JP2003214829A - 外壁検査装置および外壁検査方法並びに外壁検査診断システム - Google Patents

外壁検査装置および外壁検査方法並びに外壁検査診断システム

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JP2003214829A
JP2003214829A JP2002011880A JP2002011880A JP2003214829A JP 2003214829 A JP2003214829 A JP 2003214829A JP 2002011880 A JP2002011880 A JP 2002011880A JP 2002011880 A JP2002011880 A JP 2002011880A JP 2003214829 A JP2003214829 A JP 2003214829A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造物の外壁を撮像してモニター画面に表示
し、撮像現場において、外壁の状態を容易かつ正確に検
査でき、検査結果を容易かつ迅速にデータ化できる外壁
検査装置および外壁検査方法並びに外壁検査診断システ
ムを提供する。 【解決手段】 検査対象となる構造物の外壁を撮像して
モニター画面に表示し、その撮像現場において外壁の状
態を検査するための外壁検査装置であって、構造物の外
壁の撮像を行う撮像手段と、撮像の結果として撮像画像
を記憶する撮像画像記憶手段と、モニター画面を有し、
撮像画像と同一位置かつ同一縮尺に関連づけられた画像
データから成る描画シートを、撮像画像上に透視可能に
重ねてモニター画面に表示し、描画シート上に、撮像画
像に基づく検査結果または診断結果を描画するための描
画手段と、描画結果の描画シートを記憶する検査結果記
憶手段と、を備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、構造物の外壁の損傷(欠損、ひ
び割れ等)の状態を検査・診断する外壁検査装置および
外壁検査方法並びに外壁検査診断システムに関する。
【0002】
【従来の技術】建築後の経年変化等により構造物の外壁
が劣化して、剥離、剥落、ひび割れ等の欠陥(損傷)が
発生している状態の程度を、調査(検査)し診断する方
法として、まず、原始的には検査対象の構造物の立面
図等の紙を用意して現場に赴き、(双眼鏡等を使用し
て)目視により検査・診断し、その結果を持参した紙
(図面等)に直接書き込む方法がある。また、現場で
は目視により状態を把握した上で損傷部の写真を撮り、
事務所や会社等に持ち帰ってからそれらを紙(図面等)
に書き込む方法、同様に現場で写真を撮り、事務所等
ではそれを参考にデータ化するための入力を行う方法、
あるいは、予め立面図等の図面をペン入力等が可能で
携帯が可能な機器に取り込んでおき、それを現場に持ち
込んで、目視による検査・診断の結果を現場でペン入力
等により入力して、データ化する方法も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、まず、
上記のの方法では、診断のためには、ある程度詳細な
図面が必要となるので、多数の図面を現場に持っていく
必要があり、作業が煩雑となる上、その後の履歴管理等
のためにデータベース化するには、改めて全てを入力し
てデータ化する必要があり不向きである。また、の方
法では、現場にはカメラや双眼鏡を持っていけば良いも
のの、同様にデータ化には不向きであり、それをカバー
するようにの方法にしても、検査結果をその場(現
場)で整理できないので、検査漏れが発生しやすく、漏
れ等があれば、再度現場に行って追加検査をしなければ
ならない。また、の方法では、現場で検査結果等を入
力してデータ化できる点で、他の方法より有利ではある
が、目視に頼らざるを得ずかつ測定者のセンスに基づく
描画となるので、迅速さや正確さに欠け、また、検査漏
れの発生等の問題は他と同様に存在する。
【0004】本発明は、構造物の外壁を撮像してモニタ
ー画面に表示し、その撮像現場において、外壁の状態を
容易かつ正確に検査でき、かつその検査結果を容易かつ
迅速にデータ化できる外壁検査装置および外壁検査方法
並びに外壁検査診断システムを提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の外壁
検査装置は、検査対象となる構造物の外壁を撮像してモ
ニター画面に表示し、その撮像現場において前記外壁の
状態を検査するための外壁検査装置であって、前記構造
物の外壁の撮像を行う撮像手段と、前記撮像の結果とし
て撮像画像を記憶する撮像画像記憶手段と、前記モニタ
ー画面を有し、前記撮像画像と同一位置かつ同一縮尺に
関連づけられた画像データから成る描画シートを、前記
撮像画像上に透視可能に重ねて前記モニター画面に表示
し、前記描画シート上に、前記撮像画像に基づく検査結
果または診断結果を描画するための描画手段と、描画結
果の前記描画シートを記憶する検査結果記憶手段と、を
備えたことを特徴とする。
【0006】また、請求項22の外壁検査方法は、検査
対象となる構造物の外壁を撮像してモニター画面に表示
し、その撮像現場において前記外壁の状態を検査するた
めの外壁検査方法であって、前記構造物の外壁の撮像を
行う撮像工程と、前記撮像の結果として撮像画像を記憶
する撮像画像記憶工程と、前記撮像画像と同一位置かつ
同一縮尺に関連づけられた画像データから成る描画シー
トを、前記撮像画像上に透視可能に重ねて前記モニター
画面に表示し、前記描画シート上に、前記撮像画像に基
づく検査結果または診断結果を描画する描画工程と、描
画結果の前記描画シートを記憶する検査結果記憶工程
と、を備えたことを特徴とする。
【0007】この外壁検査装置および外壁検査方法で
は、検査対象となる構造物の外壁を撮像してモニター画
面に表示するので、外壁の状態を容易に確認でき、その
撮像現場において、撮像画像と同一位置かつ同一縮尺に
関連づけられた画像データから成る描画シートを、撮像
画像上に透視可能に重ねてモニター画面に表示し、描画
シート上に、撮像画像に基づく検査結果または診断結果
を描画することができる。すなわち、撮像画像の損傷部
等を透視しながら、その上に重ねた描画シートにその損
傷部等の形態(長さや面積等の状態)をそのまま描画で
きるので、正確に描画できる。また、その結果は描画シ
ートの画像データとして記憶するので、容易かつ迅速に
データ化できる。
【0008】また、請求項1の外壁検査装置において、
前記撮像手段は、当該撮像手段から前記構造物の任意の
1点までの距離を測定する距離計と、当該撮像手段から
前記任意の1点への水平方向の角度である水平角および
垂直方向の角度である傾斜角を測定する角度計と、を有
することが好ましい。
【0009】この外壁検査装置では、構造物の任意の1
点までの距離と、その1点への水平角および傾斜角(垂
直角)を測定できるので、いわゆる三角測量(3次元方
