JP2003186032A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2003186032A
JP2003186032A JP2001382314A JP2001382314A JP2003186032A JP 2003186032 A JP2003186032 A JP 2003186032A JP 2001382314 A JP2001382314 A JP 2001382314A JP 2001382314 A JP2001382314 A JP 2001382314A JP 2003186032 A JP2003186032 A JP 2003186032A
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electrode
electrodes
pixel
substrates
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JP2001382314A
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Utako Takahashi
歌子 高橋
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 隣接画素に配置されている電極からの影響を
極力排除し、表示画像の品質劣化を防止できる液晶表示
装置を得る。 【解決手段】 各画素ごとに横電界E1を発生させるた
めの櫛歯状電極12a,12bを備えた基板11と平面
電極22を備えた基板21との間にカイラルネマチック
液晶を挟持し、該液晶の選択反射を利用して表示を行う
液晶表示装置。互いに隣接する画素Aの電極12aと画
素Bの電極12aに対しては同極性の電圧を印加し、境
界部での横電界の発生を防止する。隣接する電極の間に
グランド電位に保持されたガード電極を設けてもよく、
あるいは、隣接する電極の間隔を画素内の電極間隔より
も広く設定してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置、特
に、一対の基板間にコレステリック相を示す液晶を挟持
し、該液晶の選択反射を利用して表示を行う液晶表示装
置に関する。
【0002】
【従来技術と課題】従来、コレステリック液晶やコレス
テリック液晶相を示すカイラルネマチック液晶を一対の
基板間に挟持し、基板面に対して平行方向の横電界を印
加し、液晶の状態を変化させて表示を行う液晶表示装置
が提案されている(例えば、特開平7−120792号
公報、特開2001−83485号公報参照)。横電界
の印加時に縦電界を重畳する例もある(特開2001−
100256号公報参照)。
【0003】ところで、横電界の印加によって液晶の状
態を変化させて画像を表示するコレステリック相を示す
液晶を用いた従来の液晶表示装置においては、1画素ご
とに独立して横電界を発生させるために、少なくとも一
方の基板に配置される電極を櫛歯状にしていた。この櫛
歯状電極間に電位差を生じさせると横電界が発生する
が、このときに隣接画素に配置されている電極の影響に
よって隣接画素との境界部分にも横電界が発生し、表示
画像の品質を損なうという問題点を生じていた。
【0004】そこで、本発明の目的は、隣接画素に配置
されている電極からの影響を極力排除し、表示画像の品
質劣化を防止できる液晶表示装置を提供することにあ
る。
【0005】
【発明の構成、作用及び効果】以上の目的を達成するた
め、第1の発明に係る液晶表示装置は、一対の基板と、
該基板間に挟持され、マトリクス状に配置された複数の
画素を構成するコレステリック相を示す液晶層と、少な
くとも一方の基板に設けた櫛歯状電極と、を備え、前記
櫛歯状電極には、隣接する画素の境界部に配置され同極
性の電圧が印加される一対の電極が含まれること、を特
徴とする。
【0006】第2の発明に係る液晶表示装置は、一対の
基板と、該基板間に挟持され、マトリクス状に配置され
た複数の画素を構成するコレステリック相を示す液晶層
と、少なくとも一方の基板に設けた櫛歯状電極と、を備
え、前記櫛歯状電極の隣接画素との境界部に、グランド
電位を印加するためのガード電極を設けたこと、を特徴
とする。
【0007】第3の発明に係る液晶表示装置は、一対の
基板と、該基板間に挟持され、マトリクス状に配置され
た複数の画素を構成するコレステリック相を示す液晶層
と、少なくとも一方の基板に設けた櫛歯状電極と、を備
