JP2003211941A

JP2003211941A - 容器保持装置

Info

Publication number: JP2003211941A
Application number: JP2002017288A
Authority: JP
Inventors: Yuichi Minamiyama; 雄一南山; Junichi Oki; 淳一大木
Original assignee: Denso Aircool Corp
Current assignee: Denso Aircool Corp
Priority date: 2002-01-25
Filing date: 2002-01-25
Publication date: 2003-07-30

Abstract

(57)【要約】【課題】サイズの異なる容器を挿入し易く、がたつき
なく保持できる冷却および加温効率に優れた容器保持装
置を提供する。【解決手段】ホルダ１２の上部の縁２６に、その中央
３１に向かって星型の開口３２を形成するように延びた
保持片３０を備えた容器保持装置１を提供する。保持片
３０は、周方向に分割された複数の弾性部材３５により
形成されており、容器２ａあるいは２ｂを挿入すると、
ホルダ１２の中央３１に導かれ、周囲が保持片３０によ
り保持される。このため、細い容器２ａであっても、ホ
ルダ１２との間に隙間が形成され、保持片３０により封
止されるので、冷却効果の高い容器保持装置１を提供で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、缶やペットボトル
などの容器を保持して加温および／または冷却できる容
器保持装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】飲み物が入った缶を保持して温冷蔵でき
る車載用の容器保持装置としては、特開２００１−１８
６３１号に開示された、熱交換ユニットの吸熱部に缶の
外周面の一部をアームにより押付けて保持する構成を備
えたものがある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】缶やペットボトルなど
の容器を筒型のホルダで保持して保冷する場合、ホルダ
と容器との間に大きな隙間があると、冷却効果が大きく
低下する。このため、ホルダの内径を保持する缶やボト
ルに合わせ、缶やボトルを挿入したときにできる隙間を
小さくすることが望ましい。しかしながら、缶やボトル
を挿入したときにクリアランスが小さくなるので、缶な
どの容器とホルダが干渉し、容器をホルダに挿入するの
が難しくなる。さらに、容器のサイズが異なるとホルダ
に入らないか、あるいは隙間が大きく開くことになる。
一方、容器に対してホルダの径が大きいと、容器を簡単
にホルダに挿入できるが、ホルダに挿入した容器ががた
つき易くなる。このため、がたつきにより容器内の飲料
がこぼれ易くなり、振動の激しい車の中での使用は難し
い。特開２００１−１８６３１号に開示された温冷蔵庫
では、熱交換ユニットの吸熱部に缶の外周面の一部をア
ームにより押付けることにより、容器のがたつきを防止
している。しかしながら、アームで缶を吸熱部に押付け
て一方の側に寄せると、アームで押した側では、容器と
ホルダとの隙間が非常に大きくなり、冷却効率が低くな
る。

【０００４】そこで、本発明においては、容器をホルダ
に挿入し易く、さらに、容器のがたつきを防止でき、冷
却効果も高い容器保持装置を提供することを目的として
いる。

【０００５】

【課題を解決するための手段】このため、本発明におい
ては、周方向に分割された複数の弾性部材により形成さ
れる保持片をホルダの上部の縁に設けるようにしてい
る。すなわち、本発明の容器保持装置は、缶またはボト
ル状の容器を上方から挿入可能な有底で筒状のホルダ部
と、このホルダ部の内側を加温および／または冷却する
熱交換ユニットと、ホルダ部の上部の縁の内側の中央に
円形または多角形の開口を形成するように縁から内部に
突き出た保持片とを有し、この保持片は、周方向に分割
された複数の弾性部材により形成されている。

【０００６】本発明の容器保持装置は、容器をホルダに
対して偏った位置から挿入したとしても、複数の弾性部
材に押されて自然とホルダの中央に容器がセットされ
る。このため、ホルダの中央にセットされた容器とホル
ダとの間の隙間は均一になり、ホルダ部の内部に大きな
隙間が形成されるのを防止できる。さらに、ホルダ部と
容器の隙間は、ホルダ上部の複数の弾性部材により塞が
れるので、冷気または暖気が漏れるのを防止できる。し
たがって、容器を冷却または加温する効果を高めること
ができる。さらに、ホルダに挿入された容器は、ホルダ
から中心に向かって延びた複数の弾性部材により周囲か
らホールドされるので、容器のがたつきも防止できる。
このため、ホルダの径に対して小さな径の容器を挿入し
たときでも、冷却効果が高く、がたつきのない容器保持
装置を提供できる。したがって、サイズの異なる缶やボ
トルなどの容器を容易に挿入することができ、冷却また
は加温効果が高く、さらに、車内などの揺れる場所でも
容器がホルダ内で大きく揺れたり傾いたりすることな
く、安定して容器を保持できる容器保持装置を提供でき
る。

