JP2003211303A - ガイドブッシュ - Google Patents

ガイドブッシュ

Info

Publication number
JP2003211303A
JP2003211303A JP2002006458A JP2002006458A JP2003211303A JP 2003211303 A JP2003211303 A JP 2003211303A JP 2002006458 A JP2002006458 A JP 2002006458A JP 2002006458 A JP2002006458 A JP 2002006458A JP 2003211303 A JP2003211303 A JP 2003211303A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
guide bush
inner cylinder
elastic
piece members
bar
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002006458A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3945752B2 (ja
Inventor
Shigeo Hasegawa
重雄 長谷川
Yoshihiro Nojima
由洋 野島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Watch Co Ltd
Priority to JP2002006458A priority Critical patent/JP3945752B2/ja
Priority to PCT/JP2003/000217 priority patent/WO2003059558A1/ja
Priority to CNB038000644A priority patent/CN1298467C/zh
Publication of JP2003211303A publication Critical patent/JP2003211303A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3945752B2 publication Critical patent/JP3945752B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B13/00Arrangements for automatically conveying or chucking or guiding stock
    • B23B13/12Accessories, e.g. stops, grippers
    • B23B13/126Supports
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B31/00Chucks; Expansion mandrels; Adaptations thereof for remote control
    • B23B31/02Chucks
    • B23B31/10Chucks characterised by the retaining or gripping devices or their immediate operating means
    • B23B31/12Chucks with simultaneously-acting jaws, whether or not also individually adjustable
    • B23B31/20Longitudinally-split sleeves, e.g. collet chucks
    • B23B31/201Characterized by features relating primarily to remote control of the gripping means
    • B23B31/202Details of the jaws
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B2226/00Materials of tools or workpieces not comprising a metal
    • B23B2226/33Elastomers, e.g. rubber
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B2228/00Properties of materials of tools or workpieces, materials of tools or workpieces applied in a specific manner
    • B23B2228/24Hard, i.e. after being hardened

