JP2003326927A - タイヤ空気圧低下検出方法および装置、ならびにタイヤ減圧判定のプログラム - Google Patents

タイヤ空気圧低下検出方法および装置、ならびにタイヤ減圧判定のプログラム

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JP2003326927A JP2002135517A JP2002135517A JP2003326927A JP 2003326927 A JP2003326927 A JP 2003326927A JP 2002135517 A JP2002135517 A JP 2002135517A JP 2002135517 A JP2002135517 A JP 2002135517A JP 2003326927 A JP2003326927 A JP 2003326927A
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祐司 尾白
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    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C23/00Devices for measuring, signalling, controlling, or distributing tyre pressure or temperature, specially adapted for mounting on vehicles; Arrangement of tyre inflating devices on vehicles, e.g. of pumps or of tanks; Tyre cooling arrangements
    • B60C23/06Signalling devices actuated by deformation of the tyre, e.g. tyre mounted deformation sensors or indirect determination of tyre deformation based on wheel speed, wheel-centre to ground distance or inclination of wheel axle
    • B60C23/061Signalling devices actuated by deformation of the tyre, e.g. tyre mounted deformation sensors or indirect determination of tyre deformation based on wheel speed, wheel-centre to ground distance or inclination of wheel axle by monitoring wheel speed

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 前輪2輪タイヤの同時減圧または後輪2輪タ
イヤの同時減圧を判定することができるタイヤ空気圧低
下検出方法を提供する。 【解決手段】 車両に装着したタイヤから得られる回転
情報に基づいてタイヤの内圧低下を検出するタイヤ空気
圧低下検出方法であって、前記各タイヤの回転情報を検
出する工程と、前記各タイヤの回転情報を記憶する工程
と、走行中のタイヤと路面とのあいだのスリップ率を求
める工程と、該スリップ率と予め求めておいた正常内圧
のときのスリップ率とを比較する工程と、該2つのスリ
ップ率の比較値と所定のしきい値との関係に基づいて、
前輪2輪タイヤの同時減圧または後輪2輪タイヤの同時
減圧を判定する工程とを含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタイヤ空気圧低下検
出方法および装置、ならびにタイヤ減圧判定のプログラ
ムに関する。さらに詳しくは、前輪または後輪の2輪タ
イヤの同時減圧を判定することができるタイヤ空気圧低
下検出方法および装置、ならびにタイヤ減圧判定のプロ
