JP2003212491A - フォークリフトのフォーク自動反転制御装置 - Google Patents

フォークリフトのフォーク自動反転制御装置

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JP2003212491A
JP2003212491A JP2002019080A JP2002019080A JP2003212491A JP 2003212491 A JP2003212491 A JP 2003212491A JP 2002019080 A JP2002019080 A JP 2002019080A JP 2002019080 A JP2002019080 A JP 2002019080A JP 2003212491 A JP2003212491 A JP 2003212491A
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fork
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rotation
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JP2002019080A
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Masayuki Takamura
昌幸 高村
Norihiko Eda
典彦 江田
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Komatsu Forklift KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作性よくフォークをローテイトとシフトの
それぞれの中央位置で停止させることのできるフォーク
リフトのフォーク自動反転制御装置を提供する。 【解決手段】 ローテイト操作手段からの操作指令値に
よりフォークをローテイトするローテイト駆動機構と、
シフト操作手段からの操作指令値によりフォークをシフ
トするシフト駆動機構とを備えたフォークリフトのフォ
ーク反転制御装置において、フォークの中央原点自動反
転制御を指定する指定手段と、指定手段から中央原点自
動反転制御が指定された場合に、ローテイト操作手段及
びシフト操作手段のいずれか一方の操作手段の操作によ
り制御を開始し、該操作手段の操作指令値に基づいて該
操作手段の操作方向に関係なく中央原点位置に向けて両
駆動機構を制御するコントローラとを備えた構成とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォークリフトの
フォーク自動反転制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】倉庫内で荷を貯蔵するラックは、倉庫内
の空間を有効利用するためフォークリフトが通過できる
程度の間隔で配置されている場合が多い。そして、左右
のラックに車体側面を挟まれた状態のまま、例えば、右
のラックから左のラックにフォークの爪先の向きを反転
できるスリーウエイスタッカと呼ばれるフォークリフト
が使用されることが多い。図11に、スリーウエイスタ
ッカ1の平面図及び側面図を示す。スリーウエイスタッ
カ1の前部に立設された左右一対のアウタレール2の間
にインナレール3が昇降可能に配設されており、このイ
ンナレール3にシフトフレーム4が昇降可能に装着され
ている。また、シフトフレーム4上には、アーム5が左
右に移動自在に取着され、アーム5先端部にはフォーク
6がローテイト自在に取着されている。運転席のパネル
部(図示せず)に設けられたリフトレバー、シフトレバ
ー、ローテイトレバー(それぞれ図示せず)の操作によ
り、アウタレール2に対するシフトフレーム4の昇降、
シフトフレーム4に対するアーム5の左右移動、アーム
5に対するフォーク6のローテイトが可能とされてい
る。スリーウエイスタッカ1は、図12に示す手順で作
業を行なう場合が多い。即ち、図12(a)に示すよう
にフォーク6を車体の前進方向の右方に向けてラック7
に荷置きし、荷置き後、図12(b)に示す位置までア
ーム5、フォーク6共にシフトフレーム4上を左方に移
動させてフォーク6をラック7から抜き出す。次に、フ
ォーク6を反時計回り方向にローテイトさせながらアー
ム5を右方に移動させる。そして、図12(c)に示す
ような、アーム5がシフトフレーム4上の中央にありフ
ォーク6爪先が車体前方を向く位置を通過し、図12
(d)に示す位置までフォーク6を反転させる。そし
て、図12(e)に示すように、アーム5、フォーク6
共にシフトフレーム4上を左方に移動させてフォーク6
を左方のラック7に挿入して荷取りする。荷取り後、図
12(d)に示す位置までアーム5、フォーク6共にシ
フトフレーム4上を右方に移動させる。ここで、図12
(b)に示す、アーム5が左限位置で、かつフォーク6
の爪先が右ラック7に直対する位置をフォーク6の左原
点位置とする。また、図12(c)に示す位置を中央原
点位置、図12(d)に示す位置を右原点位置とする。
【0003】以上説明したスリーウエイスタッカ1にお
いて、左原点位置から右原点位置まで、又は右原点位置
から左原点位置まで、フォーク6を反転させるとき、ラ
ック7間の狭い通路内でオペレータがシフトレバー、ロ
ーテイトレバーを手動で複合操作して、フォーク6をラ
ック7等に干渉させないようにして反転させるために、
高度な熟練技術が必要である。
【0004】そこで、オペレータの熟練技術を必要とし
ないで、反転を自動化する技術が特開昭61−2067
97号公報、特開平11−228095号公報に開示さ
れている。特開昭61−206797号公報では、制御
装置は、左原点位置又は右原点位置からローテイト角度
及びシフト位置が略定速で変化するようなそれぞれの速
度指令値を各制御弁に同時に出力する。また、制御装置
は、フォークがラックに干渉しないようなローテイト角
度及びシフト位置の相対位置関係を記憶していて、この
相対位置関係に基づいて、ローテイト角度がシフト位置
よりも先行気味と判断した場合には、ローテイトを一時
停止し、シフト位置がローテイト角度よりも先行気味と
判断した場合には、シフトを一時停止させる。これによ
り、常にローテイト角度とシフト位置とが相対位置関係
を満足しながら作動するのでフォークがラックに干渉す
ることなく反転する。
