JP2003213436A - 金属膜パターンおよびその製造方法 - Google Patents

金属膜パターンおよびその製造方法

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JP2003213436A
JP2003213436A JP2002009400A JP2002009400A JP2003213436A JP 2003213436 A JP2003213436 A JP 2003213436A JP 2002009400 A JP2002009400 A JP 2002009400A JP 2002009400 A JP2002009400 A JP 2002009400A JP 2003213436 A JP2003213436 A JP 2003213436A
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metal
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forming
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Yoshihiro Izumi
良弘 和泉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面が平滑な基板上に対しても、簡単なプロ
セスで、必要な領域だけに、密着性の優れた金属膜パタ
ーンを形成する。 【解決手段】 基板上に、第1触媒を含有する感光膜を
形成する(第1の工程)。この感光膜を所定パターンに
形成する(第2の工程)。パターニングされた第1触媒
上に、湿式成膜技術による金属酸化膜(ZnO膜など)
を選択的に形成する(第3の工程)。金属酸化膜上に、
無電解めっきの触媒となる層(第2触媒層)を形成する
(第4の工程)。基板を無電解めっき浴に浸漬して、金
属酸化膜上に金属膜を析出させる(第5の工程)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平滑な基板上に形
成された金属膜パターンおよびその製造方法に関する。
詳しくは、本発明は、めっき法により形成された金属膜
パターンおよびその製造方法に関し、本発明の金属膜パ
ターンは、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、
エレクトロルミネッセント(EL)ディスプレイ等の表
示装置、X線フラットパネルディテクターなどの撮像装
置、その他各種電子機器に用いる電気回路基板などの電
極として好適に使用できる。また、フォトマスク等の金
属膜パターンとしても使用できる。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイ(LCD)に代表され
るフラットパネルディスプレイは、通常、複数の電気配
線がストライプ状またはマトリクス状に設けられた基板
を用いて、液晶などの表示媒体を制御することで表示を
行なう仕組みになっている。例えば、アクティブマトリ
クス型ディスプレイの場合、ディスプレイを構成するベ
ース基板上には、ゲート電極とデータ電極とがマトリク
ス状に配設されるとともに、その交差部毎に薄膜トラン
ジスタ(TFT)などのスイッチ素子と画素電極とが配
設されている。通常このマトリクス電極はTa、Al、
Mo、Crなどの金属材料から形成されており、スパッ
タ法などの真空成膜法によって成膜されている。
【0003】ところで、このようなフラットパネルディ
スプレイの製造工程で使用されるマザー基板のサイズは
年々大きくなり、メートルサイズの大面積基板に電気配
線を形成する要求が増大している。しかしながら、その
ような大面積基板に従来の真空成膜法で金属配線を形成
しようとすると、膜厚や膜質が均一な金属膜を成膜する
事が困難になるといった問題がある。加えて、巨大な真
空成膜装置とガス供給設備などの付帯設備が必要とな
り、莫大な設備投資が必要になるといった問題も発生す
る。また、スパッタ装置、CVD装置などの真空成膜装
置は、真空ポンプを駆動する電力、基板加熱を行なう電
力、プラズマを発生させる電力等多くの電力を必要とす
るが、当然ながら装置の巨大化に伴いこれら製造装置の
消費エネルギーが増大するといった問題も発生する。
【0004】さらに、従来は、真空成膜装置を用いて基
板の全面に金属膜を成膜した後、大部分の不要な金属膜
をエッチング除去することで、電気配線のパターンを形
成する必要があったので、金属材料の無駄が発生する
(言い換えれば、材料利用率が低い)といった問題も発
生する。特に近年は、環境への配慮から、製造工程にお
ける消費エネルギーの低減や、材料資源の無駄使いの抑
制(有効利用)が強く求められている。このような真空
成膜プロセスに起因する課題に対し、真空成膜法に代わ
っで湿式成膜法を用いて金属配線を形成するとともに、
配線パターンとして必要な領域にのみ選択的に金属膜を
形成する方法が求められている。
【0005】このような要求に対し、特開平10−29
8770号公報、特開2000−147762号公報に
は、無電解めっきの反応に必要な触媒層を予め基板上に
パターン配置しておき、触媒層の存在する領域にのみ選
択的に金属膜を形成する無電解めっき技術が開示されて
いる(図9参照)。また、特開2001−32086号
公報、特開2001−85358号公報には、基板表面
に金属酸化膜(例えばZnO)を形成した後、金属酸化
膜上に選択的に金属膜パターンを形成する方法が開示さ
れている(図10、図11参照)。これらの方法を用い
れば、配線パターンとして必要な領域にのみ選択的に金
属膜を形成することが可能となり、上述の課題を解決す
ることが可能になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
方法では、それぞれ以下のような問題が発生する。特開
平10−298770号公報や特開2000−1477
62号公報に記載されている選択無電解めっき技術で
は、ガラス基板などの表面が平滑な基板上に無電解めっ
きでCuやNiの金属膜パターンを形成した場合、基板
とめっき被膜の密着性が非常に弱いといった問題があ
り、実用的ではなかった。また、めっき作業中において
も、0.1μm前後の金属膜が析出した段階で、めっき
被膜の浮き(フクレ)が顕著に見られ、それ以上の厚み
を有するめっき被膜を得ることが困難であった。
【0007】特開2001−32086号公報に記載さ
れている選択無電解めっき技術では、図10に示すよう
に、金属膜を選択的に形成する前に、基板上の全面に酸
化亜鉛膜を一旦形成した後、予め基板上に酸化亜鉛膜の
パターンを形成しておく工程(図10の第3の工程)が
必要となる。酸化亜鉛膜をパターニングするためには、
「レジスト樹脂パターンの形成〜酸化亜鉛膜のエッチン
グ〜レジスト樹脂の除去」といった一連のパターニング
作業が必要となり、工程の短縮が困難であるといった問
題が発生する。また、酸化亜鉛は、耐薬品性が悪く、弱
酸でも簡単にエッチングされてしまうので、エッチング
レートの微妙な調整が要求されるとともに、大面積基板
