JP4175499B2 - 洗浄方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録ヘッドの洗浄液、該洗浄液を用いた洗浄液セット、洗浄液カートリッジ、インクジェット記録ヘッドの洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
色材を含有した記録液を液滴として画像記録を行うインクジェット記録方法は、その印字機構が簡単で、しかも騒音が発生しない点で優れている。
しかしながら、このインクジェット記録方法は、記録媒体との組み合わせによっては文字滲み(以下、フェザリングという)に代表される画像欠陥が発生しやすく、画像品質が大きく低下する問題を有している。この問題については記録液の浸透性を抑えることでフェザリングを低減する試みがなされたが、浸透性を抑えた記録液は乾燥性が悪いため、印刷後に印刷物に触れると記録液が手に付いてしまったり、画像汚れが生じるという問題が新たに生じた。
【0003】
また、カラー画像を印字する場合には、色の異なる記録液が次々と重ねられるため、色境界部分でカラーインクが滲んだり、混ざり合いが発生し(以下、カラーブリードと言う)、画像品質が大きく低下する問題もある。この問題については記録液の浸透性を高めることでカラーブリードを低減する試みがなされたが、浸透性が高められた色材は、記録媒体の内部に入り込んでしまうために画像濃度が低下したり、被記録材裏側への記録液の浸み出しが多くなり両面印刷が良好に行なえなくなるという問題が新たに生じた。
したがって、これらの問題を同時に解決して画像品質を高める画像形成方法が望まれていた。
【0004】
この問題に対して、記録液と共に記録液中の色材と凝集物を形成する成分を含有する処理液を併用する方法が提案された。特開平6−12814号公報にはカルボキシル基あるいはその無水物或いはスルホン酸基を1つ以上有する水溶性樹脂を含有する処理液と記録液を併用する方法が開示されている。また特許第2667401号公報には、1分子あたり2個以上のカチオン性基を有する化合物を含有する無色あるいは淡色の液体が開示されている。特開平8−81611号公報には、ポリアリルアミンとグリセリンを含有する液体組成物が開示されている。
【0005】
しかし、これらの従来技術においては、高分子の反応性成分を溶解した状態で含有させるため、多量に添加すると粘度上昇を招き記録ヘッドからの吐出不良が生じてしまう。そのため、反応性成分の含有量を低くしなければならず、色材との反応による粘度変化が小さくなり、フェザリング抑制の効果が小さくなるという問題がある。
【0006】
また、特許第2675001号公報には、多価金属塩を含有する無色あるいは淡色の液体を処理液として用いることが開示されている。特許第2711098号公報には、第4級アンモニウム塩あるいはアミン塩を含有する無色あるいは淡色の液体を処理液として用いることが開示されている。特許第3026487号公報には、第4級アンモニウム塩あるいはアミン塩を含有し、かつ、多価アルコールを含有する無色あるいは淡色の液体を処理液として用いることが開示されている。
【0007】
しかし、これらの従来技術においては、多価金属塩、アミン化合物を大量に添加することができるが、1分子のサイズが小さく、色材と反応しても大きな凝集物を形成しづらい。そのため、色材と反応しても粘度変化が小さくなり、フェザリング抑制の効果が小さくなるという問題がある。
【0008】
画像品質をさらに向上させる方法として、記録液中の色材と凝集物を形成する成分として微粒子を含有する処理液を用いる方法が提案された。
特開平4−259590号公報には、シリカ微粒子を含有する無色の液体を被記録材に付着させた後に、オイルブラックを含む非水系記録液を付着させるインクジェット記録方法が開示されている。国際公開00/06390号公報には、紫外線吸収能および/または光安定化能を有する部位を含むカチオン性のエマルジョンを含有させる反応液が開示されている。特開平6−92010号公報には、微粒子又は微粒子とバインダーポリマーを含有する溶液が開示されている。特開平11−228890号公報には、アニオン性金属酸化物コロイドを含む実質的に無色の液体組成物が開示されている。特開2000−34432号公報には、淡色または白色の水不溶性微粒子、水溶性有機溶媒及び水を含有する液体組成物が開示されている。特開2001−171095号公報には、無機酸化物顔料を主成分とする半透明白色インク組成物が開示されている。特開2001−199149号公報には、色材と反応性を有する微粒子を含む液体組成物が開示されている。特開2001−199150号公報(特許文献1)、特開2001−199151号公報(特許文献2)には、記録液とは逆の極性に表面が帯電している微粒子を分散状態で含む液体組成物が開示されている。
【0009】
これらの微粒子を含有する液体は反応性微粒子を分散状態で含有するため、前述の高分子を溶解させる処理液と比較すると液粘度上昇を抑えながら大量の反応成分を添加することができる。また、微粒子は多価金属塩などと比較すると元々大きな粒子であるため、色材と反応して分散が崩れると大きな凝集物を形成することもできる。その結果、大きな粘度上昇が生じ、色材の流動性が抑制されるため、フェザリング改善等の画質を向上させる効果が大きい。
【0010】
しかしその反面、大きな凝集物を形成するため紙詰まり等の原因で凝集物が記録媒体以外の物に付着した場合、これを除去することが大変困難である。特に記録液又は微粒子を吐出するインクジェット記録ヘッドに付着すると目詰まりの原因になる。したがって、このような微粒子の反応した凝集物による目詰まりを解消する方法が求められている。
【0011】
インクジェット記録ヘッドの目詰まりの解消方法としてはワイピングと吸引を組み合わせる方法、又は特開平04−039055号公報のように超音波振動を加えて回復を行なう方法といった機械的な洗浄法と、特開平10−272827号公報や特開平11−222568号公報のように記録液又は処理液に両者の反応物を再溶解する成分を含有して凝集を防ぐ方法、特開平04−115954号公報のように洗浄液によって回復を行なう方法がある。
【0012】
ワイピングと吸引を組み合わせる方法では、少なくとも一方に微粒子を含む2液の反応による凝集物は記録液のみ、処理液のみの凝集物に比べ、二液の反応によって生じる凝集物は粒径、及び粘度が著しく高いため、これを取り除く事は難しい。
【0013】
また、前記特開平04−039055号公報のように超音波振動を加えて回復を行なうといった機械的な洗浄法では大きな装置をインクヘッドに付け加えなければならない。
【0014】
前記特開平10−272827号公報では、記録液が含有する化合物と処理液が含有する化合物が極性の異なる化合物のとき両者の反応物を再溶解するような溶剤を記録液又は処理液に含有するとしている。前記特開平11−222568号公報(特許文献3)では、インクセットにおいて少なくとも2種類の極性の異なる記録液を使用し、液による不溶化物を再溶解する溶剤を記録液または処理液のどちらか一方または両方に含ませることであらかじめ不溶化物が生じにくい処方にするとしている。
しかし、これらにおいては2液混合による反応により生じる凝集物について考慮がなされているものの、不溶化物を再溶解する溶剤を含むため反応が弱くなってしまうので、画像品質が犠牲になるという問題がある。
【0015】
記録液や処理液とは別に洗浄専用の液を使う方法としては特開平9−39260号公報のように洗浄液カートリッジをインクカートリッジと取り替えて洗浄する方法が開示されている。しかしながら、この方法の洗浄効果は不十分なものである。
【0016】
洗浄液に含有する洗浄成分としては特開平04−115954号公報(特許文献4)では少なくとも有機溶剤、界面活性剤および水を混合することが開示されている。特開平9−300637号公報では少なくとも1種類以上の極性溶媒と少なくとも1種類以上の界面活性剤を含有する洗浄液を用いることが開示されている。
【0017】
特開2001−234191号公報では、洗浄剤が有機酸、有機酸の塩、有機酸エステル及び有機酸エステルの塩からなる郡を含むことが開示されている。
特開2000−127419号公報では、少なくとも界面活性剤、塩基性化合物、水を有し、pH9以上の洗浄液が開示されている。特開2001−049292号公報では、洗浄液が酸化力を有する化合物を含む洗浄液が開示されている。
【0018】
しかし、これらの従来技術においては、いずれも2液混合による反応により生じる凝集物について考慮がなされていないので、洗浄効果が不十分である。2液の混合による反応により生じる凝集物は微粒子単体で凝集した凝集物に比べて粒子間の吸着力が大きく、ノズルヘッドを目詰まらせた場合、洗浄液にはより大きな凝集物の再分散力が要求される。
【0019】
特開平10−151759号公報では、記録液と記録液を不溶化する処理液を吐出してプリントを行なうインクジェット装置において不溶化物を再溶解する溶解液を付与する手段と装置が開示されている。
ここでは溶解液の成分にホルムアルデヒド、2−ピロリドン、ヘキシレングリコール、EGモノエチルエーテル、トリエタノールアミン、1.2.6ヘキサントリオール、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウムといった極性溶媒と塩基が含有物として挙げられている。しかし、洗浄液により不溶化物の再溶解が可能になるとは記載されているが微粒子の凝集物の再分散については考慮されていないので、洗浄効果が不十分なものである。
【0020】
【特許文献1】
特開2001−199150号公報
【特許文献2】
特開2001−199151号公報
【特許文献3】
特開平11−222568号公報
【特許文献4】
特開平04−115954号公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、二液を記録媒体上で反応させて画像を形成する工程を有する画像形成装置において、たとえ目詰まりが起きた場合であっても、容易に目詰まりを回復させることができる洗浄液を提供することを目的とする。
【0022】
本発明によれば、以下に示す洗浄方法が提供される。
(1) 一方がカチオン性成分を含み、他方がアニオン性成分を含むと共に、前記カチオン性成分および前記アニオン性成分の少なくとも一方が微粒子成分である二液を、記録媒体上で反応させて画像を形成する画像形成装置において、前記二液が混合して生じた微粒子凝集物を洗浄する洗浄方法であって、
カチオン性成分過多である前記微粒子凝集物に対し、酸またはカチオン性界面活性剤を含む洗浄液を用いることを特徴とする洗浄方法。
(2) 前記画像形成装置は、前記二液のうちカチオン性成分を含む一方の液を吐出する第1インクジェット記録ヘッドと、前記二液のうちアニオン性成分を含む他方の液を吐出する第2インクジェット記録ヘッドと、を備え、
前記第1インクジェットヘッドに前記他方の液が付着して前記微粒子凝集物が生じた場合に、当該第1インクジェットヘッドを前記洗浄液で洗浄することを特徴とする前記(1)に記載の洗浄方法。
(3) 一方がカチオン性成分を含み、他方がアニオン性成分を含むと共に、前記カチオン性成分および前記アニオン性成分の少なくとも一方が微粒子成分である二液を、記録媒体上で反応させて画像を形成する画像形成装置において、前記二液が混合して生じた微粒子凝集物を洗浄する洗浄方法であって、
アニオン性成分過多である前記微粒子凝集物に対し、塩基またはアニオン性界面活性剤を含む洗浄液を用いることを特徴とする洗浄方法。
(4) 前記画像形成装置は、前記二液のうちカチオン性成分を含む一方の液を吐出する第1インクジェット記録ヘッドと、前記二液のうちアニオン性成分を含む他方の液を吐出する第2インクジェット記録ヘッドと、を備え、
前記第2インクジェットヘッドに前記一方の液が付着して前記微粒子凝集物が生じた場合に、当該第2インクジェットヘッドを前記洗浄液で洗浄することを特徴とする前記(3)に記載の洗浄方法。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の洗浄液は、いずれか一方に少なくとも微粒子成分が含まれる二液を記録媒体上で反応させて画像を形成する工程を有する画像形成装置の洗浄に用いられる。かかる画像形成装置においては、凝集物が液吐出部に付着することにより、目詰まりが発生する。特に二液の少なくとも一方に微粒子を含む場合、二液の反応による凝集物、または微粒子単体の凝集物は粒径が大きいので、液吐出部に激しい目詰まりが発生する。本発明の洗浄液は、画像形成装置に生じた微粒子を含む凝集物を再分散する成分を含有し、該凝集物を再分散させる機能を有するため、効果的に目詰まりを回復させることができる。
【0024】
本発明の洗浄液は、後述するように、二液が逆極性を持つ場合においても凝集物を再分散させる機能により、目詰まりを回復させることができる。即ち、二液が逆極性を持つ場合、特に二液の反応物である凝集物は粒径が大きくなり、さらに目詰まりの回復が難しくなるが、かかる場合であっても本発明の洗浄液は凝集物を再分散させることができる。
【0025】
本発明において用いられる微粒子を含む凝集物を再分散する成分としては、酸、塩基、無機又は有機の塩基性化合物が挙げられ、乾燥している凝集物を再分散させるために有効な成分としてとしては、水、有機溶剤、極性溶媒が挙げられる。次に、これらの凝集物を再分散する成分について詳細に説明する。
【0026】
