JP2003208705A - 磁気ヘッド製造方法 - Google Patents

磁気ヘッド製造方法

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JP2003208705A
JP2003208705A JP2002007561A JP2002007561A JP2003208705A JP 2003208705 A JP2003208705 A JP 2003208705A JP 2002007561 A JP2002007561 A JP 2002007561A JP 2002007561 A JP2002007561 A JP 2002007561A JP 2003208705 A JP2003208705 A JP 2003208705A
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magnetic head
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、磁化の方向により情報が記録され
る磁気記録媒体に情報を記録する磁気ヘッドを製造する
磁気ヘッド製造方法に関し、コイルを構成する導電性物
質同士の隙間が、絶縁物質で空隙を生じることなく埋め
られるとともにコイル自体の発熱が抑えられた磁気ヘッ
ドを製造することができる磁気ヘッド製造方法を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 金属元素を含んだ絶縁物質よりも流動性
の高いフォトレジストをコイル上に塗布し、このコイル
上に塗布されたフォトレジストのうち、そのコイルを構
成する導電性物質上を被覆したフォトレジストを露光・
現像処理によって除去し、その導電性物質上には、フォ
トレジストよりも熱伝導率の高い、金属元素を含んだ絶
縁物質からなる絶縁金属化合物層を形成し、この絶縁金
属化合物層を平坦化研磨する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁化の方向により
情報が記録される磁気記録媒体に情報を記録する磁気ヘ
ッドを製造する磁気ヘッド製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータの普及に伴って、日
常的に多量の情報が取り扱われるようになっている。こ
のような情報は、情報記録再生装置によって、多数の物
理的な印によって記録媒体に記録され、その記録された
情報は、情報記録再生装置によって、その記録媒体上の
印を読み取って電気的な再生信号を生成することにより
再生される。
【0003】ハードディスク装置(HDD:Hard
Disk Drive)は、そのような情報記録再生装
置の一種であり、記憶容量が大きく、情報へのアクセス
速度が速いという特徴を持つ。このHDDは、一般に、
表面が磁性材料からなる記録媒体である磁気ディスク
と、磁気ディスクに情報を記録あるいは磁気ディスクに
記録された情報を再生する磁気ヘッドとを備えている。
【0004】磁気ディスクは、表面が微小領域(1ビッ
ト領域)ごとに磁化されており、1ビットの情報がこの
1ビット領域の磁化の方向の形で記録される。
【0005】また、磁気ヘッドは、一般に、薄膜状のコ
イルを有するものであって、磁気ディスクに近接して配
置される。この磁気ヘッドに備えられたコイルに電流を
供給することによって磁界が発生し、その磁界が外部に
漏れ出す。この外部に漏れ出した磁界によって、磁気デ
ィスクの各微小領域の磁化が反転されることによって、
磁気ディスクに情報が記録される。
【0006】ところで、この磁気ディスクの面記録密度
は年々向上し続けており、その面記録密度の向上に伴っ
て、磁気ヘッドの情報を記録する性能の向上も求められ
ており、例えば、磁気ヘッドによる磁気ディスクへの情
報の記録における、情報転送速度の一層の高速化を目的
とした記録周波数の高周波化が要求されている。こうし
た高速化を実現するにあたっては、磁気ヘッドに備えら
れたコイルを構成する導電性物質同士の間隔を狭めて、
ヨーク部、すなわち記録ギャップと、上部磁極および下
部磁極の結合部(バックギャップ)とに挟まれた部分の
長さを短縮化することが好ましい。これによって、その
コイルで磁界が発生してから磁気ディスクへ記録される
までの時間的ずれが小さくなり高周波記録が可能とな
る。
【0007】ところで、この磁気ヘッドに備えられたコ
イル上には、電流のリークを防ぐために、例えばアルミ
ナ(Al23)などといった金属元素を含んだ絶縁物質
からなるオーバーコート層が、スパッタリングや蒸着と
いった手法により形成されている。
【0008】以下、図16を参照して、磁気ヘッドを製
造する工程のうち、スパッタリングによってAl23
らなるオーバーコート層をコイル上に形成する工程を説
明する。
【0009】図16(a)は、磁気ヘッドに備えられた
コイルの一部分を示す側断面図であり、図16(b)
は、図16(a)に示すコイル上にAl23からなるオ
ーバーコート層が形成された後の側断面図である。
【0010】図16(a)に示す工程では、鍍金法によ
って、図示しない絶縁層上に沿った渦巻状のCuからな
るコイル70が形成される。
【0011】図16(b)に示す工程では、図16
(a)に示す工程で形成されたコイル70の上に、スパ
ッタリングによって、Al23からなるオーバーコート
層81を形成する。
【0012】ところで、上述したように、磁気ヘッドに
よる磁気ディスクへの情報の記録における、書き込み速
度の高速化を実現することを目的とした磁極ヨーク長短
縮のために、コイル70を構成する銅線の間隔を狭める
