JP2003211820A - インクセット及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクセット及びインクジェット記録方法

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JP2003211820A JP2002017842A JP2002017842A JP2003211820A JP 2003211820 A JP2003211820 A JP 2003211820A JP 2002017842 A JP2002017842 A JP 2002017842A JP 2002017842 A JP2002017842 A JP 2002017842A JP 2003211820 A JP2003211820 A JP 2003211820A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フェザリングやカラーブリードを抑制し、普
通紙に印字した場合でも、品質の高い画像を得ることが
できる記録液と処理液からなるインクセットを提供す
る。 【解決手段】 アニオン性色材を含有する記録液と、カ
チオン性微粒子を含有する処理液とからなり、該記録液
及び該処理液のいずれか一方、又は双方の25℃におけ
る粘度が5mPa・sec以上であるインクセットとする。被
記録材上に吐出された記録液と処理液とが混合すること
により、アニオン性色材とカチオン性微粒子とが凝集物
を形成し、色材の流れ出しを防いでフェザリングやカラ
ーブリードを抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像滲みの少ない
インクジェット記録を行うための記録液と処理液とから
なるインクセット、また、これら記録液と処理液とを被
記録材に付着させて画像を形成するインクジェット記録
方法、及び、インクジェット記録装置、これら処理液と
記録液を収納するカートリッジ、このインクジェット記
録装置を用いて作製されるインクジェット記録物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】色材を含有した記録液を液滴として画像
記録を行うインクジェット記録方法は、その印字機構が
簡単で、しかも騒音が発生しない点で優れている。しか
しその一方で、この画像記録方法は、被記録材との組み
合わせによっては文字滲み(以下、「フェザリング」と
言う。)に代表される画像欠陥が発生しやすく、画像品
質が大きく低下するという問題を有する。この問題につ
いてはインクの浸透性を抑えることでフェザリングを低
減する試みがなされているが、この場合、インクの乾燥
性が悪いため、印刷後に印刷物に触れるとインクが手に
付いたり、画像汚れが生じる等の不具合がある。また、
カラー画像を印字する場合には、色の異なるインクが次
々と重ねられるため、色境界部分でカラーインクが滲ん
だり、混ざり合う現象(以下、「カラーブリード」と言
う。)が発生し、画像品質が大きく低下する問題も有す
る。この問題についてはインクの浸透性を高めることで
カラーブリードを低減する試みがなされているが、この
場合、色材が被記録材の内部に入り込んでしまうために
画像濃度が低下してしまったり、被記録材裏側へのイン
クの浸み出しが多くなり両面印刷が良好に行えなくなっ
てしまうという不具合がある。したがって、これらの不
具合を同時に解決して画像品質を高める画像形成方法が
望まれている。
【0003】これらの問題に対して、記録液と共に微粒
子を含有する処理液を併用する方法が提案されている。
特開平4−259590号公報には、無機物質からなる
無色の微粒子を含有する無色の液体を被記録材に付着さ
せた後に、非水系記録液を付着させるインクジェット記
録方法が開示されている。特開平6−92010号公報
には、顔料を含む記録液を吐出する前に微粒子、又は微
粒子及びバインダーポリマーを含有する溶液を塗布す
る、あるいは噴射するインクジェット記録方法が開示さ
れている。特開平11−228890号公報には、アニ
オン性金属酸化物コロイドを含有する無色のインクジェ
ット用処理液と、色材を含有するインクとを別々に吐出
した後に混ぜ合わせて被記録材上に画像を形成する画像
形成方法が開示されている。特開2001−17109
5号公報には、無機酸化物顔料を主成分とする半透明白
色インクを予め被記録材に固着させ、水溶性染料インク
で画像を記録するインクジェットプリントによる記録方
法が開示されている。WO00−06390号公報に
は、ポリマー微粒子、及び/または、反応剤を含有する
第一の液と、インク組成物とを被記録材付着させて印字
を行うインクジェット記録方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の提案がなされているものの、特開平4−259590
号公報、特開平11−228890号公報においては、
いずれもアニオン性色材を含有する記録液とアニオン性
微粒子を含有する処理液とを組み合わせているため、色
材の凝集、吸着効果が得られず、フェザリング抑制、カ
ラーブリード抑制の点で効果が得られないという問題点
がある。また、特開平6−92010号公報、特開20
01−171095号公報、WO00−06390号公
報においては、アニオン性色材に対してカチオン性のア
ルミナ、二酸化チタン、カチオン性基を有するポリマー
微粒子を組み合わせているため、色材の凝集、吸着効果
があるものの、記録液の粘度に関する考慮がなされてお
らず、フェザリング抑制、カラーブリード抑制の点で十
分な効果が得られていない。すなわち、低粘度のインク
と低粘度の処理液を用いているために凝集成分が流れ出
してしまい、フェザリングとカラーブリードが抑えきれ
ないという問題点がある。
【0005】本発明は、上記問題点に鑑み、フェザリン
グやカラーブリードを抑制し、普通紙に印字した場合で
も、品質の高い画像を得ることができる記録液と処理液
からなるインクセットを提供することを課題とする。ま
た、高い画像濃度と両面印字性に優れ、記録液の乾燥不
良による画像汚れも生じさせないインクセットを提供す
ることを課題とする。更には、このような高品質の画像
