JP2003214336A - 冷媒圧縮機 - Google Patents

冷媒圧縮機

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JP2003214336A JP2002017026A JP2002017026A JP2003214336A JP 2003214336 A JP2003214336 A JP 2003214336A JP 2002017026 A JP2002017026 A JP 2002017026A JP 2002017026 A JP2002017026 A JP 2002017026A JP 2003214336 A JP2003214336 A JP 2003214336A
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壮夫 水島
Yoshiyuki Ishida
欣之 石田
Masanori Amemori
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防振性に優れ、しかも全長が短い冷媒圧縮機
を提供すること。 【解決手段】 ケーシング11に回転可能に支持された
シャフト5と、ケーシング11の一端部に軸受14を介
して回転可能に装着されたプーリ51と、このプーリ5
1とシャフト5の一端部とを連結し、プーリ51の回転
力をシャフト5に伝えるとともに、負荷トルクの変動を
緩和するダンパ52とを備えている冷媒圧縮機におい
て、プーリ51が、ベルトが巻かれる円筒部51aと、
軸受14に接続されるプーリハブ51bと、プーリハブ
51bのリヤ側端部と円筒部51aのリヤ側端部とを結
合する結合部51cとを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は自動車用空調装置
等に用いられる冷媒圧縮機に関し、特に原動機からの動
力によって常時駆動される例えばクラッチレス斜板式圧
縮機やクラッチレス揺動板式圧縮機等のようにクラッチ
レス形式の冷媒圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】図29は従来の冷媒圧縮機のフロント部
分の縦断面図である。
【0003】この冷媒圧縮機は、シャフト1105と、
プーリ1151と、ダンパ1152とを備えている。シ
ャフト1105はケーシング1111に回転可能に支持
されている。プーリ1151はケーシング1111の一
端部にボールベアリング1114を介して回転可能に装
着されている。ダンパ1152はプーリ1151とシャ
フト1105の一端部とを連結し、プーリ1151の回
転力をシャフト1105に伝えるとともに、シャフト1
105からのトルク変動を減衰し、エンジン側に伝達さ
れる振動を低減する。
【0004】プーリ1151は円筒部1151aとプー
リハブ1151bと結合部1151cとを有する。円筒
部1151aはベルト(図示せず)が巻かれる部分であ
る。プーリハブ1151bはボールベアリング1114
に接続される部分である。結合部1151cはプーリハ
ブ1151bのフロント側端部と円筒部1151aのフ
ロント側端部とを結合する部分である。
【0005】ダンパ1152はダンパハブ1153とダ
ンパ内側リング1154とダンパ外側リング1155と
ダンパゴム1156とからなる。ダンパハブ1153は
ボルト98によりシャフト1105のフロント側端部に
固定されている。ダンパ内側リング1154はダンパハ
ブ1153に連結され、ダンパハブ1153を取り囲ん
でいる。ダンパ外側リング1155はダンパ内側リング
1154を取り囲み、ボルト99によりプーリ1151
の結合部1151cに固定されている。ダンパゴム11
56はダンパ内側リング1154とダンパ外側リング1
155との間に介在している。
【0006】これ以外の冷媒圧縮機として、特開200
1−41308号公報に開示された冷媒圧縮機が知られ
ている。この冷媒圧縮機は、シャフトとプーリと内ハブ
と外ハブと複数のゴム体とを備えている。シャフトはケ
ーシングに回転可能に支持されている。プーリはケーシ
ングの一端部にボールベアリングを介して回転可能に装
着されている。内ハブはボルトによりシャフトのフロン
ト側端面に固定されている。外ハブは内ハブに連結され
ている。ゴム体は外ハブの外周部に所定間隔に取り付け
られたピンにそれぞれ装着されている。ゴム体はプーリ
の外周部にピンに対応させて形成された凹部内に収容さ
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図29に示す従来の冷
媒圧縮機では、ダンパ1152がシャフト1105を取
り囲んでいるので、ダンパゴム1156の体積を大きく
取れる。またダンパゴム1156がダンパ内側リング1
154とダンパ外側リング1155との間に介在するの
で、ダンパゴム1156の弾性を圧縮方向と引張り方向
の両方に利用できる。したがって、図29に示す従来の
冷媒圧縮機は、防振性等において優れた性能を有する。
しかしながら、この従来の冷媒圧縮機では、プーリ11
51の結合部1151cにダンパ1152がボルト99
によって固定されているので、プーリ1151の前端面
からダンパ1152が突出している。このためこの従来
の冷媒圧縮機は冷媒圧縮機の全長(シャフト1105の
軸方向の長さ)が長いという問題を有する。また、ボル
ト99によりダンパ1152の径が規制されるので、防
振性能等の更なる向上の余地が少ない。
【0008】一方、特開2001−41308号公報に
開示された冷媒圧縮機では、プーリに形成した凹部内に
ゴム体を収容するので、ゴム体がプーリの前端面から突
出することがなく、このため、冷媒圧縮機の全長を短く
することができる。しかしながら、この従来の冷媒圧縮
