JP2003213589A - 抄紙機用織物 - Google Patents

抄紙機用織物

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JP2003213589A JP2002061252A JP2002061252A JP2003213589A JP 2003213589 A JP2003213589 A JP 2003213589A JP 2002061252 A JP2002061252 A JP 2002061252A JP 2002061252 A JP2002061252 A JP 2002061252A JP 2003213589 A JP2003213589 A JP 2003213589A
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裕平 前田
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明 木下
Takayuki Yamagami
隆之 山上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガムテープ粘着糊などの粘着性汚れ物に対す
る防汚性に優れた抄紙ワイヤー、抄紙ドライヤーカンバ
スおよび抄紙ワイヤーなどの抄紙機用織物を提供する。 【解決手段】 合成繊維を織成してなる織物であって、
布粘着テープ剥離応力が300cN/2.5cm以下で
あることを特徴とする抄紙機用織物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来よりも改良さ
れた防汚性、特に木材ピッチおよび回収ダンボール古紙
原料に付着していたガムテープ粘着糊などの粘着性汚れ
物が付着し難く、かつ付着したガムテープ粘着糊などの
粘着性汚れ物が洗浄しやすいなどの優れた防汚性を有す
る抄紙ワイヤー、抄紙プレスフェルトおよび抄紙ドライ
ヤーカンバスなどの抄紙機用織物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】長期間連続して稼働する抄紙機に装着さ
れる抄紙ワイヤー、抄紙プレスフェルトおよび抄紙ドラ
イヤーカンバスなどの抄紙機用織物においては、その使
用中に紙原料中に存在する各種填料、スライム、木材ピ
ッチおよび回収ダンボール古紙原料に付着していたガム
テープ粘着糊などの汚れ物が、熱可塑性樹脂製モノフィ
ラメントなどの繊維からなる抄紙用織物類に付着するこ
とにより、濾水効率の低下、搾水効率の低下および乾燥
効率の低下などの工程上の問題を生じるばかりか、これ
ら汚れ物が紙へ転写することによる製品紙の品位低下な
どが重大な問題となっていた。
【0003】このような問題に対処するために、フッ素
系の薬剤またはポリマを添加または付与した熱可塑性樹
脂製モノフィラメントなどの繊維からなる抄紙機用織物
が提案され、一部使用されてきた。しかしながら、この
織物では、フッ素系薬剤やフッ素樹脂繊維が高価であり
経済的ではないばかりか、木材ピッチおよび回収ダンボ
ール古紙原料に付着していたガムテープ粘着糊などの粘
着性汚れ物(以下、ガムピッチ汚れという)の付着に対
してはほとんど効果がないという問題を包含していたた
め、さらなる改善が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術における問題点の解決を課題として検討した結果
達成されたものであり、木材ピッチおよび回収ダンボー
ル古紙原料に付着していたガムテープ粘着糊などのガム
ピッチ汚れが付着し難く、かつ付着したガムピッチ汚れ
を洗浄しやすいなどの優れた防汚性を有する抄紙ワイヤ
ーや抄紙ドライヤーカンバスなどの抄紙機用織物の提供
を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明の抄紙機
用織物は、下記(1)〜(9)の布粘着テープ水中剥離
法により測定した布粘着テープ剥離応力が300cN/
2.5cm以下であることを特徴とする。
【0006】記 (1)抄紙機用織物を、この織物の経糸方向を長手方向
として120mm×50mmの長方形に切断して織物片
を作成する(ここで、この織物片が抄紙機上で紙と接触
する面を「表面」、紙と接触しない面を「裏面」とす
る)。 (2)厚さ150〜250μm、横巾50mm、縦長さ
120mmのポリエチレンテレフタレート製2軸延伸フ
ィルム片を1枚用意し、前記(1)の織物片の「裏面」
を上にして、この織物片とフィルム片の短辺の一端同士
を重ならないように合わせて、片面に粘着剤の塗布され
た布粘着テープ(約25mm×25mm)を、前記織物
片とフィルム片の両端に渡るように貼付し、前記織物片
とフィルム片とが縦方向に繋ぎ合わされた試料を作成す
る。 (3)底の平坦な平バット内に硝子板(厚さ8mm、縦
200mm、横80mm)を敷き、この硝子板表面が約
15mm沈む位置になるまで前記平バットに水を注ぐ。 (4)平バットの水中に、前記(2)で作成した試料を
浸漬し、30分間放置する。 (5)水中の前記試料の織物片の「表面」を上向き、か
つ前記織物片が左側になるようにしてから、横巾25m
m、縦長さ150mmに切断した片面に粘着剤が塗布さ
れた布粘着テープ(ニチバン(株)製、段ボール包装用
強粘着テープ<LS>No.101Nまたは同等品)を
水中に入れ、この布粘着テープの長手方向左端を前記織
物片の左端と合わせ、かつ前記織物片と布粘着テープの
長手方向に平行な中心とを合わせて、前記織物片に前記
布粘着テープを仮貼付する。次いで、前記織物片の右端
に約30mm残っている前記布粘着テープを、前記フィ
ルム面にしっかりと貼付する。 (6)前記布粘着テープ貼付試料を裏返して、前記
(1)で織物とフィルムとを繋ぎ合わせるために貼付し
た前記布粘着テープを取り除く。 (7)前記布粘着テープ貼付試料の「表面」を上向きに
し、前記織物片が硝子板上に完全に乗るようにセットし
て、前記織物片に仮貼付されている前記布粘着テープ上
に、重量1.43Kg、巾5cm、直径8.6cmのゴ
ムローラーを、前記布粘着テープを重ねたフィルムの長
手方向に片道走行させることにより、水中で前記布粘着
テープを前記布粘着テープ貼付試料の「表面」に貼付し
て剥離応力測定用試料を作成する。 (8)前記剥離応力測定用試料を水中から取り出し、前
記織物片とフィルムとの接合部を支点にして、前記布粘
着テープ貼付面が内側になるように山折りし、次いで山
折りの支点部から前記織物片に貼付されている前記布粘
着テープを長さ約1cm剥がし、露出した繊維貼付フィ
ルム端部をテンシロンの上チャックにセットし、一方の
前記織物片の貼付されていない前記フィルムの下端(山
折りの裾部)の端を、前記テンシロンの下チャックにセ
ットして、引張速度100mm/分、チャートスピード
100mm/分の条件で剥離応力を測定し、剥離応力の
高い山と剥離応力の低い谷とが交互に連なった剥離応力
チャートを得る。 (9)得られた剥離応力チャートの最初の剥離応力の高
い山から2cm後の剥離応力の高い山を始点として、一
個一個の交互の山と谷各40点の剥離応力を読み取り、
その平均値をもって剥離応力とし、この測定の繰返し1
0回の平均値を布粘着テープ剥離応力とする。
【0007】なお、本発明の抄紙機用織物においては、
前記織物が、モノフィラメントを少なくとも一部の構成
素材とするものであること、前記織物の少なくとも表面
に炭素数8〜20のアルキル基を側鎖に有するポリマを
含む組成物を含有すること、前記炭素数8〜20のアル
キル基を側鎖に有するポリマが、ポリエチレンイミンと
炭素数8〜20のアルキルイソシアネートとの付加物ま
たはポリビニルアルコールと炭素数8〜20のアルキル
イソシアネートとの付加物であること、前記炭素数8〜
20のアルキル基を側鎖に有するポリマであるところの
前記ポリエチレンイミンと炭素数8〜20のアルキルイ
ソシアネートとの付加物またはポリビニルアルコールと
炭素数8〜20のアルキルイソシアネートとの付加物に
おけるアルキルイソシアネートが、オクタデシルイソシ
アネートまたはペンタデシルイソシアネートであるこ
と、前記炭素数8〜20のアルキル基を側鎖に有するポ
リマが、硬化剤との反応硬化物であること、前記炭素数
8〜20のアルキル基を側鎖に有するポリマが反応して
いる硬化剤が、ポリエポキシド化合物であること、前記
