JP2003213031A - フォーム粉含有フェノール樹脂フォーム - Google Patents
フォーム粉含有フェノール樹脂フォームInfo
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Abstract
して使用し、エネルギー消費が少なく、通常のフェノー
ル樹脂フォームと同等の性能を有するフェノール樹脂フ
ォームの製造方法、及び該製造方法により得られるフェ
ノール樹脂フォームを提供すること。 【解決手段】 フェノール樹脂フォームに変形セル構造
を有するフェノール樹脂フォーム、及び、フェノール樹
脂フォームの製造方法において、フェノール樹脂にフェ
ノール樹脂フォーム粉を混合して製造する。
Description
利用して製造したフェノール樹脂フォームに関する。
ォームの中でも特に難燃性、耐熱性、低発煙性、寸法安
定性、耐溶剤性、加工性等に優れているため、各種建築
材料として広く利用されている。特に、特開平1−13
8244号公報において優れた断熱性能を有すフェノー
ル樹脂フォームの製造方法が紹介されている。これまで
フェノール樹脂フォームの様な熱硬化性樹脂は軟化・溶
融しないので、その廃棄物のリサイクルは困難とされて
きた。しかし近年、省資源の観点からこれらの熱硬化性
樹脂の廃棄物を再利用する方法が検討されている。
化燃料や活性炭として利用する方法が紹介されている
(特開平6−211513号公報、特開平7−6961
4号公報)が、用途が限定的であることと経済的困難性
もあり広く普及するに至っていない。特に省資源という
観点において、フェノール樹脂廃棄物をケミカルリサイ
クルや、マテリアルリサイクルする方法も多く検討され
ている。超臨界状態もしくは亜臨界状態の水を溶媒と
し、酸素、空気又は過酸化水素を加えて酸化分解する方
法(特開平10−287766号公報)等が提案されて
いる。この場合、超臨界状態もしくは亜臨界状態を維持
する為に多くのエネルギーを消費するという欠点があ
る。
は、熱硬化性樹脂硬化物を粉砕して粒子状とし、これを
樹脂100重量部に対して10〜90重量部のフェノー
ル類存在下で加熱して反応させ、成形・加工に必要な流
動性および架橋硬化性を付与してプレス成形する方法が
紹介されている。これらはいずれもフェノール樹脂フォ
ームに多くのエネルギーを費やして様々な処理を施し、
別の商品として再利用する方法であり、経済的観点から
も望ましい方法ではない。また、粉砕した発泡体を接着
剤等と混ぜ合わせ、加熱圧縮成形して再製品化する取り
組みもなされている。しかし、粉砕した発泡体を使用し
て加熱圧縮成形するだけでは、その製品の用途は限られ
積極的な再利用は困難となる。そこで、経済的観点から
も望ましい、積極的な再利用であるフェノール樹脂フォ
ーム製造への利用方法が切望されてきた。
フェノール樹脂フォームを原料として使用し、エネルギ
ー消費が少なく、通常のフェノール樹脂フォームと同等
の性能を有するフェノール樹脂フォームの製造方法、及
び該製造方法により得られるフェノール樹脂フォームを
提供することを目的とする。
を解決するため、フェノール樹脂フォーム粉を混合した
樹脂を使用して発泡体を成形する際に、諸性能を損なう
ことなくフェノール樹脂フォームの成形が可能であるこ
とを見出し、本発明をなすに至った。すなわち、本発明
は、[1]フェノール樹脂フォームが変形セル構造を有
