JP2003268676A - 濾過・搬送ベルト織物用繊維およびその用途 - Google Patents
濾過・搬送ベルト織物用繊維およびその用途Info
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Abstract
状物濾過フィルター、不織布製品搬送ベルト、および抄
紙ワイヤー、抄紙ドライヤーカンバスおよび抄紙プレス
フェルトなどの抄紙機用織物の構成素材として有用な濾
過・搬送ベルト織物用繊維を提供する。 【解決手段】繊維の少なくとも表面に、エポキシ化ポリ
アミド反応硬化物を含む組成物を含有することを特徴と
する濾過・搬送ベルト織物用繊維。
Description
過・搬送ベルト織物用繊維に関するものであり、特に木
材ピッチおよび回収ダンボール古紙原料に付着していた
ガムテープ粘着糊などの粘着性汚れ物(ガムピッチ汚
れ)が付着し難く、かつ付着したガムピッチ汚れを洗浄
しやすいなどの優れた防汚性を有し、各種液状物濾過フ
ィルター、不織布製品搬送ベルト、および抄紙ワイヤ
ー、抄紙ドライヤーカンバスおよび抄紙プレスフェルト
などの抄紙機用織物の構成素材などとして好適な濾過・
搬送ベルト織物用繊維に関するものである。
ドおよびポリアミドなどの熱可塑性樹脂からなる繊維
は、優れた抗張力および耐熱性などを有していることか
ら、従来より各種工業用織物の構成素材として使用され
ており、例えば、各種液状物濾過フィルター、不織布製
品搬送ベルト、および抄紙業界における抄紙ワイヤー、
抄紙ドライヤーカンバスおよび抄紙プレスフェルトなど
の構成素材として広く使用されてきた。
は、紙原料中に存在する各種填料、スライム、木材ピッ
チおよび回収ダンボール古紙原料に付着していたガムテ
ープ粘着糊などの汚れ物が、熱可塑性樹脂製モノフィラ
メントなどの繊維からなる抄紙用織物類に付着すること
により、濾水効率の低下、搾水効率の低下および乾燥効
率の低下などの工程上の問題を生じるばかりか、これら
汚れ物が紙へ転写することによる製品紙の品位低下など
が重大な問題となっていた。
系の薬剤またはポリマを添加または付与した熱可塑性樹
脂製繊維が提案され、一部使用されてきた。しかしなが
ら、この繊維では、木材ピッチおよび回収ダンボール古
紙原料に付着していたガムテープ粘着糊などの粘着性汚
れ物(以下、ガムピッチ汚れという)の付着に対しては
ほとんど効果がないことから、さらなる改善が望まれて
いた。
来技術における問題点の解決を課題として検討した結果
達成されたものであり、木材ピッチおよび回収ダンボー
ル古紙原料に付着していたガムテープ粘着糊などのガム
ピッチ汚れが付着し難く、かつ付着したガムピッチ汚れ
を洗浄しやすいなどの優れた防汚性を有し、特に抄紙ワ
イヤー、抄紙ドライヤーカンバスおよび抄紙プレスフェ
ルトなどの抄紙機用織物などの構成素材として好適なモ
ノフィラメントなどの濾過・搬送ベルト織物用繊維の提
供を目的とするものである。
・搬送ベルト織物用繊維は、繊維の少なくとも表面に、
エポキシ化ポリアミドの反応硬化物を含む組成物を含有
することを特徴とする。
維においては、前記組成物に含まれるエポキシ化ポリア
ミドの反応硬化物が、水溶性エポキシ化ポリアミドの反
応硬化物であること、下記(1)〜(10)の布粘着テ
ープ水中貼付剥離法により測定した繊維の布粘着テープ
剥離応力が250cN/2.5cm以下であること 記 (1)厚さ150〜250μ、横巾3cm、縦長さ12
cmのポリエチレンテレフタレート製2軸延伸フィルム
を2枚用意し、各々のフィルムの3cm巾の一端同士を
重ならないように合わせて、この合わせ面に、片面に粘
着剤の塗布された2.5cm×2.5cmサイズの布粘
着テープを、前記2枚のフィルムの両端に渡るように貼
付することにより、接合部で縦方向に繋ぎ合わされた見
かけの縦長さ約24cm、横巾3cmのフィルムを作成
する。 (2)前記の2枚が繋ぎ合わされたフィルムの前記粘着
テープの貼付されていない面のどちらか半分(一枚のフ
ィルム)に、横巾2.5cm、縦長さ12cmの両面粘
着テープ(日東電工(株)製品、No.523または同
等品)を、前記フィルムと前記両面粘着テープの横巾方
向のセンターを合わせて長手方向に揃えて貼付する。 (3)長さ約20cmに切断した繊維試料を、前記両面
粘着テープを貼付したフィルムの粘着テープ上に、前記
フィルムの長手方向と平行に隙間無く貼付し、前記両面
粘着テープの長手方向の両端からはみ出している前記繊
維試料の余端を鋏で切除する。 (4)底の平坦な平バット内に硝子板(厚さ0.8c
m、縦20cm、横10cm)を敷き、この硝子板表面
が約1.5cm沈む位置になるまで前記平バットに水を
注ぐ。 (5)前記平バットの水中に、前記(3)で作成した繊
維試料貼付フィルムを浸漬し、30分間放置する。 (6)水中の前記繊維試料貼付フィルムを、繊維貼付面
を上向き、かつ繊維面が左側になるようにしてから、横
巾2.5cm、縦長さ15cmに切断した片面に粘着剤
が塗布された布粘着テープ(ニチバン(株)製、段ボー
ル包装用強粘着テープ<LS>No.101Nまたは同
等品)を水中に入れ、この布粘着テープの長手方向左端
を前記繊維試料貼付フィルムの繊維面左端と合わせて、
前記繊維試料上に前記布粘着テープを仮貼付する。次い
で、前記繊維面右端に約3cm残っている前記布粘着テ
ープを、前記フィルム面にしっかりと貼付する。 (7)前記繊維試料貼付フィルムを裏返して、前記
(1)で2枚のフィルムを繋ぎ合わせるために貼付した
前記布粘着テープを取り除く。 (8)前記繊維試料貼付フィルムの繊維貼付面を上向き
にし、この繊維試料貼付フィルムを繊維貼付部分が硝子
板上に完全に乗るようにセットして、前記繊維試料の表
面に仮貼付されている前記布粘着テープ上に、重量1.
