は図示せず)に示すように、
電極12a,12bに異なる極性の電圧を印加し、例え
ば、低周波の横電界E1を発生させると、誘電率異方性
が負の液晶はそのヘリカル軸が横電界E1と同じ方向を
向くフォーカルコニック状態になる。しかし、電極12
a,12b上には縦電界E2’しか発生しないため、こ
の領域の液晶はヘリカル軸が縦電界E2’と同じ方向を
向くプレーナ状態になる。
【0036】一方、電極12a,12b間に高周波の横
電界E1を発生させると、該液晶は誘電率異方性が正に
変化し、図3(B)に示すように、螺旋構造を完全に解
くことなしにヘリカル軸が横電界E1に垂直な方向を向
くプレーナ状態になる。しかし、電極12a,12b上
には縦電界E2’しか発生しないため、この領域の液晶
はヘリカル軸が縦電界E2’に垂直な方向を向くフォー
カルコニック状態になる。
【0037】このように、電極12a,12bの上方で
は縦電界E2’しか発生しないため、電極12a,12
b間の画素を構成する液晶とは逆の状態となり、これが
表示面に反映されると画質を劣化させる。構成例1で
は、画質を劣化させる電極12a,12b上の領域をマ
スク部材32で覆っているため、画素とは逆の状態にあ
る領域が観察者に対して遮蔽され、画質の劣化が防止さ
れる。
【0038】構成例2は、図2(B)に示すように、上
基板21の下面側にも電極22a,22bを、下基板1
1の電極12a,12bと対向した位置に設けたもので
ある。他の構成、液晶を横電界2周波駆動方式で駆動す
る態様、及び、マスク部材32の作用効果は前記構成例
1と同様である。
【0039】構成例3は、図2(C)に示すように、上
基板21の下面側に電極22a,22bを、下基板11
の電極12a,12bと直交する方向に設けたものであ
る。マスク部材32は電極12a,12b,22a,2
2bのそれぞれを覆うように設けられている。他の構
成、液晶を横電界2周波駆動方式で駆動する態様、及
び、マスク部材32の作用効果は前記構成例1と同様で
ある。
【0040】なお、図2(A)〜(C)においては、理
解を容易にするために画素内に配置される電極の本数を
2〜3本としているが、この本数は任意であり3本以上
としてもよい。
【0041】構成例4は、図2(D)に示すように、下
基板11の上面側及び上基板21の下面側に、互いに直
交する電極12a,12b,22a,22bを画素の境
界部にのみ設けたものである。マスク部材32は電極1
2a,12b,22a,22bのそれぞれを覆うように
設けられている。他の構成、液晶を横電界2周波駆動方
式で駆動する態様、及び、マスク部材32の作用効果は
前記構成例1と同様である。
【0042】特に、構成例4では、電極12a,12
b,22a,22bを各画素の境界部に設置し、マスク
部材32をこれらの電極に対応して設けたため、画像表
示において画素を分離する効果を発揮し、色のにじみや
エッジ部のぼけなどが解消され、シャープな画像が得ら
れる。また、マスク部材32によって表示輝度が低下す
る度合が減少する。
【0043】なお、構成例2〜4においては、上基板2
1上に設けた電極22a,22bに横電界を発生させる
電圧を印加することで、液晶層に対してより効果的に横
電界を作用させることができるが、電極22a,22b
に電圧を印加せず下基板11上の電極のみに電圧を印加
して表示を行うことも可能である。
【0044】(第2実施形態、図4〜図6参照)第2実
施形態である液晶表示素子は、前記縦横電界切換え方式
によるものであり、図4(A),(B),(C),
(D)にその代表的な電極構成例5,6,7,8を示
す。なお、図4に示す各素子においてはそれぞれ矢印X
方向から画像を観察することになる。
【0045】構成例5は、図4(A)に示すように、下
基板11の上面側と上基板21の下面側とに縦電界及び
横電界を印加するための電極12a,12b,22a,
22bを互いに対向させて設けたものである。上基板2
1の上面に重ねて設けたいま一つの基板31の上面に
は、電極12a,12b,22a,22bを表示面側で
覆うマスク部材32が設けられている。