することを特徴とするフェノール樹脂フォーム、[2]
独立気泡率80%以上、密度10kg/m3 以上80k
g/m3 以下、平均気泡径が10μm以上200μm以
下、熱伝導率0.010W/m・K以上0.032W/
m・K以下である請求項1記載のフェノール樹脂フォー
ム、[3]フェノール樹脂フォームの製造方法におい
て、フェノール樹脂フォーム粉をフェノール樹脂に混合
することを特徴とするフェノール樹脂フォームの製造方
法、である。
ォームとは、多数の気泡が硬化反応によって成形された
フェノール樹脂中に一様に分散した状態で存在する発泡
体である。本発明において変形セル構造とはフェノール
樹脂フォームを形成するセル断面の縦径と横径の比にお
いて横径を1としたとき、縦径が2以上のセルのことで
ある。なお、通常のセル構造とは横径を1としたとき、
縦径が2未満1以上のセルのことである。セルの縦径と
は、セル断面を横断する径のうち最も長い径のことであ
り、セルの横径とはセル断面の縦径の中心を直角に横切
る径のことである。縦径と横径の比は、セルの横径に対
する縦径の比(縦径/横径)のことである。
ム粉をフェノール樹脂に混合した原料を用いてフェノー
ル樹脂フォームを製造することによって形成される。図
1は変形セル構造を有するフェノール樹脂フォーム表面
を100倍に拡大したSEM写真であり、その中の○で
囲った部分が変形セルである。図2は該変形セルを50
0倍に拡大したSEM写真で、縦径と横径を示してい
る。この変形セルでは縦径と横径の比(縦径/横径)は
約3.8である。また、図3は変形セル構造を有さない
フェノール樹脂フォームのSEM写真であり、全てのセ
ルの縦径と横径の比(縦径/横径)は2未満、1以上と
なっている。本発明において変形セル構造を有すると
は、10cm四方のサンプル断面を後述する方法により
測定した時、大多数の通常セルの中に2個以上50個以
下、好ましくは3個以上50個以下の変形セルが観測出
来る状態である。
独立気泡率は80%以上が好ましく、さらに好ましくは
90%以上である。独立気泡率が80%未満であるとフ
ェノール樹脂フォーム中の発泡剤が空気と置換して断熱
性能の低下が著しくなる恐れがあるばかりではなく、フ
ェノール樹脂フォームの表面脆性が増加して機械的実用
性能を満足しなくなる懸念がある。本発明におけるフェ
ノール樹脂フォームの密度は、発泡剤の割合、硬化時の
オーブン温度等の条件により所望の値を選択できるが、
好ましくは10kg/m3以上80kg/m3 以下であ
り、より好ましくは20kg/m3 以上50kg/m3
以下である。密度が10kg/m3 未満だと圧縮強度等
の機械的強度が小さくなり、発泡体の取り扱い時に破損
が起こりやすくなり、表面脆性も増加する。逆に密度が
80kg/m3 を超えると樹脂部の伝熱が増大し断熱性
能が低下する恐れがある。
平均気泡径は10μm以上200μm以下であり、より
好ましくは20μm以上150μm以下である。平均気
泡径が10μm未満であると、気泡壁の厚さに限界があ
ることから、必然的に発泡体密度が高くなり、その結果
発泡体における樹脂部の伝熱割合が増加してフェノール
樹脂フォームの断熱性能は不十分となる恐れがある。ま
た、逆に200μmを超えると、輻射による熱伝導率が
増加するようになり、発泡体の断熱性能が低下する。本
発明における熱伝導率は0.010W/m・K以上0.
