JP2003206575A - 調湿剤及び調湿剤の使用方法、並びにシロアリ防除剤及びシロアリ防除剤の使用方法 - Google Patents

調湿剤及び調湿剤の使用方法、並びにシロアリ防除剤及びシロアリ防除剤の使用方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】調湿作用と防蟻作用とを兼ね備えた調湿剤又は
シロアリ防除剤を提供する。 【解決手段】細孔部11aにヒノキチオールを含有する
液体12を保持させてなるセラミックス粒子11と調湿
作用のある鉱物粒子との混合物からなる調湿剤1又はシ
ロアリ防除剤を構成し、床下等の調湿と同時に防蟻対策
も図れるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防蟻作用を有する
調湿剤とその使用方法、及び調湿作用を有するシロアリ
防除剤とその使用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従前より、建築物におけるシロアリ被害
が大きな問題となっている。シロアリは、一般に湿潤な
木材を好んで食べることがよく知られているが、木材の
他にも布や紙はもちろん、コンクリート、土、ゴム、あ
る種のプラスチックス材等も食害又は案孔する極めて雑
食性の高い害虫であることが知られてきている。このよ
うなシロアリ被害は、日本国内外を問わず、また湿潤か
乾燥しているかの気候も問わず、世界中で深刻化してい
る。シロアリ対策としては、これまで合成化学薬剤や天
然薬剤等を床下や基礎コンクリート及びその周辺の土壌
等シロアリが巣を作りそうな箇所に散布したり塗布する
方法が採用されてきてはいるが、このような方法では前
記各薬剤等の揮発性に起因してシロアリに対する駆除効
果が長続きせず、所定期間を空けて何度も薬剤処理する
必要があって手間やコストが多大であるという問題があ
り、また薬剤の中には人体やペット、家畜等に有害で使
用に注意を要する有機化合物が含まれていることもあ
り、そのような合成薬剤等が土壌中等に残留する恐れも
ある。さらに、有効成分が揮散して室内に拡散すること
があり、シックハウスに対する障害になる。
【0003】一方、床下が湿潤した環境であると、カビ
やその他の細菌の繁殖、木材等の腐食の原因となるばか
りでなく、カビや木材を餌とするシロアリの繁殖原因と
もなる。そのため、調湿剤を床下に散布して床下の湿度
を適度に乾燥したほぼ一定に維持するという方法も取ら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、青森ヒバや
台湾ヒノキに代表される木材を使用した建築物ではシロ
アリやダニ等の害虫や、カビ等の雑菌が繁殖しにくいと
言われている。そして、このような木材に含まれるヒノ
キチオール成分が防虫・抗菌効果を有することが分かっ
てきている。そこで、ヒノキチオールの精油又はそれを
希釈した液剤を直接、建築物の床下や基礎部分等に散布
したり塗布するなどすることによって、防シロアリ効果
を得ようとする方法が各種考えられている。しかしなが
らこのような方法では、一旦、液剤散布などの処理を施
した後、ヒノキチオール成分が揮発してしまうと初期の
効果が薄れてしまい、その後繰り返して何度も処理を行
わなければならないという不具合がある。また、液剤は
一般に、タンク等に入れて保存・運搬する必要があっ
て、取り扱いが不便である。
【0005】このような状況から、人体や動物、環境に
対して害を及ぼさないヒノキチオールを有効に利用し、
且つそのヒノキチオールの奏するシロアリ忌避効を長期
間に亘って持続的に発揮できるシロアリ防除剤が望まれ
ている。
【0006】一方、調湿剤としては、活性炭やシリカゲ
ル、天然鉱石等の粉末等の多孔質粒子利用されている。
これらは、表面に開口する細孔に水分を吸着し又は細孔
から水分を放出することによって調湿作用を発揮するも
のである。しかしながら、床下に散布した調湿剤による