グラムに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
より、車両に装着された4輪タイヤの回転(車輪速)情
報からタイヤの減圧を検出するタイヤ空気圧低下検出装
置(DWS)がある。この装置は、タイヤが減圧すると
正常空気圧のタイヤより外径(タイヤの動荷重半径)が
減少するため、他の正常なタイヤに比べると回転速度や
回転角速度が増加するという原理を用いている。たとえ
ばタイヤの回転角速度の相対的な差から内圧低下を検出
する方法(特開昭63−305011号公報参照)で
は、判定値DELとして、 DEL={(F1+F4)/2−(F2+F3)/2}
/{(F1+F2+F3+F4)/4}×100(%) を用いている。ここで、F1〜F4は、それぞれ前左タ
イヤ、前右タイヤ、後左タイヤおよび後右タイヤの回転
角速度である。
【0003】また、各タイヤは、規格内でのばらつき
(初期差異)が含まれて製造されるため、各タイヤの有
効転がり半径は、すべてのタイヤがたとえ正常内圧であ
っても、同一とは限らない。そのため、各タイヤの回転
角速度はばらつくことになる。そこで、たとえば特開平
10−206460号公報に記載される技術では、回転
角速度に及ぼす有効転がり半径の差を排除するための初
期補正係数を求めたのち、かかる初期補正係数を用いて
各タイヤの速度を補正して、前記判定値DELによりタ
イヤの減圧の判定を行なうようにしている。
【0004】しかしながら、この方法は4輪の対角にあ
る回転角速度の和同士の差から減圧判定しているため、
前輪2輪タイヤの同時減圧または後輪2輪タイヤの同時
減圧を判定することができない。このため、タイヤが減
圧しているとわからずに、走行を続けることにより、タ
イヤの転がり抵抗の増加による燃費の悪化、ひいてはバ
ーストにつながるという問題がある。
【0005】本発明は、叙上の事情に鑑み、前輪2輪タ
イヤの同時減圧または後輪2輪タイヤの同時減圧を判定
することができるタイヤ空気圧低下検出方法および装
置、ならびにタイヤ減圧判定のプログラムを提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のタイヤ空気圧低
下検出方法は、車両に装着したタイヤから得られる回転
情報に基づいてタイヤの内圧低下を検出するタイヤ空気
圧低下検出方法であって、前記各タイヤの回転情報を検
出する工程と、前記各タイヤの回転情報を記憶する工程
と、走行中のタイヤと路面とのあいだのスリップ率を求
める工程と、該スリップ率と予め求めておいた正常内圧
のときのスリップ率とを比較する工程と、該2つのスリ
ップ率の比較値と所定のしきい値との関係に基づいて、
前輪2輪タイヤの同時減圧または後輪2輪タイヤの同時
減圧を判定する工程とを含むを含むことを特徴とする。
【0007】また、本発明のタイヤ空気圧低下検出装置
は、車両に装着したタイヤから得られる回転情報に基づ
いてタイヤの内圧低下を検出するタイヤ空気圧低下検出
装置であって、前記各タイヤの回転情報を検出する回転
情報検出手段と、前記各タイヤの回転情報を記憶する回
転情報記憶手段と、走行中のタイヤと路面とのあいだの
スリップ率を求めるスリップ率算出手段と、該スリップ
率と予め求めておいた正常内圧のときのスリップ率とを
比較するスリップ率比較手段と、該2つのスリップ率の
比較値と所定のしきい値との関係に基づいて、前輪2輪
タイヤの同時減圧または後輪2輪タイヤの同時減圧を判
定する減圧判定手段とを備えてなることを特徴とする。
【0008】さらに本発明のタイヤ減圧判定のプログラ
ムは、タイヤの空気圧低下を判定するためにコンピュー
タを、各タイヤの回転情報を記憶する回転情報記憶手
段、車両の加減速度を求める加減速度算出手段、前記各
タイヤの回転情報を記憶する回転情報記憶手段、走行中
のタイヤと路面とのあいだのスリップ率を求めるスリッ
プ率算出手段と、該スリップ率と予め求めておいた正常
内圧のときのスリップ率の値とを比較するスリップ率比
較手段、該2つのスリップ率の比較値と所定のしきい値
との関係に基づいて、前輪2輪タイヤの同時減圧または
後輪2輪タイヤの同時減圧を判定する減圧判定手段とし