【0005】出願人が前記特開昭61−206797号
公報と同一の特開平11−228095号公報では、制
御装置は特開昭61−206797号公報と同様に、左
原点位置又は右原点位置からローテイト角度及びシフト
位置が略定速で変化するようなそれぞれの速度指令値を
各制御弁に同時に出力し、フォークがラックに干渉しな
いようなローテイト角度及びシフト位置の相対位置関係
を記憶している。制御装置は、ローテイト角度又はシフ
ト位置の所定角度又は位置毎に現在のシフト位置又はロ
ーテイト角度が相対位置関係にあるか否かを判断し、例
えばローテイト角度がシフト位置よりも先行気味と判断
した場合には、シフト速度を微増させる。また、シフト
位置がローテイト角度よりも先行気味と判断したときに
はシフト速度を微減させ、負荷の増減や油の粘性の変化
があってもローテイトとシフトの同期制御の精度を高め
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては、以下のような問題がある。フォーク
を自動反転させるとき、ローテイト角度が予め設定され
た一定速度で変化させるようにしていて、オペレータが
ローテイト速度を調整することができない。このため、
荷姿によって荷に大きな加速度がかかり荷崩れを起す場
合がある。また、荷が軽量で安定な姿勢のときには早
く、また荷が重いときにはゆっくりローテイトさせると
いう柔軟な操作ができない。また、左右の原点位置から
しか自動反転を開始できないので、フォークが原点位置
にないときには、フォークを一度左右原点位置に手動で
戻した後に自動反転を開始している。これらにより、作
業能率が低下し、かつ操作性がよくないという問題があ
る。
【0007】本出願人は、特願2001−284440
号(未公開)にて上記の問題点を解決する発明を出願し
ている。即ち、ローテイトレバー及びシフトレバーのい
ずれか一方を操作して、操作したレバーに対応した駆動
機構を、操作したレバーの操作指令値に応じた速度で駆
動すると共に、他方の駆動機構を、フォークをラックに
干渉することなく反転するためのローテイト角度及びシ
フト位置の目標相対位置に基づいた速度指令値テーブル
で設定した速度で駆動する。これにより、オペレータが
フォークの荷姿を見てシフト駆動機構又はローテイト駆
動機構の速度を任意に調整できるので、荷崩れすること
がなく作業能率が向上し、操作性のよいフォークリフト
のフォーク自動反転制御装置が得られる。また、原点位
置以外の位置からフォークの自動反転制御が開始すると
きは、まずフォークは目標相対位置に移行し、その後両
駆動機構の同期制御により目標相対位置関係を満足しな
がら自動反転する。このように、原点位置以外の位置か
ら自動反転制御でき、自動反転制御開始時にオペレータ
がフォークを原点位置に戻す煩わしさがないので操作性
のよいフォーク自動反転制御装置が得られる。
【0008】ところで、スリーウエイスタッカはラック
間の狭い通路内での作業が主であるが、通路外のトラッ
クの荷台やコンベアへの荷の積み下ろし、又は、通路外
の他のフォークリフト(カウンタ式、リーチ式等)との
荷の受け渡しを行なう場合には、フォークを図12
(c)に示す中央原点位置まで反転させて作業を行な
う。この中央原点位置のフォークの向きは、トラックの
荷台やコンベアの積み荷の向きであり、また、他のフォ
ークリフトが回り込まずに荷の受け渡しが可能となる向
きである。この場合、オペレータがシフトレバー及びロ
ーテイトレバーを手動で複合操作して、ラック間の狭い
通路内でラック等との干渉を避けながらフォークを中央
原点位置に持っていくのは操作が難しい。本出願人は、
前記特願2001−284440号にて、中央原点位置
停止指令スイッチを設けて、中央原点位置で停止する自
動反転制御についても記載している。例えば、フォーク
を左原点位置から中央原点位置まで90°自動反転させ
るときには、中央原点位置停止指令スイッチをオン操作
し、かつローテイトレバーをフォークが右原点位置にロ
ーテイトする方向に操作することにより、ローテイト角
度及びシフト位置の目標相対位置関係を満足させながら
両駆動機構を同期制御して移動し、中央原点位置にて停
止することができる。
【0009】しかしながら、前記特願2001−284
440号での同期制御による中央原点位置停止の自動反
転制御(以降、中央原点自動反転制御と呼ぶ)において
は、以下のような不都合が生じることが考えられる。即
ち、通常各操作レバーの操作方向に対する駆動方向は、
シフトレバーを右方向に操作するとアームは右に移動
し、ローテイトレバーを右方向に操作するとフォークは
時計回り方向にローテイト(フォーク先端は概ね右方向
に移動)するといった具合に、操作方向と駆動方向とが
それぞれ一致するように設定されている。そして、フォ
ークの反転動作は、例えば左原点位置から右原点位置方
向に反転する際、フォークは反時計回り方向にローテイ
ト(フォーク先端は概ね左方向に移動)し、アームは右
方向に移動するので、手動によるレバー操作において
は、シフトレバーを右方向に操作しかつローテイトレバ
ーを左方向に操作することになる。自動反転制御する場
合、いずれか一方の操作レバーの操作を基準として両駆
動機構を同期制御するので、ローテイト基準で操作する
ときにはシフト動作が操作方向(この場合は、左方向)
と逆方向に駆動し、シフト基準で操作するときにはロー
テイト動作が操作方向(この場合は、右方向)と逆方向
に駆動する。このため、中央原点自動反転制御において
は、ローテイトとシフトの位置によっては、図13に示
す場合のように、その位置から中央原点位置に移動させ
る操作を行なう場合に、操作レバーをどちらの方向に操
作すればよいのかわからなくなる場合が生じる。図13
(a)は、ローテイト基準において、ローテイトは略中
央でシフトが右にずれている場合、シフトを左に戻そう
とオペレータが誤ってローテイトレバーを左方向に操作
して、シフトは右方向に駆動して中央から離れてしまう
例である。図13(b)は、シフト基準において、シフ
トは略中央でローテイトが右にずれている場合、ローテ
イトを左に戻そうとオペレータが誤ってシフトレバー左
方向に操作して、ローテイトは右方向に駆動して中央か
ら離れてしまう例である。この問題を解決するために、
例えば、中央原点位置停止指令スイッチをオン操作した
場合に、中央原点から離れる方向の動作を禁止するイン
ターロックを設けることも考えられるが、インターロッ
クにより動作しなければ、オペレータは故障と勘違いす