を得ることができるインクジェット記録方法、インクジ
ェット記録装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、鋭意検討した結果、処理液と記録液とを被記録材に
付着させて画像を形成する際に、両液の接触によって生
じる液滴の凝集状態が重要であり、これを制御するため
に、処理液に含有される微粒子と記録液に含有される色
材との組み合わせ、並びに、両液の粘度を考慮すること
により、上記課題を解決できることが判明し、本発明を
するに至った。
【0007】すなわち、請求項1に記載の発明は、アニ
オン性色材を含有する記録液と、カチオン性微粒子を含
有する処理液とからなり、該記録液及び該処理液のいず
れか一方、又は双方の25℃における粘度が5mPa・sec
以上であるインクセットである。請求項2に記載の発明
は、前記記録液と前記処理液とが接触した際に凝集物を
生成する請求項1に記載のインクセットである。
【0008】請求項3に記載の発明は、前記処理液に含
有されるカチオン性微粒子が、カチオン性無機化合物で
ある請求項1又は2に記載のインクセットである。請求
項4に記載の発明は、前記カチオン性無機化合物が、カ
チオン性シリカである請求項3に記載のインクセットで
ある。請求項5に記載の発明は、前記処理液が、ビヒク
ルに水溶性有機溶剤を含有する請求項1ないし4のいず
れかに記載のインクセットである。請求項6に記載の発
明は、前記水溶性有機溶剤が、湿潤剤及び浸透剤のいず
れか一方、又は双方である請求項5に記載のインクセッ
トである。請求項7に記載の発明は、前記処理液が、防
腐防黴剤を含有する請求項1ないし6のいずれかに記載
のインクセットである。請求項8に記載の発明は、前記
処理液が、カチオン性界面活性剤を含有する請求項1な
いし7のいずれかに記載のインクセットである。
【0009】請求項9に記載の発明は、前記アニオン性
色材が、顔料である請求項1ないし8のいずれかに記載
のインクセットである。請求項10に記載の発明は、前
記記録液が、ビヒクルに水溶性有機溶剤を含有する請求
項1ないし9のいずれかに記載のインクセットである。
請求項11に記載の発明は、前記水溶性有機溶剤が、湿
潤剤及び浸透剤のいずれか一方、又は双方である請求項
10に記載のインクセットである。請求項12に記載の
発明は、前記記録液が、防腐防黴剤を含有する請求項1
ないし11のいずれかに記載のインクセットである。
【0010】請求項13に記載の発明は、アニオン性色
材を含有する記録液と、カチオン性微粒子を含有する処
理液とからなり、該記録液及び該処理液のいずれか一
方、又は双方の25℃における粘度が5mPa・sec以上で
あるインクセットに用いられる記録液を収納してなる記
録液カートリッジである。請求項14に記載の発明は、
アニオン性色材を含有する記録液と、カチオン性微粒子
を含有する処理液とからなり、該記録液及び該処理液の
いずれか一方、又は双方の25℃における粘度が5mPa・
sec以上であるインクセットに用いられる処理液を収納
してなる処理液カートリッジである。
【0011】請求項15に記載の発明は、処理液を被記
録材に付着させる工程と、記録液を被記録材に付着させ
る工程とを有し、被記録材に画像を形成するインクジェ
ット記録方法であって、前記記録液は、アニオン性色材
を含有し、前記処理液は、カチオン性微粒子を含有し、
前記記録液及び前記処理液のいずれか一方、又は双方の
25℃における粘度が5mPa・sec以上であるインクジェ
ット記録方法である。請求項16に記載の発明は、被記
録材を搬送する搬送部と、処理液を被記録材に付着させ
る付着部と、記録液を被記録材に付着させる付着部とを
有し、被記録材に画像を形成するインクジェット記録装
置であって、前記記録液は、アニオン性色材を含有し、
前記処理液は、カチオン性微粒子を含有し、前記記録液
及び前記処理液のいずれか一方、又は双方の25℃にお
ける粘度が5mPa・sec以上であるインクジェット記録装
置である。請求項17に記載の発明は、請求項15に記
載のインクジェット記録方法により作製されるインクジ
ェット記録物である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。本発明のインクジェット記録に用いられるインク
セットは、記録液がアニオン性色材を含有し、処理液が
カチオン性微粒子を含有するものであり、記録液、処理
液のいずれか一方、又は双方の25℃における粘度が5
mPa・sec以上であるインクセットである。ここで、記録
液及び処理液の粘度は、回転式粘度計、あるいは振動式
粘度計を用いて測定されるものである。本発明のインク
セットによって画像品質が向上するメカニズムは以下の
ように考えられる。ただし、本発明は以下の説明によっ
て制限を受けるものではない。処理液中に含有されるカ
チオン性微粒子は粒子表面に電荷を有し、微粒子同士は
表面電荷による反発作用が生じるため分散が安定化され
ている。アニオン性色材を含有する記録液がカチオン性
微粒子を含有する処理液と接触すると、カチオン性微粒
子にアニオン性色材が電気的な作用により強力に吸着す
る。このときカチオン性微粒子の表面電荷はアニオン性
色材の電荷で中和されるため、カチオン性微粒子同士の
反発作用がなくなり、カチオン性微粒子とアニオン性色
材は大きな凝集物を形成する。また、アニオン性色材が
有するカルボニル基やスルホニル基等の水溶性基が吸着
の際にカチオン性微粒子で隠蔽されるため、凝集物の水
に対する溶解度が急速に低下し、凝集物はさらに大きく
なる。このような凝集物の形成が急速に生じれば、記録
液と処理液が被記録材に浸透する際に凝集物が被記録材
の多孔質部分にトラップされ、色材が移動しづらくな
り、フェザリングやカラーブリードが低減される。この
とき、記録液と処理液の粘度がいずれも低いと、記録液
と処理液との混合液の粘度も低いため、記録液及び処理
液に含まれるビヒクルが被記録材に浸透する前に凝集物
が横方向に流れ出してしまう。その結果、フェザリング
とカラーブリードの十分な低減効果が得られない。そこ
で、記録液あるいは処理液のいずれか一方、又は双方の
25℃における粘度を5mPa・sec以上とすることで、混
合液の粘度が高められるため、凝集物が横方向に流れ出
