JP2003205717A - タイヤ空気圧低下検出方法および装置、ならびにタイヤ減圧判定のプログラム - Google Patents

タイヤ空気圧低下検出方法および装置、ならびにタイヤ減圧判定のプログラム

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JP2003205717A
JP2003205717A JP2002005048A JP2002005048A JP2003205717A JP 2003205717 A JP2003205717 A JP 2003205717A JP 2002005048 A JP2002005048 A JP 2002005048A JP 2002005048 A JP2002005048 A JP 2002005048A JP 2003205717 A JP2003205717 A JP 2003205717A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 4輪車両の4輪タイヤの同時減圧を検出する
ことができるタイヤ空気圧低下検出方法を提供する。 【解決手段】 4輪車両に装着したタイヤから得られる
回転情報に基づいてタイヤの内圧低下を検出するタイヤ
空気圧低下検出方法であって、前記各タイヤの回転情報
を検知する工程と、操舵角を検出する工程と、前記各タ
イヤの回転情報および操舵角を記憶する工程と、前記タ
イヤの回転情報から旋回半径を演算する工程と、前記旋
回半径の値に対応する正常内圧時の操舵角を検索する工
程と、該正常内圧時の操舵角と前記検出された操舵角と
を比較する工程と、当該比較に基づいて、タイヤの空気
圧の低下を判定する工程とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタイヤ空気圧低下検
出方法および装置、ならびにタイヤ減圧判定のプログラ
ムに関する。さらに詳しくは、4輪車両の4輪タイヤの
同時減圧を検出することができるタイヤ空気圧低下検出
方法および装置、ならびにタイヤ減圧判定のプログラム
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両に装着された4輪タイヤ
の回転(車輪速)情報からタイヤの減圧を検出するタイ
ヤ空気圧低下検出装置(DWS)がある。この装置は、
タイヤが減圧すると正常内圧のタイヤより外径(タイヤ
の動荷重半径)が減少するため、他の正常なタイヤに比
べると回転速度や回転角速度が増加するという原理を用
いている。たとえばタイヤの回転角速度の相対的な差か
ら内圧低下を検出する方法(特開昭63−305011
号公報参照)では、判定値DELとして、 DEL={(F1+F4)/2−(F2+F3)/2}
/{(F1+F2+F3+F4)/4}×100(%) を用いている。ここで、F1〜F4は、それぞれ前左タ
イヤ、前右タイヤ、後左タイヤおよび後右タイヤの回転
角速度である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】たとえば長期的な自然
エアリークの場合、4輪タイヤが同時に減圧することが
まれにある。
【0004】しかしながら、従来の方法は4輪の対角に
ある回転角速度の和同士の差から減圧判定しているた
め、4輪タイヤの同時減圧を検出することができない。
このため、減圧しているとわからず、走行を続けること
により、タイヤの転がり抵抗の増加による燃費の悪化、
しいてはバーストにつながるという問題がある。
【0005】本発明は、叙上の事情に鑑み、4輪車両の
4輪タイヤの同時減圧を検出することができるタイヤ空
気圧低下検出方法および装置、ならびにタイヤ減圧判定
のプログラムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のタイヤ空気圧低
下検出方法は、4輪車両に装着したタイヤから得られる
回転情報に基づいてタイヤの内圧低下を検出するタイヤ
空気圧低下検出方法であって、前記各タイヤの回転情報
を検知する工程と、操舵角を検出する工程と、前記各タ
イヤの回転情報および操舵角を記憶する工程と、前記タ
イヤの回転情報から旋回半径を演算する工程と、前記旋
回半径の値に対応する正常内圧時の操舵角を検索する工
程と、該正常内圧時の操舵角と前記検出された操舵角と
を比較する工程と、当該比較に基づいて、タイヤの空気
圧の低下を判定する工程とを備えていることを特徴とす
る。
