JP2003212273A - 樹脂製袋内装缶 - Google Patents

樹脂製袋内装缶

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は金属製缶本体の樹脂口部材保持部か
ら樹脂製袋の樹脂口部材が通常の使用状態では外れるこ
となく、使用後に一定方向より押し圧するだけの簡単な
操作で樹脂口部材保持部から樹脂口部材を容易に外せ
て、効率よく樹脂製袋と金属製缶本体とに分別すること
ができる樹脂製袋内装缶を得るにある。 【解決手段】 金属製缶本体と、この金属製缶本体の天
板に一部部位の高さ寸法が低くなるように形成された樹
脂口部材保持立ち上げの上部に折り返しのカールを施し
た樹脂口部材保持部と、前記金属製缶本体内に収納され
た樹脂製袋本体、この樹脂製袋本体に形成された、前記
金属製缶本体の天板の内側より押し込むことにより、前
記樹脂口部材保持部に係止される外周部に括れ部および
係合突片を有する樹脂口部材とからなる樹脂製袋とで樹
脂製袋内装缶を構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属缶本体内に樹脂
製袋を内装した樹脂製袋内装缶に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の樹脂製袋内装缶(アトロ
ン缶)は、金属製缶本体の樹脂口部材保持部に樹脂製袋
の樹脂口部材を嵌合固定する構造になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の樹脂製袋内装缶
は金属製缶本体の樹脂口部材保持部に樹脂製袋の樹脂口
部材が嵌合固定されているため、使用後はそのまま金属
スクラップとして廃棄するか、または樹脂製袋の樹脂口
部材を切断したり、専用工具で取り外した後、天板を切
り取り、樹脂製袋を金属製缶本体より取り出して分別廃
棄している。このため、分別廃棄できなかったり、分別
廃棄するために手数や専用工具等を用いるため、コスト
高になるという欠点があった。
【0004】本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、
金属製缶本体の樹脂口部材保持部から樹脂製袋の樹脂口
部材が通常の使用状態では外れることなく、使用後に一
定方向より押し圧するだけの簡単な操作で樹脂口部材保
持部から樹脂口部材を容易に外すことができ、効率よく
樹脂製袋と金属製缶本体とに分別することができる樹脂
製袋内装缶を提供することを目的としている。
【0005】本発明の前記ならびにそのほかの目的と新
規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読む
と、より完全に明らかになるであろう。ただし、図面は
もっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範
囲を限定するものではない。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は金属製缶本体と、この金属製缶本体の天板
に一部部位の高さ寸法が低くなるように形成された樹脂
口部材保持立ち上げの上部に折り返しのカールを施した
樹脂口部材保持部と、前記金属製缶本体内に収納された
樹脂製袋本体、この樹脂製袋本体に形成された、前記金
属製缶本体の天板の内側より押し込むことにより、前記
樹脂口部材保持部に係止される外周部に括れ部および係
合突片を有する樹脂口部材とからなる樹脂製袋とで樹脂
製袋内装缶を構成している。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施の形態によ
り、本発明を詳細に説明する。
【0008】図1ないし図6に示す本発明の第1の実施
の形態において、1は本発明の樹脂製袋内装缶で、この
樹脂製袋内装缶1は四角形状の金属製缶本体2と、この
金属製缶本体2の天板3の角部側の部位の高さ寸法が低
くなる部位4のように形成された樹脂口部材保持立ち上
げ部5の上部に折り返しのカール部6を施した樹脂口部
材保持部7と、前記金属製缶本体2内に収納されたポリ
エチレン等の樹脂製袋本体8、この樹脂製袋本体8に形
成された前記金属製缶本体2の天板3の内側より押し込
むことにより、前記樹脂口部材保持部7に係止される外
周部に括れ部9および半断面半球状の係止突片10を有
する樹脂口部材11とからなる樹脂製袋12と、この樹
脂口部材11や前記樹脂口部材保持部7に嵌合する中央
部を押し圧すると開放できるキャップ13とで構成され
ている。
【0009】前記樹脂口部材保持部7は天板3の角部側
のほぼ90度の高さ寸法が1mm程低くなるように、高
さ寸法が低くなる部位4を形成している。
【0010】上記構成の樹脂製袋内装缶1は、天板3の
内側より樹脂口部材保持部7に樹脂製袋12の樹脂口部
材11を押し込み、係止突片10を通過させて括れ部9
に係止させる。しかる後、胴体2a内に樹脂製袋12を
収納して、胴体2aと天板3とを取付けることにより製
造される。
【0011】このように製造された樹脂製袋内装缶1は
塗料や各種の液体を収納して使用されるが、使用後は図
5に示すように樹脂口部材11の反角部側を角部方向に
押し付けることにより、樹脂口部材11の角部側が樹脂
口部材保持部7の高さが低くなる部位4によって角部方
向および下方へスライド移動し、樹脂口部材11の反角
部側が角部方向へ移動するとともに、該部位の樹脂口部
材保持部7との係合が第6図に示すように外れ、下方へ
脱落させることができる。このため、金属製缶本体2の
