JP3626076B2 - タイヤ空気圧低下警報装置および方法 - Google Patents

タイヤ空気圧低下警報装置および方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はタイヤ空気圧低下警報装置および方法に関する。さらに詳しくは、コーナリング補正を正確に行ない、タイヤ減圧の検出精度を向上させることができるタイヤ空気圧低下警報装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のタイヤの空気圧の低下を検出する装置(DWSシステム)は、4つのABS車輪速センサの情報から、タイヤの減圧判定を行なっている。車が曲がるとき、横方向加速度が働くために荷重が外側へ移動する。このとき、縦荷重およびスリップ率が左右のタイヤで異なるため、減圧判定ができなくなる。それを防ぐために、従来のDWSでは、従動輪(FF車の場合は後輪であり、FR車の場合は前輪である)の内輪と外輪の車輪速比からコーナリング半径(旋回半径)を求め、この値から荷重移動に伴う縦荷重変化量およびスリップ率変化量を計算してコーナリング補正を行なっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、もし従動輪にタイヤ減圧が生じた場合、従動輪の左右の回転差が生じるが、この回転差がタイヤ減圧によるものなのか、コーナリングによるものなのかが、すぐには区別することができない。コーナリングの場合は、一般道では普通、コーナーが数十秒以上続くことはあまりないため、約1分間の従動輪と駆動輪の左右輪比をとり、両者の差がある値をこえたときには、従動輪にタイヤ減圧が生じたと判定している。
【0004】
したがって、このタイヤの減圧判定の場合、コーナリングによる回転差か減圧による回転差かの判定に1分ほどの時間を要することになる。また、極希ではあるが、縦荷重およびスリップ率によってこの判定がうまくできず、タイヤが減圧しているのにコーナリングによる回転差と判定したり、逆にコーナリング走行しているのにタイヤ減圧と判定したために、誤報が発生したりする惧れがある。
【0005】
本発明は、叙上の事情に鑑み、コーナリング補正を正確に行ない、タイヤ減圧の検出精度を向上させることができるタイヤ空気圧低下警報装置および方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のタイヤ空気圧低下警報装置は、4輪車両に装着したタイヤから得られる回転情報に基づいてタイヤの内圧低下を警報するタイヤ空気圧低下警報装置であって、前記各タイヤの回転情報を検知する回転情報検知手段と、舵角を検知する舵角検知手段と、前記各タイヤの回転情報および舵角を記憶するメモリ手段と、前記タイヤの回転情報から旋回半径を演算する旋回半径演算処理手段と、前記各タイヤの回転情報から判定値を演算する判定値演算処理手段と、前記回転情報から得られた旋回半径により車両走行状態が旋回状態であるのに、前記舵角検知手段により直進状態であると判断された場合、前記旋回半径を補正する補正手段と、該補正手段により得られた旋回半径の逆数の補正係数がしきい値以上である場合は、タイヤが減圧していると判定する減圧判定手段とを備え、前記旋回半径の逆数の補正係数が所定時間の積算値であり、前記判定値を一定時間の平均値をとってさらに移動平均することを特徴とする。
【0008】
さらに本発明のタイヤ空気圧低下警報方法は、4輪車両に装着したタイヤから得られる回転情報に基づいてタイヤの内圧低下を警報するタイヤ空気圧低下警報方法であって、前記各タイヤの回転情報を検知する工程と、舵角を検知する工程と、前記各タイヤの回転情報および舵角を記憶する工程と、前記タイヤの回転情報から旋回半径の逆数を演算する工程と、前記各タイヤの回転情報から判定値を演算する工程と、コーナリングによる減圧の判定値の補正を行なう際に、前記回転情報から得られた旋回半径により車両走行状態が旋回状態であるのに、前記舵角により直進状態であると判断された場合、前記旋回半径を補正する工程と、該補正する工程により得られた旋回半径の逆数の補正係数がしきい値以上である場合は、タイヤが減圧していると判定する工程とを含み、前記旋回半径の逆数の補正係数が所定時間の積算値であり、前記判定値を一定時間の平均値をとってさらに移動平均することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施の形態1