032W/m・K以下であり、好ましくは0.010W
/m・K以上0.030W/m・K以下、より好ましく
は0.010W/m・K以上0.028W/m・K以
下、更に好ましくは0.010W/m・K以上0.02
5W/m・K以下である。
は、少なくともフェノール樹脂にフェノール樹脂フォー
ム粉、界面活性剤、発泡剤および硬化触媒を添加し、こ
れらを一様に分散させオーブン等を用いて硬化させるこ
とによって得られる。本発明で使用するフェノール樹脂
としては、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金
属水酸化物によって合成したレゾール型フェノール樹脂
の他、酸触媒によって合成したノボラック型フェノール
樹脂、アンモニアによって合成したアンモニアレゾール
型フェノール樹脂、又はナフテン酸鉛などにより合成し
たベンジルエーテル型フェノール樹脂が挙げられ、中で
もレゾール型フェノール樹脂が好ましい。
ール類対アルデヒド類の出発モル比は1:1から1:
4.5が好ましく、より好ましくは1:1.5から1:
2.5の範囲内である。本発明においてフェノール樹脂
合成の際に好ましく使用されるフェノール類としては、
フェノール自体、および他のフェノール類であり、他の
フェノール類の例としては、レゾルシノール、カテコー
ル、o−、m−およびp−クレゾール、キシレノール
類、エチルフェノール類、p−tertブチルフェノー
ル等が挙げられる。2核フェノール類もまた使用でき
る。本発明で好ましく使用されるアルデヒド類として
は、ホルムアルデヒド自体、および他のアルデヒド類で
あり、他のアルデヒド類の例としては、グリオキサー
ル、アセトアルデヒド、クロラール、フルフラール、ベ
ンズアルデヒド等が挙げられる。添加剤として尿素、ジ
シアンジアミドやメラミン等を加えてもよい。本発明に
おいて、これらの添加剤を加える場合、フェノール樹脂
とは添加剤を加えた後のものを指す。
は、40℃における粘度が3,000mPa・s以上1
00,000mPa・s以下が好ましく、より好ましく
は5,000mPa・s以上50,000mPa・s以
下である。また、水分量は3wt%以上30wt%以下
が好ましい。フェノール樹脂フォーム粉とフェノール樹
脂との混合方法は特に限定されず、ハンドミキサーやピ
ンミキサー等を利用して混合してもよいし、二軸押し出
し機等を用いても良い。フェノール樹脂フォーム粉をフ
ェノール樹脂に混合する段階も特に限定されず、フェノ
ール樹脂を合成する際、原料と共に添加しておいても良
いし、合成終了後、各添加剤を加える前後でも良く、粘
度調整した後でも良いし、界面活性剤または/および発
泡剤と共に混合しても良い。ただし、フェノール樹脂フ
ォーム粉をフェノール樹脂に添加することで、全体の粘
度は上昇するため、粘度調整前のフェノール樹脂にフェ
ノール樹脂フォーム粉を添加する際には、フェノール樹
脂の粘度調整は水分量等で推定しながら行うことが好ま
しい。また、フェノール樹脂フォーム粉はフェノール樹
脂に必要量混合しておいても良いし、高濃度のフェノー
ル樹脂フォーム粉入りフェノール樹脂をマスターバッチ
として用意しておき、フェノール樹脂に必要量添加して
も良い。
に予め添加しておいても良いし、硬化触媒と同時に添加
しても良い。界面活性剤は、一般にフェノール樹脂フォ
ームの製造に使用されるものを使用できるが、中でもノ
ニオン系の界面活性剤が効果的であり、例えば、エチレ
ンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合体である
アルキレンオキサイドや、アルキレンオキサイドとヒマ
シ油の縮合物、アルキレンオキサイドとノニルフェノー
ル、ドデシルフェノールのようなアルキルフェノールと
の縮合生成物、更にはポリオキシエチレン脂肪酸エステ
ル等の脂肪酸エステル類、ポリジメチルシロキサン等の
シリコーン系化合物、ポリアルコール類等が好ましい。
界面活性剤は一種類で用いても良いし、二種類以上を組
み合わせて用いても良い。また、その使用量についても
特に制限はないが、フェノール樹脂組成物100質量部
当たり0.3〜10質量部の範囲で好ましく使用され
る。