と、銅線同士の隙間をAl23で完全に埋めることが難
しく、図16(b)に示すような空隙82が生じるおそ
れがある。そのような空隙82が生じると、コイル70
が腐食(酸化)してコイル70における電気抵抗が増大
し、例えば、コイルへの供給電圧の増大や、コイルでの
発熱量の増大などといった問題の原因となるおそれがあ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】そこで、Al23など
といった、金属元素を含んだ絶縁物質よりも流動性が高
い絶縁物質の一種であるフォトレジストをコイル上に塗
布し、このフォトレジストに、例えば、熱処理やUV
(ultraviolet:紫外線)処理を施してフォ
トレジストを硬化させることによって、コイル上にフォ
トレジスト層を形成する手法が知られている。
【0014】図17は、コイルを構成する導電性物質同
士の隙間をフォトレジストで埋めた従来の磁気ヘッドの
側断面図である。
【0015】図17に示す磁気ヘッドは、再生ヘッド1
0と記録ヘッド90とから構成された複合型磁気ヘッド
32である。
【0016】複合型磁気ヘッド32のうちの、再生ヘッ
ド10は、素子部11と、この素子部11を膜厚方向の
両側から挟むように配置された再生下部シールド12お
よび再生上部シールド13と、これら再生下部シールド
12と再生上部シールド13との間を埋めて素子部11
を膜厚方向の両側から挟むように配置された再生ギャッ
プ層14とを有する。
【0017】ここで、再生ヘッド10の再生上部シール
ド13は、後述する記録ヘッド90の下部磁極を兼ねた
ものであるため、以下の説明では、この下部磁極に、再
生上部シールド13と同じ符号を付し、下部磁極13と
称する。
【0018】また、この複合型磁気ヘッド32のうち
の、記録ヘッド90は、下部磁極13と、この下部磁極
13の上に形成された下部先端副磁極91aおよびバッ
クギャップ91bと、同じく下部磁極13の上に形成さ
れた絶縁層92と、この絶縁層92上に形成された下層
コイル93と、この下層コイル93上を覆うように形成
された下層フォトレジストコート層94と、この下層フ
ォトレジストコート層94の上に形成された下層オーバ
ーコート層95と、下層オーバーコート層95および下
部先端副磁極91aの上に形成された記録ギャップ層9
6とを有する。さらに、この記録ヘッド90は、2層の
コイルを有するものであり、記録ギャップ層96の上に
形成された上層コイル97と、この上層コイル97の上
に形成された上層フォトレジストコート層98と、上層
フォトレジストコート層98および記録ギャップ層96
の上に形成された上部磁極99とを有する。
【0019】下部磁極13と上部磁極99は、下層コイ
ル93および上層コイル97それぞれの中心部分に配置
されたバックギャップ91bによって連結されており、
これら下層コイル93および上層コイル97の回りを1
周する磁気回路を形成している。これら下層コイル93
および上層コイル97から発生した磁界は、下部磁極1
3および上部磁極99の中を通り、下部磁極13上に形
成された下部先端副磁極91aおよび上部磁極99から
外部に漏れ出す。ここで、下部先端副磁極91aおよび
上部磁極99それぞれは、図示しない磁気ディスクに対
向しており、この外部に漏れ出した磁界によって、その
磁気ディスクの各微小領域の磁化が反転される。
【0020】図17に示す複合型磁気ヘッド32によれ
ば、上述したように、絶縁物質の一種であるフォトレジ
ストが、金属元素を含んだ絶縁物質よりも流動性の高い
ものであるため、コイルを形成する導電性物質同士の隙
間がフォトレジストで、空隙を生じることなく埋めら
れ、コイルの腐食に起因した、コイルの電気抵抗値が増
大するという問題が避けられる。
【0021】ところが、一般に、フォトレジストおよ
び、金属元素を含んだ絶縁物質それぞれの熱伝導率を比
較すると、フォトレジストの熱伝導率は、金属元素を含
んだ絶縁物質の熱伝導率よりも低く、例えば、フォトレ
ジストの熱伝導率は、金属元素を含んだ絶縁物質の一種
であるAl23の熱伝導率の10分の1程度である。従
って、コイル上を覆うように形成されたフォトレジスト
層を有する磁気ヘッドでは、そのコイルに電流を流す
と、その際にコイルで発生する熱が放出されにくく、こ
の発熱に起因したコイルの酸化や断線などといったトラ
ブルが発生する可能性が高い。
【0022】本発明は、上記事情に鑑み、コイルを構成
する導電性物質同士の隙間が、絶縁物質で空隙を生じる
ことなく埋められるとともにコイル自体の発熱が抑えら
れた磁気ヘッドを製造することができる磁気ヘッド製造
方法を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の磁気ヘッド製造方法は、所定平面に沿った渦巻状の
導電性物質からなるコイルを形成するコイル形成工程
と、上記コイル形成工程で形成されたコイル全体にフォ
トレジストを塗布することにより、そのコイルを構成す
る導電性物質同士の隙間をそのフォトレジストで埋める
レジスト塗布工程と、上記レジスト塗布工程で塗布され
たフォトレジストのうち、上記コイル形成工程で形成さ
れたコイルを構成する導電性物質上を被覆したフォトレ
ジストを露光する露光工程と、上記露光工程で露光され
たフォトレジストに現像処理を施すことにより、上記レ
ジスト塗布工程で塗布されたフォトレジストのうち、上
記露光工程で露光された部分を除去する現像工程と、上
記現像工程で現像処理を施された後に残ったフォトレジ
ストを硬化させるレジスト硬化工程と、上記レジスト硬
化工程で硬化されたフォトレジスト、および上記コイル