え、前記櫛歯状電極の隣接画素との境界部に位置する電
極相互の間隔が、画素内に位置する電極相互の間隔より
も広く設定されていることを特徴とする。
【0008】一般に、コレステリック相を示す液晶は所
定の電圧を印加すると、誘電率異方性が正の液晶にあっ
てはそのヘリカル軸が電界方向と直交する方向に変化
し、誘電率異方性が負の液晶にあってはそのヘリカル軸
が電界方向に平行な方向に変化する。この場合、基板面
に対して垂直方向あるいは平行方向に選択的に電界を発
生させることで、液晶はヘリカル軸が基板に対してほぼ
垂直方向及び水平方向に変化し、かつ、コレステリック
相を保つことで、各画素をプレーナ状態又はフォーカル
コニック状態に設定して画像を表示する。
【0009】第1の発明に係る液晶表示装置にあって
は、隣接する画素の境界部に配置された櫛歯状電極に対
しては同極性の電圧が印加されるため、隣接画素との境
界部に横電界が発生することはなく、隣接画素に配置さ
れている電極からの影響が排除され、表示画像の品質劣
化を防止することができる。
【0010】第2の発明に係る液晶表示装置にあって
は、櫛歯状電極の隣接画素との境界部にガード電極を設
け、該ガード電極にグランド電位を印加するようにした
ため、隣接画素との境界部には弱い横電界しか発生せ
ず、表示画像の品質劣化を防止することができる。
【0011】第3の発明に係る液晶表示装置にあって
は、櫛歯状電極の隣接画素との境界部に位置する電極相
互の間隔が、画素内に位置する電極相互の間隔よりも広
く設定されているため、隣接画素との境界部には弱い横
電界しか発生せず、表示画像の品質劣化を防止すること
ができる。
【0012】前記第1、第2及び第3の発明に係る液晶
表示装置において、一方の基板に櫛歯状電極を設け、他
方の基板にも電極を設けることにより、両基板の間で縦
電界を発生させることができ、櫛歯状電極による横電界
と組み合わせて表示を切り換えることができる。さら
に、前記液晶層としてメモリ性を有する液晶を使用すれ
ば、省電力化を図ることができ、携帯端末に適したもの
になる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る液晶表示装置
の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
【0014】(駆動原理、図1,2参照)本発明に係る
液晶表示装置は、種々の駆動原理に基づいて表示を行う
ものであり、その代表的な駆動原理として、縦横電界切
換え方式とIPS(In−Plane−Switchi
ng)方式について説明する。
【0015】縦横電界切換え方式は、縦電界を印加する
手段及び横電界を印加する手段を備え、両者の切り換え
によりコレステリック相を示す液晶(以下、カイラルネ
マチック液晶で代表する)のねじれを完全に解くことな
く、そのヘリカル軸を基板に対して所定の角度に、好ま
しくは、基板に対してほぼ垂直及びほぼ平行に変化させ
ることにより表示を行うものである。
【0016】カイラルネマチック液晶はネマチック液晶
に所定量のカイラル材を添加することによって得られ
る。このカイラルネマチック液晶は、図1(A)に示す
ように、一般的に、棒状の液晶分子がねじれた配列をな
し、コレステリック相を示している。この液晶に光が入
射すると、ヘリカル軸に対して平行な方向から光が入射
した場合、λ=npで示される波長の光を選択反射する
(プレーナ状態)。ここで、λは波長、nは液晶分子の
平均屈折率、pは液晶分子が360°ねじれている距離
(以下、螺旋ピッチと記す)である。一方、ヘリカル軸
に対して垂直な方向から光が入射した場合、光は散乱さ
れる(フォーカルコニック状態)。プレーナ状態での選
択反射波長が可視光領域に設定されている場合はフォー
カルコニック状態での散乱が弱くなり実質的に入射光を
透過する。この選択反射及び散乱(透過)を利用して表
示が行われる。なお、液晶のコレステリック相は図1
(B)のようにも示される。
【0017】ところで、液晶分子は棒状であるが、その
長手方向(長軸)とそれに垂直な方向(短軸)で屈折率
や誘電率が異なる異方性を有している。液晶分子の長軸
方向の屈折率及び誘電率が短軸方向のそれらよりも大き
い液晶を誘電率異方性が正の液晶と称する。誘電率異方
性が正の液晶に十分に高い電圧を印加するとねじれが解
け、液晶分子の長軸(誘電率が大きい軸)が電界方向と
平行な方向に向くように動く。このねじれが解ける電圧
には閾値が存在し、この閾値電圧をVhとする。
【0018】また、前記閾値電圧Vhよりも低い電圧を