以下、添付図面に基づいて、本発明のタイヤ空気圧低下警報装置および方法を説明する。
【0011】
図1は本発明のタイヤ空気圧低下警報装置の一実施の形態を示すブロック図、図2は図1におけるタイヤ空気圧低下警報装置の電気的構成を示すブロック図、図3は判定値(DEL)の補正を示す図、図4は本発明のフローチャート、図5は本発明の他のフローチャートである。
【0012】
図1に示すように、本発明の一実施の形態にかかわるタイヤの空気圧低下警報装置は、たとえば4輪車両に備えられた4つのタイヤFL、FR、RLおよびRR(W、i=1〜4、1:前左タイヤ、2:前右タイヤ、3:後左タイヤ、4:後右タイヤ)の空気圧が低下しているか否かを検出するもので、各タイヤWにそれぞれ関連して設けられた通常の回転情報検知手段1を備えるとともに、車輪の舵角を検出する舵角検知手段Sを備えている。
【0013】
前記回転情報検知手段1としては、電磁ピックアップなどを用いて回転パルスを発生させてパルスの数から車輪速度(回転速度)を測定する車輪速センサまたはダイナモのように回転を利用して発電を行ない、この電圧から車輪速度を測定するものを含む角速度センサなどを用いることができる。また舵角検知手段Sとしては、通常の舵角センサなどを用いることができる。前記回転情報検知手段1および舵角検知手段の出力はABSなどの制御ユニット2に与えられる。制御ユニット2には、空気圧が低下したタイヤWを知らせるための液晶表示素子、プラズマ表示素子またはCRTなどで構成された表示器3、およびドライバーによって操作することができる初期化スイッチ4が接続されている。
【0014】
制御ユニット2は、図2に示されるように、外部装置との信号の受け渡しに必要なI/Oインターフェイス2aと、演算処理の中枢として機能するCPU2bと、該CPU2bの制御動作プログラムが格納されたROM2cと、前記CPU2bが制御動作を行なう際にデータなどが一時的に書き込まれたり、その書き込まれたデータなどが読み出されるRAM2dとから構成されている。本実施の形態における旋回半径演算処理手段、判定値検算手段および旋回半径補正手段は、前記制御ユニット2に含まれている。
【0015】
前記回転情報検知手段1では、タイヤWの回転数に対応したパルス信号(以下、車輪速パルスという)が出力される。またCPU2bでは、回転情報検知手段1から出力された車輪速パルスに基づき、所定のサンプリング周期ΔT(sec)、たとえばΔT=1秒ごとに各タイヤWの回転角速度Fが算出される。
【0016】
ここで、タイヤWは、規格内でのばらつき(初期差異)が含まれて製造されるため、各タイヤWの有効転がり半径(一回転により進んだ距離を2πで割った値)は、すべてのタイヤWがたとえ正常内圧であっても、同一とは限らない。そのため、各タイヤWの回転角速度Fはばらつくことになる。そこで、初期差異によるばらつきを打ち消すために補正した回転角速度F1を算出する。具体的には、
F1=F
F1=mF
F1=F
F1=nF
と補正される。前記補正係数m、nは、たとえば車両が直線走行していることを条件として回転角速度Fを算出し、この算出された回転角速度Fに基づいて、m=F/F、n=F/Fとして得られる。
【0017】
そして、前記F1に基づき、車両の速度Vをつぎの式により算出する。
V=(V1+V2+V3+V4)/4
ここで、V(i):タイヤの車輪速度(m/sce)
i :1=前左タイヤ、2=前右タイヤ、3=後左タイヤ、4=後右タイヤである。
【0018】
またタイヤWの空気圧低下の検出のための減圧判定値(DEL)は、たとえば前輪タイヤと後輪タイヤとの2つの対角和の差を比較するものであって、対角線上にある一対の車輪からの信号の合計から対角線上にある他の一対の車輪からの信号の合計を引算し、その結果と2つの合計の平均値との比率として、つぎの式(1)から求められる。
【0019】
【数1】
Figure 0003626076
【0020】
ここで、車がコーナーを曲がっているときには、コーナー外側に向けて横Gが発生するため、外側のタイヤに荷重が多くかかり、逆に内側のタイヤの荷重は少なくなる。このときの荷重移動量は、コーナーリングによって発生した横Gに比例する。また荷重移動によって、タイヤの回転半径も変化し、その変化量はほぼ荷重移動量に比例している。