43Kg、巾5cm、直径8.6cmのゴムローラー
を、前記布粘着テープを重ねたフィルムの長手方向に片
道走行させることにより、水中で前記布粘着テープを前
記繊維試料に貼付して剥離応力測定用試料を作成する。 (9)前記剥離応力測定用試料を水中から取り出し、前
記2枚のフィルムの接合部を支点にして、前記布粘着テ
ープの貼付面が内側になるように山折りし、次いで山折
りの支点部から繊維上に貼付されている前記布粘着テー
プを長さ約1cm剥がし、露出した繊維貼付フィルム端
部を、テンシロンの上チャックにセットし、一方の繊維
試料の貼付されていない前記フィルムの下端(山折りの
裾部)の端を、前記テンシロンの下チャックにセットし
て、引張速度100mm/分、チャートスピード100
mm/分の条件で剥離応力を測定し、剥離応力の高い山
と剥離応力の低い谷とがほぼ交互に連なった剥離応力チ
ャートを得る。 (10)得られた剥離応力チャートの最初の剥離応力の
高い山から約2cm後の剥離応力の高い山を始点とし
て、一個一個の交互の山と谷各40点の剥離応力を読み
取り、その平均値をもって剥離応力とし、この測定10
回の平均値を布粘着テープ剥離応力とする。
フェニレンスルフィドおよびポリアミドから選ばれた一
種を50重量%以上含有する熱可塑性樹脂であること 前記繊維を構成するポリエステルがポリエチレンテレフ
タレートであること前記繊維が抄紙機用織物の構成素材
用であること 前記繊維がモノフィラメントであって、抄紙ワイヤーま
たは抄紙ドライヤーカンバスの構成素材用であること 前記繊維が短繊維であって、抄紙プレスフェルトの構成
素材用であること が、いずれも好ましい条件であり、これらの条件の少な
くとも一つの条件を満たすことによって一層優れた効果
の取得を期待することができる。
る。
維および合成繊維などのいかなるものであってもよく、
何ら限定されるものではない。
繊維の少なくとも表面に、エポキシ化ポリアミドの反応
硬化物を含む組成物を含有する繊維である。
の反応硬化物とは、分子内にエポキハ基を有する各種ポ
リアミドが化学的に架橋反応して硬化した硬化物のこと
である。
おけるエポキシ基を含有するポリアミドは、ポリアミド
1分子内にエポキシ基を最低1個、好ましくは複数個含
有するポリアミドであり、骨格となるポリアミドとして
は、その分子の繰り返し単位中に1個以上のアミド基を
有するポリマであればいずれでもよく、例えば、ナイロ
ン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン11、
ナイロン12、ナイロン46、ナイロンMXD6、ナイ
ロン612、各種ポリアミドのアミド基の少なくとも一
部をメトキシメチル化したメトキシメチル化ポリアミ
ド、ナイロン6/66共重合体、ε-カプロラクタムや
ω-ラウロラクタムなどのラクタム類とアミノエチルピ
ペラジンとの重縮合物、ε-カプロラクタムやω-ラウロ
ラクタムなどのラクタム類とポリエチレングリコールジ
アンモニウムアジペートとの重縮合物、ε-カプロラク
タムやω-ラウロラクタムなどのラクタム類とアミノエ
チルピペラジンおよびポリエチレングリコールジアンモ
ニウムアジペートとの重縮合物などのポリアミド、ダイ
マーもしくはトリマー不飽和脂肪酸とポリアルキレンポ
リアミンとから得られるポリアミド、ポリアルキレンポ
リアミンとジシアンジアミドとから得られるポリアミ
ド、アルキレンジアミン類およびポリアルキレンポリア
ミンから選ばれるポリアミン(a)、尿素類(b)、二塩基性
カルボン酸類(c)、ラクタム類(d)とから得られるポリア
ミドなどを挙げることができるが、これらに何ら限定さ
れるものではない。
記したポリアミドに、定法によってエピハロヒドリン
類、α,γ−ジハロ−β−ヒドリン類およびポリグリシ
ジル化合物から選ばれた少なくとも1種を反応させるこ
とによって得ることができる。
水溶性エポキシ化ポリアミドを採用することが、本発明
の繊維の製造が容易であることから好適である。
えばε-カプロラクタムやω-ラウロラクタムなどのラク
タム類とポリエチレングリコールジアンモニウムアジペ
ートとの重縮合物に、エピハロヒドリン類、α,γ−ジ
ハロ−β−ヒドリン類およびポリグリシジル化合物から
選ばれた少なくとも1種を反応させたもの、ε-カプロ
ラクタムやω-ラウロラクタムなどのラクタム類とポリ
エチレングリコールジアンモニウムアジペートとの重縮
合物に、エピハロヒドリン類、α,γ−ジハロ−β−ヒ
ドリン類およびポリグリシジル化合物から選ばれた少な
くとも1種を反応させたもの、ダイマーもしくはトリマ
ー不飽和脂肪酸とポリアルキレンポリアミンとから得ら
れるポリアミに、エピハロヒドリン類、α,γ−ジハロ
−β−ヒドリン類およびポリグリシジル化合物から選ば
れた少なくとも1種を反応させたもの、ポリアルキレン
ポリアミンとジシアンジアミドとから得られるポリアミ