形成工程で形成されたコイルの双方の上に、金属元素を
含んだ絶縁物質からなる絶縁金属化合物層を形成する絶
縁金属化合物層形成工程とを有することを特徴とする。
【0024】本発明の磁気ヘッド製造方法は、金属元素
を含んだ絶縁物質よりも流動性の高いフォトレジストを
コイル上に塗布するものであるため、コイルを形成する
導電性物質同士の隙間に絶縁物質の一種であるフォトレ
ジストを空隙が生じることなく埋めることができる。
【0025】また、本発明の磁気ヘッド製造方法は、こ
のコイル上に塗布されたフォトレジストのうち、そのコ
イルを構成する導電性物質上を被覆したフォトレジスト
を露光・現像処理によって除去し、その導電性物質上に
は、フォトレジストよりも熱伝導率の高い、金属元素を
含んだ絶縁物質からなる絶縁金属化合物層を形成するも
のであるため、コイルで発生する熱がコイルと接する絶
縁金属化合物層を通して放出される。従って、コイル自
体の発熱が抑えられることも実現される。
【0026】また、上記本発明の磁気ヘッド製造方法に
おいて、上記露光工程が、上記レジスト塗布工程で塗布
されたフォトレジストのうち、上記コイル形成工程で形
成されたコイルを構成する導電性物質上を被覆したフォ
トレジストを露光することに替えて、そのレジスト塗布
工程で塗布されたフォトレジストのうち、そのコイルを
構成する導電性物質同士の隙間を埋めたフォトレジスト
を露光するものであり、上記現像工程が、上記レジスト
塗布工程で塗布されたフォトレジストのうち、上記露光
工程で露光された部分を除去することに替えて、そのレ
ジスト塗布工程で塗布されたフォトレジストのうち、そ
の露光工程で露光されなかった部分を除去するものであ
ってもよい。
【0027】一般に、フォトレジストには、露光された
部分が現像処理によって除去される、いわゆる「ポジ
型」フォトレジストと、露光されなかった部分が現像処
理によって除去される、いわゆる「ネガ型」フォトレジ
ストとが知られている。本発明の磁気ヘッド製造方法で
は、「ポジ型」フォトレジストあるいは「ネガ型」フォ
トレジストのいずれの型のフォトレジストを用いてもよ
く、このような「ネガ型」フォトレジストを用いた磁気
ヘッドの製造方法であっても、上述した「ポジ型」フォ
トレジストを用いた磁気ヘッドの製造方法と同様に、コ
イルを構成する導電性物質上を被覆したフォトレジスト
を露光・現像処理によって除去することができる。
【0028】さらに、上記本発明の磁気ヘッド製造方法
は、上記レジスト塗布工程で塗布されたフォトレジスト
の全体を、上記露光工程で露光する露光量よりも少ない
露光量で露光する、その露光工程と相前後した少量露光
工程を有することが好ましい。
【0029】このような少量露光工程を有する磁気ヘッ
ド製造方法によれば、コイルを構成する導電性物質同士
の隙間を埋めた、露光工程では露光されないフォトレジ
ストも少量露光され、そのように少量露光されたときの
露光量に応じた分だけ、現像工程でフォトレジストの全
体の層厚が減少する。このため、少量露光の露光量を調
整することによって、そのフォトレジストの層厚をコイ
ルの層厚に近づけることができる。
【0030】その結果、その後の絶縁金属層形成工程
で、金属元素を含んだ絶縁物質からなる絶縁金属化合物
層を、より確実にコイル上に空隙を生じることなく形成
することができ、コイルで発生する熱が放出されやす
く、コイル自体の発熱がより抑えられた磁気ヘッドが実
現される。
【0031】また、上記本発明の磁気ヘッド製造方法
は、上記レジスト塗布工程で塗布されたフォトレジスト
の全面にドライエッチング処理を施す、上記レジスト硬
化工程と相前後したドライエッチング工程を有すること
も好ましい形態である。
【0032】このようなドライエッチング工程を有する
磁気ヘッド製造方法によれば、現像処理を施された後に
残るフォトレジストをエッチングするエッチング量に応
じた分だけ、そのフォトレジストの層厚が減少する。こ
のため、エッチング量を調整することによって、コイル
を構成する導電性物質同士の隙間を埋めたフォトレジス
トの層厚を調整することができ、このフォトレジストの
層厚をコイルの層厚に近づけることが可能である。
【0033】その結果、少量露光工程を有する磁気ヘッ
ド製造方法と同様に、絶縁金属化合物層を、より確実に
コイル上に空隙を生じることなく形成することができ、
コイル自体の発熱がより抑えられた磁気ヘッドが実現さ
れる。
【0034】さらに、上記本発明の磁気ヘッド製造方法
は、上記絶縁金属化合物層形成工程で形成された絶縁金
属化合物層を平坦化研磨する研磨工程を有するものであ
ってもよい。
【0035】このような研磨工程を有する磁気ヘッド製
造方法によれば、例えば、化学的機械研磨(CMP:C
hemical and Mechanical Po
lishing)などといった研磨の手法で絶縁金属化
合物層を平坦化することができ、例えば、平坦化された
絶縁金属化合物層の表面には、微細なパターン形状で精
度よく磁極層を形成することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0037】本発明は、磁気ヘッドの製造方法に関する
ものであるが、はじめに、本発明の磁気ヘッド製造方法
の一実施形態によって製造される磁気ヘッドについて説
明し、その後に、本発明の磁気ヘッド製造方法の実施形
態について説明する。
【0038】まず、後述する、本発明の磁気ヘッド製造
方法の第1実施形態によって製造された磁気ヘッドが組
み込まれたハードディスク装置について説明する。
【0039】図1は、ハードディスク装置の概略構成図
である。
【0040】図1に示すハードディスク装置(HDD)