液晶に印加すると、液晶はねじれを解くことなくヘリカ
ル軸が電界方向に対して垂直な方向に向くように動く。
このヘリカル軸を動かす電圧にも閾値が存在し、この閾
値電圧をVfとする。
【0019】これらの閾値電圧Vh,Vfの関係は、V
f<Vhである。また、閾値電圧Vfよりも低い電圧を
液晶に印加しても液晶分子は動くことがない、即ち、ヘ
リカル軸方向が変化することがない。
【0020】これに対して、液晶分子の長軸方向の屈折
率が短軸方向のそれよりも大きく、かつ、長軸方向の誘
電率が短軸方向のそれよりも小さい液晶を誘電率異方性
が負の液晶と称する。誘電率異方性が負の液晶に十分に
高い電圧を印加するとねじれを解くことなくヘリカル軸
が電界方向とは関係なくランダムに向く。この現象はダ
イナミックスキャッタリングと称されている。この現象
が起こる電圧には閾値が存在し、閾値電圧をVdとす
る。
【0021】また、前記閾値電圧Vdよりも低い電圧を
液晶に印加すると、液晶はねじれを解くことなくヘリカ
ル軸が電界方向に対して平行な方向に向くように動く。
このヘリカル軸を動かす電圧にも閾値が存在し、この閾
値電圧をVpとする。
【0022】これらの閾値電圧Vd,Vpの関係は、V
p<Vdである。また、閾値電圧Vpよりも低い電圧を
液晶に印加しても液晶分子は動くことがない、即ち、ヘ
リカル軸方向が変化することがない。
【0023】一方、IPS方式は、基板に対して平行な
横電界を印加することによって表示を行う方式であり、
一例として以下のような形態がある。即ち、図2(A)
に示すように、波長λが350nm程度になるように螺
旋ピッチpを調整した誘電率異方性が正のカイラルネマ
チック液晶を基板11,21間に挟持しておく。電極1
2a,12b間に電圧を印加しない状態では、ヘリカル
軸が基板面に垂直なプレーナ状態を保持するが、波長λ
が短いために選択反射光は目視されず、非表示状態であ
る。
【0024】ここで、図2(B)に示すように、電極1
2a,12b間に横電界E1を発生させると、液晶は電
界強度(電圧)に応じて螺旋ピッチ(螺旋が解かれる
量)が変化する。例えば、波長λが470nmになるよ
うに螺旋ピッチpを制御すると青色の光が選択反射さ
れ、550nmに制御すると緑色の光が選択反射され、
660nmに制御すると赤色の光が選択反射される。こ
れ以外にも電圧無印加時(このときに縦電界が重畳され
ていてもよい)には選択反射、電圧印加時に透過とする
ことで表示を行う形態もある。
【0025】(第1実施形態、図3〜図5参照)第1実
施形態である液晶表示素子1は、図3、図4に示すよう
に、下側の基板11に互いに異なる平面位置に配された
電極12a,12b及び配向制御膜14を設け、上側の
基板21に電極22及び配向制御膜24を設け、基板1
1,21間にネマチック液晶にカイラル材を添加して室
温でコレステリック相を示すように調製したカイラルネ
マチック液晶を挟持した構成からなる。また、隣接する
画素の境界部にはガード電極15を設け、このガード電
極15はグランド電位に保持されている。
【0026】なお、図3においては、多数の画素のうち
隣接する画素A,Bを示し、電極12a,12bは多数
本配置されているが簡略化して2本のみを図示してい
る。また、図4は、隣接する二つの画素付近の電極構成
を平面的にかつ模式的に示している。図4では、1画素
当たり4本の電極を含むように図示している。
【0027】液晶としては、室温でコレステリック相を
示すものであれば、種々のものを使用することができ
る。典型的には、ネマチック液晶にカイラル材を添加
し、室温でコレステリック液晶相を示すようにしたカイ
ラルネマチック液晶が用いられる。カイラル材の添加量
は、例えばコレステリック液晶組成物全体の8〜45重
量%とすることができる。液晶組成物の誘電率異方性に
ついては正負いずれのものであってもよい。
【0028】基板11,21の材料は、ガラスやポリエ
ーテルスルフォン(PES)、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)、ポリカーボネート(PC)等のプラス
チックフィルムなど種々のものを使用できる。軽量で薄
いものが好ましい。電極12a,12b,15,22の
材料は、ITO、IZO等の透明電極材料を使用でき、
下側基板11の電極12a,12b,15にはAl,C
u等の非透明電極材料を使用してもよい。電極12a,
12bは絶縁膜13(図6参照)を介して2段に配置し
てもよい。配向制御膜14は電極12a,12b,1
