JP3198056B2 - 荷役車両 - Google Patents

荷役車両

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JP3198056B2
JP3198056B2 JP21888796A JP21888796A JP3198056B2 JP 3198056 B2 JP3198056 B2 JP 3198056B2 JP 21888796 A JP21888796 A JP 21888796A JP 21888796 A JP21888796 A JP 21888796A JP 3198056 B2 JP3198056 B2 JP 3198056B2
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茂 広岡
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平行移動走行モー
ドで走行する際において、予め設定された走行方向から
外れて走行した場合に、他の走行モードに切換えること
なく車体の向きを設定時の走行方向に戻すことが出来、
操舵性能を高めた荷役車両に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】例えば
リーチ型フォークリフトトラックなどワークを移動でき
かつ駆動用ホイールと、荷重を負担して被動走行するロ
ード用ホイールとを具えた荷役車両において、駆動用ホ
イールのみの操舵で走行する通常の走行モードに加え
て、特開平5−116643号において提案され、かつ
図23に示す如く駆動用ホイールaとロード用の各ホイ
ールb、cとを整一して同じ向きに操舵することによ
り、車体dを縦、横、斜めの任意の方向に走行させうる
平行移動走行モードを具えた荷役車両が知られている。
【0003】このような荷役車両では、前記平行移走行
モードによって走行する場合、駆動用及びロード用の各
ホイールa、b、c間においてそれぞれホイールを個別
に操舵するホイール向き換え装置の間で車体dの重心位
置、設定誤差、装置の制御の不感帯及び機械伝達系に生
じるバックラッシュ等によって、各ホイールa、b、c
の操舵角θa、θb、θcの間に誤差が生じる。その結
果、車体dは、予め設定された車両の走行方向とは異な
る向きに走行することが生じる。
【0004】このような平行移動走行モードで走行する
際における車体dの姿勢角の修正は、従来においては平
行移動走行モードでは任意の旋回中心を設定し得ないこ
とから実施不可能であったため、他の走行モード、例え
ば旋回半径を有して旋回しうる通常の走行モードに切換
えて実施する必要があった。このため平行移動走行モー
ド時において、姿勢角を修正するには操作が煩雑であり
かつ多大の時間を要することとなり荷役作業能率を阻害
していた。
【0005】前記平行移動走行モード時において、姿勢
角を修正する操作手段を追加することも考えられるが、
運転者が操作しうるのは、両手と片足の3点に限られて
おり、これ以上にハンドル、レバーのような操作具を追
加しても操縦不能となる。
【0006】なお、複合ハンドル又は複合レバーとする
ことによって不足入力手段を補う方法も考えられるが、
このような方法を採用した場合は操縦性能が著しく低下
し、かつ誤動作を生じる危険も存在するので得策ではな
い。
【0007】他方、フォークリフトのような荷役作業に
おいては、その作業の過半は、ワーク又はパレットに向
き合う面に対して車体を直角方向、及び左右方向に正確
に位置合わせすることにある。又通常、倉庫又は工場は
方形であり、前後、左右の方向に正確かつ迅速に移動さ
せることにより、作業能率を向上しうるのであって、前
述の平行移動走行モードは、この条件に合致したモード
でもある。
【0008】従って、需要者より、平行移動走行モード
のまま走行時に生じた車体の姿勢角のズレを補正でき、
