JPH07291699A - 白アリ防除コンクリート - Google Patents

白アリ防除コンクリート

Info

Publication number
JPH07291699A
JPH07291699A JP10228694A JP10228694A JPH07291699A JP H07291699 A JPH07291699 A JP H07291699A JP 10228694 A JP10228694 A JP 10228694A JP 10228694 A JP10228694 A JP 10228694A JP H07291699 A JPH07291699 A JP H07291699A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concrete
termite
termites
agent
adsorbent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10228694A
Other languages
English (en)
Inventor
Teruhiro Okada
輝弘 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Chemical Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Chemical Co Ltd filed Critical Kuraray Chemical Co Ltd
Priority to JP10228694A priority Critical patent/JPH07291699A/ja
Publication of JPH07291699A publication Critical patent/JPH07291699A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B20/00Use of materials as fillers for mortars, concrete or artificial stone according to more than one of groups C04B14/00 - C04B18/00 and characterised by shape or grain distribution; Treatment of materials according to more than one of the groups C04B14/00 - C04B18/00 specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone; Expanding or defibrillating materials
    • C04B20/10Coating or impregnating
    • C04B20/1018Coating or impregnating with organic materials
    • C04B20/1022Non-macromolecular compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2103/00Function or property of ingredients for mortars, concrete or artificial stone
    • C04B2103/60Agents for protection against chemical, physical or biological attack
    • C04B2103/67Biocides

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】白アリ防除剤を吸着せしめた、活性炭、ゼオラ
イト、活性アルミナ及びシリカゲルからなる群より選ば
れた一種または二種以上の吸着剤をコンクリートに含有
せしめてなる白アリ防除コンクリートである。ここで吸
着剤に担持させた白アリ防除剤の含有率が、コンクリー
ト100 部に対して1〜30部である場合及び、白アリ防除
剤にクロルピリホスまたは、クレオソート油、8-ヒドロ
キシキノリンを使用した場合がより好ましい。 【効果】本発明は白アリ防除剤を吸着・担持させた吸着
剤を含有したコンクリートで、白アリが木材に入る場合
の通り道となる家屋の基礎に使用することにより、コン
クリートが放散する防除剤の作用で白アリによる家屋の
蚕食を防止するものである。更に、吸着剤の徐放作用に
より長期間防除効果を保持出来る特徴がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は白アリ防除コンクリート