機のゴム体はピンに装着されるものであり、その体積が
小さく、すべてのゴム体の体積を合計しても十分な体積
とならない。しかもこの従来の冷媒圧縮機の構成では、
ゴム体の部分の内で実際に防振等に役立つ部分はピンの
外周面と凹部の内周面との間に挟まれた部分だけであ
る。このため特開2001−41308号公報に開示さ
れる冷媒圧縮機は、十分な防振効果等を得られないとい
う問題がある。
【0009】特開2001−41308号公報に開示さ
れる冷媒圧縮機の構成を図29に示す冷媒圧縮機に適用
できれば、全長が短くしかも十分な防振効果を持つ冷媒
圧縮機が得られる。しかしながら、特開2001−41
308号公報に開示される冷媒圧縮機のプーリには、図
29に示す冷媒圧縮機のダンパ1152を収容できるだ
けのスペースが無い。
【0010】この発明はこのような事情に鑑みてなされ
たもので、その課題は防振性等に優れ、しかも全長が短
い冷媒圧縮機を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め請求項1記載の発明は、ケーシングに回転可能に支持
されたシャフトと、前記ケーシングの一端部に軸受を介
して回転可能に装着されたプーリと、このプーリと前記
シャフトの一端部とを連結し、前記プーリの回転力を前
記シャフトに伝えるとともに、負荷トルクの変動を緩和
するダンパとを備えている冷媒圧縮機において、前記プ
ーリが、ベルトが巻かれる円筒部と、前記軸受に接続さ
れるプーリハブと、前記プーリハブのリヤ側端部と前記
円筒部のリヤ側端部とを結合する結合部とを有すること
を特徴とする。
【0012】上述のようにプーリは、ベルトが巻かれる
円筒部と、軸受に接続されるプーリハブと、プーリハブ
のリヤ側端部と円筒部のリヤ側端部とを結合する結合部
とを有するので、これら円筒部とプーリハブと結合部と
でプーリのフロント側端面で開口した環状溝が構成され
る。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載の冷
媒圧縮機において、前記ダンパは、前記シャフトに固定
されたダンパハブと、このダンパハブを取り囲むダンパ
内側リングと、このダンパ内側リングを取り囲むダンパ
外側リングと、前記ダンパ内側リングと前記ダンパ外側
リングとの間に介在するダンパゴムとを有し、前記円筒
部と前記プーリハブとの空間に収容されていることを特
徴とする。
【0014】上述のようにダンパはダンパハブと、この
ダンパハブを取り囲むダンパ内側リングと、このダンパ
内側リングを取り囲むダンパ外側リングと、ダンパ内側
リングとダンパ外側リングとの間に介在するダンパゴム
とを有しているので、このダンパはシャフトを取り囲む
体積の大きなダンパとなっており、しかも円筒部とプー
リハブとの間にダンパが収容されている。このため従来
より更に体積の大きなダンパとなっている。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項2記載の冷
媒圧縮機において、前記ダンパ外側リングの外周面が、
前記円筒部の内周面に密着していることを特徴とする。
【0016】上述のようにダンパ外側リングの外周面
が、プーリの円筒部の内周面に密着しているので、ダン
パの径を大きくしてダンパの体積をより大きくすること
ができる。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項3記載の冷
媒圧縮機において、前記ダンパ外側リングが、前記円筒
部に螺合することを特徴とする。
【0018】上述のようにダンパ外側リングが、プーリ
の円筒部に螺合するので、ダンパ外側リングをプーリの
円筒部にねじ込めば、ダンパ外側リングがプーリの円筒
部に固定される。
【0019】請求項5記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれか1項記載の冷媒圧縮機において、前記シャフトの
一端部の外周面と前記ケーシングの一端部の内周面との
間に配置され、前記ケーシングの内部と外部とを遮断す
るシール部材と、前記シャフトの一端部に形成され、前
記シャフトの一端面から前記シール部材へ通じる空気導
入路と、この空気導入路の一端から他端へ空気の流れを
発生させる気流発生手段とを備えていることを特徴とす
る。
【0020】上述のようにシャフトの一端部に空気導入
路が形成され、また、気流発生手段を備えているので、
シール部材を強制的に冷却することができる。
【0021】請求項6記載の発明は、請求項5記載の冷
媒圧縮機において、前記空気導入路が、前記シャフトの
軸線方向へ延びる軸方向通路部と、前記シャフトの半径
方向へ延び、前記軸方向通路部と前記外部へ通じる前記
シール部材の前側端部とを結ぶ半径方向通路部とを有す
ることを特徴とする。
【0022】上述のようにシャフトの軸線方向へ延びる
軸方向通路部と、シャフトの半径方向へ延び、シャフト
の軸方向通路部とケーシングの外部へ通じるシール部材
の前側端部とを結ぶ半径方向通路部とを有するので、シ
ール部材に直接空気を当てることができる。
【0023】請求項7記載の発明は、請求項6記載の冷
媒圧縮機において、前記空気導入路の前記軸方向通路部
が前記シール部材の後側端部まで延びていることを特徴
とする。
【0024】上述のようにシャフトの軸方向通路部がシ
ール部材の後側端部まで延びているので、シャフトの熱
伝導を利用してシール部材の後側端部まで冷却すること
ができる。
【0025】請求項8記載の発明は、請求項6又は7記
載の冷媒圧縮機において、前記気流発生手段が、前記プ
ーリ又は前記ダンパに形成され、前記プーリの回転によ
り前記軸方向通路部から前記半径方向通路部へ又はその
逆方向へ空気の流れを発生させる孔であることを特徴と
する。
【0026】上述のように気流発生手段が、プーリ又は