上ではエッチング速度の面内均性を向上させることが困
難であった。加えて、酸化亜鉛膜の表面に凹凸が存在す
るので、酸化亜鉛膜上に高精細にレジスト樹脂パターン
を形成することができず、高精細な酸化亜鉛膜のパター
ンを得ることが困難であった。
【0008】特開2001−85358号公報に記載さ
れている選択無電解めっき技術では、図11に示すよう
に、金属膜を選択的に形成する前に、基板上の全面に酸
化亜鉛膜を形成した後、金属膜を形成しない領域に予め
レジスト樹脂をパターン形成しておく工程(図11の第
2の工程)が必要となる。このため、工程の短縮が困難
であるといった問題が発生する。また、この方法では、
金属膜のパターンの有無にかかわらず、基板上の全面に
酸化亜鉛膜が残存する構造になるので、金属膜のパター
ンを微細な電気配線として利用する際には、金属膜パタ
ーン間の絶縁性を十分に保つことができないといった問
題も発生する。
【0009】本発明は、上述の課題を解決することを目
的とした発明であり、具体的には、表面が平滑な基板上
に対しても、簡単なプロセスで、必要な領域だけに、密
着性の優れた金属膜パターンを形成することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の局面によ
る金属膜パターンは、表面が平滑な基板上に、第1触媒
層と、前記第1触媒層上の全領域または一部の領域に形
成された、Ra=10nm以上500nm以下の範囲で
凹凸の表面を有する金属酸化膜と、前記金属酸化膜上に
形成された無電解めっき金属膜とを有する。
【0011】本発明の第1の局面による金属膜パターン
は、金属酸化膜がRa=10nm以上500nm以下の
範囲で凹凸の表面を有するので、金属酸化膜上に設けら
れる無電解めっき金属膜に対するアンカー効果が十分に
得られ、密着性の優れた無電解めっき金属膜を形成する
ことが可能になる。なお、金属酸化膜の表面状態は、第
1触媒層の触媒密度や種類、金属酸化膜の成膜条件、金
属酸化膜の厚みなどを調整することでコントロールが可
能である。
【0012】本発明の第1の局面による金属膜パターン
は、前記第1触媒層が所定パターンに形成され、前記金
属酸化膜が前記第1触媒層上の全領域に形成されても良
い。
【0013】本発明の第2の局面による金属膜パターン
は、表面が平滑な基板上に、所定領域の表面が疎水性を
有する下地膜と、前記下地膜上の前記所定領域に形成さ
れた第1触媒層と、前記第1触媒層上に形成された金属
酸化膜と、前記金属酸化膜上に形成された無電解めっき
金属膜とを有する。
【0014】本発明の第3の局面による金属膜パターン
は、表面が平滑な基板上に、所定領域の表面が親水性を
有する下地膜と、前記下地膜上の前記所定領域に形成さ
れた第1触媒層と、前記第1触媒層上に形成された金属
酸化膜と、前記金属酸化膜上に形成された無電解めっき
金属膜とを有する。
【0015】本発明の第1ないし第3の局面による金属
膜パターンは、酸化亜鉛(ZnO)層などの金属酸化膜
を介して無電解めっき金属膜が形成されているので、表
面が平滑な基板上に対しても、密着性の優れた無電解め
っき金属膜を得ることが可能である。
【0016】本発明の第1ないし第3の局面による金属
膜パターンは、前記金属酸化膜と前記無電解めっき金属
膜との間に第2触媒層が介在しても良い。
【0017】本発明の第4の局面による金属膜パターン
は、表面が平滑な基板上に、触媒層と、前記触媒層上の
全領域または一部の領域に形成された第1金属酸化膜
と、前記第1金属酸化膜上に形成され、かつ前記第1金
属酸化膜の金属よりもイオン化傾向の小さい金属が酸化
された第2金属酸化膜と、前記第2金属酸化膜上に形成
された無電解めっき金属膜とを有する。
【0018】本発明の第4の局面による金属膜パターン
は、金属酸化膜を介して無電解めっき金属膜が形成され
ているので、表面が平滑な基板上に対しても、密着性の
優れた無電解めっき金属膜を得ることが可能である。
【0019】本発明の第4の局面による金属膜パターン
は、前記触媒層が所定パターンに形成され、前記第1金
属酸化膜が前記触媒層上の全領域に形成されても良い。
【0020】本発明の第1ないし第4の局面による金属
膜パターンは、前記無電解めっき金属膜が、銅(C
u)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、金(Au)のい
ずれか一つからなる単層膜、または銅(Cu)、ニッケ
ル(Ni)、銀(Ag)、金(Au)のいずれか一つを
少なくとも含む積層膜であっても良い。これにより、抵
抗値の低い金属膜パターンが形成でき、電子機器部品な
どの各種電気配線に用いることができる。
【0021】本発明の第1の局面による金属膜パターン
の製造方法は、表面が平滑な基板上に、第1触媒層を形
成する工程と、前記第1触媒層上の全領域または一部の
領域に、湿式成膜技術による金属酸化膜を形成する工程
と、前記金属酸化膜上に、無電解めっき金属膜を形成す
るめっき工程とを有する。
【0022】本発明の第1の局面による金属膜パターン
の製造方法によれば、所定のパターンを有する第1触媒
層上、または所定領域以外の領域がレジストなどで覆わ
れることによって所定領域が露出した第1触媒層上にの
み、酸化亜鉛(ZnO)層などの金属酸化膜と無電解め
っき金属膜とが形成される。したがって、金属酸化膜お
よび無電解めっき金属膜の両者のパターニングプロセス
を必要とせず、簡単なプロセスで金属膜パターンを形成
することができる。また、金属酸化膜や無電解めっき金
属膜の両者の材料利用効率が向上する。
【0023】酸化亜鉛(ZnO)層などの金属酸化膜
は、表面が凹凸を有するので、表面が滑らかな基板上
と、表面凹凸を有する金属酸化膜上とでは、触媒付着力
が大きく異なる。したがって、基板の表面が露出してい
る場合でも、金属酸化膜の形成領域以外の基板上の領域
をレジストなどで保護することなく、金属酸化膜上にの
み選択的に第2触媒層を設けることが可能である。
【0024】本発明の第1の局面による金属膜パターン
の製造方法は、前記第1触媒層形成工程が、第1触媒を
含有する感光膜に光または紫外線を照射して、前記感光
膜を所定パターンに形成する工程を含むことが好まし
い。第1触媒を含有する感光膜を形成する方法として
は、感光性を有する第1触媒含有液を塗布、乾燥させる
方法や、第1触媒を含有する感光性樹脂膜を形成する方
法などが挙げられる。これにより、第1触媒層を簡便に
パターニングすることが可能となる。第1触媒層の厚み
を0.01μm未満と薄くすることができるので、光ま
たは紫外線の照射により、非常に高精度なパターンでも
パターニングすることができ、結果的に高精度な金属膜
パターンを得ることが可能になる。
【0025】本発明の第1の局面による金属膜パターン
の製造方法は、前記第1触媒層形成工程が、印刷技術に
よって前記第1触媒層を所定パターンに形成する工程を
含んでも良い。印刷技術としては、第1触媒を含有する
溶剤をオフセット印刷した後、乾燥させる方法や、第1
触媒を含有するペーストをスクリーン印刷する方法など
がある。これにより、第1触媒を含有する感光膜を形成
した後にパターニングする工程が不要となるので、工程