抄紙機用織物の少なくとも表面に、ポリアミド反応硬化
物を含む組成物を含有すること、前記組成物に含まれる
ポリアミド反応硬化物が、水溶性ポリアミドの反応硬化
物であること、前記組成物に含まれるポリアミド反応硬
化物が、カプロラクタムと、2-アミノエチルピペラジン
アジペートおよび/またはポリエチレングリコールジア
ンモニウムアジペートとの重縮合物の反応硬化物である
こと、前記組成物に含まれるポリアミド反応硬化物が、
ポリエポキシド化合物およびメラミン樹脂から選ばれた
1種以上の硬化剤との反応硬化物であること、前記織物
が、飽和ポリエステル、ポリアミドおよびポリフェニレ
ンスルフィドから選ばれた少なくとも一種のポリマを含
有する繊維からなるものであること、前記織物を構成す
る繊維における飽和ポリエステルが、ポリエチレンテレ
フタレートであること、抄紙機用織物が抄紙ワイヤー、
抄紙プレスフェルトまたは抄紙ドライヤーカンバスであ
ることが、いずれも好ましい条件であり、これらの条件
の少なくとも一つの条件を満たすことによって一層優れ
た効果の取得を期待することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明における抄紙機用織物とは、抄紙工
程で使用される抄紙ワイヤー、抄紙プレスフェルトおよ
び抄紙ドライヤーカンバスから選ばれた少なくとも1種
の織物である。そして、この織物は、各種の天然繊維、
再生繊維および熱可塑性樹脂からなるモノフィラメン
ト、マルチフィラメントおよび短繊維などの繊維から、
目的に応じて構成されたものであり、その織組織には何
ら限定はなく、平織り、綾織および2重織り以上の多重
織りなどの任意の織り構造を有するものであり、さらに
はフェルト状なども含むものである。
【0010】本発明における抄紙ワイヤーとは、パルプ
を主成分とする水スラリーから水分を多量に含んだ紙を
漉き上げる工程で使用される織物のことである。
【0011】本発明における抄紙プレスフェルトとは、
漉き上げた水分を多量に含んだ紙を搾水する工程で使用
される織物のことであり、一般のプレスフェルトの他に
シュープレスベルトを含むものである。この抄紙プレス
フェルトは通常、基布とバットから構成されている。
【0012】本発明における抄紙ドライヤーカンバスと
は、水分を含んだ紙の乾燥やコーティングした紙を乾燥
する工程で使用される織物のことである。
【0013】本発明の上記した抄紙機用織物を構成する
繊維素材としては、いかなるものであってもよいが熱可
塑性を有する繊維形成性ポリマであることが更に好まし
く、例えば、各種の芳香族、脂肪族または脂環属のジカ
ルボン酸とグリコールからなるポリエチレンテレフタレ
ートを代表とする各種飽和ポリエステル類、ポリ乳酸、
ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート
およびポリブチレン(サクシネート/アジペート)共重
合体などの各種生分解性ポリマ類、ポリフェニレンスル
フィド類、ナイロン6、ナイロン66を代表とする各種
ポリアミド類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブ
テン、ポリメチルペンテンなどの各種ポリオレフィン
類、各種ポリスチレン類、ポリメチルメタクリレートな
どのポリアクリレート類、各種ポリエーテル類、熱可塑
性ポリウレタンなどの各種熱可塑性エラストマー類、お
よびエチレン・テトラフルオロエチレン共重合体、ポリ
フッ化ビニリデンなどの各種フッ素樹脂類などを挙げる
ことができる。
【0014】これらの熱可塑性樹脂の中でも、特に飽和
ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド(以下、PP
Sと略称する)およびポリアミドから選ばれた一種がよ
り好ましい。
【0015】本発明の抄紙機用織物が抄紙ワイヤーであ
る場合の抄紙ワイヤーを構成する繊維としては、主とし
て飽和ポリエステル繊維が好ましく、特にポリエチレン
テレフタレート(以下、PETという)繊維が好適であ
り、耐摩耗性を補う目的で一部にポリアミド繊維を交織
して使用することができる。
【0016】また、本発明の抄紙機用織物が抄紙プレス
フェルトである場合の抄紙プレスフェルトを構成する繊
維としては、主としてポリアミド繊維が好ましく、フェ
ルトの基布には主としてナイロン6が好ましく、短繊維
からなるバットには主としてナイロン66が好ましく使
用される。
【0017】さらに、本発明の抄紙機用織物が抄紙ドラ
イヤーカンバスである場合の抄紙ドライヤーカンバスを
構成する繊維としては、主として飽和ポリエステル繊維
および/またはPPS繊維が好ましく、まれにはポリプ
ロピレン繊維などを使用することもできる。
【0018】上記した抄紙機用織物の構成素材である各
種熱可塑性樹脂は、目的に応じて公知の有機・無機の各
種添加剤を含有するか、あるいはこれらの添加剤で変性
されていることができる。これらの添加剤の具体例とし
ては、例えば異種の熱可塑性樹脂類、各種合成・重合触
媒残渣、各種カルボジイミド化合物、各種エポキシ化合
物、各種オキサゾリン化合物、各種抗酸化剤、耐光剤、
難燃剤、ヨウ化銅、ヨウ化カリウムなどの老化防止剤、
酸化チタン、酸化珪素、炭酸カルシウム、チッ化ケイ
素、炭化ケイ素、硫酸バリウム、クレイ、タルク、カオ
リン、カーボンブラックなどの無機粒子・顔料類、フタ
ロシアニン金属系、コバルト青などの各種有機顔料、ス
テアリン酸金属塩類、エチレンビスステアリルアミド、
ステアリン酸、メタ珪酸カルシウム、含水珪酸マグネシ
ウム、アミノシラン、メラミンシアヌレート、アイオノ
マー類、金属イオン封鎖剤、包接化合物、着色防止剤、
帯電防止剤、ワックス類、シリコーンオイル、各種界面
活性剤、および各種強化繊維類などを挙げることができ
る。
【0019】本発明の抄紙機用織物においては、この織
物を構成する繊維の少なくとも一部がモノフィラメント
であることが、得られる織物の強度と形態安定性が優れ
るものとなるため特に好適である。
【0020】上記モノフィラメントとは、一本の単糸か
らなる連続糸であり、一本で使用される他に、この一本
の単糸からなる連続糸を複数本組合せたもの、さらには
複数本組合せた単糸を撚り合わせたものなどを含むもの
である。
【0021】また、本発明の抄紙機用織物を構成する繊
維の断面形状は任意であり、例えば丸、楕円、3角、
T、Y、H、+、5葉,6葉,7葉,8葉などの多葉形
状、正方形、長方形、菱形、繭型および馬蹄型などを挙
げることができ、これらの形状を一部変更したものであ
ってもよい。さらには、これら各種断面形状の繊維を適
宜組み合わせて用いることができる。
【0022】上記繊維の構造は、単一構造の他に、芯鞘
複合構造、海成分または島成分として配した海島複合構
造、バイメタル状に組み合わされた複合構造および中空
構造などであってもよい。
【0023】本発明の抄紙機用織物を構成する繊維がモ
ノフィラメントである場合の断面の直径については、用
途によって適宜選択できるが、0.01〜3mmの範囲
が最もよく使用される。
【0024】上記繊維の必要強度については、用途によ
り異なるが、概ね1.0cN/dtx以上であることが
好ましい。
【0025】本発明の抄紙機用織物は、下記(1)〜
(9)の布粘着テープ水中剥離法により測定した布粘着
テープ剥離応力が300cN/2.5cm以下、特に2
50cN/2.5cm以下であることが、木材ピッチお
よび回収ダンボール古紙原料に付着していたガムテープ
粘着糊などのガムピッチ汚れが付着し難く、かつ付着し
たガムピッチ汚れを洗浄しやすいなどの優れた防汚性を
有するための重要な要件である。
【0026】記 (1)抄紙機用織物を、この織物の経糸方向を長手方向
として120mm×50mmの長方形に切断して織物片
を作成する(ここで、この織物片が抄紙機上で紙と接触
する面を「表面」、紙と接触しない面を「裏面」とす
る)。 (2)厚さ150〜250μm、横巾50mm、縦長さ
120mmのポリエチレンテレフタレート製2軸延伸フ
ィルム片を1枚用意し、前記(1)の織物片の「裏面」
を上にして、この織物片とフィルム片の短辺の一端同士
を重ならないように合わせて、片面に粘着剤の塗布され
た布粘着テープ(約25mm×25mm)を、前記織物
片とフィルム片の両端に渡るように貼付し、前記織物片
とフィルム片とが縦方向に繋ぎ合わされた試料を作成す