前記酸、塩基は、再分散の対象となる微粒子を含む凝集物がカチオン性微粒子過多か、アニオン性微粒子過多かで使い分けられる。即ち、微粒子を含む凝集物は、通常カチオン性微粒子とアニオン性微粒子で構成される。該凝集物を構成する微粒子の割合としてカチオン性微粒子過多ならば酸をふくむ洗浄液で、アニオン性微粒子過多ならば塩基をふくむ洗浄液で再分散を行うと再分散が容易である。尚、アニオン性成分過多の状態とは混合物のpHが等電点となるpHよりも十分に塩基性よりになっている状態を示す。逆にカチオン性成分過多の状態とは混合物のpHが混合物の等電点となるpHよりも十分に酸性よりになっている状態を示す。
【0027】
凝集物の微粒子成分がカチオン性微粒子のみ、又はアニオン性微粒子のみのときはそれぞれ酸を含有した洗浄液、塩基を含有した洗浄液で洗浄することが有効である。
したがって酸、もしくは塩基を含有した洗浄液は洗浄する対象である微粒子の状態を考慮して使い分ける必要がある。具体的には処理液を吐出するインクジェット記録ヘッドに記録液が付着したときは処理液に含まれる微粒子が過多になり、逆に記録液を吐出するインクジェット記録ヘッドに処理液が付着した場合は記録液に含まれる微粒子が過多になると考えられる。
【0028】
凝集物が付着しているのがカチオンを含有する液体組成物を吐出するヘッドかアニオンを含有する液体組成物を吐出するヘッドかという凝集物の付着している場所の条件は重要である。同じ2液による凝集物でもカチオンを含有する液体組成物を吐出するヘッドにできた凝集物は処理液に含有される微粒子の等電点よりもpHは酸性よりになり、酸を含有する洗浄液の方が洗浄が容易で、アニオンを含有する液体組成物を吐出するヘッドにできた凝集物は処理液に含有される微粒子の等電点よりもpHが塩基性よりになり、塩基を含有する洗浄液の方が洗浄が容易になる。それぞれの条件下での凝集物の模式図を図1、図2に示す。
【0029】
本発明の洗浄液は酸、もしくは塩基を適量含有することで微粒子の凝集物の特徴として等電点付近に陥っている凝集物を等電点から引き離し、荷電を失って自己分散力を失った微粒子に再び荷電を生じさせることにより二液の反応によって生じた凝集物の再分散を可能にすることを特徴とする洗浄液である。カチオンとアニオンが反応して生じた凝集物だけでなく、カチオン単体、アニオン単体の凝集物に対しても大きな効果があると考えられる。
【0030】
酸を含有することで再分散が起こる要因としては、二液混合により等電点近くになった又は電気的中性条件により電荷を失った微粒子が、酸がカチオンを供与することにより、微粒子の表面に正電荷をもち、Ζ電位が大きくなるためと考えられる。即ち、カチオン成分のΖ電位の絶対値が増加すると、カチオン性微粒子単体の凝集物、及び、カチオン成分が過多であるどちらかの成分が少なくとも微粒子であるカチオン性成分とアニオン成分の反応による凝集物について再分散をすることができ、目詰まりを回復することができる。前記酸は有機酸であっても、無機酸であっても凝集物の再分散ができ、目詰まりを回復することができる。
【0031】
同様に塩基を含有することで再分散が起こる要因としては、二液混合により等電点近くになったり、又は電気的中性条件により凝集物が失った電荷を、塩基がアニオンを供与することにより、微粒子が表面に負電荷をもち、Ζ電位の絶対値が大きくなるためと考えられる。即ち、Ζ電位の絶対値が大きくなると、アニオン成分の再分散性が増す。このためアニオン性微粒子単体の凝集物、及び、アニオン性成分が過多であるどちらかの成分が少なくとも微粒子であるカチオン性成分とアニオン成分の反応による凝集物に対して再分散をすることができ、目詰まりを回復することができる。前記の塩基は有機塩基であっても、無機塩基であっても凝集物の再分散をすることができ、目詰まりを回復することができる。
【0032】
洗浄液に含む酸としては強酸である塩酸や硫酸、硝酸やリン酸といった無機酸が微粒子凝集物の再分散に有効である。有機酸は弱酸のものが多く、無機酸に比べpHが高くなるため再分散性は無機酸よりも劣る。
少なくとも有効に微粒子凝集物を再分散させるために洗浄液は微粒子凝集物を作っているカチオンの等電点よりもpHが低い必要がある。このときpH1〜7が好ましく、より好ましくはpH2〜5である。接液が許す範囲でpHが低い洗浄液ほど有効に微粒子凝集物の再分散を行なう事が出来る。即ち、pH1〜7の洗浄液を用いると、凝集物中のカチオン成分のΖ電位を増加させる効果が得られるため、カチオン成分の再分散性が増す。このためカチオン性微粒子単体の凝集物、又は、どちらかの成分が少なくとも微粒子であるカチオン性成分とアニオン成分の凝集物についてカチオン性成分が過多である凝集物に対して再分散をすることができ、目詰まりを回復することができる。
【0033】
同様に、洗浄液に含む塩基を含有する場合、少なくとも有効に微粒子凝集物を再分散させるには微粒子凝集物のもととなっているアニオンの等電点よりも高い必要がある。
強塩基である無機塩基が微粒子凝集物の再分散に有効である。有機塩基は無機塩基に比べ弱塩基のものが多いが、接液性が無機塩基よりも良い。接液が許す範囲でpHは高い洗浄液ほど有効に微粒子凝集物の再分散を行なう事が出来る。
このときpH7〜14が好ましく、より好ましくはpH9〜13である。即ち、pH7〜14の洗浄液を用いることで、凝集物中のアニオン成分のΖ電位の絶対値を増加させる効果が得られるため、アニオン成分の再分散性が増す。このためアニオン性微粒子単体の凝集物、又は、どちらかの成分が少なくとも微粒子であるカチオン性成分とアニオン成分の凝集物についてアニオン性成分が過多である凝集物に対して再分散性を増すことができ、容易に目詰まりを回復できる。
【0034】
本発明の洗浄液に含有させる酸としてはpHを変化させ、プロトンを供与するプロトン酸といったカチオン供与体が良い。本発明の洗浄液は再分散成分としてカチオン供給体を含むことで、カチオン性微粒子単体の凝集物、又は、どちらかの成分が少なくとも微粒子であるカチオン性成分とアニオン成分の凝集物についてカチオン性成分が過多である凝集物に対して再分散をすることができ、目詰まりを回復することができる。
【0035】
また、本発明の洗浄液に含有させる塩基としてはpHを変化させるアニオン供給体がよい。本発明の洗浄液は再分散成分としてアニオン供給体を含むことで、アニオン性微粒子単体の凝集物、又は、どちらかの成分が少なくとも微粒子であるカチオン性成分とアニオン成分の凝集物についてアニオン性成分が過多である凝集物の再分散性を増すことができ、目詰まりをより容易に回復することができる。
【0036】
次に、本発明の洗浄液に含有される酸、即ち微粒子を含む凝集物を再分散する成分としての酸について具体的に説明する。
前記無機酸としては例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、等が挙げられる。
前記有機酸としては、例えば、カルボン酸、スルホン酸、フェノール類等が挙げられ、中でも、カルボン酸又はその塩が好ましく、更に、水酸基を有するカルボン酸又はその塩が好ましい。
【0037】
上記カルボン酸としては、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、安息香酸等のモノカルボン酸類;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等のジカルボン酸類;エチレンジアミン四酢酸等のポリカルボン酸類等が挙げられる。
【0038】
前記スルホン酸としては、例えば、エタンスルホン酸等が挙げられる。フェノール類としては、例えば、フェノール(石炭酸)、4−フェノールスルホン酸、1−ナフトール、2−ナフトール、1−ナフトール−4−スルホン酸、2−ナフトール−6−スルホン酸等が挙げられる。水酸基を有するカルボン酸としては、例えば、乳酸、リンゴ酸、クエン酸等が挙げられる。
【0039】
又、本発明においては、有機酸類も好ましく使用することができる。該有機酸類として特に好ましいものは、例えば、アルドン酸、γ−アルドノラクトン、δ−アルドノラクトン、アルドン酸塩、アルダン酸及びアルダン酸塩が挙げられる。先ず、アルドン酸、γ−アルドノラクトン、δ−アルドノラクトン、アルドン酸塩について述べる。アルドン酸は、アルドースのアルデヒド基を酸化してカルボキシル基としたものに相当するポリオキシカルボン酸であり、一般式
【化1】
HOCH(C*HOH)COOH
(但し、nは0以上の整数を表わし、C*は不斉炭素原子を表わす。)
で表される。アルドン酸は、上記したように、C*で表わされる不斉炭素原子を有するので光学異性体が多く存在する。
【0040】
炭素数5個以上(前記一般式においてn=3以上)のアルドン酸は、単独で水溶液中に存在することは稀である。炭素数5個以上のアルドン酸は、その一部がγ位或いはδ位の水酸基との間にラクトン環を形成し、それぞれ、γ−アルドノラクトン及びδ−アルドノラクトンになり、アルドン酸、γ−アルドノラクトン及びδ−アルドノラクトン3者の平衡混合物として存在すると言われる。又、炭素数4個(前記一般式においてn=2)のアルドン酸も、単独で水溶液中に存在することは稀である。炭素数4個のアルドン酸は、その一部がγ位の水酸基との間にラクトン環を形成し、それぞれγ−アルドノラクトンになり、アルドン酸及びγ−アルドノラクトンの2者の平衡混合物として存在すると言われる。
【0041】
上記アルドン酸について更に詳しく説明する。アルドン酸は炭素数で分類され、炭素数4個(前記一般式においてn=2)のものは、テトロン酸;炭素数5個(前記一般式においてn=3)のものは、ペントン酸;炭素数6個(前記一般式においてn=4)のものは、へキソン酸と総称されている。アルドン酸の具体例としては、例えば、炭素数2個(前記一般式においてn=0)のグリコール酸(別名:ヒドロキシ酢酸);炭素数3個(前記一般式においてn=1)のグリセリン酸;炭素数4個(前記一般式においてn=2)のエリトロン酸、トレオン酸;炭素数5個(前記一般式においてn=3)のリボン酸、アラボン酸、キシロン酸、リキソン酸;炭素数6個(前記一般式においてn=4)のグルコン酸、アロン酸、アルトロン酸、マンノン酸、グロン酸、イドン酸、ガラクトン酸、タロン酸;炭素数7個(前記一般式においてn=4)のグルコヘプトン酸等が挙げられ、それぞれに、D体、L体及びDL体が存在するものもある。
【0042】
アルドン酸の中でも、特に好ましいものは、炭素数が6であるグルコン酸である。グルコン酸は単独で水溶液中に存在することは稀である。通常グルコン酸は、その一部がγ位或いはδ位の水酸基との間にそれぞれラクトン環を形成し、それぞれγ−グルコノラクトンやδ−グルコノラクトンになり、グルコン酸、γ−グルコノラクトン及びδ−グルコノラクトン3者の平衡混合物として存在すると言われている。グルコン酸は、D体、L体、DL体が存在しており、どれを使用してもよいが、一般的にD体のD−グルコン酸が容易に入手することができる。又、グルコン酸の光学異性体としては、例えば、アロン酸、アルトロン酸、マンノン酸、グロン酸、イドン酸、ガラクトン酸、タロン酸等が存在し、これらはグルコン酸と似た性質を示すので、これらを使用してもよい。
【0043】
又、グルコン酸塩としては、例えば、グルコン酸リチウム、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カリウム、グルコン酸マグネシウム、グルコン酸カルシウム、グルコン酸バリウム、グルコン酸鉄(II)、グルコン酸銅(II)等が挙げられる。中でも、グルコン酸リチウム、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カリウムを使用することが好ましい。又、これらのグルコン酸及びその塩は単独で使用することは勿論、2種類以上併用して使用することもできる。
【0044】
次に、アルダン酸、アルダン酸塩について述べる。アルダン酸(アルダル酸ともいう。)は、アルドースのアルデヒド基と第一アルコール基をともに酸化してカルボキシル基としたものに相当するポリオキシジカルボン酸であり、一般式
【化2】
HOOC(C*HOH)COOH
(但し、nは0以上の整数を表わし、C*は不斉炭素原子を表わす。)
で表される。アルダン酸は、C*で表わされる不斉炭素原子を有するので、光学異性体が多く存在する。炭素数5個以上(前記一般式においてn=3以上)のアルダン酸は、難易の差はあるものの分子内脱水を起こしてモノ及びジラクトン環を作る。モノラクトンはラクトン酸ともいい、条件によって一方のカルボキシル基によるものと他方のカルボキシル基によるものとの2種を生ずる。
【0045】
アルダン酸は炭素数で分類され、炭素数3個(前記一般式においてn=1)のものはトリアル酸;炭素数4個(前記一般式においてn=2)のものは、テトラル酸;炭素数5個(前記一般式においてn=3)のものは、ペンタル酸(ペンタ糖酸);炭素数6個(前記一般式においてn=4)のものは、へキサル酸(へキソ糖酸)と総称されている。アルダン酸の具体例としては、例えば、炭素数3個(前記一般式においてn=1)のタルトロン酸;炭素数4個(前記一般式においてn=2)の酒石酸;炭素数5個(前記一般式においてn=3)のキシロ糖酸、リボ糖酸、アラボ糖酸;炭素数6個(前記一般式においてn=4)のグルコ糖酸、マンノ糖酸、イド糖酸、粘液酸、タロ粘液酸、アロ粘液酸等が挙げられ、それぞれにD体、L体、メソ体及びDL体が存在するものもある。
【0046】
アルダン酸の中でも特に好ましいものは、酒石酸である。酒石酸は、D体、L体、DL体及びメソ体が存在しており、どれを使用してもよいが、一般的にL体のL−酒石酸が容易に入手することができる。又、酒石酸塩としては、例えば、酒石酸リチウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウム、酒石酸マグネシウム、酒石酸カルシウム、酒石酸バリウム、酒石酸鉄(II)、酒石酸銅(II)及び酒石酸アンモンニウム等が挙げられる。中でも、酒石酸リチウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウム及び酒石酸ナトリウムカリウムを使用することが好ましい。又、これらの酒石酸又はその塩は単独で使用することは勿論、2種類以上併用して使用することもできる。