る等、操作に迷ってしまう。
【0010】本発明は、上記の問題に着目してなされた
ものであり、操作性よくフォークをローテイトとシフト
のそれぞれの中央位置で停止させることのできるフォー
クリフトのフォーク自動反転制御装置を提供することを
目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、第1の発明は、ローテイト操作手
段からの操作指令値によりフォークをローテイトするロ
ーテイト駆動機構と、シフト操作手段からの操作指令値
によりフォークをシフトするシフト駆動機構とを備えた
フォークリフトのフォーク反転制御装置において、フォ
ークの中央原点自動反転制御を指定する指定手段と、指
定手段から中央原点自動反転制御が指定された場合に、
ローテイト操作手段及びシフト操作手段のいずれか一方
の操作手段の操作により制御を開始し、該操作手段の操
作指令値に基づいて該操作手段の操作方向に関係なく中
央原点位置に向けて両駆動機構を制御するコントローラ
とを備えた構成とする。
【0012】第1の発明によると、ローテイト操作手段
及びシフト操作手段のいずれか一方の操作手段の操作に
よりローテイト駆動機構とシフト駆動機構とを制御して
フォークを中央原点位置に反転させる場合、操作手段の
操作方向に関係なく中央原点位置に向けて両駆動機構を
制御するので、操作に迷うこともなくまた、反対方向へ
誤操作する虞もなくなり、操作性を向上できる。
【0013】第2の発明は、前記コントローラは、前記
いずれか一方の操作手段の操作量に応じた駆動速度にて
前記両駆動機構を制御する構成とする。
【0014】第2の発明によると、ローテイト操作手段
及びシフト操作手段のいずれか一方の操作手段の操作量
に応じた駆動速度にて前記両駆動機構を制御するので、
オペレータがフォークの荷姿を見て駆動速度を任意に調
整でき、荷崩れすることがなく、操作性を向上できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る実施例を図を
参照して説明する。なお、以降の図において、図11,
12と同一構成要素には同一符号を付して説明する。図
1に本発明に係る自動反転制御装置50の実施例のブロ
ック図を示す。まず、機構の構成を説明する。シフトフ
レーム4にラックが設けてあり、そのラックにアーム5
内に設けたシフトモータ9の軸に取着されているピニオ
ン10が歯合している。シフトモータ9は、アーム5を
フォーク6と共にシフトフレーム4に対して左右に移動
させる。アーム5内には、フォーク6をアーム5に対し
てローテイトさせるローテイトモータ11が設けてあ
る。また、図示しない油圧ポンプから圧油が供給される
シフト弁12及びローテイト弁13は、シフトモータ9
及びローテイトモータ11とそれぞれ配管接続されてい
る。シフトフレーム4左右端部にはアーム5の左右方向
の移動を拘束するシフト左右ストッパ26,27が、ま
たアーム5上のフォーク6のローテイト中心の近傍に
は、フォーク6のローテイトを拘束するローテイト左右
ストッパ28,29が設けてある。アーム5、シフト弁
12、シフトモータ9を併せてシフト駆動機構と呼び、
ローテイト弁13、ローテイトモータ11を併せてロー
テイト駆動機構と呼ぶ。
【0016】アーム5のシフトフレーム4に対するシフ
ト位置Mを検出するシフト位置検出器14はアーム5内
に取着され、検出されたシフト位置Mは、コントローラ
15に入力されている。また、フォーク6のアーム5に
対するローテイト角度Rを検出するローテイト角度検出
器16はアーム5内に取着され、検出されたローテイト
角度Rはコントローラ15に入力されている。ローテイ
トレバー21及びシフトレバー22の回転中心近傍に
は、それぞれの操作量Lr,Lsを検出するそれぞれの
操作量検出器23,24が取着されている。各検出器2
3,24により検出される各操作量Lr,Lsはコント
ローラ15にそれぞれ入力されている。また、フォーク
6の自動反転制御及び中央原点自動反転制御を行なうと
きに操作する各釦25,30から出力される各釦信号B
1,B2はコントローラ15にそれぞれ入力されている。
なお、各釦25,30がオン操作されたときに各釦信号
B1,B2はオン信号をそれぞれ出力する。コントローラ
15からは、ローテイト弁13及びシフト弁12の吐出
流量を指令するローテイト指令値Vr及びシフト指令値
Vsがローテイト弁13及びシフト弁12にそれぞれ出
力されている。
【0017】ここで、図2により、フォーク6がラック
7に干渉しないで反転するときに必要とされる、ローテ
イト角度R及びシフト位置Mの相対位置関係を説明す
る。横軸にローテイト角度R、縦軸にシフト位置Mをそ
れぞれとる。ローテイト角度RがR0〜R1及びR4〜
R5のとき、シフト位置Mは、線分L1及びL5で示す
ようにM0(ゼロ値)及びM4の一定値である。ローテ
イト角度RがR1〜R2、R2〜R3、R3〜R4のと
き、シフト位置Mは、座標(R1,M0)と座標(R
2,M2)とを結ぶ線分L2、座標(R2,M2)と座
標(R3,M3)とを結ぶ線分L3、座標(R3,M
3)と座標(R4,M4)とを結ぶ線分L4でそれぞれ
表わす値である。座標(R0,M0)は、アーム5がシ
フト左ストッパ26に当たり、フォーク6が時計方向に
回り切ってローテイト右ストッパ29に当たっている左
原点位置であり、座標(R5,M4)は、アーム5がシ
フト右ストッパ27に当たり、フォーク6が反時計方向
に回り切ってローテイト左ストッパ28に当たっている
右原点位置である。フォーク6の反時計回り方向をロー
テイト角度Rの正方向、アーム5の左から右への移動方
向をシフト位置Mの正方向とする。
【0018】フォーク6のどこかがラック7と干渉する
干渉領域Rcを左斜線を施した領域で示す。なお、上記
5個の線分L1,L2,L3,L4,L5(以降、相対
位置関係カーブCpと呼ぶ)は、干渉領域Rcの限界線
Lc1,Lc2の中央値となる曲線を複数の直線で近似
したものである。相対位置関係カーブCpは、ローテイ
ト角度R及びシフト位置Mの目標相対位置を示すカーブ
である。干渉領域Rcの内側で、相対位置関係カーブC
pの上下のそれぞれには、所定のシフト許容幅δsを有
した境界線Lk1,Lk2で囲まれた許容領域Rfを設
けている。右斜線を施した許容領域Rfは、シフト位置
Mのローテイト角度Rに対する誤差を許容する範囲であ
る。なお、相対位置関係カーブCp、限界線Lc1,L
c2、境界線Lk1,Lk2は予めコントローラ15に