る。 (3)底の平坦な平バット内に硝子板(厚さ8mm、縦
200mm、横80mm)を敷き、この硝子板表面が約
15mm沈む位置になるまで前記平バットに水を注ぐ。 (4)前記平バットの水中に、前記(2)で作成した試
料を浸漬し、30分間放置する。 (5)水中の前記試料の織物片の「表面」を上向き、か
つ前記織物片が左側になるようにしてから、横巾25m
m、縦長さ150mmに切断した片面に粘着剤が塗布さ
れた布粘着テープ(ニチバン(株)製、段ボール包装用
強粘着テープ<LS>No.101Nまたは同等品)を
水中に入れ、この布粘着テープの長手方向左端を前記織
物片の左端と合わせ、かつ前記織物片と布粘着テープの
長手方向に平行な中心とを合わせて、前記織物片に前記
布粘着テープを仮貼付する。次いで、前記織物片の右端
に約30mm残っている前記布粘着テープを、前記フィ
ルム面にしっかりと貼付する。 (6)前記布粘着テープ貼付試料を裏返して、前記
(1)で織物とフィルムとを繋ぎ合わせるために貼付し
た前記布粘着テープを取り除く。 (7)前記布粘着テープ貼付試料の「表面」を上向きに
し、前記織物片が硝子板上に完全に乗るようにセットし
て、前記織物片に仮貼付されている前記布粘着テープ上
に、重量1.43Kg、巾5cm、直径8.6cmのゴ
ムローラーを、前記布粘着テープを重ねたフィルムの長
手方向に片道走行させることにより、水中で前記布粘着
テープを前記布粘着テープ貼付試料の「表面」に貼付し
て剥離応力測定用試料を作成する。 (8)前記剥離応力測定用試料を水中から取り出し、前
記織物片とフィルムとの接合部を支点にして、前記布粘
着テープ貼付面が内側になるように山折りし、次いで山
折りの支点部から前記織物片に貼付されている前記布粘
着テープを長さ約1cm剥がし、露出した繊維貼付フィ
ルム端部をテンシロンの上チャックにセットし、一方の
前記織物片の貼付されていない前記フィルムの下端(山
折りの裾部)の端を、前記テンシロンの下チャックにセ
ットして、引張速度100mm/分、チャートスピード
100mm/分の条件で剥離応力を測定し、剥離応力の
高い山と剥離応力の低い谷とが交互に連なった剥離応力
チャートを得る。 (9)得られた剥離応力チャートの最初の剥離応力の高
い山から2cm後の剥離応力の高い山を始点として、一
個一個の交互の山と谷各40点の剥離応力を読み取り、
その平均値をもって剥離応力とし、この測定の繰返し1
0回の平均値を布粘着テープ剥離応力とする。
【0027】なお、上記した水中布粘着テープ剥離法で
布粘着テープ剥離応力を測定することにより、抄紙機用
織物のガムピッチ汚れに対する防汚性を定量的に評価す
ることが可能である。
【0028】すなわち、抄紙原料には、フレッシュパル
プ以外に、回収段ボール古紙が混合される場合が多く、
この回収段ボール古紙には、いわゆるガムテープが貼付
されているために、回収段ボール古紙を混合した原料パ
ルプ水性液は、粘着性の強いガムテープ糊が混入したも
のとなる。そのために、例えば紙の漉き上げ工程で原料
パルプ水性液に曝される抄紙ワイヤー表面、ワイヤー工
程で漉き揚げた紙料を搾水するプレスパートで使用され
るプレスフェルト表面、およびフェルト内部および搾水
した紙料を乾燥する工程で使用されるドライヤーカンバ
ス表面には、操業中にガムピッチ汚れが付着蓄積し、漉
き揚げた紙の均一性阻害および紙へのガムピッチ汚れの
付着による製品の品位低下、織物の目詰まりによる搾水
性能、および乾燥性能の低下などのトラブルが発生す
る。したがって、抄紙機用織物には、ガムピッチ汚れに
対する優れた防汚性が必要とされていたのが実情であっ
た。しかるに、上記した水中布粘着テープ剥離法で測定
したガムテープ剥離応力が300cN/2.5cm以
下、特に好ましくは250cN/2.5cm以下である
抄紙機用織物は、従来の抄紙機用織物に比較して、ガム
ピッチ汚れに対する優れた防汚性を発現することができ
るのである。
【0029】本発明の上記した水中布粘着テープ剥離法
で測定したガムテープ剥離応力が300cN/2.5c
m以下の抄紙機用織物は、少なくとも織物の表面に、ガ
ムテープの粘着性を抑制する薬剤または樹脂を含有させ
ることによって得ることができ、例えば次のような形態
を特に好ましく挙げることができる。
【0030】本発明の抄紙機用織物は、少なくとも繊維
の表面に、炭素数8〜20のアルキル基を側鎖に有する
ポリマを含む組成物を含有することが、ガムピッチ汚れ
に対する一層優れた防汚性を具備するものとなるため好
適である。
【0031】本発明の抄紙機用織物が、少なくとも織物
の表面に含有するところの炭素数8〜20のアルキル基
を側鎖に有するポリマを含む組成物における炭素数8〜
20のアルキル基としては、例えばオクチル基、ノニル
基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル
基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル
基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基お
よびエイコシル基などを挙げることができ、これらの中
でも炭素数が15以上のアルキル基が一層優れた対ガム
ピッチ防汚性が得られるため好ましい。また、炭素数8
〜20のアルキル基を側鎖に有するところのポリマの主
鎖を構成するポリマとしては、例えばポリエチレンイミ
ン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアル
キルアクリレート類、ポリオレフィン類、ポリエステル
類などを挙げることができるが、中でもポリエチレンイ
ミンおよびポリビニルアルコールが好ましい。
【0032】本発明の抄紙機用織物が、少なくとも織物
の表面に含有するところの、上記炭素数8〜20のアル
キル基を側鎖に有するポリマとしては、ポリエチレンイ
ミンと炭素数8〜20のアルキルイソシアネートとの付
加物(以下、PEI−ALKIという)またはポリビニ
ルアルコールと炭素数8〜20のアルキルイソシアネー
トとの付加物(以下、PVA−ALKIという)が、更
に防汚性が優れたものとなるため一層好適である。
【0033】また、上記PEI−ALKIまたはPEI
−ALKIにおける炭素数8〜20のアルキルイソシア
ネートとしては、オクタデシルイソシアネートまたはペ
ンタデシルイソシアネートが、更に防汚性が優れたもの
となるため一層好適である。
【0034】本発明におけるPEI−ALKIまたはP
VA−ALKIは、公知の方法によりポリエチレンイミ
ンまたはポリビニルアアルコールに炭素数8〜20のア
ルキルイソシアネートを付加反応させることにより得る
ことができる。
【0035】この場合におけるポリエチレンイミンのイ
ミン基またはポリビニルアルコールの水酸基への炭素数
8〜20のアルキルイソシアネートの付加反応率として
は、イミン基または水酸基の40〜100%がアルキル
イソシアネートと反応したものが使用できる。
【0036】上記PEI−ALKIまたはPVA−AL
KIの付加反応率が高いほど、得られる抄紙機用織物の
防汚性が優れたものとなるが、反面、表面活性の低いポ
リオレフィン類、フッ素樹脂類およびポリエステル類か
らなる抄紙機用織物の表面に上記付加物を含有させた場
合には、織物と付加物との密着性が低下する傾向が認め
られるため、付加物の付加反応率としては50%〜80
%のものが好ましい。
【0037】また、ポリエチレンイミンとオクタデシル
イソシアネートとの付加物(以下、PEI−ODIとい
う)については、“エポミン”RP−20((株)日本
触媒製品)、“エポミン”RP−10W(水性液)
((株)日本触媒製品)として市販されており、これら
を購入して使用することができる。
【0038】さらに、ポリビニルアルコールとペンタデ
シルイソシアネートとの付加物(以下、PVA−PDI
という)については、“アシオレジン”RA−95(ア
シオ産業(株)製品)として市販されており、これらを
購入して使用することができる。
【0039】本発明において、少なくとも表面に炭素数
8〜20のアルキル基を側鎖に有するポリマを含む組成
物を含有させた抄紙機用織物としては、炭素数8〜20
のアルキル基を側鎖に有するポリマを含む組成物を添加
および/または付与するなどにより、あらかじめ少なく
とも表面に含有させた繊維素材を目的の織物に製織した