5,22を覆うように設けられている。絶縁膜13や配
向制御膜14は従来公知の材料を用いることができる。
【0029】なお、図4にも示すように、電極12a,
12bは図3の紙面と直交する方向に延在し、かつ、紙
面の左右方向に交互に並べて配置された櫛歯状の電極で
ある。ガード電極15も電極12a,12bと平行に配
置されている。電極22は少なくとも1画素分の幅を有
する図3の左右方向に延在する電極であり、画像表示面
の全体を被覆する全面電極であってもよい。
【0030】さらに、基板11,21間のギャップを均
一で一定に保持するために、必要に応じて、基板11,
21間にスペーサ用の微粒子や、柱状又は壁状の樹脂構
造物が配置される。また、下側の基板11の裏面に可視
光を吸収する光吸収層が設けられる。基板11自体に可
視光吸収機能を持たせてもよい。
【0031】また、基板11,21の周囲にはシール材
を設けて基板間に液晶を封止することが好ましい。な
お、配向制御膜14に対するラビング処理は原理的に不
要であるが、密度の低いラビング処理(例えば、ラビン
グ密度10以下)や部分的なラビング処理を行って、液
晶のプレーナ状態での反射率を高めるようにしてもよ
い。配向制御膜14自体を省略してもよい。
【0032】ここで、本発明者らによって実際に製作さ
れた液晶パネルの材料、製作工程について簡単に説明す
る。
【0033】まず、ポリカーボネートフィルムからなる
基板11にITO膜を形成し、フォトリソグラフィ法で
電極12a,12b,15をパターニングした。配向制
御膜14はJSR社製:2022を用いてフレキソ印刷
により形成した。一方、ポリカーボネートフィルムから
なる基板21にITO膜を形成し、フォトリソグラフィ
法で電極22を設けた。配向制御膜24はJSR社製:
2022を用いてフレキソ印刷により形成した。
【0034】前記基板11,21は、液晶組成物及びギ
ャップ保持部材を挟持した状態に貼り合わせた。ギャッ
プ保持部材には、基板間隔が狭くなるのを防止するため
に球状スペーサを用い、基板間隔が広がるのを防止する
ためにウレタン系の接着剤を用いて、スペーサ径より若
干高い高さの柱状樹脂構造物を格子状に配置した。ま
た、基板の周縁部をシール材によって封止した。なお、
スペーサはセルギャップの寸法に合わせた粒径のものを
使用した。
【0035】また、前記液晶組成物は、プレーナ状態、
フォーカルコニック状態、及び両者の混在した状態を電
圧無印加状態で保つことができる特性(メモリ性)を有
する。
【0036】以上の構成からなる液晶表示素子1におい
て、正の誘電率異方性を有するカイラルネマチック液晶
にあっては、基板11側に設けられた電極12a,12
b間にVhより低くVf以上の電圧差を生じるように駆
動すると、図3(A)に示すように、基板面に平行な横
電界E1が発生し、液晶のヘリカル軸が基板面にほぼ垂
直な方向に向く。即ち、液晶はプレーナ状態になり、所
定波長の選択反射が生じる。
【0037】一方、電極12a及び/又は12bと電極
22との間にVhより低くVf以上の電圧差を生じるよ
うに駆動すると、基板面に垂直な縦電界が発生し、液晶
のヘリカル軸が基板面に平行な方向に向く。即ち、液晶
はフォーカルコニック状態になり、光を透過する。
【0038】また、負の誘電率異方性を有するカイラル
ネマチック液晶にあっては、そのヘリカル軸が電界方向
に対して平行になるように動くため、電極12a,12
b間にVdより低くVp以上の電圧差を生じるように駆
動すると、図3(B)に示すように、液晶16はヘリカ
ル軸が基板面に平行な方向に向き、フォーカルコニック
状態になる。一方、電極12a及び/又は12bと電極
22との間にVdより低くVp以上の電圧差を生じるよ
うに駆動すると、液晶16はヘリカル軸が基板面にほぼ
垂直な方向に向き、プレーナ状態になる(図3(B)の
画素B参照)。
【0039】本第1実施形態にあっては、隣接画素A,
Bとの境界部にグランド電位のガード電極15が設けら
れている。負の誘電率異方性を有するカイラルネマチッ
ク液晶に対して、画素A,B共にフォーカルコニック状
態に選択する場合、図3(A)に示すように、画素A,
Bのそれぞれの電極12a及び電極12bにそれぞれ異
なる極性の電圧を印加し、横電界E1を発生させる。こ
の場合、画素A,Bの境界部に設けたガード電極15が
グランドに落とされているため、境界部には液晶の状態
を変化させることのない弱い横電界E1’しか発生せ
ず、表示画像の品位が劣化することはない。
【0040】また、一旦各画素A,Bの電極12a,1