式の計測法)により構造物の任意の2点間の距離を測定
できる。
【0010】また、請求項2の外壁検査装置において、
前記距離計は、安全性クラス1のレーザー光を利用した
レーザ距離計であることが好ましい。
【0011】この外壁検査装置では、距離計としてレー
ザー距離計を採用しているので、迅速かつ正確に距離を
計測できるとともに、そのレーザー光は安全性クラス1
なので、安全に計測できる。
【0012】また、請求項2または3の外壁検査装置に
おいて、前記描画手段は、前記構造物の同一水平面上に
定めた任意の2点を2個の基準点として設定する基準点
設定手段と、前記2個の基準点のそれぞれを前記撮像の
対象となる任意の1点としたときの距離、水平角および
傾斜角に基づいて、前記2個の基準点相互間の距離を求
める基準点相互間距離算出手段と、前記モニター画面上
の前記2個の基準点相互間の画素数および算出された前
記基準点相互間の距離に基づいて、1画素に対する長さ
を画素レートとして算出する画素レート算出手段と、を
有することが好ましい。
【0013】この外壁検査装置では、構造物の同一水平
面上に2個の基準点を設定し、それらをそれぞれ任意の
1点としたときの距離、水平角および傾斜角に基づい
て、2個の基準点相互間の距離を求め、モニター画面上
の2個の基準点相互間の画素数および算出された距離に
基づいて、1画素に対する長さを画素レートとして算出
するので、この画素レートにより、表示上の距離と実際
の距離とを相互に関連づけることができる。
【0014】また、請求項4の外壁検査装置において、
前記撮像手段は、撮像倍率を変更する撮像倍率変更手段
をさらに有し、前記描画手段は、前記撮像倍率に基づい
て、前記画素レートを変化させる画素レート変更手段を
さらに有することが好ましい。
【0015】この外壁検査装置では、撮像倍率を変更で
き、その撮像倍率に基づいて、画素レートを変化させる
ので、種々の撮像倍率の撮像を、表示上の距離と実際の
距離とを相互に関連づけて行うことができる。
【0016】また、請求項4または5の外壁検査装置に
おいて、前記基準点設定手段は、前記モニター画面内の
前記撮像画像の表示領域を示す枠の両端の点を前記2個
の基準点とする簡易基準点設定手段を有することが好ま
しい。
【0017】この外壁検査装置では、モニター画面内の
撮像画像の表示領域を示す枠の両端の点を2個の基準点
とすることにより、2個の基準点を簡易指定できる。
【0018】また、請求項4ないし6のいずれかの外壁
検査装置において、前記描画シートは、前記2個の基準
点のいずれかからの前記画素レートに基づく所定間隔毎
に、透視可能なグリッドが付されて表示されることが好
ましい。
【0019】この外壁検査装置では、描画シートには、
2個の基準点のいずれかからの前記画素レートに基づく
所定間隔毎に、透視可能なグリッドが付されて表示され
るので、検査結果として損傷部の大きさ(長さや面積
等)を実測しやすい。
【0020】また、請求項4ないし7のいずれかの外壁
検査装置において、前記構造物の平面図を記憶する平面
図記憶手段をさらに備え、前記描画手段は、前記平面図
の少なくとも一部を表示する平面図表示手段と、前記平
面図と前記撮像画像に共通する2点を2個の共通点とし
て設定する共通点設定手段と、前記共通点距離間を同一
のサイズで表示したときの前記画素レートが、前記撮像
画像と前記平面図とで一致するように、前記平面図の表
示倍率を調整する表示倍率調整手段と、を有することが
好ましい。
【0021】この外壁検査装置では、構造物の平面図を
記憶し、その平面図の少なくとも一部を表示し、平面図
と撮像画像に共通する2点を2個の共通点として設定
し、共通点距離間を同一のサイズで表示したときの画素
レート(1画素に対する長さ)が、撮像画像と平面図と
で一致するように、平面図の表示倍率を調整するので、
同一の表示倍率にしたときに同一サイズで重ねて表示で
きるとともに、(例えば撮像画像上の2cmを平面図上
の1cmと対応させるなど)別々の表示倍率で表示して
いるときにも、撮像画像上の変位と平面図上での変位を
対応づけやすくなる。
【0022】また、請求項8の外壁検査装置において、
前記共通点指定手段は、前記2個の基準点を前記2個の
共通点として設定する簡易共通点設定手段を有すること
が好ましい。
【0023】この外壁検査装置では、2個の基準点を2
個の共通点として設定することにより、2個の共通点を
簡易指定できる。
【0024】また、請求項8または9の外壁検査装置に
おいて、前記平面図を入力するための平面図入力手段を
さらに備えたことが好ましい。
【0025】この外壁検査装置では、平面図を入力する
ための平面図入力手段を備えているので、既存の平面図
がある場合にそれを流用できて利便性が向上する。な
お、この場合の平面図入力手段としては、例えば平面図
がCADデータとして作成してあり所定の記憶媒体(M
Oディスクなど)に記憶されていれば、そのデータを入
力する手段(MOディスクドライブ)が相当し、例えば
平面図が紙(図面)で用意されていれば、それを読み込
むスキャナーや、あるいはさらにそれを記憶した記憶媒
体からデータを入力する手段など、が相当する。
【0026】また、請求項8ないし10のいずれかの外
壁検査装置において、前記描画手段は、前記撮像画像に
基づいて、前記平面図を描画する平面図描画手段を有す
ることが好ましい。
【0027】この外壁検査装置では、撮像画像に基づい
て、平面図を描画する平面図描画手段を有するので、既
存の平面図がない場合などでは、これを利用して平面図
を用意できる。
【0028】また、請求項8ないし11のいずれかの外
壁検査装置において、前記描画手段は、前記平面図を編
集する平面図編集手段を有することが好ましい。
【0029】この外壁検査装置では、平面図を編集する
平面図編集手段を有するので、記憶された平面図を補正
する場合、例えば一部の詳細が抜けていたのを補完した
り、間違っていた部分を修正したりする場合などには、
これを利用できる。
【0030】また、請求項8ないし12のいずれかの外
壁検査装置において、前記平面図表示手段は、前記平面
図を前記撮像画像と同一サイズを含む複数の異なるサイ
ズで表示可能であることが好ましい。
【0031】この外壁検査装置では、撮像画像と同一サ
イズを含む複数の異なるサイズで表示可能なので、同一
サイズとして撮像画像と重ねて表示したり、撮像画像を
大きく表示しつつその傍らで平面図を広範囲かつ小さく
表示して全体像を把握するなど、種々の応用ができる。
【0032】また、請求項8ないし13のいずれかの外
壁検査装置において、前記平面図表示手段は、前記撮像
画像の撮像範囲または前記撮像手段の視野内の所定点で
示す撮像位置を、前記平面図上に現在の撮像指定位置と
して表示する撮像指定位置表示手段を有することが好ま
しい。
【0033】この外壁検査装置では、撮像画像の撮像範
囲または撮像手段の視野内の所定点で示す撮像位置を、
平面図上に現在の撮像指定位置として表示するので、撮