ドに、エピハロヒドリン類、α,γ−ジハロ−β−ヒド
リン類およびポリグリシジル化合物から選ばれた少なく
とも1種を反応させたもの、アルキレンジアミン類およ
びポリアルキレンポリアミンから選ばれるポリアミン
(a)、尿素類(b)、二塩基性カルボン酸類(c)、ラクタム
類(d)とから得られるポリアミドに、エピハロヒドリン
類、α,γ−ジハロ−β−ヒドリン類およびポリグリシ
ジル化合物から選ばれた少なくとも1種を反応させたも
のなどを挙げることができるが、これらに何ら限定され
るものではない。
溶液として市販されており、例えばSumitex(登
録商標)Resin AR−5(住友化学(株)製
品)、およびSumitex(登録商標)Resin
AR−8(住友化学(株)製品)などを採用することが
できる。
このエポキシ化ポリアミドを繊維の少なくとも表面に含
有させ、次いで熱処理することによって、特別な反応性
硬化剤を使用することなく、エポキシ化ポリアミドを自
己反応硬化することができるため、従来になく効率的で
ある。
物を含有する濾過・搬送ベルト織物用繊維の製造は、繊
維素材が熱可塑性ポリマである場合には、ポリアミドと
硬化剤とを含む組成物を繊維製造時にポリマに溶融混練
して行う方法により行うことができ、またポリアミドと
硬化剤とを含む組成物を水や各種有機溶剤の溶液として
繊維に含浸、コーティング、スプレーする方法であれ
ば、全ての繊維素材に適用することができる。
る場合には、このエポキシ化ポリアミドを含む組成物
を、水性液として繊維に含浸またはコーティングし熱処
理することで反応硬化する方法が好ましい。
おける、エポキシ化ポリアミドを含む組成物の水性液濃
度は任意に設計できるが、0.01〜10重量%の濃度
範囲が好ましく、0.1〜2重量%の濃度範囲が更に好
ましい。また、本発明の繊維における、エポキシ化ポリ
アミドの反応硬化物を含む組成物の含有量または付与量
は任意であるが、0.001〜1重量%の範囲であり、
0.003〜0.5重量%の範囲が更に好ましい。
下記(1)〜(10)の布粘着テープ水中貼付剥離法に
より測定した布粘着テープ剥離応力が250cN/2.
5cm以下であることが、木材ピッチおよび回収ダンボ
ール古紙原料に付着していたガムテープ粘着糊などのガ
ムピッチ汚れが付着し難く、かつ付着したガムピッチ汚
れを洗浄しやすいなどの優れた防汚性を有するための重
要な要件である。この観点からは、下記(1)〜(1
0)の布粘着テープ水中貼付剥離法により測定した繊維
の布粘着テープ剥離応力が150cN/2.5cm以下
であることが更に好ましい。
cmのポリエチレンテレフタレート製2軸延伸フィルム
を2枚用意し、各々のフィルムの3cm巾の一端同士を
重ならないように合わせて、この合わせ面に、片面に粘
着剤の塗布された2.5cm×2.5cmサイズの布粘
着テープを、前記2枚のフィルムの両端に渡るように貼
付することにより、接合部で縦方向に繋ぎ合わされた見
かけの縦長さ約24cm、横巾3cmのフィルムを作成
する。 (2)前記の2枚が繋ぎ合わされたフィルムの前記粘着
テープの貼付されていない面のどちらか半分(一枚のフ
ィルム)に、横巾2.5cm、縦長さ12cmの両面粘
着テープ(日東電工(株)製品、No.523または同
等品)を、前記フィルムと前記両面粘着テープの横巾方
向のセンターを合わせて長手方向に揃えて貼付する。 (3)長さ約20cmに切断した繊維試料を、前記両面
粘着テープを貼付したフィルムの粘着テープ上に、前記
フィルムの長手方向と平行に隙間無く貼付し、前記両面
粘着テープの長手方向の両端からはみ出している前記繊
維試料の余端を鋏で切除する。 (4)底の平坦な平バット内に硝子板(厚さ0.8c
m、縦20cm、横10cm)を敷き、この硝子板表面
が約1.5cm沈む位置になるまで前記平バットに水を
注ぐ。 (5)前記平バットの水中に、前記(3)で作成した繊
維試料貼付フィルムを浸漬し、30分間放置する。 (6)水中の前記繊維試料貼付フィルムを、繊維貼付面
を上向き、かつ繊維面が左側になるようにしてから、横
巾2.5cm、縦長さ15cmに切断した片面に粘着剤
が塗布された布粘着テープ(ニチバン(株)製、段ボー
ル包装用強粘着テープ<LS>No.101Nまたは同
等品)を水中に入れ、この布粘着テープの長手方向左端
を前記繊維試料貼付フィルムの繊維面左端と合わせて、
前記繊維試料上に前記布粘着テープを仮貼付する。次い
で、前記繊維面右端に約3cm残っている前記布粘着テ
ープを、前記フィルム面にしっかりと貼付する。 (7)前記繊維試料貼付フィルムを裏返して、前記
(1)で2枚のフィルムを繋ぎ合わせるために貼付した
前記布粘着テープを取り除く。 (8)前記繊維試料貼付フィルムの繊維貼付面を上向き
にし、この繊維試料貼付フィルムを繊維貼付部分が硝子
板上に完全に乗るようにセットして、前記繊維試料の表
面に仮貼付されている前記布粘着テープ上に、重量1.