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Turning (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複層構造の棒材支持部を有するガイドブッシ
ュにおいて、棒材支持面の耐摩耗性を著しく向上させ
る。 【解決手段】 ガイドブッシュ10は、基部12の軸線
方向一端に隣接する棒材支持部14を備える。棒材支持
部14は、基部12に一体的に連結される径方向弾性変
形可能な外筒部分16と、外筒部分16の内側に設置さ
れ、各々が硬質材料から形成されるとともに互いに協働
して筒状の棒材支持面18を形成する複数の内筒片部材
20と、それら内筒片部材20を、棒材支持面18を形
成する位置に弾性的に保持する弾性部材22とを備え
る。弾性部材22は、隣り合う内筒片部材20の間に介
在して、それら内筒片部材20を相互に弾性的に連結す
る弾性連結要素34と、外筒部分16と各内筒片部材2
0との間に介在して、それら内筒片部材20を外側から
弾性的に支持する弾性中間筒36とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、旋削加工中の棒材
をその被加工部位近傍で支持するガイドブッシュに関す
る。さらに本発明は、そのようなガイドブッシュを備え
た自動旋盤に関する。
【0002】
【従来の技術】NC旋盤等の、種々の自動旋削加工を実
施できる工作機械(本明細書で自動旋盤と総称する)に
おいて、工具による加工作業位置の近傍で旋盤機台上に
設置され、主軸に把持された棒状の被加工素材(以下、
棒材と称する)を、その先端の加工部位の近傍で支持す
る補助支持装置としてのガイドブッシュを備えたものが
知られている。ガイドブッシュは、径方向へ弾性変形可
能な中空筒状の棒材支持部を有し、この棒材支持部に、
旋削加工中の棒材をその加工部位に振れが生じないよう
に支持して、製品を高精度に加工成形することを可能に
する。従来、自動旋盤では、旋削加工中に高速回転する
棒材に対して固定的に配置される固定型のガイドブッシ
ュと、棒材と共に高速回転する回転型のガイドブッシュ
とが、適宜選択して使用されている。
【0003】また、従来の自動旋盤において、製品とな
る棒材先端の加工長さ部分を加工作業位置に供給するた
め、及び加工途上でそのような加工長さ部分の長手方向
所望位置に工具刃先を配置するために、棒材を把持した
主軸が軸線方向へ移動する構成を有したものは周知であ
る。この自動旋盤では、ガイドブッシュは、固定型及び
回転型のいずれの形式においても、棒材支持部に棒材を
心出し支持(すなわち棒材軸線を回転軸線に合致させる
ように支持)した状態で、主軸の軸線方向移動により送
り出される棒材を、軸線方向へ正確に案内しつつ支持で
きることが要求される。そこで従来、加工作業開始前に
ガイドブッシュに加工対象棒材(丸棒、角棒)を挿入
し、棒材支持部を弾性変形させてその内径寸法を棒材外
径寸法に合わせて微調整することにより、棒材の心出し
支持と軸線方向案内支持との双方を達成できるようにし
ている。
【0004】この種のガイドブッシュにおいて、棒材支
持部を外筒と内筒との二層構造にして、加工対象棒材の
外径寸法の変更や、棒材支持部の内周面(すなわち棒材
支持面)の損耗程度に応じて適宜、内筒を交換できるよ
うにしたガイドブッシュが提案されている(特開200
1−138102号公報参照)。このガイドブッシュ
は、自動旋盤に搭載した状態で、必要に応じて内筒のみ
を交換することにより、多様な外径寸法を有する異種棒
材(丸棒、角棒)を支持することができ、また棒材支持
面の損耗に起因する加工精度の低下に迅速に対処するこ
とができる。さらに、内筒を自己潤滑性に優れた材料か
ら作製すれば、内筒の棒材支持面と加工対象棒材の外周
面との隙間を実質的に排除するとともに、棒材の軸線方
向送り時に内筒との摩擦によって生じ得る棒材外周面の
傷を可及的に削減して、高品質の製品を製造することが
可能になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した二層構造の棒
材支持部を有する従来のガイドブッシュでは、棒材支持
部の内径寸法を加工対象棒材の外径寸法に合わせて微調
整できるように、一般的なすり割り構造を外筒に形成す
る一方で、内筒にはそれ自体の径寸法を拡縮可能とする
所望の弾性を付与していた。このような弾性を有する内
筒は、特にその材料自体を比較的柔軟な物質で構成した
場合に、棒材の軸線方向送り時に棒材との摩擦により棒
材支持面に損耗を生じる危惧がある。特に、加工対象棒
材として、所定径に引抜き加工された引抜き材をそのま
ま使用する場合には、引抜き材の外形寸法精度の低さや
面粗さに起因して内筒の損耗が生じ易くなり、結果とし
て内筒の交換頻度が増加することが懸念される。
【0006】本発明の目的は、自動旋盤に設置されるガ
イドブッシュにおいて、加工対象棒材の外径寸法の変更
や棒材支持面の摩耗に迅速に対処できる複層構造の棒材
支持部を有し、しかも棒材支持面の耐摩耗性を著しく向
上させることができるガイドブッシュを提供することに
ある。本発明のさらに他の目的は、そのようなガイドブ
ッシュを備えた高性能の自動旋盤を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、中空筒状の基部と、基部
の軸線方向一端に隣接して設けられる中空筒状の棒材支
持部とを具備するガイドブッシュにおいて、棒材支持部
は、基部に一体的に連結される外筒部分と、外筒部分の
内側に設置され、各々が硬質材料から形成されるととも
に互いに協働して筒状の棒材支持面を形成する複数の内
筒片部材と、複数の内筒片部材を、外筒部分の内側で棒
材支持面を形成する位置に弾性的に保持する弾性部材と
を具備すること、を特徴とするガイドブッシュを提供す
る。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のガイドブッシュにおいて、弾性部材は、隣り合う内筒
片部材の間に介在してそれら内筒片部材を相互に弾性的
に連結する弾性連結要素を備えるガイドブッシュを提供
する。請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のガイ
ドブッシュにおいて、弾性連結要素が液状ガスケットか
ら形成されるガイドブッシュを提供する。
【0009】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれか1項に記載のガイドブッシュにおいて、弾性部
材は、外筒部分と複数の内筒片部材の各々との間に介在
してそれら内筒片部材を外側から弾性的に支持する弾性
中間筒を備えるガイドブッシュを提供する。請求項5に
記載の発明は、請求項4に記載のガイドブッシュにおい
て、弾性中間筒が、外筒部分と複数の内筒片部材との間
で圧縮されて弾性変形可能な軟質材料から形成されるガ
イドブッシュを提供する。
【0010】請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の
いずれか1項に記載のガイドブッシュにおいて、弾性部
材は、複数の内筒片部材に係合してそれら内筒片部材を
内側から弾性的に支持する弾性支持要素を備えるガイド
ブッシュを提供する。請求項7に記載の発明は、請求項
6に記載のガイドブッシュにおいて、弾性支持要素が、
複数の内筒片部材を径方向外方へ弾性的に付勢するばね
から形成されるガイドブッシュを提供する。
【0011】請求項8に記載の発明は、請求項1〜7の
いずれか1項に記載のガイドブッシュにおいて、複数の
内筒片部材の各々は、少なくとも棒材支持面を形成する
部分がセラミックスから作製されるガイドブッシュを提
供する。請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいず
れか1項に記載のガイドブッシュにおいて、棒材支持部
の外筒部分が径方向へ弾性変形でき、外筒部分の弾性変
形に伴って、複数の内筒片部材が形成する棒材支持面の
内径寸法が変化するガイドブッシュを提供する。請求項
10に記載の発明は、請求項1〜9のいずれか1項に記
載のガイドブッシュを、棒材の加工作業位置近傍に設置
してなる自動旋盤を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の実施の形態を詳細に説明する。全図面に渡り、対応
する構成要素には共通の参照符号を付す。図面を参照す
ると、図1は、本発明の第1の実施形態によるガイドブ
ッシュ10を示す。ガイドブッシュ10は、自動旋盤に
おいて、主軸に把持された棒材をその先端の被加工部位
の近傍で支持する中空筒状の補助支持装置として、工具
による加工作業位置の近傍で旋盤機台上に設置されるも
のであり、回転型ガイドブッシュ及び固定型ガイドブッ
シュのいずれにも適用できる。
【0013】ガイドブッシュ10は、中空筒状の基部1
2と、基部12の軸線方向一端に隣接して設けられ、自
動旋盤で加工される棒材を軸線方向送り可能に心出し支
持する中空筒状の棒材支持部14とを備える。基部12
は、棒材支持部14から離れた軸線方向後端側に、自動
旋盤の旋盤機台上で主軸から送出された棒材を導入する
開口端面12aを有し、開口端面12aに隣接して、棒
材を非接触に受容する円筒状の内周面12bと、外周面
の雄ねじ部12cとが形成される。
【0014】棒材支持部14は、基部12に一体的に連
結される径方向へ弾性変形可能な外筒部分16と、外筒
部分16の内側に設置され、各々が硬質材料から形成さ
れるとともに互いに協働して実質的筒状の棒材支持面1
8を形成する複数の内筒片部材20と、それら内筒片部
材20を、外筒部分16の内側で棒材支持面18を形成
する位置に弾性的に保持する弾性部材22とを備えて構
成される。棒材支持部14は、支持対象の棒材の中心軸
線に合致する中心軸線14aを有して、棒材を心出し支
持(すなわち棒材軸線を旋削中の回転軸線に合致させる
ように支持)する。
【0015】図1及び図2に示すように、外筒部分16
は、各々の基端24aで基部12に一体的に連結される