しかも、操作手段を増すことなく自動的になしうるよう
な荷役車両の出現が期待されていた。
【0009】本発明は、平行移動走行モードでの走行に
際して、ヨー角ジャイロ手段による車体の向きと、予め
設定された走行方向とによって2つのロード用ホイール
に対して個別に舵角を修正しうる修正手段を設けること
を基本として、操縦者に対して操作手段を追加すること
なく設定された走行方向を保持して走行でき、作業能率
を高め、かつ誤操作を防止でき、前記要請を充足しうる
荷役車両の提供を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、車体に、原動
機に連係でき走行のための1つ以上の駆動用ホイール
と、荷重を負担して被動走行する2つ以上のロード用ホ
イールと、各ホイールごとに向きを変えさせうるホイー
ル向き変え装置とを具え、かつ操舵によって各ホイール
を一定の向きに保持して車体を縦横斜めに走行させる平
行移動走行モードと、他の非平行移動走行モードとに切
換えうる荷役車両において、走行時における車体の向き
を検知し、車体姿勢角信号を発生しうるヨー角ジャイロ
手段、および前記平行移動走行モードにおいて設定され
た車体の走行方向と前記ヨー角ジャイロ手段からの車体
姿勢角信号とから舵角修正値を演算する演算手段を具え
るとともに、前記ホイール向き変え装置は、前記演算手
段の舵角修正値によって前記ロード用ホイールの2つ
を、前記設定された車体の走行方向に対応させて舵角を
調整することにより、設定された走行方向に戻す修正手
段を有することを特徴とする荷役車両である。
【0011】このような構成を具えることにより、平行
移動走行モードを持続した状態のまま車体の軌道を補正
しうるため、予め設定された車体の走行方向による姿勢
角を保持して走行でき、しかも操縦者に対して操作手段
の増加を招くことはない。これにより、平行移動走行モ
ードにおける操縦性が簡易かつ確実となり荷役作業の能
率を大巾に高めうる。
【0012】しかもロード用ホイールの2つを前記設定
された車体の走行方向を対応させて舵角を調整するよう
形成されているため、平行移動走行モードにおける全操
舵角において補正することが出来、操舵修正が容易にな
しうる。
【0013】又、請求項2に記載するように、車体の走
行方向に対して駆動用ホイールに遠いロード用ホイール
を調整した後、駆動用ホイールに近いロード用ホイール
の舵角を調整するように、経時的に2つのロード用ホイ
ールを調整するよう形成した場合には、遠いロードホイ
ールと近いロードホイールとの駆動用ホイールからの距
離が近接するような向きに平行移動する際にあっても、
精度の高い操舵修正をなしうる。なお、走行方向が特定
の範囲にあっては駆動用ホイールから遠いロード用ホイ
ールのみ修正操舵することによって操舵修正をなしう
る。
【0014】さらに請求項4に記載するように修正手段
を、走行方向に対して駆動用ホイールから遠いロード用
ホイールと、駆動用ホイールに近いロード用ホイールと
の2つのロード用ホイールの舵角を同時に調整するよう
形成した場合には、操舵修正に際してその応答及び作動
が迅速になしうるため、操舵修正に要する時間を短縮し
うる。
【0015】なお、駆動用ホイールの舵角およびその回
転方向により、走行条件を設定することによって、車体
の姿勢角の修正作業が更に容易かつ確実となる場合があ
【0016】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態の一例を
荷役車両がリーチ型のフォークリフトトラックである場
合を例にとり、図面に基づき説明する。
【0017】図1〜13において、荷役車両1は、車体
2に1つ以上の駆動用ホイール3と、荷役を負担して被
動走行する2つ以上のロードホイールと、各ホイール
3、4、5ごとにその向きを変えさせうるホイール向き
変え装置6…とを具えている。
【0018】本例においては図1に示す如く、1つの駆