【０００７】さらに、容器をホルダにセットする際は、
ホルダの中央からずれた位置から容器を挿入しても、容
器が弾性部材によりホルダの中央に自動的に誘導される
ので、径の小さな容器から径の大きな容器まで、ホルダ
に入るサイズであれば、ホルダに挿入する位置を気にす
ることなくホルダに容器を挿入できる。したがって、非
常に使い勝手の良い容器保持装置を提供できる。

【０００８】保持片により形成される開口は、円形や四
角形の開口でも良く、周方向に分割されているので、容
器をホルダに抵抗なく挿入でき、容器の形状にしたがっ
て保持片が変形してサポートする。星型の開口は、弾性
部材の先端側の部分が先端に向うにつれて幅が狭くなる
のでさらに変形し易く、容器を入れやすい。

【０００９】ホルダ部の上部の縁を太い容器に適したサ
イズとし、保持片により形成される開口を細い容器に適
したサイズとし、保持片を形成する分割された複数の弾
性部材で縁と開口との間をほぼ完全に塞ぐようにするこ
とにより、細い容器および太い容器のいずれにも使用
し、細い容器でも冷却および加温効果の高い容器保持装
置を提供できる。

【００１０】本発明の容器保持装置では熱交換ユニット
としてペルチェ素子（電子冷凍素子）を備えたユニット
を用いることが望ましい。ペルチェ素子を備えた熱交換
ユニットはコンパクトであるが、圧縮器を用いた熱交換
ユニットに比べて吸熱できる熱量は小さく、投入電力に
対する吸熱量（ＣＯＰ：coefficent of performance）
も劣る。しかしながら、本発明の容器保持装置であれ
ば、熱が逃げる隙間を閉じたり、狭くすることができる
ので保温効果が高く、比較的小さな吸熱能力の安価なペ
ルチェ素子を用いることで、十分な冷却能力あるいは加
温能力を得ることができる。したがって、コンパクト
で、さらに低コストで省エネルギーな、冷却および加温
機能を備えた容器保持装置を提供できる。

【００１１】さらに、複数のホルダ部を備えた容器保持
装置においては、複数のホルダ部に挿入された容器を単
一の熱交換ユニットで冷却または加温する構成にするこ
とにより、さらに低コストでコンパクトな容器保持装置
を提供できる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明をさ
らに詳しく説明する。図１に本発明に係る容器保持装置
１の概略を断面図を用いて示してある。また、図２に、
容器保持装置１に缶状の容器２ａとボトル状の容器２ｂ
を挿入した状態を示してある。以下では、容器を保冷あ
るいは冷却する例を主に説明するが同様に保温あるいは
加温することが可能である。本例の容器保持装置１は、
保冷対象の缶およびボトル状の容器２ａおよび２ｂを保
持可能な同型の２つのホルダまたはホルダ部１１および
１２と、これらのホルダ部の内部または内側１１ａおよ
び１２ａを冷却する共通の熱交換ユニット１０とを有し
ている。各々のホルダ１１および１２は、上部１３およ
び１４が開いた有底の筒状をしており、容器２ａおよび
２ｂを上方から挿入できる。さらに、ホルダ１１および
１２は断熱材３により囲われている。このホルダ１１お
よび１２は、アルミニウムなどの熱伝導度の高い金属製
であり、熱交換ユニット１０により冷却され、容器２ａ
および２ｂの周囲を冷却する伝熱板としての機能も備え
ている。

【００１３】熱交換ユニット１０は、ペルチェ素子２１
と、このペルチェ素子２１と各々のホルダの底部１５お
よび１６を接続するアルミブロック２２と、ペルチェ素
子２１を挟んでアルミブロック２２の反対側に配置され
た放熱フィン２３とを備えている。ホルダの内部１１ａ
および１２ａを冷却するときは、それぞれのホルダの底
部１５および１６が吸熱部、フィン２３が放熱部として
動作する。一方、ホルダ１１および１２の内部１１ａお
よび１２ａを加温するときは、それぞれのホルダの底部
１５および１６が放熱部、フィン２３が吸熱部として動
作する。

【００１４】さらに、本例の容器保持装置１は、各々の
ホルダ１１および１２の上部１３および１４に、その周
囲から中心方向に延びた保持片３０が取り付けられてい
る。図３に、ホルダ１１および１２の上部１３および１
４の縁から内側に向けて突き出た保持片３０のうち、一
方のホルダ１２に取り付けられた保持片３０を上方から
見た様子を示してある。ホルダ１１に取り付けられた保
持片３０も同一の構成である。