ダンパに形成され、プーリの回転により空気の流れを発
生させる孔であるので、気流発生手段を簡単に形成する
ことができる。
【0027】請求項9記載の発明は、請求項6又は7記
載の冷媒圧縮機において、前記気流発生手段が、前記プ
ーリ又は前記ダンパに形成され、前記プーリの回転によ
り前記軸方向通路部から前記半径方向通路部へ又はその
逆方向へ空気の流れを発生させるブレードであることを
特徴とする。
【0028】上述のように気流発生手段が、プーリ又は
ダンパに形成され、プーリの回転により空気の流れを発
生させるブレードであるので、シール部材に供給する空
気の風量を多くすることができる。
【0029】請求項10記載の発明は、請求項6〜9の
いずれか1項記載の冷媒圧縮機において、前記ケーシン
グの一端部に前記軸受に空気を供給する通路が形成され
ていることを特徴とする。
【0030】上述のようにケーシングの一端部に軸受に
空気を供給する通路が形成されているので、シール部材
とともに軸受も冷却することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0032】図1はこの発明の第1実施形態に係る斜板
式圧縮機の縦断面図、図2はダンパの正面図、図3はダ
ンパをプーリに組み込む前の状態の動力伝達装置の縦断
面図である。
【0033】この斜板式圧縮機(冷媒式圧縮機)のシリ
ンダブロック1の一端面には、バルブプレート2を介し
てリヤヘッド(シリンダヘッド)3が、他端面にはフロ
ントヘッド4がそれぞれ固定されている。
【0034】フロントヘッド4、シリンダブロック1、
バルブプレート2及びリヤヘッド3は通しボルト31で
軸方向に一体的に結合されている。これらフロントヘッ
ド4、シリンダブロック1、バルブプレート2及びリヤ
ヘッド3でケーシング11が構成されている。
【0035】シリンダブロック1には、シャフト5を中
心にして周方向に一定間隔おきに複数のシリンダボア6
が配設されている。これらのシリンダボア6内にはそれ
ぞれピストン7が摺動自在に収容されている。シリンダ
ボア6内には冷媒ガスが吸入、圧縮される圧縮室22が
形成される。
【0036】フロントヘッド4には斜板10やスラスト
フランジ40等を収容するクランク室8が形成されてい
る。フロントヘッド4のボス部4aの外部には後述する
動力伝達装置50が装着されている。
【0037】リヤヘッド3には吸入室13と吐出室12
とが形成されている。
【0038】吐出室12は吸入室13の周囲に位置して
いる。吸入室13から圧縮室22へ冷媒ガスが流入し、
圧縮室22から吐出室12へ冷媒ガスが流出する。
【0039】シャフト5の一端部はラジアル軸受26を
介してフロントヘッド4に回転可能に支持され、シャフ
ト5の他端部はラジアル軸受25を介してシリンダブロ
ック1に回転可能に支持されている。シャフト5の一端
部の外周面とフロントヘッド4のボス部4aの内周面と
の間にはシール部材20が配置されている。このシール
部材20は、ケーシング11の内部と外部とを遮断す
る。ラジアル軸受25はシリンダブロック1に装着され
たスナップリング24によってシリンダブロック1に固
定されている。
【0040】斜板10はシャフト5に摺動可能に装着さ
れている。斜板10はリンク機構42を介してシャフト
5に固定されたスラストフランジ40に連結され、斜板
10はシャフト5と直角な面に対して傾斜可能である。
【0041】スラストフランジ40はスラスト軸受33
を介してフロントヘッド4の内壁面に回転可能に支持さ
れている。スラストフランジ40と斜板10との間には
巻ばね47が装着され、巻ばね47の付勢力により斜板
10がリヤ側へ付勢される。
【0042】斜板10の周縁部とピストン7の一端部と
はシュー60,61を介して連結されている。
【0043】ピストン7に対してそれぞれ1組のシュー
60,61が斜板10を挟むように配置され、シュー6
0,61はシャフト5の回転につれて斜板10の摺動面
10a,10b上を相対回転する。斜板10の回転によ
りピストン7がシリンダボア6内を直線往復運動する。
【0044】バルブプレート2はシリンダブロック1と
リヤヘッド3との間に配置され、圧縮室22と吐出室1
2及び吸入室13とを仕切る。
【0045】バルブプレート2にはシリンダブロック1
の各シリンダボア6と対応した位置に、シリンダボア6
と吐出室12とを連通させる吐出ポート16と、シリン
ダボア6と吸入室13とを連通させる吸入ポート15と
が、それぞれ気筒数分だけ設けられている。
【0046】吐出ポート16は吐出弁17により開閉さ
れ、吐出弁17はバルブプレート2のリヤヘッド側端面
に弁押さえ18とともにピン19により固定されてい
る。
【0047】吸入ポート15は吸入弁21により開閉さ
れる。吸入弁21はバルブプレート2のフロントヘッド
側端面とシリンダブロック1との間に配設されている。
【0048】動力伝達装置50はプーリ51とダンパ5
2とからなる。
【0049】プーリ51はフロントヘッド4のボス部4
aにラジアルボールベアリング14を介して回転可能に
装着されている。このラジアルボールベアリング14は
ボス部4aに装着されたスナップリング23によりボス
部4aに固定されている。プーリ51は円筒部51aと
プーリハブ51bと結合部51cとを有する。円筒部5
1aはエンジンのプーリ(図示せず)に掛けられたベル
ト(図示せず)が巻かれる部分である。円筒部51aの
フロント側の内周面には雌ねじ51dが形成されてい
る。プーリハブ51bは円筒状であり、ラジアルボール
ベアリング14に装着される部分である。結合部51c
は円板状であり、プーリハブ51bのリヤ側端部と円筒
部51aのリヤ側端部とを結合する部分である。結合部
51cの外周部には所定間隔に孔51eが設けられてい
る。この円筒部51aとプーリハブ51bと結合部51
