JP2003206417A - コーティング組成物及びコーティング層形成方法 - Google Patents

コーティング組成物及びコーティング層形成方法

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JP2003206417A
JP2003206417A JP2002007488A JP2002007488A JP2003206417A JP 2003206417 A JP2003206417 A JP 2003206417A JP 2002007488 A JP2002007488 A JP 2002007488A JP 2002007488 A JP2002007488 A JP 2002007488A JP 2003206417 A JP2003206417 A JP 2003206417A
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coating layer
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JP2002007488A
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Shinya Miyake
信也 三宅
Shoichi Tachiki
彰一 立木
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MIYAKICHI GLASS CO Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基体に対する密着性に優れ、高品質なコーテ
ィング層を容易に形成することができるコーティング組
成物、及び、コーティング層形成方法を提供すること。 【解決手段】 CaSiO3の水溶液100重量部、シ
リカゾルの水分散液100重量部、酸化チタンゾルの水
分散液50重量部を混合することにより、コーティング
組成物第1剤を調製した。また、エタノール250重量
部をコーティング組成物第2剤とした。基体上に、ま
ず、水ガラス層を形成し、次に、上記第1剤と第2剤と
を混合して成るコーティング組成物を塗布することによ
り、コーティング層を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基体の表面を親水
性に保ち、汚染物質の付着を低減することができるコー
ティング組成物、及びコーティング層形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、ガラス(例えば建築物の窓ガ
ラス、自動車用ウィンドウ)や金属(例えば自動車の車
体)等の基体表面への汚染物質の付着を低減するため
に、触媒作用(光触媒作用)を有するコーティング層を
基体表面に塗布することが行われてきた。
【0003】この様なコーティング層は、通常、以下の
手順で形成する。 基体表面をCe等の砥粒で研磨することにより、コー
ティング層と基体との密着性を阻害する物質(例えばス
ズ等の金属成分)を除去する。 基体上に合成樹脂エマルジョン等のプライマー(湿潤
剤)を塗布する。
【0004】プライマー層の上から、アルミナ等の無
機酸化物ゾル、及び酸化亜鉛等の触媒を水に分散して成
るコーティング組成物を塗布し、コーティング層を形成
する。 このように形成されたコーティング層では、無機酸化物
ゾルが硬化して膜を形成するとともに、コーティング層
中に存在する触媒が、紫外線のエネルギーによって、脱
臭、殺菌、有機物の分解、水の浄化、廃水処理等の各種
の化学反応を進行させる。
【0005】また、このコーティング層を基体の表面に
形成すると、触媒が基体表面の有機物を分解することに
より、基体の表面を親水性に保つことができる。そのた
め、このコーティング層を形成した基体の表面では、オ
イルミスト等の汚染成分が付着した場合でも、雨や洗浄
水により、容易に汚染成分を洗い流すことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記コーティン
グ層は、プライマーとの密着力が充分でなく、コーティ
ング層が剥離し易いという問題があった。また、コーテ
ィング層を形成する際に、基体表面の研磨、プライマー
の塗布等の工程が必要なため、手数がかかるという問題
があった。
【0007】更に、コーティング組成物中に気泡が発生
し易いため、塗布、乾燥後に、コーティング層に気泡の
跡が残ってしまうという問題や、コーティング組成物を
塗布してから乾燥するまでに長時間を要するという問題
があった。本発明は以上の点に鑑みなされたものであ
り、基体に対する密着性に優れ、高品質なコーティング
層を容易に形成することができるコーティング組成物、
及び、コーティング層形成方法を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】(1)請
求項1の発明は、金属ケイ酸化物と、無機酸化物ゾル
と、触媒と、分散媒と、を含有することを特徴とするコ
ーティング組成物を要旨とする。
【0009】本発明のコーティング組成物は、金属ケイ
酸化物を含有することにより、例えば、基体上に直接塗
布した場合でも、基体との密着性が高いコーティング層
を形成することができる。つまり、本発明のコーティン