43Kg、巾5cm、直径8.6cmのゴムローラー
を、前記布粘着テープを重ねたフィルムの長手方向に片
道走行させることにより、水中で前記布粘着テープを前
記繊維試料に貼付して剥離応力測定用試料を作成する。 (9)前記剥離応力測定用試料を水中から取り出し、前
記2枚のフィルムの接合部を支点にして、前記布粘着テ
ープの貼付面が内側になるように山折りし、次いで山折
りの支点部から繊維上に貼付されている前記布粘着テー
プを長さ約1cm剥がし、露出した繊維貼付フィルム端
部を、テンシロンの上チャックにセットし、一方の繊維
試料の貼付されていない前記フィルムの下端(山折りの
裾部)の端を、前記テンシロンの下チャックにセットし
て、引張速度100mm/分、チャートスピード100
mm/分の条件で剥離応力を測定し、剥離応力の高い山
と剥離応力の低い谷とがほぼ交互に連なった剥離応力チ
ャートを得る。 (10)得られた剥離応力チャートの最初の剥離応力の
高い山から約2cm後の剥離応力の高い山を始点とし
て、一個一個の交互の山と谷各40点の剥離応力を読み
取り、その平均値をもって剥離応力とし、この測定10
回の平均値を布粘着テープ剥離応力とする。
法で布粘着テープ剥離応力を測定することにより、繊維
を織物に加工することなく、対象とする繊維を構成素材
とする抄紙機用織物などのガムピッチ汚れに対する防汚
性を定量的に評価することが可能である。
態は、マルチフィラメント、短繊維、綿状、モノフィラ
メントおよびそれらを撚糸したものなどのいかなるもの
であってもよく、何ら限定されるものではないが、繊維
の用途が抄紙機用織物などの工業用織物の構成素材用で
ある場合には、モノフィラメントであることが特に好ま
しい。
の単糸からなる連続糸であり、一本で使用される他に、
この一本の単糸からなる連続糸を複数本組合せたもの、
さらには複数本組合せた単糸を撚り合わせたものなどを
含むものである。
意であり、例えば丸、楕円、3角、T、Y、H、+、5
葉,6葉,7葉,8葉などの多葉形状、正方形、長方
形、菱形、繭型および馬蹄型などを挙げることができ、
また、これらの形状を一部変更したものであってもよ
い。さらには、これら各種断面形状の繊維を適宜組み合
わせて用いることができる。
構造の他に、異種のポリマまたは同種のポリマでも性状
の異なるポリマを芯鞘複合構造、海成分または島成分と
して配した海島複合構造、バイメタル状に組み合わされ
た複合構造および中空構造などであってもよい。
径は、用途によって適宜選択することができるが、0.
