JP2003205246A - 触媒体及び触媒体用担体 - Google Patents

触媒体及び触媒体用担体

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JP2003205246A
JP2003205246A JP2002006367A JP2002006367A JP2003205246A JP 2003205246 A JP2003205246 A JP 2003205246A JP 2002006367 A JP2002006367 A JP 2002006367A JP 2002006367 A JP2002006367 A JP 2002006367A JP 2003205246 A JP2003205246 A JP 2003205246A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 NOx吸蔵触媒のようなアルカリ金属やアル
カリ土類金属を含有する触媒層を担体に担持してなる触
媒体であって、前記アルカリ金属等の担体内部への侵入
を抑止し、高温に曝されるような環境下においても、担
体として必要な強度とNOx吸蔵能を長期に渡って維持
できるようにしたものを提供する。 【解決手段】 アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金
属を含有する触媒層を担体に担持してなる触媒体におい
て、前記担体の気孔率が40%以下であることを特徴と
する触媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、自動車排ガス浄
化用のNOx吸蔵触媒に代表されるアルカリ金属やアル
カリ土類金属、特にCs、K、Li、Na、Caを含有
する触媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】 近年、排ガス規制が強化される中、リ
ーンバーンエンジンや直噴エンジンなどの普及に伴い、
リーン雰囲気下で、排ガス中のNOxを効果的に浄化で
きるNOx吸蔵触媒が実用化された。NOx吸蔵触媒に用
いられるNOx吸蔵成分としては、K、Na、Li、C
s等のアルカリ金属、Ba、Ca等のアルカリ土類金
属、La、Y等の希土類などが知られており、特に最近
では、高温度域でのNOx吸蔵能に優れるKの添加効果
が注目されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 ところで、NOx
蔵触媒は、通常、前記NOx吸蔵成分を含む触媒層を、
コージェライトのような酸化物系セラミックス材料やF
e-Cr-Al合金のような金属材料からなる担体に担持
して構成されるが、これらの担体は、排ガスの高温下で
活性となったアルカリ金属や一部のアルカリ土類金属、
とりわけK、Na、Li、Caに腐食され、劣化しやす
いという問題がある。
【0004】 通常、このような自動車排ガス浄化用触
媒の担体は、触媒層の担持性を向上させ、また熱容量を
削減して暖気性を高める目的で、高気孔率に設計されて
いるため、前記のようなアルカリ金属やアルカリ土類金
属が気孔を通じて広く担体内部にまで侵入して芯まで腐
食し、担体をクラック発生、強度低下に代表される、著
しい劣化に至らしめる。更に、アルカリ金属やアルカリ
土類金属の触媒層から担体内部への移動及び変質は、N
x吸蔵能低下という問題点も併発する。
【0005】 本発明は、このような従来の事情に鑑み
てなされたものであり、NOx吸蔵触媒のようなアルカ
リ金属やアルカリ土類金属を含有する触媒層を担体に担
持してなる触媒体であって、前記アルカリ金属等の担体
内部への侵入を抑止し、高温に曝されるような環境下に
おいても、担体として必要な強度とNOx吸蔵能を長期
に渡って維持できるようにしたものを提供することを目
的とする。また、本発明は、アルカリ金属やアルカリ土
類金属を含有する触媒層を担持しても、前記アルカリ金
属等が内部に侵入しにくく、高温に曝されるような環境
下においても、担体として必要な強度を長期に渡って維
持できるような触媒体用担体を提供することをもう1つ
の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】 本発明によれば、アル
カリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含有する触媒層
を担体に担持してなる触媒体において、前記担体の気孔
率が40%以下であることを特徴とする触媒体(第1発
明)、が提供される。
【0007】 また、本発明によれば、アルカリ金属及
び/又はアルカリ土類金属を含有する触媒層をハニカム
担体に担持してなる触媒体において、前記ハニカム担体
の気孔率をA(%)とし、前記ハニカム担体の貫通孔を
仕切る隔壁の厚さをB(μm)としたとき、それらが下