複数(図示実施形態では3個)の縦割片24を有する。
それら縦割片24は、外筒部分16の周方向へ等間隔に
設けられる複数(図示実施形態では3個)のスリット2
6を介して、互いに周方向へ隣接して配置される。それ
らスリット26は、基部12から離れた軸線方向前端側
の外筒部分16の開口端面16aから基部12に至る範
囲で、棒材支持部14の中心軸線14aに平行に、かつ
中心軸線14aに関して放射状に形成される。それによ
り各縦割片24は、基端24aを支点として、外筒部分
16の径方向へ板ばね状に弾性変形できるようになって
いる。
【0016】外筒部分16を構成する3個の縦割片24
は、弓形に湾曲する内面24bをそれぞれに有し、それ
ら内面24bが互いに協働して、外筒部分16の実質的
円筒状の内周面を構成する。この内周面は、各縦割片2
4が弾性変形していない状態で、棒材支持部14の中心
軸線14aに合致する中心軸線を規定する。また、各縦
割片24には、その自由端すなわち外筒部分16の開口
端面16aに隣接して、径方向外方へ膨出するフランジ
部分28が形成される。各縦割片24のフランジ部分2
8の外周面には、基端24aに向けてテーパ状に延びる
圧力受け面28aが形成される。
【0017】さらに、外筒部分16の各縦割片24に
は、開口端面16aに沿って内面24bから径方向内方
へ突出する爪30が形成される。それら爪30は、開口
端面16aに向かってテーパ状に延びる係止面30aを
それぞれに有し、互いに協働して実質的環状の係止構造
を形成する。
【0018】図1及び図3に示すように、ガイドブッシ
ュ10では、外筒部分16の3個の縦割片24に対応し
て、3個の内筒片部材20が棒材支持部14に組み込ま
れている。各内筒片部材20は、外筒部分16の対応の
縦割片24の内面24bに隙間を介して対向する円弧面
状の外面20aと、外面20aの反対側の円弧面状の内
面20bと、それら外面20aと内面20bとの間に延
びる一対の側面20cとを有する。3個の内筒片部材2
0は、それぞれの内面20bが共通の円筒面上に実質的
に位置するとともに、それぞれの一側面20cが互いに
隙間を介して対向する相対配置で、円筒形状に組み合わ
される。この状態で、それら内筒片部材20の内面20
bが互いに協働して、棒材を軸線方向送り可能に心出し
支持する実質的円筒状の棒材支持面18(中心軸線18
aを有する)を形成する。
【0019】各内筒片部材20は、その軸線方向一端面
20dに隣接して、径方向外方へ突出するフランジ部分
32を有する。各内筒片部材20のフランジ部分32に
は、軸線方向一端面20dに向けてテーパ状に延びる係
合面32aが形成される。また、1つの内筒片部材20
のフランジ部分32には、その径方向外端面に沿って軸
線方向へ延びる溝32bが刻設される。
【0020】各内筒片部材20に好適に使用できる硬質
材料としては、セラミックスを挙げることができる。こ
の場合、少なくとも棒材支持面18を形成する内面20
bを含む部分を、アルミナ(Al23 )、ジルコニア
(ZrO2 )、窒化珪素(Si34 )、炭化珪素(S
iC)等の、耐摩耗性に優れたエンジニアリングセラミ
ックスから作製することができる。特に、棒材支持面1
8に要求される耐摩耗性、表面平滑性に加えて、棒材の
挿入、送出を繰り返すことによる内筒片部材20の破損
を可及的に防止する観点で、衝撃強度や靭性に優れたジ
ルコニアセラミックスから作製することが有利である。
このような構成によれば、特に各内筒片部材20の耐久
性を著しく向上させることができる。
【0021】弾性部材22は、周方向へ隣り合う内筒片
部材20の対向する側面20cの間に介在して、それら
内筒片部材20を相互に弾性的に連結する複数(図では
3個)の弾性連結要素34を備える。ガイドブッシュ1
0においては、それら弾性連結要素34の各々は、隣り
合う内筒片部材20の対向側面20c間の空所に実質的
全体に渡って充填される液状ガスケットから形成され
る。液状ガスケットは、各種機械部品の接合面間の封止
用シール剤として知られており、それ自体、硬化後に接
合面に対して所要の接着性を発揮するとともに、硬化状
態でも所望の弾性を維持できるものである。弾性連結要
素34に好適に使用できる液状ガスケットとしては、例
えばスリーボンド社から入手可能な「#1215液状ガ
スケット」が挙げられる。
【0022】弾性連結要素34は、周方向へ隣り合う内
筒片部材20を相対変位可能に相互連結して、棒材支持
部14の外筒部分16の内側で3個の内筒片部材20が
互いに離散することを防止するとともに、それら内筒片
部材20を、円筒状の棒材支持面18を形成する位置に
弾性的に保持する。また、弾性連結要素34は、3個の
内筒片部材20の外面20aにそれぞれ径方向内方への
押圧力が負荷されたときに、隣り合う内筒片部材20の
対向側面20c間でそれぞれ多様に弾性変形する。それ
に伴い、3個の内筒片部材20は、対向側面20c同士
が弾性連結要素34を介して互いに押し付けられるまで
の範囲で径方向内方へ変位し、結果として、それら内筒
片部材20の内面20bが形成する棒材支持面18の内
径寸法が減少する。各内筒片部材20の外面20aへの
押圧力が解除されると、弾性連結要素34の弾性復元力
下で、各内筒片部材20が初期位置に復帰して、棒材支
持面18の内径寸法が復元する。
【0023】液状ガスケットからなる弾性連結要素34
は、図示のように内筒片部材20の対向側面20c間の
空所を全体に渡って封止するように設置されることによ
り、例えば後述する自動旋盤での棒材旋削加工中に切粉
が内筒片部材20間の空所に侵入することを防止でき
る。しかし、弾性連結要素34の配置はこれに限定され
ず、例えば内筒片部材20間の空所内の所望部位に局所
的に設置されることにより、両内筒片部材20を相互連
結する構成とすることもできる。また、液状ガスケット
に限らず、例えばゴム板等の弾性体と接着剤との組み合
わせによって、弾性連結要素34を構成することもでき
る。
【0024】弾性部材22はさらに、外筒部分16と3
個の内筒片部材20の各々との間に介在して、それら内
筒片部材20を外側から弾性的に支持する弾性中間筒3
6を備える。図1及び図4に示すように、弾性中間筒3
6は、外筒部分16の3個の縦割片24の内面24bに
当接される実質的円筒状の外面36aと、外面36aの
反対側で、3個の内筒片部材20の外面20aに当接さ
れる円筒状の内面36bとを有する円筒状部材である。
弾性中間筒36には、その外面36aに沿って軸線方向
へ直線状に延びる複数(図示実施形態では3個)のスリ
ット38が、周方向等間隔配置で形成される。それらス
リット38は、弾性中間筒36の軸線方向全長に渡って
外面36aに開口するとともに、内面36bから離れて
(すなわち内面36bに開口することなく)放射状に形
成される。その結果、弾性中間筒36には、3個の弧状
壁部分40と、それら弧状壁部分40をそれぞれの内面
に沿って周方向へ一体的に相互連結する3個の肉薄の連
結部分42とが形成される。なお、1つの弧状壁部分4
0には、その外面に沿って軸線方向へ延びる溝44が刻
設される。
【0025】弾性中間筒36は、その外面36aに径方
向内方への押圧力が負荷されたときに、3個の連結部分
42に応力が集中して、それら連結部分42がそれぞれ
多様に弾性変形する。それに伴い、3個の弧状壁部分4
0は、隣り合う弧状壁部分40が互いに接触するまでの
範囲で、径方向内方へ変位する。それにより、弾性中間
筒36の内面36bは本来の円筒形状から歪みを生じ、
結果として弾性中間筒36の実質的内径寸法が減少す
る。弾性中間筒36の外面36aへの押圧力が解除され
ると、各連結部分42の弾性復元力下で、各弧状壁部分
40が初期位置に復帰して、弾性中間筒36の内径寸法
が復元する。
【0026】弾性中間筒36は、外筒部分16の各縦割
片24に負荷される径方向内方への押圧力を、各縦割片
24の径方向内側に位置する対応の内筒片部材20に確
実に伝達するように作用する。また弾性中間筒36は、
複数の内筒片部材20を径方向外側から支持することに
より、それら内筒片部材20を、円筒状の棒材支持面1
8を形成する位置に弾性的に保持する。さらに、弾性中
間筒36は、外筒部分16の3個の縦割片24と3個の
内筒片部材20との間で両者からの圧力を受けて、隣り
合う弧状壁部分40が互いに接触するまでの範囲で、各
弧状壁部分40自体が圧縮されて弾性変形し得る程度の
柔軟性を有する。このような特性を発揮し得る弾性中間
筒36の好適な軟質材料としては、例えば軸受材料等で
「ターカイトB」の商品名で知られているフッ素樹脂系
エンジニアリングプラスチック等の樹脂材料を挙げるこ
とができる。
【0027】ガイドブッシュ10は、上記した各種構成
要素を別々に作製した後に、以下のようにして組み立て
ることにより製造される。基部12と棒材支持部14の
外筒部分16とを一体に有するブッシュ本体は、所望の
金属材料から切削工程等を経て作製される。そこで、
「ターカイトB」等の樹脂材料から射出成形工程等を経
て一体成形した弾性中間筒36を、その外面36aが外
筒部分16の各縦割片24の内面24bに密着するよう
に、各縦割片24及び弾性中間筒36の少なくとも一方
を弾性変形させながら、外筒部分16の内側に嵌入す
る。このとき、外筒部分16の各縦割片24と弾性中間
筒36の各弧状壁部分40とを互いに位置合せし、1つ
の縦割片24の内面24bに突設した回り止め46(図
1)を、弾性中間筒36の溝44に挿入する。その結
果、弾性中間筒36は、外筒部分16に対する回転が阻
止された状態で、外筒部分16の内側の所定位置に、弾
性中間筒36及び外筒部分16の少なくとも一方が生じ
る弾性復元力下で保持される。
【0028】他方、ジルコニアセラミックス等の硬質材
料からそれぞれに成形した3個の内筒片部材20を、前
述したように弾性連結要素34により円筒形状に接合し
て内筒構造を作製する。この内筒構造を、外筒部分16
に嵌入した弾性中間筒36の内面36bに各内筒片部材
20の外面20aが密着するように、外筒部分16及び
弾性中間筒36と内筒構造(弾性連結要素34)との少
なくとも一方を弾性変形させながら、外筒部分16及び