【0021】
したがって、タイヤの回転半径の変化量は、横Gの一次式として表わすことができる。
【0022】
一方、駆動輪においては、タイヤの荷重が減少するとスリップが増大する。したがって、コーナー外側での駆動輪のタイヤはスリップが減り、内側ではスリップが増大する。コーナーによる左右タイヤの平均スリップ量はほぼ等しく、スリップ率の移動量は、荷重移動量に比例するため、スリップ率の移動量は平均スリップ量に比例しているとみなすことができる。
【0023】
したがって、横Gにより生じるDELの値の変動成分は、横Gの一次式と平均スリップ量の一次式によって、つぎの式(2)で表わすことができる。
【0024】
DELの変動成分=横G×(定数1+DFR×定数2) ・・・(2)
ここで、定数1は、荷重移動の影響による横Gの一次係数であるが、荷重移動量は前後軸で等しくはないため、荷重移動による回転半径の影響の前後の差という形で表現されている。
【0025】
したがって、補正DEL(コーナリング補正)はつぎの式(3)として与えることができる。
【0026】
補正DEL=DEL−横G×(定数1+DFR×定数2) ・・・(3)
なお、DFRは駆動輪のスリップ率であり、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)の場合およびFFベースの4WDの場合、
(V1+V2)/(V3+V4)−1
であり、FR(フロントエンジン・リアドライブ)の場合、
(V3+V4)/(V1+V2)−1
である。
【0027】
前記横G(横方向加速度G)は車両旋回時の遠心力との釣り合いから式(4)で表わされる。
【0028】
横G=V/R/9.8 ・・・(4)
この式(4)における車体の旋回半径Rの逆数(RECPR)は、前輪駆動車の場合、つぎの式(5)から求めることができる。
【0029】
RECPR={(V3−V4)/(V3+V4)×RTWD}/(1+4×V×定数3/(2×9.8×RTWD))・・・(5)
ここで、RTWDはリアのトレッド幅(m)である。
【0030】
前記式(3)および式(5)における定数1、定数2および定数3は、たとえば車両をタイヤの正常内圧にてカーブを走行させつつ、車両の速度センサから測定される車輪速度から測定される横G、DELおよびDFRをそれぞれ制御ユニットにより算出して求めることができる。なお、横GおよびDFRの値によって、定数1〜3はバラツキを生じるので、それぞれのバラツキの中間値とするのが好ましい。
【0031】
ここで、RECPRを後輪から計算しているのは、従動輪の方が、駆動の影響を受けにくいためである。前記式(5)を用いることでコーナリングの影響はかなり少なくすることができる。しかし、この式(5)は後輪が正常内圧であるという条件のもとで成り立っている。したがって、仮に後輪が減圧していると、間違った旋回半径を計算してしまい、誤動作を起こす惧れがある。また、仮に左右輪のうちの片側の2輪が減圧した場合、前記式(1)のDELでは判定できない。たとえば左側2輪が減圧した場合、車輪速度V1と車輪速度V3が同程度増加するので、式(1)のDELの値は変化しない。
【0032】
そこで、本発明においては、舵角検知手段から得られる情報を取り込み、その情報から車両の走行状態が直進状態にあると判断できるとき、仮に前記式(5)によるRECPRが0でなければ、このRECPRの値は誤差とみなしてRECPRを補正している。すなわち図3に示されるように、まず回転情報検知手段から車輪の車輪速度を検出したのち、これを補正する(ステップS1〜2)。ついで前記式(5)によりRECPRを計算し、記憶する(ステップS3)。そして舵角検知手段から得られた情報、たとえば舵角検知手段からの舵角情報を256段階のデジタル情報として、これが126〜129の範囲内にある(車両が直進状態にある)か否かを判断する(ステップS4)。ついで車両が直進状態にあると判断できるときに、前記RECPRがc(実数)であれば(ステップS5)、このcはタイヤの減圧などの理由で生じた誤差と判断し、図3〜4に示されるように、補正RECPR=RECPR−cと補正する(ステップSS)。
【0033】
ついで通常のステップである、横Gを前記式(4)を計算し(ステップS10)、たとえばつぎの6つの場合には、車輪速情報の精度低下、外乱による誤報をなくすため、DELの計算には使用しないリジェクト処理を行なう(ステップS11)。
