JP2003211501A - 加圧流体導入用ノズル組立体及び射出成形方法 - Google Patents

加圧流体導入用ノズル組立体及び射出成形方法

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JP2003211501A
JP2003211501A JP2002017614A JP2002017614A JP2003211501A JP 2003211501 A JP2003211501 A JP 2003211501A JP 2002017614 A JP2002017614 A JP 2002017614A JP 2002017614 A JP2002017614 A JP 2002017614A JP 2003211501 A JP2003211501 A JP 2003211501A
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pressurized fluid
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彰雅 兼石
Hiroyuki Imaizumi
洋行 今泉
Kazuaki Ochiai
和明 落合
Tetsuya Hozumi
哲也 穂住
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/1703Introducing an auxiliary fluid into the mould
    • B29C45/1734Nozzles therefor

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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】金型への取付スペースが大きくならない加圧流
体導入用ノズル組立体を提供する。 【解決手段】加圧流体導入用ノズル組立体は、外筒1
0、センターピン20、外筒ホルダー30、バネ部材4
0、外筒ホルダー用取付ベース50、コネクター60、
並びに、摺動パッキング41から構成され、外筒10は
センターピン20に対して前後に摺動可能であり、加圧
流体を導入しないときには、外筒10に設けられた突起
部12はバネ部材40によってセンターピン20の後部
方向に向かって付勢された状態にあり、且つ、外筒10
の貫通孔先端部15はセンターピン20によって閉塞さ
れており、加圧流体を導入しているとき、コネクター6
0に設けられた加圧流体流路貫通孔61から導入された
加圧流体は、バネ部材40の付勢力に打ち勝って外筒1
0を前進端へと移動させ、以て、外筒10の貫通孔先端
部15を解放状態とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、金型に設
けられたキャビティ内に射出された溶融樹脂の内部に加
圧流体を導入するための加圧流体導入用ノズル組立体、
及び、係る加圧流体導入用ノズル組立体が組み込まれた
金型組立体を用いた射出成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金型に設けられたキャビティ内に射出さ
れた溶融樹脂の内部に加圧流体を導入するための加圧流
体導入用ノズル組立体が、例えば、特開昭64−140
12号公報や特開平5−293853号公報に提案され
ている。
【0003】特開昭64−14012号公報に開示され
た加圧流体導入用ノズル組立体においては、その第2図
に示されているように、弁構成の中心口の出口端に逆止
弁が備えられている。即ち、ノズル26の下流端には、
ねじ切りキャップ32によって閉じ込められたボール3
1から成る逆止弁30が配設されている。そして、逆止
弁30によって、キャビティ内に射出された溶融樹脂、
及び、溶融樹脂内部に導入された加圧流体が弁構成の中
心口を通って逆流することを防止している。
【0004】また、特開平5−293853号公報に
は、インモールドガスの圧力によってガス噴出口を樹脂
逆流防止板に圧接させることでキャビティにおいて成形
品を多数個成形するためのインモールドガス注入ノズル
が提案されている。このインモールドガス注入ノズルに
あっては、その図3に示された従来のインモールドガス
注入ノズルにおける油圧シリンダーの駆動源が不要とな
る。
【0005】特開平5−293853号公報に開示され
たインモールドガス注入ノズルは、その図1に示されて
いるように、摺動孔(13a)を一端側に設けるととも
に他端側に加圧室(13b)を設けてガス注入口(13
d)を有するシリンダ本体(13)と、先端にガス噴出
口(14a)を設けて他端側にフランジ部(14b)を
有し中心にガス流路(14c)を設けて、上記摺動孔
(13a)と該加圧室(13b)を摺動するフランジ部
(14b)を配したニードル(14)と、上記シリンダ
本体(13)の該加圧室(13b)を密閉する圧入部
(15a)を設けたストッパ(15)と、上記ニードル
(14)を復旧方向に付勢する弾性部材(16)とから
なり、上記シリンダ本体(13)の該加圧室(13b)
を上記ストッパ(15)の該圧入部(15a)で密閉し
て、当該加圧室(13b)に注入するガス圧によりニー
ドル(14)を駆動してインモールドガスが注入できる
ように構成されている。そして、実施例での説明による
と、ニードル14のガス噴出口14aが図示していない
金型に配設された樹脂逆流防止板2へ圧接するようにシ
リンダ本体13を固定して、シリンダ本体13の加圧室
13bに加圧されたインモールドガスを供給してニード
ル14の先端を樹脂逆流防止板2へ圧接させ、そのガス
噴出口14aからインモールドガスを噴出すると共に、
キャビティ内にモールド用の合成樹脂を射出して樹脂モ
ールドに中空部を形成し、その後、前記加圧室13bよ
りインモールドガスを排出することでニードル14が復
旧してガス流路14cをストッパ15のバルブ部15c
で閉鎖している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特開昭64
−14012号公報に開示された加圧流体導入用ノズル
組立体においては、ノズル26とねじ切りキャップ32
のねじ部分の組み立て状態によっては、加圧流体がノズ
ル26とねじ切りキャップ32との間から漏れ出し、キ
ャビティ内に射出された溶融樹脂の内部に加圧流体を導
入できない場合がある。また、ノズル本体、ねじ切りキ
ャップ32、ボール31から加圧流体導入用ノズル組立
体が構成されているが故に、加圧流体導入用ノズル組立
体の小型化が困難である。更には、溶融樹脂の射出時、
キャビティ内に射出された溶融樹脂が、中心口28の先
端を経由して、ボール31に到達することがある。この
中心口28に流入した溶融樹脂は、冷却し始め、加圧流
体をキャビティ内の溶融樹脂の内部に導入する際に固化
が進み、加圧流体をキャビティ内の溶融樹脂の内部に導
入することが困難となる場合がある。
【0007】また、特開平5−293853号公報に開
示されたインモールドガス注入ノズルにあっては、溶融
樹脂のキャビティへの射出前にガス噴出口14aを樹脂
逆流防止板2へ圧接させるために、インモールドガス注