【0047】
次に、本発明の洗浄液に含有される塩基、即ち微粒子を含む凝集物を再分散する成分としての塩基について具体的に説明する。該塩基としては、無機又は有機の塩基性化合物が挙げられる。該無機塩基化合物の好ましい例としてはアルカリ金属の水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等)が挙げられ、特に水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが良い。
【0048】
上記有機の塩基性化合物としてはモノ−,ジ−、又はトリ−低級アルキルアミン、モノ−,ジ−、又はトリ−低級アルカノールアミン、環状アミン又はジアミンなどが挙げられる。
【0049】
上記モノ−,ジ−、又はトリ−低級アルキルアミンとしてはモノ−,ジ−、又はトリ−メチルアミンやモノ−,ジ−、又はトリ−エチルアミン、モノ−,ジ−、又はトリ−アルカノールアミンとしてはモノ−,ジ−、又はトリ−メタノールアミン又はモノ−,ジ−、又はトリ−エタノールアミン等を挙げられる。
【0050】
前記環状アミンとしてはピペリジン又はピロリジン、ジアミンとしてはエチレンジアミン、又はトリメチレンジアミンを挙げられる。
【0051】
その他、前記凝集物を再分散させるために有効な洗浄液の成分としてとしては、水、または有機溶剤、極性溶媒、界面活性剤が挙げられる。これらは溶剤として微粒子の分散性を高める。特に極性溶媒は効果が高い。即ち、洗浄液に有機溶剤を含有することにより、洗浄液に対する凝集物の分散性が洗浄液の溶媒が水のみの場合に比べて増すため凝集物の再分散効果が増し、より容易に目詰まりを回復できる。また、有機溶剤の中でも特に極性溶媒は分散効果が高く、より高い洗浄効果を得られ、これを洗浄液に含有することでさらにより容易に目詰まりの回復ができる。
【0052】
また界面活性剤には洗浄液の張力を減少させ浸透性を高める効果がある。また微粒子に吸着して乳化することにより微粒子の分散性を高める働きもする。即ち、界面活性剤を用いることで洗浄液は凝集物に対する浸透性が増すため、より高い再分散性を持つため洗浄効果が得られる。
尚、界面活性剤はアニオン微粒子に対してはアニオン性界面活性剤を含有する洗浄液が再分散の効果が高く、カチオン性微粒子に対してはカチオン性界面活性剤を含有する洗浄液が再分散の効果が高い。ノニオン性界面活性剤、又は、両性界面活性剤を含有する洗浄液は凝集物の成分に依存せず洗浄効果を高めることができる。これら界面活性剤を用いることで凝集物の再分散性が増し、より容易に目詰まりを回復することができる。
【0053】
前記水溶性有機溶剤には湿潤剤、浸透剤が含まれる。湿潤剤は乾燥による記録ヘッドのノズルの詰まりを解消することを目的に添加される。湿潤剤の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、グリセリン、1,2,6−へキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエ−テル額;N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム等の含窒素複素環化合物;ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノ−ル等の含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、γ−ブチロラクトン等である。これらの溶媒は、水とともに単独もしくは複数混合して用いられる。
【0054】
これらの中で特に好ましいものは、ジエチレングリコール、チオジエタノール、ポリエチレングリコール200〜600、トリエチレングリコール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、ペトリオール、1,5−ペンタンジオール、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチルピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノンであり、これらを用いることにより本化合物の高い溶解性と水分蒸発により噴射特性不良の解消に対して優れた効果が得られる。特に本発明において化合物の分散安定性を得るのに好ましい溶剤としてN−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン等のピロリドン誘導体が挙げられる。
【0055】
前記浸透剤としては、下記式(I)〜(IV)で表されるものが好ましい。すなわち、下記式(I)のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系界面活性剤、式(II)のアセチレングリコール系界面活性剤、下記式(III)のポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤ならびに式(IV)のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル系界面活性剤は、液の表面張力を低下させることができるので、濡れ性を向上させ、浸透速度を高めることができる。
【0056】
【化3】
Figure 0004175499
(Rは分岐していても良い炭素数6〜14の炭化水素鎖、k:5〜20)
【0057】
【化4】
Figure 0004175499
(m、n≦20、0<m+n≦40)
【0058】
【化5】
Figure 0004175499
(Rは分岐してもよい炭素数6〜14の炭化水素鎖)
【0059】
【化6】
Figure 0004175499
(Rは炭素数6〜14の炭化水素鎖、m、nは20以下の数)
【0060】
前記式(I)〜(IV)の化合物以外では、例えばジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールクロロフェニルエーテル等の多価アルコールのアルキル及びアリールエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体等のノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、エタノール、2−プロパノール等の低級アルコール類を用いることができるが、特にジエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。
【0061】
前記界面活性剤としては前記洗浄液に添加する場合、処理液ヘッドを洗浄する場合は含有する処理液中の微粒子や界面活性剤と同極性に帯電するものが望ましく、該微粒子として色材との凝集効果が高いカチオン性微粒子を採用した際、カチオン性界面活性剤が望ましい。同様にインクヘッドを洗浄する場合は、記録液中の色材や界面活性剤と同極性に帯電する界面活性剤が望ましい。すなわちアニオン性の色材を用いるときはアニオン性界面活性剤が望ましい。
【0062】
具体例として例えば、カチオン性界面活性剤として第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリン型化合物等のカチオン性界面活性剤を用いても良い。具体的には、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、セチルピリジニウムクロライド、2−ヘプタデセニルヒドロキシエチルイミダゾリン等が挙げられる。
【0063】
また、カチオン性界面活性剤として市販品のカチオンG50(三洋化成(株)社製)等も使用することができる。
【0064】
本発明の洗浄液は防腐防黴剤を含有することができる。防腐防黴剤を含有することによって、菌の繁殖を押さえることができ、保存安定性、画質安定性を高めることができる。防腐防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、イソチアゾリン系化合物、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が使用できる。
また、市販品の防腐防黴剤としてPROXELLV(S)〔アビシア(株)社製;(主成分:1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン/水酸化ナトリウム)〕を使用することもできる。
【0065】
その他機能向上のため、必要に応じて洗浄液には粘度調整剤、pH調整剤、防腐剤、防カビ剤、酸化剤、還元剤、防錆剤、酸化防止剤などを含有することができる。
【0066】
本発明の洗浄方法について説明する。本発明の洗浄方法においては、前述した洗浄液が用いられる。該洗浄液は凝集物の再分散をする機能を持つため、これを用いる洗浄方法は効果が高く、微粒子を含む凝集物が原因の目詰まりを容易に回復することができる。
【0067】
本発明の洗浄方法においては、二液を記録媒体上で反応させる画像記録方法に用いられる洗浄液で二液の吐出面を洗浄するとき、各々の吐出する液体組成物の組成に対応して用いる必要がある。又、二液を記録媒体上で反応させる画像記録方法に用いられる洗浄液は二液が逆の極性を持つとき、それぞれの液体組成物の吐出面に合わせて使い分けられる2種類以上の洗浄液からなる洗浄液セットであることが望ましい。使い分け方としてはアニオン性成分を含有する液体組成物を吐出するノズルヘッドにはノニオン性又はアニオン性の成分を含有する洗浄液が望ましく、カチオン性成分を含有する液体組成分を吐出するノズルヘッドにはノニオン性又はカチオン性の成分を含有する洗浄液が望ましい。
【0068】
即ち、凝集物がカチオン性微粒子とアニオン性微粒子で構成されるとき、凝集物を構成する微粒子の割合としてカチオン性微粒子過多ならば酸をふくむ洗浄液で、アニオン性微粒子過多ならば塩基をふくむ洗浄液で再分散を行うと再分散が容易である。ここではアニオン性成分過多の状態とは混合物のpHが等電点となるpHよりも十分に塩基性よりになっている状態を示す。逆にカチオン性成分過多の状態とは混合物のpHが混合物の等電点となるpHよりも十分に酸性よりになっている状態を示す。凝集しているカチオン性の微粒子とアニオン性の微粒子の割合が偏っている場合、電気的中性となる点を超えてpHを変化させると電気的中性となる点付近で凝集がさらに進み、より大きな凝集物が生じるため逆効果になる事がある。
【0069】
凝集物の微粒子成分がカチオン性微粒子のみ、又はアニオン性微粒子のみのときはそれぞれ酸を含有した洗浄液、塩基を含有した洗浄液で洗浄することが有効である。
したがって酸、もしくは塩基を含有した洗浄液は洗浄する対象である微粒子の状態を考慮して使い分ける必要がある。具体的には処理液を吐出するインクジェット記録ヘッドに記録液が付着したときは処理液に含まれる微粒子が過多になり、逆に記録液を吐出するインクジェット記録ヘッドに処理液が付着した場合は記録液に含まれる微粒子が過多になると考えられる。
【0070】
凝集物が付着しているのがカチオンを含有する液体組成物を吐出するヘッドかアニオンを含有する液体組成物を吐出するヘッドかという凝集物の付着している場所の条件は重要である。同じ2液による凝集物でもカチオンを含有する液体組成物を吐出するヘッドにできた凝集物は処理液に含有される微粒子の等電点よりもpHは酸性よりになり酸を含有する洗浄液の方が洗浄が容易で、アニオンを含有する液体組成物を吐出するヘッドにできた凝集物は処理液に含有される微粒子の等電点よりもpHが塩基性よりになり、塩基を含有する洗浄液の方が洗浄が容易になる。それぞれの条件下での凝集物の模式図を図1、図2に示す。
【0071】
また、インクヘッドから吐出する液体組成物の各々のpHや極性を考慮して、液体組成物に対し中和反応を起こしたり、逆極性の含有物を含まない洗浄液を選択的に使い分けることは、二液を記録媒体上で反応させる画像形成方法において、二液のうち一方に微粒子が含まれる場合に限らず有効である。
【0072】
本発明の洗浄方法は、二液を記録媒体上で反応させる画像記録方法に前記洗浄液を用いる方法であり、2液の吐出面を一方が酸性又は中性の洗浄液で、もう一方をアルカリ性又は中性の洗浄液で洗浄することが好ましい。即ち、二液が酸性の液体組成物と塩基性の液体組成物の組み合わせならば、酸性の液体組成物を吐出するノズルヘッドに対しては酸性または中性の洗浄液を、塩基性の液体組成物を吐出するノズルヘッドに対しては塩基性または中性の洗浄液を用いることで、吐出される液体組成物が凝集したり増粘したりしてノズルヘッドの目詰まりを悪化させること無く、目詰まりを回復することができる。
【0073】
又、2液の吐出面を一方が少なくともカチオン性成分又はノニオン成分を含有する洗浄液で、もう一方をアニオン性成分又はノニオン成分を含有する洗浄液で洗浄することが好ましい。即ち、二液がカチオン性の成分を含有する液体組成物とアニオン性の成分を含有する液体組成物の組み合わせならば、カチオン性の成分を含有する液体組成物を吐出するノズルヘッドに対してはカチオン性またはノニオン性の成分を含有する洗浄液で、アニオン性成分を含有する液体組成物を吐出するノズルヘッドに対してはアニオン性またはノニオン性の成分を含有する洗浄液を用いることで吐出される液体組成物が凝集したり増粘したりしてノズルヘッドの目詰まりを悪化させること無く目詰まりを回復することができる。