cとでプーリ51のフロント側が開放された環状溝51
fが構成されている。
【0050】ダンパ52はダンパハブ53とダンパ内側
リング54とダンパ外側リング55とダンパゴム56と
からなる。ダンパゴム56はプーリ51の環状溝51f
内に収容されている。ダンパ52はプーリ51とシャフ
ト5の一端部とを連結し、プーリ51の回転力をシャフ
ト5に伝えるとともに、負荷トルクの変動を緩和する。
ダンパハブ53は有底円筒状であり、その内周面にはシ
ャフト5の先端部に形成され、シャフト5の軸方向へ延
びたスプライン5aに嵌合するスプライン孔53aが形
成されている。このスプライン5a及びスプライン孔5
3aによってダンパハブ53はシャフト5の軸方向へ動
くことはできるが、シャフト5に対しては回転できない
ようになっている。ダンパ内側リング54はダンパハブ
53に連結され、ダンパハブ53を取り囲んでいる。こ
のダンパ内側リング54は円筒部54aとフランジ部5
4bとからなる。フランジ部54bは円筒部54aとダ
ンパハブ53とを連結している。このフランジ部54b
には所定間隔に円弧状のスリット54cが形成されてい
る。隣接するスリット54cの間には破断部54dが形
成されている。ダンパ外側リング55はダンパ内側リン
グ54を取り囲んでいる。ダンパ外側リング55の外周
面はプーリ51の円筒部51aの内周面に密接する。ま
た、ダンパ外側リング55の外周面には円筒部51aの
雌ねじ51dに螺合する雄ねじ55aが形成されてい
る。ダンパゴム56はリング状であり、ダンパ内側リン
グ54とダンパ外側リング55との間に介在している。
ダンパゴム56の内周面はダンパ内側リング54の外周
面に、ダンパゴム56の外周面はダンパ外側リング55
の内周面に、それぞれ加硫接着されている。
【0051】ダンパ52をプーリ51に固定するには、
まず、図3に示すように、ダンパ52のダンパハブ53
をシャフト5の先端に押し当てる。このときダンパハブ
53のスプライン穴53aとシャフト5のスプライン5
aとが噛み合うようにする。次に、ダンパ52が回転し
ないようにダンパ52を押さえつけ、この状態でプーリ
51を回転させる。するとダンパ52の雄ねじ55aが
プーリ51の雌ねじ51dにねじ込まれていく。それと
ともに、ダンパ52はシャフト5の軸方向に沿ってプー
リ51の結合部51cの方へ進む。プーリ51が回転し
なくなるまでダンパ52の雄ねじ55aをプーリ51の
雌ねじ51dに螺合させると、ダンパ52はプーリ51
に固定されるとともにプーリ51の環状溝51f内に収
容される。
【0052】次にこの斜板式圧縮機の作動について説明
する。
【0053】図示しないエンジンの回転動力がベルト
(図示せず)を介してプーリ51に伝達されると、プー
リ51は回転する。このプーリ51の回転力はダンパ5
2を介してシャフト5に伝達される。プーリ51の回転
力がダンパ52を介してシャフト5に伝達されるとき、
圧縮機が発生するトルク変動はダンパ52によって減衰
され、ベルトに殆ど伝達されない。また、エンジンの回
転数変化等によって生じるプーリ51の負荷トルクの変
動もダンパ52によって緩和される。
【0054】プーリ51の回転力がダンパ52を介して
シャフト5に伝達されると、シャフト5は回転し、この
シャフト5の回転力はスラストフランジ40、リンク機
構42を経て斜板10に伝達され、斜板10が回転す
る。
【0055】斜板10の回転によりシュー60,61が
斜板10の摺動面10a,10b上を相対回転し、斜板
10からの回転力がピストン7の直線往復運動に変換さ
れる。
【0056】ピストン7がシリンダボア6内を往復運動
すると、シリンダボア6内の圧縮室22の容積が変化
し、この容積変化によって冷媒ガスの吸入、圧縮及び吐
出が順次行われ、斜板10の傾斜角度に応じた容量の高
圧冷媒ガスが吐出される。
【0057】次にこの斜板式圧縮機の効果について説明
する。
【0058】上述のようにプーリ51は、円筒部51a
とプーリハブ51bと結合部51cとを有するので、こ
れら円筒部51aとプーリハブ51bと結合部51cと
でプーリ51のフロント側端面で開口した環状溝51f
が構成される。この環状溝51f内にダンパ内側リング
54のダンパゴム56に接着された部分、ダンパ外側リ
ング55及びダンパゴム56を収容することにより冷媒
圧縮機の全長を短くすることができる。
【0059】上述のようにダンパ52はダンパハブ53
と、このダンパハブ53を取り囲むダンパ内側リング5
4と、このダンパ内側リング54を取り囲むダンパ外側
リング55と、ダンパ内側リング54とダンパ外側リン
グ55との間に介在するダンパゴム56とを有し、ダン
パ外側リング55の外周面は円筒部51aの内周面に密
接しているので、このダンパ52はシャフト5を取り囲
む体積の大きなダンパとなっている。すなわちこの斜板
式圧縮機は防振性に優れたタイプになっている。
【0060】上述のようにダンパ外側リング55の外周
面が、プーリ51の円筒部51aの内周面に密着するよ
うになっているので、ダンパゴム56の径を大きくして
ダンパゴム56の体積をより大きくすることができる。
このため、防振性をより高めることができる。また、ダ
ンパ52の径を大きくすると、負荷トルクによってダン
パゴム56に生じる応力を小さくできるので、ダンパゴ
ム56の寿命を延ばすことができる。
【0061】上述のようにダンパ外側リング55が、プ
ーリ51の円筒部51aに螺合するので、ダンパ外側リ
ング55をプーリ51の円筒部51aにねじ込めば、ダ
ンパ外側リング55がプーリ51の円筒部51aに固定
される。このようにダンパ52をプーリ51に簡単に固
定することができる。
【0062】図4は第1実施形態の変形例であってダン
パ中心部の断面図である。
【0063】この変形例では、ダンパハブ53の底面と