に関するもので、更に詳しく述べると白アリ防除剤を含
むコンクリートを家屋の基礎に使用するとこにより、白
アリが地中から家屋の木材に入ることを妨げると共に、
吸着剤の徐放効果により長期間にわたってその効果を保
持出来る特徴を有するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から家屋を白アリから保護する方法
としては、木材に防除剤を塗布、注入する方法或いは土
地全体を消毒する方法として、例えば特開平1-295948号
公報等が開示されている。しかし、白アリ防除機能を付
与したコンクリートは知られていない。また、防除剤は
いずれも毒性があり悪臭を伴うものも多いため、人が直
接触れるおそれがある家屋の柱等に白アリ防除剤を含有
させることは好ましくない。これらの防除剤の中、特に
毒性が強いディルドリン、ヘプタクロル、BHC(ベンゼン
ヘキサクロライド) 、DDT (p,p′- ジクロルジフェニル
トリクロルエタン)、PCP(ペンタクロロフェノールナト
リウム塩)等は、その他の環境への配慮もあり既に使用
が禁止されている。
【0003】家屋を新築する際これらの方法により木材
に白アリ防除処理を施しても、その効果持続期間は数年
程度の場合が多く、念入りな防除処理を施しても10年が
限度とされている。従って、白アリ防除効果を維持する
ためには数年〜10年毎に防除処理を繰り返す必要があ
る。しかし、現存家屋の白アリ防除処理には多額の費用
を要するため大きな問題になっている。
【0004】白アリ防除効果の消失原因は、防除剤の有
効成分は総て揮発性であるから長期間に徐々に蒸発して
消失すること及び、家屋の柱を支えるコンクリート基礎
に隙間がが生じ、白アリが地中から家屋の基礎を伝わっ
て木材の内部に入る通路が出来るためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の様な問題点にか
んがみ、白アリによる家屋の木材の蚕食を防止するた
め、地中に生息している白アリが木材に入る場合通り道
となる家屋の基礎に使用するための、白アリの防除機能
を有するコンクリートを開発して提供しようとするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は白アリが木材
を蚕食して家屋を崩壊させる場合、白アリは殆ど地中か
ら家屋のコンクリート基礎の間隙或いは表面を通って柱
に侵入する事実に注目した。白アリの被害を防止するた
めにはコンクリート基礎に白アリが通過出来ない材質を
使用してその通り道を遮断すれば、木材自体に白アリ防
除性を付与しなくても白アリの被害が防止できる点に着
目し、白アリ防除性を有するコンクリートの組成につい
て研究した。
【0007】その結果、コンクリートに白アリ防除剤を
担持した吸着剤を混合することにより、高い白アリ防除
性を付与出来ることを発見し更に、防除剤を特定の吸着
剤に担体させた場合防除剤が吸着剤の細孔から徐々に放
散されるため、その効果が長期間保持出来ることを見出
し、これに基づいて本発明に到達した。
【0008】すなわち、白アリ防除剤を吸着せしめた、
活性炭、ゼオライト、活性アルミナ及びシリカゲルから
なる群より選ばれた一種または二種以上の吸着剤をコン
クリートに含有せしめてなる白アリ防除コンクリートで
ある。
【0009】ここで吸着剤に担持させた白アリ防除剤の
含有率が、コンクリート100 部に対して1〜30部である
場合及び、白アリ防除剤にクロルピリホスまたは、クレ
オソート油、8-ヒドロキシキノリンを使用した場合がよ
り好ましい。
【0010】以下本発明について詳しく説明する。
【0011】本発明の白アリ防除コンクリートは、白ア
リ防除剤を吸着・担持させた特定の吸着剤をコンクリー
トに含有させたものである。白アリ防除剤には多くの薬
剤が知られているが、毒性が強いものが多くその他環境
上の配慮もありBHC 、DDT 等の様に使用が禁止されてい
るものもある。使用可能な防除剤としては例えば、クレ
オソート油、クロルピリホス、ピリダフェンチオン及び
テトラクロルビンホス等がある。これらの中、クレオソ
ート油と有機リン系化合物ではあるが毒性が比較的少な
く防除効果が高いクロルピリホス(O,O- ジエチルO-3,5,
6-トリクロル-2- ピリジル- ホスホロチオエート) 、及
び 8- ヒドロキシキノリンが好ましい。更に、8-ヒドロ
キシキノリンと金属例えばZn、Al、Fe、Mn、Cu、Mg、S
n、Ni、Co、Ba、Ca及びSr等との錯体、8-ヒドロキシキ
ノリンとこれらの金属の塩化物、硫酸塩、硝酸塩、亜硝
酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、ケイ酸