【0074】
又、二液のいずれか一方に少なくとも成分として微粒子が含まれている場合であっても、同様にノズルヘッドが吐出する液体組成物の条件に合う物を使い分けて用いると効果的に洗浄することができる。
【0075】
次に、本発明の洗浄液セットについて説明する。本発明の洗浄液セットは、二液を記録媒体上で反応させて画像を記録する装置に対して前記洗浄方法を行なうにあたって、二液の構成に対応し構成を有する二種類以上の洗浄液からなる洗浄液セットである。
【0076】
前記洗浄液セットの一は、二液を記録媒体上で反応させる画像記録方法に用いられる洗浄液であり、二液のうちカチオン成分を含む液体組成物を吐出するノズル面を酸性の洗浄液で洗浄し、アニオン成分を含む液体組成物を吐出するノズル面をアルカリ性の洗浄液で洗浄することに使用されるものである。洗浄液セットの他の一は、二液のうちカチオン成分を含む液体組成物を吐出するノズル面を中性の洗浄液で洗浄し、アニオン成分を含む液体組成物を吐出するノズル面をアルカリ性の洗浄液で洗浄することに使用されるものである。洗浄液セットの他の一は、二液のうちカチオン成分を含む液体組成物を吐出するノズル面を酸性の洗浄液で洗浄し、アニオン成分を含む液体組成物を吐出するノズル面を中性の洗浄液で洗浄することに使用されるものである。洗浄液セットの他の一は、二液のうちカチオン成分を含む液体組成物を吐出するノズル面をカチオン成分含有洗浄液で洗浄し、アニオン成分を含む液体組成物を吐出するノズル面をアニオン成分含有洗浄液で洗浄することに使用されるものである。洗浄液セットの他の一は、二液のうちカチオン成分を含む液体組成物を吐出するノズル面をノニオン成分含有洗浄液で洗浄し、アニオン成分を含む液体組成物を吐出するノズル面をアニオン成分含有洗浄液で洗浄することに使用されるものである。洗浄液セットの他の一は、二液のうちカチオン成分を含む液体組成物を吐出するノズル面をカチオン成分含有洗浄液で洗浄し、アニオン成分を含む液体組成物を吐出するノズル面をノニオン成分含有洗浄液で洗浄することに使用されるものである。洗浄液セットの他の一は、二液の成分のいずれか一方に少なくとも微粒子が含まれる場合に使用されるものである。
【0077】
本発明の洗浄液セットは、次の基準で適宜選択して用いることが好ましい。
カチオン性の成分を含有する液体組成物の吐出面にできた凝集物を洗浄するとき、洗浄液は酸性であることが望ましく、中性であってもよい。また洗浄液にカチオン性成分、特にカチオン性界面活性剤を含有することが望ましいがノニオン成分を含有することもできる。アニオン成分を含有する液体組成物の吐出面にできた凝集物を洗浄するとき、洗浄液はアルカリ性が好ましく、中性であってもよい。アニオン性成分、特にアニオン性界面活性剤を含有することが望ましいが、ノニオン性の成分を含有することもできる。
したがって、二液がカチオン性とアニオン性の逆極性の成分を含有している場合、酸性−塩基性、酸性−中性、中性−塩基性の洗浄液セットの組み合わせにすることで凝集物の目詰まりを回復することができる。また、カチオン性−アニオン性、カチオン性−ノニオン性、ノニオン性−アニオン性の成分を含有する洗浄液セットの組み合わせにすることで凝集物の目詰まりを回復することができる。
【0078】
本発明の洗浄液カートリッジは、前記洗浄液が充填されたものである。洗浄液はカートリッジに充填されているので、装置に容易に取り付けることができる。また、インクカートリッジの互換カートリッジを用いることにより、インクカートリッジと交換してすることでノズルヘッドの内部から洗浄することが可能になる。
【0079】
本発明の洗浄液カートリッジの外観図の一例を図4、にその断面図を図5に示本発明の洗浄ユニットは、前記洗浄方法を行なう機能を有し、前記洗浄液セットを用いるものである。かかる洗浄ユニットは、従来存在しなかったものである。前記洗浄ユニットを用いると、記録媒体上で反応させて画像を形成する画像記録装置において、ノズルヘッドに凝集物が生じても洗浄により目詰まりを回復できる。
【0080】
本発明の洗浄方法の対象となる洗浄ユニットについて、その一例を図3を用いて説明する。ただし本発明は図3に示す装置図によって限定されない。
凝集物が紙詰まり等などを原因として処理液用吐出部4に生じた場合、処理液用洗浄液カートリッジ22に充填された処理液用洗浄液で処理液要吐出部4を外部から洗浄する。また処理液カートリッジ2を処理液用洗浄液カートリッジ24と交換することにより、流路に残った液を置換して処理液吐出部を内部から洗浄することも有効である。処理液用洗浄カートリッジ22と24は同じ物でも異なるものでも良い。前記処理液用洗浄液は処理液がカチオン性成分を含有している場合、アニオン性の成分を含まない酸性、又は中性の洗浄液が望ましい。同様に凝集物が記録液用吐出部5に生じた場合、記録液用洗浄液カートリッジ23に充填された記録液用洗浄液で洗浄する。また、記録液カートリッジ3を記録液用洗浄液カートリッジ25と交換して流路に残った液を置換して流路内部から洗浄することも有効である。記録液用洗浄カートリッジ23と25は同じ物でも異なるものでも良い。前記記録液用洗浄液は記録液がアニオン性の成分を含有する場合、カチオン性の成分を含まないアルカリ性又は中性の洗浄液が望ましい。このように吐出する液体組成物にあわせて同極又はノニオン性の成分を含有する洗浄液で洗浄する。
【0081】
また、洗浄により生じた廃液はノズルキャップ12から廃液流路16、18を通して廃液タンク13、14に貯める。このとき処理液吐出部を洗浄した廃液と記録液吐出部を洗浄した廃液は混合により凝集物を新たに生じさせて廃液流路16、18を詰まらせないように、別々の経路で廃液タンクに導くことが望ましい。また廃液も凝集物を生じてフォーム体の吸収性を下げたりしない用に別々の廃液タンク13、14に吸収させると良い。
【0082】
また、インクジェット記録ヘッドを外部から洗浄する洗浄方法と内部から洗浄する方法に用いられる処理液洗浄用洗浄液カートリッジと記録液洗浄用洗浄液カートリッジに充填された洗浄液はそれぞれ同一であっても異なっていても良い。
【0083】
本発明の洗浄液が用いられる画像形成装置においては、いずれか一方に少なくとも微粒子成分が含まれる二液を記録媒体上で反応させて画像を形成する工程を有する。該工程を構成する二液は、逆の極性を持つものであってもよい。前記二液が逆極性を持つ場合、二液の反応物である凝集物は粒径が大きくなり、さらに目詰まりの回復が難しくなるが、本発明の洗浄液は二液が逆極性を持つ場合においても凝集物を再分散させる機能により、目詰まりを回復させることができる。
【0084】
本発明においては、前記二液は通常記録液と処理液からなる。かかる場合であっても、本発明の洗浄液は凝集物を再分散する機能を有するため目詰まりの回復ができる。
【0085】
本発明においては、前記処理液のpHが1〜7であり、記録液のpHが7〜1本発明の洗浄剤は凝集物を再分散させる機能を有するので、前記処理液がカチオン性の成分を含有する場合であっても、前期記録液がアニオン性の成分を含有する場合であっても、目詰まりの回復ができる。
【0086】
本発明の洗浄剤は凝集物を再分散させる機能を有するので、前記処理液が微粒子を含有していても、ポリマーを含有していても、処理液が微粒子とポリマーの両方を含有した混合物でも、目詰まりを回復することができる。又、微粒子の中でも特に凝集しやすいコロイダルシリカであっても本発明の洗浄液により凝集物を再分散する機能により目詰まりの回復ができる。
【0087】
本発明の洗浄剤は凝集物を再分散させる機能を有するので、前記記録液の色材が顔料でも、染料でも、記録液が顔料と染料の混合物でも目詰まりの回復ができる。
【0088】
本発明の洗浄剤は凝集物を再分散させる機能を有するので、生じる凝集物の成分が処理液に含有された成分の単体(処理液の濃縮物)でも、記録液に含有された色材の単体(記録液の濃縮物)でも、処理液に含有された成分と記録液に含有された色材の反応物でも、目詰まりを回復することができる。
【0089】
本発明の洗浄剤は凝集物を再分散させる機能を有するので、前記二液が共に記録液の場合においても、目詰まりを回復することができる。
【0090】
本発明の洗浄剤は凝集物を再分散させる機能を有するので、前記二液が共に記録液の場合において、一方の記録液のpHが1〜7であり、他方の記録液のpHがpH7〜9であっても、目詰まりを回復することができる。
【0091】
本発明の洗浄剤は凝集物を再分散させる機能を有するので、一方の記録液がカチオン性の成分を含有し、もう一方の記録液がアニオン性の成分を含有している場合、凝集物の粒径が大きくなり目詰まりの回復が困難になるが、このような場合においても目詰まりを回復できる。
【0092】
本発明の洗浄剤は凝集物を再分散させる機能を有するので、前記二液が共に記録液の場合において、二液の色材が共に顔料でも、目詰まりの回復ができる。
【0093】
本発明の洗浄剤は凝集物を再分散させる機能を有するので、前記二液を反応することによって生じた凝集物の成分が、それぞれの記録液に含有される色材の単体でも、それぞれの記録液に含有される色材同士の反応物であっても、目詰まりの回復ができる。
【0094】
次に、前記記録液について詳しく説明する。
前記記録液に用いる色材としては顔料が用いられ、二液を混合する画像形成方法において一方が微粒子を含有する液体組成物ならば、もう一方の液体組成物は極性が反対の色材が用いられる。微粒子がカチオン性である場合にはアニオン性の染料、あるいは顔料が、電気的に中和され凝集するので画質向上の点で好ましく用いられる。
【0095】
前記記録液に用いられる顔料としては、有機顔料としてアゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジゴ系、ペリレン系、イソインドレノン系、アニリンブラツク、アゾメチン系、ローダミンBレーキ顔料、カーボンブラック等が挙げられ、無機顔料として酸化鉄、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、紺青、カドミウムレッド、クロムイエロー、金属粉が挙げられる。
【0096】
アニオン性基を有する顔料分散剤の例として、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スチレンアクリル樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、水溶性ビニルナフタレンアクリル樹脂、水溶性ビニルナフタレンマレイン酸樹脂、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、カルボキシメチルセルロース、デンプングリコール酸、アルギン酸ナトリウム、ペクチン酸、ヒアルロン酸などを挙げることができる。これらのアニオン系分散剤は、酸の形でも用いられ、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属塩も用いられる。
【0097】
表面にアニオン性基を有する顔料の例としては、カルボキシル基やスルホン酸基を有するカーボン・ブラックがその代表例として挙げられる。その他、フタロシアニン系顔料や、アントラキノン系顔料を酸化処理したり、発煙硫酸で処理したりして、顔料粒子の一部にカルボキシル基やスルホン酸基を導入したものもその例として挙げられる。
【0098】
前記染料としては、カラーインデックスにおいて酸性染料、直接性染料、塩基性染料、反応性染料、食用染料に分類される染料で耐水、耐光性が優れたものが用いられる。これら染料は複数種類を混合して用いられたり、あるいは必要に応じて顔料等の他の色素と混合して用いられる。
【0099】
(a)酸性染料及び食用染料として
C.I.アシッド・イエロー17,23,42,44,79,142
C.I.アシッド・レッド1,8,13,14,18,26,27,35,37,42,52,82,87,89,92,97,106,111,114,115,134,186,249,254,289
C.I.アシッド・ブルー9,29,45,92,249
C.I.アシッド・ブラック1,2,7,24,26,94
C.I.フード・イエロー3,4
C.I.フード・レッド7,9,14
C.I.フード・ブラック1,2
【0100】
(b)直接染料として
C.I.ダイレクト・イエロー1,12,24,26,33,44,50,86,120,132,142,144
C.I.ダイレクト・レッド1,4,9,13,17,20,28,31,39,80,81,83,89,225,227
C.I.ダイレクト・オレンジ26,29,62,102
C.I.ダイレクト・ブルー1,2,6,15,22,25,71,76,79,86,87,90,98,163,165,199,202
C.I.ダイレクト・ブラック19,22,32,38,51,56,71,74,75,77,154,168,171
【0101】
(c)塩基性染料として
C.I.ベーシック・イエロー1,2,11,13,14,15,19,21,23,24,25,28,29,32,36,40,41,45,49,51,53,63,64,65,67,70,73,77,87,91
C.I.ベーシック・レッド2,12,13,14,15,18,22,23,24,27,29,35,36,38,39,46,49,51,52,54,59,68,69,70,73,78,82,102,104,109,112
C.I.ベーシック・ブルー1,3,5,7,9,21,22,26,35,41,45,47,54,62,65,66,67,69,75,77,78,89,92,93,105,117,120,122,124,129,137,141,147,155