を簡略化できるとともに、特殊な触媒や樹脂が不要とな
り、製造コストを抑えることができる。
【0026】本発明の第1の局面による金属膜パターン
の製造方法は、前記第1触媒層形成工程が、所定パター
ンの開口を有するレジストが積層された前記基板上に第
1触媒を付着させる工程と、前記レジストを除去する工
程とを含んでも良い。
【0027】本発明の第2の局面による金属膜パターン
の製造方法は、表面が平滑な基板上に、所定領域の表面
が疎水性を有する下地膜を形成する工程と、前記下地膜
上の所定領域に、第1触媒層を形成する工程と、前記第
1触媒層上に、湿式成膜技術による金属酸化膜を形成す
る工程と、前記金属酸化膜上に、無電解めっき金属膜を
形成するめっき工程とを有する。
【0028】本発明の第3の局面による金属膜パターン
の製造方法は、表面が平滑な基板上に、所定領域の表面
が親水性を有する下地膜を形成する工程と、前記下地膜
上の所定領域に、第1触媒層を形成する工程と、前記第
1触媒層上に、湿式成膜技術による金属酸化膜を形成す
る工程と、前記金属酸化膜上に、無電解めっき金属膜を
形成するめっき工程とを有する。
【0029】本発明の第2および第3の局面による金属
膜パターンの製造方法によれば、所定領域の下地膜上に
選択的に第1触媒層を形成することができる。したがっ
て、第1触媒層を形成する際に、所定領域以外の領域の
基板上をレジストなどで覆う必要がないので、レジスト
などを形成するための工程やコストを削減することがで
きる。
【0030】本発明の第2および第3の局面による金属
膜パターンの製造方法は、前記下地膜を形成する工程
が、前記基板上に、表面が疎水性を有する下地膜を形成
する工程と、前記下地膜に、所定パターンのマスクを介
して紫外線を照射することによって、前記紫外線が照射
された領域の表面を親水性に改質する工程とを含んでも
良い。これにより、疎水性または親水性の所定領域を紫
外線照射により形成することができるので、工程を簡略
化できる。
【0031】本発明の第1ないし第3の局面による金属
膜パターンの製造方法は、前記めっき工程が、前記金属
酸化膜上に、第2触媒層を形成する工程を含んでも良
い。第2触媒層が形成されることにより、無電解めっき
金属膜の形成がさらに選択的となる。
【0032】本発明の第4の局面による金属膜パターン
の製造方法は、表面が平滑な基板上に、触媒層を形成す
る工程と、前記触媒層上の全領域または一部の領域に、
湿式成膜技術による第1金属酸化膜を形成する工程と、
前記第1金属酸化膜上に、前記第1金属酸化膜の金属よ
りもイオン化傾向の小さい金属が酸化された第2金属酸
化膜を形成する工程と、前記第2金属酸化膜の表面を還
元して、金属膜を形成する工程と、前記金属膜上に、無
電解めっき金属膜を形成するめっき工程とを有する。
【0033】本発明の第4の局面による金属膜パターン
の製造方法によれば、所定のパターンを有する触媒層
上、または所定領域以外の領域がレジストなどで覆われ
ることによって所定領域が露出した触媒層上にのみ、第
1金属酸化膜、第2金属酸化膜、金属膜および無電解め
っき金属膜が形成される。したがって、各層のパターニ
ングプロセスを必要とせず、簡単なプロセスで金属膜パ
ターンを形成することができる。また、各層の材料利用
効率が向上する。
【0034】本発明の表示装置は、本発明の金属膜パタ
ーンを有する配線基板と、前記配線基板に対向する対向
電極と、前記配線基板および前記対向電極間に介在する
表示媒体層とを備える。表示媒体層は、入射光の透過率
を変化させ得る液晶層などの光変調層だけでなく、それ
自体が発光する無機または有機EL(Electoro Lumines
cence )材料からなる層を包含する。
【0035】
【発明の実施の形態】〔実施形態1〕図1は、本実施形
態による製造方法の一例(プロセス)を模式的に示す
断面図であり、図1を参照しながら各工程について説明
する。
【0036】(第1の工程)この工程では、第1触媒を
含有する感光膜を基板上に形成する。まず、コーニング
社製#1737ガラスなどの表面が滑らかな基板を用意
する。基板としては、ガラス基板、セラミック基板、表
面に絶縁層を備えた半導体基板(または導体基板)等の
無機基板のみならず、PET(テレフタル酸ポリエチレ
ン)、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン共重合体)、PC(ポリカーボネート)等の有機基板
(またはフィルム)を使用することができる。基板11
の表面を酸、アルカリ、有機溶剤等で良く洗浄した後、
基板の片面にスピナー等で第1触媒を含有する感光膜を
形成する。
【0037】第1触媒を含有する感光膜を形成する方法
としては、感光性を有する第1触媒含有液を塗布、乾燥
させる方法や、第1触媒を含有する感光性樹脂膜を形成
する方法などが挙げられる。感光性を有する第1触媒含
有液としては、触媒となる金属、その化合物、金属イオ
ン、コロイド等を含有する感光性材料などを用いること
ができる。例えば、パラジウムアセチルアセトナートな
どのパラジウム有機錯体をクロロホルムなどの有機溶剤
に溶解したものを用いることができる。この他にも、シ
ュウ酸第二鉄と塩化パラジウムとを水酸化カリウム溶液
に溶解した感光性触媒液や、シュウ酸第二鉄またはシュ
ウ酸ルテニウムのようなシュウ酸塩と塩化パラジウムと
アンモニア水とを含む感光性触媒液を用いることも可能
である。この場合、感光性触媒液の基板上への均一な塗
布を容易に行えるよう、たとえばポリビニルアルコール
のような親水性バインダ等を前述の感光性触媒液に添加
することも有効である。その他、従来技術として説明し
た特開平10−298770号公報、特開2000−1
47762号公報等に記載されている感光性触媒材料等
を用いることもできる。
【0038】また、第1触媒を含有する感光性樹脂膜と
しては、例えば、光重合性を有するモノマー(例えばア
クリル系モノマー) と重合開始剤をブレンドした材料
に、パラジウム金属などの触媒を分散させた高分子前駆
膜を用いることができる。また、アセチルアセトン(A
cAc) やベンゾイルアセトン(BzAc) 等のキレー
ト剤により化学修飾された金属アルコキシドを用いるこ
ともできる。
【0039】(第2の工程)この工程では、第1触媒を
含有する感光膜を所定パターンに形成して、第1触媒層
を形成する。具体的には、第1触媒を含有する感光膜に
対して、所定のパターンを有するマスクを介して光また
は紫外線のパターン露光照射を行なう。なお、レーザー
ビームによる描写を用いても構わない。感光性を有する
第1触媒含有液を塗布、乾燥させた場合、紫外線が照射
された領域において、触媒金属(第1触媒)が析出す
る。あるいは、触媒金属(第1触媒)を含有する感光性
樹脂の場合は、光が照射された領域の樹脂が架橋する。
このため、紫外線が照射された領域の感光膜は、溶剤に
対する溶解性が悪くなり、溶剤による現像処理を施すこ
とで、触媒層(第1触媒層)として残る。触媒層自身の
厚みは、0.01μm以下の薄い層にすることができる
ので、非常に解像性に優れており、1μm程度のパター
ンでも十分に形成することができる。
【0040】(第3の工程)この工程は、湿式成膜技術