グ組成物を基体上に塗布すると、金属ケイ酸化物や無機
酸化物ゾルが、基体との密着性が高い硬化皮膜を形成
し、その硬化被膜の中に触媒が分散された状態となる。
【0010】そのため、このコーティング組成物を用い
て形成したコーティング層は、基体との密着性に優れ、
基体から剥離したりすることがない。また、このコーテ
ィング組成物は、基体上にプライマーを塗布する必要が
なく、例えば、基体上に直接塗布することができる。従
って、このコーティング組成物を用いれば、容易にコー
ティング層を形成することができる。
【0011】・前記金属ケイ酸化物としては、例えば、
CaSiO3、K2SiO3、Na2SiO3、MgSiO3
等が挙げられる。 ・前記無機酸化物ゾルとしては、例えば、平均粒子径
(直径)が約400nm以下、好ましくは約100nm
以下のものが使用される。また、無機酸化物ゾルの粒子
形状としては、粒状のもの、鎖状のもの、無定形のもの
など、あらゆる形状のものを使用することができる。無
機酸化物ゾルの平均粒子径が約400nmを越える場合
には、被膜の透明性が悪くなる。
【0012】使用し得る無機酸化物ゾルとしては、アル
ミナゾル、シリカゾル、チタニアゾル、ジルコニアゾ
ル、酸化亜鉛ゾル等を挙げることができるが、経済性の
観点から特にアルミナゾル、シリカゾルが好ましい。 ・前記触媒としては、例えば、光触媒がある。具体的に
は、酸化亜鉛、酸化錫、酸化チタン、酸化ジルコニウ
ム、酸化タングステン、酸化クロム、酸化モリブデン、
酸化鉄、酸化ニッケル、酸化ルテニウム、酸化コバル
ト、酸化銅、酸化マンガン、酸化ゲルマニウム、酸化
鉛、酸化カドミウム、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸
化タンタル、酸化ロジウム、酸化レニウム等の酸化物等
が挙げられる。
【0013】これらの中でも、酸化亜鉛、酸化錫、酸化
チタン、酸化ジルコニウム、酸化タングステン、酸化
鉄、酸化ニオブが、100℃以下の低温で焼き付け硬化
を行った場合にでも活性を示す点から好ましい。また、
触媒としては、例えば、リン酸チタニア化合物のよう
に、空気中の水分の存在下で触媒作用を発揮するものが
ある。
【0014】塗膜の透明性が必要とされる場合は、触媒
の平均一次粒子径が50μm以下であることが好まし
く、5μm以下であることがより好ましく、0.5μm
以下であることがさらに好ましい。触媒は、1種のみ用
いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0015】触媒は、金属を担持したものであっても良
い。担持してよい金属としては、特に限定はされない
が、たとえば、金、銀、銅、鉄、亜鉛、ニッケル、コバ
ルト、白金、ルテニウム、パラジウム、ロジウム、カド
ミウム等が挙げられ、これらの中から1種または2種以
上を適宜選択して使用できる。
【0016】金属の担持により、触媒の電荷分離が促進
されて触媒作用がより効果的に発揮される。特に、触媒
として光触媒を用いる場合は、金属を担持することによ
り、光の存在下で一層高い酸化性能を有し、この酸化性
能によって脱臭、抗菌等の効果を奏する。更に、触媒を
層間に担持した粘土架橋体を用いても良い。触媒を層間
に導入することで、触媒が微粒子に担持されて触媒性能
が向上する。
【0017】触媒の配合割合は、その大小に関わらず触
媒性能が発現されるので、特に限定はされないが、たと
えば、プライマーと無機酸化物ゾルとの合計配合量10
〜90重量部に対し、好ましくは90〜10重量部、よ
り好ましくは50〜10重量部(但し、プライマーと無
機酸化物ゾルとの合計配合量と触媒との合計は100重
量部)である。触媒が10重量部未満であると十分な触
媒性能が得られない傾向があり、90重量部を超える
と、脆く、平滑性のないコーティング層となる傾向があ
る。
【0018】・その他の成分として、例えば、得られる
コーティング層の着色、厚膜化などのために、別途充填
材を添加・分散させることもできる。このような充填材
としては、例えば、非水溶性の有機顔料や無機顔料、顔
料以外の、粒子状、繊維状もしくは鱗片状のセラミック
ス、金属あるいは合金、ならびにこれらの金属の酸化
物、水酸化物、炭化物、窒化物、硫化物などを挙げるこ
とができる。
【0019】上記充填材の具体例としては、鉄、銅、ア
ルミニウム、ニッケル、銀、亜鉛、フェライト、カーボ
ンブラック、ステンレス鋼、二酸化ケイ素、顔料用酸化
チタン、酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化マンガ
ン、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化コバルト、合成ム
ライト、水酸化アルミニウム、水酸化鉄、炭化ケイ素、
窒化ケイ素、窒化ホウ素、クレー、ケイソウ土、消石
灰、石膏、タルク、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、雲母、
亜鉛緑、クロム緑、コバルト緑、ビリジアン、ギネー
緑、コバルトクロム緑、シェーレ緑、緑土、マンガン
緑、ピグメントグリーン、群青、紺青、ピグメントグリ
ーン、岩群青、コバルト青、セルリアンブルー、ホウ酸
銅、モリブデン青、硫化銅、コバルト紫、マルス紫、マ