動用ホイール3と、その前方に車体中心線lから略等距
離を隔てて対設される一方のロード用ホイール4と、他
方のロード用ホイール5との2つのロード用ホイールと
からなる3輪構成のリーチフォークリフトトラックとし
て形成される。なお、前記駆動用ホイール3は、本例に
おいては車体中心線lから前記一方のロード用ホイール
4側に偏位させて配している。
【0019】駆動用ホイール3は、原動機7を係合して
おり、その原動機7は、本例では、バッテリを電源とす
る直流電動機である。又この駆動用ホイール3及び一
方、他方のロード用ホイール4、5には、それぞれホイ
ール向き変え装置6…が個別に設けられている。
【0020】さらに車体2には、操舵用のハンドル16
と、原動機7を正又は逆にオン、オフできかつ回転速度
を制御するアクセルレバー17と、走行モードを切変え
るための走行モード切換えレバー18とが設けられる。
【0021】走行モード切換えレバー18は、本例では
走行モードを各ホイール3、4、5のそれぞれに設けた
すべての前記ホイール向き変え装置6A、6B、6Cを
図2に示す如く同時にかつ同方向に、しかも各ホイール
3、4、5が等しい角速度で旋回するよう作動させ、か
つ一定の向きに保持した状態で車体2を縦、横、斜めの
随意の方向に走行させる平行移動走行モードAと、他の
非平行移動走行モードBとに切換えるレバーである。本
例ではこの非平行移動走行モードBは駆動用ホイール3
のみを操舵し、2つのロード用ホイール4、5をフリー
旋回とすることにより任意の旋回中心を有して旋回しう
る通常の走行モードとして形成されている。
【0022】ハンドル16は、そのハンドルの旋回角度
から得られる信号を車体2に設ける操舵制御器20に入
力できる。平行移動走行モードAにおいては、この制御
器20より駆動用ホイール3のホイール向き変え装置6
Aと、各ロード用ホイール4、5のホイール向き変え装
置6B、6Cとのそれぞれに対して同時かつ同方向、し
かも各ホイール3、4、5が等加速度で旋回しうるよう
信号を発する。なお非平行移動走行モードBにおいて
は、制御器20は、駆動用ホイール3に係合するホイー
ル向き変え装置6Aにのみ旋回指示の信号を発し、2つ
のロード用ホイール4、5のホイール向き変え装置6
B、6Cに対しては、この2つのロード用ホイール4、
5がフリーに旋回しうるよう各ロード用ホイール4、5
との係合を解除する信号を発する。
【0023】アクセルレバー17は、そのレバーの倒す
向きにより、駆動用ホイール3に係合する前記原動機7
の正、逆回転する向きを選択でき、かつその向きでレバ
ーの倒れ角度を調整することにより回転速度を制御する
周知の機能を具えている。
【0024】平行移動走行モードAにおいては、前記ハ
ンドル16の操作による駆動用ホイール3の舵角の設定
と、アクセルレバー17の操作による原動機7の回転方
向の設定とによって、車体2が進行する向きが決定され
る。なお車体2の走行条件としては、車体中心線lと直
角の向きに方向変換する場合を例にとって見れば、後述
する表1及び図5及び図14〜20に示すように、各ホ
イールの状態などによって8通りの場合が考えられる。
【0025】又車体2には、走行時の車体2の向きを検
知するヨー角ジャイロ手段11が設けられる。ヨー角ジ
ャイロ手段11は、ジャイロセンサを有し、前記平行移
動走行モードAにおける車体2の車体中心線loを基準
として、その基準に対する実際の車体中心線lの傾き角
度、即ち車体姿勢角αを車体2が平行移動走行モードA
で走行する間連続して計測することが出来る。
【0026】このヨー角ジャイロ手段11は、本例で
は、その起動のためのスイッチ21を前記アクセルレバ
ー17に設けており、ヨー角ジャイロ手段11の起動の
確実性を高めている。又このスイッチ21をオンするこ
とによりヨー角ジャイロ手段11はリセットされ、姿勢
角αの継続的な計測が開始される。