すことがなく、記録液及び処理液に含まれるビヒクルの
被記録材への浸透も進行して、フェザリングとカラーブ
リードを効果的に防止することができる。
【0013】また、本発明のインクセットでは、カチオ
ン性微粒子とアニオン性色材とが粒子状の凝集物を形成
し、被記録材の表面付近に石垣状に積み重なることか
ら、浸透性の膜を形成する。これにより、記録液及び処
理液に含まれるビヒクルの被記録材への浸透が速やかに
進行し、カラーブリードが良好になることに加えて、記
録画像の乾燥性が良好となる。これに比べ、ポリマーを
溶解した処理液を用いた従来例においては、ポリマーが
被記録材表面に膜を形成して、ビヒクルの浸透を妨げ、
記録画像の乾燥性を低下させていた。本発明により、こ
のような不具合を解決することができる。
【0014】また、上述のように、凝集物が被記録材の
表面付近に石垣状に積み重なることで、高い画像濃度を
有する記録画像を得ることができる。更に、被記録材裏
側へのインクの浸み出しが抑制されるため、両面印字性
にも優れる。また、上述のように、アニオン性色材が有
するカルボニル基やスルホニル基等の水溶性基が吸着の
際にカチオン性微粒子で隠蔽されるため、凝集物の水に
対する溶解度が低下し、記録画像の耐水性を向上させる
ことができる。
【0015】次に、本発明のインクセットを構成する処
理液について説明する。処理液に含有されるカチオン性
微粒子は、少なくとも粒子表面がカチオン性を有するも
のであれば用いることができる。カチオン性微粒子とし
ては、カチオン性シリカ(シリカ(SiO)のカチオ
ン化物)、アルミナ(Al)、二酸化チタン、ポ
リマー粒子にカチオン性基を導入したもの等を挙げるこ
とができる。なお、複数のカチオン性微粒子を併用して
用いても良い。
【0016】この中でも、反応性の点でカチオン性シリ
カが特に好ましい。カチオン性シリカは、シリカの表面
がカチオン化処理されたものであれば用いることができ
る。カチオン化するには、シリカ表面に化学的、物理的
にカチオン性化合物を導入すれば良い。例えば、シリカ
のシラノール基にアミノ化合物をカップリングすること
で、あるいはアルミニウム化合物を反応させることで化
学的な表面処理ができる。また、シリカとカチオン性化
合物を溶剤中で混合し、カチオン性化合物を物理的に吸
着させた後に溶剤を除去することで物理的に表面処理す
ることができる。その際、核材として用いるアニオン性
シリカの具体例としては、ST-ZL、ST-20、ST-30、ST-4
0、ST-C、ST-N、ST-O、ST-S、ST-50、ST-20L、ST-OL、S
T-XS、ST-YL、ST-XL、ST-UP、ST-OUP(以上、日産化学
製)、Cataloid SI-350、SI-500(以上、デュポン
製)、Nipgel AY-220、AY-420、AY-460(以上、日本シ
リカ製)等が挙げられる。これらの方法に限らず、シリ
カ表面をカチオン性に処理したものであれば、いずれも
好適に用いることができる。商品化されているシリカの
カチオン化物の具体例としては、ST-AK(日産化学製)
が挙げられる。一方、アルミナの具体例としては、アル
ミナゾル100、200、520(以上、日産化学製)等が挙げ
られる。
【0017】また、有機化合物と無機化合物とから成る
カチオン性無機有機複合微粒子を用いることもできる。
カチオン性無機有機複合微粒子は、無機微粒子の表面に
カチオン性有機化合物を吸着させたり、逆に有機化合物
の表面にカチオン性無機化合物を吸着させることで得る
ことができる。例えば、カチオン性ポリマーで被覆され
た無機有機複合微粒子は、無機微粒子を水等の溶媒中に
分散させておき、これにカチオン性ポリマーを水、ある
いは、水溶性有機溶媒の溶液の状態で徐々に加えること
で得ることができる。カチオン性ポリマーの具体例とし
ては、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリイミ
ン、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリ
ビニルピリジン、アミノアセタール化ポリビニルアルコ
ール、イオネンポリマー、ポリビニルイミダゾール、ポ
リビニルベンジルホスホニウム、ポリアルキルアリルア
ンモニウム、ポリアミジン、ポリアミンスルホン、カチ
オンでん粉などのカチオン性ポリマーを挙げることがで
きる。
【0018】上記のカチオン性微粒子の含有量は、処理
液の0.01〜50wt%程度が好ましく、より好ましく
は1〜30wt%程度である。含有量が0.01wt%未満の
場合は、画質改善効果が十分に得られず、含有量が50
wt%を超える場合は、吐出安定性が十分に得られない。
【0019】カチオン性微粒子の平均粒子径は500nm
以下であることが好ましく、吐出安定性の観点から20
0nm以下がさらに好ましい。500nmを超える場合、吐
出ヘッドの目詰まりが生じやすくなり、吐出不良が生じ
やすくなる。尚、平均粒子径は光学式粒度分布計で測定
することができ、粒子数50%の粒子径をもって表す。
【0020】処理液は、上記カチオン性微粒子を、水を
主成分とするビヒクルで分散処理して製造される。分散
する際には分散を安定化させるために解膠剤を用いるこ
とが好ましい。解膠剤とは帯電性粒子表面に電気二重層
を形成し、電気二重層が静電的に反発して粒子の接近を
防止し、分散を安定化させるものである。カチオン性微
粒子は中性から酸性にかけては正に帯電するため、陰イ
オン源である酢酸、硝酸、塩酸、蟻酸、乳酸、及び、こ
れらのアルカリ金属塩、オキシ塩化ジルコニウム水和物
等のジルコニウム化合物、ピロリン酸ナトリウム、ヘキ
サメタリン酸ナトリウム、タウリン等が解膠剤として用
いられるが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0021】本発明の処理液は次の方法によって製造す
ることができる。カチオン性微粒子と水と解膠剤を混合
し、分散液を調合する。必要に応じて後述する水溶性有
機溶剤を添加し、解膠機によって解膠する。この際使用
される解膠機としては、高速回転高せん断型攪拌解膠
機、デゾルバー、コロイドミル、ホモジナイザー、超音
波式解膠機などを挙げられ、より具体的には、T.K.