弾性中間筒36の内側に嵌入する。このとき、外筒部分
16の各縦割片24及び弾性中間筒36の各弧状壁部分
40と、内筒構造の各内筒片部材20とを互いに位置合
せし、1つの縦割片24の内面24bに突設した第2の
回り止め48(図1)を、1つの内筒片部材20のフラ
ンジ部分32に形成した溝32bに挿入する。その結
果、内筒構造は、外筒部分16に対する全ての内筒片部
材20の回転が阻止された状態で、外筒部分16及び弾
性中間筒36の内側の所定位置に、内筒構造及び外筒部
分16の少なくとも一方が生じる弾性復元力下で保持さ
れる。
【0029】このようにしてガイドブッシュ10を適正
に組み立てると、内筒構造の3個の内筒片部材20は、
それらが形成する棒材支持面18の中心軸線18aが、
棒材支持部14の中心軸線14aに合致する状態に保持
される。また、内筒構造の各内筒片部材20に形成した
フランジ部分32の係合面32aは、外筒部分16の各
縦割片24に形成した爪30の係止面30aに密に当接
され、各内筒片部分20の軸線方向端面20dが外筒部
分16の開口端面16aに隣接して略同一平面上に配置
される。この状態で内筒構造は、外筒部分16の内側の
所定位置から、外筒部分16の外方へ意図せず突き出る
ことが阻止される。また、弾性中間筒36は、各内筒片
部材20のフランジ部分32によって、外筒部分16の
開口端面16aから離れた位置に実質的に遮蔽して配置
される。その結果、比較的柔軟な材料からなる弾性中間
筒36は、旋削工程中に飛散する切り粉から隔離される
ので、その損傷が防止される。
【0030】なおガイドブッシュ10では、外筒部分1
6の各縦割片24、内筒構造の各内筒片部材20、及び
弾性中間筒36の各弧状壁部分40は、周方向へ互いに
ずれて配置されてもよい。また、外筒部分16、内筒構
造及び弾性中間筒36が所期の弾性変形を生じ得ること
を前提条件として、外筒部分16の縦割片24、内筒構
造の内筒片部材20、及び弾性中間筒36の弧状壁部分
40の個数が互いに異なっていてもよく、また3個以外
の様々な個数とすることもできる。
【0031】上記構成を有するガイドブッシュ10にお
いて、外筒部分16の3個の縦割片24に径方向内方へ
の外力を加えると、各縦割片24が弾性変形すると同時
に、各縦割片24の内面24bに接触する弾性中間筒3
6の外面36aに各縦割片24から径方向内方への外力
が負荷され、それにより前述したように、弾性中間筒3
6が弾性変形してその実質的内径寸法が減少する。それ
に伴い、弾性中間筒36の内面36bに接触する3個の
内筒片部材20の外面20aに、弾性中間筒36から径
方向内方への外力が負荷され、その結果、前述したよう
に、弾性連結要素34の弾性変形下で、それら内筒片部
材20の内面20bが形成する棒材支持面18の内径寸
法が減少する。このとき同時に、外筒部分16の各縦割
片24に形成した爪30の係止面30aから、各内筒片
部材20に形成したフランジ部分32の係合面32aに
直接に押圧力が負荷され、この押圧力によっても棒材支
持面18の内径寸法が減少する。
【0032】この状態から、外筒部分16の各縦割片2
4への径方向外力を弱めると、各縦割片24が弾性復元
し、それに伴い弾性中間筒36及び弾性連結要素34が
弾性復元して、棒材支持面18の内径寸法が増加(復
元)する。なお、棒材支持面18の内径寸法が減少及び
増加する間、3個の内筒片部材20は、棒材支持面18
の中心軸線18aを棒材支持部14の中心軸線14aに
合致させた状態を維持しつつ、径方向へ変位する。この
ようにガイドブッシュ10では、棒材支持部14に径方
向内方へ負荷される外力すなわち押圧力を調節すること
によって、3個の内筒片部材20によって形成される棒
材支持面18の内径寸法を調節することができる。
【0033】ガイドブッシュ10においては、3個の内
筒片部材20によって形成される棒材支持面18の内径
寸法は、ガイドブッシュ10が非作用状態にある間、支
持(加工)対象棒材の外径寸法よりも大きくなるように
設定される。そして、ガイドブッシュ10が作用状態に
置かれる実際の加工作業の開始前に、棒材支持部14に
対象棒材を挿入し、上記したように棒材支持面18の内
径寸法を棒材の外径寸法に合わせて微調整することによ
り、棒材支持面18と棒材外周面との間にμmオーダの
所望の微細隙間を得る。ガイドブッシュ10は、作用状
態においてこのような微細隙間を確保することにより、
棒材を軸線方向送り可能に心出し支持することができ
る。
【0034】ここで、支持(加工)対象棒材として、所
定径に引抜き加工された外形寸法精度の低い引抜き材を
そのまま使用する場合には、棒材の最小外径部分に対し
て上記した微細隙間が形成されるように、棒材支持面1
8の内径寸法を微調整する。この作用状態で、ガイドブ
ッシュ10に支持した棒材を軸線方向へ送る間に、棒材
の外径寸法の増加により棒材支持面18と棒材外周面と
の摩擦が増大すると、外筒部分16の各縦割片24は径
方向外方へ変位できない状態にあるので、弾性中間筒3
6の各弧状壁部分40が、外筒部分16と内筒構造との
間で圧力を受けて前述したように弾性変形する。その結
果、内筒構造の弾性連結要素34の弾性変形下で、各内
筒片部材20が径方向外方へ変位し、棒材支持面18の
内径寸法が棒材の外径寸法に合わせて受動的に拡大す
る。このようにしてガイドブッシュ10は、引抜き材か
らなる棒材をも、軸線方向送り可能に心出し支持するこ
とができる。しかもこのとき、各内筒片部材20が硬質
材料から形成されるので、棒材支持面18の耐摩耗性を
著しく向上させて、棒材との摩擦に起因する各内筒片部
材20の損耗の進行を可及的に抑制することができる。
【0035】上記構成を有するガイドブッシュ10で
は、前述した組立手順とは逆の手順で、内筒構造及び弾
性中間筒36を外筒部分16から必要に応じて取り外す
ことができるので、支持対象棒材の外径寸法の変更に対
応して棒材支持部14の内径寸法を変更するときには、
棒材支持面18の内径寸法が異なる他の内筒構造に交換
すればよい。したがって、ガイドブッシュ10を搭載し
た自動旋盤で多様な外径寸法を有する異種棒材(丸棒、
角棒)を加工する際には、それら異種棒材に対応した内
径寸法をそれぞれに有する多種類の内筒構造を用意し、
基部12と外筒部分16とからなるブッシュ本体を自動
旋盤に搭載したままで内筒構造のみを適宜交換すること
により、異種棒材の高精度加工を順次実施できる。ま
た、長時間の加工作業により各内筒片部材20の内面2
0bが摩耗したときにも、ブッシュ本体は交換せずに、
内筒構造のみを適宜交換すればよい。ここでガイドブッ
シュ10によれば、棒材支持面18の耐摩耗性の向上に
より、内筒片部材20を含む内筒構造の交換頻度を削減
することができる。
【0036】次に図5を参照して、上記構成を有するガ
イドブッシュ10を組み込んで備えた自動旋盤50の主
要部分の構成を説明する。ガイドブッシュ10は、スリ
ーブ部材52、軸受装置54及びフランジ部材56を介
して、旋盤機台上に設定された工具58による加工作業
位置の近傍で、機台上のコラム60に回転可能に設置さ
れる。
【0037】ガイドブッシュ10は、スリーブ部材52
の前端(図で左端)領域に軸線方向へ摺動可能にかつ相
対回転不能に収納される。スリーブ部材52の内周面前
端には、ガイドブッシュ10の棒材支持部14の外周面
に設けた複数の圧力受け面28aに接触可能な圧力負荷
面62が形成される。スリーブ部材52の後端(図で右
端)領域には、ガイドブッシュ10の基部12に設けた
雄ねじ部12c(図1)に螺合する雌ねじ部を有した調
節ナット64が、軸線方向へ固定して回転可能に収納さ
れる。それにより、調節ナット64が回転すると、ガイ
ドブッシュ10がスリーブ部材52内で軸線方向へ移動
する。
【0038】スリーブ部材52の外周面の後端領域に
は、キー66を介して被動歯車68が取付けられる。被
動歯車68は、図示しない動力伝達機構を介して図示し
ないガイドブッシュ駆動源に連結され、ガイドブッシュ
駆動源により、コラム60の後方に設置される主軸70
の回転速度と同一の回転速度で回転駆動される。その結
果、被動歯車68、調節ナット64、スリーブ部材52
及びガイドブッシュ10が、フランジ部材56の内部で
一体的に、主軸70の回転速度と同一の回転速度で回転
する。
【0039】フランジ部材56は、例えばボルト72に
よりコラム60に固定される。このように、ガイドブッ
シュ10、スリーブ部材52、フランジ部材56、調節
ナット64及び被動歯車68は、予め組み立てた回転型
ガイドブッシュ装置として、自動旋盤50のコラム60
の所定位置に取付けることができる。なお、ガイドブッ
シュ10を固定型ガイドブッシュ装置として使用する場
合は、軸受装置54、被動歯車68、ガイドブッシュ駆
動源等が省略される。
【0040】主軸70は、旋削加工すべき棒材Wを把持
して、図示しない主軸駆動源により回転駆動される。主
軸70は、コラム60の後方で、ガイドブッシュ10の
回転軸線と主軸70の回転軸線とが互いに一致するよう
にして、軸線方向移動可能に設置される。主軸70の前
端領域には、棒材Wを把持可能な開閉式のチャック74
が収容される。チャック74は、先端にすり割り部を有
したいわゆるコレットチャックであり、すり割り部に径
方向内方への外力すなわち押圧力が加わることにより、
先端の棒材把持孔76が縮径してチャック74が閉じ、
棒材Wを強固に固定的に把持するようになっている。す
り割り部への径方向外力が解除されると、すり割り部が
復元して棒材把持孔76が拡径し、チャック74が開い
て棒材Wを解放する。
【0041】主軸70にはさらに、中空筒状の作動部材
78が軸線方向へ移動可能に収容される。作動部材78
は、その前端領域にチャック74を収容し、図示しない
チャック駆動源により軸線方向前方(図で左方)へ移動
することによって、チャック74のすり割り部に径方向
内方への押圧力を負荷してチャック74を閉じる。この
状態から、作動部材78を軸線方向後方(図で右方)へ
移動すれば、チャック74が開かれる。なお、主軸70
の構成は上記に限定されるものではない。例えばチャッ
クの開閉作動機構として、チャック後端に連結した作動