による金属酸化膜を選択的に第1触媒層上に形成する工
程である。湿式成膜技術は、スパッタ法やCVD法のよ
うな乾式成膜技術と異なる成膜技術の総称であり、例え
ば水溶液中の化学析出法や液相析出法、酸化物の微粒子
を分散させた溶液や樹脂の塗布成膜、溶液のミストを用
いたCMD(Chemical Mist Deposition)法、スプレー法
などがある。
【0041】化学析出法とは、水溶液中に基板を浸漬
し、溶液中の酸化還元反応を用いて、基板上に金属酸化
膜を析出する方法であり、陽極析出法や陰極析出法があ
る。化学析出法において酸化剤や還元剤を用いることに
より、無電解で基板上に酸化膜を析出させることが可能
である。例えば、金属の硝酸塩と還元剤(例えばジメチ
ルアミンボラン(DMAB))を共存させた水溶液中
に、触媒が付着した基板を浸漬すると、還元剤から供給
される電子により硝酸−亜硝酸の還元反応が駆動され、
その結果、金属酸化膜(または水酸化膜)が析出する。
【0042】水溶液中で金属酸化膜を成膜する方法とし
ては、他に液相析出法(LPD法)がある。液相析出法
は、金属フルオロ錯体やケイフッ化水素酸の加水分解平
衡反応を用いて、基板上に金属酸化膜を析出する方法で
ある。
【0043】このような化学析出法や液相析出法を用い
ることによって、基板を水溶液に浸漬するだけで金属酸
化膜を形成することができるので、真空成膜装置を用い
ることなく、酸化膜を成膜することができる。
【0044】本実施形態では、第1触媒層のパターンが
形成された基板を、硝酸亜鉛および還元剤を含む水溶液
に浸漬させることで、第1触媒層が存在する基板上の領
域にのみ、選択的に酸化亜鉛膜を形成する。例えば、硝
酸亜鉛を0.05〜0.1mol/L、還元剤としてジ
メチルアミンボラン(DMAB)を0.05〜0.1m
ol/L含有し、pHを6.2〜6.5に調整した水溶
液等を利用することができる。この水溶液を浴温70℃
〜80℃に保ちながら、基板を浸漬することにより、触
媒パターンが形成されている領域にのみ、選択的にZn
O膜が析出する。なお、ZnOの水溶液成膜について
は、「Transparent Zinc Oxide Films Chemically Prep
ared from Aqueous Solution」(J. Electrochem.So
c., Vol.144,No.1,January 1997)や、特開平9−27
8437号公報に詳細が記載されている。
【0045】このとき、浴温と浸漬時間を調整して、
0.01μm〜0.5μm、好ましくは0.05μm〜
0.2μmの範囲の厚みを有する金属酸化膜を形成する
と良い。なお、本発明においては、ZnO膜は、後の工
程で形成する金属膜の下地層として用いるだけであり、
電気的な性能や透過率等の光学特性は問われない。むし
ろZnO膜の表面形状が重要なファクターとなる。この
ZnO膜の表面形状は、硝酸亜鉛および還元剤を含有す
る水溶液の組成や浴温、ZnO膜の厚みを変化させるこ
とで、ある範囲で制御が可能である。
【0046】しかし、広い範囲で表面形状を変化させよ
うとした場合は、第1および第2の工程で形成される第
1触媒層の触媒密度やサイズを調整すると良い。なぜな
ら、ZnO膜は、第1触媒を核として成長するからであ
る。したがって、大きなサイズの第1触媒が低密度で付
着している第1触媒層では、その上には、Ra=10n
m以上500nm以下の範囲で凹凸の表面を有するZn
O膜を形成することができる。逆に、小さなサイズの触
媒を高密度で均一に付着させると、第1触媒層上には、
Ra<10nmの滑らかな表面のZnO膜が形成され
る。後の工程でZnO膜上に形成される金属膜の密着性
を稼ぐために、前者のRa=10nm以上500nm以
下の範囲の表面凹凸形状を有するZnO膜を用いること
が望ましい。
【0047】(第4の工程)この工程では、金属酸化膜
上のみに無電解めっきの触媒、例えばパラジウム触媒を
析出させて、第2触媒層を形成する。無電解めっきの触
媒を付与する方法としては、特に限定されない。例えば
パラジウム触媒を付与する方法としては、PdCl2
液を用いたアクティベーティング処理、SnCl2 溶液
とPdCl2溶液とを用いたセンシタイジング−アクテ
ィベーティング処理、あるいはPdおよびSnの混合溶
液と酸もしくはアルカリ溶液(促進液)とを用いたキャ
タリスト−アクセレータ処理等により、金属酸化膜上の
みに選択的にパラジウム触媒を析出させることができ
る。
【0048】本実施形態では、ZnO膜が形成された基
板を、塩化パラジウムを含有する触媒溶液に浸漬させた
後、水洗する。このとき、表面が滑らかな基板上に比べ
て、適度な表面凹凸形状を有するZnO膜の上(厳密に
はZnO膜の側面も含む)に多くのパラジウム触媒が付
着するので、ZnO膜上に選択的に触媒を付与すること
が可能である。
【0049】(第5の工程)この工程では、第4の工程
を経た基板を無電解めっき浴に浸漬して、金属酸化膜上
に金属膜を析出させる。このとき、基板には、ZnO膜
の上(厳密にはZnO膜の側面も含む)にのみに第2触
媒が付着しているので、ZnO膜上に選択的に金属膜が
析出する。金属膜としては、Ni、Cu、Ag、Au、
Co、Pdなどの膜が挙げられ、市販の無電解めっき浴
を用いて各種金属膜が形成可能である。無電解めっき金
属膜としては、上記金属の単層膜に限るものではなく、
Cu/Au/Ni、Cu/Ni、Ni/Cu/Niなど
のCu、Ni、Ag、Auのいずれか一つを少なくとも
含む積層膜でも構わない。なお、Ni膜には、Niの組
成比が50%以上の共析膜が包含され、例えばNi−
P、Ni−B、Ni−Nなどの共析膜も含まれる。
【0050】本発明では、中間層として適度な表面凹凸
(Ra=10nm以上500nm以下)を有するZnO
膜が存在するので、その表面凹凸形状がアンカー効果を
発揮し、ガラス基板なとの表面が平滑な基板上に対して
も、無電解めっきでCuやNiの金属膜パターンを密着
性良く形成することが可能となる。
【0051】比較のために、ZnO膜を使用せずに、感
光性触媒パターン上に直接無電解めっきを施したCu膜
パターンと、感光性触媒パターン上でZnO膜を介して
得られたCu膜パターンの両者に対し、クロスカット法
によるピールテストを行い密着性の評価を行ったとこ
ろ、前者については、70/100の割合で膜ハガレ現
象が見られたが、後者の膜ではCu膜は全く剥がれなか
った。
【0052】一般に、無電解めっきによって形成される
金属膜は、表面が平滑なガラス基板との密着性が悪いの
で、ガラス基板の表面をフッ酸で粗化してからめっきを
行なう必要がある。しかし、金属膜パターンの形成領域
以外の基板上の領域も粗化されてしまうので、金属膜の
パターン外析出が著しく、パターン間の絶縁性が低下す
るおそれがある。これに対し、上述の方法では、第1触
媒層をパターン配置し、金属膜パターンが形成される領
域のみにZnO層を形成し、その上に選択的に金属膜を
形成するので、金属膜のパターンが存在する領域以外
は、ガラス基板の表面を滑らかな状態で保つことが可能
になる。したがって、本実施形態による金属膜パターン
は、ガラス表面の平滑性が要求されるディスプレイ分野
などでも広く応用することが可能になる。