塩、有機シュウ酸塩その他有機多塩基酸塩等も使用可能
である。
【0012】本発明において前述の白アリ防除剤を吸着
させるためには、活性炭、ゼオライト、活性アルミナ及
びシリカゲルからなる群より選ばれた一種または二種以
上の吸着剤を使用する必要がある。
【0013】ここで使用する活性炭は、通常1gあたり数
100 m2或いはそれ以上の大きな表面積を有し、高い吸着
性を示す炭素材料であれば広範囲に使用できる。活性炭
の原料は通常ヤシ殻または木材等の炭化物或いは石炭が
使用されるが何れでもよい。また賦活法も水蒸気或いは
二酸化炭素により高温でまたは塩化亜鉛、リン酸、濃硫
酸処理等いづれの方法により得られたものでもよい。
【0014】また活性炭の形状は粒状炭、破砕炭、造粒
炭或いは顆粒炭の何れでもよく、また、繊維状活性炭は
特に比表面積が大きいものが得易く高い吸着性を有する
他、コンクリートに混入した場合その強化材としての機
能もある。造粒炭は常法に従って炭素材料100 部に30〜
60部の石油ピッチ或いはコールタール等をバインダーと
して加え混和成型後賦活して調整される。
【0015】活性炭は炭素表面からなる無数の細孔を含
み、大きなファンデルワールス力を有する無極性吸着剤
として知られ、極めて優れた吸着性を有する特異な物質
である。殆どすべてのガス状或いは液状物質に対して高
い吸着性を示すと共に、アルカリ性を有するため白アリ
の分泌する蟻酸を中和してコンクリートを保護する機能
もある。
【0016】本発明に使用されるゼオライトは主として
アルカリまたはアルカリ土類金属のアルミノ珪酸塩から
なり、メタン型構造のSiO2四面体とAlO4四面体が互いに
1個づつの炭素原子を共有した形の、規則性がある大き
な空洞をもった三次元の骨格構造を形成している。
【0017】ゼオライトを形成している骨格の酸素原子
を含むの環状構造により、ゼオライトは3〜10Åの範囲
の一定した孔径をもっていて、この細孔構造に基づく分
子篩性を有すると共に500 m2/g以上に達する大きな比表
面積を有し、ファンデルワールス力による高い吸着性を
示す。本発明に使用するゼオライトはその組成、構造、
細孔容積、粒度、形状は特に限定せず、また、合成法に
より得られる均整な孔径を有するものの他、カイリョク
石、フッ石等天然に産出するゼオライトも使用可能であ
る。
【0018】本発明に使用される活性アルミナは、酸化
アルミナを主成分とした組成を持ち細孔構造による大き
な比表面積を有すると共に、そのファンデルワールス力
によって高い吸着性を示す。その細孔容積、粒度、形状
は特に限定しないが、白アリ防除コンクリートに混入し
た場合の吸着容量その他の性状を考慮して、細孔容積は
0.3ml/g 以上で粒度は30〜60メッシュ(粒子径約0.2
〜0.4mm )が好ましい。
【0019】また、本発明に使用されるシリカゲルは、
ケイ酸コロイド溶液を凝固させて製造された吸着剤であ
る。主成分は二酸化ケイ素で細孔構造を有し、90〜500
m2/gの比表面積を持ち、そのファンデルワールス力によ
って高い吸着性を示す。その細孔容積、粒度、形状は特
に限定しないが、白アリ防除コンクリートに混入した場
合の吸着容量その他の性状を考慮して、細孔容積は 0.
3ml/g 以上で粒度は30〜60メッシュ(粒子径約0.2 〜0.
4mm )が好ましい。
【0020】前述の吸着剤はいずれも細孔構造及び大き
な比表面積を有し、そのファンデルワールス力によって
高い吸着性を示す共通性を持っている。白アリ防除剤を
コンクリートに含有させる目的だけであれば、直接混合
するかまたは、固形防除剤を他の物質と混合造粒した後
混合するか或いは、コンクリートに混入する補強用繊維
に含有させる方法等もある。しかし、本発明の白アリ防
除コンクリートは白アリの防除剤を特定の吸着剤に吸着
させることにより、防除剤をその細孔内に保持させてい
る点に特徴がある。
【0021】白アリ防除剤は吸着剤の細孔内に保持さ
れ、吸着剤のファンデルワールス力により徐放性が付与
されている。従って、微小な細孔構造が発達し高い比表
面積を有する吸着剤程徐放性に優れ、長期間その効果を
持続るすことが可能になり好ましい。この観点からはこ
れらの吸着剤の中、活性炭及びゼオライトがより好まし
い。
【0022】吸収剤は粒状、粉末状、センイ状いずれも
使用可能である。また、防除剤を担持した吸着剤の粒子
は、白アリの通路となるコンクリート基礎の狭い間隙を
閉鎖するには粒径が小さい方が効果的であるが、取扱上
から30〜60メッシュ程度が好ましい。
【0023】白アリ防除剤は液体であれば油剤、乳剤を
問わず、これらの吸着剤に吸着・担持させて使用するこ
とが出来る。また、吸着剤への防除剤の担持量は特に限
定しないが、吸着剤100 部に対して1〜50部の範囲が好
ましい。