記憶されている。
【0019】図3に、コントローラ15の処理手順を示
す。なお、本実施形態では、ローテイトレバー21で任
意に変更するローテイト角度Rを基準として設定したシ
フト位置Mの目標位置にシフト位置Mを制御する例で説
明する。また、これ以降における処理手順の説明では各
処理ステップ番号にSを付して表わす。ステップS1に
て、ローテイトレバー操作量Lrがゼロ値でなく、かつ
釦信号B1がオンであるときステップS2の自動反転制
御の処理に移り、少なくともいずれか一方が満足してい
ないときにはステップS3の処理に移る。ステップS3
にて、ローテイトレバー操作量Lrがゼロ値でなく、か
つ釦信号B2がオンであるときステップS4の中央原点
自動反転制御の処理に移り、少なくともいずれか一方が
満足していないときにはステップS5の処理に移る。ス
テップS5にて、ローテイトレバー操作量Lr及びシフ
トレバー操作量Lsをローテイト弁13及びシフト弁1
2に出力する。
【0020】つぎに、図4を用いて、ステップS2の自
動反転制御の処理について説明する。図4の処理手順で
は、フォーク6を左原点位置側から右原点位置側に自動
反転させるときについて説明するが、逆方向の自動反転
についても同様に制御する。ステップS10にて、ロー
テイト角度R及びシフト位置Mが許容領域Rf内にある
か否かを判断し、許容領域Rf内にあるときにはステッ
プS17の処理に移る。許容領域Rf外のときには、ス
テップS11の処理に移る。ステップS11にて、図5
に示す相対位置関係カーブCpに基づいて、現在のロー
テイト角度Rs1からシフト位置Mを演算し、目標シフ
ト位置MdとおきステップS12の処理に移る。なお、
以降の処理手順の説明は、図5により説明する。ステッ
プS12にて、シフト位置Mが目標シフト位置Mdより
も大きいか否かを判断し、大きいとき、即ち自動反転開
始時にフォーク6が点Q1にあるときにはステップS1
3の処理に移る。また、シフト位置Mが目標シフト位置
Md以下のとき、即ち自動反転開始時にフォーク6が点
Q2にあるときにはステップS18の処理に移る。
【0021】ステップS13にて、シフト位置Mが、目
標シフト位置Mdと限界線Lc1までの距離ΔL1とを
加えた値よりも小さいか否かを判断し、小さいときには
ステップS14の処理に移る。また、目標シフト位置M
dと距離ΔL1とを加えた値以上のときにはステップS
21の処理に移り、エラー処理を行う。エラー処理とは
操作パネル(図示せず)へのエラー表示、制御の停止等
である。ステップS14にて、図5に示すように、点Q
1から横軸と平行に右方に引いた直線と相対位置関係カ
ーブCpとの交点P1におけるローテイト角度Rを目標
ローテイト角度Rdとする。また点Q1から横軸と平行
に右方に引いた直線と境界線Lk1との交点P2から交
点P1までの距離をローテイト許容幅δrとしてステッ
プS15の処理に移る。ステップS15にて、ローテイ
ト弁13にローテイトレバー操作量Lrに応じたローテ
イト指令値Vrを出力しローテイトモータ11を作動さ
せてステップS16の処理に移る。ステップS16に
て、ローテイト角度Rが、目標ローテイト角度Rdから
ローテイト許容幅δrを引いた値よりも大きいか否かを
判断し、大きいときにステップS17の処理に移る。引
いた値以下のときにはステップS15の処理を繰り返
す。ステップS17の処理は後述する。
【0022】ステップS18にて、シフト位置Mが、目
標シフト位置Mdから限界線Lc2までの距離ΔL2を
引いて求めた値よりも大きいか否かを判断し、大きいと
きにはステップS19の処理に移り、引いて求めた値以
下のときにはステップS21の処理に移る。ステップS
19にて、シフト弁12にローテイトレバー操作量Lr
に応じたシフト指令値Vsを出力しシフトモータ9を作
動させてステップS20の処理に移る。ステップS20
にて、シフト位置Mが、目標シフト位置Mdからシフト
許容幅δsを引いた値よりも大きいか否かを判断し、大
きいときにはステップS17の処理に移り、引いた値以
下のときにはステップS19の処理を繰り返す。なお、
ステップS15又はステップS19でのローテイトモー
タ11又はシフトモータ9の各作動速度は、ローテイト
モータ11及びシフトモータ9の両方が作動する後述す
るオートモード時の作動速度と略同等に設定している。
【0023】つぎに、図6を用いて、ステップS4の中
央原点自動反転制御の処理について説明する。なお、本
処理で用いられる6つの領域Rx1,Rx2,Rx3,Rx4,
Rx5,Rx6は、図7に示すように干渉領域Rc外であ
り、かつ許容領域Rf外である領域を6つに分割した領
域である。即ち、ローテイト範囲及びシフト範囲のそれ
ぞれの中央位置である中央原点位置を座標(Ra,Ma)
とすると、領域Rx1は境界線Lk1及び限界線Lc1に
囲まれシフト中央位置Maよりも小さい領域であり、領
域Rx2は境界線Lk1及び限界線Lc1に囲まれシフト
中央位置Maよりも大きくローテイト中央角度Raより
も小さい領域であり、領域Rx3は境界線Lk1及び限界
線Lc1に囲まれローテイト中央角度Raよりも大きい
領域であり、領域Rx4は境界線Lk2及び限界線Lc2
に囲まれローテイト中央角度Raよりも小さい領域であ
り、領域Rx5は境界線Lk2及び限界線Lc2に囲まれ
ローテイト中央角度Raよりも大きくシフト中央位置M
aよりも小さい領域であり、領域Rx6は境界線Lk2及
び限界線Lc2に囲まれシフト中央位置Maよりも大き
い領域である。そして、これらの各領域は予めコントロ
ーラ15に記憶されている。
【0024】ステップS30にて、ローテイト角度R及
びシフト位置Mが許容領域Rf内にあるか否かを判断
し、許容領域Rf内にあるときにはステップS31の処
理に移る。許容領域Rf外のときには、ステップS32
の処理に移る。ステップS32にて、ローテイト角度R
及びシフト位置Mが領域Rx2又はRx5内にあるか否かを
判断し、領域Rx2内にあるときにはステップS41の処
理に移り、領域Rx5内にあるときにはステップS42の
処理に移る。いずれの領域内にもないときには、ステッ
プS33の処理に移る。ステップS33にて、ローテイ
ト角度R及びシフト位置Mが領域Rx1又はRx6内にある
か否かを判断し、いずれかの領域内にあるときにはステ
ップS34の処理に移る。いずれの領域内にもないとき
には、ステップS37の処理に移る。ステップS34に
て、ローテイト弁13にローテイト中央角度Ra方向に