シャフト5の先端面との間にリング状のゴム部材81を
介在させてある。これにより、ダンパ52の雄ねじ55
aとプーリ51の雌ねじ51dとの螺合が緩みにくくな
っている。
【0064】図5は第1実施形態の他の変形例であって
ダンパハブ及びシャフトの断面図である。
【0065】第1実施形態では、シャフト5の先端部に
スプライン5aを形成し、ダンパハブ53にスプライン
穴53aを形成してあるが、図5(a)ではシャフト5
の先端部の断面形状を6角形にし、ダンパハブ53の穴
53bの断面形状を6角形にしてある。図5(b)では
シャフト5の先端部に平坦面5bを形成し、ダンパハブ
53の穴53cにシャフト受面53dを形成してある。
図5(c)ではシャフト5の先端部の断面形状を4角形
にし、ダンパハブ53の穴53eの断面形状を4角形に
してある。
【0066】図6はこの発明の第2実施形態に係る斜板
式圧縮機の動力伝達装置の縦断面図、図7はダンパの正
面図、図8はダンパをプーリに圧入するときの斜板式圧
縮機の縦断面図である。
【0067】第2実施形態の斜板式圧縮機は一部を除い
て第1実施形態の斜板式圧縮機と同じ構成であるので、
同じ部分の説明を省略する。以下、第1実施形態と構成
の異なる部分についてだけ説明する。
【0068】第1実施形態では、ダンパ52はプーリ5
1に螺合することにより固定されるが、第2実施形態に
係る斜板式圧縮機の動力伝達装置250では、ダンパ2
52のダンパ外側リング255をプーリ251の円筒部
251aに圧入することにより、ダンパ252をプーリ
251に固定してある。
【0069】ダンパ252を圧入するには、図8に示す
ように、まず、斜板式圧縮機を作業台90の上の乗せ、
支持筐体91によって斜板式圧縮機を保持する。次に、
ダンパ外側リング255をプーリ251のフロント側端
部に軽く挿入する。このときダンパハブ53のスプライ
ン穴53aとシャフト5のスプライン5aとが噛み合う
ようにする。次に、ダンパ252上に押圧部材92を乗
せ、この状態で、プレス機械のラム(図示せず)よって
ダンパ252のダンパ外側リング255をプーリ251
の円筒部251a内に圧入する。
【0070】第2実施形態によれば、第1実施形態と同
様の作用効果を奏する。
【0071】図9はこの発明の第3実施形態に係る斜板
式圧縮機の動力伝達装置の縦断面図である。
【0072】第3実施形態の斜板式圧縮機は一部を除い
て第1実施形態の斜板式圧縮機と同じ構成であるので、
同じ部分の説明を省略する。以下、第1実施形態と構成
の異なる部分についてだけ説明する。
【0073】第3実施形態に係る斜板式圧縮機の動力伝
達装置350では、プーリ351の円筒部351aのフ
ロント側端部に段差面351gが形成されている。ダン
パ352のダンパ外側リング355のフロント側端部に
は段差面351gに当接するフランジ部355bが形成
されている。このフランジ部355bを段差面351g
に当接させた状態で円筒部351aのフロント側端部を
かしめてかしめ部351fを形成してある。第3実施形
態ではこのかしめ部351fによってダンパ352をプ
ーリ351に固定してある。
【0074】第3実施形態によれば、第1実施形態と同
様の作用効果を奏する。
【0075】図10はこの発明の第4実施形態に係る斜
板式圧縮機の動力伝達装置の縦断面図である。
【0076】第4実施形態の斜板式圧縮機は一部を除い
て第1実施形態の斜板式圧縮機と同じ構成であるので、
同じ部分の説明を省略する。以下、第1実施形態と構成
の異なる部分についてだけ説明する。
【0077】第4実施形態に係る斜板式圧縮機の動力伝
達装置450では、プーリ451の円筒部451aのフ
ロント側の内周面に雌ねじ451dが形成されている。
この雌ねじ451dにはリング状ねじ457が螺合す
る。ダンパ452のダンパ外側リング455は単にプー
リ451の円筒部451aに挿入されるだけになってい
る。第4実施形態ではダンパ452を環状溝51f内に
収容した後、プーリ451の雌ねじ451dにリング状
ねじ457を螺合することによってダンパ452をプー
リ451に固定してある。
【0078】第4実施形態によれば、第1実施形態と同
様の作用効果を奏する。
【0079】図11はこの発明の第5実施形態に係る斜
板式圧縮機の動力伝達装置の縦断面図、図12はプーリ
の背面図、図13は図12のXIII-XIII に沿う断面図で
ある。
【0080】第5実施形態の斜板式圧縮機は一部を除い
て第1実施形態の斜板式圧縮機と同じ構成であるので、
同じ部分の説明を省略する。以下、第1実施形態と構成
の異なる部分についてだけ説明する。
【0081】第5実施形態に係る斜板式圧縮機では、シ
ャフト505の先端部に小径部505cが形成されてい
る。この小径部505cの外周面にはスナップリング溝
505dが形成されている。また、シャフト505には
空気導入路70が形成されている。この空気導入路70
はシャフト505の一端部に形成され、シャフト505
の一端面からシール部材20に通じている。この空気導
入路70は軸方向通路部71と半径方向通路部72とを
有する。軸方向通路部71はシャフト505の軸線方向
へ延びている。この軸方向通路部71はシール部材20
の後側端部まで延びている。半径方向通路部72はシャ
フト505の半径方向へ延び、軸線方向通路部71とケ
ーシング11の外部へ通じるシール部材20の前側側部
分とを結んでいる。
【0082】動力伝達装置550のダンパ552のダン
パハブ553には孔553fが形成されている。この孔
553fを通じてシャフト505の小径部505cがダ
ンパハブ553から突出している。ダンパハブ553か
ら突出した小径部505cのスナップリング溝505d
にはスナップリング80が装着されている。
【0083】動力伝達装置550のプーリ551の結合
部551cには孔(気流発生手段)551mが形成され