【0046】基板11,21間に挟持されたコレステリ
ック相を示す液晶は誘電率異方性が負又は正を示すカイ
ラルネマチック液晶が用いられている。この第2実施形
態で使用される液晶は、横電界又は縦電界を選択的に印
加することにより、そのヘリカル軸が所定の方向を向い
てフォーカルコニック状態又はプレーナ状態になり、画
像を表示する。
【0047】なお、基板11,21,31やマスク部材
32の材質や形成方法等は前記第1実施形態で説明した
ものと同様である。
【0048】構成例5において、負の誘電率異方性を有
するカイラルネマチック液晶にあっては、そのヘリカル
軸が電界方向に対して平行になるように動くため、基板
11に設けた電極12a,12bの間に(必要に応じて
電極22a,22bの間にも)Vdより低くVp以上の
電圧差を生じるように駆動すると、図5(A)(図5、
図6では簡略化のために基板31は図示せず)に示すよ
うに、基板面に平行な横電界E1が発生し、液晶はその
ヘリカル軸が基板面にほぼ平行な方向に向くフォーカル
コニック状態になる。しかし、電極12a,12b上に
は縦電界E2’しか発生しないため、この領域の液晶は
ヘリカル軸が縦電界E2’と同じ方向を向くプレーナ状
態になる。
【0049】一方、図5(B)に示すように、電極12
a,22aの間及び電極12b,22bの間にVdより
低くVp以上の電圧差を生じるように駆動すると、基板
面に垂直な縦電界E2が発生し、液晶はそのヘリカル軸
が基板面に垂直な方向に向くプレーナ状態になる。ま
た、電極12a,12b上にも縦電界E2’が発生し、
この領域の液晶もプレーナ状態になる。
【0050】また、正の誘電率異方性を有するカイラル
ネマチック液晶にあっては、そのヘリカル軸が電界方向
に対して垂直になるように動くため、電極12a,22
aの間及び電極12b,22bの間にVhより低くVf
以上の電圧差を生じるように駆動すると、図6(A)に
示すように、基板面に垂直な縦電界E2が発生し、液晶
はそのヘリカル軸が基板面に平行な方向に向き、フォー
カルコニック状態になる。また、電極12a,12b上
にも縦電界E2’が発生し、この領域の液晶もフォーカ
ルコニック状態になる。
【0051】一方、電極12a,12bの間に(必要に
応じて電極22a,22bの間にも)Vhより低くVf
以上の電圧差を生じるように駆動すると、基板面に平行
な横電界E1が発生し、液晶はそのヘリカル軸が基板面
にほぼ垂直な方向に向き、プレーナ状態になる。しか
し、電極12a,12b上には縦電界E2’しか発生し
ないため、この領域の液晶はヘリカル軸が縦電界E2’
に垂直な方向を向くフォーカルコニック状態になる。
【0052】このように、電極12a,12bの上方で
は、縦電界E2’しか発生しないため、誘電率異方性が
負の液晶にあってはプレーナ状態に固定されたままであ
り、誘電率異方性が正の液晶にあってはフォーカルコニ
ック状態に固定されたままである。即ち、電極12a,
12bの上方の液晶はその状態を制御することができ
ず、画質を劣化させる。構成例5では、画質を劣化させ
る電極12a,12b上の領域をマスク部材32で覆っ
ているため、画素とは逆の状態にある領域が観察者に対
して遮蔽され、画質の劣化が防止される。
【0053】構成例6は、図4(B)に示すように、下
基板11上の電極12a,12bに対して上基板21に
画素の全面に対応する面状の電極23を設けたものであ
る。他の構成、誘電率異方性が正又は負の液晶を縦横電
界切換え方式で駆動する態様、及び、マスク部材32の
作用効果は前記構成例5と同様である。
【0054】構成例7は、図4(C)に示すように、上
基板21の下面側に電極22a,22bを、下基板11
の電極12a,12bと直交する方向に設けたものであ
る。マスク部材32は電極12a,12b,22a,2
2bのそれぞれを覆うように設けられている。他の構
成、誘電率異方性が正又は負の液晶を縦横電界切換え方
式で駆動する態様、及び、マスク部材32の作用効果は
前記構成例5と同様である。
【0055】なお、図4(A)〜(C)においては、理
解を容易にするために画素内に配置される電極12,2