入ノズルにインモールドガスを供給する。従って、供給
されたインモールドガスはガス噴出口14aから噴出し
てしまう。この状態でキャビティ内に溶融樹脂を射出す
ると、射出された溶融樹脂がガス噴出口14aに到達し
たとき、以下の問題が生じる。即ち、 (1)ガス噴出口14aで溶融樹脂とインモールドガス
が混合される結果、美麗な成形品を得ることができな
い。 (2)射出された溶融樹脂の圧力が噴出しているインモ
ールドガスの圧力よりも高い場合、ニードルのガス噴出
口14aから溶融樹脂がガス流路14cに逆流し、固化
してしまい、インモールドガス注入ノズルを閉塞する結
果、インモールドガスの溶融樹脂内部への導入を阻害す
る場合がある。 (3)溶融樹脂の射出に先立ってインモールドガスが噴
出するため、インモールドガスの消費量が著しく大きく
なる可能性がある。
【0008】特開平5−293853号公報に開示され
たインモールドガス注入ノズルにあっては、更には、下
記の問題点が存在する。即ち、 (4)シリンダ本体13にストッパ15が圧入されてい
るので、ストッパ15の交換をすることができないし、
シリンダ本体13とストッパ15との間からインモール
ドガスが漏れる虞がある。 (5)ニードル14のフランジ部14bは、シリンダ本
体13内で摺動する構成となっており、加圧室13bに
圧入されたインモールドガスがフランジ部14bの外側
を通過し、ニードル14の外周を通ってインモールドガ
ス注入ノズルの外側に漏れ出した場合、キャビティ内に
射出された樹脂の内部に形成された中空部に十分な加圧
を加えることができないばかりか、中空部の形成すらも
できない場合がある。 (6)図1及び図2に示されているように、ガス注入口
13dがシリンダ本体13の側壁に設けられているが故
に、インモールドガスのための配管をシリンダ本体13
と直角方向に取り付けなければならず、配管スペースを
必要とし、配管を含むインモールドガス注入ノズルの金
型への取付スペースが大きくなる。
【0009】従って、本発明の目的は、金型に設けられ
たキャビティ内に射出された溶融樹脂の内部に加圧流体
を確実に導入することができ、金型への取付スペースが
大きくならない加圧流体導入用ノズル組立体、及び、係
る加圧流体導入用ノズル組立体が組み込まれた金型組立
体を用いた射出成形方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の加圧流体導入用ノズル組立体は、(A)貫
通孔を有し、後部に突起部が設けられた外筒、(B)外
筒に設けられた該貫通孔内に格納され、外筒から後部が
突出し、該後部に拡径部が設けられたセンターピン、
(C)先端部に貫通孔を有し、更に、該貫通孔から延在
する拡径領域を内部に有し、該貫通孔に外筒が通され、
外筒の突起部をセンターピンの軸線方向に沿って移動可
能に該拡径領域に収納する外筒ホルダー、(D)外筒ホ
ルダーの拡径領域内に収納され、外筒の突起部をセンタ
ーピンの後部方向に向かって付勢するバネ部材、(E)
外筒ホルダーの後端部に取り付けられ、前部には加圧流
体流路貫通孔及びセンターピンを通す貫通孔が設けら
れ、内部にはセンターピンの拡径部を収納する孔部が設
けられた外筒ホルダー用取付ベース、(F)外筒ホルダ
ー用取付ベースの後端部に取り付けられ、加圧流体流路
貫通孔が設けられたコネクター、並びに、(G)外筒ホ
ルダー用取付ベースの前面凹部と外筒の後部側面との間
に配置された摺動パッキング、から成り、金型に設けら
れたキャビティ内に射出された溶融樹脂の内部に加圧流
体を導入するための加圧流体導入用ノズル組立体であっ
て、コネクターに設けられた加圧流体流路貫通孔は、外
筒ホルダー用取付ベースに設けられた孔部とセンターピ
ンに設けられた拡径部との間の隙間、及び、外筒ホルダ
ー用取付ベースに設けられた加圧流体流路貫通孔を介し
て、外筒に設けられた貫通孔とセンターピンとの間に形
成された隙間に連通しており、外筒は、センターピン、
外筒ホルダー及び外筒ホルダー用取付ベースに対して、
センターピンの軸線方向に沿って前後に摺動可能であ
り、溶融樹脂の内部に加圧流体を導入しないときには、
外筒に設けられた突起部はバネ部材によってセンターピ
ンの後部方向に向かって付勢された状態にあり、且つ、
外筒の貫通孔先端部はセンターピンによって閉塞されて
おり、溶融樹脂の内部に加圧流体を導入しているとき、
コネクターに設けられた加圧流体流路貫通孔から導入さ
れた加圧流体は、外筒ホルダー用取付ベースに設けられ
た孔部とセンターピンに設けられた拡径部との間の隙
間、及び、外筒ホルダー用取付ベースに設けられた加圧
流体流路貫通孔を介して、外筒に設けられた貫通孔とセ
ンターピンとの間に形成された隙間に侵入し、且つ、バ
ネ部材の付勢力に打ち勝って外筒を前進端へと移動さ
せ、以て、外筒の貫通孔先端部を解放状態とすることを
特徴とする。
【0011】上記の目的を達成するための本発明の射出
成形方法は、(A)貫通孔を有し、後部に突起部が設け
られた外筒、(B)外筒に設けられた該貫通孔内に格納
され、外筒から後部が突出し、該後部に拡径部が設けら
れたセンターピン、(C)先端部に貫通孔を有し、更
に、該貫通孔から延在する拡径領域を内部に有し、該貫
通孔に外筒が通され、外筒の突起部をセンターピンの軸
線方向に沿って移動可能に該拡径領域に収納する外筒ホ
ルダー、(D)外筒ホルダーの拡径領域内に収納され、
外筒の突起部をセンターピンの後部方向に向かって付勢
するバネ部材、(E)外筒ホルダーの後端部に取り付け
られ、前部には加圧流体流路貫通孔及びセンターピンを
通す貫通孔が設けられ、内部にはセンターピンの拡径部
を収納する孔部が設けられた外筒ホルダー用取付ベー
ス、(F)外筒ホルダー用取付ベースの後端部に取り付
けられ、加圧流体流路貫通孔が設けられたコネクター、
並びに、(G)外筒ホルダー用取付ベースの前面凹部と
外筒の後部側面との間に配置された摺動パッキング、か
ら成り、金型に設けられたキャビティ内に射出された溶
融樹脂の内部に加圧流体を導入するための加圧流体導入
用ノズル組立体であって、コネクターに設けられた加圧
流体流路貫通孔は、外筒ホルダー用取付ベースに設けら
れた孔部とセンターピンに設けられた拡径部との間の隙
間、及び、外筒ホルダー用取付ベースに設けられた加圧
流体流路貫通孔を介して、外筒に設けられた貫通孔とセ
ンターピンとの間に形成された隙間に連通しており、外
筒は、センターピン、外筒ホルダー及び外筒ホルダー用
取付ベースに対して、センターピンの軸線方向に沿って
前後に摺動可能である加圧流体導入用ノズル組立体が、
キャビティを有する金型に取り付けられた金型組立体を
用いた射出成形方法であって、(a)キャビティ内に溶
融樹脂を射出する前には、外筒に設けられた突起部をバ
ネ部材によってセンターピンの後部方向に向かって付勢
された状態とし、且つ、外筒の貫通孔先端部をセンター
ピンによって閉塞された状態とし、(b)キャビティ内
に溶融樹脂を射出中若しくは射出完了と同時若しくは射
出完了後、コネクターに設けられた加圧流体流路貫通孔
から加圧流体を導入し、該導入された加圧流体を、外筒
ホルダー用取付ベースに設けられた孔部とセンターピン
に設けられた拡径部との間の隙間、及び、外筒ホルダー
用取付ベースに設けられた加圧流体流路貫通孔を介し