2bと電極22との間に異なる極性の電圧を印加し、画
素A,B共にプレーナ状態に選択した後、画素Aのみを
フォーカルコニック状態に選択する場合、画素Aの電極
12a,12bに異なる極性の電圧を印加し、横電界E
1を発生させる(図3(B)参照)。この場合、画素
A,Bの境界部には電極12bとガード電極15との間
に横電界E1’が発生するが、この横電界E1’は液晶
をフォーカルコニック状態に変化させることのない弱い
ものであり、表示画像の品位が劣化することはない。
【0041】なお、図3、図4では、ガード電極15
と、ガード電極15と隣接する画素の電極12a,12
bとの間隔を、各画素内における電極12a,12b間
の間隔と等しく図示しているが、これは任意に設定する
ことができる。例えば、図5に示すように、前者を後者
よりも小さくすることも可能である。この場合、画素間
領域をより小さくすることができる。前者を後者より大
きくした場合は、より画素間領域に発生する横電界を弱
めることができる。
【0042】(第2実施形態、図6、図7参照)第2実
施形態である液晶表示素子2は、図6、図7に示すよう
に、基本的には前記第1実施形態と同様の構成を有し、
同じ材料によって製作されるものである。また、正ある
いは負の誘電率異方性を有するカイラルネマチック液晶
を駆動する方法も第1実施形態と同様である。従って、
本第2実施形態を示す図6、図7において、第1実施形
態と同じ部材には図3と同じ符号を付し、重複する説明
は省略する。
【0043】本第2実施形態においては、前記ガード電
極15が省略され、同様の目的を達成するために、隣接
する画素の境界部に位置する電極に対しては同極性の電
圧を印加する。具体的には、図6に示すように、隣接す
る画素A,Bの境界部には、同じ電圧が印加される電極
12aがそれぞれ配置される。また、図7に示すよう
に、画素A,Bの反対側に隣接する画素との境界部にも
同極性の電圧が印加される電極が配置される。
【0044】本第2実施形態にあっては、例えば、負の
誘電率異方性を有するカイラルネマチック液晶に対し
て、画素A,B共にフォーカルコニック状態に選択する
場合、図6に示すように、画素A,Bのそれぞれの電極
12a及び電極12bにそれぞれ異なる極性の電圧を印
加し、かつ、境界部に位置する電極12aには同極性の
電圧を印加し、横電界E1を発生させる。この場合、画
素A,Bの境界部には電界が発生することはなく、表示
画像の品位が劣化することはない。
【0045】なお、図6では、隣接する画素間における
電極12aの間隔を、各画素内における電極12a,1
2b間の間隔と等しく図示しているが、これは任意に設
定することができる。特に、前者を後者よりも小さくし
た場合、画素間領域をより小さくすることができる。い
ずれにしても、本第2実施形態では、電極パターンの形
状を変化させるだけで容易に作製することができる。
【0046】(第3実施形態、図8、図9参照)第3実
施形態である液晶表示素子3は、図8、図9に示すよう
に、基本的には前記第1実施形態と同様の構成を有し、
同じ材料によって製作されるものである。また、正ある
いは負の誘電率異方性を有するカイラルネマチック液晶
を駆動する方法も第1実施形態と同様である。従って、
本第3実施形態を示す図8、図9において、第1実施形
態と同じ部材には図3と同じ符号を付し、重複する説明
は省略する。
【0047】本第3実施形態においては、前記ガード電
極15が省略され、同様の目的を達成するために、隣接
する画素A,Bとの境界部に位置する電極12a,12
b相互の間隔S1を、画素A,B内に位置するそれぞれ
の電極12a,12b相互の間隔S2よりも広く設定し
た。
【0048】本第3実施形態にあっては、例えば、負の
誘電率異方性を有するカイラルネマチック液晶に対し
て、画素A,B共にフォーカルコニック状態に選択する
場合、図8に示すように、画素A,Bのそれぞれの電極
12a,12bにそれぞれ異なる極性の電圧を印加し、
横電界E1を発生させる。この場合、画素A,Bの境界
部に設けた電極12b,12aの間隔S1が広いため、
境界部には液晶の状態を変化させることのない弱い横電
界E1’しか発生せず、表示画像の品位が劣化すること
はない。また、本第3実施形態では、電極パターンの形
状を変化させるだけで容易に作製することができる。
【0049】なお、前記第1、第2及び第3実施形態に
おいて、画素A,Bの境界部で発生する画像品位の劣化
が防止される状態は、負の誘電率異方性を有するカイラ
ルネマチック液晶に関して説明したが、正の誘電率異方
