JP2003211088A - 軸方向駆動の振動体 - Google Patents
軸方向駆動の振動体Info
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Abstract
レーム11の一側端に円筒状の駆動コイル12を固定
し、該駆動コイル12と空隙を介して磁気的に係合する
カップ状ヨーク21の中心部に軸方向に着磁された一対
の円柱状の第1永久磁石と第2永久磁石の磁極が磁性材
料からなる円柱状の駆動用のポールピースを挟持して同
一磁極性で対向するように固定して片持ち状に保持さ
れ、錘23が搭載された駆動子20を前記フレーム11
の両側端に設けた一対のコイルばね23,24によって
駆動子20が軸方向に100〜160Hzで振動するよ
うに構成される。
Description
者に感知させる携帯機器等に用いられる振動体の構成に
関するものである。
等の乗り物では、携帯機器の使用は制限されている場合
が多い。特に、携帯機器の使用が許されている場合で
も、所謂マナーモード(無音・体感振動)で着信を携帯
者に感知させる方法が行われている。携帯機器には、最
近の日進月歩の技術革新を反映して種々の商品が普及し
てきており、例えば携帯電話、PDA、ウエアラブル(身
につける)コンピューティング機器等がある。これらに
は、無音で体感振動を感知させる振動モータやそれに近
い機能を有するマルチファンクションデバイス(スピー
カと振動体機能を併せ持つ)等が用いられている。以下
では、従来の振動モータの代表例と思われるものについ
て説明する。
81号(以下では文献Aと称す)、特開平7−1076
99号(文献B)、特公平8−10972号(文献C)
を挙げて説明する。文献Aは、ブラシとコンミテータを
有する軸長型の直流モータを用いたものであり、振動モ
ータの回転軸に装着する断面が扇型形状の偏心錘に関す
るものである。偏心錘として高比重ではあるものの加工
が困難なタングステンのバルク材を用いずに、タングス
テンや鉛を含む金属の粉末焼結合金によって形成して回
転軸への偏心錘の嵌着を容易にして振動出力を大きくし
ようとするものである。
とコンミテータを有する軸長型の直流モータを用いた振
動モータであり、偏心錘の構成と回転軸への固定方法の
開示に関するものである。図4において、直流モータ1
31の軸受け133に支持された回転軸136には回転
軸136の外径より小さい溝135が設けられ、高比重
材で形成されたタングステン等の粉末焼結合金からなる
偏心錘134をカシメ部140で回転軸136の溝13
5にカシメる。そのため、偏心錘134の軸方向の両端
部が盛りあがらずに偏心錘134は確実に回転軸136
に固定されるので小型にも拘わらず出力を大きくするこ
とができるとしている。また、多孔質な偏心錘134に
はオイルが含浸されておりメッキによる表面処理なしで
防錆効果があると記載されている。
偏平型の直流モータに関するもので、 少な
くとも3個の開き角が60〜80°のコイルを重複しな
いように扇形に配設して回転子の構成で偏心錘を形成す
る。
モータの回転を前提としたものであり長軸型、扁平型の
相違はあるものの、以下のような難点があった。(1)
ブラシとコンミテータを用いるのでコストもかかりまた
整流の際のマイクロアークによる損傷で寿命と品質の維
持に問題がある。(2)7000〜8000rpmまで
の立ち上がりに時間がかかり音楽に合わせた振動を発生
させる機器には向いていない。本発明の目的は、前述の
欠点を除去して、簡単な構成で多様化する携帯機器の機
能を豊富にする小型で高性能な軸方向駆動の振動体を提
案するものである。
された本発明の振動体の請求項1は、円筒状のフレーム
の一側端に円筒状の駆動コイルを固定し、該駆動コイル
と空隙を介して磁気的に係合する磁性材料からなるカッ
プ状ヨークと円柱状永久磁石とで形成された駆動子を前
記フレームの両側端に設けた一対のコイルばねによって
前記駆動子が軸方向に振動するように配設したことを特
徴とするものである。
求項2に示す振動体は、磁性材料からなるカップ状のヨ
ークと該カップ状ヨークの中心部に軸方向に着磁された
一対の円柱状の第1永久磁石と第2永久磁石の磁極が磁
性材料からなる円柱状の駆動用のポールピースを挟持し
て同一磁極性で対向するように固定して片持ち状に保持