【0027】前記ヨー角ジャイロ手段11からの姿勢角
αに対する信号は、演算手段12に入力される。演算手
段12は、操舵制御器20により設定された前記車体2
走行方向と、ヨー角ジャイロ手段11からの姿勢角α
の信号とによって平行移動走行モードAにおける操舵修
正値を演算する。
【0028】さらに車体2の走行方向Sの車体中心線l
との交差角、即ち車体2の進行角βに応じて、駆動用ホ
イール3、一方のロード用ホイール4、他方のロード用
ホイール5の3つのホイール3、4、5が車体2の走行
方向Sに対する位置関係で前方輪F、中間輪M、後方輪
Rの関係を有し、又前記3つのホイール3、4、5は進
行角βが変化することにより前方輪F、中間輪M、後方
輪Rの順序が入れ替わることになる。従って駆動用ホイ
ール3を基準として車体2の走行方向Sに対するロード
用ホイール4、5の位置を見れば一方のロード用ホイー
ル4、他方のロード用ホイール5のうち何れか一つが駆
動用ホイール3から遠いロード用ホイールとなり、他が
駆動用ホイール3に近いロード用ホイールとなる。
【0029】詳述すれば、図4に示すように車体2が図
に向かって右上がりの走行方向Sに進行するA条件の場
合には、他方のロード用ホイール5が走行方向Sに対し
て前方輪F、一方のロード用ホイール4が中間輪M、駆
動用ホイール3が後方輪Rの関係にあり、前記他方のロ
ード用ホイール5が駆動用ホイール3から遠いロードホ
イール、又一方のロード用ホイール4が駆動用ホイール
3に近いロード用ホイールとなる。
【0030】次に図5に示すように車体2が図に向かっ
て車体中心線lに対する直角方向に近い左上がりの走行
方向Sに進行するB条件の場合には、一方のロード用ホ
イール4が走行方向に対して前方輪M、駆動用ホイール
3が中間輪M、他方のロード用ホイール5が後方輪Rの
関係にある。従って、B条件の場合においてもA条件と
同様に他方のロード用ホイール5が駆動用ホイール3か
ら遠いロードホイール、又一方のロード用ホイール4が
駆動用ホイールに近いロード用ホイールの関係にある。
【0031】さらに図6に示すように車体2が図に向か
って急な左上がりの走行方向Sに進行するC条件の場合
においては、一方のロード用ホイール4が前方輪F、他
方のロード用ホイール5が中間輪M、駆動用ホイール3
が後方輪Rの関係となる。従って、C条件の場合におい
ては、車体2の走行方向Sに対して駆動用ホイール3か
ら遠いロード用ホイールは一方のロード用4であり、駆
動用ホイール3に近いロード用ホイールは他方のロード
用ホイール5となる。
【0032】ここで舵角の修正操舵を、車体2が前記
A、B、Cの3条件を含めすべての走行方向Sに平行移
動走行する場合について考察する。
【0033】他方のロード用ホイール5に限定して修正
操舵を実施した場合には、A、B、C、各条件において
は次の如くなる。
【0034】図4に示すA条件においては、他方のロー
ド用ホイール5を正の方向(反時計廻り)に修正操舵し
た場合には、該他方のロード用ホイール5と残りの各ホ
イール3、4との間にできる各旋回中心01、02は何
れも進行方向左側に位置することによって、車体2は正
の旋回速度(+ω)で旋回する。
【0035】図5に示すB条件においては、他方のロー
ド用ホイール5を正の方向に修正操舵したときにおい
て、該他方のロード用ホイールと残りの各ホイール4、
5との間にできる各旋回中心01、02は何れも車体2
の進行方向右側に位置することによって、車体2は負の
旋回速度(−ω)で旋回する。
【0036】図6に示すC条件においては、他方のロー
ド用ホイール5を正の方向に修正操舵したときには、こ
の他方のロード用ホイール5と駆動用ホイール3とがな
す旋回中心01と該他方のロード用ホイール5と一方の
ロード用ホイール4とがなす旋回中心02とは進行方向
両側に分かれて位置するため、互いに旋回を打消し合い
若しくは旋回方向が地面との摩擦及び車体2の重心の位