C.I.ベーシック・ブラック2,8
【0102】
(d)反応性染料として
C.I.リアクティブ・ブラック3,4,7,11,12,17
C.I.リアクティブ・イエロー1,5,11,13,14,20,21,22,25,40,47,51,55,65,67
C.I.リアクティブ・レッド1,14,17,25,26,32,37,44,46,55,60,66,74,79,96,97
C.I.リアクティブ・ブルー1,2,7,14,15,23,32,35,38,41,63,80,95等が使用できる。
【0103】
前記記録液には、乾燥による記録ヘッドのノズルの詰まりを防止するためなどの目的で、色材の他に、水溶性有機溶媒が使用される。水溶性有機溶媒には湿潤剤、浸透剤が含まれる。湿潤剤は乾燥による記録ヘッドのノズルの詰まりを防止することを目的に添加される。湿潤剤の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、グリセリン、1,2,6−へキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエ−テル額;N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム等の含窒素複素環化合物;ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノ−ル等の含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、γ−ブチロラクトン等である。これらの溶媒は、水とともに単独もしくは複数混合して用いられる。
【0104】
また、浸透剤は記録液と被記録材の濡れ性を向上させ、浸透速度を調整する目的で添加される。浸透剤としては、下記式(I)〜(IV)で表されるものが好ましい。すなわち、下記式(I)のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系界面活性剤、式(II)のアセチレングリコール系界面活性剤、下記式(III)のポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤ならびに式(IV)のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル系界面活性剤は、液の表面張力を低下させることができるので、濡れ性を向上させ、浸透速度を高めることができる。
【0105】
【化7】
Figure 0004175499
(Rは分岐していても良い炭素数6〜14の炭化水素鎖、k:5〜20)
【0106】
【化8】
Figure 0004175499
(m、nは0〜40)
(m、n≦20,0<m+n≦40)
【0107】
【化9】
Figure 0004175499
(Rは分岐してもよい炭素数6〜14の炭化水素鎖)
【0108】
【化10】
Figure 0004175499
(Rは炭素数6〜14の炭化水素鎖、m、nは20以下の数)
【0109】
前記式(I)〜(IV)の化合物以外では、例えばジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールクロロフェニルエーテル等の多価アルコールのアルキル及びアリールエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体等のノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、エタノール、2−プロパノール等の低級アルコール類が用いられ、特にジエチレングリコールモノブチルエーテルが用いられる。
【0110】
次に、前記処理液について説明する。該処理液は記録液中の色材と反応するポリマーを含有することがある。粒子形についても特に限定はなく、球状、数珠状、不定形のいずれも用いられる。
【0111】
例えばポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリイミン、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリビニルピリジン、アミノアセタール化ポリビニルアルコール、イオネンポリマー、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルベンジルホスホニウム、ポリアルキルアリルアンモニウム、ポリアミジン、ポリアミンスルホン、カチオンでん粉などのカチオン性高分子化合物が挙げられる。また、カチオン性高分子化合物として、高級アルキルアミン、高級アルキルアンモニウム化合物または多価アミン化合物も用いられる。
【0112】
前記アルキルアミンまたは級アルキルアンモニウム化合物の例として、ラウリルアミン、ステアリルアミン、セチルアミン、ベヘニルアミン、ジメチルステアリルアミン、ラウリルトリメチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウム、ベヘニルトリメチルアンモニウム、ジオクチルジメチルアンモニウム、ジステアリルジメチルアンモニウム、ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、などが挙げられる。また、これらのエチレンオキシド付加物も用いられる。
【0113】
前記多価アミン化合物の具体例としては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミン、ピペラジン、ヘキサメチレンイミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、ヘプタエチレンオクタミン、ナノエチレンデカミン、トリエチレンテトラミン、トリエチレン−ビス(トリメチレン)ヘキサミン、ビス(3−アミノエチル)アミンメチレンジアミン、N,N‘−ビス−(3−アミノプロピル)プトレッシン、1,4−ジアザシクロヘプタン、1,5−ジアザシクロオクタン、1,4,11,14−テトラアザトクロエイコサン、1,2−ジアミノプロパン−3−オール、フェニレンジアミン、トリアミノベンゼン、テトラアミノベンゼン、ペンタアミノベンゼン、などが挙げられる。
【0114】
前記処理液は記録液中の色材と反応する微粒子を含有することがある。微粒子は有機微粒子であることがあり、無機微粒子であることがあり、有機無機複合微粒子であることもある。粒子形についても特に限定はなく、球状、数珠状、不定形のいずれも用いられる。
【0115】
前記有機微粒子としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル共重合体、ポリメチルメタクリレート、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリアミド樹脂、弗素系樹脂、α,β−不飽和エチレン性単量体をエマルジョン重合等により得られる重合体等が挙げられる。
無機微粒子としては、炭酸カルシウムなどの無機塩と、シリカ(SiO)などの無機酸化物に大別される。
【0116】
前記無機塩の具体例としては、炭酸カルシウム、硝酸カルシウム、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸鉄などが挙げられる。水系処理液として用いる場合には、炭酸カルシウム、硝酸カルシウム、硫酸鉄などの水に溶解度が低いものが用いられる。また、これらはカチオン化処理することでさらに色材の吸着能力、凝集能力を高められる。
前記無機微粒子の具体例としては、シリカ(SiO)、シリカのカチオン化物、二酸化チタン、アルミナ(Al)等が挙げられる。
【0117】
無機微粒子の中では反応性の点でカチオン性シリカが特に用いられている。カチオン性シリカは、シリカの表面がカチオン化処理されたものであれば用いられている。カチオン化するには、シリカ表面に化学的、物理的にカチオン性化合物を導入すれば良い。例えば、シリカのシラノール基にアミノ化合物をカップリングすることで、あるいはアルミニウム化合物を反応させることで化学的に表面処理される。また、シリカとカチオン性化合物を溶剤中で混合し、カチオン性化合物を物理的に吸着させた後に溶剤を除去することで物理的に表面処理される。その際、核材として用いるアニオン性シリカの具体例としては、ST−ZL、ST−20、ST−30、ST−40、ST−C、ST−N、ST−O、ST−S、ST−50、ST−20L、ST−OL、ST−XS、ST−YL、ST−XL、ST−UP、ST−OUP(以上、日産化学製)、Cataloid SI−350、SI−500(以上、デュポン製)、Nipgel AY−220、AY−420、AY−460(以上、日本シリカ製)等が挙げられる。
【0118】
具合的には、シリカのカチオン化物としては、ST−AK(日産化学製)が挙げられる。アルミナとしては、アルミナゾル100、200、520(以上、日産化学製)等が挙げられる。二酸化チタンとしてはチタニアシリーズ(出光興産製)が挙げられる。これらの微粒子の中には既に水分散体として入手できるものも存在する。
【0119】
また、コロイダルシリカ、特にカチオン性コロイダルシリカも用いられる。該カチオン性コロイダルシリカは該無機微粒子の中でも色材との反応性が特に高く、これを用いた処理液とインクを組み合わせたインクセットにおいて、より高い画像品質が得られるからである。
【0120】
前記微粒子はカチオン性無機有機複合微粒子も用いられ、粒子状のカチオン性無機有機複合微粒子であればいずれも用いられる。
【0121】
カチオン性無機有機複合微粒子は、無機微粒子の表面にカチオン性有機化合物を吸着させたり、逆に有機化合物の表面にカチオン性無機化合物を吸着させることで得られる。例えば、カチオン性高分子で被覆された無機有機複合微粒子は、無機微粒子を水等の溶媒中に分散させておき、これにカチオン性高分子を水、あるいは、水溶性有機溶媒の溶液の状態で徐々に加えることで得られる。
【0122】
カチオン性高分子の具体例としては、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリイミン、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリビニルピリジン、アミノアセタール化ポリビニルアルコール、イオネンポリマー、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルベンジルホスホニウム、ポリアルキルアリルアンモニウム、ポリアミジン、ポリアミンスルホン、カチオンでん粉などのカチオン性高分子化合物を挙げることができる。
【0123】
微粒子の添加量は処理液に対しての10wt%を超えて加えられ、15wt%以上加えられることもある。含有率が10wt%以下の場合、画質改善効果が充分に得られない。なお、複数の微粒子を併用して用いられることもある。色材と反応性を有する微粒子としては、無機微粒子が用いられる。該無機微粒子は色材との反応性が微粒子の中でも特に高く、該無機微粒子を用いた処理液とインクを組み合わせたインクセットにおいて、より高い画像品質が得られるので用いられる。
【0124】
微粒子の平均粒子径は500nm以下であり、200nm以下のものが吐出安定性の観点から用いられる。500nm以上である場合、吐出ヘッドの目詰まりが生じやすくなり、吐出不良が生じやすくなる。
平均粒子径は光学式粒度分布計で測定することができ、粒子数50%の粒子径をもって表わす。
【0125】
微粒子は水を主成分とするビヒクルに分散処理されて処理液となる。分散する際には分散を安定化させるために解膠剤が用いられる。解膠剤とは帯電性粒子表面に電気二重層を形成し、電気二重層が静電的に反発して粒子の接近を防止し、分散を安定化させるものである。カチオン性微粒子は中性から酸性にかけては正に帯電するため、陰イオン源である酢酸、硝酸、塩酸、蟻酸、乳酸、及び、これらのアルカリ金属塩、オキシ塩化ジルコニウム水和物等のジルコニウム化合物、ピロリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、タウリン等が解膠剤として用いられる。
【0126】
前記処理液は次の方法によって製造することができる。微粒子と水と解膠剤を混合し、分散液を調合する。必要に応じて水溶性溶剤を添加し、解膠機によって解膠する。この際使用される解膠機としては、高速回転高せん断型攪拌解膠機、デゾルバー、コロイドミル、ホモジナイザー、超音波式解膠機などを挙げられ、より具体的には、T.K.オートホモミキサー、T.K.ホモミックラインフロー、ウルトラホモミキサー、NNKコロイドミルなどが挙げられる。解膠時の回転数は、解膠機の種類、構造によって変わるが、通常500〜10000rpmであり、2000〜8000rpmであることもある。解膠時の温度は5〜100℃である。解膠時間は解膠機の種類、構造によって変わるが、0.01〜48時間である。
【0127】
前記処理液には水溶性有機溶媒も含有される。水溶性有機溶媒には湿潤剤、浸透剤が含まれる。湿潤剤は乾燥による記録ヘッドのノズルの詰まりを防止することを目的に添加される。湿潤剤の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、グリセリン、1,2,6−へキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエ−テル額;N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム等の含窒素複素環化合物;ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノ−ル等の含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、γ−ブチロラクトン等である。これらの溶媒は、水とともに単独もしくは複数混合して用いられる。