もの、製織後の織物に炭素数8〜20のアルキル基を側
鎖に有するポリマを含む組成物を後付与したもの、およ
び両方を組み合わせたものであることができる。
【0040】本発明において、炭素数8〜20のアルキ
ル基を側鎖に有するポリマを少なくとも表面に含有させ
た抄紙機用織物の製造方法としては、例えば、合成繊維
の紡糸・製糸工程で炭素数8〜20のアルキル基を側鎖
に有するポリマを含有する水性処理液などを含浸、スプ
レー、コーティングなどの方法で付与し、エアーワイパ
ー、バキュームワイパー、プレスなどによって付与量を
調整した後、80℃〜230℃の温度で1秒〜10分間
定長下で熱処理することにより得た繊維を目的の抄紙機
用織物に製織する方法、製織した抄紙機用織物に炭素数
8〜20のアルキル基を側鎖に有するポリマを含有する
水性処理液などを含浸、スプレー、コーティングなどの
方法で付与し、エアーワイパー、バキュームワイパー、
プレスなどによって付与量を調整した後、80℃〜23
0℃の温度で2秒〜10分間定長下で熱処理する方法な
どを挙げることができる。また、抄紙機用織物は、通常
は製織後に熱セットされるが、この熱セット前に上記し
た方法で炭素数8〜20のアルキル基を側鎖に有するポ
リマを含む水性処理液を付与し付与量を調整した後、織
物の熱セットを付与後の熱処理と兼ねて行うこともでき
る。
【0041】本発明の抄紙機用織物が、織物の表面に炭
素数8〜20のアルキル基を側鎖に有するポリマを含む
組成物を付与することにより構成される場合において、
前記組成物は、炭素数8〜20のアルキル基を側鎖に有
するポリマ単独からなるものでもよいが、炭素数8〜2
0のアルキル基を側鎖に有するポリマと共に、例えば各
種架橋剤類、各種ポリマ類および各種界面活性剤類など
から選ばれた少なくとも1種を含有する組成物であるこ
とが、織物表面への付着性、付着均一性、密着性、耐久
性およびガムピッチに対する防汚性のバランスが優れた
織物が得られるため好適である。
【0042】上記炭素数8〜20のアルキル基を側鎖に
有するポリマを含む組成物の織物への付与方法として
は、トルエン、キシレンなどの有機溶剤溶液を付与する
方法および水性液を付与する方法のいずれでもよいが、
工業的には水性液を付与する方法が、安全性・操業性の
面から好ましい。
【0043】上記炭素数8〜20のアルキル基を側鎖に
有するポリマを含む組成物がさらに各種架橋剤を含有す
る場合における各種架橋剤類としては、例えばポリグリ
セロールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグ
リシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテ
ル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテルおよ
びポリエチレングリコールジグリシジルエーテルなどの
ポリエポキシド化合物類、ポリカルボジイミド化合物
類、ポリオキサゾリン化合物類、ブロックドポリイソシ
アネート化合物類などを挙げることができるが、これに
限定されるものではない。これらの架橋剤の中でもポリ
エポキシド化合物が好ましく、炭素数8〜20のアルキ
ル基を側鎖に有するポリマを含む組成物を水性液として
付与する場合には、例えばポリグリセロールポリグリシ
ジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、
ソルビトールポリグリシジルエーテルおよびポリエチレ
ングリコールジグリシジルエーテルなどの水溶性を有す
るポリエポキシド化合物であることが好ましい。
【0044】上記炭素数8〜20のアルキル基を側鎖に
有するポリマを含む組成物がさらに含有する各種ポリマ
類としては、例えばポリビニルアルコール、ポリアクリ
ル酸、ポエチレンイミン、ポリビニルピロリドンおよび
ポリメチルメタアクリレートなどを挙げることができる
が、これに限定されるものではない。炭素数8〜20の
アルキル基を側鎖に有するポリマを含む組成物を水性液
として付与する場合には、例えばポリビニルアルコー
ル、ポリアクリル酸、ポエチレンイミンおよびポリビニ
ルピロリドンなどの水溶性を有するポリマであることが
好ましい。
【0045】上記炭素数8〜20のアルキル基を側鎖に
有するポリマを含む組成物を水性液として付与する場合
には、公知のノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤
およびカチオン界面活性剤を添加することにより水性液
を調合することができる。また、製織前の繊維に各種界
面活性剤を付与しておくこと、または炭素数8〜20の
アルキル基を側鎖に有するポリマを含む組成物を付与す
る前の織物に各種界面活性剤を付与しておくことも好ま
しい。
【0046】本発明の炭素数8〜20のアルキル基を側
鎖に有するポリマを含む組成物を少なくとも表面に含有
する抄紙機用織物の好ましい製造方法としては、例え
ば、PEI−ODIなどを含有する水性液を織物に付与
し、80℃〜230℃の温度で1秒〜10分間熱処理す
る方法を挙げることができる。
【0047】なお、上記炭素数8〜20のアルキル基を
側鎖に有するポリマを含む組成物の付与を、水性液に換
えて有機溶媒の溶液で行う場合には、付与および熱処理
工程に公知の防爆装置を適用して行うことができる。
【0048】本発明の抄紙機用織物における、上記炭素
数8〜20のアルキル基を側鎖に有するポリマを含む組
成物の含有量または付与量は任意であるが、熱処理後の
含有量または付与量として0.001〜1重量%の範囲
が好ましく、0.003〜0.5重量%の範囲が更に好
ましい。含有量または付与量の測定は、組成物を付与し
た繊維と組成物を含有または付与しないこと以外は組成
物を含有または付与した繊維と同一条件で製造した繊維
との同一長さにおける重量の差から求めることができ
る。
【0049】本発明の上記した水中布粘着テープ剥離法
で測定したガムテープ剥離応力が300cN/2.5c
m以下の抄紙機用織物は、少なくとも抄紙機用織物の表
面に、ガムテープの粘着性を抑制する薬剤または樹脂を
含有させることによって得ることができ、前記した、少
なくとも抄紙機用織物の表面に、炭素数8〜20のアル
キル基を側鎖に有するポリマを含む組成物を含有する抄
紙機用織物の形態とは別の好ましい形態として、織物の
少なくとも表面に、ポリアミドの反応硬化物を含む組成
物を含有する抄紙機用織物を挙げることができる。
【0050】上記したポリアミドの反応硬化物を含む組
成物におけるポリアミドの反応硬化物とは、各種ポリア
ミドが化学的に架橋反応して硬化した硬化物のことであ
る。
【0051】ポリアミド反応硬化物におけるポリアミド
の種類は、その分子の繰り返し単位中に1個以上のアミ
ド基を有するポリマであればいずれでもよく、例えば、
ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン
11、ナイロン12、1ナイロン46、ナイロンMXD
6、ナイロン612、メトキシメチル化ポリアミド、ナ
イロン6/66共重合体、ポリアルキレンポリアミドと
ジシアンジアミドとの重縮合物、およびε-カプロラク
タムやω-ラウロラクタムなどのラクタム類と、2-アミ
ノエチルピペラジンアジペートおよび/またはポリエチ
レングリコールジアンモニウムアジペートとの重縮合物
などを挙げることができるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0052】これらのポリアミドの中では、水溶性を有
するポリアミドを採用するのが本発明の抄紙機用織物の
製造が容易であることから好適である。
【0053】水溶性を有するポリアミドとしては、例え
ばポリアルキレンポリアミドとジシアンジアミドとの重
縮合物、およびε-カプロラクタムやω-ラウロラクタム
などのラクタム類と、2-アミノエチルピペラジンアジペ
ートおよび/またはポリエチレングリコールジアンモニ
ウムアジペートとの重縮合物などを挙げることができる
が、これに限定されるものではない。
【0054】また、これらのポリアミドの中でも、カプ
ロラクタムと、2-アミノエチルピペラジンアジペートお
よび/またはポリエチレングリコールジアンモニウムア
ジペートとの重縮合物を採用するのが更に好ましい。
【0055】上記カプロラクタムと、2-アミノエチルピ