調湿作用のみでは、十分な防蟻効果を得ることは難し
い。
【0007】すなわち、床下の調湿と防蟻とを適切に行
うには、周囲の環境、居住者や施工作業者に対して悪影
響を与えず、且つ長期間に亘って防蟻効果を維持し得る
積極的な防蟻対策と、床下の調湿対策とを同時に行うこ
とが望ましいと考えられるが、現状ではそれらの何れか
一方のみが行われているため、十分な効果が得られてい
るとは言い難い。
【0008】そこで本発明は、以上の問題に鑑み、有効
な防蟻作用を備えた調湿剤とその使用方法を提供すると
ともに、有効な調湿作用を備えたシロアリ防除剤とその
使用方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の調湿
剤は、調湿作用を有する鉱物粒子と、細孔部にヒノキチ
オールを含有する液体またはヒバ油を保持させてなる多
孔質セラミックス粒子との混合物を主体としてなること
を特徴としている。
【0010】そのため、この調湿剤を床下や建築物の周
囲の土壌に散布などすれば、調湿作用を有する鉱物粒子
によって床下等の湿度をほぼ一定に保つことで、カビ等
の繁殖を防ぐとともにシロアリによる被害を受けにくい
環境を作り出すことができるだけでなく、多孔質セラミ
ックス粒子に含有される液体やヒバ油が放出されること
でそれらに含まれるヒノキチオールの作用によって、防
蟻対策をより万全に且つ積極的に行うことができるよう
になる。
【0011】詳述すると、セラミックス粒子は、一般に
多孔性であることが知られており、その細孔部には水溶
性物質又は油溶性物質の如何を問わず種々の物質を吸着
する性質を有している。このようなセラミックスの担体
としての作用に着目して、細孔部にヒノキチオールを含
有する液体を保持させることで、その吸着されたヒノキ
チオールが細孔部から徐々に揮発すると、特にシロアリ
に対する忌避効果が長期間に亘って得られるようにな
る。ここで、ヒノキチオールとしては、青森ヒバや台湾
ヒノキ等の木材から抽出した液剤や、化学合成したヒノ
キチオールの溶液等を適用することができる。また、よ
り簡単にヒノキチオールによる効果を得るには、セラミ
ックス粒子の細孔部に、ヒバ油を保持させるようにする
こともできる。このようにすれば、ヒバ油中にはヒノキ
チオールが多量に含まれているので、ヒノキチオールに
よる抗菌、防カビ、防虫等の上述の諸効果を得られる上
に、ヒバ油からのヒノキチオール抽出工程をなくすこと
ができるので、このセラミックス粒子の製造に係るコス
トや時間を削減することができる。
【0012】このような調湿剤に用いるのに適した鉱石
は、二酸化ケイ素を主成分とするものが一般的である
が、特にホウ酸カルシウム成分を含有する鉱石であれ
ば、多孔質セラミックス粒子から放出されるヒノキチオ
ールの作用と相俟って、防蟻効果を更に向上することが
できる。含ホウ酸カルシウム鉱物としては、例えば天然
に算出する鉱石であるコレマナイトを挙げることができ
る。コレマナイトは、ホウ酸カルシウムを水和物として
比較的多く含有し、シロアリが体外に分泌するアルコー
ル類によって溶け出したホウ酸カルシウムの作用により
殺シロアリ作用を発揮するため、防蟻剤としても用いる
のにも適している。すなわち、多孔質セラミックス粒子
が保持していたヒノキチオールを全て放出した後でも、
防蟻効果のあるホウ酸カルシウムはコレマナイトに残存
しているため、極めて長期に亘る高いシロアリ防除効果
を期待することができる。一方、ヒノキチオールを放出
し終えた多孔質セラミックス粒子は、好適な調湿剤とし
ても機能するため、全体としての調湿効果が低下するこ
ともない。ただし、土壌に残存するホウ酸カルシウムの
濃度や安全面を考慮すれば、ホウ酸カルシウム成分は、
1mg/l以下の範囲で含有するものとすることが好ま
しい。
【0013】この他、鉱石粒子としては、珪藻土粒子を
主体とするものものも、比較的安価に入手しやすく、且
つ調湿作用のすぐれたものとして利用することができ
る。
【0014】一方、多孔質セラミックス粒子は、その細