て、外筒に設けられた貫通孔とセンターピンとの間に形
成された隙間に侵入させ、且つ、該導入された加圧流体
によってバネ部材の付勢力に打ち勝って外筒を前進端へ
と移動させ、以て、外筒の貫通孔先端部を解放状態と
し、キャビティ内に射出された溶融樹脂の内部に加圧流
体を導入し、該溶融樹脂の内部に中空部を形成し、その
後、キャビティ内の樹脂を冷却、固化させることを特徴
とする。
【0012】本発明の加圧流体導入用ノズル組立体ある
いは射出成形方法(以下、これらを総称して、単に、本
発明と呼ぶ)において、溶融樹脂の内部に加圧流体を導
入しないときには、あるいは又、キャビティ内に溶融樹
脂を射出する前には、外筒に設けられた突起部の外縁部
分と外筒ホルダー用取付ベースに設けられた前面外縁部
分とは、バネ部材によって接触状態にある構成とするこ
とが好ましい。
【0013】本発明にあっては、外筒の前部外径
(D1)を、1.5mm乃至5mm、好ましくは2.0
mm乃至3.5mmとすることが、外筒作製工程におけ
る加工性及び金型との組立性といった観点から好まし
い。ここで、外筒の前部外径(D1)とは、外筒の突起
部が設けられた部分以外の部分の外径を指す。また、外
筒に設けられた貫通孔の直径(D2)を、0.6mm乃
至3.1mm、好ましくは1.0mm乃至2.5mmと
することが望ましい。更には、センターピンの前部直径
(D3)を、0.5mm乃至3mm、好ましくは0.9
mm乃至2.4mmとすることが、センターピン作製工
程における加工性及び加圧流体導入用ノズル組立体の組
立性といった観点から望ましい。ここで、センターピン
の前部直径(D3)とは、センターピンの拡径部が設け
られた部分以外の部分の直径を指す。D2とD3の関係、
即ち、外筒に設けられた貫通孔とセンターピンとの間に
形成された隙間[SP1=(D2−D3)/2]の平均値
は、0.05mm≦SP1≦1.3mm、好ましくは
0.1mm≦SP1≦1.0mmを満足することが、例
えばキャビティ内に射出された溶融樹脂の内部に加圧流
体を確実に導入するといった観点から望ましい。また、
外筒の貫通孔先端部がセンターピンによって閉塞されて
いる状態における外筒の貫通孔先端部とこの先端部に対
向したセンターピンの部分との間の隙間SP2の平均値
は、0.002mm≦SP2≦0.04mm、好ましく
は0.005mm≦SP2≦0.02mmを満足するこ
とが、この隙間から溶融樹脂が浸入し、外筒に設けられ
た貫通孔とセンターピンとの間に形成された隙間が閉塞
されることを防止するといった観点から望ましい。
【0014】本発明において、外筒の摺動距離(L)
は、0.1mm乃至1mm、好ましくは0.2mm乃至
0.7mmであることが、加圧流体導入用ノズル組立体
の組立調整の容易性及び機能の信頼性といった観点から
望ましい。
【0015】本発明においては、加圧流体導入用ノズル
組立体を前後に移動させる移動装置に加圧流体導入用ノ
ズル組立体が取り付けられていることが望ましい。ここ
で、移動装置として、油圧シリンダー、空気圧シリンダ
ー、電動モータを例示することができる。
【0016】本発明において、外筒の最先端面は、溶融
樹脂の内部に加圧流体を導入しないときには、キャビテ
ィを構成する金型面と同じ面内にあり、溶融樹脂の内部
に加圧流体を導入しているときには、キャビティを構成
する金型面よりも突出している構成としてもよいし、溶
融樹脂の内部に加圧流体を導入しないとき、及び、溶融
樹脂の内部に加圧流体を導入しているとき、キャビティ
を構成する金型面よりも突出している構成としてもよい
し、溶融樹脂の内部に加圧流体を導入しないときには、
キャビティを構成する金型面よりも引っ込んだ位置にあ
り、溶融樹脂の内部に加圧流体を導入しているときに
は、キャビティを構成する金型面と同じ面内にあり、あ
るいは又、キャビティを構成する金型面よりも突出して
いる構成としてもよい。更には、溶融樹脂の内部に加圧
流体を導入しないとき、及び、溶融樹脂の内部に加圧流
体を導入しているとき、キャビティを構成する金型面よ
りも引っ込んだ位置にある構成としてもよい。この場
合、溶融樹脂の射出時、溶融樹脂はキャビティを構成す
る金型面の外側に配分される。また、加圧流体導入用ノ
ズル組立体を金型のスプルーやランナー内に配置しても
よい。ここで、「キャビティを構成する金型面よりも突
出している」とは、外筒の最先端面がキャビティ内に位
置することを意味し、「キャビティを構成する金型面よ
りも引っ込んだ位置にある」とは、外筒の最先端面がキ
ャビティ内には位置せず、且つ、キャビティを構成する
金型面と同じ面内にも位置しないことを意味する。
【0017】また、本発明においては、バネ部材をコイ
ルバネから構成し、あるいは又、皿バネから構成するこ
とが好ましい。バネ部材をコイルバネから構成する場
合、押しバネ型としてよいし、引きバネ型としてもよ
い。
【0018】外筒、センターピン、外筒ホルダー、外筒
ホルダー用取付ベース、コネクターを構成する材料は、
例えば、金型の作製に一般に使用されている鋼材から適
宜選択すればよい。耐食性が要求される場合には、ステ
ンレス鋼等を選択すればよい。摺動パッキングは、気体
用パッキングであって摺動性の優れたパッキングから適
宜選択すればよく、例えば、テトラフルオロエチレン等
の樹脂がコーティングされたパッキングを用いることが
好ましい。
【0019】本発明の射出成形方法での使用に適した樹
脂として、結晶性熱可塑性樹脂や非晶性熱可塑性樹脂を
挙げることができ、具体的には、ポリエチレン樹脂、ポ
リプロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂;ポリアミ
ド6、ポリアミド66、ポリアミドMXD6等のポリア
ミド系樹脂;ポリオキシメチレン(ポリアセタール,P
OM)樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)樹
脂、ポリブチレンエチレンテレフタレート(PBT)樹
脂等のポリエステル系樹脂;ポリフェニレンサルファイ
ド樹脂;ポリスチレン樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、A
ES樹脂等のスチレン系樹脂;PMMA樹脂等のメタク
リル系樹脂;ポリカーボネート樹脂;変性PPE樹脂;
ポリスルホン樹脂;ポリエーテルスルホン樹脂;ポリア
リレート樹脂;ポリエーテルイミド樹脂;ポリアミドイ
ミド樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリエーテルケトン樹
脂;ポリエーテルエーテルケトン樹脂;変性ポリフェニ
レンエーテル(PPE)樹脂;ポリエステルカーボネー
ト樹脂;液晶ポリマーを例示することができる。
【0020】更には、本発明の射出成形方法において
は、ポリマーアロイ材料から成る熱可塑性樹脂を用いる
ことができる。ここで、ポリマーアロイ材料は、少なく
とも2種類の熱可塑性樹脂をブレンドしたもの、又は、
少なくとも2種類の熱可塑性樹脂を化学的に結合させた
ブロック共重合体若しくはグラフト共重合体から成る。
ポリマーアロイ材料は、単独の熱可塑性樹脂のそれぞれ
が有する特有な性能を合わせ持つことができる高機能材