01〜3mmの範囲が最もよく使用される。
より異なるが、概ね1.0cN/dtex以上であるこ
とが好ましい。
なくとも表面に含有する組成物が硬化剤を含有する組成
物であることは、ポリアミドが反応硬化することによっ
て、本発明の繊維のガムピッチ汚れに対する防汚性が耐
久性に優れたものとなるため重要な要件である。
組成物が含有する硬化剤としては、ポリアミドとと反応
する化合物で有れば限定はなく、例えば、ポリエポキシ
ド化合物、メラミン樹脂、ユリア樹脂、フェノール樹
脂、レゾルシン樹脂、ブロックドポリイソシアネート化
合物、および有機酸類なとどを挙げることができる。
よびメラミン樹脂から選ばれた1種以上であることがよ
り好ましい。
なくとも表面に含有する組成物は、上記したように硬化
剤の添加は不要であるが、硬化を促進する目的でポリア
ミド硬化剤を添加することができる。使用できる硬化剤
としては、ポリアミドとと反応する化合物であれば限定
はなく、例えば、ポリエポキシド化合物、メラミン樹
脂、ユリア樹脂、フェノール樹脂、レゾルシン樹脂、ブ
ロックドポリイソシアネート化合物および有機酸類など
を挙げることができる。
化合物およびメラミン樹脂から選ばれた1種以上である
ことがより好ましい。
上のエポキシ基を有する化合物であればいずれでもよい
が、上記した組成物を水性液として繊維に付与すること
が好ましいことから、このポリエポキシ化合物として
も、水との親和性が良好なものが好ましく、例えばソル
ビトールポリグリシジルエーテル(市販品としては、例
えばデナコール(登録商標)EX−614B(ナガセ化
成工業(株)製品))、グリセロールポリグリシジルエ
ーテル(市販品としては、例えばデナコール(登録商
標)EX−313(ナガセ化成工業(株)製品))、ポ
リグリセロールポリグリシジルエーテル(市販品として
は、例えばデナコール(登録商標)EX−512または
EX−521(ナガセ化成工業(株)製品))、および
ジグリセロールポリグリシジルエーテル(市販品として
は、例えばデナコール(登録商標)EX−421(ナガ
セ化成工業(株)製品))などを挙げることができる。
アルデヒドとの重縮合物であり、一般にはメラミンとと
もに尿素を共重縮合したもので、更にはメタノールで一
部をエーテル化せしめたものであってもよい。このメラ
ミン樹脂としては水溶液の形態のものが好ましく、市販
品としては、例えばSumitex(登録商標)Res
in M−3(住友化学工業(株)製品)、Sumit
ex(登録商標)Resin M−5S(住友化学工業
(株)製品)およびSumitex(登録商標)Res
in MC(住友化学工業(株)製品)などを挙げるこ
とができる。
成する素材としては、上記したように何ら制限されるも
のではないが、好ましくは熱可塑性樹脂を挙げることが
できる。熱可塑性樹脂としては、繊維形成性と熱可塑性
を有する有するものであればいかなるものでもよく、例
えば各種の芳香族、脂肪族または脂環族のジカルボン酸
とグリコールとからなる各種ポリエステル類、ポリ乳
酸、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネ
ートおよびポリブチレン(サクシネート/アジペート)
共重合体などの各種生分解性ポリマ類、ポリフェニレン
スルフィド類、ナイロン6、ナイロン66を代表とする
各種ポリアミド類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リブテン、ポリメチルペンテンなどの各種ポリオレフィ
ン類、各種ポリスチレン類、ポリメチルメタクリレート
などのポリアクリレート類、各種ポリエーテル類、熱可
塑性ポリウレタンなどの各種熱可塑性エラストマー類、
およびエチレン・テトラフルオロエチレン共重合体、ポ
リフッ化ビニリデンなどの各種フッ素樹脂類、ポリアセ
タールおよびポリエーテルーテルケトンなどを挙げるこ
とができる。これらのポリマから選ばれた一種を単独
で、または2種以上を目的に応じて溶融混合または複合
するなど適宜組み合わせて使用することができる。
ト織物用繊維を構成する主たる物質がポリエステル(ポ
リエステルの極限粘度は、通常は0.6以上であればよ
いが、0.7以上であると、強度に優れるため好まし
い。ここで極限粘度はオルソクロロフェノール溶液中2
5℃で測定した粘度より求めた極限粘度であり、〔η〕
で表わされる)、ポリフェニレンスルフィドおよびポリ
アミドから選ばれた一種を50重量%以上含有する熱可
塑性樹脂であることが好ましい。また、ポリエステルの
中では、ジカルボン酸成分の90モル%以上がテレフタ
ル酸からなり、グリコール成分の90モル%以上がエチ
レングリコールからなる、ポリエチレンテレフタレート
(以下、PETという)が好適である。
て公知の有機・無機の各種添加剤を含有することがで
き、例えば異種の熱可塑性樹脂類、各種合成・重合触媒
残渣、各種抗酸化剤、耐光剤、難燃剤、ヨウ化銅、ヨウ
化カリウムなどの老化防止剤、酸化チタン、酸化珪素、
炭酸カルシウム、チッ化ケイ素、炭化ケイ素、硫酸バリ
ウム、クレイ、タルク、カオリン、カーボンブラックな
どの無機粒子・顔料類、フタロシアニン金属系、コバル
ト青などの各種有機顔料、ステアリン酸金属塩類、エチ
レンビスステアリルアミド、ステアリン酸、メタ珪酸カ
ルシウム、含水珪酸マグネシウム、アミノシラン、メラ
ミンシアヌレート、アイオノマー類、金属イオン封鎖
剤、包接化合物、着色防止剤、帯電防止剤、ワックス
類、シリコーンオイル、各種界面活性剤、各種強化繊維
類、およびポリエステルの場合には耐加水分解性を改善
するための各種カルボジイミド化合物、各種エポキシ化
合物および各種オキサゾリン化合物などを含有すること
ができる。
上記の優れたガムピッチ汚れに対する防汚性を生かし
て、例えば、各種液状物濾過フィルター、不織布製品搬
送ベルト、および特に抄紙ワイヤーや抄紙ドライヤーカ
ンバスおよび抄紙プレスフェルトなどの抄紙機用織物の