【0128】
これらの中で特に用いられるものは、ジエチレングリコール、チオジエタノール、ポリエチレングリコール200〜600、トリエチレングリコール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、ペトリオール、1,5−ペンタンジオール、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチルピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノンであり、特にN−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン等のピロリドン誘導体が用いられる。これらは、高い溶解性と水分蒸発により噴射特性不良の防止に対して優れた効果を得るために用いられる。
【0129】
また、浸透剤は処理液と被記録材の濡れ性を向上させ、浸透速度を調整する目的で添加される。浸透剤としては、下記式(I)〜(IV)で表されるものが好ましい。すなわち、下記式(I)のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系界面活性剤、式(II)のアセチレングリコール系界面活性剤、下記式(III)のポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤ならびに式(IV)のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル系界面活性剤は、液の表面張力を低下させることができるので、濡れ性を向上させ、浸透速度を高めるために添加される。
【0130】
【化11】
Figure 0004175499
(Rは分岐していても良い炭素数6〜14の炭化水素鎖、k:5〜20)
【0131】
【化12】
Figure 0004175499
(m、nは0〜40)
(m、n≦20、0<m+n≦40)
【0132】
【化13】
Figure 0004175499
(Rは分岐してもよい炭素数6〜14の炭化水素鎖)
【0133】
【化14】
Figure 0004175499
(Rは炭素数6〜14の炭化水素鎖、m、nは20以下の数)
【0134】
前記式(I)〜(IV)の化合物以外では、例えばジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールクロロフェニルエーテル等の多価アルコールのアルキル及びアリールエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体等のノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、エタノール、2−プロパノール等の低級アルコール類が用いられ、特にジエチレングリコールモノブチルエーテルが用いられる。
【0135】
また、界面活性剤も処理液に添加され、よくカチオン性化合物が用いられる。
カチオン性界面活性剤は、表面張力を下げて被記録材との濡れ性を高めて微粒子層を速やかに形成すると共に、アニオン性色材を凝集する作用があり、画質改善に効果があるので添加される。
【0136】
具体例として例えば、前記カチオン性化合物として第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリン型化合物等のカチオン性界面活性剤を用いても良い。具体的には、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、セチルピリジニウムクロライド、2−ヘプタデセニルヒドロキシエチルイミダゾリン等が挙げられる。
【0137】
また、カチオン性界面活性剤として市販品のカチオンG50(三洋化成(株)社製)等も添加される。
【0138】
前記処理液の表面張力は、通常20〜60dyne/cmであり、被記録材との濡れ性と液滴の粒子化の両立を考慮する場合は30〜50dyne/cmである。
【0139】
前記処理液の粘度は、通常1.0〜20.0cPであり、吐出安定性を考慮する場合は3.0〜10.0cPである。
【0140】
前記処理液の表面張力は、通常20〜60dyne/cmであり、被記録材との濡れ性と液滴の粒子化の両立を考慮する場合は30〜50dyne/cmである。
【0141】
前記処理液、及び/又は記録液は、防腐防黴剤を含有することがある。防腐防黴剤を含有することによって、菌の繁殖を押さえることができ、保存安定性、画質安定性を高めることができる。防腐防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、イソチアゾリン系化合物、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が挙げられる。
尚、市販品の防腐防黴剤としてPROXELLV(S)〔アビシア(株)社製;(主成分:1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン/水酸化ナトリウム)〕が挙げられる。
【0142】
前記処理液、及び/又は記録液は、pH調整剤を含有することがある。
pH調整剤としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、ジエタノールアミン、トリエタノ−ルアミン等のアミン類、硼酸、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸等が挙げられる。
【0143】
本発明の洗浄液が用いられる画像形成装置について、図3を用いて説明する。図3の画像形成装置は、処理液および記録液をカートリッジ2、3に収納し、処理液および記録液がカートリッジから記録ヘッドに供給させる。
ここで、カートリッジ2,3は処理液用、色毎の記録液用が分離された状態で取り付けられている。
【0144】
記録ヘッドは、キャリッジ6に搭載され、主走査モータ9で駆動されるタイミングベルト8によってガイドシャフト7にガイドされて移動する。一方、被記録材10はプラテンによって記録ヘッド4、5と対面する位置に置かれる。
【0145】
処理液が吐出される処理液用吐出ヘッド4がキャリッジの記録液吐出ヘッド5の並びの端、又は両端に設けられ、記録液吐出ヘッド5からはそれぞれイエロー記録液、マゼンタ記録液、シアン記録液、そしてブラック記録液が吐出される。
【0146】
このような態様の記録ヘッドにおいては、処理液の吐出ノズルが左右の端に設けられているため、記録ヘッドがキャリッジ上を往復する往路、復路いずれにおいても印字が可能である。すなわち、往路、復路のいずれにおいても処理液を先に付着させて、その上からカラー記録液を付着させること、あるいは、その逆が可能であり、記録ヘッドの移動方向の違いによる画像濃度差が生じない。
【0147】
上記画像形成装置においては、カートリッジを取り替えることで、処理液、記録液を補充することができる。また、このカートリッジは記録ヘッドと一体化されたものであってもよい。
【0148】
【実施例】
以下本発明について実施例に基づき詳細に説明する。但し、これらの実施例は本発明をなんら限定するものではない。尚、以下の配合における部数は全て重量部である。
【0149】
成分の極性が逆極性である二液の組合せを2種類用いて、これら反応によって生じる凝集物を用意した。即ち、カチオン性成分を含有する処理液とアニオン成分を含有する記録液、またはカチオン成分を含有する記録液とアニオン成分を含有する記録液を用いて、これら反応によって生じる凝集物を用意した。
【0150】
前記凝集物は処理液を吐出するインクジェット記録ヘッドに記録液が付着して生じる場合と、記録液を吐出するインクジェット記録ヘッドに処理液が付着して生じる場合の二通りを想定した。具体的には、カチオン成分過多の場合を想定して反応性を有する成分の重量比(カチオン性成分:アニオン性成分)が3:2になるように混合して凝集物を作成し、アニオン成分過多の場合を想定して重量比(カチオン性成分:アニオン性成分)が2:3になるように混合して凝集物を作成した。これらの凝集物に対してそれぞれ以下に挙げる洗浄液を用いて凝集物を希釈し、得られた凝集物の再分散液の粘度、粒径等を測定し、再分散力を比較評価した。
【0151】
また、実際にインクジェットプリンターを使って、処理液を吐出するインクジェット記録ヘッド、記録液を吐出するインクヘッドにそれぞれ記録液、処理液を付着させて凝集物による目詰まりを故意に生じさせ、洗浄液による吐出の回復を試みた。
【0152】
次に実施例、比較例で使用した処理液、記録液、洗浄液の成分について説明する。
【0153】
《処理液1》
Figure 0004175499
【0154】
《処理液2》
Figure 0004175499
【0155】
《記録液1》
Figure 0004175499
【0156】
《記録液2》
Figure 0004175499
【0157】
顔料分散液
ポリ−N,N′−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウム塩(Mw=3700)を2部、ジエチレングリコール5部、イオン交換水78部を混合し、ウォーターバスで70℃に加温し、樹脂分を完全に溶解させた。この溶液に比表面積が180m2/g、DBPAが122m1/100gのカーボンブラックを15部加え、30分間プレミキシングを行った後、下記の条件で分散処理を行った。
【0158】
分散機:サンドグラインダー(五十嵐機械製)
粉砕メディア:ジルコニアビーズlmm径
粉砕メディア充填率:50%(体積)
粉砕時間:3時間
さらに、遠心分離処理(12000rpm、20分)を行い、粗大粒子を除去して分散液3とした。これはカチオン性の樹脂分散型カーボンブラックである。
【0159】
≪記録液3≫
Figure 0004175499
【0160】
《記録液4》
Figure 0004175499
LiOH水溶液でpH10.5に調整して用いた。
【0161】
[洗浄液]
<洗浄液1>
2−ピロリドン 10.0部
ノニオン性界面活性剤
(日本油脂(株):ディスパノールTOC) 2.0部
水 残量
【0162】
酸性洗浄液
<洗浄液2>
洗浄液1を溶媒として0.1Nに調整した酢酸水溶液。
<洗浄液3>
洗浄液1を溶媒として0.1Nに調整した硝酸水溶液。
【0163】
塩基性洗浄液
<洗浄液4>
洗浄液1を溶媒として0.1Nに調整したジエタノールアミン水溶液。
<洗浄液5>
洗浄液1を溶媒として0.1Nに調整した水酸化ナトリウム水溶液。
【0164】
カチオン性界面活性剤を含有する洗浄液
<洗浄液6>
ノニオン性界面活性剤(日本油脂(株):ディスパノールTOC)2.0部の代わりにカチオン性界面活性剤(三洋化成(株)製:カチオンG50)2.0部を用いた以外は洗浄液1と同様に作製したビヒクルを溶媒として、0.1Nに調整した硝酸水溶液。
【0165】
アニオン性界面活性剤を含有する洗浄液
<洗浄液7>
ノニオン性界面活性剤(日本油脂(株):ディスパノールTOC)2.0部の代わりにアニオン性界面活性剤(日光ケミカルズ(株):NIKKOLECTD−3NEX)2.0部を用いた以外は洗浄液1と同様に作製したビヒクルを溶媒として、0.1Nに調整した水酸化ナトリウム水溶液。
【0166】
<比較洗浄液1>
水 100.0部
【0167】
<比較洗浄液2>
2−ピロリドン 10.0部
水 残量
【0168】
記録液1〜4、処理液1〜2のpH、粘度、粒径を表1に、洗浄液1〜7、比較洗浄液1〜2のpH、粘度を表2に示す。
【0169】
【表1】
Figure 0004175499
【0170】
【表2】
Figure 0004175499
【0171】
<実施例1>
処理液を吐出するヘッドにインクが付着して出来る凝集物を想定して、処理液1:6.0gと記録液1:6.0gを混合して反応させた微粒子凝集物(カチオン性シリカ微粒子:アニオン性顔料=3:2)に洗浄液1を30ml加えて前後の粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0172】
<実施例2>
洗浄液1の代わりに洗浄液2を用いた他は実施例1と同様にして、処理液と記録液を混合して反応させた微粒子凝集物の、洗浄液を加える前後における粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0173】
<実施例3>
洗浄液1の代わりに洗浄液3を用いた他は実施例1と同様にして、処理液と記録液を混合して反応させた微粒子凝集物の、洗浄液を加える前後における粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0174】
<実施例4>
洗浄液1の代わりに洗浄液6を用いた他は実施例1と同様にして、処理液と記録液を混合して反応させた微粒子凝集物の、洗浄液を加える前後における粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0175】
<比較例1>
洗浄液1の代わりに比較洗浄液1を用いた他は実施例1と同様にして、処理液と記録液を混合して反応させた微粒子凝集物の、洗浄液を加える前後における粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0176】
<比較例2>