【0024】本発明の白アリ防除コンクリートは、白ア
リ防除剤を吸着・担持させた吸着剤を含有させたコンク
リートである。コンクリートには砂利、砂、セメントに
水を加えて混合した通常のコンクリートの他、本発明に
は砂とセメントに水を加えて混合したモルタルも含まれ
ている。ここでコンクリート及びモルタルを調整する場
合の砂、セメント、水等の混合比率は通常使用される広
範囲な比率が適用出来る。
【0025】コンクリートを調整する際砂利、砂、セメ
ントに水を加えて混合した後、未だ固化しない前に、白
アリ防除剤を吸着・担持させた吸着剤を加えて均一に混
合して固化させることにより、本発明の白アリ防除コン
クリートが得られる。吸着剤の含有率は特に限定しない
が、コンクリートの強度を保つためには吸収剤は少ない
方が好ましいが、白アリ防除効果を考慮すればコンクリ
ート100 部に対して1〜30部が好ましい。防除剤を担持
した吸着剤の含有率が1部以下では防除作用がやや不充
分となり、一方、吸着剤の含有率が30部以上になるとコ
ンクリートの強度がやや低下する傾向を示すからであ
る。しかし、吸着剤の含有率は吸着剤が活性炭繊維の様
にコンクリートの補強機能も有する場合には、更に吸着
剤の含有率を高めても強度が低下しない場合がある。
【0026】各種吸着剤に同量の防除剤を担持させても
吸着剤の特性によりその効果が異なる。例えば、クロル
ピリホスを主成分としたレントレク(ダウケミカル社
製、白アリ防除剤)LB-300 (油剤) を5部担持すると、
活性炭繊維の場合白アリはすぐ逃げる。アルミナ、シリ
カゲル、ゼオライト、粒状活性炭等の場合は白アリは近
よって行くが、或る程度の距離で停止しその後死滅す
る。更に担持量が増えるとすぐ逃げる様になる。
【0027】吸着剤を混合してコンクリートを調整した
場合も白アリの挙動はほぼ同様で、防除剤30部を活性炭
100 部に担持させたもの5部を、コンクリート100 部に
混合させた場合、白アリはその上を歩き、なめる様な動
作した後しばらくして死滅する。
【0028】尚、前述の白アリ防除剤を吸着・担持させ
た吸着剤は単一でコンクリートに含有させてもよく、或
いは防除剤を担持した複数の吸着剤を任意の比率で混合
してコンクリートに含有させてもよい。また、本発明の
コンクリートには補強材、防水剤等その他の成分を併せ
て混合したものも使用出来る。
【0029】本発明の白アリ防除コンクリートを実際に
調整するには例えば、吸着剤としてヤシ殻を原料として
得られた粒度30〜60Meshの活性炭100 部に、白アリ防除
剤としてレントレク油剤 LB-300 、( ダウケミカル社
製)30部を粒状活性炭の上に振り掛けながら、均一に混
合し1夜以上密閉・放置する。尚、放置時間は長い程担
持量が均一となり好ましい。
【0030】白アリ防除剤を吸着・担持した活性炭30部
を、常法の配合比率で混合したコンクリート100 部が未
だ固化しない状態で均一に混合した後、固化させること
により白アリ防除コンクリートが得られる。
【0031】
【作用】コンクリートの混合・調整後時間経過に伴い水
分が抜けてコンクリートが硬化すると共に、コンクリー
ト内部に微細な空隙が生成する。コンクリート内部の吸
着剤に保持されてきた白アリ防除剤は徐々に放散されて
この間隙に充満し、またコンクリートの壁面外部にも絶
えず微量の防除剤が放散されている。
【0032】白アリが家屋の柱を蚕食する場合、殆ど白
アリが生息する地中からコンクリート基礎のクラック或
いは表面を通って柱に入るが、コンクリート内部のクラ
ック及び外部壁面には防除剤が放散されているため白ア
リの通過が阻止され、これによって白アリによる家屋の
蚕食・崩壊が防止さる。
【0033】更に、本発明の白アリ防除剤はいずれも揮
発性であるが、吸着剤は細孔表面の強いファンデルワー
ルス力の作用により細孔内に吸着されていため、単に防
除剤を含浸させた場合に比較して揮発性が著しく抑制さ
れる。このため長期間に渡って白アリ防除剤が徐々に放
出され、防除効果が保持することが出来る。
【0034】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明する。
【0035】(実施例1〜15、比較例1〜4)吸着剤と
してはヤシ殻を原料として得られた比表面積1000 m2/g
、粒度30〜60Meshの活性炭と、孔径 5Å、平均粒径10
μの天然ゼオライトを使用した。
【0036】白アリ防除剤としてはトリクロルピリジル
系の有機リン化合物である商品名「シントーレントレク
油剤 LB-300 及び乳剤 L-250 (米ダウケミカル社製) と
クレオソート油を使用した。先ず吸着剤に白アリ防除剤
を振り掛け、均一に混合した後、密閉状態で1夜保存
し、防除剤を吸着・担持させた。
【0037】コンクリートとしては、砂:ポルトランド