100のハウジング101には、回転軸102、回転軸
102に装着される磁気ディスク103、磁気ディスク
103の表面に近接して対向する浮上ヘッドスライダ1
04、アーム軸105、浮上ヘッドスライダ104を先
端に固着してアーム軸105を中心に磁気ディスク10
3上を水平移動するキャリッジアーム106、およびキ
ャリッジアーム106の水平移動を駆動するアクチュエ
ータ107が収容される。
【0041】このHDD100では、磁気ディスク10
3へ情報の記録、および磁気ディスク103に記録され
た情報の再生が行われる。これらの情報の記録および再
生にあたっては、まず、磁気回路で構成されたアクチュ
エータ107によってキャリッジアーム106が駆動さ
れ、浮上ヘッドスライダ104が、回転する磁気ディス
ク103上の所望のトラックに位置決めされる。浮上ヘ
ッドスライダ104の先端には、図1には図示しない、
記録ヘッドと再生ヘッドとから構成された複合型磁気ヘ
ッドが設置されている。この複合型磁気ヘッドは、磁気
ディスク103の回転によって、磁気ディスク103の
各トラックに並ぶ各1ビット領域に順次近接する。情報
の記録時には、このように磁気ディスク103に近接し
た複合型磁気ヘッドに電気的な記録信号が入力され、こ
の複合型磁気ヘッドのうちの記録ヘッドにより、その記
録信号に応じてそれらの各1ビット領域に磁界が印加さ
れて、その記録信号に担持された情報がそれらの各1ビ
ット領域の磁化の方向の形で記録される。また、情報の
再生時には、それらの各1ビット領域の磁化の方向の形
で記録された情報が、複合型磁気ヘッドのうちの再生ヘ
ッドによって、それらの磁化それぞれから発生する信号
磁界Hsigに応じて生成される電気的な再生信号として
取り出される。ハウジング101の内部空間は、図示し
ないカバーによって閉鎖される。この複合型磁気ヘッド
のうちの記録ヘッドは、後述する本発明の磁気ヘッド製
造方法の第1実施形態により製造されたものである。
【0042】図2は、本発明の磁気ヘッド製造方法の第
1実施形態によって製造された記録ヘッドを含む、図1
に示すHDD100に用いられた複合型磁気ヘッドの上
面図であり、図3は、図2に示す複合型磁気ヘッドの側
断面図である。
【0043】図2,図3に示す複合型磁気ヘッド30
は、図1に示す磁気ディスク103の表面に近接して位
置決めされている。
【0044】上述したように、図2,図3に示す複合型
磁気ヘッド30は、記録ヘッド20と再生ヘッド10と
から構成されており、以下、記録ヘッド20と再生ヘッ
ド10それぞれの構成を説明する。
【0045】複合型磁気ヘッド30のうちの、再生ヘッ
ド10は、磁気抵抗効果膜や電極膜などを含み図1に示
す磁気ディスク103からの磁界を受けて、この磁界に
応じた再生信号を生成する素子部11と、この素子部1
1を膜厚方向の両側から挟むように配置された、NiF
eからなる再生下部シールド12および再生上部シール
ド13と、これら再生下部シールド12と再生上部シー
ルド13との間を埋めて素子部11を膜厚方向の両側か
ら挟むように配置された、Al23(アルミナ)からな
る再生ギャップ層14とを有する。
【0046】ここで、再生ヘッド10の再生上部シール
ド13は、後述する記録ヘッド20の下部磁極を兼ねた
ものであるため、以下の説明では、この下部磁極に、再
生上部シールド13と同じ符号を付し、下部磁極13と
称する。
【0047】また、この複合型磁気ヘッド30のうち
の、記録ヘッド20は、下部磁極13と、この下部磁極
13の上に形成された、NiFeからなる下部先端副磁
極21aおよびバックギャップ21bと、同じく下部磁
極13の上に形成された、Al 23からなる絶縁層22
と、この絶縁層22上に形成された、Cuからなる下層
コイル23と、この下層コイル23を構成するCu同士
の隙間を埋めた、フォトレジストからなる下層フォトレ
ジストコート層24と、これら下層コイル23および下
層フォトレジストコート層24の上に形成された、Al
23からなる下層オーバーコート層25と、下層オーバ
ーコート層25および下部先端副磁極21aの上に形成
された、Al23からなる記録ギャップ層26とを有す
る。さらに、この記録ヘッド20は、2層のコイルを有
するものであり、記録ギャップ層26の上に形成され
た、Cuからなる上層コイル27と、この上層コイル2
7の上に形成された、フォトレジストからなる上層フォ
トレジストコート層28と、上層フォトレジストコート
層28および記録ギャップ層26の上に形成された、N
iFeからなる上部磁極29とを有する。
【0048】下部磁極13と上部磁極29は、図2に示
すように下層コイル23および上層コイル27それぞれ
の中心部分に配置されたバックギャップ21bによって
連結されており、これら下層コイル23および上層コイ
ル27の回りを1周する磁気回路を形成している。これ
ら下層コイル23および上層コイル27から発生した磁
界は、下部磁極13および上部磁極29の中を通り、下
部磁極13上に形成された下部先端副磁極21aおよび
上部磁極29から外部に漏れ出す。ここで、下部先端副
磁極21aおよび上部磁極29それぞれは、図1に示す
磁気ディスク103に対向しており、この外部に漏れ出
した磁界によって、磁気ディスク103の各微小領域の
磁化が反転される。
【0049】尚、再生下部シールド12、再生上部シー
ルド13、下部磁極13、下部先端副磁極21a、バッ
クギャップ21b、および上部磁極29それぞれを構成
する物質は、上述したNiFeに限られるものではな
く、例えばCoNiFeやFeZrNなどといった軟磁
性材料からなるものであれば適用することができる。ま