ンガン紫、ピグメントバイオレット、亜酸化鉛、鉛酸カ
ルシウム、ジンクエロー、硫化鉛、クロム黄、黄土、カ
ドミウム黄、ストロンチウム黄、チタン黄、リサージ、
ピグメントエロー、亜酸化銅、カドミウム赤、セレン
赤、クロムバーミリオン、ベンガラ、亜鉛白、アンチモ
ン白、塩基性硫酸鉛、チタン白、リトポン、ケイ酸鉛、
酸化ジルコン、タングステン白、鉛、亜鉛華、バンチソ
ン白、フタル酸鉛、マンガン白、硫酸鉛、黒鉛、ボーン
黒、ダイヤモンドブラック、サーマトミック黒、植物性
黒、チタン酸カリウムウィスカー、二硫化モリブデンな
どを挙げることができる。これらの充填材は、単独でま
たは2種以上を混合して使用することができる。充填材
の使用量は、コーティング組成物の全固形分100重量
部に対して、通常、300重量部以下である。
【0020】さらに、本発明のコーティング組成物に
は、所望により、オルトギ酸メチル、オルト酢酸メチ
ル、テトラエトキシシランなどの公知の脱水剤;ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エ
ステル、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤、ポリカル
ボン酸塩、ポリリン酸塩、ポリアクリル酸塩、ポリアミ
ドエステル塩、ポリエチレングリコールなどの分散剤;
メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロースなどのセルロース類や、
ひまし油誘導体、フェロけい酸塩などの増粘剤;炭酸ア
ンモニウム、炭酸水素アンモニウム、亜硝酸アンモニウ
ム、水素化ホウ素ナトリウム、カルシウムアジドなどの
無機発泡剤や、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ
化合物、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホヒド
ラジンなどのヒドラジン化合物、セミカルバジド化合
物、トリアゾール化合物、N−ニトロソ化合物などの有
機発泡剤のほか、界面活性剤、シランカップリング剤、
チタンカップリング剤、染料などの他の添加剤を配合す
ることもできる。特に、下塗り用の組成物には、耐候
性、耐久密着性を向上させる目的で、紫外線吸収剤、紫
外線安定剤などを配合してもよい。
【0021】紫外線吸収剤としては、ZnO、TiO2
(光触媒機能を示さないもの)、CeO2 などの無機系
半導体;サリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリ
アゾール系、シアノアクリレート系、トリアジン系など
の有機系紫外線吸収剤が挙げられる。
【0022】また、紫外線安定剤としては、ピペリジン
系などが挙げられる。また、コーティング組成物のコー
ティング性をより向上させるためにレベリング剤を配合
することができる。このようなレベリング剤のうち、フ
ッ素系のレベリング剤(商品名。以下同様)としては、
例えば、ビーエムヘミー(BM−CHEMIE)社のB
M1000、BM1100;エフカケミカルズ社のエフ
カ772、エフカ777;共栄社化学(株)製のフロー
レンシリーズ;住友スリーエム(株)のFCシリーズ;
東邦化学(株)のフルオナールTFシリーズなどを挙げ
ることができ、シリコーン系のレベリング剤としては、
例えば、ビックケミー社のBYKシリーズ;シュメグマ
ン(Sshmegmann)社のSshmegoシリー
ズ;エフカケミカルズ社のエフカ30、エフカ31、エ
フカ34、エフカ35、エフカ36、エフカ39、エフ
カ83、エフカ86、エフカ88などを挙げることがで
き、エーテル系またはエステル系のレベリング剤として
は、例えば、日信化学工業(株)のカーフィノール;花
王(株)のエマルゲン、ホモゲノールなどを挙げること
ができる。
【0023】このようなレベリング剤を配合することに
より、コーティング層の仕上がり外観が改善され、薄膜
としても均一に塗布することができる。レベリング剤の
使用量は、全組成物に対して、好ましくは、0.01〜
5重量%、さらに好ましくは0.02〜3重量%であ
る。
【0024】レベリング剤を配合する方法としては、組
成物を調製する際に配合してもよく、またコーティング
層を形成する段階で組成物に配合してもよく、さらには
組成物の調製とコーティング層の形成との両方の段階で
配合してもよい。 ・本発明のコーティング組成物を塗布する基体は特に限
定はされないが、例えば、金属基材、有機質基材、金属
基材以外の無機質基材、および、金属基材以外の無機質
基材の表面に有機物被膜を有する有機塗装基材も使用可
能である。
【0025】金属基材以外の無機質基材としては、特に
限定はされないが、たとえば、ガラス基材、ホーロー、
水ガラス化粧板、無機質硬化体等の無機質建材、セラミ
ックス等が挙げられる。金属基材としては、特に限定は
されないが、たとえば、非鉄金属〔たとえば、アルミニ
ウム(JIS−H4000等)、アルミニウム合金(ジ
ュラルミン等)、銅、亜鉛、マグネシウム、マグネシウ
ム合金等〕、鉄、鋼〔たとえば、圧延鋼(JIS−G3
101等)、溶融亜鉛めっき鋼(JIS−G3302
等)、(圧延)ステンレス鋼(JIS−G4304、G
4305等)等〕、ブリキ(JIS−G3303等)、
その他の金属全般(合金含む)が挙げられる。