オートホモミキサー、T.K.ホモミックラインフロ
ー、ウルトラホモミキサー、NNKコロイドミルなどが
挙げられる。解膠時の回転数は、解膠機の種類、構造に
よって変わるが、500〜10000rpmであること
が好ましく、2000〜8000rpmであることがよ
り好ましい。解膠時の温度は5〜100℃であることが
好ましい。解膠時間は解膠機の種類、構造によって変わ
るが、0.01〜48時間であることが好ましい。
【0022】次に、上記の成分以外に、処理液の所望の
物性を得るために好ましく用いられる添加剤について説
明する。処理液の好ましい物性を得ると共に、乾燥によ
る記録ヘッドのノズルの詰まりを防止するなどの目的
で、処理液には、ビヒクルとして水の他に水溶性有機溶
剤を使用することが好ましい。水溶性有機溶剤には湿潤
剤及び浸透剤が含まれる。湿潤剤は乾燥による記録ヘッ
ドのノズルの詰まりを防止することを目的に添加され
る。湿潤剤の具体例としては、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラ
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピ
レングリコール、1,3−ブタンジオール、1,3−プ
ロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−へキサンジオール、グリセリン、1,2,
6−へキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサ
ンジオール、1,2,4−ブタントリオ−ル、1,2,
3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコ−
ル類、エチレングリコールモノエチルエ−テル、エチレ
ングリコ−ルモノブチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テト
ラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレン
グリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアル
キルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエー
テル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多
価アルコールアリールエ−テル類、N−メチル−2−ピ
ロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2
−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε
−カプロラクタム等の含窒素複素環化合物、ホルムアミ
ド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルム
アミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミ
ン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類、
ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノ−ル
等の含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エ
チレン、γ−ブチロラクトン等である。これらの水溶性
有機溶剤は、水とともに単独もしくは複数混合して用い
られる。
【0023】浸透剤は、処理液あるいは記録液と被記録
材との濡れ性を向上させ、浸透速度を調整する目的で添
加される。浸透剤としては、下記一般式(I)〜(IV)
で表されるものが好ましい。すなわち、一般式(I)の
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系界面活
性剤、一般式(II)のアセチレングリコール系界面活性
剤、一般式(III)のポリオキシエチレンアルキルエー
テル系界面活性剤ならびに一般式(IV)のポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル系界面活
性剤であり、これらの界面活性剤は、処理液あるいは記
録液の表面張力を低下させることができるので、濡れ性
を向上させ、浸透速度を高めることができる。
【0024】
【化1】
【0025】
【化2】
【0026】
【化3】
【0027】
【化4】
【0028】前記一般式(I)〜(IV)の化合物以外で
は、例えばジエチレングリコールモノフェニルエーテ
ル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレ
ングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブ
チルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテ
ル、テトラエチレングリコールクロロフェニルエーテル
等の多価アルコールのアルキル及びアリールエーテル
類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック
共重合体等のノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性
剤、エタノール、2−プロパノール等の低級アルコール
類を用いることができるが、特にジエチレングリコール
モノブチルエーテルが好ましい。
【0029】また、処理液は、防腐防黴剤を含有するこ
とができる。防腐防黴剤を含有することによって、菌の
繁殖を押さえることができ、保存安定性、画質安定性を
高めることができる。防腐防黴剤としてはデヒドロ酢酸
ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオ
ール−1−オキサイドナトリウム、イソチアゾリン系化
合物、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナ
トリウム等が使用できる。
【0030】更に、処理液は防錆剤を含有することがで
きる。防錆剤を含有することによって、ヘッド等の接液
面の金属腐食を防ぐことができる。防錆剤としては、例
えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリ
コール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトラ
イト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシル
アンモニウムニトライト、ベンゾトリアゾール等が使用
できる。
【0031】また、処理液は、第4級アンモニウム塩、
ピリジニウム塩、イミダゾリン型化合物等のカチオン性
界面活性剤を含有することができる。具体的には、ラウ
リルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジメ
チルベンジルアンモニウムクロライド、ベンジルトリブ
チルアンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、
セチルピリジニウムクロライド、2−ヘプタデセニルヒ
ドロキシエチルイミダゾリン等が挙げられる。これらの
カチオン性界面活性剤は、処理液の表面張力を下げて被
記録材との濡れ性を高めて微粒子層を速やかに形成する