て機能させることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明のタイヤ空気圧低下検出方法および装置、ならびにタ
イヤ減圧判定のプログラムを説明する。
【0010】図1に示されるように、本発明の一実施の
形態にかかわるタイヤ空気圧低下検出装置は、4輪車両
に備えられた4つのタイヤFL、FR、RLおよびRR
(以下、総称してWiという。ここで、i=1〜4、
1:前左タイヤ、2:前右タイヤ、3:後左タイヤ、
4:後右タイヤ)の空気圧が低下しているか否かを検出
するもので、タイヤWiにそれぞれ関連して設けられた
通常の回転情報検出手段1を備えている。
【0011】前記回転情報検出手段1としては、電磁ピ
ックアップなどを用いて回転パルスを発生させてパルス
の数から車輪速度(回転速度)を測定する車輪速センサ
またはダイナモのように回転を利用して発電を行ない、
この電圧から車輪速度を測定するものを含む角速度セン
サなどを用いることができる。前記回転情報検出手段1
の出力はABSなどのコンピュータである制御ユニット
2に与えられる。制御ユニット2には、空気圧が低下し
たタイヤWiを知らせるための液晶表示素子、プラズマ
表示素子またはCRTなどで構成された表示器3、およ
びドライバーによって操作することができる初期化スイ
ッチ4が接続されている。
【0012】制御ユニット2は、図2に示されるよう
に、外部装置との信号の受け渡しに必要なI/Oインタ
ーフェイス2aと、演算処理の中枢として機能するCP
U2bと、該CPU2bの制御動作プログラムが格納さ
れたROM2cと、前記CPU2bが制御動作を行なう
際にデータなどが一時的に書き込まれたり、その書き込
まれたデータなどが読み出されるRAM2dと、初期学
習値および更新初期値が書き込まれるEEPROM2e
とから構成されている。
【0013】前記回転情報検出手段1では、タイヤWi
の回転数に対応したパルス信号(以下、車輪速パルスと
いう)が出力される。またCPU2bでは、回転情報検
出手段1から出力された車輪速パルスに基づき、所定の
サンプリング周期ΔT(sec)、たとえばΔT=1秒ごと
に各タイヤWiの回転角速度Fiが算出される。
【0014】ここで、タイヤWiは、規格内でのばらつ
き(初期差異)が含まれて製造されるため、各タイヤW
iの有効転がり半径(一回転により進んだ距離を2πで
割った値)は、すべてのタイヤWiがたとえ正常空気圧
であっても、同一とは限らない。そのため、各タイヤW
iの回転角速度Fiはばらつくことになる。そこで、初
期差異によるばらつきを打ち消すために補正した回転角
速度F1iを算出する。具体的には、 F11=F1 F12=mF2 F13=F3 F14=nF4 と補正される。前記補正係数m、nは、たとえば車両が
直線走行していることを条件として回転角速度Fiを算
出し、この算出された回転角速度Fiに基づいて、m=
1/F2、n=F3/F4として得られる。そして、前記
F1iに基づき、各車輪のタイヤの車輪速度Viを算出
する。
【0015】一般に短い時間の走行でのスリップ率(車
両の加減速度がゼロ近傍のスリップ率)は、路面の勾配
を判定するのに用いられるが、長い時間、たとえば1時
間位走行すると、登りも下りも走行するため、求められ
たスリップ率の平均は、平坦路走行時のスリップ率(前
輪と後輪の車輪速度比)になる。もし減圧した場合、減
圧したタイヤはタイヤ径が小さくなって、車輪速度が大
きくなるため、前輪と後輪の車輪速度比も正常空気圧時
のスリップ率と変わる。したがって、スリップ率を監視
することにより、減圧を判定することができる。
【0016】そこで、本実施の形態では、前記各タイヤ
Wiの回転情報を検出する回転情報検出手段1と、該各
タイヤWiの回転情報を記憶する回転情報記憶手段と、
前記各タイヤWiの回転情報を記憶する回転情報記憶手
段と、走行中のタイヤWiと路面とのあいだのスリップ
率を求めるスリップ率算出手段と、該スリップ率と予め
求めておいた正常内圧のときのスリップ率とを比較する
スリップ率比較手段と、該2つのスリップ率の比較値と
所定のしきい値との関係に基づいて、前輪2輪タイヤの
同時減圧または後輪2輪タイヤの同時減圧を判定する減