孔部にヒノキチオールを含有する液体又はヒバ油を吸着
させた状態にあるが、多孔質セラミックス粒子の集合体
により形成された外殻と当該外殻により包囲された内部
空間に内包されたヒバ油とによって、このヒバ油を徐放
し得るマイクロカプセルを構成しているものであっても
よい。このようなものであると、マイクロカプセル内部
のヒノキチオール含有液又はヒバ油がそれぞれの多孔質
セラミックス粒子の細孔部を通じて又は多孔質セラミッ
クス粒子間の隙間を通じて外部へ徐々に放出されるた
め、ヒノキチオール放出期間を長期化することができ
る。なお、一定の品質を維持するには、多孔質セラミッ
クス粒子は、高純度のセラミックスを主成分とする人工
セラミックス粒子を利用するのが適している。
【0015】以上の効果を十分に得るとともに、コスト
面でも安価なものとすることができるようにするには、
多孔質セラミックス粒子と鉱物粒子とを、1:9乃至
5:5の混合比で含有させるとよい。なお、このような
調湿剤を適用する場所等によって、上記の割合以外にも
適宜変更することができる。
【0016】そして、以上のような調湿剤を用いて、建
築物の調湿及び防蟻を適切に行う方法としては、建築物
の基礎コンクリート部を打設する前に、該基礎コンクリ
ート部の下敷きとなる土壌に混入する調湿剤の使用方法
を挙げることができる。
【0017】一方、上述のような調湿剤を他の側面から
考慮すれば、、細孔部にヒノキチオールを含有する液体
またはヒバ油を保持させてなるセラミックス粒子と含ホ
ウ酸カルシウム鉱物の粉末とを混合してなることを特徴
とするシロアリ防除剤ということもできる。したがっ
て、本発明によれば、例えば建築物の基礎コンクリート
部を打設する前に、その基礎コンクリート部のベースと
なる土壌に混入する使用方法を実施すれば、調湿又は防
蟻のいずれか一方を主目的としつつ、同時に他方の効果
を得ることが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、図
面を参照して説明する。
【0019】本実施形態における調湿剤1は、後述する
セラミックス粒子11と含ホウ酸カルシウム鉱物の粉末
(以下「コレマナイト」と称する。図示省略)との混合
物を主体とするものである。
【0020】セラミックス粒子11は、その一粒子を図
1に模式的な断面図で示すように、その細孔部11aに
ヒバ油12を含有させたものである。同図に示すように
セラミックス粒子11の一粒ずつについては、平均粒径
約7マイクロメートルの大きさであり、無数の微細孔で
ある細孔部11aを備えた超多孔質の微粒子である。こ
のセラミックス粒子11は、例えば所定量をヒバ油12
を溜めた容器内に投入し、細孔部11aにヒバ油12が
吸着された後にそのヒバ油12が蒸発してしまわない程
度に乾燥することで製造される。或いは、そして、一般
的なマイクロカプセル製造装置を用い、真空の装置内部
にヒバ油12及びセラミックス粒子11を噴霧すること
によって、例えば図2に概略的な断面図を示すように、
多数のセラミックス粒子11の集合を外殻とし、内部に
ヒバ油12を包含したマイクロカプセル10を製造する
ことができる。このようなマイクロカプセル10では、
セラミックス粒子11の細孔部11aを通じてヒバ油1
2が外部に放出し、又はセラミックス粒子11同士の間
隙を通じてヒバ油12が外部に放出するという機能を有
する。したがって、ヒバ油12を細孔部に吸着させたセ
ラミックス粒子11そのものを用いてもよいし、ヒバ油
12を内部に包含したマイクロカプセル10として用い
てもよい。
【0021】ヒバ油12は、青森ヒバや台湾ヒノキの木
片や樹皮、枝葉等を細かく粉砕したものに高温高圧の蒸
気を当てて生じた液体のうち、ヒノキチオールを多量に
含む油溶成分である。本実施形態では例えばヒノキチオ
ールの含有量が多い青森ヒバの木片、枝葉の水蒸気抽出
により得られる油性成分のうちの酸性油を用いている。
このようにして得られるヒバ油1には、ヒノキ科特有の