▲1▼センサの精度が低下するため、15km/h以下での低速走行の場合、▲2▼コーナリング補正ができないため、旋回半径R=30m以下での走行の場合、▲3▼コーナリング補正ができないため、横Gが0.2g以上の走行の場合、▲4▼急加速・急減速である、前後Gが0.1g以上の走行の場合、▲5▼砂利道、雪路などの悪路走行の場合または▲6▼ブレーキを踏んでいるあいだ。
【0034】
ついで前記式(1)によりDELの値を計算するとともに、前記横Gの値と前記補正RECPRを用いてこのDELの値を前記式(3)により補正する(ステップS12〜13)。そして前記補正DELの値を積算して、たとえば5回分溜まったか否かを判断する(ステップS14〜15)。
【0035】
ついで本発明では、この補正DELの値によりタイヤの減圧判定を行なうことができるが、本実施の形態では、サンプリング時間で得られたばらつきの大きいDELのデータを移動平均することにより、データの数を減らさずにデータのばらつきを小さくし、さらに判定の精度を向上させるために、このDELの値をサンプリング時間、たとえば5秒ごとに平均し(ステップS16)、さらにこの5秒平均値の過去12個分の移動平均化処理を行なったのち(ステップS17)、この移動平均値を用いて減圧判定を行なう(ステップS18)。
【0036】
実施の形態2
つぎに本発明においては、図5に示されるようにステップ5のつぎのステップに前記c値によるタイヤの減圧判定を行なうこともできる。すなわち前記舵角検知手段が検知する舵角により直進状態と判断されたときに(ステップ4)、計算結果のRECPR=cを積算する(ステップS5〜6)。そしてcの積算を所定時間内に、たとえば10回行なったか否かを判断し(ステップ7)、10回積算したとき、このcの積算値(増加量)の絶対値がしきい値、たとえば0.02以上である場合は、タイヤが減圧していると判定することができる(ステップ8)。そののちcの積算値を初期化する(ステップS9)。なお、本実施の形態では、しきい値が所定時間の積算値にされているが、本発明においては、しきい値を積算することなく、所定の大きさ、たとえば0.002とすることもできる。
【0037】
なお、タイヤの減圧を判定する場合、前記RECPRを従動輪からだけではなく、駆動輪から計算することもできる。この場合の計算式は前記式(5)と同様にして、つぎの式(6)で与えられる。
RECPR2={(VEL1−VEL2)/(VEL1+VEL2)×FTWD}/(1+4×V×定数4/(2×9.8×FTWD))・・・(6)
ここで、FTWDはフロントのトレッド幅(m)であり、定数4は走行試験により求めることができる。
【0038】
ついで前述と同様にして、補正RECPR2=RECPR2−c2と補正し、このc2(実数)の絶対値が所定のしきい値以上または一定時間でのc2の積算値(増加量)の絶対値が所定のしきい値以上のときはタイヤが減圧していると判定する。
【0039】
【実施例】
つぎに本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
【0040】
実施例1
まず国産の1600ccFF車を用意し、サマータイヤ(タイヤ寸法:185/65R14)を装着した。舵角センサを取り付けた車両で、4車輪の回転情報と舵角情報をパソコンに取り込めるようにした。なお、舵角検知手段からの舵角情報は、0(左いっぱいに切った状態)〜255(右いっぱいに切った状態)の256段階のデジタル情報として、1秒間の平均値をパソコンに取り込むようにした。この車両では、126〜129のときに直進状態とみなすことにした。
【0041】
ついで車両の右後輪タイヤの空気圧を50%減圧して、左カーブの旋回半径Rが150mおよび110mであるとわかっているテストコースを走行した。
【0042】
比較例1
従来のDWSシステムを用いて、実施例1と同じテストコースを走行させた。そして図4〜5における範囲Hのステップを行なわないで、4輪の車輪速度のみをパソコンで計算した。
【0043】
実施例1では、直進時において従動輪から割り出した旋回半径400mから旋回半径の逆数RECPR(1/400)を計算するとともに、舵角検知手段から直進状態を割り出し、RECPR(旋回半径の逆数)を補正することで正確なRECPRを計算できることがわかった。
【0044】