【0026】ガラス基材としては、特に限定はされない
が、たとえば、ナトリウムソーダガラス、パイレックス
ガラス(登録商標)、石英ガラス、無アルカリガラス等
が挙げられる。 前記ホーローとは、金属表面にガラス
質のホーローぐすりを焼き付け、被覆したものである。
その素地金属としては、たとえば、軟鋼板、鋼板、鋳
鉄、アルミニウム等が挙げられるが、特に限定はされな
い。ホーローぐすりも通常のものを用いればよく、特に
限定はされない。
【0027】前記水ガラス化粧板とは、例えば、ケイ酸
ソーダをスレートなどのセメント基材に塗布し、焼き付
けた化粧板などを指す。無機質硬化体としては、特に限
定はされないが、たとえば、繊維強化セメント板(JI
S−A5430等)、窯業系サイディング(JIS−A
5422等)、木毛セメント板(JIS−A5404
等)、パルプセメント板(JIS−A5414等)、ス
レート・木毛セメント積層板(JIS−A5426
等)、石膏ボード製品(JIS−A6901等)、粘土
瓦(JIS−A5208等)、厚形スレート(JIS−
A5402等)、陶磁器質タイル(JIS−A5209
等)、建築用コンクリートブロック(JIS−A540
6等)、テラゾ(JIS−A5411等)、プレストレ
ストコンクリートダブルTスラブ(JIS−A5412
等)、ALCパネル(JIS−A5416等)、空洞プ
レストレストコンクリートパネル(JIS−A6511
等)、普通煉瓦(JIS−R1250等)等の無機材料
を硬化、成形させた基材全般を指す。
【0028】セラミックス基材としては、特に限定はさ
れないが、たとえば、アルミナ、ジルコニア、炭化ケイ
素、窒化ケイ素等が挙げられる。有機質基材としては、
特に限定はされないが、たとえば、プラスチック、木、
木材、紙等が挙げられる。
【0029】プラスチック基材としては、特に限定はさ
れないが、たとえば、ポリカーボネート樹脂、アクリル
樹脂、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂等の熱硬化性もしくは熱可塑性プラスチッ
クおよびこれらのプラスチックをガラス繊維、ナイロン
繊維、カーボン繊維等の繊維で強化した繊維強化プラス
チック(FRP)等が挙げられる。
【0030】有機塗装基材を構成する有機物被膜として
は、特に限定はされないが、たとえば、アクリル系、ア
ルキド系、ポリエステル系、エポキシ系、ウレタン系、
アクリルシリコン系、塩化ゴム系、フェノール系、メラ
ミン系等の有機樹脂を含むコーティング材の硬化被膜等
が挙げられる。
【0031】基材の形態については、特に限定はされ
ず、たとえば、フィルム状、シート状、板状、繊維状等
が挙げられる。また、基材は、これらの形状の材料の成
形体、または、これらの形状の材料もしくはその成形体
の少なくとも1つを一部に備えた構成体等であってもよ
い。
【0032】基材は、上述した各種材料単独からなるも
のでもよいし、上述した各種材料のうちの少なくとも2
つを組み合わせてなる複合材料または上述した各種材料
のうちの少なくとも2つを積層してなる積層材料でもよ
い。本発明のコーティング組成物は、上記基材に対する
優れた密着性を有するところから、例えば、下記の用途
に好適に用いることができる。
【0033】建物関連の部材または物品、たとえば、外
装材(たとえば、外壁材、平板瓦・日本瓦・金属瓦等の
瓦等)、塩ビ雨とい等の樹脂製雨とい・ステンレス雨と
い等の金属製雨とい等の雨とい、門およびそれに用いる
ための部材(たとえば、門扉・門柱・門塀等)、フェン
ス(塀)およびそれに用いるための部材、ガレージ扉、
ホームテラス、ドア、柱、カーポート、駐輪ポート、サ
インポスト、宅配ポスト、配電盤・スイッチ等の配線器
具、ガスメーター、インターホン、テレビドアホン本体
およびカメラレンズ部、電気錠、エントランスポール、
縁側、換気扇吹き出し口、建物用ガラス等;窓(たとえ
ば、採光窓、天窓、ルーバー等の開閉窓等)およびそれ
に用いるための部材(たとえば、窓枠、雨戸、ブライン
ド等)、自動車、鉄道車両、航空機、船舶、機械装置、
道路周辺部材(たとえば、防音壁、トンネル内装板、各
種表示装置、ガードレール、車止め、高欄、交通標識の
標識板および標識柱、信号機、ポストコーン等)、広告
塔、屋外または屋内用照明器具およびそれに用いるため
の部材(たとえば、ガラス部材、樹脂部材、金属部材、
セラミックス部材等)、太陽電池用ガラス、農業用ビニ
ールおよびガラスハウス、エアコン用室外機、VHF・
UHF・BS・CS等のアンテナ等。 (2)請求項2の発明は、前記金属ケイ酸化物が、ケイ
酸カルシウムであることを特徴とする前記請求項1に記
載のコーティング組成物を要旨とする 本発明のコーティング組成物は、金属ケイ酸化物とし
て、ケイ酸カルシウム(CaSiO3)を含有すること
により、基体に対する密着性が一層高い。 (3)請求項3の発明は、前記分散媒に低級アルコール
が含まれることを特徴とする前記請求項1又は2に記載
のコーティング組成物を要旨とする。
【0034】本発明のコーティング組成物は、低級アル
コール等の分散媒を含むので、例えば、基体上にコーテ
ィング組成物を塗布した後、分散媒が速やかに蒸発す
る。そのため、コーティング組成物を塗布してから乾燥
するまでの時間が短くて済むので、コーティング層の形
成に要する時間を短縮できる。