【００１５】保持片３０は、断熱材３の上面３ａからホ
ルダ１２の縁２６を越えてホルダ１２の中心方向３１に
延びており、保持片３０の先端は、ホルダ１２の中心３
１を中心とし、円周方向にほぼ均等に配置された複数の
頂点３２ａが半径方向に張り出した星型の開口３２を形
成している。保持片３０は、星型の開口３２の各々の頂
点３２ａから半径方向に延びる複数の切れ込み３３によ
り周方向に分割されており、各々の保持片は、ゴムある
いは弾性の樹脂材からなる弾性部材３５により形成され
ている。星型の開口３２の頂点３２ａを結んで形成され
る円３８の径φ１は、細い缶、たとえば、通称、ショー
ト缶と呼ばれる容量が１５５ｍｌ〜２５０ｍｌの缶２ａ
の外径とほぼ同程度になっている。したがって、ショー
ト缶２ａを挿入すると、星型の開口３２を形成する保持
片３０の中心３１に向かって突き出た部分が缶２ａの側
壁に接触してホルダ１２の内側に曲がる。このため、保
持片３０によって缶２ａの側壁が均等に押されるので、
缶２ａはホルダ１２の中心３１に導かれ、ホルダ１２と
容器２ａとの間隔（隙間）はほぼ一定になる。さらに、
ホルダ１２と缶２ａとの間の隙間の上部が保持片３０に
より塞がれる。

【００１６】これに対し、開口３２の各々の山の頂点３
２ａから半径方向に延びる切れ込み３３は保持片３０の
縁まで延びている。この切れ込み３３は、保持片３０の
縁まで延ばす代わりに、太い容器、たとえば、容量３５
０ｍｌの太い缶あるいはボトル２ｂの径より若干大きい
径（図３における円３９の径）φ２となる位置まで延ば
すことも可能である。したがって、太い缶２ｂをホルダ
１２に挿入すると、容器２ｂの側壁に沿って、複数の弾
性部材３５は、切れ込み３３で各々がホルダ１２の内側
に曲がる。このため、容器２ｂも弾性部材３５によって
ホルダ１２の中央３１に誘導されながら挿入される。こ
のため、太い容器２ｂをホルダ１２に対して偏った位置
から挿入しても、ホルダ１２と容器２ｂとが干渉するこ
となく、ホルダ１２の中央３１に挿入される。容器２ｂ
がホルダ１２に挿入されたときに、容器２ｂとホルダ１
２との間には、少なくとも弾性部材３５の厚み以上の隙
間が形成されるが、その上方は保持片３０である弾性部
材３５により塞がれる。

【００１７】このように、本例の容器保持装置１では、
細い容器２ａから太い容器２ｂまでの径の異なる容器を
ホルダ１１および１２に挿入することができ、細い容器
２ａであってもホルダ１２の中央３１に保持できる。し
たがって、容器２ａとホルダ１２との間に均一の隙間が
形成され、容器２ａがホルダ１２の一方に寄ってしま
い、大きな隙間が形成されることを防止できる。さら
に、その隙間を保持片３０で塞ぐことができるので、ホ
ルダ１２に細い容器２ａを入れても冷気の漏れを防止で
き、暖かい外気が侵入するのを防止できる。したがっ
て、ホルダ１１および１２は太い容器２ｂを挿入するこ
とが可能であるが、細い容器２ａであっても、がたつい
たり傾いたりすることなく保持することができ、さら
に、隙間を保持片３０で塞ぐことにより効率良く冷却し
たり、保冷することができる。

【００１８】また、いずれの容器２ａおよび２ｂであっ
ても、挿入するときには複数の弾性部材３５によりホル
ダ１２の中央３１に自然と導かれるので、細い容器２ａ
は真ん中で保持でき、太い容器２ｂはホルダ１２と干渉
することなく簡単に挿入できる。そして、複数の弾性部
材３５により形成される保持片３０で周囲から押さえら
れるので、ホルダ１２の中でがたつくことがなく、容器
保持装置１であれば車中や手で持って持ち運んでも容器
内の飲料がこぼれたりするのを未然に防止できる。

【００１９】また、本例の容器保持装置１は、上述した
ように、細い容器でも隙間を均等にすることにより隙間
が大きく開くのを防止し、さらに、その隙間を保持片３
０で封鎖することにより冷却効率が高い。このため、吸
熱能力がそれほど大きくなく、安価なペルチェ素子を用
いた熱交換ユニット１０でも上述したような容器に入れ
られた飲料を冷却あるいは冷蔵することが充分に可能で
ある。したがって、熱交換ユニット１０を備えた、低コ
ストでコンパクトな容器保持装置１として提供すること
ができる。また、ホルダ周りの断熱性が良いので、冷却
したり保冷するための電力消費も少なく、電池電源、た
とえば、車のバッテリーや乾電池から供給される電力で
も充分に飲料を冷却あるいは冷蔵することができる。こ
の点でも、車載あるいはポータブル型の缶冷却装置とし
て優れた構成となっている。