圧判定手段とを備えている。
【0017】また、本実施の形態では、走行中の車体加
速度を求める加速度演算手段と、該車体加速度がゼロ近
傍の所定の範囲外にある車体加速度における前記スリッ
プ率との関係を求める関係算出手段と、該車体加速度と
スリップ率の関係から、該車体加速度がゼロのときのス
リップ率を推定し、それらの平均値を算出する平均値演
算手段とを備えている。
【0018】そして、本実施の形態におけるタイヤ減圧
判定のプログラムは、制御ユニット2を、前記各タイヤ
Wiの回転情報を記憶する回転情報記憶手段と、走行中
のタイヤWiと路面とのあいだのスリップ率を求めるス
リップ率算出手段と、該スリップ率と予め求めておいた
正常内圧のときのスリップ率とを比較するスリップ率比
較手段と、該2つのスリップ率の比較値と所定のしきい
値との関係に基づいて、前輪2輪タイヤの同時減圧また
は後輪2輪タイヤの同時減圧を判定する減圧判定手段手
段として機能させる。また、本実施の形態では、制御ユ
ニット2を、走行中の車体加速度を求める加速度演算手
段、該車体加速度がゼロ近傍の所定の範囲外にある車体
加速度における前記スリップ率との関係を求める関係算
出手段、該車体加速度とスリップ率の関係から、該車体
加速度がゼロのときのスリップ率を推定し、それらの平
均値を算出する平均値演算手段として機能させる。
【0019】前記回転情報検出手段1では、タイヤWi
の回転数に対応したパルス信号(以下、車輪速パルスと
いう)が出力される。またCPU2bでは、回転情報検
出手段1から出力された車輪速パルスに基づき、所定の
サンプリング周期ΔT(sec)、たとえばΔT=1秒ごと
に各タイヤWiの回転角速度Fiが算出される。
【0020】タイヤ空気圧低下検出装置におけるタイヤ
空気圧低下検出処理は、CPU2bがROM2cに格納
された所定のプログラムに従って動作することによっ
て、制御ユニット2によってサンプリング周期ΔTごと
に実行される。
【0021】タイヤと路面のスリップ率を求め、そのス
リップ率が正常内圧時のスリップ率と異なる場合、前輪
か後輪のタイヤが同時に2輪減圧していると判断する。
【0022】平均値演算手段は、車体加速度がゼロ近傍
の所定の範囲外にある場合、スリップ率と車体加速度か
ら、この車体加速度がゼロのときのスリップ率を推定
し、前輪か後輪のタイヤが同時に2輪減圧していると判
断する。
【0023】正常内圧時のスリップ率は、タイヤが正常
内圧とわかっている状態で所定の時間走行し、そのとき
の車体加速度がゼロ近傍にない場合のスリップ率を何点
か求め、それらを平均して(たとえば1時間走行したデ
ータを利用するなど)算出する。
【0024】また、求められた正常内圧時のスリップ率
は、EEPROMに保存するなどし、車両のイグニッシ
ョンキーを切っても覚えておけるようにする。
【0025】以下、本実施の形態のタイヤ空気圧低下検
出装置の動作を一例として手順(1)〜(9)に沿って説明す
る。
【0026】(1) 車両の4輪タイヤWiのそれぞれの回
転速度から車輪速度(V1n、V2n、V3n、V4n)を
算出する。たとえば、ABSセンサなどのセンサから得
られた車両の各車輪タイヤWiのある時点の車輪速デー
タを車輪速度V1n、V2n、V3n、V4nとする。
【0027】(2) ついで従動輪および駆動輪の平均車輪
速度(Vfn、Vdn)を演算する。前輪駆動の場合、あ
る時点の従動輪および駆動輪の平均車輪速度Vfn、V
nをつぎの式(1)、(2)により求める。 Vfn=(V3n+V4n)/2 ・・・(1) Vdn=(V1n+V2n)/2 ・・・(2)
【0028】(3) ついで前記車両の車体加速度(すなわ
ち従動輪の平均車輪加速度)Afnを演算する。前記従
動輪の平均車輪速度Vfnより1つ前の車輪速データか
ら、平均車輪速度Afn-1とすると、車両の車体加速度
Afnはそれぞれつぎの式(3)で求められる。 Afn=(Vfn−Vfn-1)/Δt/g ・・・(3)
【0029】ここで、Δtは車輪速データから算出され
る車輪速度VfnとVfn-1の時間間隔(サンプリング時
間)であり、gは重力加速度である。前記サンプリング
時間としては、データのばらつきを小さくし、かつ短時