と共に、記録液に含まれるアニオン性色材を凝集する作
用があり、画質改善に効果がある。
【0032】更に、処理液のpHを調整する目的で、p
H調整剤を添加することができる。pH調整剤として
は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウ
ム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム
水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム等のアルカリ金属の炭酸塩、ジエタノールアミン、ト
リエタノ−ルアミン等のアミン類、硼酸、塩酸、硝酸、
硫酸、酢酸等を用いることができる。
【0033】尚、処理液の粘度は、カチオン性微粒子濃
度、湿潤剤・浸透剤等の水溶性溶剤濃度、防黴剤濃度、
防腐剤濃度を変えることで調整することができる。すな
わち、本発明の処理液と記録液からなるインクセット
は、どちらか一方、又は双方の粘度が5mPa・sec以上で
あることが重要な因子となっているが、上記の添加剤濃
度を調整することにより、所望の粘度を得ることができ
る。
【0034】次に、本発明のインクセットに用いる記録
液について説明する。記録液に含有される色材としては
染料、顔料のいずれも用いることができるが、アニオン
性の染料、あるいは顔料を用いることが、フェザリング
抑制、カラーブリード抑制、及び画像濃度向上の点で好
ましい。
【0035】染料としては、カラーインデックスにおい
て酸性染料、直接性染料、塩基性染料、反応性染料、食
用染料に分類される染料で耐水、耐光性が優れたものが
用いられる。これら染料は複数種類を混合して用いても
良いし、あるいは必要に応じて顔料等の他の色素と混合
して用いても良い。これら色材は、本発明の効果が疎外
されない範囲で添加される。 (a)酸性染料及び食用染料として C.I.アシッド・イエロー 17,23,42,4
4,79,142 C.I.アシッド・レッド 1,8,13,14,1
8,26,27,35,37,42,52,82,8
7,89,92,97,106,111,114,11
5,134,186,249,254,289 C.I.アシッド・ブルー 9,29,45,92,2
49 C.I.アシッド・ブラック 1,2,7,24,2
6,94 C.I.フード・イエロー 3,4 C.I.フード・レッド 7,9,14 C.I.フード・ブラック 1,2 (b)直接染料として C.I.ダイレクト・イエロー 1,12,24,2
6,33,44,50,86,120,132,14
2,144 C.I.ダイレクト・レッド 1,4,9,13,1
7,20,28,31,39,80,81,83,8
9,225,227 C.I.ダイレクト・オレンジ 26,29,62,1
02 C.I.ダイレクト・ブルー 1,2,6,15,2
2,25,71,76,79,86,87,90,9
8,163,165,199,202 C.I.ダイレクト・ブラック 19,22,32,3
8,51,56,71,74,75,77,154,1
68,171 (c)塩基性染料として C.I.ベーシック・イエロー 1,2,11,13,
14,15,19,21,23,24,25,28,2
9,32,36,40,41,45,49,51,5
3,63,64,65,67,70,73,77,8
7,91 C.I.ベーシック・レッド 2,12,13,14,
15,18,22,23,24,27,29,35,3
6,38,39,46,49,51,52,54,5
9,68,69,70,73,78,82,102,1
04,109,112 C.I.ベーシック・ブルー 1,3,5,7,9,2
1,22,26,35,41,45,47,54,6
2,65,66,67,69,75,77,78,8
9,92,93,105,117,120,122,1
24,129,137,141,147,155 C.I.ベーシック・ブラック 2,8 (d)反応性染料として C.I.リアクティブ・ブラック 3,4,7,11,
12,17 C.I.リアクティブ・イエロー 1,5,11,1
3,14,20,21,22,25,40,47,5
1,55,65,67 C.I.リアクティブ・レッド 1,14,17,2
5,26,32,37,44,46,55,60,6
6,74,79,96,97 C.I.リアクティブ・ブルー 1,2,7,14,1
5,23,32,35,38,41,63,80,95
等が使用できる。
【0036】顔料の具体例としては、有機顔料として、
アゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、キナク
リドン系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジゴ
系、ペリレン系、イソインドレノン系、アニリンブラツ
ク、アゾメチン系、ローダミンBレーキ顔料、カーボン
ブラック等が挙げられ、無機顔料として、酸化鉄、酸化
チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミ
ニウム、バリウムイエロー、紺青、カドミウムレッド、
クロムイエロー、金属粉が挙げられる。
【0037】アニオン性基を有する顔料分散剤の例とし
て、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スチレンアク
リル樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、水溶性ビニルナフ
タレンアクリル樹脂、水溶性ビニルナフタレンマレイン
酸樹脂、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、
カルボキシメチルセルロ−ス、デンプングリコール酸、
アルギン酸ナトリウム、ペクチン酸、ヒアルロン酸など
を挙げることができる。これらのアニオン系分散剤は、
酸の形でも用いることが出来るが、ナトリウム、カリウ
ムなどのアルカリ金属塩を用いることもできる。
【0038】表面にアニオン性基を有する顔料の例とし
ては、カルボキシル基やスルホン酸基を有するカーボン
ブラックがその代表例としてあげられる。その他、フタ
ロシアニン系顔料や、アントラキノン系顔料を酸化処理
したり、発煙硫酸で処理したりして、顔料粒子の一部に
カルボキシル基やスルホン酸基を導入したものもその例
として挙げられる。
【0039】ここで、本発明の記録液に含有されるアニ
オン性色材としては、染料よりも顔料を用いる方がフェ
ザリング抑制、カラーブリード抑制、及び画像濃度向上
の点で好ましい。つまり、ビヒクルに溶解状態の染料よ
りも分散状態の顔料の方がより効率的に処理液に含有さ
れるカチオン性微粒子層にトラップされやすい。また、
電気的に中和された際に凝集物を生じやすいため、画像
濃度をさらに高めることができる。
【0040】本発明の記録液は、上記色材の他、ビヒク
ルとして水を用い、更に記録液の所望の物性を得るため
に、湿潤剤及び/又は浸透剤を含む水溶性有機溶剤、防
腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤を添加することができ
る。これらの添加剤は、前述した処理液で用いられる物
質と同様の物質を、記録液についても好適に用いること
ができる。
【0041】尚、記録液の粘度は、色材濃度、湿潤剤・
浸透剤等の水溶性有機溶剤濃度、防黴剤濃度、防腐剤濃
度を変えることで調整することができる。すなわち、本
発明の処理液と記録液からなるインクセットは、どちら