た、下層コイル23および上層コイル27それぞれを構
成する物質は、上述したCuに限られるものではなく、
Cu以外の導電性物質であっても適用することができ
る。さらに、下層オーバーコート層25を構成する物質
は、上述したAl23に限られるものではなく、Al2
3以外の絶縁物質であっても適用することができる。
【0050】次に、上述した複合型磁気ヘッド30のう
ちの、記録ヘッド20の製造方法について、図4〜図1
0を参照して説明する。
【0051】尚、以下説明する記録ヘッド20の製造方
法は、本発明の磁気ヘッド製造方法の第1実施形態であ
る。
【0052】図4は、記録ヘッド20の製造方法におけ
る第1の工程を示す図である。
【0053】この図4に示す第1の工程では、まず、鍍
金法によって、図示しない下部磁極13(図3参照)上
に、NiFeからなる下部先端副磁極21aおよびバッ
クギャップ21bが形成される。次に、同じく鍍金法に
よって、図示しない絶縁層22(図3参照)上に沿った
渦巻状のCuからなる下層コイル23が形成される。こ
の第1の工程のうちの、下層コイル23を形成する工程
は、本発明にいうコイル形成工程の一例に相当する工程
である。
【0054】図5は、記録ヘッド20の製造方法におけ
る第2の工程を示す図である。
【0055】この図5に示す第2の工程では、図4に示
す第1の工程で形成された下部先端副磁極21a、バッ
クギャップ21b、および下層コイル23それぞれの上
を含む全体にフォトレジスト24_1を塗布することに
よって、下層コイル23を構成するCu同士の隙間をそ
のフォトレジスト24_1で埋める。この第2の工程
は、本発明にいうレジスト塗布工程の一例に相当する工
程である。
【0056】このような第2の工程によれば、流動性の
高いフォトレジスト24_1を下層コイル23上に塗布
するものであるため、下層コイル23を形成するCu同
士の隙間にフォトレジスト24_1を空隙が生じること
なく埋めることができる。
【0057】図6は、記録ヘッド20の製造方法におけ
る第3の工程を示す図である。
【0058】この図6に示す第3の工程では、図5に示
す第2の工程で塗布されたフォトレジスト24_1のう
ち、図4に示す第1の工程で形成された下層コイル23
を構成するCu上を被覆したフォトレジスト24_1を
除く部分が遮光されるように構成されたマスク41を介
して、その下層コイル23を構成するCu上を被覆した
フォトレジスト24_1を紫外線50で露光する。この
第3の工程は、本発明にいう露光工程の一例に相当する
工程である。
【0059】図7は、記録ヘッド20の製造方法におけ
る第4の工程を示す図である。
【0060】この図7に示す第4の工程では、図6に示
す第3の工程で露光されたフォトレジスト24_1にア
ルカリ液による現像処理を施すことにより、図5に示す
第2の工程で塗布されたフォトレジスト24_1のう
ち、第3の工程で露光された部分を除去する。この第4
の工程は、本発明にいう現像工程の一例に相当する工程
である。
【0061】このような第3の工程および第4の工程に
おける露光・現像処理によれば、下層コイル23上に塗
布されたフォトレジスト24_1のうち、下層コイル2
3を構成するCu上を被覆したフォトレジスト24_1
が確実に除去される。
【0062】図8は、記録ヘッド20の製造方法におけ
る第5の工程を示す図である。
【0063】この図8に示す第5の工程では、図7に示
す第4の工程で現像処理を施された後に残る、図4に示
す第1の工程で形成された下層コイル23を構成するC
u同士の隙間を埋めたフォトレジスト24_1に約25
0℃の熱処理を施して、このフォトレジスト24_1を
硬化させて、フォトレジスト24_1の硬化した下層フ
ォトレジストコート層24を形成する。この第5の工程
は、本発明にいうレジスト硬化工程の一例に相当する工
程である。
【0064】図9は、記録ヘッド20の製造方法におけ
る第6の工程を示す図である。
【0065】この図9に示す第6の工程では、図8に示
す第5の工程で形成された下層フォトレジストコート層
24、および図4に示す第1の工程で形成された下層コ
イル23の双方の上に、スパッタリングによって、Al
23からなる下層オーバーコート層25を形成する。こ
の第6の工程は、本発明にいう絶縁金属化合物層形成工
程の一例に相当する工程である。
【0066】このような第6の工程によれば、下層コイ
ル23を構成するCu上に、フォトレジスト24_1よ
りも熱伝導率の高いAl23からなる下層オーバーコー
ト層25を形成するので、下層コイル23で発生する熱
が、下層コイル23と接する下層オーバーコート層25
を通して放出される。従って、下層コイル23自体の発
熱が抑えられる。
【0067】図10は、記録ヘッド20の製造方法にお
ける第7の工程を示す図である。
【0068】この図10に示す第7の工程では、図9に
示す第6の工程で形成された下層オーバーコート層25
を、化学的機械研磨(CMP:Chemical an
dMechanical Polishing)によっ
て研磨し、この下層オーバーコート層25を平坦化す
る。この第7の工程は、本発明にいう研磨工程の一例に
相当する工程である。
【0069】このような第7の工程によれば、下層オー
バーコート層25を平坦化することができるので、その
下層オーバーコート層25の表面には、微細なパターン
形状で精度よく記録ギャップ層26(図3参照)を形成
することができる。
【0070】次に、本発明の磁気ヘッド製造方法の第2
実施形態について説明する。
【0071】第2実施形態の磁気ヘッド製造方法は、上
述した第1実施形態の磁気ヘッド製造方法の第3の工程