7員環化合物であるトロポロン類が含まれており、その
なかでも特にシロアリに対して高い忌避効果を有する成
分であるヒノキチオール(C10122)及びその類縁
体であるβ−ドラブリン(C10102)との含有量が
約2%で品質がほぼ一定に安定したものを利用してい
る。
【0022】また、コレマナイトの粉末は、採取された
天然のコレマナイトを粉砕したものであるが、ここでは
特に土壌中へのホウ酸カルシウムの残存量及び健康面で
の安全性を考慮して、ホウ酸カルシウムを1mg/l以
下の範囲で含有するものを用いることとする。
【0023】ここで、このセラミックス粒子11の防シ
ロアリ効果試験及びその結果について、図2及び図3を
用いて説明する。この試験は、(社)日本木材保存協会
規格第13号(1992)「土壌処理用防蟻剤の防蟻効
力試験方法及び性能基準(1)の室内試験方法」に準拠
するものである。以下、試験方法について簡単に説明す
る。図3に示すように、2本のガラス製枝付き試験管T
T1、TT2をその枝部同士を対向配置し、それら枝部
同士に両端を開口させたガラス管GTを挿入する。この
ガラス管GTには試料Xが入れられており、その試料に
ついてガラス管の長手方向に一方(図示例では右側)か
ら順に約1cmごとの等間隔で0〜5の目盛りが振られ
ている。また、一方(図示例では右側)の試験管TT1
には、無処理土壌Yと共に所定数のシロアリ(図示省
略)が入れられており、他方(同左側)の試験管TT2
には、シロアリの食餌となるアカマツの砕片Zが入れら
れている。両試験管の上端部は、穴を開けたアルミ箔T
Taを被せている。すなわち、この試験は、所定温度下
で所定時間経過後に、シロアリが試験管TT1からアカ
マツ砕片Zを食べるために、試料X中をどの目盛りまで
進むことができるかを調べるものである。
【0024】ここで、本試験では試料XとしてA〜Gの
7つの試験区分を設定し、各試験区分について3回の試
験を行っている。図4(a)に、各試験区分における試
料Xの内容を示す。具体的には各試料Xをガラス管GT
内に、試験区分Aではセラミックス粒子11が100
%、試験区分Bではセラミックス粒子11が40%及び
コレマナイトが60%、試験区分Cではセラミックス粒
子11が20%及びコレマナイトが80%、試験区分D
ではコレマナイトが100%、試験区分Eではセラミッ
クス粒子11が20%及び砂壌土が80%、試験区分F
では砂壌土が100%となるように、それぞれ均一に入
れている。また、試験区分Gでは、目盛り3と4の間に
のみセラミックス粒子11を入れ、目盛り0〜3まで及
び4〜5までの間には砂壌土を入れている。
【0025】この試験結果を図4(b)に示す。同図に
おける数値は穿孔度を示しており、この値が小さいほ
ど、防シロアリ効果が高いことが表される。すなわち、
試料X中のセラミックス粒子11が100%である試験
区分Aでは、極めて高い防シロアリ効果が得られた。ま
た、試料X中のセラミックス粒子11が40%及び20
%の試験区分B、C、Eでも、セラミックス粒子11と
混合されるのがコレマナイトであるか砂壌土であるかを
問わず、高い防シロアリ効果が得られた。但し、セラミ
ックス粒子11には砂壌土よりもコレマナイトを混合し
た方が防シロアリ効果は高かった。また、コレマナイト
単独又は砂壌土単独の試料を用いた試験区分D、Fにお
ける防シロアリ効果は低い若しくは殆どないといえる。
更に、試験区分Gにおける防シロアリ効果が低いことか
ら、砂壌土に対してセラミックス粒子11を一部分に配
置するよりも砂壌土とセラミックス粒子11とを均一に
混合(試験区分E)する方が、高い防シロアリ効果が得
られることが分かった。
【0026】以上のことから、このセラミックス粒子1
1は、適度な割合で他の材料、特にコレマナイトと混合
すれば、良好な防シロアリ効果を奏することが判明し
た。
【0027】このようなセラミックス粒子11と、コレ
マナイトとの混合物を主体とする調湿剤1は、上記試験