され、前記駆動子の外周面と機械的にしゅう動するよう
に軸方向に直角に複数列、軸方向に平行に複数列のガイ
ド凸部を前記フレームの内周面に配設したことを特徴と
するものである。
求項3に示す振動体は、磁性材料からなるカップ状のヨ
ークと該カップ状ヨークの中心部に軸方向に着磁された
一対の円柱状の第1永久磁石と第2永久磁石の磁極が円
盤状の磁性材料を挟持して同一磁極性で対向するように
固定して片持ち状に保持され、前記第1の永久磁石の先
端部に磁性材料からなる円盤状のセンタヨークを配設
し、前記駆動子の外周面と機械的にしゅう動するように
軸方向に直角に複数列に、軸方向に平行に複数列のガイ
ド凸部を前記フレームの内周面に配設したことを特徴と
するものである。
求項4に示す振動体は、磁性材料からなるカップ状のヨ
ークと該カップ状ヨークの中心部に軸方向に着磁された
一対の円柱状の第1永久磁石と第2永久磁石の磁極が円
盤状の磁性材料を挟持して同一磁極性で対向するように
固定して片持ち状に保持され、前記第1の永久磁石の先
端部に磁性材料からなる円盤状のセンタヨークを配設し
て負荷質量とし、前記駆動子の外周面と機械的にしゅう
動するように軸方向に直角に複数列に、軸方向に平行に
複数列のガイド凸部を前記フレームの内周面に配設した
ことを特徴とするものである。
求項5に示す振動体の駆動子は、前記カップ状ヨークの
内外周底面に錘を配設したことを特徴とするものであ
る。
求項6に示す振動体の駆動子は、前記第2の永久磁石の
前部に磁性材料からなる円柱状のセンタヨークを形成し
たことを特徴とするものである。
求項7に示す振動体の駆動子は、前記カップ状ヨークの
外周部に軸方向と平行に複数列のガイド溝を設け前記フ
レームのガイド凸部と機械的にしゅう動係合するように
構成したことを特徴とするものである。
求項8に示す振動体の駆動コイルは、円筒状の絶縁処理
した金属材料の上に巻回したことを特徴とするものであ
る。
求項9に示す振動体の駆動は、ブリッジ回路で駆動する
ことを特徴とするものである。
求項10に示す振動体の駆動は、正弦波または方形波の
入力で駆動されることを特徴とするものである。
振動体の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は
本発明の軸方向駆動の振動体(以下では振動体と略称)
の構成半断面図である。図2は図1のXX線断面図であ
る。図3は本発明である他の実施例の断面図である。図
1、図2において本発明の振動体10は、合成樹脂から
なる円筒状のフレーム11と駆動コイル12と駆動子2
0とで構成される。フレーム11の軸方向の一側端に
は、金属材料例えば熱伝導性のよいアルミニウムを陽極
処理して表面を電気絶縁処理した円筒状のコイルボビン
13にマグネットワイヤを巻回して形成され、端子3
5,36を有する駆動コイル12を片持ち状に固定す
る。駆動子20は、磁性材料からなるカップ状ヨーク2
1の中心部には軸方向に単磁極に着磁された一対の円柱
状の第1永久磁石28と第2永久磁石29の磁極が磁性
材料からなる円盤状の駆動用のポールピース30を挟持
して同一磁極性で対向するように固定して片持ち状に保
持され、前記駆動子20の外周面と円柱状の第2永久磁
石29をセンタヨークa32と磁気的及び機械的に接続
されて片持ち状に固定し、カップ状ヨーク21の内外周
底面には質量の大きい例えばタングステン粉末を樹脂成
型して形成された錘23が接着剤等で固着される。駆動
子20が軸方向にスムーズに駆動できるようにフレーム
11の内周面には軸方向に直角にガイド凸部(14a,
14b,14c)が配設されている。そして、軸方向と
平行に凸部(14a),(14b),(14c)が同列
に形成されている。また、駆動子20のポールピース3
0の外周部に生じる磁束は、互いに対向する第1永久磁
石28と第2永久磁石29の同一磁極から生じる磁束が
反撥して点線表示したように駆動コイル12、軸方向に
平行な円周状の空隙26,27を経由してカップ状ヨー
ク21に向かい、センタヨークa32を介して磁気回路
を閉じるので高い磁束密度を発生させる。その結果、駆
動子20の駆動力が増大する。更に、駆動子20はフレ
ーム11の両側端に設けたコイルばね24,25によっ
て支持される。駆動子20の1次共振周波数は駆動子2
0の質量とコイルばね24,25のスティッフネスで決