料として広く使用されている。少なくとも2種類の熱可
塑性樹脂をブレンドしたポリマーアロイ材料を構成する
熱可塑性樹脂として、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、
AES樹脂、AS樹脂といったスチレン系樹脂;ポリエ
チレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系
樹脂;メタクリル樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリア
ミド6、ポリアミド66、ポリアミドMXD6等のポリ
アミド系樹脂;変性PPE樹脂;ポリブチレンテレフタ
レート樹脂やポリエチレンテレフタレート樹脂等のポリ
エステル樹脂;ポリオキシメチレン樹脂;ポリスルホン
樹脂;ポリイミド樹脂;ポリフェニレンサルファイド樹
脂;ポリアリレート樹脂;ポリエーテルスルホン樹脂;
ポリエーテルケトン樹脂;ポリエーテルエーテルケトン
樹脂;ポリエステルカーボネート樹脂を挙げることがで
きる。2種類の熱可塑性樹脂をブレンドしたポリマーア
ロイ材料として、ポリカーボネート樹脂とABS樹脂と
のポリマーアロイ材料を例示することができる。尚、こ
のような樹脂の組合せを、ポリカーボネート樹脂/AB
S樹脂と表記する。以下においても同様である。更に、
少なくとも2種類の熱可塑性樹脂をブレンドしたポリマ
ーアロイ材料として、ポリカーボネート樹脂/PET樹
脂、ポリカーボネート樹脂/PBT樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂/ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂/
PBT樹脂/PET樹脂、変性PPE樹脂/HIPS樹
脂、変性PPE樹脂/ポリアミド系樹脂、変性PPE樹
脂/PBT樹脂/PET樹脂、変性PPE樹脂/ポリア
ミドMXD6樹脂、ポリオキシメチレン樹脂/ポリウレ
タン樹脂、PBT樹脂/PET樹脂を例示することがで
きる。
【0021】尚、以上に説明した各種の熱可塑性樹脂
に、安定剤、紫外線吸収剤、離型剤、染顔料等を添加す
ることができるし、ガラスビーズ、マイカ、カオリン、
炭酸カルシウム等の無機充填材、あるいは有機充填材を
添加することもできる。
【0022】本発明の射出成形方法においては、繊維状
の充填材、より具体的には、無機繊維を5重量%乃至5
0重量%含有する熱可塑性樹脂を用いることもできる。
射出成形品の強度を重視する場合には、無機繊維の平均
長さを、5μm乃至5mm、好ましくは10μm乃至
0.4mmとし、射出成形品の平滑性を重視する場合に
は、5μm乃至0.4mm、より好ましくは5μm乃至
0.2mm、一層好ましくは5μm乃至0.1mmとす
ることが望ましい。また、これらの場合、無機繊維の平
均直径を、0.01μm乃至15μm、より好ましくは
0.1μm乃至13μm、一層好ましくは0.1μm乃
至10μmとすることが望ましい。
【0023】無機繊維は、ガラス繊維、カーボン繊維、
ウォラストナイト、ホウ酸アルミニウムウィスカー繊
維、チタン酸カリウムウィスカー繊維、塩基性硫酸マグ
ネシウムウィスカー繊維、珪酸カルシウムウィスカー繊
維及び硫酸カルシウムウィスカー繊維から成る群から選
択された少なくとも1種の材料から構成することが好ま
しい。尚、熱可塑性樹脂に含有される無機繊維は1種類
に限定されず、2種類以上の無機繊維を熱可塑性樹脂に
含有させてもよい。
【0024】無機繊維の平均長さは、重量平均長さを意
味する。無機繊維の長さの測定は、熱可塑性樹脂の樹脂
成分を溶解する液体に無機繊維を含有する成形用ペレッ
ト若しくは成形品を浸漬して樹脂成分を溶解するか、ガ
ラス繊維の場合、600゜C以上の高温で樹脂成分を燃
焼させて、残留する無機繊維を顕微鏡等で観察して測定
することができる。通常、無機繊維を写真撮影して人が
測長するか、専用の繊維長測定装置を使用して無機繊維
の長さを求める。数平均長さでは微小に破壊された繊維
の影響が大き過ぎるので、重量平均長さを採用すること
が好ましい。重量平均長さの測定に際しては、あまりに
小さく破砕された無機繊維の破片を除いて測定する。無
機繊維の公称直径の2倍よりも長さが短くなると測定が
難しくなるので、例えば公称直径の2倍以上の長さを有
する無機繊維を測定の対象とする。
【0025】本発明において、導入する加圧流体とし
て、窒素ガス、炭酸ガス、空気、ヘリウムガス等常温で
ガス状の物質を使用することができるし、水等の液体や
高圧下で液化したガスも使用可能である。
【0026】成形品の成形にあたって、射出成形時の溶
融樹脂の量、温度、圧力あるいは射出速度、導入すべき
加圧流体の量、圧力あるいは速度、金型の冷却時間等、
種々の条件は、使用する樹脂の種類、金型の形状等に依
存して、適宜選択、制御する必要があり、一義的に定め
ることはできない。
【0027】本発明の加圧流体導入用ノズル組立体は、
射出圧縮成形方法を含む射出成形方法において用いるこ
とができるだけでなく、ブロー成形方法においても用い
ることができる。
【0028】本発明においては、加圧流体導入用ノズル
組立体に圧入箇所が存在しないので組立等を容易に行う
ことができるし、加圧流体の導入部分であるコネクター
に設けられた加圧流体流路貫通孔がセンターピンの軸線
方向と一致しているので金型への取付スペースを小さく
することができる。
【0029】
【実施例】以下、図面を参照して、実施例に基づき本発
明を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるも
のではない。
【0030】(実施例1)実施例1の加圧流体導入用ノ
ズル組立体の模式的な断面図を図1に示す。また、外筒
及びセンターピンの先端部分を拡大した模式的な断面図
を図2の(A)及び(B)に示し、図2の(A)の矢印
C−C及び矢印D−Dに沿った模式的な断面図を図2の
(C)、図2の(D)に示す。更には、加圧流体導入用
ノズル組立体から外筒、センターピン及び外筒ホルダー
を取り出したときの、外筒、センターピン及び外筒ホル
ダーのそれぞれの模式的な断面図を図3の(A)、
(B)、(C)に示す。また、加圧流体導入用ノズル組
立体から外筒ホルダー用取付ベースを取り出したとき
の、外筒ホルダー用取付ベースの模式的な断面図及び側
面図を図4の(A)、(B)に示す。更には、加圧流体
導入用ノズル組立体のバネ部材の周囲の拡大された模式
的な一部断面図を図5及び図7に示し、センターピンの
拡径部の周囲の拡大された模式的な一部断面図を図6に
示す。
【0031】金型に設けられたキャビティ内に射出され
た溶融樹脂の内部に加圧流体を導入するための実施例1
の加圧流体導入用ノズル組立体は、外筒10と、センタ
ーピン20と、外筒ホルダー30と、バネ部材40と、
外筒ホルダー用取付ベース50と、コネクター60と、
摺動パッキング41から構成されている。
【0032】外筒10は、貫通孔11を有し、後部に突
起部12が設けられている。
【0033】また、センターピン20は、外筒10に設
けられた貫通孔11内に格納され、外筒10から後部が
突出し、この後部には拡径部21が設けられている。