か一方、又は双方の粘度が5mPa・sec以上であることが
重要な因子となっているが、上記の添加剤濃度を調整す
ることにより、所望の粘度を得ることができる。
【0042】上述した、記録液及び処理液は、それぞれ
容器に収納して記録液カートリッジ、処理液カートリッ
ジとし、後述する本発明のインクジェット記録方法及び
インクジェット記録装置に用いることができる。図1、
2は、本発明の記録液及び処理液を収納可能なカートリ
ッジの構成を示す図であり、図1は、カートリッジの外
観斜視図、図2は、カートリッジの正断面図である。カ
ートリッジ20は、図2に示すように、カートリッジ本
体49内に記録液もしくは処理液を吸収させた吸収体4
2を収容してなる。カートリッジ本体49は、上部に広
い開口を有するケース43の上部開口に上蓋部材44を
接着又は溶着して形成したものであり、例えば樹脂成型
品からなる。また、吸収体42は、ウレタンフォーム体
等の多孔質体からなり、カートリッジ本体49内に圧縮
して挿入した後、記録液もしくは処理液を吸収させてい
る。カートリッジ本体49のケース43底部には記録ヘ
ッドへ記録液もしくは処理液を供給するための供給口4
5を形成し、この供給口45内周面にはシールリング4
6を嵌着している。また、上蓋部材44には大気開放口
47を形成している。そして、カートリッジ本体49に
は、装填前の状態で、供給口45を塞ぐと共に装填時や
輸送時などのカートリッジ取扱い時、或いは真空包装時
による幅広側壁に係る圧力でケース43が圧縮変形され
て内部の記録液もしくは処理液が漏洩することを防止す
るため、キャップ部材50を装着している。また、大気
開放口47は、図1に示すように、酸素透過率が100
ml/m2以上のフィルム状シール部材55を上蓋部材44
に貼着してシールしている。このシール部材55は大気
開放口47と共にその周囲に形成した複数本の溝48を
もシールする大きさにしている。このように大気開放口
47を酸素透過率が100ml/m2以上のシール部材55
でシールすることで、カートリッジ20を透気性のない
アルミラミネートフィルム等の包装部材を用いて減圧状
態で包装し、記録液もしくは処理液の充填時や、吸収体
42とカートリッジ本体49との間に生じる空間A(図
2参照)にある大気のために記録液もしくは処理液中に
気体が溶存したときでも、シール部材55を介して記録
液もしくは処理液中の空気が真空度の高いカートリッジ
本体49外の包装部材との間の空間に排出され、記録液
もしくは処理液の脱気度が向上する。尚、このカートリ
ッジは記録ヘッドと一体化されたものであってもよい。
【0043】続いて、本発明のインクジェット記録方
法、及びそれを実施するインクジェット記録装置につい
て、図面を用いて説明する。図3は、本発明に係るイン
クジェット記録装置の構成の一例を示す図である。イン
クジェット記録装置1は、処理液および記録液をカート
リッジ20に収納し、処理液および記録液がカートリッ
ジ20から記録ヘッド18に供給される。ここで、カー
トリッジ20は処理液用、色毎の記録液用が分離された
状態で取り付けられている。尚、用いられる記録液及び
処理液については、先に説明した通りであるので、ここ
では割愛する。記録ヘッド18は、キャリッジ19に搭
載され、主走査モータ24で駆動されるタイミングベル
ト23によってガイドシャフト21、22にガイドされ
て移動する。一方、被記録材はプラテンによって記録ヘ
ッド18と対面する位置に置かれる。
【0044】図4は、記録ヘッド18のノズル面の拡大
図である。処理液が吐出されるノズル31が縦方向に設
けられ、ノズル32、33、34、35からはそれぞれ
イエロー記録液、マゼンタ記録液、シアン記録液、そし
てブラック記録液が吐出される。
【0045】図5は、記録ヘッド18のノズル面の他の
構成を示す図である。図5に示すように、ノズルを全て
横方向に並べて構成することも可能である。図中で、3
6、及び41は処理液の吐出ノズルであり、ノズル3
7、38、39、40からはそれぞれイエロー記録液、
マゼンタ記録液、シアン記録液、そしてブラック記録液
が吐出される。このような態様の記録ヘッド18におい
ては、処理液の吐出ノズルが左右の端に設けられている
ため、記録ヘッド18がキャリッジ19上を往復する往
路、復路いずれにおいても印字が可能である。すなわ
ち、往路、復路のいずれにおいても処理液を先に付着さ
せて、その上からカラー記録液を付着させること、ある
いは、その逆が可能であり、記録ヘッド18の移動方向
の違いによる画像濃度差が生じない。
【0046】ここで、記録ヘッド18から吐出される記
録液と処理液とは、同一箇所に重ねられることが最も好
ましい。しかし、本発明の適用はこの範囲に限定されな
い。例えば、処理液を間引いて付与し滲み等によって拡
大する処理液に記録液が重ねられる場合や、画像の輪郭
部だけで処理液と記録液の一部が重なる場合も本発明の
範囲に含まれる。
【0047】また、本発明の記録液と処理液とからなる
インクセットを用いたインクジェット記録方法により作
製されるインクジェット記録物は、フェザリングやカラ
ーブリードのない非常に良好な画像であり、耐水性、耐
光性にも優れた記録物である。特に、被記録材として普
通紙を用いた場合でも、上記のように高い画像品質の記
録物とすることができる。
【0048】
【実施例】以下に、実施例を示し、本発明をより具体的
に説明する。 <記録液の製造>以下の示す各々の記録液成分を混合
し、これを0.8μmのテフロンフィルターにて濾過
し、各々の記録液を製造した。 (1)黒色記録液1 キャボジェット300(キャボット社製自己分散型顔料)10.0重量部 1,3−ブタンジオール 7.5重量部 グリセリン 2.5重量部 界面活性剤(一般式(I)) 1.0重量部 2−ピロリドン 2.0重量部 デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2重量部 チオ硫酸ナトリウム 0.2重量部 イオン交換水 残量
【0049】 (2)黒色記録液2 キャボジェット300(キャボット社製自己分散型顔料)10.0重量部 1,3−ブタンジオール 12.0重量部 グリセリン 4.0重量部 界面活性剤(一般式(I)) 1.0重量部 2−ピロリドン 2.0重量部 デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2重量部 チオ硫酸ナトリウム 0.2重量部 イオン交換水 残量
【0050】 (3)黒色記録液3 キャボジェット300(キャボット社製自己分散型顔料)10.0重量部 1,3−ブタンジオール 15.0重量部 グリセリン 5.0重量部 界面活性剤(一般式(I)) 1.0重量部 2−ピロリドン 2.0重量部 デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2重量部 チオ硫酸ナトリウム 0.2重量部 イオン交換水 残量
【0051】 (4)黒色記録液4 キャボジェット300(キャボット社製自己分散型顔料)10.0重量部 1,3−ブタンジオール 22.5重量部 グリセリン 7.5重量部 界面活性剤(一般式(I)) 1.0重量部 2−ピロリドン 2.0重量部 デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2重量部 チオ硫酸ナトリウム 0.2重量部 イオン交換水 残量