像範囲または撮像位置を平面図上で確認しながら撮像で
き、検査・診断することができる。
【0034】また、請求項14の外壁検査装置におい
て、前記描画手段は、表示された前記平面図上の前記撮
像指定位置を移動させる撮像指定位置移動手段を有し、
前記撮像手段は、表示された前記撮像指定位置の移動に
従って実際の撮像位置を移動させる撮像位置移動手段を
有することが好ましい。
【0035】この外壁検査装置では、表示された平面図
上の撮像指定位置を移動させることにより、その移動に
従って実際の撮像位置を移動させることができるので、
必要な範囲の撮像および検査・診断を漏れなくかつ重複
することなく実施できる。
【0036】また、請求項15の外壁検査装置におい
て、前記描画手段は、前記平面図上を走査するように前
記撮像指定位置を移動させる撮像走査指定手段をさらに
有することが好ましい。
【0037】この外壁検査装置では、平面図上を走査す
るように撮像指定位置を移動させることができるので、
撮像およびそれによる検査・診断の漏れおよび重複をさ
らに防止しやすくなる。
【0038】また、請求項8ないし16のいずれかの外
壁検査装置において、前記描画手段は、前記検査を終了
した位置を前記平面図上に検査履歴として表示する検査
履歴表示手段を有することが好ましい。
【0039】この外壁検査装置では、検査を終了した位
置を平面図上に検査履歴として表示するので、それを確
認しながら検査・診断を進めることにより、検査・診断
の漏れおよび重複をさらに防止しやすくなる。
【0040】また、請求項8ないし17のいずれかの外
壁検査装置において、前記描画手段は、有意の検査結果
または診断結果を描画した位置に対応する前記平面図上
の位置に、有意の旨を示す所定の記号を付加する有意結
果記号付加手段を有することが好ましい。
【0041】この外壁検査装置では、有意の検査結果ま
たは診断結果を描画した位置に対応する平面図上の位置
に、有意の旨を示す所定の記号を記録するので、平面図
を見るだけで、その位置に有意の検査・診断の結果が記
録されているか否かを知ることができる。
【0042】また、請求項8ないし18のいずれかの外
壁検査装置において、前記平面図には、正面図、右側面
図、左側面図、後面図および上面図が含まれることが好
ましい。
【0043】この外壁検査装置では、平面図には、正面
図、右側面図、左側面図、後面図および上面図が含まれ
るので、検査対象の構造物の全体についての検査・診断
ができる。
【0044】また、請求項1ないし19のいずれかの外
壁検査装置において、前記描画手段は、検査または診断
の結果の候補となる選択肢を表示する診断選択肢表示手
段と、前記選択肢のうちの1を選択する診断選択肢選択
手段と、を有することが好ましい。
【0045】この外壁検査装置では、検査または診断の
結果の候補となる選択肢を表示し、そのうちの1を選択
することができるので、結果として残す(記録する)内
容や種類について覚えていなくても、容易に検査・診断
ができる。
【0046】また、請求項21の外壁検査診断システム
は、請求項1ないし20のいずれかに記載の外壁検査装
置と、前記外壁検査装置の検査結果記憶手段に記憶され
た描画シートが示す検査結果または診断結果に基づいて
所定の報告書を作成する報告書作成手段と、作成された
前記報告書を印刷する報告書印刷手段と、を備えたこと
を特徴とする。
【0047】この外壁検査診断システムでは、外壁検査
装置の検査結果記憶手段に記憶された描画シートが示す
検査結果または診断結果に基づいて、所定の報告書を作
成して印刷できるので、報告書作成が容易であり、ま
た、データ化されているので、データベース等としての
管理も容易にできる。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
外壁検査装置およびそれを利用した外壁検査診断システ
ムについて、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0049】図1に示すように、本実施形態の外壁検査
診断システム100は、検査対象の構造物の外壁を撮像
する現場に持参して、その現場における作業に用いる外
壁検査装置1と、事務所や会社などに戻ってからの作業
に用いるいわゆる設備50と、を備え、外壁検査装置1
と設備50との間では、光磁気(MO: magneto-optic
al)ディスク40を媒介としてデータの授受を行う。
【0050】設備50としては、MOディスクドライブ
(MOD)51を介してMOディスク40との間でデー
タ授受を行うパソコン52の他、例えばそれに接続され
たプリンタ53やインタネット等の各種ネットワークで
接続されたパソコン54、55等がある。
【0051】なお、外壁検査装置1とのインタフェース
として、各種の無線通信(PHS等の携帯電話等や自動
車電話等としてその帯域を使用するなど)や有線通信
(電話回線等を含む)によるネットワークを用いること
もでき、この場合、後述の検査・診断結果等をリアルタ
イムで送受信して、例えばプリンタ53により報告書を
すぐにプリントアウトすることも可能になる。もちろ
ん、インタフェースとしては、FD(floppy disc )、
CD(compact disc)、DVD(digital versatile di
sc)その他の記録媒体を用いることもできる。また、こ
こでは、650MBのMOディスク40を用いることに
より、後述の診断データを約4500件分だけ記録可能
になっているが、必要に応じて異なる記憶容量のものを
使用することもできる。
【0052】一方、外壁検査装置1は、図1および図2
に示すように、検査・診断の中枢の制御を行うモニター
装置10と、撮像その他の現場における検査対象のデー
タ入力を行う撮像装置20と、電源となるバッテリー3
0と、を備えている。なお、外壁検査装置1の動作環境
の仕様としては、例えば温度−10〜+50[℃]、湿
度20〜95%で結露がないこと、などが規定されてい
る。
【0053】モニター装置10は、マンマシンインタフ
ェースのための操作部11、所定のプログラムに従って
外壁検査・診断のための各種制御を行う制御部12、内
蔵のハードディスク13と、電源部14と、を備え、筐
体内には図外の制御基板が内蔵され、制御部12や電源
部14を実装した図外の制御基板を内蔵している。
【0054】電源部14は、電源ユニット141の他、
外部から着脱可能なニッカド、アルカリ等の乾電池、蓄
電池などから成り、外部のバッテリーを交換するときの
ためのバックアップの電源となる内蔵バッテリー142
と、外部のバッテリー30との接続コネクタ143と、
AC電源(100V)のコネクタ接続口144とを備
え、電源ユニット141は、これらに接続されて電力の
供給を受け、昇圧・降圧や安定化の処理を行った後、外
壁検査装置1の各部に電力を供給する。
【0055】外壁検査装置1の消費電力は、例えば13
0Wとなっていて、電源部14と接続コネクタ143を
介して接続される外部のバッテリー30は、この外壁検