ペラジンアジペートおよび/またはポリエチレングリコ
ールジアンモニウムアジペートとの重縮合物は、良好な
水溶性を有するものである。
【0056】なお、水溶性ポリアミドを繊維に付与する
公知例としては、特開昭59−78239号公報および
特開2001−19763号公報が存在するが、これら
はいずれも繊維の制電性、吸汗性または接着性の改善を
目的とするものであり、本発明の抄紙機用織物における
ガムピッチ汚れに対する防汚性の改良については何ら言
及するものではなく、本発明とは発明の目的、構成およ
び効果を全く異にするものである。
【0057】本発明の抄紙機用織物においては、特に、
上記したカプロラクタムと、2-アミノエチルピペラジン
アジペートおよび/またはポリエチレングリコールジア
ンモニウムアジペートとの重縮合物に代表されるポリア
ミドの反応硬化物を含む組成物を、抄紙機用織物の少な
くとも表面に含有することによって、優れた対ガムピッ
チ防汚性を発現することができる。そして本発明の抄紙
機用織物は、織物の少なくとも表面に、ポリアミドの反
応硬化物を含む組成物(以下、組成物という)を含有す
ることによって、対ガムピッチ防汚性が優れるばかりで
なく、水との親和性にも優れたものとなり利用価値が高
いものである。
【0058】本発明の抄紙機用織物が含有する組成物が
含む、特に好ましいポリアミドの反応硬化物におけるポ
リアミドであるところの、カプロラクタムと、2-アミノ
エチルピペラジンアジペートおよび/またはポリエチレ
ングリコールジアンモニウムアジペートとの重縮合物
は、例えば、市販品としてAQ−ナイロン A−70、
A−90(カプロラクタムと2-アミノエチルピペラジン
アジペートとの共重縮合物(東レ(株)製品))、AQ
−ナイロン P−70(カプロラクタムとポリエチレン
グリコールジアンモニウムアジペート共重縮合物(東レ
(株)製品))、およびAQ−ナイロン T−70(カ
プロラクタムと2-アミノエチルピペラジンアジペートお
よびポリエチレングリコールジアンモニウムアジペート
共重縮合物(東レ(株)製品))が知られておりこれを
使用することができる。
【0059】また、前記したAQナイロン類が水溶液と
しても市販されている他に、水溶液状のポリアミドの市
販品としては、トレジン(登録商標)FS−350、F
S−500(帝国化学産業(株)製品)、Sumite
x(登録商標)ResinAR−1(住友化学(株)製
品)などがあるが、これらに何ら限定されるものではな
い。
【0060】本発明の抄紙機用織物が、織物の表面にポ
リアミドの反応硬化物を含む組成物を付与されたことよ
り構成される場合において、織物に付与するところの反
応硬化前のポリアミドを含む組成物は、ポリアミドと反
応可能な各種硬化剤を含有する。
【0061】本発明におけるポリアミドと反応可能な硬
化剤としては、ポリアミドとと架橋反応する化合物で有
れば限定はなく、例えば、ポリエポキシド化合物、メラ
ミン樹脂、ユリア樹脂、フェノール樹脂、レゾルシン樹
脂、ブロックドポリイソシアネート化合物、および有機
酸類なとどを挙げることができる。
【0062】これらの中でも、ポリエポキシド化合物お
よびメラミン樹脂から選ばれた1種以上であることがよ
り好ましい。
【0063】ポリエポキシド化合物は、分子中に2個以
上のエポキシ基を有する化合物であればいずれでもよい
が、カプロラクタムと上記2-アミノエチルピペラジンア
ジペートおよび/またはポリエチレングリコールジアン
モニウムアジペートとの重縮合物を含む組成物を水性液
として繊維に付与することが好ましいことから、このポ
リエポキシ化合物としても、水との親和性の良好なもの
が好ましく、例えばソルビトールポリグリシジルエーテ
ル(市販品としては、例えばデナコール(登録商標)E
X−614B(ナガセ化成工業(株)製品))、グリセ
ロールポリグリシジルエーテル(市販品としては、例え
ばデナコール(登録商標)EX−313(ナガセ化成工
業(株)製品))、ポリグリセロールポリグリシジルエ
ーテル(市販品としては、例えばデナコール(登録商
標)EX−512またはEX−521(ナガセ化成工業
(株)製品))、およびジグリセロールポリグリシジル
エーテル(市販品としては、例えばデナコール(登録商
標)EX−421(ナガセ化成工業(株)製品))など
を挙げることができる。
【0064】また、メラミン樹脂は、メラミンとホルム
アルデヒドとの重縮合物であり、一般にはメラミンとと
もに尿素を共重縮合したもので、更にはメタノールで一
部をエーテル化せしめたものであってもよい。このメラ
ミン樹脂としては、水溶液の形態のものが好ましく、市
販品としては、例えばSumitex(登録商標)Re
sin M−3(住友化学工業(株)製品)、Sumi
tex(登録商標)Resin M−5S(住友化学工
業(株)製品)およびSumitex(登録商標)Re
sin MC(住友化学工業(株)製品)などが挙げら
れる。
【0065】本発明において、少なくとも表面にポリア
ミドの反応硬化物を含む組成物を含有させた抄紙機用織
物としては、硬化前のポリアミドおよびポリアミドと反
応可能な硬化剤とを含む組成物を添加および/または付
与し加熱によって反応硬化するなどにより、あらかじめ
少なくとも表面にポリアミドの反応硬化物を含む組成物
を含有させた繊維素材を目的の織物に製織したもの、製
織後の織物に硬化前のポリアミドおよびポリアミドと反
応可能な硬化剤を含む組成物を後付与し加熱によって反
応硬化したもの、および両方を組み合わせたものである
ことができる。
【0066】本発明において、ポリアミドの反応硬化物
を含む組成物を少なくとも表面に含有させた抄紙機用織
物の好ましい製造方法としては、例えば、合成繊維の紡
糸・製糸工程で反応硬化前のポリアミドと硬化剤を含む
組成物を含有する水性処理液などを含浸、スプレー、コ
ーティングなどの方法で付与し、エアーワイパー、バキ
ュームワイパー、プレスなどによって付与量を調整した
後、80℃〜230℃の温度で1秒〜10分間定長下で
熱処理することにより得た繊維を目的の抄紙機用織物に
製織する方法、製織した抄紙機用織物に反応硬化前のポ
リアミドと硬化剤とを含有する水性処理液などを含浸、
スプレー、コーティングなどの方法で付与し、エアーワ
イパー、バキュームワイパー、プレスなどによって付与
量を調整した後、80℃〜230℃の温度で1秒〜10
分間定長下で熱処理する方法などを挙げることができ
る。また、抄紙機用織物は、通常は製織後に熱セットさ
れるが、この熱セット前に上記した方法で反応硬化前の
ポリアミドと硬化剤とを含む水性処理液を付与し付与量
を調整した後、織物の熱セットを付与後の熱処理と兼ね
て行うこともできる。
【0067】本発明の抄紙機用織物が少なくとも表面に
含有するポリアミドの反応硬化物を含む組成物が含有す
ることのできるその他の成分として、各種ポリマ類およ
び各種界面活性剤類などから選ばれた少なくとも1種を
含有する組成物であることが、織物表面への付着性、付
着均一性、密着性、耐久性およびガムピッチに対する防
汚性のバランスが優れた織物が得られるため好適であ
る。
【0068】本発明の抄紙機用織物が表面に含有すると
ころのポリアミドの反応硬化物を含む組成物がさらに含
有することのできる各種ポリマ類としては、例えばポリ
ビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポエチレンイミ
ン、ポリビニルピロリドンおよびポリメチルメタアクリ
レートなどを挙げることができるが、これに限定される
ものではない。反応硬化前のポリアミドを含む組成物を
水性液として付与する場合には、例えばポリビニルアル
コール、ポリアクリル酸、ポエチレンイミンおよびポリ
ビニルピロリドンなどの水溶性を有するポリマであるこ
とが好ましい。
【0069】上記反応硬化前のポリアミドを含む組成物
を水性液として付与する場合には、公知のノニオン界面
活性剤、アニオン界面活性剤およびカチオン界面活性剤
を添加することが好ましい。また、あらかじめ各種界面
活性剤を付与した織物に反応硬化前のポリアミドを含む
組成物を水性液として付与することも好ましい。
【0070】本発明の抄紙機用織物における、ポリアミ
ドの反応硬化物を含む組成物の含有量または付与量は任
意であるが、熱処理後の含有量または付与量として0.
001〜1重量%の範囲が好ましく、0.003〜0.