まり、携帯者への体感性がよいとされる100〜160
Hzに設定される。駆動子20は、一対のコイルばね2
4,25によって平衡点で通常は停止している。
行に溝31a,31b,31cが設けられ、フレーム1
1の凸部(14a),(14b),(14c)が夫々溝
31a,31b,31cに対応して機械的にしゅう動係
合する。この結果、駆動子20が軸方向に往復振動する
際にピッチング、ローリング及びヨーイングが生じるこ
ともなく効率の良い軸方向の往復振動を発生する。ま
た、錘23が搭載されている場合は、振動加震力を更に
大きくすることができる。
は、合成樹脂からなる円筒状のフレーム11と駆動コイ
ル12と駆動子40とで構成される。フレーム11の軸
方向の一側端には、金属材料例えば熱伝道性のよいアル
ミニウムを陽極処理して表面を電気絶縁処理した円筒状
のコイルボビン13にマグネットワイヤを巻回して形成
され、端子35,36を有する駆動コイル12を片持ち
状に固定する。駆動子40は、磁性材料からなるカップ
状ヨーク21の中心部には円柱状のセンタヨークb33
を外端に配設した軸方向に単磁極に着磁された一対の円
柱状の第1永久磁石28と第2永久磁石29の磁極が磁
性材料からなる円柱状の駆動用のポールピース30を挟
持して同一磁極性で対向するように固定して片持ち状に
保持され、前記駆動子40の外周面と円柱状の第2永久
磁石29をセンタヨークa32と磁気的及び機械的に接
続されて片持ち状に固定し、カップ状ヨーク21の内外
周底面には質量の大きい例えばタングステン粉末を樹脂
成型して形成された錘23が接着剤等で固着される。駆
動子40が軸方向にスムーズに駆動できるようにフレー
ム11の内周面には軸方向に直角にガイド凸部(14
a,14b,14c)が配設されている。そして、軸方
向と平行に凸部(14a),(14b),(14c)が
同列に形成されている。また、駆動子40のポールピー
ス30の外周部に生じる磁束は、第1永久磁石28の外
端部に配設されたセンタヨークb33によって磁気回路
の磁気抵抗が小さくなるので、互いに対向する第1永久
磁石28と第2永久磁石29の同一磁極から生じる磁束
がさらに強く反撥して点線表示したように駆動コイル1
2、軸方向に平行な円周状の空隙26,27を経由して
カップ状ヨーク21に向かい、センタヨークa32を介
して磁気回路を閉じるので更に高い磁束密度を発生させ
る。その結果、駆動子40の駆動力が増大する。本発明
の実施例によればポールピース30からの磁束分布が駆
動コイル12の直径方向に広がるので駆動コイル12の
磁束鎖交数を大幅に増加させることができて振動エネル
ギーへの変換効率を向上させることができる。
ーム11、駆動コイル12、駆動子20,40等の軸方
向の断面形状を製造が容易な円筒状としているが、これ
に限定される必要はなく、楕円形状、方形状等携帯機器
への取り付け配置等を考慮して軸方向への駆動子20,
40の運動を妨げないのであれば任意の形状でよい。ま
た、図1、図3の実施例ではセンタヨークa32をカッ
プ状ヨーク21に固定しているが小型化設計によっては
省略してもよい。
2の端子35,36間に駆動子20,40の1次共振周
波数とほぼ同一の基本周波数を有する正弦波または方形
波等の交流信号でブリッジ回路等によって付勢されて駆
動される。無論、正弦波または方形波によるユニポーラ
駆動でも駆動することができる。
5が一対用いられているが、コイルばねは1個でもよ
い。この場合は、駆動子20,40は1方向に押し付け
られるように設定され、駆動はコイルばねの静的な力に
打ち勝つように駆動される。この方法によれば、携帯機
器の振動、衝撃等によって駆動子20,30が1方向に
保持されているので振動体が保護される。
のブリッジ回路またはユニポーラ回路のいずれでも適用
でき、そして駆動のための入力波形は正弦波または方形
波のいずれでもよく、コスト/パフォーマンスを考慮し
て選択される。
パフォーマンスがよく、無音で体感特性の優れた携帯機
器用の振動体が容易に実現できる。
ないので直流モータ特有のブラシ・コンミテータ間の長
寿命化や品質維持を課題としなくてよいので製造管理が
容易である。
いるので運動変換効率がよく小型で高性能な振動体を実
現することができる。
のように立ち上がりに時間がかかることが少なく、音楽
に合わせてリズムを奏することも可能であり、携帯機器