構成素材として好適に使用される。
プ以外に、回収段ボール古紙が混合される場合が多く、
この回収段ボール古紙には、いわゆるガムテープが貼付
されているために、回収段ボール古紙を混合した原料パ
ルプ水性液は、粘着性の強いガムテープ糊が混入したも
のとなる。そのために、例えば紙の漉き上げ工程で原料
パルプ水性液に曝される抄紙ワイヤー表面には、操業中
にガムピッチ汚れが付着蓄積し、漉き揚げた紙の均一性
阻害および紙へのガムピッチ汚れの付着などのトラブル
が発生する。
には、ガムピッチ汚れに対する優れた防汚性が必要とさ
れていたのが実情であった。しかるに、本発明のエポキ
シ化ポリアミドの反応硬化物を含む組成物を繊維の少な
くとも表面に含有する繊維は、少なくとも繊維表面に存
在するエポキシ化ポリアミドの反応硬化物を含む組成物
が、繊維表面へのガムピッチ汚れの固着を著しく抑制す
る効果を有するため、従来の繊維に比較して、ガムピッ
チ汚れに対する優れた防汚性を発現することができるの
である。
エポキシ化ポリアミドの反応硬化物を含む組成物を含有
させる方法としては、上記したごとく、繊維表面に組成
物を付与する方法、あるいは組成物を熱可塑性樹脂へ添
加して溶融紡糸する方法などが挙げられるが、中でも繊
維の表面にこれら付加物を含有する組成物を付与する方
法が、ガムピッチに対する防汚性が一層優れた繊維が得
られることから好ましい。
物をメタノールやエタノールなどのアルコール溶液また
は水性液として繊維へ付与し、次いで80〜250℃で
1秒間〜10分間乾燥・硬化せしめる方法が、安全性、
操業性に優れ、かつガムピッチに対する防汚性が一層優
れた繊維、特にモノフィラメントが得られることから好
ましい。
組成物は、その他の成分として、ポリビニルアルコー
ル、ポリアクリル酸、ポエチレンイミンおよびポリビニ
ルピロリドンなどの水溶性またはアルコール可溶性ポリ
マ類を適宜含有することができる。また、各種界面活性
剤や消泡剤などを含有することができる。
またはアルコール可溶性ポリマ類、各種界面活性剤およ
び消泡剤などから選ばれた少なくとも1種を含むことに
より、耐薬品性、繊維への組成物の付着性、付着均一
性、密着性、耐久性が良好となり、ガムピッチに対する
防汚性のバランスが優れた繊維が得られるため好適であ
る。
組成物がさらに含有することのできる各種ポリマ類とし
ては、例えばポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、
ポエチレンイミン、ポリビニルピロリドンおよびポリメ
チルメタアクリレートなどを挙げることができるが、こ
れに限定されるものではない。本発明の繊維が少なくと
も表面に含有する組成物の原料混合物を水性液として付
与する場合には、例えばポリビニルアルコール、ポリア
クリル酸、ポエチレンイミンおよびポリビニルピロリド
ンなどの水溶性を有するポリマであることが好ましい。
組成物の原料混合物を水性液として付与する場合には、
公知のノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤および
カチオン界面活性剤を添加することにより水性液を調合
することができる。
る組成物を付与する前の繊維に前記した各種界面活性剤
をあらかじめ付与しておくことも繊維への組成物の付着
性、付着均一性、密着性、耐久性が良好となり、ガムピ
ッチに対する防汚性のバランスが優れた繊維が得られる
ため好適である。
優れた防汚性を有しており、種々の用途に使用すること
ができるものであるが、卓越したガムピッチ汚れに対す
る防汚性を有するものであることから、中でもパルプの
漉き上げ工程で使用される抄紙ワイヤー、漉き揚げたパ
ルプを搾水する工程で使用される抄紙プレスフェルトお
よび搾水した湿紙やコーティング紙などを乾燥する抄紙
ドライヤーカンバスなどの各種抄紙機用織物の構成素材
用として好適であり、特にモノフィラメントとして抄紙
ワイヤーおよび抄紙ドライヤーカンバスの構成素材とし
て好適である。また、本発明の繊維は、短繊維として抄
紙プレスフェルトにおけるバットの構成素材としても好
適である。
ルト織物用繊維は、従来にない卓越したガムピッチ汚れ
に対する防汚性を有するものであり、産業上の利用価値
が大なるものである。
明する。 〔実施例1〕エポキシ化ポリアミドの25重量%水溶液
であるSumitex(登録商標)Resin AR−
8(住友化学(株)製品)24重量部と蒸留水976重
量部とを十分に混合して、エポキシ化ポリアミドを0.
6重量%含有する処理液[A]を得た。
法モノフィラメント製造装置のヒートセットゾーンの直
前に設けたディップ槽に仕込んだ。
することにより製造した〔η〕1.05のPETチップ
を使用して、公知の方法で溶融紡糸・延伸し、延伸ゾー
ンから出た後に平滑剤とノニオン界面活性剤を含有する
紡糸油剤を付与したPET製モノフィラメントを、上記
の処理液[A]が入ったディップ槽に導入することによ
り、PETモノフィラメントに上記処理液[A]を付与
した。
ントに付着した過剰な処理液をエアーワイパーで除去し
た後、モノフィラメントをヒートセットゾーンに導入
し、240℃で1.6秒間熱処理して、ポリアミドの反
応硬化とモノフィラメントのヒートセットを同時に行
い、次いで定法により油剤を付与しボビンに巻き取るこ
とにより、エポキシ化ポリアミドの反応硬化物を含む組
成物をモノフィラメントの表面に約0.02重量%含有
する直径約0.18mmの抄紙ワイヤーおよび抄紙カン
バス用PETモノフィラメントを得た。
メントについて、布粘着テープ水中貼付剥離法による布
粘着テープ剥離応力を測定した結果、93cN/cmで
あり、ガムピッチ汚れに対する防汚性の優れたものであ
った。 [実施例2]エポキシ化ポリアミドの30重量%水溶液
であるSumitex(登録商標)Resin AR−
5(住友化学(株)製品)20重量部と蒸留水980重
量部とを十分に混合して、エポキシ化ポリアミドを0.