置の変化によって決まることとなり、他方のロード用ホ
イール5のみの舵角を調整しても設定された走行方向
戻すことが出来ないこととなる。
【0037】更に詳しく説明すれば、前記A、B、Cの
各条件に関して駆動ホイール3及び一方、他方のロード
用ホイール4、5との配置が定まった場合における、3
条件の範囲を図8に示している。図8においては、他方
のロード用ホイール5が駆動用ホイール3から遠いロー
ド用ホイールとして走行するA条件、B条件となる走行
方向Sの場合が最も多く、本例においては修正操舵の際
には、他方のロード用ホイール5を操舵修正に対する基
準ホイール9とする。
【0038】さらに、修正操縦の際に、図8に示すよう
に、A条件の範囲とC条件の範囲との間及びB条件とC
条件との間にそれぞれ不感帯U、Uが存在する。この不
感帯Uは、車体2の走行方向Sに対して、一方のロード
用ホイール4と、他方のロード用ホイール5との何れが
駆動用ホイール3から遠いロード用ホイールになるか安
定しない範囲であり、この不感帯域U及びこの不感帯域
Uをこえて修正操舵する際には、一方、他方の2つのロ
ード用ホイール4、5を経時的に、又は同時に修正操舵
する必要が生じるのである。
【0039】ここで、修正操舵を行う際の一方、他方の
ロード用ホイール4、5の機能について説明する。
【0040】図4に示すA条件の場合にあっては、前述
の如く、基準ホイール9である他方のロード用ホイール
5の操舵の修正のみで走行方向Sを補正することが出来
る。又図5に示すB条件においてもA条件と同様に他方
のロード用ホイール5の舵角の修正のみで走行方向Sの
補正が可能である。
【0041】図6に示すC条件、及びそれに隣接する不
感帯U、Uにおいては、前述の如く、他方のロード用ホ
イール5は、中間輪Mとして位置し、駆動用ホイール3
に近いロード用ホイールとなることによって、他方のロ
ード用ホイール5の操舵のみでは進行方向の修正は不能
である。
【0042】このため、本例においては、図7(A)、
(B)に示すように、第1段階として、基準ホイール9
となる他方のロード用ホイール5を操舵し、この他方の
ロード用ホイール5と駆動用ホイール3との間で仮想の
旋回中心OA又はOA′を形成するとともに、一方のロ
ード用ホイール4をこの旋回中心OA又はOA′からの
仮想直線Nと直角の向きに調整操舵することにより、車
体2は、この旋回中心OA又はOA′を中心として旋回
でき、走行方向Sを修正することが出来る。
【0043】なお各ホイール3、4、5の配置及びホイ
ール間の距離、間隔が異なる場合には、A、B、Cの各
条件、及び不感帯の範囲も異なる。
【0044】前記一方、他方のロード用ホイール4、5
には、図3に示す如く該ホイール3、4に付設されるホ
イール向き換え装置6B、6Cを、前記演算手段12に
よって得られた舵角修正値に基づき、A条件、B条件に
あるときは、基準ホイール9である他方のロード用ホイ
ール5のみの舵角を、又、C条件及び不感帯にあるとき
には、他方のロード用ホイール5の舵角θを調整し、他
方のロード用ホイール5と駆動用ホイールとの間に形成
される旋回中心OAを基準として一方のロード用ホイー
ルの舵角θを調整することにより、平行移動走行モード
におけるすべての走行方向Sに対して車体2を設定され
た走行方向Sに戻すことが出来る。このようにホイール
向き換え装置6B、6Cには修正手段13を具える。
【0045】このような舵角の修正を必要とするロード
ホイールの選定、即ち1つのロードホイールでよいの
か、又は2つのロードホイールの調整が必要であるかの
決定は、前記演算手段12によって操舵修正値を演算す
る際に併せて設定される。
【0046】又、修正手段13として、駆動用ホイール
から遠いロード用ホイール(本例では他方のロードホイ
ール5)と、駆動用ホイールに近いロード用ホイール
(本例では一方のロード用ホイール4)とを演算手段1
2によって走行方向Sをベースとしてロード用ホイール