査装置1を5時間程度動作させることが可能な容量を有
している。なお、AC電源の仕様としては、電圧90V
〜110V、周波数50Hzまたは60Hzとなってい
る。
【0056】操作部11は、モニター画面111と、マ
ウスやディジタイザやタブレット等のポインティングデ
ィバイス(以下「マウス」で代表する)112と、を備
えている。モニター画面111には、ディスプレイ11
11および操作パネル1112の両機能をコンパクトに
兼ね備えるように、タッチパネルの構成が採用されてい
るので、マウス112による操作ばかりでなく、画面を
指やペン等でタッチ(指示)することで、全ての操作が
可能なようになっている。
【0057】なお、ディスプレイとしては、例えば表示
サイズは15インチ、画素数は1024×768ドッ
ト、高輝度タイプ(350cd)の薄膜トランジスタ
(TFT)の液晶ディスプレイ(LCD)が採用されて
いる。また、マウス112は、USB(Universal Seri
al Bus)などのインタフェース仕様(通信プロトコル)
により接続されている。
【0058】制御部12は、CPU121、ROM12
2、キャラクタジェネレータROM(CG−ROM)1
23、RAM124、周辺装置制御回路(PCON:pe
ripheral Controller)125、ハードディスクドライ
ブ(HDD)126、MOディスクドライブ(MOD)
127を備え、互いに内部バス128により接続されて
いる。
【0059】ROM122は、CPU121で処理する
制御プログラムを記憶する制御プログラム領域の他、後
述の検査・診断における項目やコードその他の制御デー
タ(図17参照)を記憶する制御データ領域を有してい
る。もちろん、これらの制御データの一部を内蔵のハー
ドディスク13やMOディスク40により分担しても良
い。
【0060】CG−ROM230は、外壁検査装置1の
入力・編集のために用意されている文字、記号、図形等
のフォントデータを記憶していて、文字等を特定するコ
ードデータが与えられたときに、対応するフォントデー
タを出力する。
【0061】RAM124は、各種のレジスタ群やバッ
ファ領域、後述の立面図作成・編集領域、検査・診断の
ための一時格納領域などを有して、各種制御処理のため
の作業領域として使用され、図外の電源キーの操作によ
り電源がオフにされても記憶したデータを所定時間保持
しておくように、内蔵バッテリー142によりバックア
ップされている。
【0062】HDD126は、CPU121からの指令
に従い、ハードディスク13を制御・駆動して、ハード
ディスク13との間の各種制御信号および各種データの
入出力を制御する。MOD126は、スロット1271
にMOディスク40を挿入して、CPU121からの指
令に従い、MOディスク40を制御・駆動して、MOデ
ィスク40との間の各種制御信号および各種データの入
出力を制御する。
【0063】PCON125には、CPU121の機能
を補うとともに周辺回路とのインタフェース信号を取り
扱うための論理回路が、ゲートアレイやカスタムLSI
などにより構成されて組み込まれている。
【0064】このため、PCON125は、操作部11
と接続され、モニター画面111(の操作パネル111
2の機能)やマウス112からの各種指令や入力データ
などをそのままあるいは加工して内部バス128に取り
込むとともに、CPU121と連動して、CPU121
等から内部バス128に出力されたデータや制御信号
を、そのままあるいは加工してモニター画面111(の
ディスプレイ1111)に出力する。
【0065】また、PCON125は、撮像装置20と
接続され、後述のCCDカメラ22からの撮像画像(壁
面映像)や、レーザー距離計23による検出距離、角度
計24による検出角度などの各種データを、インタフェ
ース25を介してそのままあるいは加工して内部バス1
28に取り込むとともに、CPU121と連動して、C
PU121等から内部バス128に出力された制御信号
を、そのままあるいは加工してインタフェース25を介
して撮像装置20の各部に出力する。
【0066】そして、CPU121は、上記の構成によ
り、ROM122内の制御プログラムにしたがって、P
CON125を介して各種検出信号、各種指令、各種デ
ータ等を入力し、CG−ROM123からのフォントデ
ータ、RAM124内の各種データ等を処理し、PCO
N125を介して各種制御信号を出力することにより、
外壁検査装置1全体を制御している。
【0067】次に、撮像装置20は、三脚搭載ドライブ
ラッチ28などを介して三脚29に搭載されたマウント
部21、これに一体となって搭載されたCCDカメラ2
2、レーザー距離計23および角度計24、これらを垂
直回転させるための垂直回転モータ26、並びに、マウ
ント部21を含めた全体を三脚29に対して水平回転さ
せるための水平回転モータ27を備え、RS232等の
規格(通信プロトコル)によるインターフェース(I/
F)25により、モニター装置10と接続されている。
【0068】上述のCCDカメラ22と、レーザー距離
計23と、角度計24とは、図1に示すように一体とな
っていて、モニター装置10からの遠隔操作により垂直
回転モータ26を駆動して垂直方向に回転させることが
できる。
【0069】なお、図3(a)に示すように、図示の左
側を接眼レンズ側(操作者側:図1では図示手前側)、
右側を測定対象物側(構造物側:図1では図示奥側)と
し、この回転角(傾斜角:垂直角)を、図示のように
0.00°〜359.99°と定めたとき、可動可能な
垂直角度範囲の仕様としては、例えば−60.00°〜
+135.00°、角度分解能±0.009となってい
る。
【0070】CCDカメラ22は、図1に示すように、
CCDカメラ+ズームレンズ(600mm相当)の形態
となっている高倍率部221と、CCDカメラ+接眼レ
ンズの形態の低倍率部222と、を有している。低倍率
部222のCCDカメラは、レーザー距離計23のファ
インダーの接眼レンズに取り付けられているので、その
視野がレーザ距離計23と完全に一致する。このため、
モニター画面111上で位置指定して、遠隔操作により
移動させ、検査対象の構造物の壁面の任意の1点までの
距離や角度を測定しつつ、壁面の状態を撮像しやすくな
っている。
【0071】上述のように、CCDカメラ22と、レー
ザー距離計23と、角度計24とは一体となっているの
で、これらをまとめて、角度・距離計付きカメラ(以下
略して単に「カメラ」)Cとすると、カメラCは、図1
および図2に示すように、マウント部21に取り付けら
れているので、モニター装置10からの遠隔操作により
水平回転モータ27を駆動してマウント部21全体とし
て回転させ、これにより、図3(b)に示すように、水
平方向に回転させることができる。
【0072】なお、前述の同図(a)と同様に、図示の
左側を操作者側、右側を構造物側とし、この回転角(水
平角)を、図示のように−180.00°〜+180.
