JP2019095401A - 人工軽量骨材の強度予測方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】少量の試料を用いて、石炭灰を含む人工軽量骨材製造用原料を焼成してなる人工軽量骨材の強度を、簡易にかつ迅速に予測することができる方法を提供する。【解決手段】石炭灰を含む人工軽量骨材製造用原料を焼成してなる人工軽量骨材の強度予測方法であって、人工軽量骨材の強度を従属変数とし、人工軽量骨材の絶乾密度および吸水率を独立変数として、重回帰分析を行って、人工軽量骨材の強度の予測式を作成する予測式作成工程と、人工軽量骨材の絶乾密度および吸水率の実測値と得られた予測式を用いて、人工軽量骨材の強度の予測値を得る予測工程を含む人工軽量骨材の強度予測方法。【選択図】図1

Description

本発明は、人工軽量骨材の強度予測方法に関する。
産業廃棄物の利用促進等の観点から、火力発電所や石炭焚きボイラー等から発生する石炭灰を主原料として人工軽量骨材を製造することが知られている。
石炭灰を主原料とした人工軽量骨材に関して、特許文献1には、最大粒径が100μm以下、平均粒径が5〜20μmで、かつSiO含有量が45〜75%、Al2含有量が10〜30%であり、その他の成分を10〜30%含有する、石炭灰、粘着材、および必要に応じて添加される無機物質から成る混合物を造粒し、1100℃までに該造粒物中の可燃還元物量が1%以下となるように該造粒物を昇温し、1150〜1350℃にて焼成・発泡させ、さらに、該発泡焼成物を少なくとも、800℃までは300℃/min以下の速度で徐冷することを特徴とする人工軽量骨材の製造方法が記載されている。
特開2000−16846号公報
骨材の強度の測定方法として、「BS(British Standards) 812 Testing aggregates Part 110.Methods for determination of aggregate crushing value」に準拠した測定方法が知られている。該測定方法において、1バッチあたりの測定に必要な試料の量は1,000〜2,000gである。天然軽量骨材であれば、測定に必要な量の試料を用意することは容易であり、骨材の強度を迅速に測定することができる。しかし、人工軽量骨材は、一回の電気炉試験で得られる試料の量が少ない(例えば、10〜20g)ため、測定に必要な量の試料を揃えるのに時間がかかり、骨材の強度を迅速に測定することができないという問題がある。
一方、「BS EN 13055−1:2002 Lightweight aggregates.Lightweight aggregates for concrete, morter and grout」に準拠した骨材の強度の測定方法では、専用の治具が必要である。
そこで、本発明の目的は、少量の試料を用いて、石炭灰を含む人工軽量骨材製造用原料を焼成してなる人工軽量骨材の強度を、簡易にかつ迅速に予測することができる方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、人工軽量骨材の強度を従属変数とし、人工軽量骨材の絶乾密度および吸水率を独立変数として、重回帰分析を行って予測式を作成し、該予測式を用いて、人工軽量骨材の強度を予測する方法によれば、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[3]を提供するものである。
[1] 石炭灰を含む人工軽量骨材製造用原料を焼成してなる人工軽量骨材の強度予測方法であって、上記人工軽量骨材の強度を従属変数とし、上記人工軽量骨材の絶乾密度および吸水率を独立変数として、重回帰分析を行って、上記人工軽量骨材の強度の予測式を作成する予測式作成工程と、予測の対象となる上記人工軽量骨材の絶乾密度および吸水率の実測値と、上記予測式を用いて、上記人工軽量骨材の強度の予測値を得る予測工程を含むことを特徴とする人工軽量骨材の強度予測方法。
[2] 上記予測工程において、上記人工軽量骨材の絶乾密度および吸水率の実測値を得るために用いる上記人工軽量骨材の量が5〜30gである前記[1]に記載の人工軽量骨材の強度予測方法。