2の本数を2〜3本としているが、この本数は任意であ
り3本以上としてもよい。
【0056】構成例8は、図4(D)に示すように、下
基板11の上面側及び上基板21の下面側に、互いに直
交する電極12a,12b,22a,22bを画素の境
界部にのみ設けたものである。マスク部材32は電極1
2a,12b,22a,22bのそれぞれを覆うように
設けられている。他の構成、誘電率異方性が正又は負の
液晶を縦横電界切換え方式で駆動する態様、及び、マス
ク部材32の作用効果は前記構成例5と同様である。ま
た、各画素の境界部をマスクすることによる作用効果は
前記構成例4で説明したとおりである。
【0057】(マスク部材の設置位置、図7参照)ここ
で、マスク部材32の設置位置に関して説明する。前記
構成例1〜8にあっては、上基板21の上面に重ねて設
けた基板31にマスク部材32を形成した例を示した。
図7(A)は構成例1の断面構成を示し、マスク部材3
2は基板31の上面に形成する以外に下面に形成しても
よい。
【0058】また、マスク部材32は上基板21の上面
側に直接形成してもよい(図7(B)参照)。あるい
は、マスク部材32を上基板21の下面側に形成し、そ
の上に電極22a,22bを重ねて形成してもよい(図
7(C)参照)。あるいは、上基板21に形成される電
極22a,22bを不透明なもの、例えば、光吸収機能
を有するように黒色に着色したものとしてもよい(図7
(D)参照)。
【0059】なお、マスク部材32は全ての電極に対応
して設置される必要はない。例えば、前記構成例1,
2,3,5,6,7において、1画素に対して並置され
た3本のマスク部材32のうち中央の1本を省略しても
よい。この場合は、表示輝度を優先させることになる。
【0060】(マスク部材の幅、図8、図9参照)次
に、マスク部材の幅と電極の幅との関係について説明す
る。一般的には、マスク部材32の幅寸法を電極12,
22の幅寸法と一致させればよい(図8(A)参照)。
但し、縦電界E2’が発生する領域は電極幅と電極間隔
に依存し、一律ではない。従って、マスク部材32の幅
寸法は電極12,22の幅寸法よりも大きく設定したり
(図8(B)参照)、小さく設定してもよい(図8
(C)参照)。
【0061】さらに、マスク部材32は表示輝度の低下
を招来するため、マスク部材32の幅寸法は表示輝度と
の関係を考慮して狭く設定してもよい。
【0062】前記構成例4,8の如く、電極12a,1
2b,22a,22bを画素の境界部に設ける構成で
は、電極12a,12b,22a,22bを、図9
(A)に示すように隣接画素の駆動に共用する場合と、
図9(B)に示すように各画素ごとに設ける場合とがあ
る。なお、図9(A),(B)において斜線を付した領
域が1画素を示している。
【0063】図9(A)に示す電極を共用する構成にお
いて、マスク部材の幅寸法は各電極の幅寸法D1を基準
として決定される。一致する場合、広い場合、狭い場合
があり得る。図9(B)に示す電極を独立させた構成に
おいて、マスク部材の幅寸法は隣接する電極及びその間
の領域を含めた幅寸法D2を基準として決定すればよ
い。即ち、マスク部材は画素間領域を含めて電極を覆う
ことになる。
【0064】(第3実施形態、図10参照)図10
(A)は、複数の液晶表示素子を積層した積層型液晶表
示素子の要部断面図である。この表示素子では観察者側
から順にB(青色)、G(緑色)、R(赤色)の選択反
射を行う三つの表示素子を接着剤層41を介して積層し
たものであり、フルカラー表示が可能である。図10
(A)では、最も観察側に配置されるBの選択反射を行
う素子上にのみマスク部材32を配している。このよう
にすると、最も表示面側のB素子に設けたマスク部材3
2により全ての液晶層についてマスクの効果を及ぼすこ
とができ、構成が簡単である。
【0065】図10(B)は、積層型液晶表示素子にお
いて、各素子にそれぞれマスク部材32を設けた例であ
る。製造過程で素子の積層がずれたとしても、このずれ
による表示劣化部分が生じない。上側素子の下基板上の