【0034】外筒ホルダー30は、先端部に貫通孔31
を有し、更に、この貫通孔31から延在する拡径領域3
2を内部に有し、この貫通孔31に外筒10が通されて
いる。外筒10の突起部12は、センターピン20の軸
線方向に沿って移動可能に拡径領域32に収納されてい
る。
【0035】押しバネ型のコイルバネから成るバネ部材
40は、外筒ホルダー30の拡径領域32内に収納さ
れ、外筒10の突起部12をセンターピン20の後部方
向に向かって付勢している。
【0036】外筒ホルダー用取付ベース50は、外筒ホ
ルダー30の後端部に螺合した状態で取り付けられてい
る。そして、前部の中央部にはセンターピン20を通す
貫通孔51が設けられ、前部の外縁側には2つの加圧流
体流路貫通孔52が設けられ、内部にはセンターピン2
0の拡径部21を収納する孔部53が設けられている。
加圧流体流路貫通孔52は孔部53に開口している。こ
こで、バネ部材40の付勢力によって、外筒ホルダー用
取付ベース50の前面外縁部分55と外筒10に設けら
れた突起部12の外縁部分13とが接触する。
【0037】コネクター60は、外筒ホルダー用取付ベ
ースの後端部(コネクター取付部57)に螺合した状態
で取り付けられており、中心部には加圧流体流路貫通孔
61が設けられている。加圧流体流路貫通孔61は、配
管を介して加圧流体源に接続されている。尚、配管及び
加圧流体源の図示は省略した。
【0038】コネクター60に設けられた加圧流体流路
貫通孔61は、外筒ホルダー用取付ベース50に設けら
れた孔部53とセンターピン20に設けられた拡径部2
1との間の隙間56、及び、外筒ホルダー用取付ベース
50に設けられた加圧流体流路貫通孔52を介して、外
筒10に設けられた貫通孔11とセンターピン20との
間に形成された隙間23に連通している。また、外筒1
0は、センターピン20、外筒ホルダー30及び外筒ホ
ルダー用取付ベース50に対して、センターピン20の
軸線方向に沿って前後に摺動可能である。
【0039】摺動パッキング41は、外筒ホルダー用取
付ベース50の前面凹部54と外筒10の後部側面14
との間に配置されている。摺動パッキング41によって
外筒ホルダー用取付ベース50の内部の気密性を保持す
ることができ、外筒ホルダー用取付ベース50から外筒
ホルダー30の拡径領域32への加圧流体の漏洩を防止
することができるし、コネクター60に設けられた加圧
流体流路貫通孔61から導入された加圧流体を、外筒ホ
ルダー用取付ベース50の内部を通じて確実に外筒10
に設けられた貫通孔11とセンターピン20との間に形
成された隙間23に導入することができる。
【0040】図2の(A)及び図5に示すように、例え
ば、溶融樹脂の内部に加圧流体を導入しないときには、
外筒10に設けられた突起部12の外縁部分13と外筒
ホルダー用取付ベース50に設けられた前面外縁部分5
5とはバネ部材40の付勢力によって接触状態にあり、
且つ、外筒10の貫通孔先端部15はセンターピン20
によって閉塞されている。これによって、例えばキャビ
ティ内に射出された溶融樹脂が、外筒10に設けられた
貫通孔11とセンターピン20との間に形成された隙間
23に流入することを確実に防止することができる。
【0041】一方、図2の(B)及び図7に示すよう
に、例えば、溶融樹脂の内部に加圧流体を導入している
とき、コネクター60に設けられた加圧流体流路貫通孔
61から導入された加圧流体は、外筒ホルダー用取付ベ
ース50に設けられた孔部53とセンターピン20に設
けられた拡径部21との間の隙間56、及び、外筒ホル
ダー用取付ベース50に設けられた加圧流体流路貫通孔
52を介して、外筒10に設けられた貫通孔11とセン
ターピン20との間に形成された隙間23に侵入し、且
つ、バネ部材40の付勢力に打ち勝って外筒10を前進
端へと移動させ、以て、外筒10の貫通孔先端部15は
解放状態となる。
【0042】成形終了後、加圧流体の供給を停止する。
その結果、外筒10に設けられた突起部12の外縁部分
13と外筒ホルダー用取付ベース50に設けられた前面
外縁部分55とはバネ部材40の付勢力によって、再び
接触状態となる。更には、外筒10の貫通孔先端部15
はセンターピン20によって閉塞される。これによっ
て、次の成形に備えることができる。
【0043】尚、加圧流体導入用ノズル組立体を前後に
移動させる移動装置80(図8参照)に加圧流体導入用
ノズル組立体が取り付けられていることが好ましい。そ
して、成形開始前に、移動装置80を作動させることに
よって、加圧流体導入用ノズル組立体を前進させる。一
方、成形完了時、移動装置80を作動させることによっ
て加圧流体導入用ノズル組立体を後退させ、キャビティ
内の樹脂の内部に形成された中空部内の加圧流体を、外
筒10の最先端面17と樹脂との隙間を介し、更には、
外筒10の外面側面に沿って、大気中に解放する。実施
例1において、移動装置80として油圧シリンダーを使
用する。
【0044】実施例1においては、外筒10の前部外径
(D1)を2.5mmとし、外筒に設けられた貫通孔の
直径(D2)を1.7mmとし、センターピンの前部直
径(D3)を1.5mmとした。即ち、外筒10に設け
られた貫通孔11とセンターピン20との間に形成され
た隙間23[SP1=(D2−D3)/2]の平均値を
0.1mmとした。隙間23をこのような値とすること
によって、加圧流体を確実にキャビティ内に射出された
溶融樹脂の内部に導入することができる。また、外筒1
0の貫通孔先端部15がセンターピン20によって閉塞
されている状態における外筒10の貫通孔先端部15と
この先端部15に対向したセンターピン20の部分との
間の隙間SP2の平均値を0.01mmとした。隙間S
2をこのような値とすることによって、この隙間から
溶融樹脂が浸入し、外筒10に設けられた貫通孔11と
センターピン20との間に形成された隙間23が閉塞さ
れることを確実に防止することができる。更には、実施
例1においては、外筒の摺動距離(L)を0.5mmと
し、外筒ホルダー用取付ベース50に設けられた孔部5
3の直径(D4)を6.0mmとした。
【0045】実施例1においては、図2の(A)及び
(B)に示すように、外筒10の先端部15の貫通孔1
1内面には突出部16が設けられており、先端部15と
の芯合わせのガイドとなっている。一方、この突出部1
6と対向するセンターピン20の部分には切欠部22が
設けられている。そして、加圧流体は、外筒10に設け
られた貫通孔11とセンターピン20との間に形成され
た隙間23、突出部16と切欠部22との間に形成され
た隙間、外筒10に設けられた貫通孔11とセンターピ
ン20との間に形成された隙間23を経由して、外筒1
0の貫通孔先端部15が外部と連通する構造となってい
る。
【0046】尚、外筒10の最先端面17は、溶融樹脂
の内部に加圧流体を導入しないとき、及び、溶融樹脂の
内部に加圧流体を導入しているとき、キャビティを構成
する金型面よりも突出している構成とした。
【0047】外筒10、センターピン20、外筒ホルダ
ー30、外筒ホルダー用取付ベース50、及び、コネク
ター60を、金型用ステンレス鋼から作製した。また、
摺動パッキング41として、テトラフルオロエチレン樹
脂がコーティングされたパッキングを選択した。バネ部