間で判別するためには、本実施の形態では、1秒とした
が、これに限るものではない。
【0030】(4) ついで前記車輪速度のうち、駆動輪の
平均車輪速度Vdnと車体速度(従動輪の平均車輪速度
Vfn)の前後輪の比から、スリップ率Snを、たとえば
つぎの式(4)で演算する。 Sn=Vdn/Vfn ・・・(4)
【0031】(5) ついで所定のデータ数、たとえば5個
のデータが集まった場合に、その中に車体加速度の絶対
値が、たとえば0.005G以上、すなわち車体加速度
がゼロ近傍にないデータがあるか否かを判断する。
【0032】(6) ついで車体加速度がゼロ近傍にないデ
ータがある場合、スリップ率と車体加速度について直線
回帰を行ない、この車体加速度がゼロのときのスリップ
率を推定する。
【0033】(7) ついで前記スリップ率がある程度集ま
った時点で車体加速度がゼロのときのスリップ率を推定
し、それらの平均値を求める。
【0034】(8) ついで手順(7)の現在のスリップ率を
推定し、それらの平均値と、正常内圧のときのスリップ
率に差があるか否か(所定の範囲外にあるか否か)を判
断する。たとえば差の絶対値が、しきい値0.002以
上にあるか否かを判断する。なお、差以外の比較値とし
て、比による比較値とすることもできる。
【0035】(9) ついでかかる比較値である差がしきい
値より大きい場合、前輪2輪タイヤの同時減圧または後
輪2輪タイヤの同時減圧を判定する。
【0036】つぎに本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではな
い。
【0037】実施例 車両として、正常空気圧(2.2×105Pa)のタイ
ヤが装着されたFF(フロントエンジン・フロントドラ
イブ)車を用意した。前記タイヤのタイヤサイズは21
5/50R17である。また、車両の走行条件として
は、搭乗者2名にて1時間程、一般道を走行する条件と
した。
【0038】まず走行中4輪の車輪速度をサンプリング
する。車輪の車輪速度のサンプリング時間に関し、デー
タ数を多く、かつばらつきや測定誤差を排除するため
に、1秒とした。
【0039】そして、図3に示されるように、従動輪の
平均車輪速度を車体速度としたのち、この車体速度をサ
ンプリング時間で微分して車体加速度を求め、車輪速度
からスリップ率を求めた(ステップS1)。
【0040】ついでデータが5個集まったか否かを判断
し(ステップS2)。集まった場合には、集まったデー
タの中に車体加速度がゼロ近傍にないデータ、たとえば
車体加速度の絶対値が0.005G以上のデータがある
か否かを判断する(ステップS3)。
【0041】ついで車体加速度の絶対値が0.005G
以上のデータについて、直線回帰により車体加速度がゼ
ロのときのスリップ率を推定する(ステップS4)。そ
して、推定したスリップ率が、たとえば1時間分集まれ
ば、車体加速度がゼロのスリップ率の平均値を求める
(ステップS5〜6)。
【0042】これまでのステップにおいて、予め求めた
正常内圧でのスリップ率は1.001であった。そし
て、前輪2輪タイヤの空気圧を30%減圧させたのち、
車両を1時間程度一般道を走行させたときのデータから
現在のスリップ率を推定し、それらの平均値1.003
5を求めた。
【0043】ついで現在のスリップ率の平均値と正常内
圧時におけるスリップ率の値との差が、所定の範囲であ
る±0.002外にあるか否かを判断する。または差の
絶対値が0.002以上であるか否かを判断する(ステ
ップS7)。そして、所定の範囲外にある(2つのスリ
ップ率の差の絶対値0.0025(|1.0035−
1.001|)が所定のしきい値0.002以上であ
る)と判断されるので、前輪2輪タイヤが同時に減圧し
ていると判定することができた(ステップS8)。
【0044】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
車体加速度がゼロ近傍になくても、タイヤと路面のスリ
ップ率と正常内圧時のスリップ率とを比較して、当該比
較値がしきい値をこえる場合、前輪2輪タイヤまたは後
輪2輪タイヤの同時減圧を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタイヤ空気圧低下検出装置の一実施の