ロロトリフルオロエタン(CFC−113)、トリクロ
ロモノフルオロエタン(CFC−11)等のCFC類
や、ジクロロフルオロエタン(HCFC−123)、ジ
クロロフルオロエタン(HCFC−141b)等のHC
FC類、もしくは1,1,1,2−テトラフロオロエタ
ン(HFC−134a)、1,1−ジフルオロエタン
(HFC−152a)のHFC類、あるいはシクロヘキ
サン、シクロペンタン、ノルマルペンタン等のHC類、
二酸化炭素等が挙げられる。これらの発泡剤は一種類で
用いても、二種類以上の組み合わせでもよい。また、発
泡核剤として窒素、ヘリウム、アルゴン、空気などの低
沸点物質を発泡剤に添加して使用してもよい。
ないが、水を含む酸を使用すると発泡体気泡壁の破壊等
が起こる恐れがある。そのため無水リン酸や無水アリー
ルスルホン酸が好ましいと考えられる。無水アリールス
ルホン酸としてはトルエンスルホン酸やキシレンスルホ
ン酸、フェノールスルホン酸、置換フェノールスルホン
酸、キシレノールスルホン酸、置換キシレノールスルホ
ン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸、ナフタレンスルホン酸等があげられ、これらを一種
類で用いても、二種類以上の組み合わせでもよい。ま
た、硬化助剤として、レゾルシノール、クレゾール、サ
リゲニン(o−メチロールフェノール)、p−メチロー
ルフェノール等を添加してもよい。また、これらの硬化
触媒を、ジエチレングリコール、エチレングリコール等
の溶媒で希釈してもよい。
樹脂に硬化触媒を添加したら、ピンミキサー等を使用し
て出来るだけ速やかに硬化触媒を一様に分散させ、硬化
させる。発泡剤の使用量は、その種類により異なる。例
えば、発泡剤にHFC−134aを使用する場合、フェ
ノール樹脂100質量部に対して、好ましくは3質量部
以上30質量部以下、より好ましくは5質量部以上20
質量部以下で使用される。ノルマルペンタン50wt%
とイソブタン50wt%の混合物を用いる場合、好まし
くは3質量部以上20質量部以下、より好ましくは5質
量部以上17質量部未満で使用される。
り、無水リン酸を用いる場合、好ましくは5質量部以上
30質量部以下、より好ましくは8質量部以上25質量
部以下で使用される。パラトルエンスルホン酸一水和物
60wt%とジエチレングリコール40wt%の混合物
を使用する場合、フェノール樹脂100重量部に対し
て、好ましくは3質量部以上30質量部以下、より好ま
しくは5質量部以上20質量部以下で使用される。硬化
温度は好ましくは40℃以上130℃以下であり、より
好ましくは60℃以上110℃以下である。硬化は一段
階で行っても良いし、硬化の具合にあわせ硬化温度を変
えて数段階に分けて硬化させても良い。
とはフェノール樹脂フォームを粉砕することによって得
られる粉末のことである。この際のフェノール樹脂フォ
ームは、変形セル構造を有すものでも良いし、有さない
ものでも良い。フェノール樹脂フォームはプレス機等を
用いて圧縮したものでも良いし、圧縮しないものでも良
い。フェノール樹脂フォーム粉の嵩密度は、フェノール
樹脂フォームの密度や圧縮率によって任意に選択できる
ので特に限定しない。
方法により任意の大きさを選択できる。本発明では粉末
の粒径を特に限定しないが、10mmを超える粒が混入
すると成形体の性能に斑ができるため好ましくない。そ
のため、フェノール樹脂フォーム粉は粉砕後に篩等を使
用して大きな粒を除くことが好ましい。また、平均粒径
を5μm以下にするためには多大のエネルギーが必要と
なり好ましくない。そのため、好ましくは平均粒径10
mm以下5μm以上、より好ましくは1mm以下5μm
以上、更に好ましくは500μm以下5μm以上の粒径
であるフェノール樹脂フォーム粉を使用する。
フォーム粉の量は特に限定しない。しかし、フェノール
樹脂100質量部に対して50質量部を超えるとフェノ
ール樹脂に対して過多となり発泡成形することが著しく
困難となると考えられる。そのため、添加するフェノー
ル樹脂フォーム粉は50質量部以下が望ましい。また、
添加量が0.01質量部未満ではフェノール樹脂フォー
ム粉を添加する意味が薄れる。そのため、添加量は0.