【0053】また、本実施形態では、感光性触媒などの
第1触媒を用いて必要な領域にのみZnO膜を形成する
ので、従来のように、ZnO膜を予め基板の全面に形成
した後に、「レジスト樹脂パターンの形成〜酸化亜鉛膜
のエッチング〜レジスト樹脂の除去」といったZnO膜
のパターンニングプロセスを必要としない。したがっ
て、工程の短縮を図ることが可能になる。また、酸化亜
鉛膜をエッチングする際の従来課題(エッチングレート
の制御やパターン精度の問題)も避けることができる。
【0054】さらに、ZnO膜、無電解めっき金属膜の
両者が、選択成膜されているので、材料の利用効率が向
上する。また、全面にZnO膜が形成された、特開20
01−85358号公報に記載の基板と異なり、金属膜
のパターンに合わせてZnO膜もパターン形成されてい
るので、金属膜のパターンを微細な電気配線として利用
する際でも、金属膜パターン間の絶縁性を十分に保つこ
とができる。
【0055】なお、金属膜としてCuの単層を利用すれ
ば、安価でかつ低抵抗な金属膜パターンを実現すること
ができ、電気配線として幅広く利用できる。特にCu
は、ドライエッチングによるパターニングが困難であ
り、かつウエットエッチングで大面積基板上でパターニ
ングしようとした場合は、エッチングレートの面内分布
の制御が困難であるといった問題が発生し、エッチング
による微細パターンの作成が困難である。本実施形態に
よれば、Cu膜自身をエッチングする必要がないので、
簡単に微細なCu配線を得ることができる。したがっ
て、ガラスなどのセラミック基板上に対しても、微細な
Cuの回路パターンを形成することができる。
【0056】〔実施形態2〕図2は、本実施形態による
製造方法の一例(プロセス)を模式的に示す断面図で
ある。本実施形態は、所定パターンの第1触媒層が印刷
技術により形成される点で、感光膜をパターニングして
所定パターンの第1触媒層を形成する実施形態1と異な
る(図2の第1の工程を参照)。すなわち、本実施形態
では、印刷の手法によって基板上に触媒層(第1触媒
層)をパターン配置する。印刷技術としては、第1触媒
を含有する溶剤をオフセット印刷した後、乾燥させる方
法や、第1触媒を含有するペーストをスクリーン印刷す
る方法などがある。
【0057】本実施形態によれば、印刷手法によって触
媒(第1の触媒層)をパターン配置するので、パターニ
ングなどのプロセス数を減少させることができる。ま
た、実施形態1で示した特殊な触媒や樹脂が不要とな
り、製造コストを抑えることができる。ただし、実施形
態1で示した感光膜を用いる場合に比べて、第1触媒層
のパターン精度は低下する。したがって、感光性触媒や
感光性樹脂を用いて感光膜を形成するか、非感光性触媒
を用いた印刷法を採用するかは、要求されるパターン精
度に応じて使い分けると良い。
【0058】第1の工程を経た後、図2に示す第2〜第
4の工程を経て、本実施形態の金属膜パターンを形成す
る。本実施形態の第2〜第4の工程は、実施形態1の第
3〜第5の工程(図1参照)と同様であるので、説明を
省略する。
【0059】〔実施形態3〕図3は、本実施形態による
製造方法の一例(プロセス)を模式的に示す断面図で
あり、図3を参照しながら各工程について説明する。
【0060】(第1の工程)この工程では、基板上にレ
ジスト樹脂をパターン配置する。レジスト樹脂は、フォ
トリソグラフィ技術や印刷技術を用いて形成することが
できる。例えば、レジスト樹脂の溶液を基板上に塗布し
た後、フォトマスクを介して光または紫外線を照射し、
現像処理を行なって、レジストに所定パターンの開口を
形成する。
【0061】(第2の工程)レジスト樹脂に形成された
開口内の基板上に第1触媒を付着させる。第1触媒を付
着させる方法としては、アクティベーティング処理、セ
ンシタイジング−アクティベーティング処理、キャタリ
スト−アクセレータ処理などが挙げられる。この際、レ
ジスト樹脂の開口内の基板上だけでなく、レジスト樹脂
の上にも、ある程度の第1触媒が付着する。
【0062】(第3の工程)溶剤を用いてレジスト樹脂
パターンを除去する。このとき、レジスト樹脂パターン
上に付着していた第1触媒も同時にリフトオフされるの
で、結果として、基板上に触媒(第1触媒層)がパター
ン形成される。レジスト樹脂パターンは、アルカリ溶液
や有機溶剤などによって除去され得る。なお、レジスト
開口内の基板上の触媒(第1触媒層)は、基板表面に化
学的に吸着しているので、アルカリ溶液や有機溶剤など
によるレジスト樹脂除去工程では、ほとんど除去されず
に残る。
【0063】第3の工程を経た後、図3に示す第4〜第
6の工程を経て、本実施形態の金属膜パターンを形成す
る。本実施形態の第4〜第6の工程は、実施形態1の第
3〜第5の工程(図1参照)と同様であるので、説明を
省略する。
【0064】本実施形態では、従来技術と同様に、レジ
スト樹脂を用いているので、プロセス数を減少させると
いう利点はない。しかし、ZnO膜をパターニングして
いないので、ZnO膜をパターニングするためのエッチ
ングレートの制御やパターン精度の問題などを避けるこ
とができる。また、実施形態1と同様に、ZnO膜、無
電解めっき金属膜の両者が、選択成膜されているので、
材料の利用効率も向上する。さらに、全面にZnO膜が
形成された、特開2001−85358号公報に記載の
基板と異なり、金属膜のパターンに合わせてZnO膜も
パターン形成されているので、金属膜のパターンを微細
な電気配線として利用する際でも、金属膜パターン間の
絶縁性を十分に保つことができる。
【0065】〔実施形態4〕図4は、本実施形態による
製造方法の一例(プロセス)を模式的に示す断面図で
あり、図4を参照しながら各工程について説明する。
【0066】(第1の工程)この工程では、下地膜であ
る自己組織化膜を基板上に形成する。まず、コーニング
社製#1737ガラスなどの表面が滑らかな基板を用意
する。この基板11の表面を、酸、アルカリ、有機溶剤
等で良く洗浄した後、基板の片面にデッピング法などで
自己組織化膜の溶液を塗布する。自己組織化膜の材料と
しては、フェニルトリクロロシランやフェニルトリメト
キシシランなどを用いることができる。これらの材料を
トルエンなどの有機溶媒に溶解させて、自己組織化膜の
溶液を得る。溶液を塗布し、乾燥させることによって、
基板表面に単分子層の自己組織化膜が形成される。この
自己組織化膜は、表面にフェニル基(疎水基)が現れる
ように自己配列する特徴を有している。
【0067】(第2の工程)自己組織化膜に対して、所
定のパターンを有するマスクを介して紫外線を照射す
る。紫外線が照射された領域における自己組織化膜の表
面では、フェニル基と珪素との結合が切断され、フェニ
ル基が水酸基(親水基)に置換されて、疎水性から親水
性に改質される。これにより、所定領域の表面が疎水性
であり、他の領域の表面が親水性である下地膜が形成さ
れる。言い換えれば、所定パターンの疎水性膜が形成さ
れる。紫外線としては、エキシマランプや低圧水銀ラン
プを用いた短波長紫外線が好ましい。
【0068】(第3の工程)所定パターンの自己組織化
膜が形成された基板に対して、第1触媒を付与する。こ