【0007】また、本発明のタイヤ空気圧低下検出装置
は、4輪車両に装着したタイヤから得られる回転情報に
基づいてタイヤの内圧低下を検出するタイヤ空気圧低下
検出装置であって、前記各タイヤの回転情報を検知する
回転情報検知手段と、操舵角を検出する舵角検出手段
と、前記各タイヤの回転情報および操舵角を記憶する記
憶手段と、前記タイヤの回転情報から旋回半径を演算す
る旋回半径演算処理手段と、前記旋回半径の値に対応す
る正常内圧時の操舵角を検索する検索手段と、該正常内
圧時の操舵角と前記検出された操舵角とを比較する比較
手段と、当該比較に基づいて、タイヤの空気圧の低下を
判定する減圧判定手段とを備えてなることを特徴とす
る。
【0008】さらに本発明のタイヤ減圧判定のプログラ
ムは、タイヤの空気圧低下を判定するためにコンピュー
タを、各タイヤの回転情報および操舵角を記憶する記憶
手段、前記タイヤの回転情報から旋回半径を演算する旋
回半径演算処理手段、前記旋回半径の値に対応する正常
内圧時の操舵角を検索する検索手段、該正常内圧時の操
舵角と前記検出された操舵角とを比較する比較手段、当
該比較に基づいて、タイヤの空気圧の低下を判定する減
圧判定手段として機能させることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明のタイヤ空気圧低下検出方法および装置、ならびにタ
イヤ減圧判定のプログラムを説明する。
【0010】図1に示すように、本発明の一実施の形態
にかかわるタイヤの空気圧低下検出装置は、たとえば4
輪車両に備えられた4つのタイヤFL、FR、RLおよ
びRR(Wi、i=1〜4、1:前左タイヤ、2:前右
タイヤ、3:後左タイヤ、4:後右タイヤ)の空気圧が
低下しているか否かを検出するもので、各タイヤWiに
それぞれ関連して設けられた通常の回転情報検知手段1
を備えるとともに、車輪の操舵角を検出する舵角検出手
段Sを備えている。
【0011】前記回転情報検知手段1としては、電磁ピ
ックアップなどを用いて回転パルスを発生させてパルス
の数から車輪速度(回転速度)を測定する車輪速センサ
またはダイナモのように回転を利用して発電を行ない、
この電圧から車輪速度を測定するものを含む角速度セン
サなどを用いることができる。また舵角検出手段Sとし
ては、通常の舵角センサなどを用いることができる。前
記回転情報検知手段1および舵角検出手段Sの出力はA
BSなどのコンピュータである制御ユニット2に与えら
れる。制御ユニット2には、空気圧が低下したタイヤW
iを知らせるための液晶表示素子、プラズマ表示素子ま
たはCRTなどで構成された表示器3、およびドライバ
ーによって操作することができる初期化スイッチ4が接
続されている。
【0012】制御ユニット2は、図2に示されるよう
に、外部装置との信号の受け渡しに必要なI/Oインタ
ーフェイス2aと、演算処理の中枢として機能するCP
U2bと、該CPU2bの制御動作プログラムが格納さ
れたROM2cと、前記CPU2bが制御動作を行なう
際にデータなどが一時的に書き込まれたり、その書き込
まれたデータなどが読み出されるRAM2dとから構成
されている。
【0013】一般に図3に示されるように、正常内圧
(200kPa)のタイヤSAによるCF(コーナリン
グフォース)の特性に対して、100kPaに減圧した
タイヤDAのCFは低下するので、車両としての旋回能
力が低下する。これは、前記タイヤSAを装着した車両
と同時減圧のタイヤDAを装着した車両とを、たとえば
車速40km/hで走行させた場合、図4に示されるよ
うに、同時減圧のタイヤDAを装着した車両では、タイ
ヤSAを装着した車両と同じコーナーを回るにも大きな
操舵角が必要であることを意味している。すなわち減圧
タイヤでは、操舵角を増して回ろうとするため、計算上
の車両の旋回半径が正常内圧時と減圧時で同じでも、操
舵角の方は正常内圧時と減圧時とで異なる。これによ
り、計算によって求められる車両の旋回半径と正常内圧
時の操舵角を記憶しておき、検出された操舵角との比較
により4輪タイヤの同時減圧を判定することができる。
【0014】そこで、本実施の形態にかかわるタイヤ空
気圧低下検出装置は、前記各タイヤの回転情報を検知す
る回転情報検知手段1と、操舵角を検出する舵角検出手
段Sと、前記各タイヤの回転情報および操舵角を記憶す
る記憶手段と、前記タイヤの回転情報から旋回半径を演
算する旋回半径演算処理手段と、前記旋回半径の値に対
応する正常内圧時の操舵角を検索する検索手段と、該正