部材をチャックとともに軸線方向後方へ移動することに
より、チャックのすり割り部に径方向内方への押圧力を
加える構成を採用することもできる。
【0042】上記構成を有する自動旋盤50において、
棒材Wの加工作業を実施する際には、まず、ガイドブッ
シュ10の外筒部分16に、加工対象の棒材Wの外径寸
法に対応する名目内径寸法を有した内筒構造と、適当な
弾性中間筒36とを選択して取付け、コラム60に搭載
されたスリーブ部材52に装着する。次いで、外筒部分
16に径方向内方への外力を加えない状態で、主軸70
に把持した棒材Wを主軸70の軸線方向移動により、ガ
イドブッシュ10の後方から棒材支持部16に挿入す
る。その状態から、調節ナット64を回してガイドブッ
シュ10を軸線方向後方へ移動し、外筒部分16の圧力
受け面28aをスリーブ部材52の圧力負荷面62に押
付ける。それにより、外筒部分16の3個の縦割片24
(図1)を弾性変形させるとともに、弾性中間筒36及
び弾性連結要素34の弾性変形下で3個の内筒片部材2
0を径方向内方へ変位させて、棒材支持面18と棒材W
の外周面との間にμmオーダの所望の微小隙間を形成す
る。このようにして、ガイドブッシュ10の棒材支持面
18の内径寸法を調節した後、ガイドブッシュ10によ
り棒材Wの被加工部位近傍を心出し支持しつつ、例えば
工具58により旋削加工を実施する。
【0043】ところで、上記したガイドブッシュ10に
おいては、棒材を軸線方向へ送る間に棒材の外径寸法が
局所的に増加したときに、弾性中間筒36の各弧状壁部
分40が外筒部分16と各内筒片部材20との間で圧縮
されて弾性変形することにより、複数の内筒片部材20
が径方向外方へ変位して、棒材支持面18の内径寸法が
棒材の外径寸法に合わせて受動的に拡大するようになっ
ている。このような弾性中間筒36の作用を利用すれ
ば、前述した棒材支持面18の内径寸法調節に際し、棒
材支持面18と棒材外周面との間にμmオーダの微小隙
間を敢えて形成せずとも、棒材支持面18を棒材外周面
に当接させておくだけで、棒材を軸線方向送り可能に心
出し支持することができる。
【0044】このような観点では、ガイドブッシュの棒
材支持面の内径寸法調節機構を省略することもできる。
図6は、そのような簡略化した構成を有する本発明の第
2の実施形態によるガイドブッシュ80を示す。ガイド
ブッシュ80は、棒材支持部の外筒部分の構成以外は、
前述したガイドブッシュ10と実質的同一の構成を有す
るので、対応する構成要素には共通の参照符号を付して
その説明を省略する。
【0045】ガイドブッシュ80の棒材支持部82は、
基部12に一体的に連結される外筒部分84と、外筒部
分84の内側に設置される複数(3個)の内筒片部材2
0と、それら内筒片部材20を、外筒部分84の内側で
棒材支持面18を形成する位置に弾性的に保持する弾性
部材22とを備える。棒材支持部82は、支持対象の棒
材の中心軸線に合致する中心軸線82aを有して、棒材
を心出し支持する。外筒部分84は、前述したガイドブ
ッシュ10の外筒部分16におけるスリット26を省略
した構成を有するものであり、棒材支持部82の中心軸
線82aに合致する中心軸線を規定する円筒状の内周面
84aを備える(図7)。したがって外筒部分84は、
径方向へ実質的に弾性変形できず、その内周面84aの
内径寸法を変更できない。
【0046】弾性部材22を構成する弾性中間筒36
は、その外面36a(図4)が外筒部分84の内周面8
4aに当接されるとともに、その内面36b(図4)が
3個の内筒片部材20の外面20aに当接されて、外筒
部分84とそれら内筒片部材20との間に配置され、そ
の状態で各内筒片部材20を外側から支持する。このよ
うな構成を有する棒材支持部82は、3個の内筒片部材
20が形成する棒材支持面18の内径寸法を積極的には
調節できないものである。その一方で棒材支持部82
は、棒材支持面18に径方向外方への外力が負荷された
ときに、弾性中間筒36の各弧状壁部分40(図4)が
外筒部分84と各内筒片部材20との間で圧縮されて弾
性変形することにより、それら内筒片部材20を径方向
外方へ変位させて、棒材支持面18の内径寸法を受動的
に拡大させることができる。
【0047】したがって、上記構成を有するガイドブッ
シュ80は、前述した自動旋盤50に搭載したときに、
棒材支持面18の内径寸法に対応する外径寸法を有した
棒材を、棒材支持面18を棒材外周面に当接させた状態
で、軸線方向送り可能に心出し支持できる。ここで、棒
材として外形寸法精度の低い引抜き材をそのまま使用し
た場合にも、弾性中間筒36の各弧状壁部分40の弾性
変形可能範囲内で、棒材支持面18の内径寸法を受動的
に拡大/縮小させて、棒材を軸線方向送り可能に心出し
支持することができる。
【0048】前述したガイドブッシュ10、80では、
棒材支持部14、82に設置される複数の内筒片部材2
0が、弾性連結要素34を介して互いに相対変位可能に
連結される構成を有していた。しかし本発明に係るガイ
ドブッシュは、複数の内筒片部材が互いに分離した状態
で外筒部分の内側に配置されてなる棒材支持部を有する
こともできる。図8は、そのような構成を有する本発明
の第3の実施形態によるガイドブッシュ90を示す。ガ
イドブッシュ90は、棒材支持部の内筒片部材及び弾性
部材の構成以外は、前述したガイドブッシュ10と実質
的同一の構成を有するので、対応する構成要素には共通
の参照符号を付してその説明を省略する。
【0049】ガイドブッシュ90の棒材支持部92は、
基部12に一体的に連結される径方向へ弾性変形可能な
外筒部分16と、外筒部分16の内側に設置され、各々
が硬質材料から形成されるとともに互いに協働して実質
的筒状の棒材支持面94を形成する複数(3個)の内筒
片部材96と、それら内筒片部材96を、外筒部分16
の内側で棒材支持面94を形成する位置に弾性的に保持
する弾性部材98とを備えて構成される。棒材支持部9
2は、支持対象の棒材の中心軸線に合致する中心軸線9
2aを有して、棒材を心出し支持する。
【0050】図9に示すように、ガイドブッシュ90の
各内筒片部材96は、外筒部分16の対応の縦割片24
の内面24b(図2)に隙間を介して対向する円弧面状
の外面96aと、外面96aの反対側の円弧面状の内面
96bと、それら外面96aと内面96bとの間に延び
る一対の側面96cとを有する。3個の内筒片部材96
は、それぞれの内面96bが共通の円筒面上に実質的に
位置するとともに、それぞれの一側面96cが互いに隙
間を介して対向する相対配置で、外筒部分16の内側に
収容される。この状態で、それら内筒片部材96の内面
96bが互いに協働して、棒材を軸線方向送り可能に心
出し支持する実質的円筒状の棒材支持面94(中心軸線
94aを有する)を形成する。
【0051】各内筒片部材96は、その軸線方向一端面
96dに隣接して、径方向外方へ突出するフランジ部分
100を有する。各内筒片部材96のフランジ部分10
0には、軸線方向一端面96dに向けてテーパ状に延び
る係合面100aが形成されるとともに、その径方向外
端面に沿って軸線方向へ延びる溝100bが刻設され
る。さらに各内筒片部材96には、その内面96bと軸
線方向一端面96d及び軸線方向他端面96eとの境界
領域に、鋭角断面の縁溝102がそれぞれ形成される。
【0052】各内筒片部材96に好適に使用できる硬質
材料としては、エンジニアリングセラミックスを挙げる
ことができる。この場合、少なくとも棒材支持面94を
形成する内面96bを含む部分を、耐摩耗性、衝撃強
度、表面平滑性に優れたジルコニアセラミックスから作
製することが有利である。このような構成によれば、特
に棒材支持面94の耐久性を著しく向上させることがで
きる。
【0053】弾性部材98は、外筒部分16と3個の内
筒片部材96の各々との間に介在して、それら内筒片部
材96を外側から弾性的に支持する弾性中間筒36と、
3個の内筒片部材96に係合してそれら内筒片部材96
を内側から弾性的に支持する一対の弾性支持要素104
とを備える。弾性中間筒36は、その外面36a(図
4)で、外筒部分16の3個の縦割片24の内面24b
に当接されるとともに、その内面36b(図4)で、3
個の内筒片部材96の外面96aに当接される。弾性中
間筒36は、外筒部分16の各縦割片24に負荷される
径方向内方への押圧力を、各縦割片24の径方向内側に
位置する対応の内筒片部材96に確実に伝達するように
作用する。また弾性中間筒36は、複数の内筒片部材9
6を径方向外側から支持することにより、それら内筒片
部材96を、円筒状の棒材支持面94を形成する位置に
弾性的に保持する。さらに、弾性中間筒36は、外筒部
分16の3個の縦割片24と3個の内筒片部材96との
間で両者からの圧力を受けて、隣り合う弧状壁部分40
(図4)が互いに接触するまでの範囲で、各弧状壁部分
40自体が圧縮されて弾性変形し得る程度の柔軟性を有
する。
【0054】図10に示すように、一対の弾性支持要素
104の各々は、ばね線材をCリング状に曲成してなる
環状のばねから形成される。それら弾性支持要素104
は、それぞれの全長を略3等分した長さ領域で、各内筒
片部材96の一対の縁溝102にそれぞれ受容されて、
3個の内筒片部材96を径方向外方へ弾性的に付勢す
る。それにより、それら弾性支持要素104が互いに協
働して、3個の内筒片部材96を、円筒状の棒材支持面
94を形成する位置に弾性的に保持する。各弾性支持要
素104は、内筒片部材96同士の機械的相互連結機能
を有さないが、3個の内筒片部材96の外面96aにそ
れぞれ径方向内方への押圧力が負荷されたときには、弾
性支持要素104自体の径寸法を縮小するように弾性変
形する。それに伴い、3個の内筒片部材96は、対向側
面96c同士が互いに接触するまでの範囲で径方向内方
へ変位し、結果として、それら内筒片部材96の内面9
6bが形成する棒材支持面94の内径寸法が減少する。
各内筒片部材96の外面96aへの押圧力が解除される
と、両弾性支持要素104の弾性復元力下で、各内筒片
部材96が初期位置に復帰して、棒材支持面94の内径
寸法が復元する。
【0055】ガイドブッシュ90は、上記した各種構成