5重量%の範囲が更に好ましい。含有量または付与量の
測定は、組成物を付与した抄紙機用織物と組成物を含有
または付与しないこと以外は組成物を含有または付与し
た織物と同一条件で製造した抄紙機用織物との同一長さ
における重量の差から求めることができる。
【0071】かくして提供される本発明の抄紙機用織物
は、卓越したガムピッチ汚れに対する防汚性を有するも
のであることから、パルプの漉き上げ工程で使用される
抄紙ワイヤー、漉き揚げたパルプを搾水する工程で使用
される抄紙プレスフェルトおよび搾水した湿紙やコーテ
ィング紙などを乾燥する抄紙ドライヤーカンバスなどの
各種抄紙機用織物として好適に使用することができ、産
業上の利用価値が大なるものである。
【0072】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。 [実施例1]次に示す組成のPEI−ODIを含有する
水性処理液を調合した。
【0073】<PEI−ODIを含有する水性処理液の
調合>PEI−ODI約12%と界面活性剤を含有する
水性液である“エポミン”RP−10W((株)日本触
媒製品)200重量部、ソルビトールポリグリシジルエ
ーテルである“デナコール”EX−614B(ナガセ化
成工業(株)製品)8重量部および蒸留水3792重量
部を、撹拌装置付きの混合槽に入れ、撹拌混合すること
により、PEI−ODIを0.6重量%含有する水性処
理液を得た。
【0074】そして、上記の水性処理液をディップ槽に
仕込んだ。
【0075】一方、経糸、緯糸共に直径0.30mmの
PETモノフィラメントからなる2重織りの抄紙ワイヤ
ーを準備し、これを上記のPEI−ODI含有水性処理
液が入ったディップ槽に導入して、水性処理液をディッ
プ付与した。
【0076】次いで、ディップ槽から出た抄紙ワイヤー
に付着した過剰な水性処理液を、エアーワイパーで除去
した後、150℃で10秒間熱処理することにより、P
EI−ODIを含有する組成物0.02重量部を表面に
含有するPETモノフィラメント製抄紙ワイヤーを得
た。
【0077】この抄紙ワイヤーについて、上記布粘着テ
ープ水中剥離法による布粘着テープ剥離応力を測定した
結果、214cN/2.5cmであり、ガムピッチ汚れ
に対する防汚性の優れたものであった。
【0078】[比較実施例1]実施例1において、PE
I−ODI含有水性処理液の付与を省略した以外は、同
様にして得られたPETモノフィラメント製抄紙ワイヤ
ーについて、実施例1と同様に布粘着テープ水中剥離法
による布粘着テープ剥離応力を測定した結果、1205
cN/2.5cmと、ガムピッチ汚れに対する防汚性の
劣るものであった。
【0079】[実施例2]実施例1において、PEI−
ODI含有水性処理液をPETモノフィラメントの製糸
時に付与した。
【0080】すなわち、公知の方法で溶融紡糸・延伸・
熱セットし、熱セットゾーンから出た直径0.30mm
のPETモノフィラメントを、上記のPEI−ODI含
有水性処理液が入ったディップ槽に導入して、水性処理
液を付与し、ディップ槽から出たモノフィラメントに付
着した過剰な水性処理液をエアーワイパーで除去した
後、150℃で6秒間熱処理し巻き取ることにより、P
EI−ODIを表面に約0.02%含有するPETモノ
フィラメントを製造した。
【0081】次に、このPEI−ODIを表面に含有す
るPETモノフィラメントを用いて、実施例1と同様に
織成することにより得られた2重織りの抄紙ワイヤーに
ついて、上記と同様に布粘着テープ水中剥離法による布
粘着テープ剥離応力を測定した結果、217cN/2.
5cmであり、ガムピッチ汚れに対する防汚性の優れた
ものであった。
【0082】[実施例3]実施例1におけるPETモノ
フィラメント製抄紙ワイヤーを、経糸、緯糸共に直径
0.40mmのPETモノフィラメントからなる2重織
りの抄紙ドライヤーカンバスに変更した以外は、実施例
1と同様に行って作成したPEI−ODIを含有する組
成物0.02重量%を表面に含有するPETモノフィラ
メント製抄紙ドライヤーカンバスについて、上記と同様
に布粘着テープ水中剥離法による布粘着テープ剥離応力
を測定した結果、231cN/2.5cmであり、ガム
ピッチ汚れに対する防汚性の優れたものであった。 [比較実施例2]実施例3において、PEI−ODI含
有水性処理液の付与を省略した以外は実施例3と同様に
して得られたPETモノフィラメント製抄紙ドライヤー
カンバスについて、上記と同様に布粘着テープ水中剥離
法による布粘着テープ剥離応力を測定した結果、131
0cN/2.5cmであり、ガムピッチ汚れに対する防
汚性の劣るものであった。
【0083】[実施例4]実施例3において、PETモ
ノフィラメント製ドライヤーカンバスを、直径0.40
mmのPPSモノフィラメント製ドライヤーカンバスに
変更した以外は実施例3と同様に行って作成したPEI
−ODIを含有する組成物0.02重量%を表面に含有
するPPSモノフィラメント製抄紙ドライヤーカンバス
について、上記と同様に布粘着テープ水中剥離法による
布粘着テープ剥離応力を測定した結果、240cN/
2.5cmであり、ガムピッチ汚れに対する防汚性の優
れたものであった。
【0084】[比較実施例3]実施例4において、PE
I−ODI含有水性処理液の付与を省略した以外は実施
例4と同様にして得られたPPSモノフィラメント製抄
紙ドライヤーカンバスについて、上記と同様に布粘着テ
ープ水中剥離法による布粘着テープ剥離応力を測定した
結果、1281cN/2.5cmであり、ガムピッチ汚
れに対する防汚性の劣るものであった。
【0085】[実施例5]次に示す組成のPVA−PD
Iを含有するトルエン溶液を調合した。
【0086】<PVA−PDIを含有するトルエン溶液
の調合>PVA−PDIである“アシオレジン”RA−
95(アシオ産業(株)製品)24重量部、ペンタエリ
スリトールポリグリシジルエーテルである“デナコー
ル”EX−411(ナガセ化成工業(株)製品)8重量
部およびトルエン3968重量部を防爆型撹拌装置付き
混合槽に入れ、ドラフト内で撹拌混合することにより、
PVA−PDIを0.6重量%含有するトルエン溶液を
得た。
【0087】実施例1において、PEI−ODIを含有
する水性処理液に代えて、上記のPVA−PDIを含有
するトルエン溶液を使用した以外は、同様にして得られ
たPETモノフィラメント製抄紙ワイヤーについて、上
記と同様に布粘着テープ水中剥離法による布粘着テープ
剥離応力を測定した結果、229cN/2.5cmであ
り、ガムピッチに対する防汚性の優れたものであった。
【0088】[実施例6] 実施例5において、PET
モノフィラメント製抄紙ワイヤーを、経糸、緯糸共に直
径0.40mmのPETモノフィラメントからなる2重
織りの抄紙ドライヤーカンバスに変更した以外は、実施
例5と同様に行って作成したPVA−PDIを含有する
組成物0.02重量%を表面に含有するPETモノフィ
ラメント製抄紙ドライヤーカンバスについて、上記と同
様に布粘着テープ水中剥離法による布粘着テープ剥離応
力を測定した結果、245cN/2.5cmであり、ガ
ムピッチ汚れに対する防汚性の優れたものであった。
【0089】[実施例7]実施例3において、PETモ
ノフィラメント製抄紙ドライヤーカンバスを、経糸、緯
糸共に直径0.40mmのポリプロピレンモノフィラメ
ントからなる2重織りの抄紙ドライヤーカンバスに変更
した以外は、実施例4と同様に行って作成したPEI−
ODIを含有する組成物0.02重量%を表面に含有す
るポリプロピレンモノフィラメント製抄紙ドライヤーカ
ンバスについて、上記と同様に布粘着テープ水中剥離法
による布粘着テープ剥離応力を測定した結果、235c
N/2.5cmであり、ガムピッチ汚れに対する防汚性
の優れたものであった。
【0090】[比較実施例4]実施例7において、PE
I−ODI含有水性処理液の付与を省略した以外は、同
様にして得られたポリプロピレンモノフィラメント製抄
紙ドライヤーカンバスについて、上記と同様に布粘着テ
ープ水中剥離法による布粘着テープ剥離応力を測定した
結果、12308cN/2.5cmであり、ガムピッチ
汚れに対する防汚性の劣るものであった。
【0091】[実施例8]実施例1におけるPETモノ
フィラメント製抄紙ワイヤーを、直径0.21mmのナ
イロン6モノフィラメントの3本撚糸を経糸および緯糸
とする2重織物(坪量600g/m2 )を基布とし、ナ
イロン66短繊維をバット(表目付400g/m2 、裏
目付200g/m2 )として、ニードルパンチで植え込
んだ抄紙プレスフェルトに変更した以外は、実施例1と
同様に行って作成したPEI−ODIを含有する組成物