常内圧時の操舵角と前記検出された操舵角とを比較する
比較手段と、当該比較に基づいて、タイヤの空気圧の低
下を判定する減圧判定手段とを備えている。
【0015】また、本実施の形態のタイヤ減圧判定のプ
ログラムは、制御ユニット2を、各タイヤの回転情報お
よび操舵角を記憶する記憶手段、前記タイヤの回転情報
から旋回半径を演算する旋回半径演算処理手段、前記旋
回半径の値に対応する正常内圧時の操舵角を検索する検
索手段、該正常内圧時の操舵角と前記検出された操舵角
とを比較する比較手段、当該比較に基づいて、タイヤの
空気圧の低下を判定する減圧判定手段として機能させ
る。
【0016】前記回転情報検知手段1では、タイヤWi
の回転数に対応したパルス信号(以下、車輪速パルスと
いう)が出力される。またCPU2bでは、回転情報検
知手段1から出力された車輪速パルスに基づき、所定の
サンプリング周期ΔT(sec)、たとえばΔT=1秒ごと
に各タイヤWiの回転角速度Fiが算出される。
【0017】ここで、タイヤWiは、規格内でのばらつ
き(初期差異)が含まれて製造されるため、各タイヤW
iの有効転がり半径(一回転により進んだ距離を2πで
割った値)は、すべてのタイヤWiがたとえ正常内圧で
あっても、同一とは限らない。そのため、各タイヤWi
の回転角速度Fiはばらつくことになる。そこで、初期
差異によるばらつきを打ち消すために補正した回転角速
度F1iを算出する。具体的には、 F11=F1 F12=mF2 F13=F3 F14=nF4 と補正される。前記補正係数m、nは、たとえば車両が
直線走行していることを条件として回転角速度Fiを算
出し、この算出された回転角速度Fiに基づいて、m=
1/F2、n=F3/F4として得られる。
【0018】そして、前記F1iに基づき、車両の速度
Vをつぎの式により算出する。 V=(V1+V2+V3+V4)/4 ここで、V(i):タイヤの車輪速度(m/sce) i :1=前左タイヤ、2=前右タイヤ、3=後左タイ
ヤ、4=後右タイヤである。
【0019】また、現在走行しているコーナーの旋回半
径は、従動左右輪間の旋回半径差を利用して従動左右輪
の回転情報、たとえば車輪速度または回転角速度などか
ら求めることができる。たとえば車両が左コーナーを走
行している場合において、コーナー内側の駆動輪タイヤ
RLはスリップしやすいため、旋回半径を正確に計算す
るには不適切であることから、従動輪タイヤFL、FR
の速度V1、V2を用いて算出する。これにより、旋回
半径Rがつぎの式から算出される。 R=Ro×{1+(V2×2×定数)/(9.8×T
w)} ここで、Ro:(V1+V2)/(V1−V2)×Tw/2 Tw:キングピン間の距離(トレッド幅)(m) である。前記定数は、たとえば車両をタイヤの正常内圧
にてカーブを走行させて実験により求められ、ROM2
cに予め格納されている。
【0020】また、操舵角は、たとえばVSC車に標準
装備されている舵角センサの情報から求めることができ
る。
【0021】そして、予め表1に示されるように、たと
えばFR車での通常の旋回速度40km/hにおける旋
回半径Rに対応する正常内圧時の操舵角Eθを制御ユニ
ット2にメモリーしておく。
【0022】
【表1】
【0023】つぎに本発明を図5のフローチャートに基
づいて説明する。まずサンプリング時間、たとえば40
msごとに走行中4輪の車輪速度を計算したのち、従動
輪の平均車輪速度を車両速度とした(ステップS1、S
2)。ついで車両速度が80km/h以上になると、タ
イヤに滑りが発生しやすいので、車両速度が80km/
h以上であるか否かを判断し、80km/h未満である
場合に旋回半径Rを計算する(ステップS3、S4)。
ついで予め記憶しておいた正常内圧時の旋回半径Rと操
舵角との関係から、計算された旋回半径Rに相当する正
常内圧時の操舵角Eθを検索する(ステップS5)。そ
して、舵角センサから検出されるセンサ操舵角Sθと正
常内圧時の操舵角Eθとを比較する(ステップS6)。
比較方法としては、大小関係、差または比率などを用い
て行ない、センサ操舵角Sθが正常内圧時の操舵角Eθ
より大きい場合、車体が操舵角を増して回ろうとしてい
るため、4輪タイヤが同時に減圧していると判定され、
ドライバーに表示器などにより警報を発して知らせる
(ステップS7)。ここで用いた舵角センサは、精度
0.1°のものであるが、操舵角は、一般的に路面差
(μ値の違い)によるすべりも考慮する必要がある。そ