電極を不透明にすることで下素子のマスク部材を兼ねる
ようにしてもよい。
【0066】なお、素子の積層形態は前記のものに限ら
ず、種々の形態を採用できる。例えば、四つ以上の素子
を積層してもよいし、任意の波長の選択反射を行う表示
素子を2層に積層したものでもよい。
【0067】(他の実施形態)なお、本発明に係る液晶
表示素子は前記各実施形態に限定するものではなく、そ
の要旨の範囲内で種々に変更することができる。
【0068】特に、前記実施形態では単純マトリクス型
の液晶表示素子を例に挙げているが、画素ごとにスイッ
チング素子(例えば、TFT:Thin Film Transistor
や、TFD:Thin Film Diode)を有するアクティブ
マトリクス型の液晶表示素子においても横電界を発生さ
せて表示を行うものであれば本発明を適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶の動作原理を示す説明図。
【図2】第1実施形態である液晶表示素子の電極構成例
1〜4を示す斜視図。
【図3】前記構成例1における液晶の動作説明図で、
(A)はフォーカルコニック状態を選択した場合、
(B)はプレーナ状態を選択した場合を示す。
【図4】第2実施形態である液晶表示素子の電極構成例
5〜8を示す斜視図。
【図5】前記構成例5における負の誘電率異方性を有す
る液晶の動作説明図で、(A)はフォーカルコニック状
態を選択した場合、(B)はプレーナ状態を選択した場
合を示す。
【図6】前記構成例5における正の誘電率異方性を有す
る液晶の動作説明図で、(A)はフォーカルコニック状
態を選択した場合、(B)はプレーナ状態を選択した場
合を示す。
【図7】マスク部材の設置位置(4種類)を示す説明
図。
【図8】マスク部材の幅と電極の幅との関係(3種類)
を示す説明図。
【図9】前記構成例4,8におけるマスク部材の設置例
(2種類)を示す説明図。
【図10】(A),(B)それぞれ第3実施形態である
積層型液晶表示素子を示す断面図。
【図11】横電界印加用電極にて発生する電界を示す説
明図。
【符号の説明】
11,21…基板 12a,12b,22a,22b,23…電極 31…基板 32…マスク部材 E1…横電界

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板と、前記基板間に挟持され、
    マトリクス状に配置された複数の画素を構成するコレス
    テリック相を示す液晶層と、 少なくとも一方の基板に設けた、基板面に沿う方向の横
    電界を印加するための電極と、 前記横電界印加用電極を表示面側で覆うマスク部材と、 を備えたことを特徴とする液晶表示素子。
  2. 【請求項2】 前記横電界印加用電極が複数の電極から
    なるか又は複数に分岐した分岐電極部を有しており、前
    記マスク部材は前記複数の電極又は分岐電極部のそれぞ
    れに対応して設けられていることを特徴とする請求項1
    記載の液晶表示素子。
  3. 【請求項3】 前記横電界印加用電極は各画素の境界部
    に位置する部分を有しており、前記マスク部材は該画素
    境界部の電極部分に対応して設けられていることを特徴
    とする請求項1記載の液晶表示素子。
  4. 【請求項4】 前記マスク部材は、表示面側の基板上又
    は該基板の観察側に重ねられたいま一つの基板上に設け
    られていることを特徴とする請求項1、請求項2又は請
    求項3記載の液晶表示素子。
  5. 【請求項5】 前記基板間に挟持された液晶層が複数積
    層されており、少なくとも一つの液晶層について該液晶
    層を挟持する基板のうち表示面側の基板上又は該基板の
    表示面側に重ねられたいま一つの基板上にマスク部材を
    設けたことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3
    又は請求項4記載の液晶表示素子。
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