結果に鑑みて2重量部のセラミックス粒子11と8重量
部のコレマナイトとを混合したものである。この割合
は、上述したように極めて高いシロアリ忌避効果が得ら
れた試験区分Cに該当するものである。特に、セラミッ
クス粒子11及びコレマナイトの粉末は固体であるの
で、保存や運搬が容易であり、取り扱いの便に優れてい
る。
【0028】次に本実施形の使用方法について説明す
る。
【0029】図5に示すように、建築現場において、建
築物の基礎コンクリート部Bを打設する前に、まず、基
礎コンクリート部Bの下敷きとなり得る箇所の土壌Sを
梳き取り、その基礎コンクリート部Bの下敷きとなる土
壌Sの上面に所定量の栗石aを敷き詰めて栗石層Aを形
成する際、栗石層Aのほぼ上面の高さ位置まで調湿剤1
を流し込み、その上方から圧力をかけてシロアリ防除剤
1の層を作る。その後、調湿剤1の層の上に防湿シート
WRSを介して基礎コンクリート部Bを打設する。この
ように極めて簡単な作業によって調湿剤1を所定箇所の
土壌S中に混入することができるうえ、以下のような効
果を発揮する。
【0030】つまり、調湿剤1を土壌S中に混合して又
は土壌Sに散布して使用すると、まず、セラミックス粒
子11の細孔部11aからヒバ油12が揮発して、その
ヒバ油12に含まれるヒノキチオールの作用によって土
壌S中において防シロアリ作用等が奏され、建築初期段
階から中長期に亘って継続的にシロアリ被害を予防する
ことができる。また、調湿剤1は、このようなヒノキチ
オールによる効果とコレマナイトが本来有しているシロ
アリ忌避効果とが相俟って、極めて良好な防シロアリ効
果を発揮する。しかも、放出されたヒノキチオールによ
って得られる効果は防シロアリ効果だけではなく、ダニ
その他の害虫に対する防虫効果や、カビや細菌等に対す
る除菌・抗菌効果も発揮する。もちろん、コレマナイト
が本来有する調湿作用が発揮されるのはいうまでもな
く、また、ヒバ油12を放出し終えたセラミックス粒子
11は、細孔部11aに周囲の水分を吸着し又は吸着し
た水分を放出するため、調湿作用を発揮することにな
る。
【0031】なお、調湿剤1とセメント粉とを所定割合
で水に混ぜて、土壌S中に敷設された栗石層Aの上に薄
く流し込み、基礎コンクリート部Bのベースとすること
によっても、上述とほぼ同様の優れたシロアリ忌避効果
等を十分に発揮することができる。また、セラミックス
粒子11とコレマナイトとの割合は費用対効果を考慮し
て防シロアリ効果を著しく損なわない範囲で適宜変更す
ることもできる。また、上述した調湿剤1を、シロアリ
防除剤として用い、同時に調湿作用を得るようにしても
よいのは勿論である。
【0032】その他、各部の具体的構成についても上記
実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱
しない範囲で種々変形が可能である。
【0033】
【発明の効果】本発明は、以上に詳述したように、細孔
部にヒバ油やヒノキチオールを含有する液体を保持させ
た新規なセラミックス粒子と調湿作用を有する鉱物の粒
子との混合物からなる調湿剤、又は別の見方をすればシ
ロアリ防除剤である。したがって、鉱物粒子とセラミッ
クス粒子とを併用することで、セラミックス粒子に保持
され継続的に放出されるヒノキチオールによる効果と相
俟って、長期に亘る高い調湿効果とシロアリ防除効果を
期待することができる。特に、鉱物粒子として、ホウ酸
カルシウムを含有するコレマナイト等を用いれば、防蟻
効果をさらに向上することができる。また、このような
調湿剤又はシロアリ防除剤を建築物の基礎コンクリート
部を打設する前に、その基礎コンクリート部の下敷きと
なる土壌に混入するだけという極めて簡単な作業によっ
て高い調湿効果だけでなく、シロアリ忌避効果を発揮す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態で使用するセラミックス粒
子を示す断面図。
【図2】同実施形態のセラミックス粒子とヒバ油とによ