要素を別々に作製した後に、以下のようにして組み立て
ることにより製造される。まず、前述したガイドブッシ
ュ10の組立工程と同様に、基部12と棒材支持部92
の外筒部分16とを一体に有するブッシュ本体に、弾性
中間筒36を組み付ける。このとき、外筒部分16の1
つの縦割片24に設置した回り止め46を、弾性中間筒
36の溝44(図4)に挿入ことにより、外筒部分16
に対する弾性中間筒36の回転を阻止する。なお、図1
1に示すように、外筒部分16の全ての縦割片24に
は、その内面24bから突出する第2の回り止め48が
設置される。
【0056】他方、ジルコニアセラミックス等の硬質材
料からそれぞれに成形した3個の内筒片部材96に、一
対の弾性支持要素104を前述したように組み付けて、
実質的円筒形状の内筒構造を作製する。この内筒構造
を、外筒部分16に嵌入した弾性中間筒36の内面36
bに各内筒片部材96の外面96aが密着するように、
外筒部分16及び弾性中間筒36と内筒構造(弾性支持
要素104)との少なくとも一方を弾性変形させなが
ら、外筒部分16及び弾性中間筒36の内側に嵌入す
る。このとき、各縦割片24及び弾性中間筒36の各弧
状壁部分40と、内筒構造の各内筒片部材96とを互い
に位置合せし、各縦割片24の内面24bに突設した第
2の回り止め48を、対応の内筒片部材96のフランジ
部分100に形成した溝100bに挿入する。その結
果、内筒構造は、外筒部分16に対する全ての内筒片部
材96の回転が阻止された状態で、外筒部分16及び弾
性中間筒36の内側の所定位置に、外筒部分16及び弾
性中間筒36と内筒構造(弾性支持要素104)との少
なくとも一方が生じる弾性復元力下で保持される。な
お、好ましくはこの状態で、各弾性支持要素104はそ
れ自体の弾性復元力により、3個の内筒片部材96の縁
溝102内に固定的に受容保持される。
【0057】このようにしてガイドブッシュ90を適正
に組み立てると、内筒構造の3個の内筒片部材96は、
それらが形成する棒材支持面94の中心軸線94aが、
棒材支持部92の中心軸線92aに合致する状態に保持
される。また、内筒構造の各内筒片部材96に形成した
フランジ部分100の係合面100aは、外筒部分16
の各縦割片24に形成した爪30の係止面30a(図1
1)に密に当接され、各内筒片部分96の軸線方向端面
96dが外筒部分16の開口端面16a(図11)に隣
接して略同一平面上に配置される。この状態で内筒構造
は、外筒部分16の内側の所定位置から、外筒部分16
の外方へ意図せず突き出ることが阻止される。また、弾
性中間筒36は、各内筒片部材96のフランジ部分10
0によって、外筒部分16の開口端面16aから離れた
位置に実質的に遮蔽して配置される。その結果、比較的
柔軟な材料からなる弾性中間筒36は、旋削工程中に飛
散する切り粉から隔離されるので、その損傷が防止され
る。
【0058】なおガイドブッシュ90では、外筒部分1
6の各縦割片24、内筒構造の各内筒片部材96、及び
弾性中間筒36の各弧状壁部分40は、周方向へ互いに
ずれて配置されてもよい。また、外筒部分16、内筒構
造及び弾性中間筒36が所期の弾性変形を生じ得ること
を前提条件として、外筒部分16の縦割片24、内筒構
造の内筒片部材96、及び弾性中間筒36の弧状壁部分
40の個数が互いに異なっていてもよく、また3個以外
の様々な個数とすることもできる。
【0059】上記構成を有するガイドブッシュ90は、
前述したガイドブッシュ10と同様に作用する。すなわ
ち、外筒部分16の3個の縦割片24に径方向内方への
外力を加えると、各縦割片24が弾性変形すると同時
に、各縦割片24の内面24bに接触する弾性中間筒3
6の外面36aに各縦割片24から径方向内方への外力
が負荷され、それにより前述したように、弾性中間筒3
6が弾性変形してその実質的内径寸法が減少する。それ
に伴い、弾性中間筒36の内面36bに接触する3個の
内筒片部材96の外面96aに、弾性中間筒36から径
方向内方への外力が負荷され、その結果、前述したよう
に、一対の弾性支持要素104の弾性変形下で、それら
内筒片部材96の内面96bが形成する棒材支持面94
の内径寸法が減少する。
【0060】この状態から、外筒部分16の各縦割片2
4への径方向外力を弱めると、各縦割片24が弾性復元
し、それに伴い弾性中間筒36及び両弾性支持要素10
4が弾性復元して、棒材支持面94の内径寸法が増加
(復元)する。なお、棒材支持面94の内径寸法が減少
及び増加する間、3個の内筒片部材96は、棒材支持面
94の中心軸線94aを棒材支持部92の中心軸線92
aに合致させた状態を維持しつつ、径方向へ変位する。
このようにガイドブッシュ90では、棒材支持部92に
径方向内方へ負荷される外力すなわち押圧力を調節する
ことによって、3個の内筒片部材96によって形成され
る棒材支持面94の内径寸法を調節することができる。
【0061】ガイドブッシュ90においては、3個の内
筒片部材96によって形成される棒材支持面94の内径
寸法は、ガイドブッシュ90が非作用状態にある間、支
持(加工)対象棒材の外径寸法よりも大きくなるように
設定される。そして、ガイドブッシュ90が作用状態に
置かれる実際の加工作業の開始前に、棒材支持部92に
対象棒材を挿入し、上記したように棒材支持面94の内
径寸法を棒材の外径寸法に合わせて微調整することによ
り、棒材支持面94と棒材外周面との間にμmオーダの
所望の微細隙間を得る。ガイドブッシュ90は、作用状
態においてこのような微細隙間を確保することにより、
棒材を軸線方向送り可能に心出し支持することができ
る。
【0062】ここで、支持(加工)対象棒材として、所
定径に引抜き加工された外形寸法精度の低い引抜き材を
そのまま使用する場合には、棒材の最小外径部分に対し
て上記した微細隙間が形成されるように、棒材支持面9
4の内径寸法を微調整する。この作用状態で、ガイドブ
ッシュ90に支持した棒材を軸線方向へ送る間に、棒材
の外径寸法の増加により棒材支持面94と棒材外周面と
の摩擦が増大すると、外筒部分16の各縦割片24は径
方向外方へ変位できない状態にあるので、弾性中間筒3
6の各弧状壁部分40が、外筒部分16と内筒構造との
間で圧力を受けて前述したように弾性変形する。その結
果、各内筒片部材96が径方向外方へ変位し、棒材支持
面94の内径寸法が棒材の外径寸法に合わせて受動的に
拡大する。このようにしてガイドブッシュ90は、引抜
き材からなる棒材をも、軸線方向送り可能に心出し支持
することができる。しかもこのとき、各内筒片部材96
が硬質材料から形成されるので、棒材支持面94の耐摩
耗性を著しく向上させて、棒材との摩擦に起因する各内
筒片部材96の損耗の進行を可及的に抑制することがで
きる。
【0063】なお、上記ガイドブッシュ90に組み込ん
だ弾性支持要素104は、弾性連結要素34を有する前
述したガイドブッシュ10に組み込むこともできる。こ
のような構成によれば、ガイドブッシュ10における弾
性部材22の弾性作用を強化できるので、内筒片部材2
0の径方向変位動作の応答性を向上させて、棒材支持部
14による一層高精度の心出し支持特性を獲得できる。
また、液状ガスケットからなる弾性連結要素34を用い
て複数の内筒片部材20を円筒状に組み合わせる際に、
各内筒片部材20の位置精度が多少低く組み合わされて
いても、弾性支持要素104の支持作用によって、結果
的に各内筒片部材20の位置精度を獲得することができ
る。それにより、ガイドブッシュ10の製造工程が簡略
化され、内筒片部材20を交換する際にもその作業コス
トが削減される。
【0064】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、自動旋盤に設置されるガイドブッシュにおい
て、複層構造の棒材支持部を備えたことにより加工対象
棒材の外径寸法の変更や棒材支持面の摩耗に迅速に対処
できるだけでなく、棒材支持面の耐摩耗性を著しく向上
させることができる。したがって本発明によれば、ガイ
ドブッシュの特に棒材支持面の損耗が、自動旋盤におけ
る製品の加工精度及び製造コストに及ぼす影響を可及的
に低減でき、引抜き材からなる棒材を用いる場合にも高
品質の製品を製造することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態によるガイドブッシュ
の、(a)線I−Iに沿った断面図、及び(b)軸線方
向端面図である。
【図2】図1のガイドブッシュにおける基部及び外筒部
分の、(a)線II−IIに沿った断面図、及び(b)軸線
方向端面図である。
【図3】図1のガイドブッシュにおける内筒構造の、
(a)線III−IIIに沿った断面図、及び(b)軸線方向
端面図である。
【図4】図1のガイドブッシュにおける弾性中間筒の、
(a)線IV−IVに沿った断面図、及び(b)軸線方向端
面図である。
【図5】図1のガイドブッシュを搭載した自動旋盤の主
要部を示す断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態によるガイドブッシュ
の、(a)線VI−VIに沿った断面図、及び(b)軸線方
向端面図である。
【図7】図6のガイドブッシュにおける基部及び外筒部
分の、(a)線VII−VIIに沿った断面図、及び(b)軸
線方向端面図である。
【図8】本発明の第3実施形態によるガイドブッシュ
の、(a)線VIII−VIIIに沿った断面図、及び(b)軸
線方向端面図である。
【図9】図8のガイドブッシュにおける複数の内筒片部
材の、(a)線IX−IXに沿った断面図、及び(b)軸線
方向端面図である。
【図10】図8のガイドブッシュにおける弾性支持要素
の正面図である。
【図11】図8のガイドブッシュにおける基部及び外筒
部分の、(a)線XI−XIに沿った断面図、及び(b)線
B−Bに沿った断面図である。
【符号の説明】
10、80、90…ガイドブッシュ 12…基部 14、82、92…棒材支持部 16、84…外筒部分 18、94…棒材支持面 20、96…内筒片部材 22、98…弾性部材 24…縦割片 30…爪 34…弾性連結要素 36…弾性中間筒 50…自動旋盤 70…主軸 104…弾性支持要素