(図6参照)と第4の工程(図7参照)との間に、以下
図11を参照して説明する第8の工程が挿入される点を
除いて、この第1実施形態と同様の磁気ヘッド製造方法
であるので、以下の第2実施形態の説明において、重複
説明は省略する。
【0072】図11は、記録ヘッド20の製造方法にお
ける第8の工程を示す図である。
【0073】この図11に示す第8の工程では、図5に
示す第2の工程で塗布されたフォトレジスト24_1の
全体を、紫外線50の量を減少させるマスク42を介し
て露光し、これにより、図6に示す第3の工程で露光す
る露光量よりも少ない露光量でフォトレジスト24_1
を露光する。この第8の工程は、本発明にいう少量露光
工程の一例に相当する工程である。
【0074】このような第8の工程によれば、下層コイ
ル23を構成するCu同士の隙間を埋めた、図6に示す
第3の工程では紫外線が露光されないフォトレジスト2
4_1も少量露光され、そのように少量露光されたとき
の露光量に応じた分だけ、第4の工程でフォトレジスト
24_1の全体の層厚が減少する。このため、少量露光
する紫外線の露光量を調整することによって下層フォト
レジストコート層24の層厚を下層コイル23の層厚に
近づけることができる。その結果、図9に示す第6の工
程で、Al23からなる下層オーバーコート層25を、
より確実に下層コイル23上に空隙を生じることなく、
スパッタリングによって形成することができ、下層コイ
ル23で発生する熱が放出されやすく、下層コイル23
自体の発熱がより抑えられた磁気ヘッドが実現される。
【0075】尚、上述した第2実施形態の説明では、第
8の工程が、上述した第1実施形態の磁気ヘッド製造方
法の第3の工程(図6参照)と第4の工程(図7参照)
との間に挿入される例で説明を行ったが、この第8の工
程は、上述した第1実施形態の磁気ヘッド製造方法の第
2の工程(図5参照)と第3の工程(図6参照)との間
に挿入されてもよく、同様の効果を得る事ができる。
【0076】次に、本発明の磁気ヘッド製造方法の第3
実施形態について説明する。
【0077】第3実施形態の磁気ヘッド製造方法は、上
述した第1実施形態の磁気ヘッド製造方法の第4の工程
(図7参照)と第5の工程(図8参照)との間に、以下
図12を参照して説明する第9の工程が挿入される点を
除いて、この第1実施形態と同様の磁気ヘッド製造方法
であるので、以下の第3実施形態の説明において、重複
説明は省略する。
【0078】図12は、記録ヘッド20の製造方法にお
ける第9の工程を示す図である。
【0079】この図12に示す第9の工程では、図5に
示す第2の工程で塗布されたフォトレジスト24_1の
全面にドライエッチング処理を施す。この第9の工程
は、本発明にいうドライエッチング工程の一例に相当す
る工程である。
【0080】このような第9の工程を有する磁気ヘッド
製造方法によれば、図7に示す第4の工程で現像処理を
施された後に残るフォトレジスト24_1をエッチング
するエッチング量に応じた分だけ、そのフォトレジスト
24_1の層厚が減少する。このため、エッチング量を
調整することによって、下層コイル23を構成するCu
同士の隙間を埋めたフォトレジスト24_1の層厚を調
整することができ、このフォトレジスト24_1の層厚
を下層コイル23の層厚に近づけることが可能である。
その結果、図11を参照して説明した、第8の工程を有
する第2実施形態の磁気ヘッド製造方法と同様に、下層
オーバーコート層25を、より確実に下層コイル23上
に空隙を生じることなく形成することができ、下層コイ
ル23自体の発熱がより抑えられた磁気ヘッドが実現さ
れる。
【0081】尚、上述した第3実施形態の説明では、第
9の工程が、上述した第1実施形態の磁気ヘッド製造方
法の第4の工程(図7参照)と第5の工程(図8参照)
との間に挿入される例で説明を行ったが、この第9の工
程は、上述した第1実施形態の磁気ヘッド製造方法の第
5の工程(図8参照)と第6の工程(図9参照)との間
に挿入されてもよく、同様の効果を得る事ができる。
【0082】次に、本発明の磁気ヘッド製造方法の第4
実施形態について説明する。
【0083】上述した第1実施形態から第3実施形態の
磁気ヘッド製造方法では、フォトレジストとして、露光
された部分が現像処理によって除去される、いわゆる
「ポジ型」フォトレジストを用いた例で説明を行った
が、本発明の磁気ヘッド製造方法に用いるフォトレジス
トは「ポジ型」フォトレジストに限られるものではな
く、露光されなかった部分が現像処理によって除去され
る、いわゆる「ネガ型」フォトレジストであってもよ
い。
【0084】以下説明する、第4実施形態の磁気ヘッド
製造方法では、図5に示す第2の工程で、「ポジ型」フ
ォトレジストに替えて「ネガ型」フォトレジストを塗布
する例で説明する。
【0085】また、この第4実施形態の磁気ヘッド製造
方法は、図6に示す第3の工程および図7に示す第4の
工程に替えて、以下説明する、図13に示す第10の工
程および図14に示す第11の工程を有する点を除い
て、上述した第1実施形態と同様の磁気ヘッド製造方法
であるので、以下の第4実施形態の説明において、重複
説明は省略する。
【0086】図13は、記録ヘッド20の製造方法にお
ける第10の工程を示す図である。
【0087】この図13に示す第10の工程では、図5
に示す第2の工程で塗布された「ネガ型」フォトレジス
ト24_2のうち、図4に示す第1の工程で形成された
下層コイル23を構成するCu上を被覆した「ネガ型」
フォトレジスト24_2が遮光されるように構成された
マスク41を介して、その下層コイル23を構成するC