【0052】(5)イエロー記録液1 C.I.ピグメントイエロー17 10.0重量部 1,3−ブタンジオール 7.5重量部 グリセリン 2.5重量部 界面活性剤(一般式(I)) 1.0重量部 2−ピロリドン 2.0重量部 デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2重量部 チオ硫酸ナトリウム 0.2重量部 イオン交換水 残量
【0053】(6)イエロー記録液2 C.I.ピグメントイエロー17 10.0重量部 1,3−ブタンジオール 12.0重量部 グリセリン 4.0重量部 界面活性剤(一般式(I)) 1.0重量部 2−ピロリドン 2.0重量部 デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2重量部 チオ硫酸ナトリウム 0.2重量部 イオン交換水 残量
【0054】(7)イエロー記録液3 C.I.ピグメントイエロー17 10.0重量部 1,3−ブタンジオール 15.0重量部 グリセリン 5.0重量部 界面活性剤(一般式(I)) 1.0重量部 2−ピロリドン 2.0重量部 デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2重量部 チオ硫酸ナトリウム 0.2重量部 イオン交換水 残量
【0055】(8)イエロー記録液4 C.I.ピグメントイエロー17 10.0重量部 1,3−ブタンジオール 22.5重量部 グリセリン 7.5重量部 界面活性剤(一般式(I)) 1.0重量部 2−ピロリドン 2.0重量部 デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2重量部 チオ硫酸ナトリウム 0.2重量部 イオン交換水 残量
【0056】<処理液の製造>以下に示す各々の処理液
成分を混合し、これを0.8μmのテフロン(登録商
標)フィルターにて濾過し、各々の処理液を製造した。 (1)処理液1 カチオン性シリカ(日産化学社製、ST-AK) 15.0重量部(固形分) グリセリン 5.0重量部 界面活性剤(一般式(I)) 1.0重量部 2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0重量部 デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2重量部 チオ硫酸ナトリウム 0.2重量部 イオン交換水 残量
【0057】 (2)処理液2 カチオン性シリカ(日産化学社製、ST-AK) 15.0重量部(固形分) グリセリン 10.0重量部 界面活性剤(一般式(I)) 1.0重量部 2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0重量部 デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2重量部 チオ硫酸ナトリウム 0.2重量部 イオン交換水 残量
【0058】 (3)処理液3 アルミナ(日産化学社製、アルミナゾル520) 15.0重量部(固形分) グリセリン 10.0重量部 界面活性剤(一般式(I)) 1.0重量部 2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0重量部 デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2重量部 チオ硫酸ナトリウム 0.2重量部 イオン交換水 残量
【0059】 (4)処理液4 カチオン性シリカ(日産化学社製、ST-AK) 15.0重量部(固形分) グリセリン 10.0重量部 界面活性剤(一般式(I)) 1.0重量部 2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0重量部 カチオンG50(三洋化成社製カチオン系界面活性剤) 4.0重量部 デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2重量部 チオ硫酸ナトリウム 0.2重量部 イオン交換水 残量
【0060】 (5)処理液5 アニオン性シリカ(日産化学社製、ST-ZL) 34.6重量部(固形分) グリセリン 10.0重量部 界面活性剤(一般式(I)) 1.0重量部 2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0重量部 デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2重量部 チオ硫酸ナトリウム 0.2重量部 イオン交換水 残量
【0061】<粘度測定>これら製造した記録液、及び
処理液の25℃における粘度を回転式R型粘度計(東機
産業(株)社製、シリーズ500)を用いで測定した。
【0062】(実施例1)黒色記録液カートリッジに黒
色記録液4を、イエロー記録液カートリッジにイエロー
記録液4を、処理液用カートリッジに処理液1を充填し
て、図1に示すインクジェット記録装置に装着し、印字
評価実験を行った。被記録材にはマイペーパー(普通
紙、NBSリコー製)を用いて印字試験を行った。印字
は、先に処理液が紙に付着し、その上から各色の記録液
が付着する順番で行った。印字された記録物の画質評価
を以下の内容で行った。 <画質評価> (1)フェザリング 黒文字部分を観察し、ランク見本と比較することで画質
評価を行った。 ランク5…滲み出しが全くない。 ランク4…滲み出しがわずかに有る。 ランク3…滲み出しがあるが、実用上問題なし。 ランク2…滲み出しがやや多い。 ランク1…滲み出しが多い。 (2)カラーブリード 黒ベタとイエローベタとの境界部分を観察し、ランク見
本と比較することで画質評価を行った。 ランク5…混色が全くない。 ランク4…混色がわずかに有る。 ランク3…混色があるが、実用上問題なし。 ランク2…混色がやや多い。 ランク1…混色が多い。 (3)画像濃度、裏抜け濃度 黒ベタ部分の表面からの光学濃度と裏面からの光学濃度
をそれぞれ測定し、画像濃度と裏抜け濃度を求めた。 (4)乾燥性 印字直後に記録物に被記録材(マイペーパー、NBSリコ
ー製)を一定圧力で押し当てて、黒ベタ部分のインク転
移を観察した。 (5)耐水性 記録物をイオン交換水に1分間浸漬した後取り出し、付
着した水を紙タオルで吸い取り自然乾燥させた。浸漬前
後の黒ベタ画像濃度を測定し、変化率を求め退色率とし
た。
【0063】(実施例2〜6)実施例1において、黒色
記録液4、イエロー記録液4、処理液1を用いた代わり
に、表1に示す記録液及び処理液を用いた以外は実施例
1と同様に印字試験を行い、記録物の画質評価を行っ
た。
【0064】(比較例1、2)実施例1において、黒色
記録液4、イエロー記録液4、処理液1を用いた代わり
に、表1に示す記録液及び処理液を用いた以外は実施例
1と同様に印字試験を行い、記録物の画質評価を行っ
た。
【0065】実施例1〜6及び比較例1、2で得られた
記録物の画質評価結果を表1に示す。表1には、それぞ
れ用いた記録液及び処理液の25℃における粘度も併せ
て示した。
【表1】
【0066】表1に示すように、記録液及び処理液のい
ずれか一方、又は双方の粘度が5mPa・sec以上であった
実施例1〜6は、フェザリング、カラーブリードがいず
れも実用上問題のないランク3.0以上であった。記録
液が含有するアニオン性色材と、処理液が含有するカチ
オン性微粒子とによって形成される凝集物が、記録液と
処理液との混合液の粘度によって流れ出すことなく保持
され、フェザリング、カラーブリードが抑制されている
ことがわかる。また、画像濃度は1.73〜1.85と
いずれも高く、逆に裏抜け濃度は0.02〜0.05と
低い値になっている。このことから、凝集物は被記録材