[3] 上記人工軽量骨材製造用原料中の石炭灰の含有率が80質量%以上である前記[1]または[2]に記載の人工軽量骨材の強度予測方法。
本発明の人工軽量骨材の強度予測方法によれば、石炭灰を含む人工軽量骨材製造用原料を焼成してなる人工軽量骨材の強度を、実際に測定することなく、少量の試料を用いて、簡易にかつ迅速に予測することができる。
実施例1における、人工軽量骨材1〜10の強度の予測値と実測値との関係を示す式を直線で表し、かつ、実施例1〜4における、人工軽量骨材1〜25の強度の予測値と実測値をプロットした図である。
本発明の人工軽量骨材の強度予測方法は、石炭灰を含む人工軽量骨材製造用原料を焼成してなる人工軽量骨材(以下、単に「人工軽量骨材」ともいう。)の強度を従属変数とし、人工軽量骨材の絶乾密度および吸水率を独立変数として、重回帰分析を行って、人工軽量骨材の強度の予測式を作成する予測式作成工程と、予測の対象となる人工軽量骨材の絶乾密度および吸水率の実測値と、上記予測式を用いて、人工軽量骨材の強度の予測値を得る予測工程を含むものである。以下、各工程について詳細に説明する。
[予測式作成工程]
本工程は、石炭灰を含む人工軽量骨材製造用原料を焼成してなる人工軽量骨材の強度を従属変数とし、人工軽量骨材の絶乾密度および吸水率を独立変数として、重回帰分析を行って、人工軽量骨材の強度の予測式を作成する工程である。
人工軽量骨材の絶乾密度および吸水率を独立変数とすることで、より高い精度で人工軽量骨材の強度を予測しうる予測式を得ることができる。
重回帰分析に用いられる、従属変数および独立変数からなるデータの組み合わせの個数は、予測の精度をより向上する観点からは、好ましくは6個以上、より好ましくは7個以上、特に好ましくは8個以上である。また、予測式の作成に必要な人工軽量骨材の試料の量や、労力を小さくする観点からは、好ましくは20個以下、より好ましくは18個以下、特に好ましくは16個以下である。
[予測工程]
本工程は、予測の対象となる人工軽量骨材の絶乾密度および吸水率の実測値と、前工程で得られた予測式を用いて、上記人工軽量骨材の強度の予測値を得る工程である。
本工程において、人工軽量骨材の絶乾密度および吸水率の実測値を得るために用いられる人工軽量骨材の量は、人工軽量骨材の絶乾密度および吸水率の測定方法によっても異なるが、好ましくは5〜30g、好ましくは8〜25g、特に好ましくは10〜20gである。該量が5g以上であれば、一般的な測定方法を用いて、人工軽量骨材の絶乾密度および吸水率を測定することができる。該量が30g以下であれば、人工軽量骨材の絶乾密度および吸水率を測定するために必要な量の試料を得るための、電気炉等を用いた実験室における試験の回数を減らすことができる。
上記予測式を用いることで、実際に測定することなく、人工軽量骨材の強度を高い精度で予測値として得ることができる。
また、一般的な測定方法によれば、人工軽量骨材の絶乾密度および吸水率の測定に必要な試料の量は少ないことから、電気炉等を用いた実験室における試験で得られる程度の少量(例えば、5〜30g程度)の試料を用いて、人工軽量骨材の強度を予測することができる。
本発明において、予測の対象となる人工軽量骨材は、石炭灰を含む人工軽量骨材製造用原料を焼成してなるものである。
石炭灰を含む人工軽量骨材製造用原料を焼成してなる人工軽量骨材の、配合や焼成方法等は特に限定されるものではないが、汎用性に優れた人工軽量骨材を得ることができ、かつ、本発明の予測方法において、高い精度で予測値を得ることができる観点から、以下の条件を満たすものが好ましい。
人工軽量骨材製造用原料に含まれる石炭灰の例としては、火力発電所等での微粉炭の燃焼によって生じる石炭灰を分級または粉砕したものや、「JIS A 6201:1999(コンクリート用フライアッシュ)」に規定するフライアッシュI種、II種、III種、及びIV種等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
人工軽量骨材製造用原料中の石炭灰の含有率は、廃棄物利用促進の観点から、好ましくは80質量%以上、より好ましくは85質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、特に好ましくは92質量%以上である。
人工軽量骨材製造用原料は、該原料を造粒してなる造粒物の強度(例えば、落下強度)を大きくして、該造粒物の保管、輸送および焼成の際に、該造粒物が壊れにくくする観点から、結合材を含んでいてもよい。
結合材の例としては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメントや、高炉セメント、フライアッシュセメント等の混合セメントや、エコセメント等のセメント;石膏、珪酸ソーダ等の無機バインダー;メチルセルロース等の水溶性高分子材料等が挙げられる。
中でも、入手の容易性や、造粒物の強度をより大きくする観点から、セメント(特に、普通ポルトランドセメント)が好ましい。
人工軽量骨材製造用原料中の結合材の含有率は、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは2〜10質量%、さらに好ましくは3〜8質量%、特に好ましくは4〜6質量%である。該含有率が1質量%以上であれば、上記原料を造粒してなる造粒物の強度をより大きくすることができる。該含有率が20質量%以下であれば、得られる人工軽量骨材の絶乾密度を小さくすることができる。また、材料にかかるコストを低減することができる。
人工軽量骨材製造用原料は、該原料を焼成する際の発泡を促進して、より軽量の人工軽量骨材を得る観点から、必要に応じて発泡材を含んでいてもよい。
発泡材の例としては、炭化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素(Si)、炭酸カルシウム(CaCO)、硫酸カルシウム(CaSO)、酸化第一鉄(FeO)、酸化第二鉄(Fe)等が挙げられる。中でも、入手の容易性や材料にかかるコスト低減の観点から、炭化ケイ素が好ましい。
人工軽量骨材製造用原料中の発泡材の含有率は、好ましくは0.01〜2.0質量%、より好ましくは0.05〜1.5質量%、特に好ましくは0.08〜1.2質量%である。該含有率が0.01質量%以上であれば、得られる人工軽量骨材の絶乾密度をより小さくすることができる。該含有率が2.0質量%以下であれば、材料にかかるコストを低減することができる。
人工軽量骨材製造用原料は、焼成物の融着を防止する観点から、さらに、融着防止材を添加してもよい。
融着防止材の例としては、珪石粉末等のシリカ(SiO)質物質や、アルミナ粉末等のアルミナ(Al)質物質等が挙げられる。
人工軽量骨材製造用原料100質量部に対する融着防止材の配合量は、特に限定されるものではなく、一般的な量であればよい。例えば、人工軽量骨材製造用原料100質量部に対して、好ましくは30質量部以下、より好ましくは1〜25質量部、さらに好ましくは2〜20質量部、特に好ましくは3〜18質量部である。該量が30質量部以下であれば、材料にかかるコストを低減することができる。
また、人工軽量骨材製造用原料は、該原料の造粒を容易にし、該原料を造粒してなる造粒物の強度(例えば、落下強度)を大きくする観点から、粘結材を含んでいてもよい。粘結材の例としては、ベントナイト、水ガラス等の無機系粘結材や、デンプン、糖蜜、リグニン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、天然ゴム、パルプ廃液等の有機系粘結材が挙げられる。
人工軽量骨材製造用原料は、通常、焼成する前に造粒される。造粒する方法としては、特に限定されるものではなく、パンペレタイザー等の一般的な造粒機を用いて造粒すればよい。
得られる造粒物の粒径は、特に限定されないが、好ましくは5〜50mm、より好ましくは8〜25mm、特に好ましくは10〜20mmである。該粒径が5mm以上であれば、焼成物の絶乾密度がより小さくなる。該粒径が50mm以下であれば、造粒物の強度がより大きくなり、該造粒物の保管、輸送および焼成の際に該粒体が破壊されにくくなる。
なお、「造粒物の粒径」とは、造粒物における最大寸法(例えば、断面がだ円である造粒物においては、長軸の寸法をいう。)をいう。
また、造粒を行う前に、造粒を容易にする観点から、人工軽量骨材製造用原料と水を混合してもよい。水の量は、造粒方法に応じて適宜定めればよいが、例えば、水と人工軽量骨材製造用原料100質量部に対して、好ましくは3〜50質量部、より好ましくは5〜30質量部、特に好ましくは8〜20質量部である。該量が3質量部以上であれば、造粒をより容易に行うことができる。該量が50質量部以下であれば、造粒物の強度(例えば、落下強度)がより大きくなり、該粒体の保管、輸送および焼成の際に、該粒体が破壊されにくくなる。
人工軽量骨材製造用原料を焼成(加熱)する温度は、特に限定されないが、好ましくは1,100〜1,400℃、より好ましくは1,150〜1,350℃である。該温度が1,100℃以上であれば、得られる人工軽量骨材の絶乾密度をより小さくすることができる。該温度が1,400℃以下であれば、焼成に要するコストが過度に増大することを防ぐことができる。
加熱時間は、焼成手段によっても異なるが、好ましくは5分間以上、より好ましくは8分間以上である。該時間が5分間以上であれば、得られる焼成物の絶乾密度をより小さくすることができる。加熱時間は、焼成に要するコストが過度に増大することを防ぐ観点から、好ましくは150分間以下、より好ましくは120分間以下である。
また、上記加熱時間は、焼成を行う際に、焼成における最高温度(例えば、1,300℃)から15℃を減算した温度以上の温度(例えば、1,285℃以上)を維持している時間を意味する。
焼成手段としては、特に限定されるものではないが、連続的に焼成することができ、得られる焼成物の品質を安定的にする観点から、内燃式または外燃式のロータリーキルンが好ましい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[使用材料]
(1)石炭灰:「JIS A 6201:1999(コンクリート用フライアッシュ)」に規定されているフライアッシュII種に相当するもの、化学成分は表1に示す。
(2)結合材:普通ポルトランドセメント、太平洋セメント社製
(3)発泡材:SiC
(4)融着防止材;SiOの含有率:96.01質量%、Alの含有率:1.21質量%、Feの含有率:0.057質量%、東海工業社製、商品名「伊豆特粉」
Figure 2019095401
[実施例1]
上記材料を、表2に示す配合割合となるように計量した後、各材料をポリエチレン製の袋に入れて手を用いて混合を行い、人工軽量骨材製造用原料を得た。得られた人工軽量骨材製造用原料に、人工軽量骨材製造用原料100質量部に対して、10質量部となる量の水を添加し、次いで、パンペレタイザーを用いて、粒径(直径)が15mmとなるように造粒して、造粒物(ペレット)を得た。得られた造粒物の集合体を、20℃、相対湿度50%以上の条件下で24時間養生して、粒径が15mmである造粒物の集合体を得た。
得られた造粒物の集合体を、電気炉を用いて、500℃から、表2に示す焼成温度となるまで20℃/分で昇温し、該焼成温度(最高温度)で10分間焼成して焼成物を得た後、500℃となるまでは5℃/分で降温し、次いで、電気炉から焼成物から取り出して、大気下で冷却を行った。冷却後、焼成物を粗砕し篩を用いて分級することで、粒径が2.5〜5.0mmである焼成物(人工軽量骨材1〜10)を得た。
なお、電気炉を用いて一度に製造された焼成物の質量は、約10〜20gであった。
得られた人工軽量骨材1〜10について、各人工軽量骨材の絶乾密度、吸水率、及び、骨材強度を、以下に示す方法に従って測定した。
[絶乾密度]
「JIS A 1110:2006(粗骨材の密度及び吸水率試験方法)」に準拠して人工軽量骨材の絶乾密度を測定した。
[吸水率]
「JIS A 1134:2006(構造用軽量細骨材の密度及び吸水試験方法)」に準拠して、人工軽量骨材の吸水率を測定した。
[骨材強度]
「BS EN 13055−1:2002 Lightweight aggregates.Lightweight aggregates for concrete,morter and grout」に準拠して、人工軽量骨材の骨材強度を測定した。
より具体的には、粒径が2.5〜5.0mmである人工軽量骨材を、直径が17mm、高さが35mmである円柱状のプラスチック製の容器にすりきりができる程度まで十分に投入したのち、容器外側を、薬さじを用いて軽くたたき、容器内に焼成物を充填した。その後、すりきりを行った。
焼成物が充填された容器を、荷重測定装置(アイコーエンジニアリング社製、商品名「デジタルフォースゲージ」)にセットした。荷重測定装置の治具の先端部分(高さ5mm)が、容器内の焼成物に完全に埋没するまで載荷して、載荷終了時における載荷のピーク強さを測定し、該強さを骨材強度とした。
なお、骨材強度の測定に用いた人工軽量骨材の量は3〜4gであった。
それぞれの結果を表2に示す。
人工軽量骨材1〜10の、絶乾密度および吸水率を独立変数とし、骨材強度を従属変数として、重回帰分析を行って、人工軽量骨材の強度を予測するための、下記重回帰式(決定係数R=0.98)を得た。
骨材強度(N/mm)=3.62×絶乾密度(g/cm)+0.01×吸水率(%)−3.00
人工軽量骨材1〜10の各々について、得られた重回帰式に、人工軽量骨材の絶乾密度および吸水率の実測値を代入することで、骨材強度の予測値を得た。
得られた骨材強度の予測値、人工軽量骨材1〜5における骨材強度の実測値と予測値の平均二乗誤差、および、人工軽量骨材6〜10における骨材強度の実測値と予測値の平均二乗誤差を表2に示す。
また、骨材強度の実測値と予測との関係を示す式を表す直線を、図1に示す。
Figure 2019095401
表3に示す配合の人工軽量骨材製造用原料および焼成温度で製造する以外は、人工軽量骨材1〜10と同様にして、人工軽量骨材11〜25を得た。
人工軽量骨材11〜25の絶乾密度、吸水率、骨材強度を、人工軽量骨材1〜10と同様にして測定した後、上記予測式を用いて、人工軽量骨材11〜25の骨材強度の予測値を得た。
また、人工軽量骨材11〜15、人工軽量骨材16〜20、人工軽量骨材21〜25について、各々、骨材強度の実測値と予測値の平均二乗誤差を算出した。
結果を表3に示す。
さらに、人工軽量骨材1〜25の骨材強度の予測値と実測値を図1にプロットした。
Figure 2019095401
実施例1から、得られた予測式の決定係数(R=0.98)は高い数値であり、また、表2から、骨材強度の実測値と予測値の平均二乗誤差が小さい数値であることから、本発明の人工軽量骨材の強度予測方法によれば、高い精度で人工軽量骨材の強度を予測しうることがわかる。
また、図1に示す関係式(人工軽量骨材1〜10の強度の予測値と実測値との関係を示す関係式)の決定係数は(R=0.983)は高い数値であることがわかる。
さらに、表3および図1から、人工軽量骨材製造用原料中の発泡材(SiC)の含有率が異なる(0.1〜0.5質量%)原料を焼成してなる人工軽量骨材であっても、予め作成した予測式を用いることで、高い精度で人工軽量骨材の強度を予測しうることがわかる。

Claims (3)

  1. 石炭灰を含む人工軽量骨材製造用原料を焼成してなる人工軽量骨材の強度予測方法であって、
    上記人工軽量骨材の強度を従属変数とし、上記人工軽量骨材の絶乾密度および吸水率を独立変数として、重回帰分析を行って、上記人工軽量骨材の強度の予測式を作成する予測式作成工程と、
    予測の対象となる上記人工軽量骨材の絶乾密度および吸水率の実測値と、上記予測式を用いて、上記人工軽量骨材の強度の予測値を得る予測工程を含むことを特徴とする人工軽量骨材の強度予測方法。
  2. 上記予測工程において、上記人工軽量骨材の絶乾密度および吸水率の実測値を得るために用いる上記人工軽量骨材の量が5〜30gである請求項1に記載の人工軽量骨材の強度予測方法。
  3. 上記人工軽量骨材製造用原料中の石炭灰の含有率が80質量%以上である請求項1または2に記載の人工軽量骨材の強度予測方法。
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