【0035】また、本発明のコーティング組成物を基体
上に塗布した場合に、その分散媒が速やかに蒸発するの
で、基体上に形成されるコーティング層は、均一な厚み
を有し、乾燥しみ等が生じない。それに加えて、低級ア
ルコールの作用により、コーティング組成物には気泡が
生じにくいので、形成されるコーティング層にも気泡の
跡が残ることがない。
【0036】その結果、本発明のコーティング組成物の
塗布、乾燥後の状態は、膜厚のばらつき、乾燥しみ、気
泡等がないので、コーティング層の表面を研磨する工程
が必要ない。よって、本発明のコーティング組成物を用
いれば、容易にコーティング層を形成することができ
る。
【0037】更に、本発明のコーティング組成物は、低
級アルコールを含んでいるので、無機酸化物ゾルや触媒
が凝集してしまうことが起こりにくい。そのため、本発
明のコーティング組成物は、製造段階や使用前に、強い
攪拌を行う必要がないので、製造や管理が容易である。
【0038】また、無機酸化物ゾルがコロイダルシリカ
である場合には、低級アルコールの作用により、コロイ
ダルシリカ表面のシラノール基と、基体(例えばガラス
板)との結合(シラノール反応)が促進され、その結果
として、コーティング層と基体との密着性が一層高くな
る。 (4)請求項4の発明は、前記低級アルコールが、炭素
数1〜4のアルコールであることを特徴とする前記請求
項3に記載のコーティング組成物を要旨とする。
【0039】本発明のコーティング組成物は、低級アル
コールとして、炭素数1〜4のアルコールを含有するこ
とにより、無機酸化物ゾルや触媒の分散性、基体に対す
る密着性、気泡が発生しにくいこと、という点におい
て、一層優れている。また、本発明のコーティング組成
物が含有する低級アルコールは、炭素数が1〜4と少な
く、分子量が小さいので、気化しやすい。そのため、こ
のコーティング組成物は、基体に塗布してから乾燥する
までの時間が一層短くて済む。
【0040】・前記炭素数1〜4のアルコールとして
は、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、
イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール等
がある。 (5)請求項5の発明は、前記分散媒全体に対する前記
低級アルコールの配合量の比率が、5〜80重量%の範
囲にあることを特徴とする前記請求項3又は4に記載の
コーティング組成物を要旨とする。
【0041】本発明のコーティング組成物では、分散媒
全体に対する低級アルコールの配合量の比率が、5重量
%以上であることにより、無機酸化物ゾルや触媒の分散
性、基体に対する密着性、気泡が発生しにくいこと、基
体に塗布してから乾燥するまでの時間が短くて済むこ
と、という点において、充分な効果を奏する。
【0042】また、本発明のコーティング組成物では、
分散媒全体に対する低級アルコールの配合量の比率が、
80重量%以下であることにより、経済面で優れてい
る。 (6)請求項6の発明は、前記分散媒が、低級アルコー
ルと水とから成ることを特徴とする前記請求項3〜5の
いずれかに記載のコーティング組成物を要旨とする。
【0043】本発明のコーティング組成物では、分散媒
が、低級アルコールと水とから成るので、経済面で優れ
ている。 (7)請求項7の発明は、前記無機酸化物ゾルが、アル
ミナゾル、チタニアゾル、シリカゾル、ジルコニアゾ
ル、酸化亜鉛ゾルの中から選ばれる1又は2以上の無機
酸化物ゾルであることを特徴とする前記請求項1〜6の
いずれかに記載のコーティング組成物を要旨とする。
【0044】本発明のコーティング組成物は、上記の無
機酸化物ゾルを含有することにより、コーティング層の
対摩耗性、耐熱性、帯電防止性、対汚染性等を向上させ
ることができる。 (8)請求項8の発明は、前記触媒が、酸化亜鉛、酸化
錫、酸化ジルコニウム、酸化タングステン、酸化鉄、酸
化ニオブ、酸化チタンの中から選ばれる1又は2以上の
触媒であることを特徴とする前記請求項1〜7のいずれ
かに記載のコーティング組成物を要旨とする。
【0045】本発明は、上記の触媒(光触媒)を含有す
ることにより、コーティング層に対し、脱臭、殺菌、有
機物の分解、水の浄化、廃水処理等機能を付与すること
ができる。また、上記の触媒の作用により、このコーテ
ィング層の表面を親水性に保つことができるので、例え
ば、コーティング層の表面にオイルミスト等の汚染成分
が付着した場合でも、雨や洗浄水により、容易に汚染成
分を洗い流すことができる。 (9)請求項9の発明は、前記無機酸化物ゾルがシリカ
ゾルを含むとともに、シランカップリング剤を含有する
ことを特徴とする前記請求項1〜8のいずれかに記載の
コーティング組成物を要旨とする。
【0046】本発明のコーティング組成物は、シリカゾ
ルとシランカップリング剤とを含有しているので、基体
上にコーティング組成物を塗布してコーティング層を形
成した際には、シリカゾルの粒子同士が強く結合し、強
固なコーティング層が得られる。
【0047】また、例えば、基体がガラスである場合に
は、シリカゾルと基体との結合も強くなるので、コーテ
ィング層と基体との密着性が向上する。 ・前記シランカップリング剤としては、例えば、メタク
リル官能性シラン、アクリル官能性シランおよびビニル
官能性シランが挙げられる。