4、5の作動に先立ち、各ロード用ホイール4、5のそ
れぞれの舵角の修正値を算出しその演算結果に基づき2
つのロードホイールの舵角を同時に調整するよう形成す
ることも出来る。
【0047】平行移動走行モードAにおける修正用ホイ
ール9の舵角を調整する手段をフローチャートを用いて
表せば図9の如くなる。
【0048】次に作用について説明する。本例において
は、図10に示す如く、A条件において車体中心線lに
対して直角方向にかつ図面の右方向Rの方向に進行させ
るに際して、駆動用ホイール3を正の回転方向としかつ
この姿勢を整えるに際して駆動用ホイール3、ロード用
ホイール4、5を時計回りに旋回させた場合を例にとり
説明する。本例においては他方のロード用ホイール5が
前方輪Fとなることによって図4におけるA条件とな
り、この条件においては、他方のロード用ホイール5の
みを舵角修正を行う。
【0049】図10において、実線は平行移動走行モー
ドAにおける設定された車体2の走行方向を示す(図1
1に示す壁面wと平行に走行することが条件)。又一点
鎖線は、前記走行方向から外れて姿勢角αを有して走行
する状態、即ち修正を要する状態を示す。
【0050】例えば、図10に示す如く壁面wと平行に
かつ右方向に平行移動するよう車体2の走行方向、即ち
姿勢角を0として設定していたのであるが、実際には
11の(a)に示す如く、車体2は角度αの姿勢角を有
して走行していたとする。
【0051】平行移動走行モードAに切換えることによ
り、ヨー角ジャイロ手段11がオンされ、この走行状態
における姿勢角αが連続的に検知され、その信号が演算
手段12に入力される。又演算手段12は当初設定され
た車体2の走行方向と前記ヨー角ジャイロ手段11から
の車体姿勢角信号とから舵角修正値を演算するととも
に、修正手段13によって他方のロード用ホイール5の
ホイール向き変置6Cを作動させ、(b)に示すように
該ホイール5の向きを変える。
【0052】この他方のロード用ホイール5には、駆動
用ホイール3及び一方のロード用ホイール4とは異なる
舵角θが与えられることによって、車体2は、(c)に
示す如く旋回する。旋回する間ヨー角ジャイロ手段11
は、車体2の姿勢角αの検知を続け姿勢角αが0となっ
たときに、(d)に示す如く再び修正用ホイール9の舵
角θを0に戻す。これによって車体2は設定された走行
方向で走行することができる。
【0053】このように、車体2は、平行移動モードA
で走行する際においても、ヨー角ジャイロ手段11によ
ってその姿勢角αを連続して検知し、かつその検知信号
によって、他方のロード用ホイール5の舵角を修正しう
るため、車体2が走行方向と異なる向きに走行を始めた
場合であっても、他の走行モードに切換えることなく、
更には格別な手操作を煩わすことなく、車体2の姿勢を
保持でき作業能率の向上を図りうる。
【0054】しかも、平行移動走行モードAでの補正に
際して、従来では発生しがちであった操縦者の誤操作に
起因した暴走を阻止でき、運転の安全性を高めうる。な
お車体2の走行条件がB条件、C条件の際にも前述のA
条件と同一の手順により姿勢を保持させることが出来
る。
【0055】次に演算手段13について、実施例をもと
に説明する。車体2は、駆動用ホイール3の舵角及びそ
の向きと該駆動用ホイール3の回転方向F又はRによっ
て定まる車体2の進行方向L又はRによって定まり表1
の条件1〜8に示される8通りのケースが考えられる。
【0056】駆動用ホイール3を操舵する際の操舵の向
き、及びその角度γは、本例では電圧Kで出力される。
図12(A)に示す如く、直進時には電圧Kを5Vと
し、図12(B)に示す如く右旋回時には電圧Kが5V
をこえて大となるとともに、図12(C)に示す如く左
旋回時には電圧Kが5V未満となるよう設定され、その
電圧Kが操舵制御器20に入力される。
【0057】他方、ヨー角ジャイロ手段11による姿勢