形態を示すブロック図である。
【図2】図1のタイヤ空気圧低下検出装置の電気的構成
を示すブロック図である。
【図3】本発明のフローチャートの一例である。
【符号の説明】
1 回転情報検出手段 2 制御ユニット 3 表示器 4 初期化スイッチ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に装着したタイヤから得られる回転
    情報に基づいてタイヤの内圧低下を検出するタイヤ空気
    圧低下検出方法であって、前記各タイヤの回転情報を検
    出する工程と、前記各タイヤの回転情報を記憶する工程
    と、走行中のタイヤと路面とのあいだのスリップ率を求
    める工程と、該スリップ率と予め求めておいた正常内圧
    のときのスリップ率とを比較する工程と、該2つのスリ
    ップ率の比較値と所定のしきい値との関係に基づいて、
    前輪2輪タイヤの同時減圧または後輪2輪タイヤの同時
    減圧を判定する工程とを含むタイヤ空気圧低下検出方
    法。
  2. 【請求項2】 走行中の車体加速度を求める工程と、該
    車体加速度がゼロ近傍の所定の範囲外にある車体加速度
    における当該車体加速度と前記スリップ率との関係を求
    める工程と、該車体加速度とスリップ率の関係から、該
    車体加速度がゼロのときのスリップ率を推定し、それら
    の平均値を算出する工程とを含む請求項1記載のタイヤ
    空気圧低下検出方法。
  3. 【請求項3】 車両に装着したタイヤから得られる回転
    情報に基づいてタイヤの内圧低下を検出するタイヤ空気
    圧低下検出装置であって、前記各タイヤの回転情報を検
    出する回転情報検出手段と、前記各タイヤの回転情報を
    記憶する回転情報記憶手段と、走行中のタイヤと路面と
    のあいだのスリップ率を求めるスリップ率算出手段と、
    該スリップ率と予め求めておいた正常内圧のときのスリ
    ップ率とを比較するスリップ率比較手段と、該2つのス
    リップ率の比較値と所定のしきい値との関係に基づい
    て、前輪2輪タイヤの同時減圧または後輪2輪タイヤの
    同時減圧を判定する減圧判定手段とを備えてなるタイヤ
    空気圧低下検出装置。
  4. 【請求項4】 走行中の車体加速度を求める加速度演算
    手段と、該車体加速度がゼロ近傍の所定の範囲外にある
    車体加速度における当該車体加速度と前記スリップ率と
    の関係を求める関係算出手段と、該車体加速度とスリッ
    プ率の関係から、該車体加速度がゼロのときのスリップ
    率を推定し、それらの平均値を算出する平均値演算手段
    とを備えてなる請求項3記載のタイヤ空気圧低下検出装
    置。
  5. 【請求項5】 タイヤの空気圧低下を判定するためにコ
    ンピュータを、各タイヤの回転情報を検出する回転情報
    検出手段と、前記各タイヤの回転情報を記憶する回転情
    報記憶手段と、走行中のタイヤと路面とのあいだのスリ
    ップ率を求めるスリップ率算出手段と、該スリップ率と
    予め求めておいた正常内圧のときのスリップ率とを比較
    するスリップ率比較手段と、該2つのスリップ率の比較
    値と所定のしきい値との関係に基づいて、前輪2輪タイ
    ヤの同時減圧または後輪2輪タイヤの同時減圧を判定す
    る減圧判定手段として機能させるためのタイヤ減圧判定
    のプログラム。
  6. 【請求項6】 走行中の車体加速度を求める加速度演算
    手段、該車体加速度がゼロ近傍の所定の範囲外にある車
    体加速度における当該車体加速度と前記スリップ率との
    関係を求める関係算出手段、該車体加速度とスリップ率
    の関係から、該車体加速度がゼロのときのスリップ率を
    推定し、それらの平均値を算出する平均値演算手段とし
    て機能させる請求項5記載のタイヤ減圧判定のプログラ
    ム。
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