天板3や胴体2aを切断除去することにより、容易に金
属製缶本体2部分と樹脂製袋12とを分別して、再利用
や廃棄することができる。
【0012】
【発明の異なる実施の形態】次に、図7ないし図12に
示す本発明の異なる実施の形態につき説明する。なお、
これらの本発明の異なる実施の形態の説明に当って、前
記本発明の第1の実施の形態と同一構成部分には同一符
号を付して重複する説明を省略する。
【0013】図7ないし図9に示す本発明の第2の実施
の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と主に
異なる点は、円筒形状の胴体2bを用いた金属製缶本体
2Aを用いるとともに、この金属製缶本体2Aの端部側
に高さ寸法が低くなる部位4が位置するように天板3A
に樹脂口部材保持部7を形成した点で、このように形成
した金属製缶本体2Aや樹脂口部材保持部7を用いて構
成した樹脂製袋内装缶1Aにしても、前記本発明の第1
の実施の形態と同様な作用効果が得られる。
【0014】図10ないし図12に示す本発明の第3の
実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と
主に異なる点は、角部以外、本発明の実施の形態では反
角部部位に高さ寸法が低い部位4を形成した樹脂口部材
保持部7を天板3に形成した点で、このように樹脂口部
材保持部7を形成した樹脂製袋内装缶1Bにしても、前
記本発明の第1の実施の形態と同様な作用効果が得られ
る。
【0015】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0016】(1)金属製缶本体と、この金属製缶本体
の天板に一部部位の高さ寸法が低くなるように形成され
た樹脂口部材保持立ち上げの上部に折り返しのカールを
施した樹脂口部材保持部と、前記金属製缶本体内に収納
された樹脂製袋本体、この樹脂製袋本体に形成された、
前記金属製缶本体の天板の内側より押し込むことによ
り、前記樹脂口部材保持部に係止される外周部に括れ部
および係合突片を有する樹脂口部材とからなる樹脂製袋
とで構成されているので、使用後、樹脂口部材保持部の
高さ寸法が低い部位と反対側の部位の樹脂口部材部位を
低い部位方向に押し圧することにより、該樹脂口部材保
持部と係止されている樹脂口部材を外すことができる。
したがって、その操作が容易で、特殊な工具を用いるこ
となくでき、分別のコストの低減を図ることができる。
【0017】(2)前記(1)によって、樹脂製袋の樹
脂口部材は従来と同形状のものを使用することができ、
キャップによって樹脂製袋の密閉を従来と同様に行なう
ことができる。
【0018】(3)前記(1)によって、天板に形成す
る樹脂口部材保持部の形状を変えるだけで実施すること
ができる。したがって、従来と同様なコストで製造する
ことができる。
【0019】(4)請求項2も前記(1)〜(3)と同
様な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の斜視図。
【図2】本発明の第1の実施の形態のキャップを外した
状態の平面図。
【図3】図2の3−3線に沿う拡大断面図。
【図4】本発明の第1の実施の形態の樹脂口部材保持部
の説明図。
【図5】本発明の第1の実施の形態の樹脂口部材を外す
場合の説明図。
【図6】本発明の第1の実施の形態の樹脂口部材の脱落
する状態の説明図。
【図7】本発明の第2の実施の形態の斜視図。
【図8】本発明の第2の実施の形態のキャップを外した
平面図。
【図9】図8の9−9線に沿う拡大断面図。
【図10】本発明の第3の実施の形態の斜視図。
【図11】本発明の第3の実施の形態のキャップを外し
た平面図。
【図12】図11の12−12線に沿う拡大断面図。
【符号の説明】
1、1A、1B:樹脂製袋内装缶、2、2A:金属製缶
本体、3、3A:天板、4:高さ寸法が低くなる部位、
5:樹脂口部材保持立ち上げ部、6:カール部、
7:樹脂口部材保持部、8:樹脂製袋本体、
9:括れ部、10:係止突片、 11:樹脂口部
材、12:樹脂製袋、 13:キャップ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製缶本体と、この金属製缶本体の天
    板に一部部位の高さ寸法が低くなるように形成された樹
    脂口部材保持立ち上げの上部に折り返しのカールを施し
    た樹脂口部材保持部と、前記金属製缶本体内に収納され
    た樹脂製袋本体、この樹脂製袋本体に形成された、前記
    金属製缶本体の天板の内側より押し込むことにより、前
    記樹脂口部材保持部に係止される外周部に括れ部および
    係合突片を有する樹脂口部材とからなる樹脂製袋とを備
    えることを特徴とする樹脂製袋内装缶。
  2. 【請求項2】 金属製缶本体と、この金属製缶本体の天
    板に角部あるいは端部側のほぼ90度の部位の高さ寸法
    が1mm程低くなるように形成された樹脂口部材保持立
    ち上げの上部に折り返しのカールを施した樹脂口部材保
    持部と、前記金属製缶本体内に収納された樹脂製袋本
    体、この樹脂製袋本体に形成された、前記金属製缶本体
    の天板の内側より押し込むことにより前記樹脂口部材保
    持部に係止される外周部に括れ部および半断面半球状の
    係止突片を有する樹脂口部材とからなる樹脂製袋を備え
    ることを特徴とする樹脂製袋内装缶。
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