セメント:水を4:2:1で混練し、JIS A 1138に準じ
てコンクリートモルタルを調整した。コンクリートモル
タル100 部に対して、先に調整した白アリ防除剤を表1
に示した比率で担持した吸着剤を加えて均一に混合し、
白アリ防除コンクリートを調整した(実施例1〜15)。
【0038】比較のため、コンクリート100 部に対し
て、活性炭のみ及びゼオライトのみを10部混合したも
の、クレオソート油のみ30部混合したもの、更にコンク
リートモルタルのみを調整した(比較例1〜4)。
【0039】前述の様に調整した未だ固化しないコンク
リートモルタルをモルタル三連型枠に投入し、つき棒で
むらなく充填して気泡を除いた後、2日間熟成して型枠
から取り外した。
【0040】更に、7日間以上養生を行ったものをハン
マーで砕き、5〜20mmの粒径に整えて、白アリ防除コン
クリートを得た。前記の様にして得られた実施例1〜15
及び比較例1〜4の組成を表1に示す。尚、表において
シントーレントレク油剤 LB-300 及び乳剤 L-250 を、
それぞれ LB-300 及びL-250 と表示した。
【0041】得られたコンクリートをハンマーで砕く際
強度を調べた。吸着剤の油剤含有率が同一で、コンクリ
ートへの混合率が異なる実施例1〜3を比較した結果、
実施例1(コンクリート100 部に対して混合率10部) 及
び実施例2(混合率25部) の強度は殆ど変化ないが、実
施例3(混合率40部) はやや脆くなっていることが認め
られた。
【0042】
【表1】
【0043】次にパイレックスガラス製上口、横口付き
で栓をしないデシケーター(胴内径210mm)の底に水200m
l を入れ、25℃に温度調節した恒温槽に入れておく。
【0044】デシケーターの中板上に白アリ10匹を入れ
たガラス製96mmφペトリ皿(シャーレ)を入れる。
【0045】続いて先に調整した実施例及び比較例のコ
ンクリート試料10g を、ペトリ皿中央に入れて放置し白
アリの挙動を観察した。
【0046】テストは一度にデシケーター6個を用い下
記のグループで実施した。 テスト 実施例1〜4,比較例1,4 〃 〃 5〜8, 〃 1,4 〃 〃 9〜12 〃 2,3 〃 〃 13〜15 〃 3,4 白アリの行動を時間経過毎に観察して、白アリ防除コン
クリートの効果を調べた。その結果を表2に示す。
【0047】尚、白アリが死滅に至る迄の挙動は、動き
回る→なめるしぐさ→動きが鈍くなる→上半身を激しく
動かしたりする→ 歩行が不可能になり足を激しく動か
す→ケイレンを起こす→動かなくなる→死滅の順序であ
った。
【0048】表ではこれに従って、動き回る、動き鈍
い、(10匹の中、○匹)死の時点のみをピックアップし
て記載した。
【0049】
【表2】
【0050】また、型枠から取り外した白アリ防除コン
クリートの臭気を官能試験によって調べ、その結果を表
3示した。
【0051】
【表3】
【0052】更に、前記の実施例及び比較例で得られた
コンクリートを高温・減圧下 (60℃、100mmHg)で1ケ月
放置し、更に常温・常圧で1夜保存した後、前記と同様
な試験によって白アリの挙動を観察し、白アリ防除コン
クリートの効果を調べた。その結果を表4に示す。
【0053】
【表4】
【0054】また、高温・減圧下 (60℃、100mmHg)に放
置し、更に常温・常圧で1夜保存した後、白アリ防除コ
ンクリートの臭気を前記と同様な官能試験によって調べ
た。その結果も併せて表3に示す。
【0055】表2及び表4の結果より、調整直後の白ア
リ防除コンクリートを白アリと共存させた場合には、防
除剤の担持量が少ない実施例1、2、5、6はコンクリ
ートの上を歩き回り、食べているようなしぐさが観察さ
れた。そのためか、防除剤担持量が少なくても死滅の効
果がある。24時間で殆ど死滅した。
【0056】また恒温・減圧下に放置した後の白アリに
対する効果は、防除剤を吸着剤に担持させてコンクリー
トに含有させた場合は、調整直後と殆ど変わりない。し
かし、コンクリートに直接防除剤のみ含有させた場合に
は効力が大幅に低下していることが認められる。また、
コンクリートの臭気の官能試験の結果も同様である。
【0057】防除剤は油剤より乳剤の方が効きめが早
く、また、吸収剤では活性炭よりゼオライトの方が早い
傾向が認められた。
【0058】
【発明の効果】本発明は白アリ防除剤を吸着・担持させ
た吸着剤を含有したコンクリートで、白アリが木材に入
る場合の通り道となる家屋の基礎に使用することによ
り、コンクリートが放散する防除剤の作用で白アリによ
る家屋の蚕食を防止するものである。更に、吸着剤の徐
放作用により長期間防除効果を保持出来る特徴がある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 白アリ防除剤を吸着せしめた、活性炭、