性を有するカイラルネマチック液晶に関しても基本的に
は同様の現象で境界部での画像品位の劣化が防止され
る。
【0050】(単純マトリクス駆動用の電極構成例と駆
動方法、図10参照)ここで、前記各実施形態におい
て、基板11,21に設けられる電極12a,12b,
22の一構成例を図10に示し、併せて駆動方法につい
て説明する。
【0051】基板11に設けた走査電極12aは1画素
の一辺の大きさに対応する長さの微細な櫛歯状電極とし
て形成され,信号電極12bは1画素の他辺の大きさに
対応してグループ分けされた微細な櫛歯状電極として形
成されている。基板21に設けたリセット電極22は画
像表示領域に対応する全面電極として形成されている。
【0052】なお、図10では、走査電極12aと信号
電極12bとの間に絶縁膜13が設けられており、両者
の短絡を防ぐようにしている。従って、電極12a,1
2bは上下方向に若干ずれた位置にあるが、絶縁膜13
は非常に薄いので、両者はほぼ平面内に存在するものと
して差し支えない。
【0053】リセット電極22はコンタクトライン2
5,26を介して走査信号/リセット信号駆動回路27
に接続されている。この走査信号/リセット信号駆動回
路27には走査電極12aも接続されている。また、信
号電極12bはデータ信号駆動回路29に接続されてい
る。
【0054】表示を新たに書き込む場合や更新する場合
には、正の誘電率異方性を有するカイラルネマチック液
晶を対象とすると、まず、走査電極12aとリセット電
極22との間にVhより低くVf以上の電圧差を生じさ
せる。これにて、液晶のヘリカル軸が基板面に平行な方
向に向き、全画素の液晶がフォーカルコニック状態にリ
セットされる。
【0055】次に、画像を書き込む画素に対して、走査
電極12aと信号電極12bとの間にVhより低くVf
以上の電圧差を生じさせる。これにて、液晶のヘリカル
軸が基板面にほぼ垂直な方向に向き、電圧が印加された
画素の液晶のみがプレーナ状態に変化する。この画像書
込み駆動は、走査電極12aを1ラインずつ選択しなが
ら信号電極12bへ画像データに基づいてパルス信号を
付与する単純マトリクス駆動方式による。
【0056】一方、負の誘電率異方性を有するカイラル
ネマチック液晶を対象とする場合には、まず、走査電極
12aとリセット電極22との間にVdより低くVp以
上の電圧差を生じさせて全ての画素の液晶をプレーナ状
態にリセットする。その後、走査電極12aと信号電極
12bとの間にVdより低くVp以上の電圧差を生じさ
せ、走査電極12aに沿って1ラインずつ所定の画素の
液晶をフォーカルコニック状態にセットしていくことに
なる。
【0057】ここで、第1実施形態においては、各走査
電極上に並ぶ画素間にガード電極15が設けられる。ま
た、第2実施形態においては、各走査電極上に並ぶ画素
の隣接領域に走査電極12aが向き合うように配置され
る。さらに、第3実施形態においては、各走査電極上に
並ぶ画素の隣接領域における電極間隔が、画素内におけ
る走査電極12aと信号電極12bとの間隔より大きく
設定される。このようにして、画素間領域に生じる横電
界を小さくしている。
【0058】なお、単純マトリクス駆動の場合、駆動対
象となっていない画素(液晶)に対しても駆動回路から
供給される電圧(クロストーク電圧)が印加される。し
かし、このクロストーク電圧を閾値電圧Vf,Vpより
低く抑えれば、液晶の状態が変化することはない。
【0059】ところで、図10に示した電極構成例で
は、前述した一括リセット方式で駆動する以外に、走査
電極12aを画素の1ラインずつ複数本あるいは複数ラ
インを同時にリセットしてからヘリカル軸を目的とする
方向に変化させる分割リセット方式で駆動することもで
きる。また、リセットさせることなく各画素ごとにヘリ
カル軸を目的の方向にセットしていく個別駆動方式でも
駆動可能である。
【0060】(電界付与の諸態様)液晶のヘリカル軸方
向を変化させるために付与される電界は、電極に印加す
る電位を制御することにより、方向や強度を調整するこ
とができる。前記実施形態では、横電界E1及び縦電界
を発生させる3極構成の電極を示したが、本発明に係る
液晶表示装置として採用できる電極構成は3極に限定す
るものではない。例えば、図3〜5に示す基板11を2
枚対向させて液晶セルとし、電極12a,12bによる
4極構成としてもよい。
【0061】また、図2に示したIPS方式にあって
は、基板11上にのみ電極12a,12bを形成し、基