り構成されるマイクロカプセルを示す概略的な断面図。
【図3】同実施形態で使用するセラミックス粒子の防シ
ロアリ効果試験方法を示す説明図。
【図4】同防シロアリ効果試験の内容及び結果を示す説
明図。
【図5】同実施形態の使用例を示す概略的な断面図。
【符号の説明】
1…調湿剤 10…マイクロカプセル 11…セラミックス粒子 11a…細孔部 12…ヒバ油 S…土壌 B…基礎コンクリート部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A01N 59/14 A01N 59/14 E04B 1/72 E04B 1/72 (72)発明者 西本 孝一 京都市伏見区桃山長岡越中南町53 Fターム(参考) 2E001 DB03 DH14 FA21 FA22 GA07 GA81 HE05 JA06 4H011 AC03 AC06 BA06 BB03 BB18 BC18 BC20 DA02 DA06 DD05

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】調湿作用を有する鉱物粒子と、細孔部にヒ
    ノキチオールを含有する液体またはヒバ油を保持させて
    なる多孔質セラミックス粒子との混合物を主体としてな
    ることを特徴とする調湿剤。
  2. 【請求項2】前記鉱物粒子が、二酸化ケイ素を主成分と
    するものである請求項1記載の調湿剤。
  3. 【請求項3】前記鉱物粒子が、ホウ酸カルシウム成分を
    含有するものである請求項2記載の調湿剤。
  4. 【請求項4】前記鉱物粒子が、ホウ酸カルシウム成分を
    1mg/l以下の範囲で含有している請求項3記載の調
    湿剤。
  5. 【請求項5】前記鉱物粒子が、珪藻土粒子を主体とする
    ものである請求項2記載の調湿剤。
  6. 【請求項6】前記多孔質セラミックス粒子が、それらの
    集合体により形成された外殻と当該外殻により包囲され
    た内部空間に内包されたヒノキチオールを含有する液体
    又はヒバ油とによって、このヒバ油を徐放し得るマイク
    ロカプセルを構成している請求項1、2、3、4又は5
    記載の調湿剤。
  7. 【請求項7】多孔質セラミックス粒子と鉱物粒子とを、
    1:9乃至5:5の混合比で含有している請求項1、
    2、3、4、5又は6記載の調湿剤。
  8. 【請求項8】請求項1、2、3、4、5又は6記載の調
    湿剤を、建築物の基礎コンクリート部を打設する前に、
    該基礎コンクリート部の下敷きとなる土壌に混入する調
    湿剤の使用方法。
  9. 【請求項9】細孔部にヒノキチオールを含有する液体ま
    たはヒバ油を保持させてなる多孔質セラミックス粒子
    と、調湿性を有する鉱物粒子との混合物を主体としてな
    ることを特徴とするシロアリ防除剤。
  10. 【請求項10】前記鉱物粒子が、二酸化ケイ素を主成分
    とし、ホウ酸カルシウム成分を含有するものである請求
    項9記載のシロアリ防除剤。
  11. 【請求項11】前記多孔質セラミックス粒子が、それら
    の集合体により形成された外殻と当該外殻により包囲さ
    れた内部空間に内包されたヒバ油とによって、このヒバ
    油を徐放し得るマイクロカプセルを構成している請求項
    9又は10記載のシロアリ防除剤。
  12. 【請求項12】セラミックス粒子と鉱物粒子とを、1:
    9乃至5:5の混合比で含有していることを特徴とする
    請求項9、10又は11記載のシロアリ防除剤。
  13. 【請求項13】請求項9、10、11又は12記載のシ
    ロアリ防除剤を、建築物の基礎コンクリート部を打設す
    る前に、該基礎コンクリート部の下敷きとなる土壌に混
    入するシロアリ防除剤の使用方法。
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