ている。この孔551mはプーリ551の回転により、
軸方向通路部71から半径方向通路部72への空気の流
れを発生させる孔である。したがって、孔551mの形
状は、図12及び図13に示すように、特殊な形状にな
っており、孔551mの前側の開口形状は円弧状である
が、孔551mの後側の開口形状は円形である。
【0084】ダンパ552のダンパ内側リング54の表
面にはゴムコーティング58が施されている。このゴム
コーティング58によりスリット54cが塞がれてい
る。
【0085】この動力伝達装置では、プーリ551が回
転すると、プーリ551に連れて環状空間51f内の空
気も回転する。この結果、遠心力により環状空間51f
内の空気が孔551mから吐き出される。このため環状
空間51f内の気圧が下がり、空気導入路70を通じて
環状空間51f内に新たに空気が供給される。このと
き、空気がシール部材20の所を通過するので、シール
部材20の熱が空気に放熱され、この結果、シール部材
20は冷却される。
【0086】第5実施形態によれば、第1実施形態と同
様の作用効果を奏するとともに、空気導入路70と孔5
51mを設けたので、シール部材20を冷却することが
できる。
【0087】図14はこの発明の第6実施形態に係る斜
板式圧縮機の動力伝達装置の縦断面図、図15はプーリ
の背面図、図16は図15のXVI-XVI に沿う断面図であ
る。
【0088】第6実施形態の斜板式圧縮機は一部を除い
て第5実施形態の斜板式圧縮機と同じ構成であるので、
同じ部分の説明を省略する。以下、第5実施形態と構成
の異なる部分についてだけ説明する。
【0089】第6実施形態は動力伝達装置650のプー
リ651の結合部651cに設けられている孔651m
の形状のみが第5実施形態と異なる。この孔651mの
後側の開口は円弧状に大きく開いており、孔651mの
前側の開口は円弧状であるが、後側よりも幅が狭くなっ
ている。
【0090】第6実施形態によれば、第5実施形態と同
様の作用効果を奏する。
【0091】図17はこの発明の第7実施形態に係る斜
板式圧縮機の動力伝達装置の縦断面図、図18はプーリ
の背面図、図19は図18のXIX-XIX に沿う断面図であ
る。
【0092】第7実施形態の斜板式圧縮機は一部を除い
て第5実施形態の斜板式圧縮機と同じ構成であるので、
同じ部分の説明を省略する。以下、第5実施形態と構成
の異なる部分についてだけ説明する。
【0093】第7実施形態は動力伝達装置750のプー
リ751の結合部751cに設けられている孔751m
の形状のみが第5実施形態と異なる。この孔751mは
円形であり、凹部751nの一端部の底部に形成されて
いる。凹部751nの平面形状は円弧状であり、凹部7
51nの幅は底に行くにしたがって狭くなっている。凹
部751nの一端はプーリハブ51bに接している。
【0094】第7実施形態によれば、第5実施形態と同
様の作用効果を奏する。
【0095】図20はこの発明の第8実施形態に係る斜
板式圧縮機の動力伝達装置の縦断面図、図21はプーリ
の背面図、図22は図21のXX-XX に沿う断面図、図2
3はボス部を示し、同図(a)はスナップリングをした
状態のボス部の正面図、同図(b)はスナップリングを
外した状態のボス部の正面図である。
【0096】第8実施形態の斜板式圧縮機は一部を除い
て第5実施形態の斜板式圧縮機と同じ構成であるので、
同じ部分の説明を省略する。以下、第5実施形態と構成
の異なる部分についてだけ説明する。
【0097】動力伝達装置850のプーリ851のプー
リハブ851bは後方へ引き延ばされている。プーリ8
51の結合部851cには放射状にのびた複数のブレー
ド851pが設けられている。放射状ブレード851p
の根元部分はプーリハブ851bの延長部分に結合され
ている。また、結合部851cには孔851mが形成さ
れている。この孔851mは繭形であり、ブレード85
1pの前縁に沿って形成されている。
【0098】ボス部804aの外周面には溝804bが
複数形成されている。図23に示すように、溝804b
はラジアルボールベアリング14で覆われると通路とな
り、環状空間51fの内と外とを連通する。また、この
通路はスナップリング23をボス部804aに装着して
も塞がれないようになっている。
【0099】第8実施形態によれば、第5実施形態と同
様の作用効果を奏するとともに、気流発生手段としてブ
レード851pが用いられているので、風量が多く、溝
804bにも空気が流れるため、ラジアルボールベアリ
ング14も冷却することができる。
【0100】図24はこの発明の第9実施形態に係る斜
板式圧縮機の動力伝達装置の縦断面図、図25は動力伝
達装置の正面図、図26は図25のXXVI-XXVI に沿う断
面図である。
【0101】第9実施形態の斜板式圧縮機は一部を除い
て第5実施形態の斜板式圧縮機と同じ構成であるので、
同じ部分の説明を省略する。以下、第5実施形態と構成
の異なる部分についてだけ説明する。
【0102】動力伝達装置950のプーリ951の結合
部951cには一切孔が形成されていない。ダンパ95
2のダンパ内側リング954のフランジ部954bの中
央部にはリング状部954eが形成されている。また、
フランジ部954bにはほぼ放射状に延びた複数のブレ
ード954fが形成されている。これらのブレード95
4fの一端はリング状部954eに結合されている。更
にフランジ部954bには孔954gが形成されてい
る。孔954gは隣接するブレード954fの間に形成
されている。
【0103】第9実施形態では、環状空間51f内の空
気は、孔954gを通じて動力伝達装置950の前方へ
吐き出される。
【0104】第9実施形態によれば、第5実施形態と同
様の作用効果を奏する。
【0105】図27はこの発明の第10実施形態に係る