板21には電極を形成しない構成が採用される。横電界
印加時に縦電界を重畳するための電極が基板21に設け
られていてもよい。
【0062】(他の実施形態)なお、本発明に係る液晶
表示装置は前記各実施形態に限定するものではなく、そ
の要旨の範囲内で種々に変更することができる。
【0063】特に、表示装置としては、前記各実施形態
で示した表示素子の1層で構成したもの、R,G,Bの
各選択反射を行う表示素子を3層に積層したもの(フル
カラー表示)、あるいは任意の波長の選択反射を行う表
示素子を2層に積層したものなどで構成することができ
る。さらに、駆動回路の内部構成、その組合せは任意で
ある。
【0064】また、前記実施形態では単純マトリクス型
の液晶表示素子を例に挙げているが、画素ごとにスイッ
チング素子(例えば、TFT:Thin Film Transistor
や、TFD:Thin Film Diode)を有するアクティブ
マトリクス型の液晶表示素子においても本発明を適用で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶の動作原理を示す説明図。
【図2】IPS方式による液晶の動作原理を示す説明
図。
【図3】第1実施形態である液晶表示素子を示す断面図
で、(A)は画素A,B共にフォーカルコニック状態を
選択した場合、(B)は画素Aをフォーカルコニック状
態に選択し、画素Bをプレーナ状態に選択した場合を示
す。
【図4】第1実施形態である液晶表示素子の電極構成を
模式的に示す平面図。
【図5】第1実施形態である液晶表示素子の電極構成の
変形例を模式的に示す平面図。
【図6】第2実施形態である液晶表示素子を示す断面図
で、画素A,B共にフォーカルコニック状態を選択した
場合を示す。
【図7】第2実施形態である液晶表示素子の電極構成を
模式的に示す平面図。
【図8】第3実施形態である液晶表示素子を示す断面図
で、画素A,B共にフォーカルコニック状態を選択した
場合を示す。
【図9】第3実施形態である液晶表示素子の電極構成を
模式的に示す平面図。
【図10】単純マトリクス駆動用の電極構成例を示す斜
視図。
【符号の説明】
1,2,3…液晶表示素子 11,21…基板 12a,12b…櫛歯状電極 15…ガード電極 22…対向電極 E1…横電界

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板と、該基板間に挟持され、マ
    トリクス状に配置された複数の画素を構成するコレステ
    リック相を示す液晶層と、少なくとも一方の基板に設け
    た櫛歯状電極と、を備え、 前記櫛歯状電極には、隣接する画素の境界部に配置され
    同極性の電圧が印加される一対の電極が含まれること、 を特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 一対の基板と、該基板間に挟持され、マ
    トリクス状に配置された複数の画素を構成するコレステ
    リック相を示す液晶層と、少なくとも一方の基板に設け
    た櫛歯状電極と、を備え、 前記櫛歯状電極の隣接画素との境界部に、グランド電位
    を印加するためのガード電極を設けたこと、 を特徴とする液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 一対の基板と、該基板間に挟持され、マ
    トリクス状に配置された複数の画素を構成するコレステ
    リック相を示す液晶層と、少なくとも一方の基板に設け
    た櫛歯状電極と、を備え、 前記櫛歯状電極の隣接画素との境界部に位置する電極相
    互の間隔が、画素内に位置する電極相互の間隔よりも広
    く設定されていること、 を特徴とする液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 一方の基板には前記櫛歯状電極が設けら
    れ、他方の基板にも電極が設けられていることを特徴と
    する請求項1、請求項2又は請求項3記載の液晶表示装
    置。
  5. 【請求項5】 前記液晶層がメモリ性を有する液晶から
    なることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3
    記載の液晶表示装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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