材40は、外筒10が前進端に移動したとき、49N
(5kgf)の反力が発生するものを使用した。
【0048】実施例1の金型組立体は、金型70、加圧
流体導入用ノズル組立体、及び、移動装置80から構成
されている。金型70は、固定金型部71と可動金型部
72から構成され、型締めされたとき、キャビティ73
が形成される。金型70には、溶融樹脂をキャビティ7
3内に射出するための溶融樹脂射出部(ゲート部74)
が設けられている。図8に示したゲート部74は、ダイ
レクト構造を有し、ランナー部及びスプルー部(これら
を参照番号75で示す)を介して射出用シリンダー76
と連通している。尚、ゲート部74の構造は、ダイレク
ト構造に限定するものではない。加圧流体導入用ノズル
組立体は移動装置80に取り付けられ、移動装置80は
可動金型部72に取り付けられている。
【0049】以下、金型70等の概念図である図8、図
9及び図10を参照して、実施例1の射出成形方法を説
明する。尚、図9及び図10においては、射出用シリン
ダー76の図示を省略した。
【0050】[工程−100]先ず、図8に示すよう
に、固定金型部71と可動金型部72とを型締めする。
そして、移動装置80を作動させて加圧流体導入用ノズ
ル組立体を前進させ、外筒10の最先端面17がキャビ
ティ73内に突出した状態とする。加圧流体導入用ノズ
ル組立体は、図2の(A)及び図5に示した状態にあ
る。
【0051】[工程−110]そして、熱可塑性樹脂を
射出用シリンダー76内で可塑化・溶融、計量した後、
射出用シリンダー76からランナー部及びスプルー部7
5、ゲート部74を介して、キャビティ73内に溶融熱
可塑性樹脂90を射出した(図9参照)。射出条件を、
以下の表1に例示する。尚、使用熱可塑性樹脂を三菱エ
ンジニアリングプラスチックス株式会社製のポリカーボ
ネート樹脂(商品名:S3000R)とした。また、キ
ャビティ73内に射出した溶融熱可塑性樹脂90の体積
を、キャビティ73を完全には満たさない体積とした。
【0052】[表1] 溶融熱可塑性樹脂温度 :290゜C 金型温度 :80゜C 射出時間 :5秒間
【0053】[工程−120]溶融熱可塑性樹脂90の
キャビティ73内への射出完了と同時に、キャビティ7
3内に射出された溶融熱可塑性樹脂90の内部に加圧流
体導入用ノズル組立体から加圧流体(具体的には、窒素
ガス)を導入し始めた。加圧流体導入用ノズル組立体
は、図2の(B)及び図7に示した状態となる。これに
よって、キャビティ73内に射出された溶融熱可塑性樹
脂90の内部に中空部91が形成される(図10参
照)。加圧流体の導入条件を、以下の表2に例示する。
【0054】 [表2] 導入時の加圧流体圧力:6.9×106Pa(70kgf/cm2) 加圧流体保持期間 :加圧流体導入開始から50秒間 最終加圧流体圧力 :6.9×106Pa(70kgf/cm2
【0055】外筒10が加圧流体によって受ける力F1
は、加圧流体圧力をPとしたとき、以下のとおりとな
る。
【0056】 [数1] F1≒Pπ(D4 2−D3 2)/4 =6.9×106×3.14×(0.62−0.152)×10-4/4 =183N[18.5(kgf/cm2)]
【0057】外筒10の最先端面17が受ける反力F2
は、以下のとおりとなる。
【0058】 [数2] F2=Pπ(D1 2−D3 2)/4 =6.9×106×3.14×(0.252−0.152)×10-4/4 =22N[2.2(kgf/cm2)]
【0059】バネ部材40の反力は49N(5kgf)
であり、F1>(F2+バネ部材40の反力)を満足する
が故に、外筒10は前進端に位置させられ、且つ、加圧
流体の導入中、前進端に位置し続ける。尚、加圧流体の
供給が停止され、圧力が解放されると、外筒10に設け
られた突起部12の外縁部分13と外筒ホルダー用取付
ベース50に設けられた前面外縁部分55とはバネ部材
40の付勢力によって、再び接触状態となる。更には、
外筒10の貫通孔先端部15はセンターピン20によっ
て閉塞される(図2の(A)及び図5参照)。
【0060】[工程−130]射出開始から70秒経過
後に、移動装置80を作動させることによって、加圧流
体導入用ノズル組立体を後退させた。これによって、キ
ャビティ内に射出された熱可塑性樹脂の内部に形成され
た中空部91内の加圧流体を、外筒10の最先端面17
と熱可塑性樹脂との隙間、外筒10の外面側面と熱可塑
性樹脂との間の隙間を介して大気中に解放した。射出開
始から80秒が経過した後、型開きを行い、金型から成
形品を取り出した。こうして、金型70に設けられたキ
ャビティ73内に射出された溶融熱可塑性樹脂の内部に
加圧流体を導入して、中空部91を有する射出成形品を
成形することができた。得られた射出成形品に、目立っ
た圧痕は認められなかった。また、中空部91内の加圧
流体を確実に大気中に解放することができた。
【0061】以上、本発明を、好ましい実施例に基づき
説明したが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。実施例にて説明した金型組立体の構造、実施例にて
使用した熱可塑性樹脂、射出成形条件等は例示であり、
適宜変更することができる。実施例においては、加圧流
体導入用ノズル組立体を可動金型部72に配設したが、
固定金型部71に配設することもできる。また、金型組
立体における加圧流体導入用ノズル組立体の外筒の先端
部の配置位置を、溶融樹脂射出部(ゲート部74)内と
することもできるし、スプルー部やランナー部内とする
こともできる。実施例1においては、外筒10の最先端
面17をキャビティ73内に位置させたが、外筒10が
後進端に位置するとき(図2の(A)及び図5参照)、
外筒10の最先端面17をキャビティを構成する金型面
と略同じ面内に位置させてもよいし、引っ込んだ位置と
してもよい。バネ部材40を皿バネから構成してもよい
し、外筒ホルダー用取付ベース50の前面外縁部分55
と外筒10に設けられた突起部12の外縁部分13との
間に、引きバネ型のバネ部材を配設してもよい。
【0062】更には、本発明の加圧流体導入用ノズル組
立体を、射出成形方法において用いるだけでなく、射出
圧縮成形方法、ブロー成形方法においても用いることが
できる。ここで、射出圧縮成形方法とは、キャビティ内
に溶融樹脂を射出中に、あるいは、射出完了と同時に、
あるいは、射出完了後、キャビティの体積を減少させ
て、キャビティを構成する金型面によってキャビティ内
の溶融樹脂に圧力を加える射出成形方法である。加圧流
体の導入は、キャビティの体積の減少前、減少中、減少
完了と同時、減少完了後のいずれかとすればよい。ま
た、射出成形方法においては、所謂「捨てキャビティ
部」を有するキャビティが設けられた金型を用いること
もできる。即ち、キャビティ内に溶融樹脂を射出中に、
あるいは、射出完了と同時に、あるいは、射出完了後、
キャビティ内の溶融樹脂の内部に加圧流体を導入する
が、この加圧流体の導入によって押し退けられたキャビ
ティ内の溶融樹脂を捨てキャビティ部に流出させる技術
である。更には、キャビティ内に栓体(移動コア)を備
えた金型を用いることもできる。即ち、キャビティ内に