ついで直進時において従動輪から割り出した旋回半径Rは400m(RECPRは1/400=0.0025)であり、しきい値の旋回半径R=500m(RECPRは1/500=0.002)よりきつい旋回半径Rを算出したため減圧とみなして警報を発した。
【0045】
これに対し、比較例1では、同様に走行したが、間違った旋回半径を算出し警報を発しなかった。
【0046】
実施例2
前記実施例1と同じ車両の左前輪タイヤおよび左後輪タイヤの空気圧をそれぞれ50%減圧し、市街地を走行した。ついで前記実施例1と同様の処理を行なった。
【0047】
比較例2
従来のDWSシステムを用いて、実施例2と同じ市街地を走行させた。そして図4〜5における範囲Hのステップを行なわないで、4輪の車輪速度のみをパソコンで計算した。
【0048】
実施例2では、従動輪のRECPRおよび駆動輪のRECPR2とも、補正係数c、c2がしきい値をこえたため、警報を発した。
【0049】
これに対し、比較例2では、判定値(DELの値)に変化がなく、警報がでなかった。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、回転情報から得られる旋回半径を舵角情報から補正することにより、従動輪タイヤが減圧している場合でも、正確な旋回半径を計算できるため、DELの値を従来よりも正確に求めることができる。また左右輪のうちの片側2輪タイヤが同時に減圧した場合でも、減圧を検知し警報を発することができる。
【0051】
さらに本発明によれば、回転情報から得られる旋回半径のしきい値により、従動輪タイヤまたは駆動輪タイヤが減圧している場合でも、タイヤの減圧を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタイヤ空気圧低下警報装置の一実施の形態を示すブロック図である。
【図2】図1におけるタイヤ空気圧低下警報装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】判定値(DEL)の補正を示す図である。
【図4】本発明のフローチャートである。
【図5】本発明の他のフローチャートである。
【符号の説明】
1 回転情報検知手段
2 制御ユニット
3 表示器
4 初期化スイッチ
S 舵角検知手段

Claims (2)

  1. 4輪車両に装着したタイヤから得られる回転情報に基づいてタイヤの内圧低下を警報するタイヤ空気圧低下警報装置であって、前記各タイヤの回転情報を検知する回転情報検知手段と、舵角を検知する舵角検知手段と、前記各タイヤの回転情報および舵角を記憶するメモリ手段と、前記タイヤの回転情報から旋回半径を演算する旋回半径演算処理手段と、前記各タイヤの回転情報から判定値を演算する判定値演算処理手段と、前記回転情報から得られた旋回半径により車両走行状態が旋回状態であるのに、前記舵角検知手段により直進状態であると判断された場合、前記旋回半径を補正する補正手段と、該補正手段により得られた旋回半径の逆数の補正係数がしきい値以上である場合は、タイヤが減圧していると判定する減圧判定手段とを備え、前記旋回半径の逆数の補正係数が所定時間の積算値であり、前記判定値演算処理手段では前記判定値を一定時間の平均値をとってさらに移動平均することを特徴とするタイヤ空気圧低下警報装置。
  2. 4輪車両に装着したタイヤから得られる回転情報に基づいてタイヤの内圧低下を警報するタイヤ空気圧低下警報方法であって、前記各タイヤの回転情報を検知する工程と、舵角を検知する工程と、前記各タイヤの回転情報および舵角を記憶する工程と、前記タイヤの回転情報から旋回半径の逆数を演算する工程と、前記各タイヤの回転情報から判定値を演算する工程と、コーナリングによる減圧の判定値の補正を行なう際に、前記回転情報から得られた旋回半径により車両走行状態が旋回状態であるのに、前記舵角により直進状態であると判断された場合、前記旋回半径を補正する工程と、該補正する工程により得られた旋回半径の逆数の補正係数がしきい値以上である場合は、タイヤが減圧していると判定する工程とを含み、前記旋回半径の逆数の補正係数が所定時間の積算値であり、前記判定値を演算する工程では前記判定値を一定時間の平均値をとってさらに移動平均することを特徴とするタイヤ空気圧低下警報方法。
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