0.08重量%を表面に含有する抄紙プレスフェルトに
ついて、上記と同様に布粘着テープ水中剥離法による布
粘着テープ剥離応力を測定した結果、59cN/2.5
cmであり、ガムピッチ汚れに対する防汚性の優れたも
のであった。
【0092】[比較実施例5]実施例8において、PE
I−ODI含有水性処理液の付与を省略した以外は、同
様にして得られた抄紙プレスフェルトについて、上記と
同様に布粘着テープ水中剥離法による布粘着テープ剥離
応力を測定した結果、338cN/2.5cmであり、
ガムピッチ汚れに対する防汚性の劣るものであった。
【0093】[実施例9]実施例8において、バットと
してのナイロン66短繊維を、短繊維の製糸工程におい
て、実施例1で使用したPEI−ODIを含有する水性
処理液を付与し、150℃で5分間熱処理したナイロン
66短繊維に変更して製織し、製織後のPEI−ODI
を含有する水性処理液処理を省略した以外は、同様にし
て得た抄紙プレスフェルトについて、上記と同様に布粘
着テープ水中剥離法による布粘着テープ剥離応力を測定
した結果、57cN/2.5cmであり、ガムピッチ汚
れに対する防汚性の優れたものであった。
【0094】[実施例10]水溶性ポリアミドであるカ
プロラクタムと2-アミノエチルピペラジンアジペートと
の重縮合物を含む組成物を含有する水性処理液(以下、
処理液[A]という)を次の方法で調合した。 <処理液[A]の調合>カプロラクタムと2-アミノエチ
ルピペラジンアジペートとの重縮合物ペレットであるA
Qナイロン A−70(東レ(株)製品)0.5重量部
と、蒸留水99.4重量部とを攪拌機付き溶解槽に仕込
み、25℃で3時間攪拌してAQナイロン A−90水
溶液を得た。次いで、硬化剤としてソルビトールポリグ
リシジルエーテルである“デナコール”(登録商標)E
X−614B(ナガセ化成工業(株)製品)0.1重量
部を、上記したAQナイロン A−70水溶液中に投入
し、25℃で30分間攪拌することにより、ポリアミド
であるカプロラクタムと2-アミノエチルピペラジンアジ
ペートとの重縮合物と硬化剤であるソルビトールポリグ
リシジルエーテルを含む組成物を含有する処理液[A]
を得た。
【0095】そして、上記の処理液[A]をディップ槽
に仕込んだ。
【0096】一方、実施例1で使用したものと同じ、経
糸、緯糸共に直径0.30mmのPETモノフィラメン
トからなる2重織りの抄紙ワイヤーを準備し、これを上
記の処理液[A]が入ったディップ槽に導入して、処理
液[A]をディップ付与した。
【0097】次いで、ディップ槽から出た抄紙ワイヤー
に付着した過剰な処理液[A]を、エアーワイパーで除
去した後、150℃で10秒間熱処理することにより、
カプロラクタムと2-アミノエチルピペラジンアジペート
との重縮合物の反応硬化物を含有する組成物約0.02
重量部を表面に含有するPETモノフィラメント製抄紙
ワイヤーを得た。
【0098】この抄紙ワイヤーについて、上記布粘着テ
ープ水中剥離法による布粘着テープ剥離応力を測定した
結果、114cN/2.5cmであり、ガムピッチ汚れ
に対する防汚性の優れたものであった。
【0099】[実施例11]実施例2における、PEI
−ODI含有水性処理液を上記処理液[A]に変更した
以外は実施例2と同様に行って、ポリアミド反応硬化物
を含む組成物を織物の表面に約0.02重量%含有する
PETモノフィラメント製抄紙ワイヤーを得た。
【0100】このようにして得られた抄紙ワイヤーにつ
いて上記布粘着テープ水中剥離法による布粘着テープ剥
離応力を測定した結果、101cN/2.5cmであ
り、ガムピッチ汚れに対する防汚性の優れたものであっ
た。
【0101】[実施例12] 実施例1におけるPET
モノフィラメント製抄紙ワイヤーを、経糸、緯糸共に直
径0.40mmのPETモノフィラメントからなる2重
織りの抄紙ドライヤーカンバスに変更した以外は、実施
例1と同様に行って作成したポリアミド反応硬化物を含
む組成物0.02重量%を表面に含有するPETモノフ
ィラメント製抄紙ドライヤーカンバスについて、上記と
同様に布粘着テープ水中剥離法による布粘着テープ剥離
応力を測定した結果、102cN/2.5cmであり、
ガムピッチ汚れに対する防汚性の優れたものであった。
【0102】[実施例13]実施例12におけるPET
モノフィラメント製抄紙ドライヤーカンバスを、直径
0.40mmのPPSモノフィラメント製ドライヤーカ
ンバスに変更した以外は実施例12と同様に行って作成
したPEI−ODIを含有する組成物0.02重量%を
表面に含有するPPSモノフィラメント製抄紙ドライヤ
ーカンバスについて、上記と同様に布粘着テープ水中剥
離法による布粘着テープ剥離応力を測定した結果、11
3cN/2.5cmであり、ガムピッチ汚れに対する防
汚性の優れたものであった。
【0103】[実施例14]実施例12におけるPET
モノフィラメント製抄紙ドライヤーカンバスを、直径
0.40mmのポリプロピレンモノフィラメント製抄紙
ドライヤーカンバスに変更した以外は実施例12と同様
に行って作成したポリアミドの反応硬化物を含む組成物
0.02重量%を表面に含有するポリプロピレンモノフ
ィラメント製抄紙ドライヤーカンバスについて、上記と
同様に布粘着テープ水中剥離法による布粘着テープ剥離
応力を測定した結果、105cN/2.5cmであり、
ガムピッチ汚れに対する防汚性の優れたものであった。
【0104】[実施例15]実施例10における処理液
[A]が含有する水溶性ポリアミドを、カプロラクタム
とポリエチレングリコールジアンモニウムアジペートと
の重縮合物ペレットであるAQナイロン P−70(東
レ(株)製品)に変更し、硬化剤をメラミン樹脂である
Sumitex(登録商標)Resin M−3(住友
化学工業(株)製品)に変更して調合した処理液(以
下、処理液[B]という)を使用した以外は、実施例1
と同様に行って、ポリアミド反応硬化物を含む組成物を
織物の表面に約0.02重量%含有するPETモノフィ
ラメント製抄紙ワイヤーを得た。
【0105】このようにして得られた抄紙ワイヤーにつ
いて上記布粘着テープ水中剥離法による布粘着テープ剥
離応力を測定した結果、96cN/2.5cmであり、
ガムピッチ汚れに対する防汚性の優れたものであった。
【0106】[実施例16]実施例8において抄紙プレ
スフェルトに付与したPEI−ODIを含有する水性処
理液を、処理液[A]に変更した以外は実施例8と同様
に行って、ポリアミドの反応硬化物を含む組成物0.0
8重量%を表面に含有する抄紙プレスフェルトを得た。
該プレスフェルトについて上記と同様に布粘着テープ水
中剥離法による布粘着テープ剥離応力を測定した結果、
40cN/2.5cmであり、ガムピッチ汚れに対する
防汚性の優れたものであった。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の抄紙機用
織物は、本発明の抄紙機用織物は、卓越したガムピッチ
汚れに対する防汚性を有するものであることから、パル
プの漉き上げ工程で使用される織物抄紙ワイヤー、漉き
揚げたパルプを搾水する工程で使用される抄紙プレスフ
ェルトおよび搾水した湿紙やコーティング紙などを乾燥
する抄紙ドライヤーカンバスなどの各種抄紙機用織物と
して好適に使用することができ、産業上の利用価値が大
なるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06M 15/59 D06M 15/59 D21F 1/10 D21F 1/10 (72)発明者 前田 裕平 静岡県三島市4845番地 東レ株式会社三島 工場内 (72)発明者 青野 正二 静岡県三島市4845番地 東レ株式会社三島 工場内 (72)発明者 木下 明 愛知県岡崎市昭和町字河原1番地 東レ・ モノフィラメント株式会社内 (72)発明者 山上 隆之 愛知県岡崎市昭和町字河原1番地 東レ・ モノフィラメント株式会社内 Fターム(参考) 4L033 AA06 AA07 AA08 AB05 AC04 AC15 CA49 CA50 CA55 4L048 AA19 AA21 AA24 AB10 BB01 DA39 4L055 CE25 CE39 CF26 EA40 FA22 FA30

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(1)〜(9)の布粘着テープ水中
    剥離法により測定した布粘着テープ剥離応力が300c
    N/2.5cm以下であることを特徴とする抄紙機用織
    物。 記 (1)抄紙機用織物を、この織物の経糸方向を長手方向