00°と定めたとき、可動可能な垂直角度範囲の仕様と
しては、全範囲(−180.00°〜+180.00
°)、角度分解能±0.009となっている。また、距
離計の仕様として、まず、レーザ光としては、国際電気
標準会議(IEC)や日本工業規格(JIS)等のいわ
ゆるクラス1の安全規格を満たすものを使用し、測定距
離範囲2.00m〜600.00m、測定精度±5c
m、分解能5cmとなっている。
【0073】構造物の任意の2点間の距離を求める場
合、まず、その構造物の水平な2点を基準点として(水
平基準点を2点)指定し、例えば図4(a)の上面図に
示すように、基準点およびとする。この基準点
として最も単純に指定しやすいのは、図7(a)に示す
ように、構造物全体の両端の最下点(地表面との接点)
となる2点であるが、ここでは、説明の便宜上、図
4(a)に示す基準点に定める。
【0074】次に、カメラCのある測定点P0から構造
物の壁面を含む面に立てた法線と角度計の絶対0度との
ズレ角(補正角)θとすると、基準点およびの水平
角X1’およびX2’、垂直角Y1’およびY2’、距
離L1’およびL2’より、図5(b)に示す(1)式
が成り立つので、この式から補正角θの値を求めると、
同図の(2)式のように求められる。
【0075】この補正角θを使用して、図4(a)の上
面図および同図(b)の正面図に示す始点P1〜終点P
2の間の水平距離Xを求めると、図5(c)に示す
(3)(4)式より(5)式のように求められ、始点P
1〜終点P2の間の垂直距離Yを求めると、図5(d)
に示す(6)(7)式より(8)式のように求められ
る。もちろん、始点P1〜終点P2の間の最短距離(直
接結ぶ距離)は、(5)(8)式より三平方の定理に基
づいて求められるのは言うまでもない。
【0076】上述のように、外壁検査装置1では、構造
物の任意の1点までの距離と、その1点への水平角およ
び傾斜角(垂直角)を測定できるので、いわゆる三角測
量(3次元方式の計測法)により構造物の任意の2点間
の距離を測定でき、また、距離計としてレーザー距離計
を採用しているので、迅速かつ正確に距離を計測できる
とともに、そのレーザー光は安全性クラス1なので、安
全に計測できる。また、レーザー光の連続照射により連
続測定ができ、カメラCのリアルタイム(撮像)位置検
出ができる。
【0077】次に、外壁検査装置1の本来的な使用方法
ではないものの、後述の障害物があった場合の立面図の
編集作業の他、長さや面積を求めるための原理を理解し
やすくするため、既存の立面図(データ)がある場合
の、撮像画像(壁面映像)との調整(縮尺や位置等を合
わせるための目盛り調整(calibrate ))方法につい
て、説明しておく。なお、後述のように5面のデータを
記録可能なので、正確には「平面図」であるが、以下で
はその代表として、イメージを理解し易い「立面図」を
使用する。
【0078】図6のステップI(Step−I:以下
「S−I」のように略す)に示すように、CADデータ
として入力した立面図(データ)あるいはスキャナーに
よって取り込んだ立面図(データ)をモニター画面11
1に表示し、例えば図7(a)の撮像画像と同図(b)
の立面図に共通の2点(共通点)を指定し、2点間
の距離を求める(S−I−1:図7参照;なお、以下、
参考程度の参照図(図示の図3〜5等)は()内に示
す)。
【0079】ここでは、単純に構造物全体の両端の最下
点(地表面との接点)となる2点を共通点として指
定する。この場合、操作パネル1112におけるタッチ
指示やマウス112により、共通点およびを直接指
定することもできるし、モニター画面111内の撮像画
像や立面図の表示領域を示す枠の両端(左右の辺)上に
図示の共通点が来るように、表示倍率を工夫して表
示しておき(すなわち表示枠いっぱいに表示してお
き)、デフォルト指定により2点を簡易指定するこ
ともできる。
【0080】なお、この場合、撮像画像における上記の
点およびを、図4〜図5で前述の始点P1および終
点P2と把握すれば、図5(c)の各式により2点間の
距離を求められる。また、このときの(図4(a)およ
び図5(b)で前述の)基準点は、上記の共通点以
外の点を設定しておいても良いし、簡易的に共通点
自体を基準点として設定しても良い。もちろん、設
定されている基準点が立面図との共通点であれば、
基準点を共通点として利用しても良い。いずれの場合
も、図5(c)の各式により2点間の距離を容易に求め
られる。また、立面図(データ)にも距離のデータが含
まれているので、共通点の2点間の距離を得ること
ができ、撮像画像から得た結果(距離)との対比により
チェックを行うこともできる。
【0081】また、撮像画像と立面図とで表示上同一の
距離であれば、撮像画像における計測距離と立面図での
設定距離も同一となるように、表示倍率の設定を合わせ
て(調整して)おくことにより、撮像画像と立面図をモ
ニター画面上に同一サイズで重ねて表示できる。また、
この場合、例えば撮像画像上の2cmを立面図上の1c
mと対応させるなど、別々の表示倍率で表示していると
きにも、撮像画像上の変位と立面図上での変位を対応づ
けやすくなる。なお、上述では撮像画像または立面図の
データから距離を得たが、操作パネル1112の機能に
より、共通点の2点間の距離を直接的に数値で入力
することもできる。
【0082】撮像画像において同一水平面内にある共通
点および(または基準点および)の2点間の距
離が求まれば、モニター画面111内のその2点間の画
素数との比率、すなわち、2点間距離/画素数を求めら
れるので、次に、これを1画素に対する長さ(以下「画
素レート」)として求める(S−I−2)。
【0083】この画素レートにより、撮像および表示を
同一倍率で行う限り、カメラCの移動を立面図上でトレ
ースできるようになる。すなわち、例えば最初にカメラ
Cのファインダー(視野)中心を共通点に合わせてお
き、共通点方向にカメラCを移動させた場合、その撮
像倍率と表示倍率に適合した画素分だけ撮像画像が表示
上移動するが、それに相当する距離を画素レートに基づ
いて算出できるので、最初に立面図上の共通点にカメ
ラ位置指定(以下「カーソル」)を合わせておいて、算
出した距離分だけ移動させることができる。
【0084】このことは、共通点から共通点方向へ
の移動ばかりでなく、任意の位置、任意の方向にカメラ
Cを移動させても同様にでき、これにより、常時、カメ
ラCの視野中心の位置を立面図上でトレース(追跡)で
きることを意味する。このため、後述の検査・診断時に
は、立面図上の既に終了した位置(移動軌跡)を記憶し
て表示することにより、検査・診断の漏れや重複を避け
ることができる。
【0085】なお、ここでは、理解しやすいようにトレ
ース位置を視野中心としたが、視野内の所定点で良く、
これは初期設定による。また、表示するカーソルの形状
は、視野中心等の所定点の位置を示す点カーソルや矢印
カーソルや十字カーソルの他、撮像範囲(レンズイメー
ジ)を示す円カーソルあるいはそのうちの表示範囲を示
す矩形カーソルなども利用可能となっている。
【0086】また、逆に立面図上でカーソルを移動させ
ることにより、それに合わせて撮像位置(カメラCの視
野中心)を移動させることもできる。外壁検査装置1で
は、図1〜図2で前述のように、前述の垂直回転モータ
26および水平回転モータ27を制御することにより、
カメラCを遠隔操作できるので、立面図上の任意の点ま
たは任意の範囲をカーソル指定することにより、その位
置または範囲を撮像するようにカメラCが遠隔制御され
て、所望の位置または範囲の撮像画像が表示される。
【0087】また、立面図上で計測エリアを指定するこ
とにより、設定した所定の距離毎にカメラCを移動させ
つつ撮像すること(「自動ステップ送り」)もできるよ