のような点も考えて、テストコースでの一般的なアスフ
ァルト路面で評価した。その結果、図4に示されるよう
に100R旋回中操舵角で5〜10°の差Hがあれば、
4輪減圧していると判定することができる。
【0024】なお、これまで、4輪タイヤの同時減圧の
検出について説明したが、本発明は、従来と同様に1輪
タイヤの減圧を検出する判定を行なうこともできる。か
かる1輪タイヤの減圧の判定には、たとえばつぎの式か
ら得られる判定値、すなわち前輪タイヤと後輪タイヤと
の2つの対角和の差を比較するものであって、対角線上
にある一対の車輪からの信号の合計から対角線上にある
他の一対の車輪からの信号の合計を引算し、その結果と
2つの合計の平均値との比率を用いることができる。 DEL={(V1+V4)/2−(V2+V3)/2}
/{(V1+V2+V3+V4)/4}×100(%)
【0025】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
1輪タイヤの減圧を検出することができるとともに、減
圧判定の精度を向上させるために、4輪車両の4輪タイ
ヤの同時減圧を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタイヤ空気圧低下検出装置の一実施の
形態を示すブロック図である。
【図2】図1におけるタイヤ空気圧低下検出装置の電気
的構成を示すブロック図である。
【図3】コーナリングフォースとスリップ角との関係
(タイヤCF特性の内圧依存性)を示す図である。
【図4】操舵角と旋回半径との関係を示す図である。
【図5】本発明のフローチャートである。
【符号の説明】
1 回転情報検知手段 2 制御ユニット 3 表示器 4 初期化スイッチ S 舵角検出手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4輪車両に装着したタイヤから得られる
    回転情報に基づいてタイヤの内圧低下を検出するタイヤ
    空気圧低下検出方法であって、前記各タイヤの回転情報
    を検知する工程と、操舵角を検出する工程と、前記各タ
    イヤの回転情報および操舵角を記憶する工程と、前記タ
    イヤの回転情報から旋回半径を演算する工程と、前記旋
    回半径の値に対応する正常内圧時の操舵角を検索する工
    程と、該正常内圧時の操舵角と前記検出された操舵角と
    を比較する工程と、当該比較に基づいて、タイヤの空気
    圧の低下を判定する工程とを備えているタイヤ空気圧低
    下検出方法装置。
  2. 【請求項2】 4輪車両に装着したタイヤから得られる
    回転情報に基づいてタイヤの内圧低下を検出するタイヤ
    空気圧低下検出装置であって、前記各タイヤの回転情報
    を検知する回転情報検知手段と、操舵角を検出する舵角
    検出手段と、前記各タイヤの回転情報および操舵角を記
    憶する記憶手段と、前記タイヤの回転情報から旋回半径
    を演算する旋回半径演算処理手段と、前記旋回半径の値
    に対応する正常内圧時の操舵角を検索する検索手段と、
    該正常内圧時の操舵角と前記検出された操舵角とを比較
    する比較手段と、当該比較に基づいて、タイヤの空気圧
    の低下を判定する減圧判定手段とを備えてなることを特
    徴とするタイヤ空気圧低下検出装置。
  3. 【請求項3】 タイヤの空気圧低下を判定するためにコ
    ンピュータを、各タイヤの回転情報および操舵角を記憶
    する記憶手段、前記タイヤの回転情報から旋回半径を演
    算する旋回半径演算処理手段、前記旋回半径の値に対応
    する正常内圧時の操舵角を検索する検索手段、該正常内
    圧時の操舵角と前記検出された操舵角とを比較する比較
    手段、当該比較に基づいて、タイヤの空気圧の低下を判
    定する減圧判定手段として機能させるためのタイヤ減圧
    判定のプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8266465B2 (en) 2000-07-26 2012-09-11 Bridgestone Americas Tire Operation, LLC System for conserving battery life in a battery operated device

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