角は、姿勢角αの大小をを電圧ψの大小で出力される。
図13(A)に示す如く、姿勢角αが0のときの発生電
圧ψを2.5Vとし、図13(B)に示す如く車体2が
逆時計回り(−ω)の方向に傾いたときは、電圧ψが
2.5V未満、又図13(C)のように時計廻り(+
ω)の方向に傾いたときには電圧ψが2.5Vをこえる
ように設定される。
【0058】
【表1】
【0059】前記2つの電圧K、ψを基準として演算す
ることにより、表1に示す操舵用修正電圧Vvが得られ
る。この操舵用修正電圧Vvを他方のロードホイール5
のホイール向き変え装置6Cに加えることによって、該
ホイール5は修正操舵され、車体2の姿勢を補正するこ
とが出来る。
【0060】他方、条件Cの場合にあっては、前述のA
条件と略同様に基準ホイール9である他方のロード用ホ
イール5を修正操舵した後、又は同時に一方のロード用
ホイール4を修正操舵することにより車体2の姿勢を保
持させることが出来る。
【0061】このように平行移動走行モードAで走行す
る際において、2つのロード用ホイール4、5の舵角を
修正することによって、車体2の進行角βの略全域にお
いて予め設定された走行方向に戻すことが出来る。
【0062】図21に前記構成の修正手段13を用いて
ロード用ホイールを調整したときの走行距離に対する姿
勢角のずれを測定した結果を実施例a1、a2に示す。
又修正手段を有しない従来の操舵による姿勢角のずれを
従来例b1〜b3及びc1〜23に示す。測定に際して
フォークリフトへの積載荷重は0とした。
【0063】テストの結果、実施例a1、a2において
は姿勢角αを常に0に近づけるよう修正操舵され、従来
例に比して走行が安定することが確認出来た。
【0064】なお、本発明において、荷役車両1Aは、
図22に示す如く1つの駆動用ホイール3Aと3つのロ
ード用ホイール4A、5A、8Aとを具えた4輪の車両
として形成することが出来、この場合においても車体2
中心線lに対して対向して配される2つのロード用ホイ
ール4A、5Aを修正操舵している。
【0065】さらに本発明において、ヨー角ジャイロ手
段をリセットするためのスイッチはアクセルレバー17
の起動操作によってオンするよう形成することも出来、
又フォークリフトトラック以外の荷役車両にも利用する
ことも出来る。さこのように本発明は種々な態様のもの
に変形できる。
【0066】
【発明の効果】叙上の如く本発明の荷役車両は、請求項
1に記載するようにロード用ホイールの2つを演算手段
による演算に基づき舵角を調整し設定された走行方向
戻す構成を具えることを要旨とするため、平行移動走行
モードで走行する際に他の走行モードに切換えることな
く、又進行方向の略全域において、設定された走行条件
に進路を補正することが出来、しかも格別な手操作を煩
わすことなく実施できるため、作業能率が高まりかつ誤
操作を防止でき、作業の安全性を高めうる。
【0067】又請求項2に記載するように2つのロード
用ホイールの舵角を経時的に調整するよう形成した場合
には修正手段を簡易に構成でき経済的な提供をなしう
る。
【0068】又請求項4に記載するように2つのロード
用ホイールを同時に調整するよう形成した場合には、車
体の進路の補正が迅速になしうるため、運転性能を一層
高めうる。
【0069】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す平面図であ
る。
【図2】平行移動走行モードの作用を示す平面図であ
る。
【図3】修正用ホイールの舵角修正のための作用を示す
平面図である。
【図4】進行方向に対するホイールの走行順序と作用と
を示す平面図である。
【図5】進行方向に対するホイールの走行順序と作用と
を示す平面図である。
【図6】進行方向に対するホイールの走行順序と作用と
を示す平面図である。
【図7】(A)、(B)は進行方向に対するホイールの
走行順序と作用とを示す平面図である。