作動するローテイトレバー操作量Lrに応じたローテイ
ト指令値Vrを出力しローテイトモータ11を作動させ
てステップS35の処理に移る。ステップS35にて、
ローテイト角度R及びシフト位置Mが許容領域Rf内に
あるか否かを判断し、許容領域Rf内にあるときにはス
テップS31の処理に移る。許容領域Rf外のときに
は、ステップS34の処理を繰り返す。ステップS31
の処理は後述する。
【0025】ステップS37にて、ローテイト角度R及
びシフト位置Mが領域Rx3又はRx4内にあるか否かを判
断し、いずれかの領域内にあるときにはステップS38
の処理に移る。いずれの領域内にもないときには、ステ
ップS40の処理に移り、エラー処理を行う。エラー処
理とは操作パネル(図示せず)へのエラー表示、制御の
停止等である。ステップS38にて、シフト弁12にシ
フト中央位置Ma方向に作動するローテイトレバー操作
量Lrに応じたシフト指令値Vsを出力しシフトモータ
9を作動させてステップS39の処理に移る。ステップ
S39にて、ローテイト角度R及びシフト位置Mが許容
領域Rf内にあるか否かを判断し、許容領域Rf内にあ
るときにはステップS31の処理に移る。許容領域Rf
外のときには、ステップS38の処理を繰り返す。
【0026】ステップS41にて、ローテイトレバー操
作量Lrがゼロよりも大きいか否かを判断し、ゼロより
も大きいときにはステップS43の処理に移り、ゼロ以
下のときにはステップS44の処理に移る。また、ステ
ップS42にて、ローテイトレバー操作量Lrがゼロよ
りも大きいか否かを判断し、ゼロよりも大きいときには
ステップS44の処理に移り、ゼロ以下のときにはステ
ップS43の処理に移る。ステップS43では、ローテ
イト中央角度Ra方向に作動するローテイトレバー操作
量Lrに応じたローテイト指令値Vrをローテイト弁1
3に出力しローテイトモータ11を作動させてステップ
S45の処理に移る。また、ステップS44では、シフ
ト中央位置Ma方向に作動するローテイトレバー操作量
Lrに応じたシフト指令値Vsをシフト弁12に出力し
シフトモータ9を作動させてステップS45の処理に移
る。ステップS45にて、ローテイト角度R及びシフト
位置Mが許容領域Rf内にあるか否かを判断し、許容領
域Rf内にあるときにはステップS31の処理に移る。
許容領域Rf外のときには、ステップS32の処理に戻
る。なお、ステップS34又はステップS38でのロー
テイトモータ11又はシフトモータ9の各作動速度は、
ローテイトモータ11及びシフトモータ9の両方が作動
する後述する中央原点オートモード時の作動速度と略同
等に設定している。
【0027】ここで、ステップS17及びステップS3
1の処理を図8,9,10により説明する。ステップS
17及びステップS31で行なう処理のモードをオート
モードと呼び、図8のブロック図で示す。オートモード
は、自動反転するときの、ローテイト指令値Vr及びシ
フト指令値Vsを、ローテイトレバー操作量Lrに基づ
いて自動的に演算するモードである。コントローラ15
内は、ローテイト指令値演算器40、シフト指令暫定値
演算器41、目標シフト位置演算器42、加算器43、
引算器44、微分器45、係数器46、逆操作検出器3
1、出力反転器32,33を有している。ローテイト指
令値演算器40では、入力されたローテイトレバー操作
量Lrに基づいて、同演算器40に設定され図9に示す
ローテイト指令値カーブCrによりローテイト指令値V
rが演算される。ローテイト指令値Vrは、ローテイト
レバー操作量Lrが所定値よりも小さいときはゼロ値、
所定値以上のときにはローテイトレバー操作量Lrに応
じた値をそれぞれとる。演算されたローテイト指令値V
rは、シフト指令暫定値演算器41に入力されると共
に、出力反転器32を介してローテイト弁13に入力さ
れる。
【0028】シフト指令暫定値演算器41では、入力さ
れたローテイト指令値Vrに基づいて、同演算器41に
設定され図10に示す、速度指令値テーブルとしてのシ
フト指令暫定値カーブCsによりシフト指令暫定値Vs
cが演算される。即ち、シフト指令暫定値Vscは、ロ
ーテイト角度RがRo以上でR1以下のとき、又はR4
以上でR5以下のときには直線N0で示すゼロ値をと
る。また、ローテイト角度RがR1以上でR2以下のと
き、又はR3以上でR4以下のときにはローテイト指令
値Vrに対して所定の勾配を有する直線N1で示す値を
とる。さらに、ローテイト角度RがR2以上でR3以下
のときには直線N1よりも大きい勾配を有する直線N2
で示す値をとる。演算されたシフト指令暫定値Vscは
加算器43に入力される。一方、目標シフト位置演算器
42では、入力されたローテイト角度Rに基づいて、同
演算器42に設定されている相対位置関係カーブCpに
より目標シフト位置Mdが演算される。演算された目標
シフト位置Mdは引算器44に入力される。引算器44
では、目標シフト位置Mdからシフト位置Mを引いて偏
差Eが求められる。偏差値Eは微分器45で微分されて
偏差微分値Edとなり、偏差微分値Edに係数器46で
ゲインGを掛けて求めたシフト指令値補正量ΔVsは加
算器43に入力されている。加算器43では、シフト指
令暫定値Vscとシフト指令値補正量ΔVsとを加算し
てシフト指令値Vsを求め、求められたシフト指令値V
sは、出力反転器33を介してシフト弁12に入力され
る。
【0029】逆操作検出器31では、該検出器31に設
定されたローテイト中央角度Raと、それぞれ入力され
たローテイトレバー操作量Lr及びローテイト角度Rと
に基づいて、釦30から入力される釦信号B2がオンの
ときの逆操作の有無を検出する。即ち、ローテイトレバ
ー操作量Lrをローテイトレバー21が中立のときがゼ
ロ、左操作により正の値、右操作により負の値となると
すると、(Ra−R)の符号と(Lr)の符号とが一致
しない場合を「逆操作あり」と判断して、出力反転器3
2,33に出力反転指令を出力する。出力反転器32,
33は、出力反転指令を受け取るとそれぞれに入力され
る各指令値Vr,Vsを反転して、ローテイト弁13及
びシフト弁12にそれぞれ出力する。
【0030】以上の構成を有する自動反転制御装置50
の作動を、自動反転制御及び中央原点自動反転制御につ
いて図4及び図6に示すコントローラ15の処理手順に
沿って説明する。
【0031】まず、図4を用いて自動反転制御での作動
を説明する。フォーク6の位置が、左右原点位置でなく
例えば図5に示す点Q1で示す位置にあるとする。オペ