うになっている。なお、本実施形態では遠隔操作による
ものとするが、手動でも可能であることは言うまでもな
い。
【0088】ところで、外壁検査装置1では、図1で前
述のように、低倍率部221と高倍率部222の構成に
より、広範囲の倍率による撮像が可能になっているが、
レンズ焦点距離に対して画素レートが比例しているた
め、レンズ倍率に対応する係数を求めておくことによ
り、構造物の検査・診断対象部(診断部)までの距離を
計測して、その状態の画素レート(1画素対応の長さ)
を求められる。このため、撮像倍率およびその表示倍率
に拘わらず、画素レートを求められ、それに基づいて長
さや面積を算出できる(S−II)。
【0089】なお、撮像画像と立面図の表示倍率を変え
て表示することもでき、例えば立面図として広範囲を小
さく(表示領域を小さく)表示しておき、撮像位置を把
握しながら各種検査・診断等が可能になっている(図1
3、図14参照)
【0090】次に、外壁検査装置1では、検査対象の構
造物の撮像画像に基づいてかつその撮像現場において立
面図を作成できるので、以下に、その方法(立面図作成
方法)について説明する。
【0091】図8に示すように、まず、現場に機器(外
壁検査装置1)を設置する(S−1−1:図9参照)。
ここでは、できる限り手間をかけずに迅速に立面図作成
その他の作業を進められるように、撮像(検査)対象の
構造物の全面を撮像できる位置、すなわち、障害物の少
ない位置を探して、外壁検査装置1を設置する。なお、
建築低層部や棟廻りにある樹木その他の障害物がある場
合、後述のように補正する(図11参照)。
【0092】次に、カメラCにより直接的に計測可能な
距離、水平角および垂直角に基づいて、計算式によって
水平距離や垂直距離を求めるため、2個の水平基準点
およびを設定して補正角θを求める(S−1−2:図
3〜5、図7(a)参照)。
【0093】次に、構造物の輪郭を初めとする概略の立
面図を描く(S−1−3:図7(c)参照)。外壁検査
装置1では、いわゆるグラフィックツール(CADやお
絵かきソフト等を全て含む概念)におけるレイヤー機能
と同様に、撮像画像をバックグラウンドとして、透明の
描画シートから成るレイヤーを1以上重ね、その透明
(描画)シートの上に描画を行うことができ、これを利
用して、ここで説明する立面図や、後述の検査・診断の
ための描画ができる。
【0094】ここでは、撮像画像を見ながら手動でカメ
ラCを移動させつつ、構造物の輪郭その他の部分を線図
として描いていく。この場合、各点についての計測距離
を表示させつつ、隣接点で距離が大きく異なる点間の境
界を結んでいけば、立面図の概要を描くことができる。
【0095】なお、手動でなく、最初に撮像範囲を設定
し、その範囲を自動的に走査しながらトレース(自動ト
レース)することにより、同様の(距離の変化が大きく
なる点を線図とする)手法により、自動で立面図の概略
を描くこともできる。また、これらの前に後述の診断に
も役立つ画質操作(エッジの強調、輝度やコントラスト
の調整)により、線図となる部分を強調しておいても良
い。
【0096】次に、ポイントを指定(カーソル指定)し
て高倍率で撮像し、1住戸等に該当する詳細な作図を行
う(S−1−4:図10参照)。ここでは、壁柱・開口
部・手摺等を計測して、立面図として十分な詳細部分ま
で描画できる。また、手間を省略して容易かつ迅速に立
面図の作成ができるように、同パターンの住戸を階層・
列毎に複写コピーすることによって立面図を完成させる
ことができる(S−1−5)。例えば図7(c)に示す
ように、1階左下の1住戸のみ作成し、その複写コピー
により、図7(b)の立面図を完成させることができ
る。
【0097】ここで、障害物等により立面図を完成でき
ない場合、機器(外壁検査装置1)を移動して補正(補
充(補完)&修正)ができる(S−1−5−1)。例え
ば図11(a)に示すように、障害物がある場合、その
障害物に隠れている部分を撮像可能な位置に移動してか
ら、図11(a)の立面図を図6で前述の既存の立面図
として、撮像画像との新たな共通点(または新たな水平
基準点)を設定して、不足分(すなわち障害物のために
描けなかった部分)を描画することにより、図11
(b)に示すように、立面図を完成させることができ
る。
【0098】そして、完成した立面図は、図1〜図2で
前述の記憶媒体(MOディスク40)に保存する(S−
1−6)。ここでは、後処理の分析や呼び出し(リー
ド)が容易なように、識別コード(例えば団地や棟の名
前やコード等:図17参照)を付して保存する。なお、
データベース上の画区分の追加により、5面(正面、右
側面、左側面、後面、上面)分の図面を記録でき、後述
の検査・診断においても、5面分の検査・診断結果を記
録できるようになっている。
【0099】次に、外壁検査装置1の本来の目的である
検査・診断を撮像現場において行う方法(検査・診断方
法:検査・診断シート作成方法)について説明する。
【0100】図12に示すように、まず、(図8と同様
に)現場の障害物の少ない場所を探して機器(外壁検査
装置1)を設置し(S−2−1:S−1−1と同じ:図
9参照)、識別コード(団地名・コード等:図17参
照)を選択して対応する立面図を立ち上げて(読み出し
て)その全部または一部を表示し(S−2−2)、撮像
画像との共通点を指定して倍率(画素レート)等を調整
した後(S−2−3:図13参照)、立面図上でカーソ
ルKにより撮像位置を確認(把握)しやすいように、立
面図を広範囲かつ小さく表示しておき、検査・診断目的
(対象)の箇所(診断部の画像)を高倍率で詳細に表示
する(S−2−4:図14参照)。
【0101】ここでは、撮像画像をバックグラウンドと
して、立面図以外の透明の描画シートから成るレイヤー
を1以上重ね、その描画シートの上に検査・診断のため
の描画ができるので、各種の欠陥(鉄筋露出・剥落等:
図17参照)を実測して検査結果を描画する(S−2−
5:図15参照)。この場合、描画シートには、画素レ
ートに基づいて、基準点から所定間隔毎に透視可能なグ
リッドが付されて表示されるので、表示画面上でマウス
操作等により描画して欠陥(損傷)を明確にし、その大
きさ(長さや面積)等を実測し易くなっている。
【0102】また、検査・診断の結果には、選別の種類
が規定されている(図17参照)ので、その内容(損傷
内容・判定ランク等)を選別して入力する。すなわち、
外壁検査装置1では、検査または診断の結果の候補とな
る選択肢をモニター画面11に表示し、そのうちの1を
選択することができるので、結果として残す(記録す
る)内容や種類について覚えていなくても、容易に検査
・診断ができる。
【0103】なお、検査を終了した位置を立面図上に検
査履歴として表示するので、それを確認しながら検査・
診断を進めることにより、検査・診断の漏れや重複を防
止しやすくなる。また、それまでの検査・診断結果は、
その撮像(検査・診断)位置が立面図上の位置と対応づ
けられているので、各回の診断箇所が既に記録済みの検
査・診断箇所と近い場合には、その旨の警告が報知され
る。この場合、その(記録済みの)内容を同じ画面に表
示して確認できるので、同一であれば重複登録を防止で
き、違う箇所であれば漏れなく記録でき、あるいは同一
箇所でありながら欠陥が進行した状態になっているよう
なときには、重ねて記録してその経過を観察できるよう
になっている。
【0104】また、損傷部を記録すると、立面図上の対
応位置(に対応する診断用の描画シート)には、記録さ
れた旨の記号が付される。すなわち、損傷有りの部分な
どの有意の検査結果または診断結果を描画した位置に対
応する立面図上の位置に、有意の旨を示す所定の記号を
記録するので、立面図を見るだけで、その位置に有意の
検査・診断の結果が記録されているか否かを知ることが
できる。