溶融樹脂を射出中に、あるいは、射出完了と同時に、あ
るいは、射出完了後、キャビティ内の溶融樹脂の内部に
加圧流体を導入するが、この加圧流体の導入の前、導入
と同時、導入後のいずれかにおいて、栓体(移動コア)
をキャビティの体積が増加する方向に移動させる技術で
ある。
【0063】また、本発明の加圧流体導入用ノズル組立
体をブロー成形方法においても用いる場合、本発明の加
圧流体導入用ノズル組立体によって、金型に設けられた
キャビティ内に配置されたパリソンに対して加圧流体の
圧力を加える。
【0064】
【発明の効果】本発明にあっては、加圧流体導入用ノズ
ル組立体には圧入箇所が存在しないので、容易に組み立
てることができるし、分解、清掃を容易に行うことがで
きる。また、逆止弁が不要であるが故に、加圧流体導入
用ノズル組立体の小型化を図ることができるし、容易に
組み立てることができるし、加圧流体が逆止弁近傍から
漏れ出すといった問題が発生することもない。各種のオ
フィスオートメーション機器や電気部品、電子部品に用
いられる成形品を小型化する際、加圧流体導入用ノズル
組立体の大きさが大きいと、加圧流体導入用ノズル組立
体を金型組立体に組み込むことが困難となるが、本発明
の加圧流体導入用ノズル組立体は小型化を図ることがで
きるので、このような問題を容易に解決することができ
る。また、加圧流体導入用ノズル組立体の先端部分の外
径が小さくなると、逆止弁を組み込むことが困難となる
が、本発明の加圧流体導入用ノズル組立体においては逆
止弁が不要であるので、このような問題が生じることが
ない。しかも、導入された加圧流体は全て外筒先端部か
ら吐出されるので、プロセスの安定性を確保することが
できる。更には、加圧流体の導入部分であるコネクター
に設けられた加圧流体流路貫通孔がセンターピンの軸線
方向と一致しているので、金型への取付スペースを小さ
くすることができ、小型の金型への適用が容易である。
しかも、金型に設けられたキャビティ内に外筒の最先端
面を位置させておけば、キャビティ内に射出された溶融
樹脂が外部に漏出することを確実に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1の加圧流体導入用ノズル組立
体の模式的な断面図である。
【図2】図2の(A)及び(B)は、実施例1の加圧流
体導入用ノズル組立体における外筒及びセンターピンの
先端部分を拡大した模式的な断面図であり、図2の
(C)及び(D)は、図2の(A)の矢印C−C及びD
−Dに沿った模式的な断面図である。
【図3】図3の(A)、(B)、(C)は、実施例1の
加圧流体導入用ノズル組立体から外筒、センターピン及
び外筒ホルダーを取り出したときの、外筒、センターピ
ン及び外筒ホルダーのそれぞれの模式的な断面図であ
る。
【図4】図4の(A)、(B)は、実施例1の加圧流体
導入用ノズル組立体から外筒ホルダー用取付ベースを取
り出したときの、外筒ホルダー用取付ベースの模式的な
断面図及び側面図である。
【図5】図5は、実施例1の加圧流体導入用ノズル組立
体のバネ部材の周囲の拡大された模式的な一部断面図で
ある。
【図6】図6は、実施例1の加圧流体導入用ノズル組立
体におけるセンターピンの拡径部の周囲の拡大された模
式的な一部断面図である。
【図7】図7は、実施例1の加圧流体導入用ノズル組立
体のバネ部材の周囲の拡大された模式的な一部断面図で
ある。
【図8】実施例1の加圧流体導入用ノズル組立体を備え
た金型組立体を含む射出成形装置の概念図である。
【図9】実施例1の射出成形方法を説明するための金型
組立体の概念図である。
【図10】図9に引き続き、実施例1の射出成形方法を
説明するための金型組立体の概念図である。
【符号の説明】
10・・・外筒、11・・・貫通孔、12・・・突起
部、13・・・突起部の外縁部分、14・・・後端部側
面、15・・・貫通孔先端部、16・・・突出部、17
・・・最先端面、20・・・センターピン、21・・・
拡径部、22・・・切欠部、23・・・外筒に設けられ
た貫通孔とセンターピンとの間に形成された隙間、30
・・・外筒ホルダー、31・・・貫通孔、32・・・拡
径領域、40・・・バネ部材、41・・・摺動パッキン
グ、50・・・外筒ホルダー用取付ベース、51・・・
貫通孔、52・・・加圧流体流路貫通孔、53・・・孔
部、54・・・前面凹部、55・・・前面外縁部分、5
6・・・外筒ホルダー用取付ベースに設けられた孔部と
センターピンに設けられた拡径部との間の隙間、57・
・・コネクター取付部、60・・・コネクター、61・
・・加圧流体流路貫通孔、70・・・金型、71・・・
固定金型部、72・・・可動金型部、73・・・キャビ
ティ、74・・・ゲート部、75・・・ランナー部及び
スプルー部、76・・・射出用シリンダー、80・・・
移動装置、90・・・溶融熱可塑性樹脂、91・・・中
空部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 兼石 彰雅 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 (72)発明者 今泉 洋行 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 (72)発明者 落合 和明 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 (72)発明者 穂住 哲也 福島県安達郡本宮町大字荒井字青田原229 番地1 プラストロン株式会社内 Fターム(参考) 4F202 AG07 CA11 CB01 CK90 4F206 AG07 JA05 JF06 JL02 JM04 JM05 JM13 JN27 JQ81

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)貫通孔を有し、後部に突起部が設け
    られた外筒、 (B)外筒に設けられた該貫通孔内に格納され、外筒か
    ら後部が突出し、該後部に拡径部が設けられたセンター
    ピン、 (C)先端部に貫通孔を有し、更に、該貫通孔から延在
    する拡径領域を内部に有し、該貫通孔に外筒が通され、
    外筒の突起部をセンターピンの軸線方向に沿って移動可
    能に該拡径領域に収納する外筒ホルダー、 (D)外筒ホルダーの拡径領域内に収納され、外筒の突
    起部をセンターピンの後部方向に向かって付勢するバネ
    部材、 (E)外筒ホルダーの後端部に取り付けられ、前部には
    加圧流体流路貫通孔及びセンターピンを通す貫通孔が設
    けられ、内部にはセンターピンの拡径部を収納する孔部
    が設けられた外筒ホルダー用取付ベース、 (F)外筒ホルダー用取付ベースの後端部に取り付けら
    れ、加圧流体流路貫通孔が設けられたコネクター、並び
    に、 (G)外筒ホルダー用取付ベースの前面凹部と外筒の後
    部側面との間に配置された摺動パッキング、から成り、 金型に設けられたキャビティ内に射出された溶融樹脂の
    内部に加圧流体を導入するための加圧流体導入用ノズル
    組立体であって、 コネクターに設けられた加圧流体流路貫通孔は、外筒ホ
    ルダー用取付ベースに設けられた孔部とセンターピンに