【0048】メタクリル官能性シランとしてはγ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリ
ロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキ
シプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキ
シプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキ
シウンデシルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシ
エチルオキシプロピルトリメトキシシランなどが挙げら
れる。
【0049】また、アクリル官能性シランとしてはγ−
アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリ
ロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロ
キシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプ
ロピルメチルジエトキシシランなどが挙げられる。
【0050】ビニル官能性シランとしてはビニルトリメ
トキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ
ス(βメトキシエトキシ)シラン等が挙げられる。 (10)請求項10の発明は、第1剤と第2剤とから成
るとともに、前記金属ケイ酸化物(例えばK2Si
3)、前記無機酸化物ゾル、及び前記触媒は、前記第
1剤又は前記第2剤のうちの少なくとも一方に配合さ
れ、低級アルコールが、前記第2剤に配合されることを
特徴とする前記請求項1〜9のいずれかに記載のコーテ
ィング組成物を要旨とする。
【0051】本発明のコーティング組成物では、第2剤
に低級アルコールが配合されており、第1剤は、例え
ば、低級アルコールを配合しないものとすることができ
る。その場合には、第1剤は、引火の危険がないので、
保管や取り扱いが容易である。
【0052】尚、第1剤と第2剤とは、例えば、保管時
には分離しておき、使用前に混合することができる。 ・前記第2剤は、例えば、低級アルコールのみから成る
ものとすることができる。 (11)請求項11の発明は、基体上に水ガラス層を形
成する水ガラス層形成工程と、前記水ガラス層の上に、
前記請求項1〜10のいずれかに記載のコーティング組
成物を塗布するコーティング組成物塗布工程と、を有す
ることを特徴とするコーティング層形成方法を要旨とす
る。
【0053】本発明のコーティング層形成方法では、基
体の上に水ガラス層を形成することにより、コーティン
グ層と基体との密着性を高めることができる。また、本
発明では、基体上にコーティング層との密着性を阻害す
る物質(例えばスズ等の金属成分)が付着している場合
でも、水ガラスによりその阻害物質を覆ってしまうの
で、コーティング組成物と基体との密着性は低下しな
い。
【0054】従って、本発明のコーティング層形成方法
により形成されるコーティング層は、基体との密着性が
高い。また、このコーティング層形成方法では、例え
ば、基体表面から密着性を阻害する成分を除去するため
の研磨工程が必要ないので、容易にコーティング層を形
成することができる。
【0055】・前記基体としては、例えば、前記(1)
の請求項1の説明の欄に挙げたものがある。 (12)請求項12の発明は、前記基体がガラスである
ことを特徴とする前記請求項11に記載のコーティング
層形成方法を要旨とする。
【0056】本発明は基体を例示している。基体がガラ
ス(例えば、フロート法で製造されたガラス)の場合に
は、その表面に、製造段階で使用されたスズ等の金属成
分が付着していることが多いが、本発明に依れば、基体
の表面を水ガラス層で覆うので、上記金属成分により、
コーティング層と基体との密着性が低下することがな
い。
【0057】
【発明の実施の形態】以下に本発明のコーティング組成
物、及びコーティング層形成方法の実施の形態の例(実
施例)を説明する。 (実施例) a)まず、本実施例のコーティング組成物の製造方法を
説明する。尚、本実施例のコーティング組成物は、第1
剤と第2剤との2剤から成り、使用時にそれらを混合す
る2剤式である。
【0058】i)下記の3液を混合することにより、コー
ティング組成物の第1剤を製造した。 CaSiO3の水溶液(濃度20重量%):100重
量部 シリカゾル(無機酸化物ゾル)の水分散液(平均粒径
10〜20nm、固型分30重量%):100重量部、 酸化チタンゾル(触媒)の水分散液(平均粒径7n
m、固型分20重量%):50重量部 ii)エタノール250重量部をコーティング組成物の第
2剤とした。
【0059】b)次に、前記a)で製造したコーティン
グ組成物を用いてコーティング層を形成する方法につい
て説明する。 i)まず、コーティング組成物の第1剤と第2剤とを、等
量ずつ混合し、混合液(コーティング組成物)を調製し
た。この混合液において、CaSiO3、シリカゾル、
酸化チタンゾル、エタノールの濃度は、それぞれ、4重
量%、6重量%、2重量%、50重量%である。
【0060】ii)基体であるガラス(溶融スズを用いた
フロート法により製造したソーダライムガラス)の表面