レータが、釦25をオン操作し、かつローテイトレバー
21を、フォーク6が右原点にローテイトする方向に操
作する。点Q1で示す位置は、許容領域Rf外にあるの
でステップS10の判断はNOとなる。すると、ステッ
プS11にて、現在のローテイト角度Rs1から目標シ
フト位置Md、目標シフト位置Mdから限界線Lc1,
Lc2までの距離ΔL1,ΔL2をそれぞれ求める。点
Q1の位置は、目標シフト位置Mdと距離ΔL1とを加
えた値よりも小さく、干渉領域Rcと許容領域Rfとで
挟まれた領域にあるので、ステップS13の判断はYE
Sとなる。ステップS14にて、図5に示す目標ローテ
イト角度Rd及びローテイト許容幅δrを求め、ステッ
プS15にて、ローテイト弁13にローテイトレバー操
作量Lrに応じたローテイト指令値Vrを出力すると、
フォーク6は、点Q1から点P1に向かって移動する。
そして、ローテイト角度Rが、目標ローテイト角度Rd
からローテイト許容幅δrを引いた値を越えて、許容領
域Rf内に入ったときからステップS17の処理である
図8に示すオートモードでローテイト角度R及びシフト
位置Mが制御される。一方、フォーク6の位置が、左右
原点位置でなく図5に示す点Q2で示す位置にあるとき
には、シフト弁12のみを作動させて相対位置関係カー
ブCpに接近させて許容領域Rfに入れてからステップ
S17の処理を行なう。
【0032】次に、図6を用いて中央原点自動反転制御
での作動を説明する。フォーク6の位置が、左右原点位
置でなく例えば図7に示す点X1で示す位置にあるとす
る。オペレータが、釦30をオン操作し、かつローテイ
トレバー21をいずれかの方向に操作する。点X1で示
す位置は、領域Rx1内にあるのでステップS30及びス
テップS32の判断はいずれもNOとなり、ステップS
33の判断にてYESとなりステップS34の処理に移
る。ステップS34にて、ローテイト角度Rをローテイ
ト中央角度Raに近づけるべくローテイト弁13にロー
テイトレバー操作量Lrに応じたローテイト指令値Vr
を出力すると、フォーク6は、点X1から横軸と平行に
中央原点に向かって移動する。そして、ローテイト角度
R及びシフト位置Mが点P3にて許容領域Rf内に入っ
たときからステップS31の処理である図8に示すオー
トモードでローテイト角度R及びシフト位置Mが制御さ
れる。
【0033】なお、フォーク6の位置が、図7に示す点
X6で示す位置(領域Rx6内)にあるときにはローテイ
ト弁13のみを上記と逆方向に作動させ、図7に示す点
X3又はX4で示す位置(領域Rx3又はRx4内)にある
ときにはシフト弁12のみをシフト位置Mがシフト中央
位置Ma向うように作動させ、相対位置関係カーブCp
に接近させて許容領域Rfに入れてからステップS31
の処理を行なう。また、フォーク6の位置が、図7に示
す点X2で示す位置(領域Rx2内)にあるときには、ロ
ーテイトレバー操作量Lrが正(ステップS41でYE
S)の場合に、矢印k1で示すようにローテイト弁13
のみを作動させ、ローテイトレバー操作量Lrが負(ス
テップS41でNO)の場合に、矢印k2で示すように
シフト弁12のみを作動させる。同様に、フォーク6の
位置が、図7に示す点X5で示す位置(領域Rx5内)に
あるときには、ローテイトレバー操作量Lrが正(ステ
ップS42でYES)の場合に、矢印k3で示すように
シフト弁12のみを作動させ、ローテイトレバー操作量
Lrが負(ステップS42でNO)の場合に、矢印k4
で示すようにローテイト弁13のみを作動させる。そし
て、それぞれ矢印k1〜k4の移動で許容領域Rf内に
入ったときからステップS31のオートモードの処理と
なり、一方、許容領域Rf内に入る前に領域Rx1又はR
x3又はRx4又はRx6内に入った場合には、移動が前述し
たそれぞれの領域に対応する作動方向に切り換わり、中
央原点位置に向かって移動し、許容領域Rf内に入れて
からステップS31の処理を行なう。また、フォーク6
の位置が、許容領域Rf内にあるときにあるときには、
ステップS31の処理を行なう。
【0034】以降、図8により、オートモードの作動を
説明する。ステップS17でのオートモードの場合に
は、釦30はオン操作されていない(釦信号B2はオン
ではない)ので、逆操作検出器31では逆操作の判定処
理は行われない。このため、逆操作検出器31は出力反
転器32,33に出力反転指令を出力せず、これにより
出力反転器32,33は、それぞれに入力される各指令
値Vr,Vsをそのままローテイト弁13及びシフト弁
12にそれぞれ出力する。前述の点Q1から点P1に向
かって移動して図8に示すオートモードに入ったときに
は、ローテイトレバー操作量Lrに応じた速度でローテ
イト角度Rが変化していて、シフト位置Mは変化してい
ない。オートモードに入ったときのローテイトレバー操
作量Lrに基づいて演算されたローテイト指令値Vr
は、出力反転器32で反転されることなくそのままロー
テイト弁13に入力されるのでフォーク6はオペレータ
の希望方向にローテイトを続行する。
【0035】一方、シフト指令暫定値演算器41のシフ
ト指令暫定値カーブCsにより演算されるシフト指令暫
定値Vscは、シフト指令値補正量ΔVsにより補正さ
れてシフト指令値Vsとなり、出力反転器33で反転さ
れることなくそのままシフト弁12に入力される。シフ
ト指令暫定値Vscは、オートモードに入ったときの点
P2の位置のローテイト角度RがR2、R3間にあるの
で、図10のシフト指令暫定値カーブCsのN2により
演算される。なお、シフト指令暫定値Vscとしては、
ローテイト角度RがR1,R2間又はR3,R4間では
シフト位置Mの変化速度は小さくて済むので、小さい勾
配のN1が設定されている。また、ローテイト角度Rが
R2,R3間ではシフト位置Mの大きい変化速度を必要
とするので、N1よりも大きい勾配のN2がシフト指令
暫定値Vscとして設定されている。
【0036】シフト指令値補正量ΔVsは、目標シフト
位置Mdとシフト位置Mとの偏差微分値Edに応じた値
である。即ち、シフト指令値補正量ΔVsは、シフト位
置Mが、最終目標の右原点に目標シフト位置Mdより近
づいているときには負、最終目標の右原点に目標シフト
位置Mdより遠ざかっているときには正の値をそれぞれ
とり、その絶対値は接近する速度又は遠ざかる速度に応
じた値となる。フォーク6上の負荷又は油の粘性が大き
い等の理由により、シフト位置Mが遅れ気味で、シフト
指令暫定値Vscが、ローテイト角度R及びシフト位置