のとき、疎水性の表面に対して吸着し易い第1触媒を用
いれば、紫外線が照射されなかった所定領域の自己組織
化膜上に第1触媒が選択的に付着する。反対に、親水性
の表面に対して吸着し易い第1触媒を用いれば、紫外線
が照射された領域の自己組織化膜上に第1触媒が選択的
に付着する。したがって、金属膜パターンを形成する基
板上の位置を考慮して、第2の工程で使用するマスクの
パターンやこの工程で使用する第1触媒の種類を決定す
ることができる。
【0069】本実施形態では、第1触媒として疎水性表
面にも付着し易い触媒を用いる。例えば、SnとPdを
含有する化合物からなるキャタリストを用い、キャタリ
スト−アクセレータ処理を行う。これにより、フェニル
基が露出している疎水性領域の自己組織化膜上にのみ選
択的に触媒が付着する。
【0070】第3の工程を経た後、図4に示す第4〜第
6の工程を経て、本実施形態の金属膜パターンを形成す
る。本実施形態の第4〜第6の工程は、実施形態1の第
3〜第5の工程(図1参照)と同様であるので、説明を
省略する。
【0071】本実施形態によれば、第1触媒を基板の全
面に塗布する必要がなく、また第1触媒層をパターン形
成する必要がない。したがって、触媒の無駄がなく、製
造コストを抑えることができる。また、第1触媒層の形
成領域は、自己組織化膜などの下地膜に対する紫外線露
光により決定することができるので、印刷法よりも高精
度にパターン形成することができる。さらに、自己組織
化膜は、紫外線露光後に不要部分を除去する必要もない
ので、工程を簡略化することができる。
【0072】本実施形態では、紫外線露光により自己組
織化膜のパターン形成を行っているが、紫外線露光を行
わずに、印刷などの方法により基板上の所定領域にのみ
自己組織化膜を形成しても良い。これにより、下地膜が
パターン形成された領域における基板上の表面が疎水性
となり、基板上の下地膜が形成されていない領域におけ
る表面は、親水性となる。したがって、疎水性の表面に
対して吸着し易い触媒を下地膜上にのみ付着させること
ができる。
【0073】また、本実施形態では、下地膜として自己
組織化膜を用いたが、表面の所定領域が親水性または疎
水性を有する膜であれば、下地膜として用いることがで
きる。特に、表面の所定領域を疎水性から親水性へ、ま
たは親水性から疎水性へ改質できる下地膜が好ましい。
【0074】〔実施形態5〕図5は、本実施形態による
製造方法の一例(プロセス)を模式的に示す断面図で
あり、図5を参照しながら各工程について説明する。
【0075】図5に示す第1〜第3の工程は、基板上に
第1触媒層を形成し、第1触媒層上にZnO膜を形成す
る工程であり、実施形態1と同様なので、説明を省略す
る。なお、実施形態2で説明した印刷技術により、また
は実施形態3で説明したレジストのリフトオフにより、
第1触媒層を形成しても良い。
【0076】(第4の工程)ZnO膜が形成された基板
を、硫酸銅水溶液に浸漬させる。これにより、ZnO膜
表面(ZnO膜の上面および側面)における一部の亜鉛
が銅に置換され、ZnO膜の表面の一部がCuOとな
り、CuO膜が形成される。
【0077】(第5の工程)第4の工程を経た基板を水
素化ホウ素ナトリウム等の還元剤を含有する水溶液に浸
漬させる。これによりCuO膜が還元されて、ZnO膜
の表面に金属Cuが析出する。このように第4および第
5の工程により、ZnO膜の表面に金属Cuを析出させ
る原理は、特開2001−85358号公報に記載され
ている方法と同様であり、条件等を参考にすることがで
きる。ただし、本実施形態では、所定パターンの第1触
媒層上に下地のZnO膜が形成されているので、ZnO
膜が既にパターン形成されている点で、同公報に記載さ
れている方法と異なる。
【0078】(第6の工程)第5の工程を経た基板を、
無電解めっき浴に浸漬し、金属Cu膜を析出させる。こ
のとき、基板上のZnO膜の表面にのみ金属Cuが付着
しているので、Cuの自己触媒作用により、ZnO膜上
にのみに選択的に金属膜が析出する。したがって、本実
施形態では、金属Cu膜を析出させるための第2触媒が
不要となる。
【0079】本発明では、中間層として適度な表面凹凸
(Ra=10nm以上500nm以下)を有するZnO
膜が存在するので、その表面凹凸形状がアンカー効果を
発揮し、ガラス基板なとの表面が平滑な基板上に対して
も、無電解めっきでCuやNiの金属膜パターンを密着
性良く形成することが可能となる。
【0080】比較のために、ZnO膜を使用せずに、感
光性触媒パターン上に直接無電解めっきを施したCu膜
パターンと、感光性触媒パターン上でZnO膜を介して
得られたCu膜パターンの両者に対し、クロスカット法
によるピールテストを行い密着性の評価を行ったとこ
ろ、前者については、70/100の割合で膜ハガレ現
象が見られたが、後者の膜ではCu膜は全く剥がれなか
った。
【0081】また、本実施形態では、感光性触媒などの
第1触媒を用いて必要な領域にのみZnO膜を形成する
ので、従来のように、ZnO膜を予め基板の全面に形成
した後に、「レジスト樹脂パターンの形成〜酸化亜鉛膜
のエッチング〜レジスト樹脂の除去」といったZnO膜
のパターンニングプロセスを必要としない。したがっ
て、工程の短縮を図ることが可能になる。また、酸化亜
鉛膜をエッチングする際の従来課題(エッチングレート
の制御やパターン精度の問題)も避けることができる。
【0082】さらに、ZnO膜、無電解めっき金属膜の
両者が、選択成膜されているので、材料の利用効率が向
上する。また、全面にZnO膜が形成された、特開20
01−85358号公報に記載の基板と異なり、金属膜
のパターンに合わせてZnO膜もパターン形成されてい
るので、金属膜のパターンを微細な電気配線として利用
する際でも、金属膜パターン間の絶縁性を十分に保つこ
とができる。
【0083】〔実施形態6〕以上の実施形態1〜5で
は、(第1)触媒層を所定パターンに形成し、所定パタ
ーンに形成された(第1)触媒層上の全領域に金属酸化
膜(ZnO膜)を形成している。本実施形態では、(第
1)触媒層を所定パターンに形成せずに、所定パターン
の金属膜を形成する場合について説明する。図6は、本
実施形態による製造方法の一例(プロセス)を模式的
に示す断面図である。
【0084】本実施形態では、第1の工程で、基板上の
全領域に触媒層を形成し、第2の工程で、基板上の所定
領域、すなわち金属膜の形成領域以外の領域の触媒層上
に、レジストパターンを形成する。以下、実施形態5と
同様にして、露出した触媒層上にZnO膜を形成する
(第3の工程)。このとき、触媒層上の一部の領域、す
なわちレジストパターンから露出した領域のみにZnO
膜を形成することができる。CuO膜の形成(第4の工
程)、CuO膜の還元(第5の工程)を経て、無電解め
っき金属膜を形成する(第6の工程)。なお、必要に応
じて、レジストパターンを除去しても良い(第7の工
程)。
【0085】本実施形態では、実施形態5の方法により
金属膜を形成しているが、実施形態1の方法により、金
属膜を形成しても良い。簡潔に説明すれば、第1触媒層
を基板の全面に塗布した後、第1触媒層上にレジストパ
ターンを形成し、露出した第1触媒層上にZnO膜を形