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空筒状の基部と、該基部の軸線方向一
    端に隣接して設けられる中空筒状の棒材支持部とを具備
    するガイドブッシュにおいて、 前記棒材支持部は、 前記基部に一体的に連結される外筒部分と、 前記外筒部分の内側に設置され、各々が硬質材料から形
    成されるとともに互いに協働して筒状の棒材支持面を形
    成する複数の内筒片部材と、 前記複数の内筒片部材を、前記外筒部分の内側で前記棒
    材支持面を形成する位置に弾性的に保持する弾性部材と
    を具備すること、を特徴とするガイドブッシュ。
  2. 【請求項2】 前記弾性部材は、隣り合う前記内筒片部
    材の間に介在してそれら内筒片部材を相互に弾性的に連
    結する弾性連結要素を備える請求項1に記載のガイドブ
    ッシュ。
  3. 【請求項3】 前記弾性連結要素が液状ガスケットから
    形成される請求項2に記載のガイドブッシュ。
  4. 【請求項4】 前記弾性部材は、前記外筒部分と前記複
    数の内筒片部材の各々との間に介在してそれら内筒片部
    材を外側から弾性的に支持する弾性中間筒を備える請求
    項1〜3のいずれか1項に記載のガイドブッシュ。
  5. 【請求項5】 前記弾性中間筒が、前記外筒部分と前記
    複数の内筒片部材との間で圧縮されて弾性変形可能な軟
    質材料から形成される請求項4に記載のガイドブッシ
    ュ。
  6. 【請求項6】 前記弾性部材は、前記複数の内筒片部材
    に係合してそれら内筒片部材を内側から弾性的に支持す
    る弾性支持要素を備える請求項1〜5のいずれか1項に
    記載のガイドブッシュ。
  7. 【請求項7】 前記弾性支持要素が、前記複数の内筒片
    部材を径方向外方へ弾性的に付勢するばねから形成され
    る請求項6に記載のガイドブッシュ。
  8. 【請求項8】 前記複数の内筒片部材の各々は、少なく
    とも前記棒材支持面を形成する部分がセラミックスから
    作製される請求項1〜7のいずれか1項に記載のガイド
    ブッシュ。
  9. 【請求項9】 前記棒材支持部の前記外筒部分が径方向
    へ弾性変形でき、該外筒部分の弾性変形に伴って、前記
    複数の内筒片部材が形成する前記棒材支持面の内径寸法
    が変化する請求項1〜8のいずれか1項に記載のガイド
    ブッシュ。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の
    ガイドブッシュを、棒材の加工作業位置近傍に設置して
    なる自動旋盤。
JP2002006458A 2002-01-15 2002-01-15 ガイドブッシュ Expired - Fee Related JP3945752B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002006458A JP3945752B2 (ja) 2002-01-15 2002-01-15 ガイドブッシュ
PCT/JP2003/000217 WO2003059558A1 (fr) 2002-01-15 2003-01-14 Douille de guidage
CNB038000644A CN1298467C (zh) 2002-01-15 2003-01-14 导向套筒