Mが相対位置関係カーブCpを満足するために必要とす
る値よりも小さいときには、シフト位置Mが目標シフト
位置Mdから遠ざかろうとする。このとき、シフト指令
値補正量ΔVsでシフト指令暫定値Vscを補正して大
きな値にしてシフト弁12に出力し、シフト位置Mを早
く目標シフト位置Mdに近づける。また、シフト指令暫
定値Vscが、ローテイト角度R及びシフト位置Mが相
対位置関係カーブCpを満足するために必要とする値よ
りも大きいときには、シフト位置Mが目標シフト位置M
dを追い越そうとする。このとき、シフト指令値補正量
ΔVsでシフト指令暫定値Vscを補正して小さな値に
してシフト弁12に出力し、シフト位置Mが目標シフト
位置Mdを追い越さないようにする。これにより、ロー
テイト角度R及びシフト位置Mが常に相対位置関係カー
ブCpを満足しながら同期制御され、フォーク6は自動
反転する。
【0037】なお、ステップS31でのオートモードの
場合には、釦30はオン操作されているので、逆操作検
出器31ではローテイトレバー21の逆操作の有無を検
出し、逆操作である場合には出力反転器32,33に出
力反転指令を出力する。即ち、フォーク6の位置が図7
の点X7又は点X8で示す位置にあるときに、逆操作で
はなく、ローテイト中央角度Ra方向に移動するように
ローテイトレバー21を操作(点X7は左操作、点X8
は右操作)した場合には、ステップS17でのオートモ
ードと同様にして、それぞれ矢印k5、k6に示すよう
に相対位置関係カーブCpに沿って、ローテイトレバー
操作量Lrに応じた速度で中央原点位置に向かって移動
する。一方、ローテイトレバー21の逆操作(例えば、
点X8での左操作)が行われた場合には、矢印k7に示
すように移動するのではなく、ローテイト弁13及びシ
フト弁12への各指令値Vr,Vsを出力反転器32,
33にて反転することにより、矢印k6のようにローテ
イトレバー操作量Lrに応じた速度で中央原点位置に向
かって移動する。
【0038】次に、本実施例の効果を説明する。フォー
ク6が左右原点位置になく、例えば図5に示す点Q1又
は点Q2にあるときでも、まず、相対位置関係カーブC
pの許容領域Rfにシフト位置M及びローテイト角度R
が入るように自動的にローテイト指令値Vr又はシフト
指令値Vsを演算してローテイト弁13又はシフト弁1
2に出力し、ローテイト駆動機構及びシフト駆動機構の
いずれかの作動により許容領域Rfに移行する。このよ
うに、左右の原点位置以外の位置からフォーク6の自動
反転を開始でき、且つローテイトレバー操作量Lrに応
じて速度を変えられるので、操作性のよいフォークリフ
トのフォーク自動反転制御装置50が得られる。特に中
央原点自動反転制御による中央原点位置までの反転の場
合、この移行がローテイトレバー21の操作方向に関係
なく中央原点位置に近づくように移行するので、図13
(a)で説明したような誤操作を防止できる。なお、図
13(a)のフォーク6の位置は、図7の点X10に対
応する。(また、シフト基準における誤操作の例である
図13(b)のフォーク6の位置は、図7の点X11に
対応する。)
【0039】また、一旦許容領域Rfに入った後は、ロ
ーテイトレバー操作量Lrに応じたローテイト指令値V
rをローテイト弁13に出力すると共に、ローテイトレ
バー操作量Lrに基づいてシフト指令暫定値Vscを演
算し、偏差微分値Edに応じたシフト指令値補正量ΔV
sで演算したシフト指令暫定値Vscを補正してシフト
弁12に入力し、ローテイト駆動機構及びシフト駆動機
構を同期制御し相対位置関係カーブCpに沿って反転す
る。これにより、フォーク6の負荷、油の粘性等の影響
を受けないで常に精度よい自動反転ができる。また、オ
ペレータは、荷姿、ローテイト角度Rを見ながらローテ
イト角度Rの速度を任意に変化させてフォーク6を自動
反転でき荷崩れを起すことがないので作業能率が向上
し、操作性のよいフォークリフトのフォーク自動反転制
御装置50が得られる。特に目標停止位置が中央原点位
置である反転の場合、この反転がローテイトレバー21
の操作方向に関係なくフォーク6を中央原点位置に近づ
くように反転するので、図7の点X8で矢印k7の方向
に反転するような誤操作を行ったとしても、フォーク6
を相対位置関係カーブCpに沿って中央原点位置に向か
って反転するので、操作性がよい。
【0040】なお、本実施例においては、シフト位置M
を、ローテイト角度Rを基準として相対位置関係カーブ
により演算する目標シフト位置に制御する例で説明した
が、現場、荷姿等の条件によっては、シフトレバー22
で任意の作動速度に設定したシフト位置Mを基準として
ローテイト角度Rを制御するようにしてもよい。また、
本実施例においては、原点位置以外の位置から自動反転
制御が開始するときには、まず、フォーク6は相対位置
関係カーブCp上の目標相対位置に移行する。このと
き、ローテイト駆動機構及びシフト駆動機構のいずれか
を作動させているが、前記の両方の駆動機構を駆動し
て、相対位置関係カーブCpに沿わせながら徐々に目標
相対位置関係を満足させるようにしてもよい。同様に、
中央原点自動反転制御において、フォーク6の位置が領
域Rx1,Rx3,Rx4,Rx6にある場合に、前記の両方の
駆動機構を駆動して、相対位置関係カーブCpに沿わせ
ながら徐々に目標相対位置関係を満足させるようにして
もよい。これによると、目標相対位置関係を満足後にシ
ョックなく円滑にオートモードに移行できる。また、こ
の場合も、レバー操作量に応じて速度の調整が可能であ
る。また、本実施例においては、ローテイト操作手段及
びシフト操作手段としてアナログ信号を出力する、ロー
テイトレバー21及びシフトレバー22が設けてある例
で説明したが、一方の操作手段がオン・オフ指令を出力
するスイッチとなっている場合がある。例としてローテ
イトレバー21がスイッチの場合がある。この場合の自
動反転制御時に、ローテイト角度Rを基準としてシフト
位置Mを制御するときには、アナログ信号を出力できる
シフトレバー22を操作して任意のローテイト角度Rを
設定できるようにしてもよい。このように、通常運転時
にはローテイト操作手段でローテイト角度Rを、シフト
操作手段でシフト位置Mをそれぞれ作動させるが、自動
反転制御時にはシフト操作手段でローテイト角度Rを、
ローテイト操作手段でシフト位置Mを作動させてもよ
い。また、目標停止位置との偏差に基づいて、目標停止
位置手前で減速処理を付加してもよく、これによると、