【0105】また、前述のように、立面図上で計測エリ
アを指定することにより、自動ステップ送りによる移動
・撮像ができ、それに沿った検査・診断もできる。ま
た、検査・診断を容易にするための画質操作もできるの
で、これにより、診断部を見やすくすることもできる。
また、この検査・診断においても、障害物等により検査
・診断が完了できない場合、機器(外壁検査装置1)を
移動して補正ができる(S−2−5−1)。
【0106】そして、検査・診断が終了すると、その検
査・診断結果(の描画シートのデータ)を撮像結果(の
画像)や立面図と共に、図1〜図2で前述の記憶媒体
(MOディスク40)に保存する(S−2−6)。な
お、前述のように、画区分の追加により、5面(正面、
右側面、左側面、後面、上面)分の検査・診断結果を記
録できるようになっている。
【0107】次に、図16に示すように、検査・診断結
果を記録した媒体(MOディスク40)を例えばパソコ
ン52にセットして、立面図上に表示されている記号を
クリックすることにより、測定(検査・診断)結果をパ
ソコン52のディスプレイ画面上で確認し(S−3−
1)、現場で入力できなかったコメント等があれば、そ
れを追記して(S−3−2)、報告書に必要なデータが
揃った時点で、一連の所定の処理(設備50における処
理)により、所定の報告書(立面図、検査報告書判定集
計表、等)を作成して、印刷する(S−3−3:図17
〜図18参照)。
【0108】上述のように、本実施形態の外壁検査装置
1では、検査対象となる構造物の外壁を撮像してモニタ
ー画面111に表示するので、外壁の状態を容易に確認
でき、また、撮像現場において、撮像画像と同一位置・
同一縮尺に関連づけられた画像データから成る透明の描
画シートを、撮像画像上に透視可能に重ねて表示し、描
画シート上に、撮像画像に基づく検査・診断結果を描画
することができる。すなわち、撮像画像の損傷部等を透
視しながら、その上に重ねた描画シートにその損傷部の
形態(長さや面積等の状態)をそのまま描画できるの
で、正確に描画でき、また、描画シートの画像データと
して記憶するので、容易かつ迅速にデータ化できる。
【0109】また、本実施形態の外壁検査診断システム
100では、外壁検査装置1の検査結果記憶手段に記憶
された描画シートが示す検査結果または診断結果に基づ
いて、所定の報告書(図18参照)を作成して印刷でき
るので、報告書作成が容易であり、また、データ化され
ているので、データベース等としての管理も容易にでき
る。
【0110】なお、上述の実施形態では、モニター装置
10をいわゆるノートパソコンと同様の一体型として説
明したが(図1参照)、ディスクトップタイプのパソコ
ン等と同様に、モニター画面111を本体(図2の制御
部12側)の筐体と分離させても良い。また、制御部1
2その他の本体内回路等を(薄膜化等により)コンパク
トにして、逆にモニター画面111側の筐体内に収容し
て一体化しても良い。また、本体とは別体となったモニ
ター画面111あるいは本体側を組み込んで一体化され
たモニター画面111を、撮像装置20側(の例えば三
脚29の部分)に取り付けたり、脱着自在にしても良
い。
【0111】また、これらの場合、実施形態のモニター
画面111と同様に、ディスプレイと操作パネルの両機
能を兼ね備えたタッチパネルの構成にし、画面を指やペ
ン等でタッチ(指示)することで全操作可能にすれば、
モニター画面のみを任意の場所に持ち歩いて(例えば車
内等に持ち込んで)、画面表示により全てを把握しつつ
操作できる。また、上述の実施形態では、モニター装置
10と撮像装置20とを有線(RS232C)による接
続としたが、無線による接続としても良く、この場合、
さらに遠隔操作し易くなる。もちろん、その他、本発明
の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
【0112】
【発明の効果】上述のように、本発明の外壁検査装置お
よび外壁検査方法によれば、構造物の外壁を撮像してモ
ニター画面に表示している撮像現場において、外壁の状
態を容易かつ正確に検査でき、かつその検査結果を容易
かつ迅速にデータ化でき、これらを備えた外壁検査診断
システムによれば、その検査結果に基づく報告書を容易
に作成できる、などの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る外壁検査装置および
それを利用した外壁検査診断システムの構成を示す説明
図である。
【図2】図1の外壁検査装置のブロック図である。
【図3】外壁検査装置の角度測定系の仕様を示す説明図
である。
【図4】外壁検査装置の距離測定系の原理を示す説明図
である。
【図5】図4の距離測定系の原理に基づく距離の算出式
を示す説明図である。
【図6】撮像画像と立面図との間で縮尺や位置等を合わ
せる調整方法についての手順等の説明図である。
【図7】撮像画像と立面図とその作成経過とを対応させ
た一例を示す説明図である。
【図8】撮像現場でその撮像画像に基づいて立面図を作
成する方法についての手順等の説明図である。
【図9】外壁検査装置を現場に設置する様子の一例を示
す説明図である。
【図10】撮像画像に基づいて立面図の詳細部を描いて
いる様子の一例を示す説明図である。
【図11】障害物がある場合に設置位置を移動させて補
正する一例を示す説明図である。
【図12】撮像現場でその撮像画像に基づいて外壁の状
態を検査・診断する方法についての手順等の説明図であ
る。
【図13】立面図の一部を撮像画像の同一位置に重ねて
表示している様子の一例を示す説明図である。
【図14】立面図により撮像位置を確認しつつ診断部の
撮像画像を重ねて表示している様子の一例を示す説明図
である。
【図15】グリッド表示の診断用の描画シート上に、診
断結果を描画して実測している様子の一例を示す説明図
である。
【図16】事務所や会社に戻ってから、撮像現場におけ
る検査・診断結果に基づいて報告書を作成する方法につ
いての手順等の説明図である。
【図17】データベース化におけるデータフォーマット
の一例を示す説明図である。
【図18】作成される報告書の一例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 外壁検査装置 10 モニター装置 11 操作部 12 制御部 13 ハードディスク 14 電源部 20 撮像装置 21 マウント部 22 CCDカメラ 23 レーザー距離計 24 角度計 25 インターフェース(I/F) 26 垂直回転モータ 27 水平回転モータ 30 バッテリー 100 外壁検査診断システム 111 モニター画面 112 マウス 121 CPU 122 ROM 123 CG−ROM 124 RAM 221 高倍率部(CCDカメラ+ズームレンズ) 222 低倍率部(CCDカメラ+接眼レンズ) C (角度・距離計付き)カメラ K カーソル(撮像指定位置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青野 哲治 福岡県福岡市西区愛宕1丁目14−35 株式 会社昭和電気研究所内 Fターム(参考) 2E176 BB38 2F065 AA01 AA06 AA07 AA20 AA21 AA49 AA51 BB02 CC14 DD06 FF04 FF11 FF61 FF65 FF67 GG04 GG10 HH04 JJ03 JJ26 LL06 NN20 PP05 QQ24 QQ31 SS02 SS13

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査対象となる構造物の外壁を撮像して
    モニター画面に表示し、その撮像現場において前記外壁
    の状態を検査するための外壁検査装置であって、 前記構造物の外壁の撮像を行う撮像手段と、 前記撮像の結果として撮像画像を記憶する撮像画像記憶