01質量部以上、50質量部以下が好ましく、より好ま
しくは1質量部以上30質量部以下、特に好ましくは3
質量部以上25質量部以下である。フェノール樹脂フォ
ームは一般に触媒由来の遊離酸を含んでいるため、大量
にフェノール樹脂にフェノール樹脂フォーム粉を添加し
た際、フェノール樹脂が反応して分子量が高くなり取り
扱いが困難となったり、硬化したりする恐れがある。こ
れを防止するため必要であればフェノール樹脂フォーム
粉の洗浄等の処理を施すことができる。洗浄には水や弱
アルカリ性水溶液等が利用できる。
ノール樹脂フォームの組成、構造、特性の評価方法及
び、フェノール樹脂フォーム粉の構造に関して説明す
る。本発明におけるフェノール樹脂の粘度は回転粘度計
(東機産業(株)製R−100型、ローター部は3°×
R−14)を用い40℃で測定した。フェノール樹脂の
水分量は、以下のようにして測定した。水分量を測定し
た脱水メタノール(関東化学(株)製)にフェノール樹
脂を3wt%から7wt%の範囲で溶解して、その溶液
の水分量を測定して、フェノール樹脂中の水分量を求め
た。測定にはカールフィッシャー水分計(京都電子工業
(株)製MKC−510)を用いた。
に行った。フェノール樹脂フォームサンプルの厚み方向
のほぼ中央を表裏面に平行に切削し、10cm角の範囲
を5cm角づつ4個に分割し切削面を観察した。観察に
は走査型電子顕微鏡(SEM)((株)日立製作所製、
S−3000N)を使用し、加速電圧5.0〜20.0
kV、高真空モードで測定を行った。変形セルの探索は
100倍拡大写真により行い、発見した変形セルの縦×
横比の測定は500倍拡大写真を使用して行った。
り直径35mm〜36mmの円筒試料をコルクボーラー
で刳り貫き、高さ30mm〜40mmに切りそろえた
後、空気比較式比重計 (東京サイエンス社製、1,00
0型) の標準使用方法により試料容積を測定する。その
試料容積から、試料重量と樹脂密度から計算した気泡壁
の容積を差し引いた値を、試料の外寸から計算した見か
けの容積で割った値であり、ASTM−D−2856に
従い測定した。ここでフェノール樹脂の密度は1.3k
g/lとした。密度は、20cm角のフェノール樹脂フ
ォームを試料とし、この試料の面材、サイディング材を
取り除いて重量と見かけ容積を測定して求めた値であ
り、JIS−K−7222に従い測定した。
平均気泡径とは、発泡体断面の50倍拡大写真上に9c
mの長さの直線を4本引き、各直線が横切った気泡の数
の平均値で1,800μmを割った値であり、JIS−
K−6402に準じて測定したセル数より計算した平均
値である。フェノール樹脂フォームの熱伝導率は、フェ
ノール樹脂フォームサンプル200mm角、低温板5
℃、高温板35℃でJIS−A−1412の平板熱流計
法に従い測定した。フェノール樹脂フォームの圧縮強さ
は、JIS−K−7220に従い、規定ひずみを0.0
5として測定した。フェノール樹脂フォーム粉の平均粒
径は、レーザー回析光散乱方式粒径分布測定装置(日機
装(株)製、マイクロトラックHRA;9320−X1
00)を使用し、粉末を水中に一様に分散させるため超
音波で1分間処理した後に測定した。
を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例などに
より何ら限定されるものではない。 <フェノール樹脂の合成>反応器に37wt%ホルムア
ルデヒド(和光純薬社製、試薬特級)5,000gと9
9%フェノール(和光純薬社製、試薬特級)3,000
gを仕込み、プロペラ回転式の攪拌機により攪拌し、温
調機により反応器内部液温度を40℃に調整する。次い
で、50wt%水酸化ナトリウム水溶液を60g加え、