    として120mm×50mmの長方形に切断して織物片
    を作成する(ここで、この織物片が抄紙機上で紙と接触
    する面を「表面」、紙と接触しない面を「裏面」とす
    る)。 (2)厚さ150〜250μm、横巾50mm、縦長さ
    120mmのポリエチレンテレフタレート製2軸延伸フ
    ィルム片を1枚用意し、前記(1)の織物片の「裏面」
    を上にして、この織物片とフィルム片の短辺の一端同士
    を重ならないように合わせて、片面に粘着剤の塗布され
    た布粘着テープ(約25mm×25mm)を、前記織物
    片とフィルム片の両端に渡るように貼付し、前記織物片
    とフィルム片とが縦方向に繋ぎ合わされた試料を作成す
    る。 (3)底の平坦な平バット内に硝子板(厚さ8mm、縦
    200mm、横80mm)を敷き、この硝子板表面が約
    15mm沈む位置になるまで前記平バットに水を注ぐ。 (4)前記平バットの水中に、前記(2)で作成した試
    料を浸漬し、30分間放置する。 (5)水中の前記試料の織物片の「表面」を上向き、か
    つ前記織物片が左側になるようにしてから、横巾25m
    m、縦長さ150mmに切断した片面に粘着剤が塗布さ
    れた布粘着テープ(ニチバン(株)製、段ボール包装用
    強粘着テープ<LS>No.101Nまたは同等品)を
    水中に入れ、この布粘着テープの長手方向左端を前記織
    物片の左端と合わせ、かつ前記織物片と布粘着テープの
    長手方向に平行な中心とを合わせて、前記織物片に前記
    布粘着テープを仮貼付する。次いで、前記織物片の右端
    に約30mm残っている前記布粘着テープを、前記フィ
    ルム面にしっかりと貼付する。 (6)前記布粘着テープ貼付試料を裏返して、前記
    (1)で織物とフィルムとを繋ぎ合わせるために貼付し
    た前記布粘着テープを取り除く。 (7)前記布粘着テープ貼付試料の「表面」を上向きに
    し、前記織物片が硝子板上に完全に乗るようにセットし
    て、前記織物片に仮貼付されている前記布粘着テープ上
    に、重量1.43Kg、巾5cm、直径8.6cmのゴ
    ムローラーを、前記布粘着テープを重ねたフィルムの長
    手方向に片道走行させることにより、水中で前記布粘着
    テープを前記布粘着テープ貼付試料の「表面」に貼付し
    て剥離応力測定用試料を作成する。 (8)前記剥離応力測定用試料を水中から取り出し、前
    記織物片とフィルムとの接合部を支点にして、前記布粘
    着テープ貼付面が内側になるように山折りし、次いで山
    折りの支点部から前記織物片に貼付されている前記布粘
    着テープを長さ約1cm剥がし、露出した繊維貼付フィ
    ルム端部をテンシロンの上チャックにセットし、一方の
    前記織物片の貼付されていない前記フィルムの下端(山
    折りの裾部)の端を、前記テンシロンの下チャックにセ
    ットして、引張速度100mm/分、チャートスピード
    100mm/分の条件で剥離応力を測定し、剥離応力の
    高い山と剥離応力の低い谷とが交互に連なった剥離応力
    チャートを得る。 (9)得られた剥離応力チャートの最初の剥離応力の高
    い山から2cm後の剥離応力の高い山を始点として、一
    個一個の交互の山と谷各40点の剥離応力を読み取り、
    その平均値をもって剥離応力とし、この測定の繰返し1
    0回の平均値を布粘着テープ剥離応力とする。
  2. 【請求項2】 前記織物が、モノフィラメントを少なく
    とも一部の構成素材とするものであることを特徴とする
    請求項1に記載の抄紙機用織物。
  3. 【請求項3】 前記織物の少なくとも表面に、炭素数8
    〜20のアルキル基を側鎖に有するポリマを含む組成物
    を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載の抄紙機用織物。
  4. 【請求項4】 前記炭素数8〜20のアルキル基を側鎖
    に有するポリマが、ポリエチレンイミンと炭素数8〜2
    0のアルキルイソシアネートとの付加物またはポリビニ
    ルアルコールと炭素数8〜20のアルキルイソシアネー
    トとの付加物であることを特徴とする請求項3に記載の
    抄紙機用織物。
  5. 【請求項5】 前記炭素数8〜20のアルキル基を側鎖
    に有するポリマであるところの前記ポリエチレンイミン
    と炭素数8〜20のアルキルイソシアネートとの付加物
    またはポリビニルアルコールと炭素数8〜20のアルキ
    ルイソシアネートとの付加物におけるアルキルイソシア
    ネートが、オクタデシルイソシアネートまたはペンタデ
    シルイソシアネートであることを特徴とする請求項4に
    記載の抄紙機用織物。
  6. 【請求項6】 前記炭素数8〜20のアルキル基を側鎖
    に有するポリマが硬化剤との反応硬化物であることを特
    徴とする請求項3〜5に記載の抄紙機用織物。
  7. 【請求項7】 前記炭素数8〜20のアルキル基を側鎖
    に有するポリマが反応している硬化剤が、ポリエポキシ
    ド化合物であることを特徴とする請求項6に記載の抄紙
    機用織物。
  8. 【請求項8】 前記抄紙機用織物の少なくとも表面に、
    ポリアミドの反応硬化物を含む組成物を含有することを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載の抄紙機用織
    物。
  9. 【請求項9】 前記組成物に含まれるポリアミドの反応
    硬化物が、水溶性ポリアミドの反応硬化物であることを
    特徴とする請求項8に記載の抄紙機用織物。
  10. 【請求項10】 前記組成物に含まれるポリアミドの反
    応硬化物が、カプロラクタムと、2-アミノエチルピペラ
    ジンアジペートおよび/またはポリエチレングリコール
    ジアンモニウムアジペートとの重縮合物の反応硬化物で
    あることを特徴とする請求項7または請求項8または請
    求項9に記載の抄紙機用織物。
  11. 【請求項11】 前記組成物に含まれるポリアミド反応
    硬化物が、ポリエポキシド化合物およびメラミン樹脂か
    ら選ばれた1種以上の硬化剤との反応硬化物であること
    を特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の抄
    紙機用織物。
  12. 【請求項12】 前記織物が、飽和ポリエステル、ポリ
    アミドおよびポリフェニレンスルフィドから選ばれた少
    なくとも一種のポリマを含有する繊維からなるものであ
    ることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記
    載の抄紙機用織物。
  13. 【請求項13】 前記抄紙機用織物を構成する繊維にお
    ける飽和ポリエステルが、ポリエチレンテレフタレート
    であることを特徴とする請求項12に記載の抄紙機用織
    物。
  14. 【請求項14】 抄紙機用織物が抄紙ワイヤー、抄紙プ
    レスフェルトまたは抄紙ドライヤーカンバスであること
    を特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の抄
    紙機用織物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008019527A (ja) * 2006-07-13 2008-01-31 Toray Ind Inc 防汚性モノフィラメントおよび工業用織物
JP2011511179A (ja) * 2008-02-06 2011-04-07 ハバシット アクチエンゲゼルシャフト カウンタバンドテープ
JP2016047970A (ja) * 2014-08-27 2016-04-07 帝人モノフィラメント株式会社 濾過材用モノフィラメント
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JP7508780B2 (ja) 2018-12-18 2024-07-02 東レ株式会社 酸化セリウムのナノ粒子、酸化セリウムのナノ粒子の製造方法、ポリペプチドの分解方法、酸化酵素代替物、漂白剤、消毒剤、抗酸化酵素代替物、ラジカル消去剤、抗カビ剤および抗ウイルス剤

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