の機能を豊富にすることができる。
は円筒状ヨークと円柱状永久磁石との間でよく閉じてい
るので漏洩磁束が少なく本発明の振動体が搭載される機
器への電磁障害を大幅に改善することができる。
ある。
の直流モータを用いた振動モータの構成図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 円筒状のフレームの一側端に円筒状の駆
動コイルを固定し、該駆動コイルと空隙を介して磁気的
に係合する磁性材料からなるカップ状ヨークと円柱状永
久磁石とで形成された駆動子を前記フレームの両側端に
設けた一対のコイルばねによって前記駆動子が軸方向に
振動するように配設したことを特徴とする軸方向駆動の
振動体。 - 【請求項2】 前記軸方向駆動の振動体は、磁性材料か
らなるカップ状のヨークと該カップ状ヨークの中心部に
軸方向に着磁された一対の円柱状の第1永久磁石と第2
永久磁石の磁極が磁性材料からなる円柱状の駆動用のポ
ールピースを挟持して同一磁極性で対向するように固定
して片持ち状に保持された、前記駆動子の外周面と機械
的にしゅう動するように軸方向に直角に複数列、軸方向
に平行に複数列のガイド凸部を前記フレームの内周面に
配設したことを特徴とする請求項1に記載の軸方向駆動
の振動体。 - 【請求項3】 前記軸方向駆動の振動体は、磁性材料か
らなるカップ状のヨークと該カップ状ヨークの中心部に
軸方向に着磁された一対の円柱状の第1永久磁石と第2
永久磁石の磁極が円柱状の磁性材料を挟持して同一磁極
性で対向するように固定して片持ち状に保持された、前
記第1の永久磁石の先端部に磁性材料からなる円盤状の
センタヨークを配設し、前記駆動子の外周面と機械的に
しゅう動するように軸方向に直角に複数列に、軸方向に
平行に複数列のガイド凸部を前記フレームの内周面に配
設したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載
の軸方向駆動の振動体。 - 【請求項4】 前記軸方向駆動の振動体は、磁性材料か
らなるカップ状のヨークと該カップ状ヨークの中心部に
軸方向に着磁された一対の円柱状の第1永久磁石と第2
永久磁石の磁極が円柱状の磁性材料を挟持して同一磁極
性で対向するように固定して片持ち状に保持された、前
記第1の永久磁石の先端部に磁性材料からなる円柱状の
センタヨークを配設して負荷質量とし、前記駆動子の外
周面と機械的にしゅう動するように軸方向に直角に複数
列に、軸方向に平行に複数列のガイド凸部を前記フレー
ムの内周面に配設したことを特徴とする請求項1乃至請
求項3のいずれかに記載の軸方向駆動の振動体。 - 【請求項5】 前記軸方向駆動の振動体を構成する駆動
子は、前記カップ状ヨークの内外周底面に錘を配設した
ことを特徴とする請求項1または請求項4のいずれかに
記載の軸方向駆動の振動体。 - 【請求項6】 前記軸方向駆動の振動体を構成する駆動
子は、前記第2の永久磁石の前部に磁性材料からなる円
柱状のセンタヨークを形成したことを特徴とする請求項
1乃至請求項5のいずれかに記載の軸方向駆動の振動
体。 - 【請求項7】 前記軸方向駆動の振動体を構成する駆動
子は、前記カップ状ヨークの外周部に軸方向と平行に複
数列のガイド溝を設け前記フレームのガイド凸部と機械
的にしゅう動係合するように構成したことを特徴とする
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の軸方向駆動の
振動体。 - 【請求項8】 前記軸方向駆動の振動体の駆動コイル
は、円筒状の絶縁処理した金属材料の上に巻回したこと
を特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の
軸方向駆動の振動体。 - 【請求項9】 前記軸方向駆動の振動体の駆動は、ブリ
ッジ回路で駆動することを特徴とする請求項1乃至請求
項9のいずれかに記載の軸方向駆動の振動体。 - 【請求項10】 前記軸方向駆動の振動体の駆動は、正
弦波または方形波の入力で駆動されることを特徴とする
請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の軸方向駆動
の振動体。
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