    ゼオライト、活性アルミナ及びシリカゲルからなる群よ
    り選ばれた一種または二種以上の吸着剤をコンクリート
    に含有せしめてなる白アリ防除コンクリート。
  2. 【請求項2】 白アリ防除剤を吸着せしめた吸着剤の含
    有率が、コンクリート100 部に対して1〜30部である請
    求項1記載の白アリ防除コンクリート。
  3. 【請求項3】 白アリ防除剤がクロルピリホスまたは、
    クレオソート油、8-ヒドロキシキノリンである請求項1
    記載の白アリ防除コンクリート。
JP10228694A 1994-04-15 1994-04-15 白アリ防除コンクリート Pending JPH07291699A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10228694A JPH07291699A (ja) 1994-04-15 1994-04-15 白アリ防除コンクリート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10228694A JPH07291699A (ja) 1994-04-15 1994-04-15 白アリ防除コンクリート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07291699A true JPH07291699A (ja) 1995-11-07

Family

ID=14323375

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10228694A Pending JPH07291699A (ja) 1994-04-15 1994-04-15 白アリ防除コンクリート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07291699A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004002070A (ja) * 2002-05-30 2004-01-08 Kajima Corp 清浄空間用モルタルまたはコンクリート系材料
FR2848551A1 (fr) * 2002-12-11 2004-06-18 Aria Dallage beton antitermites
WO2005032253A1 (ja) * 2003-10-01 2005-04-14 Japan Envirochemicals, Ltd. 硬化性シロアリ防除組成物
JP2005336154A (ja) * 2003-10-01 2005-12-08 Japan Enviro Chemicals Ltd 硬化性シロアリ防除組成物
FR2892718A1 (fr) * 2005-11-02 2007-05-04 Daniel Sanz Termibeton : barriere physico-chimique anti-termite constituee par du beton dans lequel a ete incorpore dans toute la masse un insecticide et/ou un repulsif efficace contre les termites.
WO2007052705A1 (ja) * 2005-11-01 2007-05-10 Japan Envirochemicals, Ltd. 硬化性シロアリ防除組成物およびシロアリ防除方法
JP2007326843A (ja) * 2005-11-01 2007-12-20 Japan Enviro Chemicals Ltd 硬化性シロアリ防除組成物およびシロアリ防除方法
JP2009523685A (ja) * 2005-11-02 2009-06-25 エスイーピー イノヴァテルム 殺生物剤による構造的バリヤー(bsb)
FR2932510A1 (fr) * 2008-06-13 2009-12-18 Julien Boutiron Procede de protection d'une surface a batir contre les insectes en particulier contre les termites
WO2011121509A1 (fr) * 2010-03-30 2011-10-06 Pascal Martinet Composition d'un matériau constitutif d'une barrière physico-chimique servant à protéger les batiments contre les termites.