6重量%含有する処理液[B]を得た。
キシ基を含有するポリアミドの反応硬化物を含む組成物
をモノフィラメントの表面に約0.02重量%含有する
直径約0.18mmの抄紙ワイヤーおよび抄紙カンバス
用PETモノフィラメントを得た。
メントについて、布粘着テープ水中貼付剥離法による布
粘着テープ剥離応力を測定した結果、94cN/cmで
あり、ガムピッチ汚れに対する防汚性の優れたものであ
った。 [比較実施例1]実施例1において、処理液[A]の付
与を行わない以外は、実施例1と同様に行って得た直径
約0.18mmの抄紙ワイヤーおよび抄紙カンバス用P
ETモノフィラメントについて、実施例1と同様に布粘
着テープ水中貼付剥離法による布粘着テープ剥離応力を
測定した結果、382cN/cmと、実施例1および実
施例2に比較してはるかに高く、ガムピッチ汚れに対す
る防汚性の劣るものであった。 [実施例3]実施例1において、PETをポリフェニレ
ンスルフィドに変更し、直径0.18mmのポリフェニ
レンスルフィド製モノフィラメントとした以外は、実施
例1と同様に行って得たポリアミドの反応硬化物を含む
組成物をモノフィラメントの表面に約0.02重量%含
有する抄紙ワイヤーおよび抄紙カンバス用ポリフェニレ
ンスルフィド製モノフィラメントについて、布粘着テー
プ水中貼付剥離法による布粘着テープ剥離応力を測定し
た結果、92cN/cmであり、ガムピッチ汚れに対す
る防汚性の優れたものであった。 [比較実施例2]実施例3において、処理液[B]の付
与を行わない以外は、実施例3と同様に行って得た直径
約0.18mmの抄紙ワイヤーおよび抄紙カンバス用ポ
リフェニレンスルフィド製モノフィラメントについて、
実施例1と同様に布粘着テープ水中貼付剥離法による布
粘着テープ剥離応力を測定した結果、405cN/cm
と、実施例3に比較してはるかに高く、ガムピッチ汚れ
に対する防汚性の劣るものであった。 [実施例4]実施例1において、PETをナイロン6に
変更し、処理液付与後の反応硬化・ヒートセット温度を
197℃に変更し、直径0.18mmのナイロン6製モ
ノフィラメントとした以外は、実施例1と同様に行って
得たポリアミドの反応硬化物を含む組成物をモノフィラ
メントの表面に約0.02重量%含有する抄紙プレスフ
ェルト基布用ナイロン6製モノフィラメントについて、
布粘着テープ水中貼付剥離法による布粘着テープ剥離応
力を測定した結果、92cN/cmであり、ガムピッチ
汚れに対する防汚性の優れたものであった。 [比較実施例3]実施例4において、処理液[B]の付
与を行わない以外は、実施例4と同様に行って得た直径
約0.18mmの抄紙プレスフェルト基布用ナイロン6
製モノフィラメントについて、実施例4と同様に布粘着
テープ水中貼付剥離法による布粘着テープ剥離応力を測
定した結果、335cN/cmと、実施例4に比較して
はるかに高く、ガムピッチ汚れに対する防汚性の劣るも
のであった。
送ベルト織物用繊維は、卓越したガムピッチ汚れに対す
る防汚性を有するものであることから、各種液状物濾過
フィルター、不織布製品搬送ベルト、およびパルプの漉
き上げ工程で使用される織物抄紙ワイヤー、漉き揚げた
パルプを搾水する工程で使用される抄紙プレスフェルト
および搾水した湿紙やコーティング紙などを乾燥する抄
紙ドライヤーカンバスなどの各種抄紙機用織物などの構
成素材用として有用であり、特に抄紙ワイヤーおよび抄
紙ドライヤーカンバスの構成素材として好適である。
Claims (8)
- 【請求項1】 繊維の少なくとも表面に、エポキシ化ポ
リアミドの反応硬化物を含む組成物を含有することを特
徴とする濾過・搬送ベルト織物用繊維。 - 【請求項2】 前記組成物に含まれるエポキシ化ポリア
ミドの反応硬化物が、水溶性エポキシ化ポリアミドの反
応硬化物であることを特徴とする請求項1記載の濾過・
搬送ベルト織物用繊維。 - 【請求項3】 下記(1)〜(10)の布粘着テープ水
中貼付剥離法により測定した繊維の布粘着テープ剥離応
力が250cN/2.5cm以下であることを特徴とす
る請求項1または2記載の濾過・搬送ベルト織物用繊
維。 記 (1)厚さ150〜250μ、横巾3cm、縦長さ12
cmのポリエチレンテレフタレート製2軸延伸フィルム
を2枚用意し、各々のフィルムの3cm巾の一端同士を
重ならないように合わせて、この合わせ面に、片面に粘
着剤の塗布された2.5cm×2.5cmサイズの布粘
着テープを、前記2枚のフィルムの両端に渡るように貼
付することにより、接合部で縦方向に繋ぎ合わされた見
かけの縦長さ約24cm、横巾3cmのフィルムを作成
する。 (2)前記の2枚が繋ぎ合わされたフィルムの前記粘着
テープの貼付されていない面のどちらか半分(一枚のフ
ィルム)に、横巾2.5cm、縦長さ12cmの両面粘
着テープ(日東電工(株)製品、No.523または同
等品)を、前記フィルムと前記両面粘着テープの横巾方
向のセンターを合わせて長手方向に揃えて貼付する。 (3)長さ約20cmに切断した繊維試料を、前記両面
粘着テープを貼付したフィルムの粘着テープ上に、前記
フィルムの長手方向と平行に隙間無く貼付し、前記両面
粘着テープの長手方向の両端からはみ出している前記繊