    手段と、 前記モニター画面を有し、前記撮像画像と同一位置かつ
    同一縮尺に関連づけられた画像データから成る描画シー
    トを、前記撮像画像上に透視可能に重ねて前記モニター
    画面に表示し、前記描画シート上に、前記撮像画像に基
    づく検査結果または診断結果を描画するための描画手段
    と、 描画結果の前記描画シートを記憶する検査結果記憶手段
    と、を備えたことを特徴とする外壁検査装置。
  2. 【請求項2】 前記撮像手段は、 当該撮像手段から前記構造物の任意の1点までの距離を
    測定する距離計と、 当該撮像手段から前記任意の1点への水平方向の角度で
    ある水平角および垂直方向の角度である傾斜角を測定す
    る角度計と、を有することを特徴とする、請求項1に記
    載の外壁検査装置。
  3. 【請求項3】 前記距離計は、安全性クラス1のレーザ
    ー光を利用したレーザ距離計であることを特徴とする、
    請求項2に記載の外壁検査装置。
  4. 【請求項4】 前記描画手段は、 前記構造物の同一水平面上に定めた任意の2点を2個の
    基準点として設定する基準点設定手段と、 前記2個の基準点のそれぞれを前記撮像の対象となる任
    意の1点としたときの距離、水平角および傾斜角に基づ
    いて、前記2個の基準点相互間の距離を求める基準点相
    互間距離算出手段と、 前記モニター画面上の前記2個の基準点相互間の画素数
    および算出された前記基準点相互間の距離に基づいて、
    1画素に対する長さを画素レートとして算出する画素レ
    ート算出手段と、を有することを特徴とする、請求項2
    または3に記載の外壁検査装置。
  5. 【請求項5】 前記撮像手段は、撮像倍率を変更する撮
    像倍率変更手段をさらに有し、 前記描画手段は、前記撮像倍率に基づいて、前記画素レ
    ートを変化させる画素レート変更手段をさらに有するこ
    とを特徴とする、請求項4に記載の外壁検査装置。
  6. 【請求項6】 前記基準点設定手段は、前記モニター画
    面内の前記撮像画像の表示領域を示す枠の両端の点を前
    記2個の基準点とする簡易基準点設定手段を有すること
    を特徴とする、請求項4または5に記載の外壁検査装
    置。
  7. 【請求項7】 前記描画シートは、前記2個の基準点の
    いずれかからの前記画素レートに基づく所定間隔毎に、
    透視可能なグリッドが付されて表示されることを特徴と
    する、請求項4ないし6のいずれかに記載の外壁検査装
    置。
  8. 【請求項8】 前記構造物の平面図を記憶する平面図記
    憶手段をさらに備え、 前記描画手段は、 前記平面図の少なくとも一部を表示する平面図表示手段
    と、 前記平面図と前記撮像画像に共通する2点を2個の共通
    点として設定する共通点設定手段と、 前記共通点距離間を同一のサイズで表示したときの前記
    画素レートが、前記撮像画像と前記平面図とで一致する
    ように、前記平面図の表示倍率を調整する表示倍率調整
    手段と、を有することを特徴とする、請求項4ないし7
    のいずれかに記載の外壁検査装置。
  9. 【請求項9】 前記共通点指定手段は、前記2個の基準
    点を前記2個の共通点として設定する簡易共通点設定手
    段を有することを特徴とする、請求項8に記載の外壁検
    査装置。
  10. 【請求項10】 前記平面図を入力するための平面図入
    力手段をさらに備えたことを特徴とする、請求項8また
    は9に記載の外壁検査装置。
  11. 【請求項11】 前記描画手段は、前記撮像画像に基づ
    いて、前記平面図を描画する平面図描画手段を有するこ
    とを特徴とする、請求項8ないし10のいずれかに記載
    の外壁検査装置。
  12. 【請求項12】 前記描画手段は、前記平面図を編集す
    る平面図編集手段を有することを特徴とする、請求項8
    ないし11のいずれかに記載の外壁検査装置。
  13. 【請求項13】 前記平面図表示手段は、前記平面図を
    前記撮像画像と同一サイズを含む複数の異なるサイズで
    表示可能であることを特徴とする、請求項8ないし12
    のいずれかに記載の外壁検査装置。
  14. 【請求項14】 前記平面図表示手段は、前記撮像画像
    の撮像範囲または前記撮像手段の視野内の所定点の位置
    を前記平面図上に現在の撮像指定位置として表示する撮
    像位置表示手段を有することを特徴とする、請求項8な
    いし13のいずれかに記載の外壁検査装置。
  15. 【請求項15】 前記描画手段は、表示された前記平面
    図上の前記撮像指定位置を移動させる撮像指定位置移動
    手段を有し、前記撮像手段は、表示された前記撮像指定
    位置の移動に従って実際の撮像位置を移動させる撮像位
    置移動手段を有することを特徴とする、請求項14に記
    載の外壁検査装置。
  16. 【請求項16】 前記描画手段は、前記平面図上を走査
    するように前記撮像指定位置を移動させる撮像走査指定
    手段をさらに有することを特徴とする、請求項15に記
    載の外壁検査装置。
  17. 【請求項17】 前記描画手段は、前記検査を終了した
    位置を表示された前記平面図上に検査履歴として表示す
    る検査履歴表示手段を有することを特徴とする、請求項
    8ないし16のいずれかに記載の外壁検査装置。
  18. 【請求項18】 前記描画手段は、有意の検査結果また
    は診断結果を描画した位置に対応する前記平面図上の位
    置に、有意の旨を示す所定の記号を付加する有意結果記
    号付加手段を有することを特徴とする、請求項8ないし
    17のいずれかに記載の外壁検査装置。
  19. 【請求項19】 前記平面図には、正面図、右側面図、
    左側面図、後面図および上面図が含まれることを特徴と
    する、請求項8ないし18のいずれかに記載の外壁検査
    装置。
  20. 【請求項20】 前記描画手段は、 検査または診断の結果の候補となる選択肢を表示する診
    断選択肢表示手段と、 前記選択肢のうちの1を選択する診断選択肢選択手段
    と、を有することを特徴とする、請求項1ないし19の
    いずれかに記載の外壁検査装置。
  21. 【請求項21】 請求項1ないし20のいずれかに記載
    の外壁検査装置と、 前記外壁検査装置の検査結果記憶手段に記憶された描画
    シートが示す検査結果または診断結果に基づいて所定の
    報告書を作成する報告書作成手段と、 作成された前記報告書を印刷する報告書印刷手段と、を
    備えたことを特徴とする外壁検査診断システム。
  22. 【請求項22】 検査対象となる構造物の外壁を撮像し
    てモニター画面に表示し、その撮像現場において前記外
    壁の状態を検査するための外壁検査方法であって、 前記構造物の外壁の撮像を行う撮像工程と、 前記撮像の結果として撮像画像を記憶する撮像画像記憶
    工程と、 前記撮像画像と同一位置かつ同一縮尺に関連づけられた
    画像データから成る描画シートを、前記撮像画像上に透
    視可能に重ねて前記モニター画面に表示し、前記描画シ
    ート上に、前記撮像画像に基づく検査結果または診断結
    果を描画する描画工程と、 描画結果の前記描画シートを記憶する検査結果記憶工程
    と、を備えたことを特徴とする外壁検査方法。
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