の表面付近で石垣状に積み重なり、画像濃度を高めると
共に、被記録材裏側への浸み出しが抑えられて、裏抜け
濃度を低下させていることがわかる。更に、印字直後の
記録物に被記録材を押し当ててもインクの転移が無いこ
とから、記録液及び処理液に含まれるビヒクルの被記録
材への浸透が速やかに進行し、記録画像の乾燥性が良好
になっていることがわかる。加えて、記録物をイオン交
換水に1分間浸漬した後の画像濃度の変化も1.6〜
5.5%の低い退色率であり、アニオン色材とカチオン
微粒子とが形成する凝集物によって、記録画像の耐水性
が向上していることがわかる。
【0067】一方、記録液にアニオン性色材を用い、処
理液にカチオン性微粒子を用いたが、記録液と処理液の
粘度がいずれも5mPa・sec未満であった比較例1では、
フェザリング、カラーブリードとも、ランク2.0と低
くなっており、画像濃度は1.65とやや低く、裏抜け
濃度は0.08とやや高かった。また、記録画像の乾燥
性、耐水性も劣るものであった。記録液と処理液との混
合液の粘度が十分でなかったために、アニオン性色材、
カチオン性微粒子の流れ出しが生じ、このような結果に
なったといえる。また、記録液にアニオン性色材を用
い、処理液にアニオン性微粒子を用いた比較例2では、
記録液及び処理液の双方の粘度が5mPa・sec以上であっ
たが、アニオン性色材とアニオン性微粒子とでは凝集物
を形成し得ないので、いずれの画質評価も劣るという結
果であった。
【0068】
【発明の効果】以上の説明してきたように、本発明によ
り、記録液にアニオン性色材を含有し、処理液にカチオ
ン性微粒子を含有し、記録液及び処理液のいずれか一
方、又は双方の25℃における粘度を5mPa・sec以上と
することで、フェザリング、カラーブリードを抑制し、
また、高い画像濃度で裏抜けもない高い画像品質の記録
画像を与えることができるインクセットを提供すること
ができる。また、本発明により、特に普通紙に印字した
場合でも、フェザリング、カラーブリードを生じること
なく、高い画像濃度で両面印字性にも優れ、記録画像の
乾燥性も良好なインクジェット記録方法及びインクジェ
ット記録装置を提供することができる。更には、上記イ
ンクジェット記録方法によって、耐水性、耐光性の向上
した記録物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録液及び処理液を収納可能なカート
リッジの外観斜視図である。
【図2】本発明の記録液及び処理液を収納可能なカート
リッジの正断面図である。
【図3】本発明に係るインクジェット記録装置の構成の
一例を示す図である。
【図4】記録ヘッドのノズル面の拡大図である。
【図5】記録ヘッドのノズル面の拡大図である。
【符号の説明】
1 インクジェット記録装置 18 記録ヘッド 19 キャリッジ 20 カートリッジ 21、22 ガイドシャフト 23 タイミングベルト 24 主走査モータ 31〜41 ノズル

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アニオン性色材を含有する記録液と、カ
    チオン性微粒子を含有する処理液とからなり、 該記録液及び該処理液のいずれか一方、又は双方の25
    ℃における粘度が5mPa・sec以上であることを特徴とす
    るインクセット。
  2. 【請求項2】 前記記録液と前記処理液とが接触した際
    に凝集物を生成することを特徴とする請求項1に記載の
    インクセット。
  3. 【請求項3】 前記処理液に含有されるカチオン性微粒
    子は、カチオン性無機化合物であることを特徴とする請
    求項1又は2に記載のインクセット。
  4. 【請求項4】 前記カチオン性無機化合物は、カチオン
    性シリカであることを特徴とする請求項3に記載のイン
    クセット。
  5. 【請求項5】 前記処理液は、ビヒクルに水溶性有機溶
    剤を含有することを特徴とする請求項1ないし4のいず
    れかに記載のインクセット。
  6. 【請求項6】 前記水溶性有機溶剤は、湿潤剤及び浸透
    剤のいずれか一方、又は双方であることを特徴とする請
    求項5に記載のインクセット。
  7. 【請求項7】 前記処理液は、防腐防黴剤を含有するこ
    とを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のイ
    ンクセット。
  8. 【請求項8】 前記処理液は、カチオン性界面活性剤を
    含有することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか
    に記載のインクセット。
  9. 【請求項9】 前記アニオン性色材は、顔料であること
    を特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のイン
    クセット。
  10. 【請求項10】 前記記録液は、ビヒクルに水溶性有機
    溶剤を含有することを特徴とする請求項1ないし9のい
    ずれかに記載のインクセット。
  11. 【請求項11】 前記水溶性有機溶剤は、湿潤剤及び浸
    透剤のいずれか一方、又は双方であることを特徴とする
    請求項10に記載のインクセット。
  12. 【請求項12】 前記記録液は、防腐防黴剤を含有する
    ことを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載
    のインクセット。
  13. 【請求項13】 アニオン性色材を含有する記録液と、
    カチオン性微粒子を含有する処理液とからなり、該記録
    液及び該処理液のいずれか一方、又は双方の25℃にお
    ける粘度が5mPa・sec以上であるインクセットに用いら
    れる記録液を収納してなる記録液カートリッジ。
  14. 【請求項14】 アニオン性色材を含有する記録液と、
    カチオン性微粒子を含有する処理液とからなり、該記録
    液及び該処理液のいずれか一方、又は双方の25℃にお
    ける粘度が5mPa・sec以上であるインクセットに用いら
    れる処理液を収納してなる処理液カートリッジ。
  15. 【請求項15】 処理液を被記録材に付着させる工程
    と、記録液を被記録材に付着させる工程とを有し、被記
    録材に画像を形成するインクジェット記録方法であっ
    て、 前記記録液は、アニオン性色材を含有し、前記処理液
    は、カチオン性微粒子を含有し、前記記録液及び前記処
    理液のいずれか一方、又は双方の25℃における粘度が
    5mPa・sec以上であることを特徴とするインクジェット
    記録方法。
  16. 【請求項16】 被記録材を搬送する搬送部と、処理液
    を被記録材に付着させる付着部と、記録液を被記録材に
    付着させる付着部とを有し、被記録材に画像を形成する
    インクジェット記録装置であって、 前記記録液は、アニオン性色材を含有し、前記処理液
    は、カチオン性微粒子を含有し、前記記録液及び前記処
    理液のいずれか一方、又は双方の25℃における粘度が
    5mPa・sec以上であることを特徴とするインクジェット
    記録装置。
  17. 【請求項17】 請求項15に記載のインクジェット記
    録方法により作製されることを特徴とするインクジェッ
    ト記録物。
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