【００２０】さらに、保冷効果が高いので、図１に示し
た容器保持装置１のように、複数のホルダ１１および１
２を同時に１つの冷却ユニット１０で冷却したり加熱す
る程度の能力を１つの熱交換ユニット１０で果たすよう
な設計も可能である。

【００２１】なお、上記の容器保持装置１では、保持片
３０により形成される開口３２を星型としているが、図
４に示すように、保持片３０により形成される開口３２
をホルダ１２の中心３１を円する円形にしても良い。こ
の場合は、保持片３０の開口３２の径φ１は、保持する
ことを考えている最も細い缶の外径よりも若干小さくし
て、細い缶を挿入したときに保持片３０の内側の縁が必
ず缶の外側に接するようにすることが望ましい。一方、
切れ込み３３の外側の縁を結んだ円３９は保持すること
を考えている最も太い缶の外径よりも若干大きくして、
太い缶でも無理なく挿入できるようにすることが望まし
い。また、切れ込み３３は、図３に示した保持片３０の
ように、保持片３０の縁まで延ばすことも可能である。

【００２２】さらに、保持片３０により形成される開口
は三角形、四角形あるいはそれ以上の多角形であっても
良い。あるいは非対称な図形であっても良い。しかしな
がら、容器を中央に導くには対称な形状の開口であるこ
とが望ましい。また、細い缶と接触しながら中央に導
き、そのときに保持片のそれほど多くの部分が変形しな
いようにして缶とホルダとの隙間の上部を塞ぐようにす
るには、図３に示した星型の開口は最も好ましい形状の
１つである。

【００２３】また、上述した容器保持装置１では、ペル
チェ素子を備えた熱交換ユニット１０に逆極性の電力を
供給することにより、容器の飲料を加温したり、保温す
ることも可能である。

【００２４】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明の容器保
持装置においては、ホルダの上部の縁の内側の中央に円
形または多角形の開口を形成するように保持片を設ける
と共に、この保持片を周方向に分割した複数の弾性部材
により形成するようにしている。これにより、太い容器
を保持できるホルダに細い容器を挿入しても、容器とホ
ルダとの間に均一な隙間を形成できると共に、この隙間
を保持片により封止できる。したがって、様々なサイズ
の容器をがたつきなく保持でき、冷却および加温効果の
高い容器保持装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る容器保持装置の概略を示す断面図
である。

【図２】図１に示す容器保持装置に缶を挿入して保持し
た様子を示す図である。

【図３】本例の容器保持装置のホルダに設けられている
保持片を示す平面図である。

【図４】保持片の変形例を示す図である。

【符号の説明】

１容器保持装置２ａ、２ｂ容器１０熱交換ユニット１１、１２ホルダ２６縁３０保持片３１中央３２開口３５弾性部材

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続きＦターム(参考） 3B088 MA01 3E067 AA22 AB26 AC04 AC05 AC11 BA07A BB11A CA19 DA08 EA25 EC38 GA01 GA06 3L045 AA04 BA01 CA00 DA04 PA04

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】缶またはボトル状の容器の上方から挿入
可能な有底の筒状のホルダ部と、前記ホルダ部の内側を加温および／または冷却する熱交
換ユニットと、前記ホルダ部の上部の縁の内側の中央に円形または多角
形の開口を形成するように前記縁から内部に突き出た保
持片とを有し、この保持片は周方向に分割された複数の弾性部材により
形成されている容器保持装置。
【請求項２】請求項１において、前記開口は星型であ
る容器保持装置。
【請求項３】請求項１において、前記ホルダ部の上部
の縁は太い容器に適したサイズであり、前記保持片によ
り形成される前記開口は細い容器に適したサイズであ
り、前記保持片を形成する分割された複数の弾性部材は
前記縁を前記開口との間をほぼ完全に塞いでいる容器保
持装置。
【請求項４】請求項１において、前記熱交換ユニット
はペルチェ素子を備えている容器保持装置。
【請求項５】請求項１において、複数の前記ホルダ部
を有し、各々の前記ホルダ部には前記縁から内部に突き
出た前記保持片が設けられており、各々の前記ホルダ部
の内側を共通の前記熱交換ユニットにより加温および／
または冷却する容器保持装置。