FR2970963A1 (fr) * 2011-02-02 2012-08-03 Financ Vm Beton Beton ou mortier anti-termites et son procede de fabrication
CN111096333A (zh) * 2019-12-25 2020-05-05 广东省生物资源应用研究所 生物质炭在制备白蚁驱避剂中的应用

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004002070A (ja) * 2002-05-30 2004-01-08 Kajima Corp 清浄空間用モルタルまたはコンクリート系材料
FR2848551A1 (fr) * 2002-12-11 2004-06-18 Aria Dallage beton antitermites
WO2005032253A1 (ja) * 2003-10-01 2005-04-14 Japan Envirochemicals, Ltd. 硬化性シロアリ防除組成物
JP2005336154A (ja) * 2003-10-01 2005-12-08 Japan Enviro Chemicals Ltd 硬化性シロアリ防除組成物
WO2007052705A1 (ja) * 2005-11-01 2007-05-10 Japan Envirochemicals, Ltd. 硬化性シロアリ防除組成物およびシロアリ防除方法
JP2007326843A (ja) * 2005-11-01 2007-12-20 Japan Enviro Chemicals Ltd 硬化性シロアリ防除組成物およびシロアリ防除方法
AU2006310522B2 (en) * 2005-11-02 2013-05-09 Basf Se Biocidal structural barrier (BSB)
FR2892718A1 (fr) * 2005-11-02 2007-05-04 Daniel Sanz Termibeton : barriere physico-chimique anti-termite constituee par du beton dans lequel a ete incorpore dans toute la masse un insecticide et/ou un repulsif efficace contre les termites.
JP2009523685A (ja) * 2005-11-02 2009-06-25 エスイーピー イノヴァテルム 殺生物剤による構造的バリヤー(bsb)
US7931742B2 (en) * 2005-11-02 2011-04-26 Basf Se Biocidal Structural Barrier (BSB)
KR101410074B1 (ko) * 2005-11-02 2014-07-03 바스프 에스이 살생물성의 구조적 장벽
AU2006310522C1 (en) * 2005-11-02 2013-09-05 Basf Se Biocidal structural barrier (BSB)
FR2932510A1 (fr) * 2008-06-13 2009-12-18 Julien Boutiron Procede de protection d'une surface a batir contre les insectes en particulier contre les termites
FR2958117A1 (fr) * 2010-03-30 2011-10-07 Pascal Martinet Composition d'un materiau constitutif d'une barriere physico-chimique servant a proteger les batiments contre les termites.
WO2011121509A1 (fr) * 2010-03-30 2011-10-06 Pascal Martinet Composition d'un matériau constitutif d'une barrière physico-chimique servant à protéger les batiments contre les termites.
FR2970963A1 (fr) * 2011-02-02 2012-08-03 Financ Vm Beton Beton ou mortier anti-termites et son procede de fabrication
CN111096333A (zh) * 2019-12-25 2020-05-05 广东省生物资源应用研究所 生物质炭在制备白蚁驱避剂中的应用
CN111096333B (zh) * 2019-12-25 2021-04-30 广东省科学院动物研究所 生物质炭在制备白蚁驱避剂中的应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07291699A (ja) 白アリ防除コンクリート
US3620453A (en) Shaped article with insecticidal properties
WO2007034250A1 (en) Carrier materials for mosquito-larvae killing pesticides, mosquito-larvae killing products and method of manufacturing the same
JPH08143401A (ja) 白アリ防除用塗布剤
KR100484405B1 (ko) 다기능성 도료 조성물
JP4350230B2 (ja) シロアリ殺虫剤及びシロアリ殺虫性材料
JPH0568442B2 (ja)
JP2002321303A (ja) 消臭調湿板材
JP3713264B2 (ja) 防蟻セメント、防蟻モルタル、防蟻コンクリート、防蟻モルタル及び防蟻セメントの使用方法、並びに防蟻セメントの製造方法
JP3729699B2 (ja) マイクロカプセル及びマイクロカプセルの使用方法
JP3531927B2 (ja) 調湿剤及び調湿剤の使用方法、並びにシロアリ防除剤及びシロアリ防除剤の使用方法
KR100226390B1 (ko) 건축용 흙분체 혼합물
WO2017129496A1 (en) Granular compositions having insecticidal activity
JP4206140B2 (ja) 環境改善用成形物
WO2005032253A1 (ja) 硬化性シロアリ防除組成物
JPH02117602A (ja) シロアリ防除剤及び防除方法
JPH0665713B2 (ja) 有効成分の解放制御のための組成物
KR100885607B1 (ko) 기능성 숯
JP2002265818A (ja) 内装用塗材
JPH03275840A (ja) 床下防湿・防蟻方法および床下防湿・防蟻層ならびに床下防湿・防蟻用組成物
JPS63250308A (ja) 白蟻防除剤
JP3653477B2 (ja) 発泡性建材
JPH06227877A (ja) 建材用組成物及び結露防止作用を有する建材
JPH11319043A (ja) 植物発芽抑制作用を有する抗菌性砂およびその製造方法
JP3539675B2 (ja) 床下調湿剤