斜板式圧縮機の動力伝達装置の縦断面図、図28はプー
リの背面図である。
【0106】第10実施形態の斜板式圧縮機は一部を除
いて第5実施形態の斜板式圧縮機と同じ構成であるの
で、同じ部分の説明を省略する。以下、第5実施形態と
構成の異なる部分についてだけ説明する。
【0107】第5〜第9実施形態では、遠心力の力によ
り気流を発生させるようになっているが、第10実施形
態ではブレードで空気を掻き込むようにして気流を発生
させるようになっている。
【0108】動力伝達装置1050のプーリ1051の
プーリハブ1051bは後方へ延長され、この延長部分
と円筒部51aとの間を架け渡すようにしてブレード1
051pが設けられている。このブレード1051pは
空気を掻き込みやすいように湾曲している。結合部10
51cには孔1051mが形成されている。この孔10
51mは隣接するブレード1051pによって仕切られ
る領域のほぼすべてを切り抜くように形成されている。
ブレード1051pの効率を高めるためブレード105
1pの背面には円板状のプレート59が設けられてい
る。
【0109】第9実施形態によれば、第5実施形態と同
様の作用効果を奏するとともに、プーリ1051の外周
縁から空気を取りこみシャフト505の先端から空気を
吐出させることができる。更に第10実施形態ではシャ
フト505の回転が正回転でも逆回転でもシール部材2
0を冷却することができる。
【0110】なお、第1〜第10実施形態では、軸方向
通路部71がシール部材20の後側端部まで延びている
が、軸方向通路部71は必ずしもシール部材20の後側
端部まで延ばす必要はない。
【0111】また、第1〜第10実施形態は斜板式圧縮
機であるが、この発明は動力伝達装置を有する冷媒圧縮
機ならば適用可能である。
【0112】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明の冷
媒圧縮機によれば、円筒部とプーリハブと結合部とでプ
ーリのフロント側端面で開口した環状溝が構成されるの
で、この環状溝内にダンパを収容することにより冷媒圧
縮機の全長を短くすることができる。
【0113】請求項2の発明の冷媒圧縮機によれば、ダ
ンパはシャフトを取り囲む体積の大きなダンパとなって
おり、しかも円筒部とプーリハブとの空間にダンパが収
容されているので、防振性に優れ、しかも全長が短い。
【0114】請求項3の発明の冷媒圧縮機によれば、ダ
ンパの径を大きくしてダンパの容量をより大きくするこ
とができるので、防振性をより高めることができる。ま
た、ダンパの径を大きくすると、負荷トルクによってダ
ンパゴムに生じる応力を小さくできるので、ダンパゴム
の寿命を延ばすことができる。
【0115】請求項4の発明の冷媒圧縮機によれば、ダ
ンパ外側リングをプーリの円筒部にねじ込めば、ダンパ
外側リングがプーリの円筒部に固定されるので、ダンパ
をプーリに簡単に固定することができる。
【0116】請求項5の発明の冷媒圧縮機によれば、シ
ール部材を強制的に冷却することができるので、シール
部材の熱による劣化を低減することができる。
【0117】請求項6の発明の冷媒圧縮機によれば、シ
ール部材に直接空気を当てることができるので、シール
部材の熱による劣化をより低減することができる。
【0118】請求項7の発明の冷媒圧縮機によれば、シ
ャフトの熱伝導を利用してシール部材の後側端部まで冷
却することができるので、シール部材の熱による劣化を
更に低減することができる。
【0119】請求項8の発明の冷媒圧縮機は、気流発生
手段を簡単に形成することができるので、冷媒圧縮機を
安価に提供することができる。
【0120】請求項9の発明の冷媒圧縮機は、シール部
材に供給する空気の風量を多くすることができるので、
シール部材を効率良く冷却することができる。
【0121】請求項10の発明の冷媒圧縮機は、シール
部材とともに軸受も冷却することができるので、冷媒圧
縮機の信頼性をより一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の第1実施形態に係る斜板式圧
縮機の縦断面図である。
【図2】図2はダンパの正面図である。
【図3】図3はダンパをプーリに組み込む前の状態の動
力伝達装置の縦断面図である。
【図4】図4は第1実施形態の変形例であってダンパ中
心部の断面図である。
【図5】図5は第1実施形態の他の変形例であってダン
パハブ及びシャフトの断面図である。
【図6】図6はこの発明の第2実施形態に係る斜板式圧
縮機の動力伝達装置の縦断面図である。
【図7】図7はダンパの正面図である。
【図8】図8はダンパをプーリに圧入するときの斜板式
圧縮機の縦断面図である。
【図9】図9はこの発明の第3実施形態に係る斜板式圧
縮機の動力伝達装置の縦断面図である。
【図10】図10はこの発明の第4実施形態に係る斜板
式圧縮機の動力伝達装置の縦断面図である。
【図11】図11はこの発明の第5実施形態に係る斜板
式圧縮機の動力伝達装置の縦断面図である。
【図12】図12はプーリの背面図である。
【図13】図13は図12のXIII-XIII に沿う断面図で
ある。
【図14】図14はこの発明の第6実施形態に係る斜板
式圧縮機の動力伝達装置の縦断面図である。
【図15】図15はプーリの背面図である。
【図16】図16は図15のXVI-XVI に沿う断面図であ
る。
【図17】図17はこの発明の第7実施形態に係る斜板
式圧縮機の動力伝達装置の縦断面図である。
【図18】図18はプーリの背面図である。
【図19】図19は図18のXIX-XIX に沿う断面図であ
る。
【図20】図20はこの発明の第8実施形態に係る斜板
式圧縮機の動力伝達装置の縦断面図である。
【図21】図21はプーリの背面図である。
【図22】図22は図21のXX-XX に沿う断面図であ
る。
【図23】図23はボス部を示し、同図(a)はスナッ