洗浄液1の代わりに比較洗浄液2を用いた他は実施例1と同様にして、処理液と記録液を混合して反応させた微粒子凝集物の、洗浄液を加える前後における粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0177】
実施例1〜4、比較例1〜2で粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した結果を一覧表にして表3に示す。
【0178】
【表3】
Figure 0004175499
【0179】
比較例2と実施例1の比較により、界面活性剤には粘度を低下させ粒径を減少させる効果があることがわかる。
【0180】
実施例1と実施例2の比較により、カチオン過多の凝集物に対して実施例2の方が粘度を低下させ、粒径を減少させる効果があることから、有機酸を含有することにより洗浄効果が向上することがわかった。同様に実施例1と実施例3の比較によりカチオン過多の凝集物に対して実施例3の方が粘度を低下させ、粒径を減少させる効果があることから、有機酸を含有することにより洗浄効果が向上することがわかった。以上の実験事実によりカチオン過多の凝集物に対して酸を含有する洗浄液は洗浄効果がより高くなることがわかった。
【0181】
実施例3と実施例4の比較により、カチオン過多の凝集物に対して実施例4の方が粘度を低下させ、粒径を減少させる効果があることから、洗浄液にカチオン性界面活性剤を含有させることによりノニオン性界面活性剤よりも洗浄効果が向上することがわかった。
【0182】
<実施例5>
記録液を吐出するヘッドに処理液が付着して出来る凝集物を想定して、処理液1:4.0gと記録液1:9.0gを混合して反応させた微粒子凝集物(カチオン性シリカ微粒子:アニオン性顔料=2:3)に洗浄液1を30ml加えて前後の粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0183】
<実施例6>
洗浄液1の代わりに洗浄液4を用いた他は実施例5と同様に、処理液と記録液を混合して反応させた微粒子凝集物の前後の粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0184】
<実施例7>
洗浄液1の代わりに洗浄液5を用いた他は実施例5と同様に、処理液と記録液を混合して反応させた微粒子凝集物の、洗浄液を加える前後における粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0185】
<実施例8>
洗浄液1の代わりに洗浄液7を用いた他は実施例5と同様に、処理液と記録液を混合して反応させた微粒子凝集物の、洗浄液を加える前後における粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0186】
<比較例3>
洗浄液1の代わりに比較洗浄液1を用いた他は実施例5と同様に、処理液と記録液を混合して反応させた微粒子凝集物の、洗浄液を加える前後における粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0187】
<比較例4>
洗浄液1の代わりに比較洗浄液2を用いた他は実施例5と同様に、処理液と記録液を混合して反応させた微粒子凝集物の、洗浄液を加える前後における粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0188】
実施例5〜8、比較例3〜4で粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した結果を一覧表にして表4に示す。
【0189】
【表4】
Figure 0004175499
【0190】
実施例5と実施例6の比較によりアニオン過多の凝集物に対して実施例6の方が粘度を減少させ、粒径を減少させる効果があることから、有機塩基を含有することで洗浄液はアニオン過多の凝集物に対してより高い洗浄効果を得られることがわかった。
さらに実施例7と実施例8の比較からアニオン過多の凝集物に対して実施例7より実施例8の方が粘度を減少増加させ、粒径を減少させる効果があることから、アニオン性界面活性剤を含有する洗浄液はアニオン過多の凝集物に対してより高い洗浄効果を得られることがわかった。
【0191】
<実施例9>
処理液1をヘッドに充填したインクジェットプリンター《リコー社製:IpsioJet300改造機・ピエゾヘッド》に対し、インクジェット記録ヘッドに記録液1を吹き付け故意に目詰まりを生じさせた。次に処理液1を充填したインクカートリッジを、洗浄液1を充填した洗浄液カートリッジと取り替え、インクジェット記録ヘッドに洗浄液1を吹き付けて洗浄を行った後、インクジェット記録ヘッドを洗浄液1に浸漬させた。次に吸引によるインクジェット記録ヘッドのクリーニングを行った後、このインクジェットプリンターの印字試験を行ない、処理液を吐出するインクジェット記録ヘッドに生じた凝集物による目詰まりの評価を行った。
【0192】
<実施例10>
洗浄液1の代わりに洗浄液2を用いた他は実施例9と同様にしてインクジェットプリンターの印字試験を行ない、目詰まりの評価を行った。
【0193】
<実施例11>
洗浄液1の代わりに洗浄液3を用いた他は実施例9と同様にしてインクジェットプリンターの印字試験を行ない、目詰まりの評価を行った。
【0194】
<実施例12>
洗浄液1の代わりに洗浄液6を用いた他は実施例9と同様にしてインクジェットプリンターの印字試験を行ない、目詰まりの評価を行った。
【0195】
<比較例5>
洗浄液1の代わりに比較洗浄液1を用いた他は実施例9と同様にしてインクジェットプリンターの印字試験を行ない、目詰まりの評価を行った。
【0196】
<比較例6>
洗浄液1の代わりに比較洗浄液2を用いた他は実施例9と同様にしてインクジェットプリンターの印字試験を行ない、目詰まりの評価を行った。
【0197】
実施例9〜12、比較例5〜6で目詰まりの評価を行った結果を一覧表にして表5に示す。
【0198】
【表5】
Figure 0004175499
【0199】
表5の目詰まり評価基準
処理液を紙に印字し(5cm×5cmのベタ画像)、処理液の吐出状態を観察した。評価は以下の基準で行なった。
○……吐出不良無し。全面均一なベタ印字がなされている。
△……一部ノズルで吐出不良を起こしている。
×……すべてのノズルで吐出不良を起こしている。
とした。
インクジェット記録ヘッドの回復液への浸漬時間0、0.05、0.1、0.5、1.0、3.0、6.0、12、24、48、72、120[h]時間ごとにそれぞれヘッド吸引の後、吐出を試みた。
【0200】
五日間の実験期間で、比較例5、6の洗浄液はインクジェット記録ヘッドの目詰まりの回復は出来なかった。
【0201】
比較例6と実施例9の比較によりノニオン性界面活性剤を用いる事で2液混合による反応で生じた凝集物の洗浄効果は増すことがわかった。
【0202】
実施例11と実施例10の比較により有機酸を用いる事で2液混合による反応で生じた凝集物の洗浄効果は増すことがわかった。
【0203】
実施例11と実施例12の比較によりカチオン過多の凝集物に対し、カチオン性界面活性剤を用いる事でノニオン性界面活性剤よりも2液混合による反応で生じた凝集物の洗浄効果は増すことがわかった。
【0204】
<実施例13>
記録液1をヘッドに充填したインクジェットプリンター《リコー社製:IpsioJet300改造機・ピエゾヘッド》に対し、インクジェット記録ヘッドに処理液1を吹き付け故意に目詰まりを生じさせた。次に記録液1を充填したインクカートリッジを、洗浄液1を充填した洗浄液カートリッジと取り替え、インクジェット記録ヘッドに洗浄液1を吹き付けて洗浄を行った後、インクジェット記録ヘッドを洗浄液1に浸漬させた。次に吸引によるインクジェット記録ヘッドのクリーニングを行った後、このインクジェットプリンターの印字試験を行ない、処理液を吐出するインクジェット記録ヘッドに生じた凝集物による目詰まりの評価を行った。
【0205】
<実施例14>
実施例13で洗浄液1の代わりに洗浄液4を用いた他は実施例13と同様にしてインクジェットプリンターの印字試験を行ない、目詰まりの評価を行った。
【0206】
<実施例15>
実施例13で洗浄液1の代わりに洗浄液5を用いた他は実施例13と同様にしてインクジェットプリンターの印字試験を行ない、目詰まりの評価を行った。
【0207】
<実施例16>
実施例13で洗浄液1の代わりに洗浄液7を用いた他は実施例13と同様にしてインクジェットプリンターの印字試験を行ない、目詰まりの評価を行った。
【0208】
<比較例7>
実施例13で洗浄液1の代わりに比較洗浄液1を用いた他は実施例13と同様にしてインクジェットプリンターの印字試験を行ない、目詰まりの評価を行った。
【0209】
<比較例8>
実施例13で洗浄液1の代わりに比較洗浄液2を用いた他は実施例13と同様にしてインクジェットプリンターの印字試験を行ない、目詰まりの評価を行った。
【0210】
実施例13〜16、比較例7〜8で目詰まりの評価を行った結果を一覧表にして表6に示す。
【0211】
【表6】
Figure 0004175499
【0212】
表6の目詰まり評価基準
処理液を紙に印字し(5cm×5cmのベタ画像)、処理液の吐出状態を観察した。評価は以下の基準で行なった。
○……吐出不良無し。全面均一なベタ印字がなされている。
△……一部ノズルで吐出不良を起こしている。
×……すべてのノズルで吐出不良を起こしている。
とした。
インクジェット記録ヘッドの回復液への浸漬時間0、0.05、0.1、0.5、1.0、3.0、6.0、12、24、48、72、120[h]時間ごとにそれぞれヘッド吸引の後、吐出を試みた。
【0213】
比較例8と実施例13の比較によりノニオン性界面活性剤を用いる事で2液混合による反応で生じた凝集物の洗浄効果は増すことがわかった。
【0214】
実施例13と実施例14、15、16の比較により塩基を用いる事で2液混合による反応で生じたアニオン成分過多の凝集物に対する洗浄効果は増すことがわかった。
【0215】
実施例15と実施例16の比較により、アニオン性界面活性剤を用いる事でノニオン性界面活性剤よりも2液混合による反応で生じたアニオン成分過多の凝集物に対する洗浄効果は増すことがわかった。
【0216】
<実施例17>
処理液を吐出するヘッドにインクが付着して出来る凝集物を想定して処理液1:6.0gと記録液2:6.0gを混合して反応させた微粒子凝集物(カチオン性シリカ微粒子:アニオン性染料=3:2)に洗浄液2を30ml加えて前後の粘度変化、pH変化、粒径変化を観察した。
【0217】
<実施例18>
処理液を吐出するヘッドにインクが付着して出来る凝集物を想定して処理液2:6.0gと記録液1:6.0gを混合して反応させた微粒子凝集物(カチオン性ポリマー:アニオン性顔料=3:2)に洗浄液2を30ml加えて前後の粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0218】
<実施例19>
極性が異なるインクが付着して出来る凝集物を想定して処理液3:6.0gと記録液1:6.0gを混合して反応させた微粒子凝集物(カチオン性顔料:アニオン性顔料=3:2)に洗浄液2を30ml加えて前後の粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0219】
<実施例20>
極性が異なるインクが付着して出来る凝集物を想定して記録液3:6.0gと記録液2:6.0gを混合して反応させた微粒子凝集物(カチオン性顔料:アニオン性染料=3:2)に洗浄液2を30ml加えて前後の粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0220】
<実施例21>
極性が異なるインクが付着して出来る凝集物を想定して記録液4:6.0gと記録液1:6.0gを混合して反応させた微粒子凝集物(カチオン性染料:アニオン性顔料=3:2)に洗浄液2を30ml加えて、洗浄液2を加える前後の粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0221】
<比較例9>
洗浄液2の代わりに比較洗浄液2を用いた他は実施例19と同様にして処理液と記録液を混合して反応させた微粒子凝集物の、洗浄液を加える前後における粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0222】
<比較例10>
洗浄液2の代わりに比較洗浄液2を用いた他は実施例20と同様にして処理液と記録液を混合して反応させた微粒子凝集物の、洗浄液を加える前後における粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0223】
<比較例11>
洗浄液2の代わりに比較洗浄液2を用いた他は実施例19と同様にして処理液と記録液を混合して反応させた微粒子凝集物の、洗浄液を加える前後における粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0224】
<比較例12>
洗浄液2の代わりに比較洗浄液2を用いた他は実施例20と同様にして処理液と記録液を混合して反応させた微粒子凝集物の、洗浄液を加える前後における粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0225】
<比較例13>
洗浄液2の代わりに比較洗浄液2を用いた他は実施例21と同様にして処理液と記録液を混合して反応させた微粒子凝集物の、洗浄液を加える前後における粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0226】