に、水ガラス水溶液(濃度:10重量%)を、一般的な
塗布方法(例えば、刷毛やローラを用いる塗布、ディッ
プ法)で塗布した。その後、放置して溶媒を蒸発させ、
基体表面に水ガラス層を形成した(水ガラス層形成工
程)。
【0061】iii)前記i)で調製した混合液を、一般的な
塗布方法(例えば、刷毛やローラを用いる塗布、ディッ
プ法)で、水ガラス層の上に塗布した。その後、放置し
て溶媒を蒸発させ、コーティング層を形成した(コーテ
ィング層形成工程)。尚、上記のように形成されたコー
ティング層は、平滑且つ均一な厚みとなっているので、
研磨工程は行わなくても良い。 (比較例) a)まず、本比較例のコーティング組成物の製造方法を
説明する。
【0062】i)下記の薬剤を混合することにより、コー
ティング組成物を製造した。 シリカゾルの水分散液(平均粒径10〜20nm、固
型分30重量%):160重量 酸化チタンゾルの水分散液(平均粒径7nm、固型分
20重量%):100重量部 尚、このコーティング組成物において、シリカゾル、酸
化チタンゾルの濃度は、それぞれ、18.5重量%、
7.7重量%である。
【0063】b)次に、前記a)で製造したコーティン
グ組成物を用いてコーティング層を形成する方法につい
て説明する。 i)基体(前記実施例と同様のソーダライムガラス)の表
面をCe砥粒を用いて研磨し、基体表面に付着していた
金属成分(スズ等)を除去する。
【0064】ii)基体上に、プライマーとして、アクリ
ル樹脂エマルジョンを、一般的な塗布方法(例えば、刷
毛やローラを用いる塗布、ディップ法)で塗布した。 iii)前記ii)で形成したアクリル樹脂エマルジョンが乾
燥してから、その上に、前記a)で調製したコーティン
グ組成物を、一般的な塗布方法(例えば、刷毛やローラ
を用いる塗布、ディップ法)で塗布した。その後、放置
して溶媒を蒸発させ、コーティング層を形成した。 (実験例1) a)実施例及び比較例で形成したコーティング層の基体
に対する密着性を評価するために、以下のi)〜iv)の方
法で試験を行った。
【0065】i)テープ剥離試験 コーティング層に、カッターナイフを用いて、4mm×
4mmの間隔で25個の碁盤目状の切れ目を、基体(ガ
ラス基板)にまで達するように入れ、この上にセロファ
ンテープを貼着して、一気に引き剥がし、基体上に残存
している升目の数を数えた。
【0066】結果として、実施例のコーティング層は、
多くの升目が基体に残存したのに対し、比較例のコーテ
ィング層は、殆どの升目が剥離していた。従って、実施
例のコーティング組成物を塗布して形成したコーティン
グ層は、基体に対する接着性が高いことが確認できた。
【0067】ii)熱水浸積試験 コーティング層を形成した基体を、温度90°Cの温水
に6時間浸積した後、引き上げた。結果として、実施例
のコーティング層では、剥がれ、フクレ(基体とコーテ
ィング層との間が一部剥離し、そこに空気が入ってコー
ティング層が膨れた状態)、変色等が生じなかった。ま
た、コーティング層の親水性も維持されていた。
【0068】それに対して、比較例のコーティング層
は、大部分が基体から剥離してしまった。従って、実施
例のコーティング組成物を塗布して形成したコーティン
グ層は、熱水に接する環境下でも基体に対する接着性が
高いことが確認できた。
【0069】iii)温水浸積試験 コーティング層を形成した基体を、温度40°Cの温水
に120時間浸積した後、引き上げた。結果として、実
施例のコーティング層では、剥がれ、フクレ、変色等が
生じなかった。また、コーティング層の親水性も維持さ
れていた。
【0070】それに対して、比較例のコーティング層
は、大部分が基体から剥離してしまった。従って、実施
例のコーティング組成物を塗布して形成したコーティン
グ層は、温水に長時間接する環境下でも基体に対する接
着性が高いことが確認できた。
【0071】iv)塩水噴霧テスト コーティング層を形成した基体に対し、5%食塩水を噴
霧した後、120時間放置した。結果として、実施例の
コーティング層では、剥がれ、フクレ、変色等が生じな
かった。また、コーティング層の親水性も維持されてい
た。
【0072】それに対して、比較例のコーティング層
は、大部分が基体から剥離してしまった。従って、実施
例のコーティング組成物を塗布して形成したコーティン
グ層は、塩水に接する環境下でも基体に対する接着性が
高いことが確認できた。 (実験例2)実施例及び比較例で製造したコーティング
組成物を、一定時間静置した後、固型分の凝集の程度を
目視により観察したところ、実施例のコーティング組成
物では、比較例のコーティング組成物に比べて、凝集の
程度が低かった。 (実験例3)実施例及び比較例で製造したコーティング
組成物を、同一条件で攪拌した直後に、ガラス板上にそ
れぞれ塗布し、気泡の数を目視により比較した。
【0073】その結果、実施例のコーティング組成物を
塗布した膜では、比較例のコーティング組成物を塗布し
た膜に比べて、気泡の数が少なかった。また、実施例の
コーティング組成物を塗布した膜では、乾燥しみが生じ
ていないのに対し、比較例のコーティング組成物を塗布
した膜には、乾燥しみが生じていた。 (実験例4)実施例及び比較例で製造したコーティング
組成物を、それぞれガラス基板上に同一の厚さで塗布
し、常温で乾燥するまでの時間を測定した。ここで、乾