u同士の隙間を埋めた「ネガ型」フォトレジスト24_
2を紫外線50で露光する。
【0088】図14は、記録ヘッド20の製造方法にお
ける第11の工程を示す図である。
【0089】この図14に示す第11の工程では、図1
3に示す第10の工程で露光されなかった「ネガ型」フ
ォトレジスト24_2にアルカリ液による現像処理を施
すことにより、図5に示す第2の工程で塗布された「ネ
ガ型」フォトレジスト24_2のうち、第10の工程で
露光されなかった部分を除去する。
【0090】図13,図14を参照して説明したよう
に、「ネガ型」フォトレジストを用いた磁気ヘッドの製
造方法であっても、図6,図7を参照して説明した「ポ
ジ型」フォトレジストを用いた磁気ヘッドの製造方法と
同様に、下層コイルを構成するCu上を被覆したフォト
レジストを確実に除去することができる。従って、本発
明の磁気ヘッド製造方法では、「ポジ型」フォトレジス
トあるいは「ネガ型」フォトレジストのいずれの型のフ
ォトレジストを用いてもよい。
【0091】尚、図2,図3を参照した説明では、複合
型磁気ヘッド31のうちの記録ヘッド20の構成を、上
層コイル27の上がフォトレジストからなる上層フォト
レジストコート層28によって覆われる構成の例で説明
したが、本発明の磁気ヘッド製造方法によって製造され
る磁気ヘッドは、このように構成された磁気ヘッドに限
られるものではなく、例えば、図2,図3に示す複合型
磁気ヘッド30のうちの、記録ヘッド20の記録ギャッ
プ層26の上に形成される上層コイルおよび上層フォト
レジストコート層が、図4〜図10を参照して説明した
記録ヘッド20の製造方法における第1の工程から第7
の工程によって製造されるものであってもよい。また、
記録ヘッドが3層以上のコイルを有するものである場
合、その記録ヘッドの各層を製造するにあたって、上述
した第1の工程から第7の工程を各層の製造方法に適用
してもよい。
【0092】以下、2層構造のコイルを有する記録ヘッ
ドと再生ヘッドとから構成された複合型磁気ヘッドであ
って、記録ヘッドの各層を製造するにあたって、図4〜
図10を参照して説明した記録ヘッドの製造方法におけ
る第1の工程から第7の工程が適用された複合型磁気ヘ
ッドの構成を説明する。尚、以下の説明では、図2,図
3を参照して説明した複合型磁気ヘッド30と同等な部
分については同一の符号を付して、重複説明は省略す
る。
【0093】図15は、2層構造のコイルを有する記録
ヘッドと再生ヘッドとから構成された複合型磁気ヘッド
の側断面図である。
【0094】この図15に示す複合型磁気ヘッド31の
うち、記録ヘッド60は、2層のコイルを有するもので
あり、記録ギャップ層26の上に形成された、NiFe
からなる上部先端副磁極61aおよび上部バックギャッ
プ61bと、同じく記録ギャップ層26の上に形成され
た、Cuからなる上層コイル62と、この上層コイル6
2を構成するCu同士の隙間を埋めた、フォトレジスト
からなる上層フォトレジストコート層63と、これら上
層コイル62および上層フォトレジストコート層63の
上に形成された、Al23からなる上層オーバーコート
層64と、上層オーバーコート層64、上部先端副磁極
61a、および上部バックギャップ61bの上に形成さ
れた、NiFeからなる上部磁極65とを有する。
【0095】この図15を参照して説明した、複合型磁
気ヘッド31によれば、上層コイル62を形成するCu
同士の隙間にはフォトレジストが、空隙を生じることな
く埋められている。
【0096】また、上層コイル62に密着した上層オー
バーコート層64が形成されるので、上層コイル62で
発生する熱が上層オーバーコート層64を通して放出さ
れ、上層コイル62自体の発熱が抑えられている。
【0097】尚、上述した各実施形態では、本発明にい
う露光工程で、フォトレジストを紫外線で露光する例を
説明したが、本発明の露光工程は、紫外線の露光による
工程に限られるものではなく、例えば、可視光線、電子
線、X線などといった、フォトレジストの特性にあった
露光線を露光する工程であればよい。
【0098】また、上述した各実施形態では、本発明に
いうレジスト硬化工程で、フォトレジストに熱処理を施
すことによってこのフォトレジストを硬化する例を説明
したが、本発明のレジスト硬化工程は、熱処理によるフ
ォトレジストの硬化に限られるものではなく、フォトレ
ジストの特性にあった処理、例えばUV(ultrav
iolet:紫外線)処理等をフォトレジストに施すこ
とによってこのフォトレジストを硬化する工程であって
もよい。
【0099】さらに、上述した各実施形態では、本発明
にいう絶縁金属化合物層形成工程で、スパッタリングに
よってオーバーコート層を形成する例を説明したが、本
発明の絶縁金属化合物層形成工程は、スパッタリングに
よるオーバーコート層の形成に限られるものではなく、
例えば蒸着などといった手法によってオーバーコート層
を形成する工程であってもよい。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
コイルを構成する導電性物質同士の隙間が、絶縁物質で
空隙を生じることなく埋められるとともにコイル自体の
発熱が抑えられた磁気ヘッドを製造することができる磁
気ヘッド製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハードディスク装置の概略構成図である。
【図2】本発明の磁気ヘッド製造方法の第1実施形態に
よって製造された記録ヘッドを含む、図1に示すHDD
に用いられた複合型磁気ヘッドの上面図である。
【図3】図2に示す複合型磁気ヘッドの側断面図であ
る。