プリングをした状態のボス部の正面図、同図(b)はス
ナップリングを外した状態のボス部の正面図である。
【図24】図24はこの発明の第9実施形態に係る斜板
式圧縮機の動力伝達装置の縦断面図である。
【図25】図25は動力伝達装置の正面図である。
【図26】図26は図25のXXVI-XXVI に沿う断面図で
ある。
【図27】図27はこの発明の第10実施形態に係る斜
板式圧縮機の動力伝達装置の縦断面図である。
【図28】図28はプーリの背面図である。
【図29】図29は従来の冷媒圧縮機のフロント部分の
縦断面図である。
【符号の説明】
5 シャフト 11 ケーシング 14 ラジアルボールベアリング(軸受) 20 シール部材 51 プーリ 51a 円筒部 51b プーリハブ 51c 結合部 51d 雌ねじ 52 ダンパ 53 ダンパハブ 54 ダンパ内側リング 55 ダンパ外側リング 55a 雄ねじ 56 ダンパゴム 70 空気導入路 71 軸方向通路部 72 半径方向通路部 551m 孔(気流発生手段) 804b 溝(通路) 851p ブレード(気流発生手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水島 壮夫 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセルヴァレオクライメート コントロール内 (72)発明者 石田 欣之 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセルヴァレオクライメート コントロール内 (72)発明者 雨森 雅典 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセルヴァレオクライメート コントロール内 Fターム(参考) 3H076 AA06 BB01 BB07 CC12 CC16 3J031 AC02 BA07 CA03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングに回転可能に支持されたシャ
    フトと、 前記ケーシングの一端部に軸受を介して回転可能に装着
    されたプーリと、 このプーリと前記シャフトの一端部とを連結し、前記プ
    ーリの回転力を前記シャフトに伝えるとともに、負荷ト
    ルクの変動を緩和するダンパとを備えている冷媒圧縮機
    において、 前記プーリが、ベルトが巻かれる円筒部と、前記軸受に
    接続されるプーリハブと、前記プーリハブのリヤ側端部
    と前記円筒部のリヤ側端部とを結合する結合部とを有す
    ることを特徴とする冷媒圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記ダンパは、前記シャフトに固定され
    たダンパハブと、このダンパハブを取り囲むダンパ内側
    リングと、このダンパ内側リングを取り囲むダンパ外側
    リングと、前記ダンパ内側リングと前記ダンパ外側リン
    グとの間に介在するダンパゴムとを有し、前記円筒部と
    前記プーリハブとの空間に収容されていることを特徴と
    する請求項1記載の冷媒圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記ダンパ外側リングの外周面が、前記
    円筒部の内周面に密着していることを特徴とする請求項
    2記載の冷媒圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記ダンパ外側リングが、前記円筒部に
    螺合することを特徴とする請求項3記載の冷媒圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記シャフトの一端部の外周面と前記ケ
    ーシングの一端部の内周面との間に配置され、前記ケー
    シングの内部と外部とを遮断するシール部材と、 前記シャフトの一端部に形成され、前記シャフトの一端
    面から前記シール部材へ通じる空気導入路と、 この空気導入路の一端から他端へ空気の流れを発生させ
    る気流発生手段とを備えていることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれか1項記載の冷媒圧縮機。
  6. 【請求項6】 前記空気導入路が、 前記シャフトの軸線方向へ延びる軸方向通路部と、 前記シャフトの半径方向へ延び、前記軸方向通路部と前
    記外部へ通じる前記シール部材の前側端部とを結ぶ半径
    方向通路部とを有することを特徴とする請求項5記載の
    冷媒圧縮機。
  7. 【請求項7】 前記空気導入路の前記軸方向通路部が前
    記シール部材の後側端部まで延びていることを特徴とす
    る請求項6記載の冷媒圧縮機。
  8. 【請求項8】 前記気流発生手段が、前記プーリ又は前
    記ダンパに形成され、前記プーリの回転により前記軸方
    向通路部から前記半径方向通路部へ又はその逆方向へ空
    気の流れを発生させる孔であることを特徴とする請求項
    6又は7記載の冷媒圧縮機。
  9. 【請求項9】 前記気流発生手段が、前記プーリ又は前
    記ダンパに形成され、前記プーリの回転により前記軸方
    向通路部から前記半径方向通路部へ又はその逆方向へ空
    気の流れを発生させるブレードであることを特徴とする
    請求項6又は7記載の冷媒圧縮機。
  10. 【請求項10】 前記ケーシングの一端部に前記軸受に
    空気を供給する通路が形成されていることを特徴とする
    請求項6〜9のいずれか1項記載の冷媒圧縮機。
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