【図8】走行条件をホイールの進行角度により説明する
線図である。
【図9】本発明の制御のフローチャートを示す図表であ
る。
【図10】設定された走行条件及び舵角修正の一例を示
す平面図である。
【図11】舵角修正時における車体の進行状態を示す平
面図である。
【図12】(A)、(B)、(C)は何れも駆動用ホイ
ールの操舵の向きを示す平面図である。
【図13】(A)、(B)、(C)は何れも車体の姿勢
角を示す平面図である。
【図14】設定された走行条件及び操角修正の他の例を
示す平面図である。
【図15】設定された走行条件及び操角修正の他の例を
示す平面図である。
【図16】設定された走行条件及び操角修正の他の例を
示す平面図である。
【図17】設定された走行条件及び操角修正の他の例を
示す平面図である。
【図18】設定された走行条件及び操角修正の他の例を
示す平面図である。
【図19】設定された走行条件及び操角修正の他の例を
示す平面図である。
【図20】設定された走行条件及び操角修正の他の例を
示す平面図である。
【図21】走行距離と姿勢角のずれとの関係を示すグラ
フである。
【図22】他の実施の形態を示す平面図である。
【図23】従来の平行移動走行モードを説明する平面図
である。
【符号の説明】
2 車体 3、3A 駆動用ホイール 4、4A、5、5A、8A ロード用ホイール 6A、6B、6C ホイール向き変え装置 7 原動機 11 ヨー角ジャイロ手段 12 演算手段 13 修正手段 A 平行移動走行モード B 非平行移動走行モード α 車体姿勢角 θ 修正用ホイールの操角

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体に、原動機に連係でき走行のための1
    つ以上の駆動用ホイールと、荷重を負担して被動走行す
    る2つ以上のロード用ホイールと、各ホイールごとに向
    きを変えさせうるホイール向き変え装置とを具え、かつ
    操舵によって各ホイールを一定の向きに保持して車体を
    縦横斜めに走行させる平行移動走行モードと、他の非平
    行移動走行モードとに切換えうる荷役車両において、 走行時における車体の向きを検知し、車体姿勢角信号を
    発生しうるヨー角ジャイロ手段、 および前記平行移動走行モードにおいて設定された車体
    走行方向と前記ヨー角ジャイロ手段からの車体姿勢角
    信号とから舵角修正値を演算する演算手段を具えるとと
    もに、 前記ホイール向き変え装置は、前記演算手段の舵角修正
    値によって前記ロード用ホイールの2つを、前記設定さ
    れた車体の走行方向に対応させて舵角を調整することに
    より、設定された走行方向に戻す修正手段を有すること
    を特徴とする荷役車両。
  2. 【請求項2】前記修正手段は、車体の走行方向に対して
    駆動用ホイールから遠いロード用ホイールの舵角を調整
    した後、駆動用ホイールに近いロード用ホイールの舵角
    を調整することにより経時的に2つのロード用ホイール
    を調整することを特徴とする請求項1記載の荷役車両。
  3. 【請求項3】前記修正手段は、車体の走行方向に対して
    駆動用ホイールから遠いロード用ホイールの舵角を調整
    しかつ調整後においてこの遠いロード用ホイールと駆動
    用ホイールとにより求める旋回中心からの仮想直線と直
    角の向きに、駆動用ホイールに近いロード用ホイールを
    調整することを特徴とする請求項2記載の荷役車両。
  4. 【請求項4】前記修正手段は、駆動用ホイールから遠い
    ロード用ホイールと、駆動用ホイールに近いロードホイ
    ールとの2つのロード用ホイールの舵角を同時に調整す
    ることを特徴とする請求項1記載の荷役車両。
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