維試料の余端を鋏で切除する。 (4)底の平坦な平バット内に硝子板(厚さ0.8c
m、縦25cm、横10cm)を敷き、この硝子板表面
が約1.5cm沈む位置になるまで前記平バットに水を
注ぐ。 (5)前記平バットの水中に、前記(3)で作成した繊
維試料貼付フィルムを浸漬し、30分間放置する。 (6)水中の前記繊維試料貼付フィルムを、繊維貼付面
を上向き、かつ繊維面が左側になるようにしてから、横
巾2.5cm、縦長さ15cmに切断した片面に粘着剤
が塗布された布粘着テープ(ニチバン(株)製、段ボー
ル包装用強粘着テープ<LS>No.101Nまたは同
等品)を水中に入れ、この布粘着テープの長手方向左端
を前記繊維試料貼付フィルムの繊維面左端と合わせて、
前記繊維試料上に前記布粘着テープを仮貼付する。次い
で、前記繊維面右端に約3cm残っている前記布粘着テ
ープを、前記フィルム面にしっかりと貼付する。 (7)前記繊維試料貼付フィルムを裏返して、前記
(1)で2枚のフィルムを繋ぎ合わせるために貼付した
前記布粘着テープを取り除く。 (8)前記繊維試料貼付フィルムの繊維貼付面を上向き
にし、この繊維試料貼付フィルムを繊維貼付部分が硝子
板上に完全に乗るようにセットして、前記繊維試料の表
面に仮貼付されている前記布粘着テープ上に、重量1.
43Kg、巾5cm、直径8.6cmのゴムローラー
を、前記布粘着テープを重ねたフィルムの長手方向に片
道走行させることにより、水中で前記布粘着テープを前
記繊維試料に貼付して剥離応力測定用試料を作成する。 (9)前記剥離応力測定用試料を水中から取り出し、前
記2枚のフィルムの接合部を支点にして、前記布粘着テ
ープの貼付面が内側になるように山折りし、次いで山折
りの支点部から繊維上に貼付されている前記布粘着テー
プを長さ約1cm剥がし、露出した繊維貼付フィルム端
部を、テンシロンの上チャックにセットし、一方の繊維
試料の貼付されていない前記フィルムの下端(山折りの
裾部)の端を、前記テンシロンの下チャックにセットし
て、引張速度100mm/分、チャートスピード100
mm/分の条件で剥離応力を測定し、剥離応力の高い山
と剥離応力の低い谷とがほぼ交互に連なった剥離応力チ
ャートを得る。 (10)得られた剥離応力チャートの最初の剥離応力の
高い山から約2cm後の剥離応力の高い山を始点とし
て、一個一個の交互の山と谷各40点の剥離応力を読み
取り、その平均値をもって剥離応力とし、この測定10
回の平均値を布粘着テープ剥離応力とする。 - 【請求項4】 前記繊維がモノフィラメントであること
を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の濾過・
搬送ベルト織物用繊維。 - 【請求項5】 前記繊維を構成する主たる素材が、ポリ
エステル、ポリフェニレンスルフィドおよびポリアミド
から選ばれた一種を50重量%以上含有する熱可塑性樹
脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項
記載の濾過・搬送ベルト織物用繊維。 - 【請求項6】 前記繊維を構成するポリエステルがポリ
エチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項
5記載の濾過・搬送ベルト織物用繊維。 - 【請求項7】 前記繊維がモノフィラメントであって、
抄紙ワイヤーまたは抄紙ドライヤーカンバスの構成素材
用であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項
記載の濾過・搬送ベルト織物用繊維。 - 【請求項8】 前記繊維が短繊維であって、抄紙プレス
フェルトの構成素材用であることを特徴とする請求項1
〜3および請求項5〜6のいずれか1項記載の濾過・搬
送ベルト織物用繊維。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002068711A JP2003268676A (ja) | 2002-03-13 | 2002-03-13 | 濾過・搬送ベルト織物用繊維およびその用途 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017025561A (ja) * | 2015-07-22 | 2017-02-02 | Toto株式会社 | トイレ装置 |
JP2019011197A (ja) * | 2017-06-30 | 2019-01-24 | バンドー化学株式会社 | カバーゴム層用ゴム組成物、及び、コンベヤベルト |
-
2002
- 2002-03-13 JP JP2002068711A patent/JP2003268676A/ja active Pending
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JP2017025561A (ja) * | 2015-07-22 | 2017-02-02 | Toto株式会社 | トイレ装置 |
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