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002006458A JP3945752B2 (ja) 2002-01-15 2002-01-15 ガイドブッシュ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003211303A true JP2003211303A (ja) 2003-07-29
JP3945752B2 JP3945752B2 (ja) 2007-07-18

Family

ID=19191234

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002006458A Expired - Fee Related JP3945752B2 (ja) 2002-01-15 2002-01-15 ガイドブッシュ

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP3945752B2 (ja)
CN (1) CN1298467C (ja)
WO (1) WO2003059558A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010214506A (ja) * 2009-03-16 2010-09-30 Citizen Holdings Co Ltd ガイドブシュ及びガイドブシュ装置
JP2012505759A (ja) * 2008-10-15 2012-03-08 デュナー、ダニエル 工作機械用可撓性ガイドブッシュ
KR20200045268A (ko) * 2018-10-22 2020-05-04 주식회사 모션퀘스트 베어링소재 고정지그 및 이를 이용한 베어링소재 가공방법

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005095033A1 (ja) * 2004-03-31 2005-10-13 Citizen Watch Co., Ltd. 素材ガイド装置及び自動旋盤
CN101693364B (zh) * 2009-09-30 2013-01-09 江苏中泰桥梁钢构股份有限公司 定心冲子精确配号孔方法
US9156093B2 (en) * 2012-06-05 2015-10-13 Robert Bosch Gmbh Collet positioning mechanism for a rotary tool
CN104827060A (zh) * 2015-06-04 2015-08-12 浙江日创机电科技有限公司 一种主轴的导向装置
CN113784812A (zh) * 2019-04-25 2021-12-10 育良精机株式会社 棒材供送装置
US20210054874A1 (en) * 2019-08-20 2021-02-25 Rapid Race Cars, Inc. Bushing assembly
CN111098164B (zh) * 2020-01-03 2024-06-07 龙口市亨嘉智能装备有限公司 一种多边形加工料定位导向装置
CN111364134B (zh) * 2020-04-30 2022-05-10 宁国金诺制衣有限公司 一种具有清洁功能的纺织设备

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4413539A (en) * 1979-10-31 1983-11-08 Citizen Watch Company Limited Numerically controlled lathe
JPH07224944A (ja) * 1994-02-15 1995-08-22 Toyota Motor Corp 異種金属部材における接合面のシール構造
KR100261534B1 (ko) * 1995-03-09 2000-08-01 하루타 히로시 가이드 부쉬 및 그 안둘레면으로의 경질 카본막 형성방법
JP3090430B2 (ja) * 1996-07-08 2000-09-18 シチズン時計株式会社 ガイドブッシュへの被膜形成方法
US6056443A (en) * 1996-07-08 2000-05-02 Citizen Watch Co., Ltd. Guide bush and method of forming film over guide bush
JP2000246522A (ja) * 1999-03-01 2000-09-12 Citizen Watch Co Ltd チャック、棒材把持装置及び自動旋盤
JP4458590B2 (ja) * 1999-11-10 2010-04-28 シチズンホールディングス株式会社 ガイドブッシュ
JP4471450B2 (ja) * 2000-05-12 2010-06-02 シチズンホールディングス株式会社 棒材把持装置及び自動旋盤

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012505759A (ja) * 2008-10-15 2012-03-08 デュナー、ダニエル 工作機械用可撓性ガイドブッシュ
JP2010214506A (ja) * 2009-03-16 2010-09-30 Citizen Holdings Co Ltd ガイドブシュ及びガイドブシュ装置
KR20200045268A (ko) * 2018-10-22 2020-05-04 주식회사 모션퀘스트 베어링소재 고정지그 및 이를 이용한 베어링소재 가공방법
KR102144752B1 (ko) * 2018-10-22 2020-08-14 주식회사 모션퀘스트 베어링소재 고정지그 및 이를 이용한 베어링소재 가공방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP3945752B2 (ja) 2007-07-18
CN1298467C (zh) 2007-02-07
CN1496293A (zh) 2004-05-12
WO2003059558A1 (fr) 2003-07-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003211303A (ja) ガイドブッシュ
JPWO2008105043A1 (ja) タップホルダ
US20190084056A1 (en) Axially and radially compliant deburring tool
KR20080008349A (ko) 플로팅 클램핑 죠를 구비하는 클램핌 헤드
EP1731248A1 (en) Material guide device and automatic lathe
JP6762042B2 (ja) 工具用チャック並びに工具保持方法及び工具取り外し方法
JPH02298404A (ja) 工具クランプ装置
US6779953B2 (en) Apparatus for positioning a cutter of a tool relative to the spindle of a machine tool
US3815930A (en) Collet
CN109108697B (zh) 一种薄壁弹性支承及其工装、加工方法
JP4330277B2 (ja) 回転型ガイドブッシュ
JP4921782B2 (ja) 旋盤用コレット式チャック装置
JP3597220B2 (ja) 工作物取付治具
WO2018158920A1 (ja) 工具ホルダの工具締付方法及び工具ホルダ
JP4817144B2 (ja) 作業機械
JP4458590B2 (ja) ガイドブッシュ
US5649795A (en) Machine tool
JP4190338B2 (ja) 工作物保持装置
JP2013198967A (ja) 切削部材のクランプ機構及びこれを用いた刃部交換式切削工具
JP2000246522A (ja) チャック、棒材把持装置及び自動旋盤
JP2004209598A (ja) 素材把持装置及び自動旋盤
JP2001170809A (ja) 棒材支持装置及び自動旋盤
JPH11277314A (ja) 切削工具
KR102207808B1 (ko) 위치 보정 기능 구비 작업 기계
CN111644639A (zh) 一种带微调功能的尾座顶尖装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061212

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070403

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070406

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120420

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140420

Year of fee payment: 7

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees