JP2003205508A - セラミックス成形用樹脂型 - Google Patents
セラミックス成形用樹脂型Info
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- JP2003205508A JP2003205508A JP2002004977A JP2002004977A JP2003205508A JP 2003205508 A JP2003205508 A JP 2003205508A JP 2002004977 A JP2002004977 A JP 2002004977A JP 2002004977 A JP2002004977 A JP 2002004977A JP 2003205508 A JP2003205508 A JP 2003205508A
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- resin
- powder
- mold
- porous
- resin mold
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 セラミックスを成形するための樹脂製の成形
型における吸水性の改善を図る。 【解決方法】 従来の樹脂型を構成する無機質粉末の少
なくとも一部を多孔質吸水性の粉末に代えることによっ
て、吸水性が2.25倍向上する。多孔質粉末にはシリ
カゲル、メソポーラスシリカ、活性炭、γアルミナ多孔
質粉末などが好ましく、これらの中から一種あるいは2
種以上の粉末を混合して使用できる。多孔質粉末の混合
量は9〜67質量%の範囲が好ましく、樹脂型を構成す
る樹脂としては、1液硬化あるいは2液硬化型のエポキ
シ樹脂が最も好ましい。
型における吸水性の改善を図る。 【解決方法】 従来の樹脂型を構成する無機質粉末の少
なくとも一部を多孔質吸水性の粉末に代えることによっ
て、吸水性が2.25倍向上する。多孔質粉末にはシリ
カゲル、メソポーラスシリカ、活性炭、γアルミナ多孔
質粉末などが好ましく、これらの中から一種あるいは2
種以上の粉末を混合して使用できる。多孔質粉末の混合
量は9〜67質量%の範囲が好ましく、樹脂型を構成す
る樹脂としては、1液硬化あるいは2液硬化型のエポキ
シ樹脂が最も好ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックスを成
形するために使用する樹脂製の成形型に関する。
形するために使用する樹脂製の成形型に関する。
【0002】
【従来の技術】陶磁器材料やファインセラミックスを成
形するための吸水型としては、吸水性に優れ、安価で、
作業性に優れた特性を有する石膏型が通常使用されてい
る。
形するための吸水型としては、吸水性に優れ、安価で、
作業性に優れた特性を有する石膏型が通常使用されてい
る。
【0003】ところが、石膏型は、反面、使用するに従
い表面が溶解して寸法が変化するので成形品の寸法制度
が悪く、耐久性に劣る。また、石膏型の成分がスリップ
の中に溶け込んで汚染するために高純度製品の成型には
使用できない。さらには、50℃以上に加熱できないた
めに、乾燥に手間がかかる等の欠点を有する。
い表面が溶解して寸法が変化するので成形品の寸法制度
が悪く、耐久性に劣る。また、石膏型の成分がスリップ
の中に溶け込んで汚染するために高純度製品の成型には
使用できない。さらには、50℃以上に加熱できないた
めに、乾燥に手間がかかる等の欠点を有する。
【0004】そのため、このような石膏型の欠点を改良
するために、2液性のエポキシ樹脂の中に無機質粉末を
混合して硬化させた樹脂型が使用されている。
するために、2液性のエポキシ樹脂の中に無機質粉末を
混合して硬化させた樹脂型が使用されている。
【0005】この樹脂型は耐熱、耐磨耗性に優れ、不純
物の混入がない等の長所を持つ反面、石膏に比べて吸水
性が1/4〜1/5と極度に劣るために、圧力をかけて
吸水させることが必須不可欠である。
物の混入がない等の長所を持つ反面、石膏に比べて吸水
性が1/4〜1/5と極度に劣るために、圧力をかけて
吸水させることが必須不可欠である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、セラミックスを成形するための樹脂製の成
形型における吸水性の改善にある。
する課題は、セラミックスを成形するための樹脂製の成
形型における吸水性の改善にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明は、以下の知見
に基づいて上記課題を解決した。
に基づいて上記課題を解決した。
【0008】その第1は、従来の樹脂型を構成する無機
質粉末の少なくとも一部を多孔質吸水性の粉末に代える
ことによって、吸水性が2.25倍向上することであ
る。そして上記多孔質粉末にはシリカゲル、メソポーラ
スシリカ、活性炭、γアルミナ多孔質粉末などが好まし
く、これらの中から一種あるいは2種以上の粉末を混合
して使用できる。そして上記多孔質粉末の混合量は9〜
67質量%の範囲が好ましいことであり、さらには、樹
脂型を構成する樹脂としては、1液硬化あるいは2液硬
化型のエポキシ樹脂が最も好ましいということである。
質粉末の少なくとも一部を多孔質吸水性の粉末に代える
ことによって、吸水性が2.25倍向上することであ
る。そして上記多孔質粉末にはシリカゲル、メソポーラ
スシリカ、活性炭、γアルミナ多孔質粉末などが好まし
く、これらの中から一種あるいは2種以上の粉末を混合
して使用できる。そして上記多孔質粉末の混合量は9〜
67質量%の範囲が好ましいことであり、さらには、樹
脂型を構成する樹脂としては、1液硬化あるいは2液硬
化型のエポキシ樹脂が最も好ましいということである。
【0009】多孔質粉末の無機質粉末中の混合比率は、
9〜67質量%の範囲が好ましい。下限未満では実用的
な吸水性が得られず、上限を超えると成形型の強度が弱
くなり好ましくない。
9〜67質量%の範囲が好ましい。下限未満では実用的
な吸水性が得られず、上限を超えると成形型の強度が弱
くなり好ましくない。
【0010】成形型は、2液硬化型の場合は、ペースト
状のエポキシ樹脂に硬化剤と吸水性の粉末を混合撹拌し
て鋳型キャビティーの中に注入して予備硬化させた後、
鋳型から取り出して完全硬化させる。1液型の場合は、
ペースト状のエポキシ樹脂に吸水性の粉末を混合撹拌し
て鋳型の中に注入して予備硬化させた後、鋳型から取り
出して完全硬化させる。予備硬化の温度はエポキシ樹脂
の種類によって異なるが、概ね40〜60℃程度、完全
硬化は60〜150℃程度で行う。セラミックスの成形
体は、鋳型のキャビティー部分にセラミックスラリーを
注入すると、石膏型と同じように鋳型から水分が吸収さ
れて、キャビティー内壁にセラミック粉末が着肉して得
られる。
状のエポキシ樹脂に硬化剤と吸水性の粉末を混合撹拌し
て鋳型キャビティーの中に注入して予備硬化させた後、
鋳型から取り出して完全硬化させる。1液型の場合は、
ペースト状のエポキシ樹脂に吸水性の粉末を混合撹拌し
て鋳型の中に注入して予備硬化させた後、鋳型から取り
出して完全硬化させる。予備硬化の温度はエポキシ樹脂
の種類によって異なるが、概ね40〜60℃程度、完全
硬化は60〜150℃程度で行う。セラミックスの成形
体は、鋳型のキャビティー部分にセラミックスラリーを
注入すると、石膏型と同じように鋳型から水分が吸収さ
れて、キャビティー内壁にセラミック粉末が着肉して得
られる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本願発明の実施の形態を
実施例によって説明する。
実施例によって説明する。
【0012】実施例
試料の調製
エポキシ樹脂主剤200gに硬化剤60gを加えて撹拌
混合した後、界面活性剤の5%溶液を120g加えて撹
拌してエマルジョン化した後、粒径8.8μmの球状シ
リカフィラーと吸水性無機粉末2種をそれぞれ比率を変
えて混合した。混合割合(質量%)を表1に示す。吸水
性無機粉末としては、それぞれ、直径1mmのシリカゲ
ル球、直径20〜50μmのシリカゲル粉末を用いた。
混合した後、界面活性剤の5%溶液を120g加えて撹
拌してエマルジョン化した後、粒径8.8μmの球状シ
リカフィラーと吸水性無機粉末2種をそれぞれ比率を変
えて混合した。混合割合(質量%)を表1に示す。吸水
性無機粉末としては、それぞれ、直径1mmのシリカゲ
ル球、直径20〜50μmのシリカゲル粉末を用いた。
【0013】
【表1】
表1において、実験番号1は従来の樹脂型、2〜4が本
発明の実施例を示す。
発明の実施例を示す。
【0014】実験番号1〜4の液状のエポキシ樹脂を5
0mmφ×100mmキャビティーを持つ鋳型に注入
し、50℃で1時間予備乾燥した後、樹脂を鋳型から取
り出して60℃で2時間乾燥して完全硬化させた。
0mmφ×100mmキャビティーを持つ鋳型に注入
し、50℃で1時間予備乾燥した後、樹脂を鋳型から取
り出して60℃で2時間乾燥して完全硬化させた。
【0015】硬化した樹脂を25×25×100mmの
角柱状に切出して吸水性のテストに供した。吸水性のテ
ストは角柱状に切出した試料の下部を10mm程度水に
浸して一定時間ごとの試料の重量変化を測定して調べ
た。なお、比較のために従来の石膏型についても測定し
た。測定結果を図1に示す。
角柱状に切出して吸水性のテストに供した。吸水性のテ
ストは角柱状に切出した試料の下部を10mm程度水に
浸して一定時間ごとの試料の重量変化を測定して調べ
た。なお、比較のために従来の石膏型についても測定し
た。測定結果を図1に示す。
【0016】図1に示すように、本発明の樹脂型(実験
試料2〜4)は、従来の樹脂型(実験試料1)の2.2
5倍の吸水能力があることがわかった。
試料2〜4)は、従来の樹脂型(実験試料1)の2.2
5倍の吸水能力があることがわかった。
【0017】乾燥特性の評価
実験に供した吸水した樹脂型は、100℃に加熱した状
態で、20分で水分を完全に乾燥させることができた。
一方、石膏型は50℃での完全乾燥に1時間要した。こ
れによって、本発明は乾燥工程の短縮の効果があること
を確認できた。
態で、20分で水分を完全に乾燥させることができた。
一方、石膏型は50℃での完全乾燥に1時間要した。こ
れによって、本発明は乾燥工程の短縮の効果があること
を確認できた。
【0018】
【発明の効果】本発明の樹脂型は、従来の樹脂型と同様
に耐久性と寸法安定性に優れ、従来の樹脂型の2.25
倍の吸水性があり、しかも、石膏型に比べて3倍の速度
で乾燥させることができ、セラミックス成形の生産性の
向上と生産コストの低減に多大の貢献をする。
に耐久性と寸法安定性に優れ、従来の樹脂型の2.25
倍の吸水性があり、しかも、石膏型に比べて3倍の速度
で乾燥させることができ、セラミックス成形の生産性の
向上と生産コストの低減に多大の貢献をする。
【図1】 本発明の実施例の吸水性を比較した図であ
る。
る。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 一ノ瀬 弘道
佐賀県杵島郡有明町大字田野上1516
(72)発明者 高木 寛司
佐賀県西松浦郡有田町幸平一丁目3番8号
株式会社香蘭社内
(72)発明者 下原 潤治
佐賀県西松浦郡有田町幸平一丁目3番8号
株式会社香蘭社内
(72)発明者 田代 直
佐賀県西松浦郡有田町幸平一丁目3番8号
株式会社香蘭社内
(72)発明者 樋渡 勇雄
佐賀県西松浦郡有田町幸平一丁目3番8号
株式会社香蘭社内
(72)発明者 中島 真澄
佐賀県西松浦郡有田町幸平一丁目3番8号
株式会社香蘭社内
(72)発明者 栗田 澄彦
佐賀県杵島郡山内町宮野91の114
Fターム(参考) 4G052 CA03 CC05
4G053 AA11 AA17 CA04 CA15 CA17
CA21
Claims (4)
- 【請求項1】 無機質粉末と樹脂を混合して形成された
多孔質の構造からなり、少なくとも無機質粉末の一部が
吸水性を持つ多孔質粉末であるセラミックス成形用樹脂
型。 - 【請求項2】 多孔質粉末が、シリカゲル、メソポーラ
スシリカ、活性炭、及びγアルミナ多孔質粉末からなる
無機多孔質粉末から選ばれた1種あるいは2種以上であ
る請求項1に記載のセラミックス成形用樹脂型。 - 【請求項3】 多孔質粉末が、無機質粉末全体の9〜6
7質量%である請求項1に記載のセラミックス成形用樹
脂型。 - 【請求項4】 樹脂がエポキシ樹脂である請求項1に記
載のセラミックス成形用樹脂型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002004977A JP2003205508A (ja) | 2002-01-11 | 2002-01-11 | セラミックス成形用樹脂型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002004977A JP2003205508A (ja) | 2002-01-11 | 2002-01-11 | セラミックス成形用樹脂型 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003205508A true JP2003205508A (ja) | 2003-07-22 |
Family
ID=27644150
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002004977A Pending JP2003205508A (ja) | 2002-01-11 | 2002-01-11 | セラミックス成形用樹脂型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003205508A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4596082B1 (ja) * | 2009-09-01 | 2010-12-08 | 明宣 八田 | 高台付き陶磁器成型用原型 |
-
2002
- 2002-01-11 JP JP2002004977A patent/JP2003205508A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4596082B1 (ja) * | 2009-09-01 | 2010-12-08 | 明宣 八田 | 高台付き陶磁器成型用原型 |
JP2011051326A (ja) * | 2009-09-01 | 2011-03-17 | Akinobu Hatta | 高台付き陶磁器成型用原型 |
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