停止位置の精度の向上と同時に荷崩れを防止できるよう
になる。さらに、本実施形態においては、ローテイト駆
動機構及びシフト駆動機構を油圧により作動させる構成
にて説明したが、両駆動機構を電動機により作動させる
構成としても構わない。また、シフト位置検出14やロ
ーテイト角度検出器16は、ポテンショメータにより構
成してもよいし、ロータリエンコーダを用いても構わな
い。さらに、磁気センサ又は光センサを用いた他の形式
の位置センサや回転センサ等を用いてもよい。
【0041】以上説明したように、本発明によれば、ロ
ーテイトレバー及びシフトレバーのいずれか一方の操作
によりフォークの中央原点位置への反転制御を行なう場
合に、レバー操作方向に関係なく中央原点位置に向って
フォークを駆動することができるので、フォークの姿勢
に迷わされることなく中央原点位置への反転が可能とな
り、操作性のよいフォークリフトのフォーク自動反転制
御装置が得られる。また、ローテイトレバー及びシフト
レバーのいずれか一方を操作して、操作したレバーに対
応した駆動機構を操作したレバーの操作指令値に応じた
速度で駆動すると共に、他方の駆動機構をフォークを反
転するためのローテイト角度及びシフト位置の目標相対
位置に基づいた速度指令値テーブルで設定した速度で駆
動する。これにより、オペレータがフォークの荷姿を見
てシフト駆動機構又はローテイト駆動機構の速度を任意
に調整できるので、荷崩れすることがなく作業能率が向
上し、操作性のよいフォークリフトのフォーク自動反転
制御装置が得られる。また、原点位置以外の位置から中
央原点位置へのフォークの自動反転制御が開始するとき
は、まずフォークは目標相対位置に移行し、その後両駆
動機構の同期制御により目標相対位置関係を満足しなが
ら中央原点位置へ自動反転する。このように、原点位置
以外の位置から中央原点自動反転制御でき、中央原点自
動反転制御開始時にオペレータがフォークを原点位置に
戻す煩わしさがないので操作性のよいフォーク自動反転
制御装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例の自動反転制御装置のブロ
ック図である。
【図2】相対位置関係カーブの説明図である。
【図3】コントローラの処理手順である。
【図4】自動反転制御の処理手順である。
【図5】原点位置以外の位置からの自動反転制御の説明
図である。
【図6】中央原点自動反転制御の処理手順である。
【図7】原点位置以外の位置からの中央原点自動反転制
御の説明図である。
【図8】オートモードのブロック図である。
【図9】ローテイト指令値カーブの説明図である。
【図10】シフト指令暫定値カーブの説明図である。
【図11】スリーウエイスタッカの説明図である。
【図12】スリーウエイスタッカによる反転制御の説明
図である。
【図13】中央原点位置停止の誤操作の説明図である。
【符号の説明】
1…スリーウエイスタッカ、2…アウタレール、3…イ
ンナレール、4…シフトフレーム、5…アーム、6…フ
ォーク、7…ラック、9…シフトモータ、10…ピニオ
ン、11…ローテイトモータ、12…シフト弁、13…
ローテイト弁、14…シフト位置検出器、15…コント
ローラ、16…ローテイト角度検出器、21…ローテイ
トレバー、22…シフトレバー、23…ローテイトレバ
ー操作量検出器、24…シフトレバー操作量検出器、2
5,30…釦、26,27…シフト左右ストッパ、2
8,29…ローテイト左右ストッパ、31…逆操作検出
器、32,33…出力反転器、40…ローテイト指令値
演算器、41…シフト指令暫定値演算器、42…目標シ
フト位置演算器、43…加算器、44…引算器、45…
微分器、46…係数器、50…自動反転制御装置、B
1,B2…釦信号、Cr…ローテイト指令値カーブ、Cs
…シフト指令暫定値カーブ、Cp…相対位置関係カー
ブ、E…偏差、Ed…偏差微分値、G…ゲイン、L1,
L2,L3,L4,L5…線分、Lc1,Lc2…限界
線、Lk1,Lk2…境界線、Lr…ローテイトレバー
操作量、Ls…シフトレバー操作量、M…シフト位置、
Ma…シフト中央位置、Md…目標シフト位置、N0,
N1,N2…直線、R…ローテイト角度、Ra…ローテ
イト中央角度、Rc…干渉領域、Rf…許容領域、Vr
…ローテイト指令値、Vs…シフト指令値、Vsc…シ
フト指令暫定値、ΔVs…シフト指令値補正量、δs…
シフト許容幅、δr…ローテイト許容幅。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ローテイト操作手段からの操作指令値に
    よりフォークをローテイトするローテイト駆動機構と、
    シフト操作手段からの操作指令値によりフォークをシフ
    トするシフト駆動機構とを備えたフォークリフトのフォ
    ーク反転制御装置において、 フォークの中央原点自動反転制御を指定する指定手段
    と、 指定手段から中央原点自動反転制御が指定された場合
    に、ローテイト操作手段及びシフト操作手段のいずれか
    一方の操作手段の操作により制御を開始し、該操作手段
    の操作指令値に基づいて該操作手段の操作方向に関係な
    く中央原点位置に向けて両駆動機構を制御するコントロ
    ーラとを備えたことを特徴とするフォークリフトのフォ
    ーク自動反転制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のフォークリフトのフォー
    ク自動反転制御装置において、 前記コントローラは、前記いずれか一方の操作手段の操
    作量に応じた駆動速度にて前記両駆動機構を制御するこ
    とを特徴とするフォークリフトのフォーク自動反転制御
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019059603A (ja) * 2017-09-27 2019-04-18 株式会社豊田自動織機 フォークリフトの荷役制御方法及びフォークリフトの荷役制御装置

Cited By (1)

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JP2019059603A (ja) * 2017-09-27 2019-04-18 株式会社豊田自動織機 フォークリフトの荷役制御方法及びフォークリフトの荷役制御装置

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