成する。ZnO膜上に第2触媒層を形成した後、無電解
めっき金属膜を形成する。
【0086】〔実施形態7〕実施形態1〜6の金属膜パ
ターンを配線基板(詳しくはアクティブマトリクス基
板)に採用した場合の薄膜トランジスタ(TFT)につ
いて説明する。図7は、金属膜パターンを配線基板(詳
しくはアクティブマトリクス基板)に採用した場合の薄
膜トランジスタ(TFT)を概略的に示す断面図であ
る。
【0087】ガラス基板11上のゲート配線(ゲート電
極を含む)10は、配線下地層としてのZnO膜12
(厚み0.05μm)、Cu膜13(厚み0.15μ
m)の積層膜によって構成されている。なお、ガラス基
板11とZnO膜12との間には、パラジウムを有する
第1触媒層が形成され、ZnO膜12とCu膜13との
間には、パラジウム触媒などからなる第2触媒層が形成
されている。
【0088】ゲート配線10上には、SiNx から成る
ゲート絶縁膜21がCVDにより形成されている。その
上にはチャネル部のa−Si膜22、コンタクト層とし
てn + 型のa−Si膜23、Al(またはTa、Mo
等)からなるソース電極24およびドレイン電極25、
ITOからなる画素電極26、SiNx や有機絶縁膜か
らなる絶縁保護膜27が形成されている。
【0089】このようにして得られたTFT素子は、従
来のドライ成膜のみによって形成されたゲート配線を用
いたTFT素子とほぼ同様の特性を示し、本発明の金属
膜パターンはアクティブマトリクス駆動型LCDに適用
できる。
【0090】なお、本実施形態では、逆スタガ構造(ボ
トムゲート構造)のTFTを示したが、配線基板をスタ
ガ構造(トップゲート構造)のTFTに適用しても構わ
ない。また、ゲート配線のみならず、ソース・ドレイン
電極に適用しても良い。
【0091】次に、図7に示したTFT素子を有するア
クティブマトリクス基板を用いた液晶表示装置(LC
D)について説明する。図8は、アクティブマトリクス
型LCDの構造を示す斜視図である。アクティブマトリ
クス型LCDは、アクティブマトリクス基板20と、こ
れに対向する対向基板30と、両基板20,30に挟持
された液晶層40とを有する。アクティブマトリクス基
板20は、ガラス基板11上に、マトリックス状に配列
されたゲート電極10およびソース電極24を有する。
また、ガラス基板11上には、ゲート電極10とソース
電極24との交差部毎にTFTおよび画素電極26が配
設され、ガラス基板11の外側面には、偏光板28が積
層されている。対向基板30は、ガラス基板31上に、
カラーフィルタ層32と、対向電極33とを有し、ガラ
ス基板31の外側面には、偏光板35が積層されてい
る。また、両基板20,30の液晶層40側には、配向
層29,35がそれぞれ形成されている。このアクティ
ブマトリクス型LCDにおいて、画素電極26として、
透明電極を用いれば透過型液晶表示装置となり、反射電
極を用いれば反射型液晶表示装置を実現することができ
る。
【0092】なお、本実施形態では、TFT素子を例に
説明したが、本実施形態の配線基板は、TFT以外にも
MIM(Metal Insulator Metal)、BTB(バックツー
バックダイオード)、ダイオードリング、バリスタまた
はプラズマスイッチング等を用いたアクティブマトリク
ス基板に用いても良く、このアクティブマトリクス基板
に用いた表示装置や画像検出器に広く適用することがで
きる。また、アクティブマトリクス基板に限らず、アク
ティブ素子を備えない配線基板にも適用することがで
き、その配線基板を用いて、パッシブマトリクス型の表
示装置を形成することも可能である。
【0093】本発明の表示装置は、表示媒体として液晶
材料以外の光学媒体を採用した表示装置、例えば、プラ
ズマ表示装置(PDP) 、無機または有機のEL表示装
置、エレクトロクロミック表示装置(ECD)、電気泳
動表示装置などの電気配線を必要とするあらゆる表示装
置に適応できる。
【0094】本発明の金属膜パターンを用いた配線基板
は、上記の表示装置のみならず、フラットパネルディス
プレイ全般、その他フラットパネル形状をした二次元画
像検出器、同一基板上の周辺領域にモノリシック形成
(またはCOG実装)されたドライバー回路部の電源配
線など、各種の電気配線に適用することができる。
【0095】本発明の金属膜パターンは、ガラス基板な
との表面が平滑な基板上に対しても、膜ハガレ現象が起
こり難いので、この金属膜パターンを配線基板として有
する電子機器の動作信頼性が向上する。
【0096】本発明の金属膜パターンは、上記の配線基
板のみならず、フォトマスクとして利用することもでき
る。本発明の金属膜パターンによれば、第1触媒層自身
の厚みを0.01μm以下の薄い層にすることができる
ので、非常に解像性に優れており、1μm程度のパター
ンでも十分に形成することができる。したがって、本発
明の金属膜パターンを用いたフォトマスクにより、精度
の高いフォトリソグラフィが可能となる。
【0097】
【発明の効果】本発明の金属膜パターンの製造方法によ
れば、(第1)触媒層上にのみ、選択的に酸化亜鉛(Z
nO)などの金属酸化膜と無電解めっき金属膜とが形成
されるので、金属酸化膜および無電解めっき金属膜の両
者のパターンニングプロセスを必要とせず、簡単なプロ
セスで金属膜パターンを形成することができる。また、
金属酸化膜や無電解めっき金属膜の両者の材料利用効率
が向上する。さらに、金属酸化膜を介して無電解めっき
金属膜が形成されるので、表面が平滑な基板上に対して
も、密着性の優れた無電解めっき金属膜を得ることが可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1による製造方法の一例(プロセス
)を模式的に示す断面図である。
【図2】実施形態2による製造方法の一例(プロセス
)を模式的に示す断面図である。
【図3】実施形態3による製造方法の一例(プロセス
)を模式的に示す断面図である。
【図4】実施形態4による製造方法の一例(プロセス
)を模式的に示す断面図である。
【図5】実施形態5による製造方法の一例(プロセス
)を模式的に示す断面図である。
【図6】実施形態6による製造方法の一例(プロセス
)を模式的に示す断面図である。
【図7】実施形態7の薄膜トランジスタ(TFT)を概
略的に示す断面図である。
【図8】実施形態7の薄膜トランジスタ(TFT)を用
いたアクティブマトリクス型LCDの構造を示す斜視図
である。
【図9】特開平10−298770号公報、特開200
0−147762号公報に開示された金属膜パターンの
製造プロセスを模式的に示す断面図である。
【図10】特開2001−32086号公報に開示され
た金属膜パターンの製造プロセスを模式的に示す断面図
である。
【図11】特開2001−85358号公報に開示され
た金属膜パターンの製造プロセスを模式的に示す断面図
である。
【符号の説明】