燥時間とは、塗布した場所を指で触り、跡がつかなくな
るまでの時間とした。
【0074】その結果、実施例のコーティング組成物
は、24時間以内で乾燥し、比較例のコーティング組成
物に比べて、乾燥までの時間が短かった。尚、本発明は
上記の形態に何等限定されるものではなく、本発明の要
旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができ
る。
【0075】例えば、実施例において、基体上にコーテ
ィング組成物を塗布する方法としては、バーコート法、
ディップ法、スプレーにより塗布する方法、刷毛を用い
て塗布する方法等がある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 7/12 C09D 7/12 (72)発明者 立木 彰一 愛知県名古屋市昭和区福江三丁目7番2号 宮吉硝子株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AE03 CA02 CA13 CA18 CA22 CA34 CA37 DA04 DA06 DB02 DB04 DB05 DB06 DB07 DB12 DB13 DB14 DB18 DB21 DB35 DB37 DB38 DB43 DB46 DB47 DB48 DB61 DC01 DC05 DC08 DC11 DC15 DC18 DC21 DC24 DC38 EA06 EA12 EB02 EC01 EC02 EC03 EC05 EC30 EC45 EC54 4G059 AA01 AC07 AC16 AC19 AC22 CA01 CB04 EA04 EA05 EA07 EA18 EB05 GA01 GA04 GA12 4G069 BA01A BA02A BA02B BA04A BA04B BA05A BA14A BA14B BA37 BA48A BB04A BB06A BB06B BC09A BC09B BC22A BC35A BC55A BC60A BC66A BD05A BD05B CD10 DA06 FA03 FB15 FB16 FB17 FB18 FB23 FC08 4J038 AA011 HA216 HA446 HA451 KA04 PC03

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属ケイ酸化物と、無機酸化物ゾルと、
    触媒と、分散媒と、を含有することを特徴とするコーテ
    ィング組成物。
  2. 【請求項2】 前記金属ケイ酸化物が、ケイ酸カルシウ
    ムであることを特徴とする前記請求項1に記載のコーテ
    ィング組成物。
  3. 【請求項3】 前記分散媒に低級アルコールが含まれる
    ことを特徴とする前記請求項1又は2に記載のコーティ
    ング組成物。
  4. 【請求項4】 前記低級アルコールが、炭素数1〜4の
    アルコールであることを特徴とする前記請求項3に記載
    のコーティング組成物。
  5. 【請求項5】 前記分散媒全体に対する前記低級アルコ
    ールの配合量の比率が、5〜80重量%の範囲にあるこ
    とを特徴とする前記請求項3又は4のいずれかに記載の
    コーティング組成物。
  6. 【請求項6】 前記分散媒が、低級アルコールと水とか
    ら成ることを特徴とする前記請求項3〜5のいずれかに
    記載のコーティング組成物。
  7. 【請求項7】 前記無機酸化物ゾルが、アルミナゾル、
    チタニアゾル、シリカゾル、ジルコニアゾル、酸化亜鉛
    ゾルの中から選ばれる1又は2以上の無機酸化物ゾルで
    あることを特徴とする前記請求項1〜6のいずれかに記
    載のコーティング組成物。
  8. 【請求項8】 前記触媒が、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ジ
    ルコニウム、酸化タングステン、酸化鉄、酸化ニオブ、
    酸化チタンの中から選ばれる1又は2以上の触媒である
    ことを特徴とする前記請求項1〜7のいずれかに記載の
    コーティング組成物。
  9. 【請求項9】 前記無機酸化物ゾルがシリカゾルを含む
    とともに、シランカップリング剤を含有することを特徴
    とする前記請求項1〜8のいずれかに記載のコーティン
    グ組成物。
  10. 【請求項10】 第1剤と第2剤とから成るとともに、 前記金属ケイ酸化物、前記無機酸化物ゾル、及び前記触
    媒は、前記第1剤又は前記第2剤のうちの少なくとも一
    方に配合され、 低級アルコールが、前記第2剤に配合されることを特徴
    とする前記請求項1〜9のいずれかに記載のコーティン
    グ組成物。
  11. 【請求項11】 基体上に水ガラス層を形成する水ガラ
    ス層形成工程と、 前記水ガラス層の上に、前記請求項1〜10のいずれか
    に記載のコーティング組成物を塗布するコーティング組
    成物塗布工程と、 を有することを特徴とするコーティング層形成方法。
  12. 【請求項12】 前記基体がガラスであることを特徴と
    する前記請求項11に記載のコーティング層形成方法。
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