    設けられた拡径部との間の隙間、及び、外筒ホルダー用
    取付ベースに設けられた加圧流体流路貫通孔を介して、
    外筒に設けられた貫通孔とセンターピンとの間に形成さ
    れた隙間に連通しており、 外筒は、センターピン、外筒ホルダー及び外筒ホルダー
    用取付ベースに対して、センターピンの軸線方向に沿っ
    て前後に摺動可能であり、 溶融樹脂の内部に加圧流体を導入しないときには、外筒
    に設けられた突起部はバネ部材によってセンターピンの
    後部方向に向かって付勢された状態にあり、且つ、外筒
    の貫通孔先端部はセンターピンによって閉塞されてお
    り、 溶融樹脂の内部に加圧流体を導入しているとき、コネク
    ターに設けられた加圧流体流路貫通孔から導入された加
    圧流体は、外筒ホルダー用取付ベースに設けられた孔部
    とセンターピンに設けられた拡径部との間の隙間、及
    び、外筒ホルダー用取付ベースに設けられた加圧流体流
    路貫通孔を介して、外筒に設けられた貫通孔とセンター
    ピンとの間に形成された隙間に侵入し、且つ、バネ部材
    の付勢力に打ち勝って外筒を前進端へと移動させ、以
    て、外筒の貫通孔先端部を解放状態とすることを特徴と
    する加圧流体導入用ノズル組立体。
  2. 【請求項2】溶融樹脂の内部に加圧流体を導入しないと
    きには、外筒に設けられた突起部の外縁部分と外筒ホル
    ダー用取付ベースに設けられた前面外縁部分とは、バネ
    部材によって接触状態にあることを特徴とする請求項1
    に記載の加圧流体導入用ノズル組立体。
  3. 【請求項3】外筒の前部外径は、1.5mm乃至5mm
    であることを特徴とする請求項1に記載の加圧流体導入
    用ノズル組立体。
  4. 【請求項4】センターピンの前部直径は、0.5mm乃
    至3mmであることを特徴とする請求項1に記載の加圧
    流体導入用ノズル組立体。
  5. 【請求項5】外筒の摺動距離は、0.1mm乃至1mm
    であることを特徴とする請求項1に記載の加圧流体導入
    用ノズル組立体。
  6. 【請求項6】加圧流体導入用ノズル組立体を前後に移動
    させる移動装置に取り付けられていることを特徴とする
    請求項1に記載の加圧流体導入用ノズル組立体。
  7. 【請求項7】バネ部材はコイルバネから成ることを特徴
    とする請求項1に記載の加圧流体導入用ノズル組立体。
  8. 【請求項8】バネ部材は皿バネから成ることを特徴とす
    る請求項1に記載の加圧流体導入用ノズル組立体。
  9. 【請求項9】(A)貫通孔を有し、後部に突起部が設け
    られた外筒、 (B)外筒に設けられた該貫通孔内に格納され、外筒か
    ら後部が突出し、該後部に拡径部が設けられたセンター
    ピン、 (C)先端部に貫通孔を有し、更に、該貫通孔から延在
    する拡径領域を内部に有し、該貫通孔に外筒が通され、
    外筒の突起部をセンターピンの軸線方向に沿って移動可
    能に該拡径領域に収納する外筒ホルダー、 (D)外筒ホルダーの拡径領域内に収納され、外筒の突
    起部をセンターピンの後部方向に向かって付勢するバネ
    部材、 (E)外筒ホルダーの後端部に取り付けられ、前部には
    加圧流体流路貫通孔及びセンターピンを通す貫通孔が設
    けられ、内部にはセンターピンの拡径部を収納する孔部
    が設けられた外筒ホルダー用取付ベース、 (F)外筒ホルダー用取付ベースの後端部に取り付けら
    れ、加圧流体流路貫通孔が設けられたコネクター、並び
    に、 (G)外筒ホルダー用取付ベースの前面凹部と外筒の後
    部側面との間に配置された摺動パッキング、から成り、 金型に設けられたキャビティ内に射出された溶融樹脂の
    内部に加圧流体を導入するための加圧流体導入用ノズル
    組立体であって、 コネクターに設けられた加圧流体流路貫通孔は、外筒ホ
    ルダー用取付ベースに設けられた孔部とセンターピンに
    設けられた拡径部との間の隙間、及び、外筒ホルダー用
    取付ベースに設けられた加圧流体流路貫通孔を介して、
    外筒に設けられた貫通孔とセンターピンとの間に形成さ
    れた隙間に連通しており、 外筒は、センターピン、外筒ホルダー及び外筒ホルダー
    用取付ベースに対して、センターピンの軸線方向に沿っ
    て前後に摺動可能である加圧流体導入用ノズル組立体
    が、キャビティを有する金型に取り付けられた金型組立
    体を用いた射出成形方法であって、 (a)キャビティ内に溶融樹脂を射出する前には、外筒
    に設けられた突起部をバネ部材によってセンターピンの
    後部方向に向かって付勢された状態とし、且つ、外筒の
    貫通孔先端部をセンターピンによって閉塞された状態と
    し、 (b)キャビティ内に溶融樹脂を射出中若しくは射出完
    了と同時若しくは射出完了後、コネクターに設けられた
    加圧流体流路貫通孔から加圧流体を導入し、該導入され
    た加圧流体を、外筒ホルダー用取付ベースに設けられた
    孔部とセンターピンに設けられた拡径部との間の隙間、
    及び、外筒ホルダー用取付ベースに設けられた加圧流体
    流路貫通孔を介して、外筒に設けられた貫通孔とセンタ
    ーピンとの間に形成された隙間に侵入させ、且つ、該導
    入された加圧流体によってバネ部材の付勢力に打ち勝っ
    て外筒を前進端へと移動させ、以て、外筒の貫通孔先端
    部を解放状態とし、キャビティ内に射出された溶融樹脂
    の内部に加圧流体を導入し、該溶融樹脂の内部に中空部
    を形成し、その後、キャビティ内の樹脂を冷却、固化さ
    せることを特徴とする射出成形方法。
  10. 【請求項10】キャビティ内に溶融樹脂を射出する前に
    は、外筒に設けられた突起部の外縁部分と外筒ホルダー
    用取付ベースに設けられた前面外縁部分とは、バネ部材
    によって接触状態にあることを特徴とする請求項9に記
    載の射出成形方法。
  11. 【請求項11】外筒の前部外径は、1.5mm乃至5m
    mであることを特徴とする請求項9に記載の射出成形方
    法。
  12. 【請求項12】センターピンの前部直径は、0.5mm
    乃至3mmであることを特徴とする請求項9に記載の射
    出成形方法。
  13. 【請求項13】外筒の摺動距離は、0.1mm乃至1m
    mであることを特徴とする請求項9に記載の射出成形方
    法。
  14. 【請求項14】加圧流体導入用ノズル組立体を前後に移
    動させる移動装置に加圧流体導入用ノズル組立体は取り
    付けられていることを特徴とする請求項9に記載の射出
    成形方法。
  15. 【請求項15】バネ部材はコイルバネから成ることを特
    徴とする請求項9に記載の射出成形方法。
  16. 【請求項16】バネ部材は皿バネから成ることを特徴と
    する請求項9に記載の射出成形方法。
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