反応液を40℃から85℃に上昇させ、110分間保持
した。その後、反応液を5℃まで冷却する。これをフェ
ノール樹脂Aとする。
デヒド1,080gと水1,000gと50wt%水酸
化ナトリウム水溶液78gを加え、尿素(和光純薬社
製、試薬特級)1,600gを仕込み、プロペラ回転式
の攪拌機により攪拌し、温調機により反応器内部液温度
を40℃に調整する。次いで、反応液を40℃から70
℃に上昇させ60分間保持した。これをメチロール尿素
Uとする。次に、フェノール樹脂A8,060gにメチ
ロール尿素Uを1,350g混合して液温度を60℃に
上昇させ1時間保持した。次いで反応液を30℃まで冷
却し、パラトルエンスルホン酸一水和物の50wt%水
溶液でpHを6に中和した。この反応液を、60℃で脱
水処理して粘度および水分量を測定したところ、40℃
における粘度は5,700mPa・s、水分量は5wt
%であった。これをフェノール樹脂A−Uとする。
して、界面活性剤としてエチレンオキサイド−プロピレ
ンオキサイドのブロック共重合体(BASF製、プロニ
ックF127;商品名)を3.5質量部の割合で混合し
た。フェノール樹脂フォーム(旭化成(株)製、ネオマ
フォーム)を、面材を除去した後、10cm3 程度の大
きさに切断してヘンシルミキサー((株)三井三池製作
所製、FM20B)で10分間粉砕した後、呼び寸法4
mmの網篩にかけてフェノール樹脂フォーム粉を作成し
た。このフェノール樹脂フォーム粉をレーザー回析光散
乱方式粒径分布測定装置で測定したところ、平均粒径は
94μmであった。
質量部に対して5質量部添加し、二軸押し出し機
((株)テクノベル製)によって混練した。フェノール
樹脂フォーム粉入りフェノール樹脂のフェノール樹脂分
を100質量部に対して、発泡剤としてノルマルペンタ
ンを8質量部、硬化触媒としてキシレンスルホン酸(テ
イカ(株)製、テイカトックス110)80wt%とジ
エチレングリコール20wt%の混合物を10質量部
を、15℃に温調したピンミキサーに連続的に供給し一
様に攪拌した。ミキサーから出てきた混合物を、硬化反
応中に発生する水分を外部に放出できるように設計した
厚み30mm×300mm×300mmの型枠に75g
流し込み、80℃のオーブンに2時間保持してフェノー
ル樹脂フォームを製造した。型枠の内側には予め表面材
としてポリエステル製不織布(旭化成(株)製、スパン
ボンドE1040)を貼り付けておき発泡硬化後にフェ
ノール樹脂フォームを容易に型枠から取り外せるように
した。得られたフェノール樹脂フォームの評価結果を表
1に示す。
フォーム粉(平均粒径93μm)の添加量を10質量部
に変更した以外は実施例1と同様に行った。触媒、発泡
剤を加え、均一混練したのち70℃オーブンで6時間硬
化させてフェノール樹脂フォームを得た。得られたフェ
ノール樹脂フォームの評価結果を表1に示す。
フォーム粉(平均粒径95μm)の添加量を20質量部
に変更した以外は実施例1と同様に行った。触媒、発泡
剤を加え、均一混練したのち70℃オーブンで6時間硬
化させてフェノール樹脂フォームを得た。得られたフェ
ノール樹脂フォームの評価結果を表1に示す。
フォーム粉(平均粒径96μm)の添加量を30質量部
に変更した以外は実施例1と同様に行った。触媒、発泡
剤を加え、均一混練したのち70℃オーブンで6時間硬
化させてフェノール樹脂フォームを得た。得られたフェ
ノール樹脂フォームの評価結果を表1に示す。
フォーム粉を水で洗浄して遊離酸を除去した後乾燥させ
た。乾燥後の平均粒径は93μmであった。フェノール
樹脂フォーム粉の添加量を50質量部に変更した以外は
実施例1と同様に行った。触媒、発泡剤を加え、均一混