10 ゲート配線(金属膜パターン) 11 基板 12 ZnO膜(金属酸化膜) 13 Cu膜(無電解めっき金属膜)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 20/06 C23C 20/06 G02F 1/13 101 G02F 1/13 101 1/1368 1/1368 H01L 21/288 H01L 21/288 E Fターム(参考) 2H088 FA18 HA08 MA20 2H092 JA24 KB04 MA11 MA15 MA23 NA27 4K022 AA05 BA01 BA03 BA08 BA14 BA31 BA36 CA06 CA07 DA03 DB03 4M104 AA10 BB02 BB16 BB17 BB36 CC01 CC05 DD22 DD31 DD51 DD53 DD68 EE03 EE17 FF08 FF13 GG09 HH08

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面が平滑な基板上に、第1触媒層と、
    前記第1触媒層上の全領域または一部の領域に形成され
    た、Ra=10nm以上500nm以下の範囲で凹凸の
    表面を有する金属酸化膜と、前記金属酸化膜上に形成さ
    れた無電解めっき金属膜とを有する、金属膜パターン。
  2. 【請求項2】 前記第1触媒層が所定パターンに形成さ
    れ、前記金属酸化膜が前記第1触媒層上の全領域に形成
    された、請求項1に記載の金属膜パターン。
  3. 【請求項3】 表面が平滑な基板上に、所定領域の表面
    が疎水性を有する下地膜と、前記下地膜上の前記所定領
    域に形成された第1触媒層と、前記第1触媒層上に形成
    された金属酸化膜と、前記金属酸化膜上に形成された無
    電解めっき金属膜とを有する、金属膜パターン。
  4. 【請求項4】 表面が平滑な基板上に、所定領域の表面
    が親水性を有する下地膜と、前記下地膜上の前記所定領
    域に形成された第1触媒層と、前記第1触媒層上に形成
    された金属酸化膜と、前記金属酸化膜上に形成された無
    電解めっき金属膜とを有する、金属膜パターン。
  5. 【請求項5】 前記金属酸化膜と前記無電解めっき金属
    膜との間に第2触媒層が介在する、請求項1から4のい
    ずれかに記載の金属膜パターン。
  6. 【請求項6】 表面が平滑な基板上に、触媒層と、前記
    触媒層上の全領域または一部の領域に形成された第1金
    属酸化膜と、前記第1金属酸化膜上に形成され、かつ前
    記第1金属酸化膜の金属よりもイオン化傾向の小さい金
    属が酸化された第2金属酸化膜と、前記第2金属酸化膜
    上に形成された無電解めっき金属膜とを有する、金属膜
    パターン。
  7. 【請求項7】 前記触媒層が所定パターンに形成され、
    前記第1金属酸化膜が前記触媒層上の全領域に形成され
    た、請求項6に記載の金属膜パターン。
  8. 【請求項8】 前記無電解めっき金属膜が、銅(C
    u)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、金(Au)のい
    ずれか一つからなる単層膜、または銅(Cu)、ニッケ
    ル(Ni)、銀(Ag)、金(Au)のいずれか一つを
    少なくとも含む積層膜である、請求項1から7のいずれ
    かに記載の金属膜パターン。
  9. 【請求項9】 表面が平滑な基板上に、第1触媒層を形
    成する工程と、 前記第1触媒層上の全領域または一部の領域に、湿式成
    膜技術による金属酸化膜を形成する工程と、 前記金属酸化膜上に、無電解めっき金属膜を形成するめ
    っき工程とを有する、金属膜パターンの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第1触媒層形成工程は、第1触媒
    を含有する感光膜に光または紫外線を照射して、前記感
    光膜を所定パターンに形成する工程を含む、請求項9に
    記載の金属膜パターンの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記第1触媒層形成工程は、印刷技術
    によって前記第1触媒層を所定パターンに形成する工程
    を含む、請求項9に記載の金属膜パターンの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記第1触媒層形成工程は、所定パタ
    ーンの開口を有するレジストが積層された前記基板上に
    第1触媒を付着させる工程と、前記レジストを除去する
    工程とを含む、請求項9に記載の金属膜パターンの製造
    方法。
  13. 【請求項13】 表面が平滑な基板上に、所定領域の表
    面が疎水性を有する下地膜を形成する工程と、 前記下地膜上の所定領域に、第1触媒層を形成する工程
    と、 前記第1触媒層上に、湿式成膜技術による金属酸化膜を
    形成する工程と、 前記金属酸化膜上に、無電解めっき金属膜を形成するめ
    っき工程とを有する、金属膜パターンの製造方法。
  14. 【請求項14】 表面が平滑な基板上に、所定領域の表
    面が親水性を有する下地膜を形成する工程と、 前記下地膜上の所定領域に、第1触媒層を形成する工程
    と、 前記第1触媒層上に、湿式成膜技術による金属酸化膜を
    形成する工程と、 前記金属酸化膜上に、無電解めっき金属膜を形成するめ
    っき工程とを有する、金属膜パターンの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記下地膜を形成する工程は、前記基
    板上に、表面が疎水性を有する下地膜を形成する工程
    と、前記下地膜に、所定パターンのマスクを介して紫外
    線を照射することによって、前記紫外線が照射された領
    域の表面を親水性に改質する工程とを含む、請求項13
    または14に記載の金属膜パターンの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記めっき工程は、前記金属酸化膜上
    に、第2触媒層を形成する工程を含む、請求項9から1
    5のいずれかに記載の金属膜パターンの製造方法。
  17. 【請求項17】 表面が平滑な基板上に、触媒層を形成
    する工程と、 前記触媒層上の全領域または一部の領域に、湿式成膜技
    術による第1金属酸化膜を形成する工程と、 前記第1金属酸化膜上に、前記第1金属酸化膜の金属よ
    りもイオン化傾向の小さい金属が酸化された第2金属酸
    化膜を形成する工程と、 前記第2金属酸化膜の表面を還元して、金属膜を形成す
    る工程と、 前記金属膜上に、無電解めっき金属膜を形成するめっき
    工程とを有する、金属膜パターンの製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項1から8のいずれかに記載の金
    属膜パターンを有する配線基板と、前記配線基板に対向
    する対向電極と、前記配線基板および前記対向電極間に
    介在する表示媒体層とを備える表示装置。
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