実施例17〜21、比較例9〜13で粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した結果を一覧表にして表7に示す。
【0227】
【表7】
Figure 0004175499
【0228】
いずれのカチオン成分を含む液体組成物とカチオン成分を含む液体組成物の凝集において、3:2の混合では混合により凝集を生じたとき増粘をする。比較例と実施例の粒径の比較から、いずれの場合においても凝集物はビヒクルを洗浄液とした時に比べて酸を含む洗浄液で再分散をし、塩基を含む洗浄液でより凝集が大きくなることが明らかとなった。
【0229】
<実施例22>
処理液を吐出するヘッドにインクが付着して出来る凝集物を想定して処理液1:4.0gと記録液2:9.0gを混合して反応させた微粒子凝集物(カチオン性シリカ微粒子:アニオン性染料=2:3)に洗浄液5を30ml加えて、洗浄液を加える前後の粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0230】
<実施例23>
処理液を吐出するヘッドにインクが付着して出来る凝集物を想定して処理液2:4.0gと記録液1:9.0gを混合して反応させた微粒子凝集物(カチオン性ポリマー:アニオン性顔料=2:3)に洗浄液5を30ml加えて、洗浄液を加える前後の粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0231】
<実施例24>
極性が異なるインクが付着して出来る凝集物を想定して記録液3:4.0gと記録液1:9.0gを混合して反応させた微粒子凝集物(カチオン性顔料:アニオン性顔料=2:3)に洗浄液5を30ml加えて、洗浄液を加える前後の粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0232】
<実施例25>
極性が異なるインクが付着して出来る凝集物を想定して記録液3:4.0gと記録液2:9.0gを混合して反応させた微粒子凝集物(カチオン性顔料:アニオン性染料=2:3)に洗浄液5を30ml加えて、洗浄液を加える前後の粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0233】
<実施例26>
極性が異なるインクが付着して出来る凝集物を想定して記録液4:4.0gと記録液1:9.0gを混合して反応させた微粒子凝集物(カチオン性染料:アニオン性顔料=2:3)に洗浄液5を30ml加えて、洗浄液を加える前後の粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0234】
<比較例14>
洗浄液5の代わりに比較洗浄液2を用いた他は実施例22と同様に、処理液と記録液を混合して反応させた微粒子凝集物の、洗浄液を加える前後における粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0235】
<比較例15>
洗浄液5の代わりに比較洗浄液2を用いた他は実施例23と同様に、処理液と記録液を混合して反応させた微粒子凝集物の、洗浄液を加える前後における粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0236】
<比較例16>
洗浄液5の代わりに比較洗浄液2を用いた他は実施例24と同様に、処理液と記録液を混合して反応させた微粒子凝集物の、洗浄液を加える前後における粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0237】
<比較例17>
洗浄液5の代わりに比較洗浄液2を用いた他は実施例25と同様に、処理液と記録液を混合して反応させた微粒子凝集物の、洗浄液を加える前後における粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0238】
<比較例18>
洗浄液5の代わりに比較洗浄液2を用いた他は実施例26と同様に、処理液と記録液を混合して反応させた微粒子凝集物の、洗浄液を加える前後における粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した。
【0239】
実施例22〜26、比較例14〜18で粘度変化、pH変化、粒径変化を測定した結果を一覧表にして表8に示す。
【0240】
【表8】
Figure 0004175499
【0241】
いずれのカチオン成分を含む液体組成物とアニオン成分を含む液体組成物の凝集において、2:3の混合では混合により凝集を生じたとき増粘をした。比較例と実施例の粒径の比較から、いずれの場合においても凝集物はビヒクルを洗浄液とした時に比べて酸を含む洗浄液で凝集が大きくなり、塩基を含む洗浄液で再分散することが明らかとなった。
【0242】
<実施例27>
処理液1をヘッドに充填したインクジェットプリンター《リコー社製:IpsioJet300改造機・ピエゾヘッド》に対し、インクジェット記録ヘッドに記録液2を吹き付け故意に目詰まりを生じさせた。次に処理液1を充填したインクカートリッジを、洗浄液2を充填した洗浄液カートリッジと取り替え、インクジェット記録ヘッドに洗浄液2を吹き付けて洗浄を行った後、インクジェット記録ヘッドを洗浄液2に浸漬させた。次に吸引によるインクジェット記録ヘッドのクリーニングを行った後、このインクジェットプリンターの印字試験を行ない、処理液を吐出するインクジェット記録ヘッドに生じた凝集物による目詰まりの評価を行った。
【0243】
<実施例28>
処理液1の代わりに処理液2を用い、記録液2の代わりに記録液1を用いた他は実施例27と同様にしてインクジェットプリンターの印字試験を行ない、目詰まりの評価を行った。
【0244】
<実施例29>
処理液1の代わりに記録液3を用いたほかは実施例27と同様にしてインクジェットプリンターの印字試験を行ない、目詰まりの評価を行った。
【0245】
<実施例30>
実施例27で処理液1の代わりに記録液3を用い、記録液2の代わりに記録液1を用いた他は実施例27と同様にしてインクジェットプリンターの印字試験を行ない、目詰まりの評価を行った。
【0246】
<実施例31>
処理液1の代わりに記録液4を用い、記録液2の代わりに記録液1を用いた他は実施例27と同様にしてインクジェットプリンターの印字試験を行ない、目詰まりの評価を行った。
【0247】
実施例27〜31で目詰まりの評価を行った結果を、実施例10の結果とあわせて表9に示す。
【0248】
【表9】
Figure 0004175499
【0249】
表9の目詰まり評価基準
処理液を紙に印字し(5cm×5cmのベタ画像)、処理液の吐出状態を観察した。評価は以下の基準で行なった。
○……吐出不良無し。全面均一なベタ印字がなされている。
△……一部ノズルで吐出不良を起こしている。
×……すべてのノズルで吐出不良を起こしている。
【0250】
いずれのカチオン成分を含む液体組成物とアニオン成分を含む液体組成物の組み合わせにおいても、二液の反応によって生じた凝集によるカチオン成分を吐出する処理液ヘッドの吐出不良を、いずれの場合においても凝集物は酸を含む洗浄液で吐出不良を回復させることが出来た。
【0251】
<実施例32>
記録液2をヘッドに充填したインクジェットプリンター《リコー社製:IpsioJet300改造機・ピエゾヘッド》に対し、インクジェット記録ヘッドに処理液1を吹き付け故意に目詰まりを生じさせた。次に記録液2を充填したインクカートリッジを、洗浄液5を充填した洗浄液カートリッジと取り替え、インクジェット記録ヘッドに洗浄液5を吹き付けて洗浄を行った後、インクジェット記録ヘッドを洗浄液5に浸漬させた。次に吸引によるインクジェット記録ヘッドのクリーニングを行った後、このインクジェットプリンターの印字試験を行ない、処理液を吐出するインクジェット記録ヘッドに生じた凝集物による目詰まりの評価を行った。
【0252】
<実施例33>
処理液1の代わりに処理液2を用い、記録液2の代わりに記録液1を用いた他は実施例32と同様にしてインクジェットプリンターの印字試験を行ない、目詰まりの評価を行った。
【0253】
<実施例34>
処理液1の代わりに記録液3を用いた他は実施例32と同様にしてインクジェットプリンターの印字試験を行ない、目詰まりの評価を行った。
【0254】
<実施例35>
処理液1の代わりに記録液3を用い、記録液2の代わりに記録液1を用いた他は実施例32と同様にしてインクジェットプリンターの印字試験を行ない、目詰まりの評価を行った。
【0255】
<実施例36>
処理液1の代わりに記録液4を用い、記録液2の代わりに記録液1を用いた他は実施例32と同様にしてインクジェットプリンターの印字試験を行ない、目詰まりの評価を行った。
【0256】
実施例32〜36で目詰まりの評価を行った結果を、実施例15の結果とあわせて表10に示す。
【0257】
【表10】
Figure 0004175499
【0258】
表10の目詰まり評価基準
処理液を紙に印字し(5cm×5cmのベタ画像)、処理液の吐出状態を観察した。評価は以下の基準で行なった。
○……吐出不良無し。全面均一なベタ印字がなされている。
△……一部ノズルで吐出不良を起こしている。
×……すべてのノズルで吐出不良を起こしている。
【0259】
いずれのカチオン成分を含む液体組成物とアニオン成分を含む液体組成物の組み合わせにおいても、二液の反応によって生じた凝集によるアニオン成分を吐出するの記録液ヘッドの吐出不良を、いずれの場合においても凝集物は塩基を含む洗浄液で吐出不良を回復させることが出来た。
【0260】
【発明の効果】
本発明の洗浄液は、いずれか一方に少なくとも微粒子成分が含まれる二液を記録媒体上で反応させて画像を形成する工程を有する画像形成装置に用いられる洗浄液であって、前記画像形成装置に生じた前記微粒子を含む凝集物を再分散する成分を含有するので、凝集物が画像形成装置の液吐出部に付着して目詰まりを起こした場合であっても、効果的に目詰まりを回復させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】記録液と処理液が混合して出来る凝集物が記録液を吐出するインクヘッドに出来たときに生じる記録液含有微粒子過多な凝集物。
【図2】記録液と処理液が混合して出来る凝集物が処理液を吐出するインクヘッドに出来たときに生じる処理液含有微粒子過多な凝集物。
【図3】洗浄ユニットの図面である。
【図4】カートリッジの外観図。
【図5】カートリッジの断面図。
【符号の説明】
1.吸引ポンプ
2.処理液カートリッジ
3.記録液カートリッジ
4.処理液用吐出ヘッド
5.記録液吐出ヘッド
6.キャリッジ
7.ガイドシャフト
8.キャリッジ駆動ベルト
9.キャリッジ駆動モータ
10.被記録体
11.被記録体搬送ベルト
12.ノズルキャップ
13.廃液吸収体(インク用)
14.廃液吸収体(処理液要)
15.洗浄液流路
16.廃液流路
17.キャップユニット
18.廃液流路
19.洗浄液流路用の栓
20.廃液流路用の栓
21.洗浄液供給ポンプ
22.処理液用洗浄液カートリッジ
23.記録駅用洗浄液カートリッジ
24.処理液用洗浄液カートリッジ(処理液カートリッジ2の互換ケース使用)
25.記録液用洗浄液カートリッジ(記録液カートリッジ3の互換ケース使用)
26.記録液・処理液・洗浄液共通カートリッジ
41.カートリッジ筐体
42.液吸収体
43.ケース
44.上蓋部材
45.液供給口
46.シールリング
47.大気解放口
48.溝
50.キャップ部材
51.液漏れ防止用突部
53.キャップ部材
55.シール部材
71.カートリッジ位置決め部
81.カートリッジ着脱用突状部
81a.カートリッジ着脱用指掛け部
82.カートリッジ着脱用窪み部
A.空間

Claims (4)

  1. 一方がカチオン性成分を含み、他方がアニオン性成分を含むと共に、前記カチオン性成分および前記アニオン性成分の少なくとも一方が微粒子成分である二液を、記録媒体上で反応させて画像を形成する画像形成装置において、前記二液が混合して生じた微粒子凝集物を洗浄する洗浄方法であって、
    カチオン性成分過多である前記微粒子凝集物に対し、酸またはカチオン性界面活性剤を含む洗浄液を用いることを特徴とする洗浄方法。
  2. 前記画像形成装置は、前記二液のうちカチオン性成分を含む一方の液を吐出する第1インクジェット記録ヘッドと、前記二液のうちアニオン性成分を含む他方の液を吐出する第2インクジェット記録ヘッドと、を備え、
    前記第1インクジェットヘッドに前記他方の液が付着して前記微粒子凝集物が生じた場合に、当該第1インクジェットヘッドを前記洗浄液で洗浄することを特徴とする請求項1に記載の洗浄方法。
  3. 一方がカチオン性成分を含み、他方がアニオン性成分を含むと共に、前記カチオン性成分および前記アニオン性成分の少なくとも一方が微粒子成分である二液を、記録媒体上で反応させて画像を形成する画像形成装置において、前記二液が混合して生じた微粒子凝集物を洗浄する洗浄方法であって、
    アニオン性成分過多である前記微粒子凝集物に対し、塩基またはアニオン性界面活性剤を含む洗浄液を用いることを特徴とする洗浄方法。
  4. 前記画像形成装置は、前記二液のうちカチオン性成分を含む一方の液を吐出する第1インクジェット記録ヘッドと、前記二液のうちアニオン性成分を含む他方の液を吐出する第2インクジェット記録ヘッドと、を備え、
    前記第2インクジェットヘッドに前記一方の液が付着して前記微粒子凝集物が生じた場合に、当該第2インクジェットヘッドを前記洗浄液で洗浄することを特徴とする請求項3に記載の洗浄方法。
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