練したのち70℃オーブンで6時間硬化させてフェノー
ル樹脂フォームを得た。得られたフェノール樹脂フォー
ムの評価結果を表1に示す。
ファイヤロックCBS)を実施例1と同様に粉砕し
た。得られたフェノール樹脂フォーム粉の平均粒径は9
9μmであった。フェノール樹脂フォーム粉に上記で得
られた日東紡(株)製CBSのフェノール樹脂フォーム
粉を使用した以外は実施例1と同様に行った。触媒、発
泡剤を加え、均一混練したのち70℃オーブンで6時間
硬化させてフェノール樹脂フォームを得た。得られたフ
ェノール樹脂フォームの評価結果を表1に示す。
フォーム粉(平均粒径92μm)を使用し、実施例1と
同様にしてミキサーから出てきた混合物を、硬化中に発
生する水分を外部に放出できるように設計したダブルコ
ンベアーに連続的に供給した以外は実施例1と同様に行
った。ダブルコンベアーの内側には表面材としてポリエ
ステル製不織布(旭化成(株)製、スパンボンドE10
40)を連続して供給できるようにし、ミキサーから出
てきた混合物を不織布で挟み込むように90℃のダブル
コンベアーへ送り、20分の滞留時間で硬化させたの
ち、105℃のオーブンで2時間キュアしてフェノール
樹脂フォームを得た。得られたフェノール樹脂フォーム
の評価結果を表1に示す。
フォーム粉を水で洗浄して遊離酸を除去した後乾燥させ
た。乾燥後の平均粒径は94μmであった。フェノール
樹脂フォーム粉の添加量を50質量部に変更した以外は
実施例7と同様に行った。ダブルコンベアーの内側には
表面材としてポリエステル製不織布(旭化成(株)製、
スパンボンドE1040)を連続して供給できるように
し、ミキサーから出てきた混合物を不織布で挟み込むよ
うに90℃のダブルコンベアーへ送り、20分の滞留時
間で硬化させたのち、105℃のオーブンで2時間キュ
アしてフェノール樹脂フォームを得た。得られたフェノ
ール樹脂フォームの評価結果を表1に示す。
た以外は実施例1と同様に行ってフェノール樹脂フォー
ムを得た。得られたフェノール樹脂フォームの評価結果
を表1に示す。
た熱硬化性樹脂の積極的な再利用が可能となり、製造性
や性能においても全く問題のないフェノール樹脂フォー
ムを得ることができる。
SEM写真である。
拡大SEM写真である。
SEM写真である。
Claims (3)
- 【請求項1】 フェノール樹脂フォームが変形セル構造
を有することを特徴とするフェノール樹脂フォーム。 - 【請求項2】 独立気泡率80%以上、密度10kg/
m3 以上80kg/m3 以下、平均気泡径が10μm以
上200μm以下、熱伝導率0.010W/m・K以上
0.032W/m・K以下である請求項1記載のフェノ
ール樹脂フォーム。 - 【請求項3】 フェノール樹脂フォームの製造方法にお
いて、フェノール樹脂フォーム粉をフェノール樹脂に混
合することを特徴とするフェノール樹脂フォームの製造
方法。
Priority Applications (1)
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JP2002017255A JP4021673B2 (ja) | 2002-01-25 | 2002-01-25 | フェノール樹脂フォームの製造方法 |
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- 2002-01-25 JP JP2002017255A patent/JP4021673B2/ja not_active Expired - Lifetime
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