【図4】記録ヘッド20の製造方法における第1の工程
を示す図である。
【図5】記録ヘッド20の製造方法における第2の工程
を示す図である。
【図6】記録ヘッド20の製造方法における第3の工程
を示す図である。
【図7】記録ヘッド20の製造方法における第4の工程
を示す図である。
【図8】記録ヘッド20の製造方法における第5の工程
を示す図である。
【図9】記録ヘッド20の製造方法における第6の工程
を示す図である。
【図10】記録ヘッド20の製造方法における第7の工
程を示す図である。
【図11】記録ヘッド20の製造方法における第8の工
程を示す図である。
【図12】記録ヘッド20の製造方法における第9の工
程を示す図である。
【図13】記録ヘッド20の製造方法における第10の
工程を示す図である。
【図14】記録ヘッド20の製造方法における第11の
工程を示す図である。
【図15】2層構造のコイルを有する記録ヘッドと再生
ヘッドとから構成された複合型磁気ヘッドの側断面図で
ある。
【図16】スパッタリングによってAl23からなるオ
ーバーコート層をコイル上に形成する工程を示す図であ
る。
【図17】コイルを構成する導電性物質同士の隙間をフ
ォトレジストで埋めた従来の磁気ヘッドの側断面図であ
る。
【符号の説明】
10 再生ヘッド 11 素子部 12 再生下部シールド 13 再生上部シールド,下部磁極 14 再生ギャップ層 20,60,90 記録ヘッド 21a,91a 下部先端副磁極 61a 上部先端副磁極 21b,91b バックギャップ 61b 上部バックギャップ 22,92 絶縁層 23,93 下層コイル 24,94 下層フォトレジストコート層 24_1 フォトレジスト 24_2 「ネガ型」フォトレジスト 25,95 下層オーバーコート層 26,96 記録ギャップ層 27,62,97 上層コイル 28,63,98 上層フォトレジストコート層 29,65,99 上部磁極 30,31,32 複合型磁気ヘッド 41,42,43 マスク 50 紫外線 64 上層オーバーコート層 70 コイル 81 オーバーコート層 82 空隙 100 HDD 101 ハウジング 102 回転軸 103 磁気ディスク 104 浮上ヘッドスライダ 105 アーム軸 106 キャリッジアーム 107 アクチュエータ
フロントページの続き Fターム(参考) 5D033 BA41 BA42 CA07 DA01 DA03 DA08 DA09 DA31

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定平面に沿った渦巻状の導電性物質か
    らなるコイルを形成するコイル形成工程と、 前記コイル形成工程で形成されたコイル全体にフォトレ
    ジストを塗布することにより、該コイルを構成する導電
    性物質同士の隙間を該フォトレジストで埋めるレジスト
    塗布工程と、 前記レジスト塗布工程で塗布されたフォトレジストのう
    ち、前記コイル形成工程で形成されたコイルを構成する
    導電性物質上を被覆したフォトレジストを露光する露光
    工程と、 前記露光工程で露光されたフォトレジストに現像処理を
    施すことにより、前記レジスト塗布工程で塗布されたフ
    ォトレジストのうち、前記露光工程で露光された部分を
    除去する現像工程と、 前記現像工程で現像処理を施された後に残ったフォトレ
    ジストを硬化させるレジスト硬化工程と、 前記レジスト硬化工程で硬化されたフォトレジスト、お
    よび前記コイル形成工程で形成されたコイルの双方の上
    に、金属元素を含んだ絶縁物質からなる絶縁金属化合物
    層を形成する絶縁金属化合物層形成工程とを有すること
    を特徴とする磁気ヘッド製造方法。
  2. 【請求項2】 前記露光工程が、前記レジスト塗布工程
    で塗布されたフォトレジストのうち、前記コイル形成工
    程で形成されたコイルを構成する導電性物質上を被覆し
    たフォトレジストを露光することに替えて、該レジスト
    塗布工程で塗布されたフォトレジストのうち、該コイル
    を構成する導電性物質同士の隙間を埋めたフォトレジス
    トを露光するものであり、 前記現像工程が、前記レジスト塗布工程で塗布されたフ
    ォトレジストのうち、前記露光工程で露光された部分を
    除去することに替えて、該レジスト塗布工程で塗布され
    たフォトレジストのうち、該露光工程で露光されなかっ
    た部分を除去するものであることを特徴とする請求項1
    記載の磁気ヘッド製造方法。
  3. 【請求項3】 前記レジスト塗布工程で塗布されたフォ
    トレジストの全体を、前記露光工程で露光する露光量よ
    りも少ない露光量で露光する、該露光工程と相前後した
    少量露光工程を有することを特徴とする請求項1記載の
    磁気ヘッド製造方法。
  4. 【請求項4】 前記レジスト塗布工程で塗布されたフォ
    トレジストの全面にドライエッチング処理を施す、前記
    レジスト硬化工程と相前後したドライエッチング工程を
    有することを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド製造
    方法。
  5. 【請求項5】 前記絶縁金属化合物層形成工程で形成さ
    れた絶縁金属化合物層を研磨する研磨工程を有すること
    を特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド製造方法。
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