式(1)の関係を満たすことを特徴とする触媒体(第2
発明)、が提供される。
【数17】A≦B×0.5 ……(1)
【0008】 また、本発明によれば、アルカリ金属及
び/又はアルカリ土類金属を含有する触媒層をハニカム
担体に担持してなる触媒体において、前記ハニカム担体
の気孔率をA(%)とし、前記ハニカム担体の貫通孔を
仕切る隔壁の厚さをB(μm)としたとき、それらが下
式(2)の関係を満たすことを特徴とする触媒体(第3
発明)、が提供される。
【数18】A≦B×0.25 ……(2)
【0009】 また、本発明によれば、アルカリ金属及
び/又はアルカリ土類金属を含有する触媒層を担体に担
持してなる触媒体において、前記担体の気孔率をC
(%)とし、前記触媒層中に含有されるアルカリ金属及
び/又はアルカリ土類金属の担体体積1リットルあたり
の元素重量をD(g/L)としたとき、それらが下式
(3)の関係を満たすことを特徴とする触媒体(第4発
明)、が提供される。
【数19】C≦(1/D)×600 ……(3)
【0010】 また、本発明によれば、アルカリ金属及
び/又はアルカリ土類金属を含有する触媒層を担体に担
持してなる触媒体において、前記担体の気孔率をC
(%)とし、前記触媒層中に含有されるアルカリ金属及
び/又はアルカリ土類金属の担体体積1リットルあたり
の元素重量をD(g/L)としたとき、それらが下式
(4)の関係を満たすことを特徴とする触媒体(第5発
明)、が提供される。
【数20】C≦(1/D)×400 ……(4)
【0011】 また、本発明によれば、アルカリ金属及
び/又はアルカリ土類金属を含有する触媒層を、素担体
にコート材をコーティングしてなる担体に担持してなる
触媒体において、前記コート材の固定化後における担体
体積1リットルあたりのコート材重量をE(g/L)と
し、前記素担体のコート材をコーティングする前の気孔
率をF(%)としたとき、それらが下式(5)の関係を
満たすことを特徴とする触媒体(第6発明)、が提供さ
れる。
【数21】E≧F ……(5)
【0012】 また、本発明によれば、アルカリ金属及
び/又はアルカリ土類金属を含有する触媒層を、素担体
にコート材をコーティングしてなる担体に担持してなる
触媒体において、前記コート材の固定化後における担体
体積1リットルあたりのコート材重量をE(g/L)と
し、前記素担体のコート材をコーティングする前の気孔
率をF(%)としたとき、それらが下式(6)の関係を
満たすことを特徴とする触媒体(第7発明)、が提供さ
れる。
【数22】E≧F×1.5 ……(6)
【0013】 また、本発明によれば、アルカリ金属及
び/又はアルカリ土類金属を含有する触媒層を、素担体
にコート材をコーティングしてなる担体に担持してなる
触媒体において、前記コート材の固定化後における担体
体積1リットルあたりのコート材重量をE(g/L)と
し、前記素担体のコート材をコーティングする前の幾何
学的表面積(GSA)をG(cm2/cm3)としたと
き、それらが下式(7)の関係を満たすことを特徴とす
る触媒体(第8発明)、が提供される。
【数23】E≧G ……(7)
【0014】 また、本発明によれば、アルカリ金属及
び/又はアルカリ土類金属を含有する触媒層を、素担体
にコート材をコーティングしてなる担体に担持してなる
触媒体において、前記コート材の固定化後における担体
体積1リットルあたりのコート材重量をE(g/L)と
し、前記素担体のコート材をコーティングする前の幾何
学的表面積(GSA)をG(cm2/cm3)としたと
き、それらが下式(8)の関係を満たすことを特徴とす
る触媒体(第9発明)、が提供される。
【数24】E≧G×1.5 ……(8)
【0015】 また、本発明によれば、アルカリ金属及
び/又はアルカリ土類金属を含有する触媒層を、素担体
にコート材をコーティングしてなる担体に担持してなる
触媒体において、前記コート材の固定化後における担体
体積1リットルあたりのコート材重量をE(g/L)と
し、前記素担体のコート材をコーティングする前の気孔
率をF(%)とし、前記素担体のコート材をコーティン
グする前の幾何学的表面積(GSA)をG(cm2/c
3)としたとき、それらが下式(9)の関係を満たす
ことを特徴とする触媒体(第10発明)、が提供され
る。
【数25】E≧F×G×1/30 ……(9)
【0016】 また、本発明によれば、触媒層を担持す
るための担体において、気孔率10%を超える素担体に
コート材をコーティングすることにより、コーティング
後の気孔率が前記素担体の気孔率以下となるよう調整し
たことを特徴とする触媒体用担体(第11発明)、が提
供される。
【0017】 また、本発明によれば、触媒層を担持す
るためのハニカム形状を有する担体において、前記担体
の気孔率をA(%)とし、前記担体の貫通孔を仕切る隔
壁の厚さをB(μm)としたとき、それらが下式(1
0)の関係を満たすことを特徴とする触媒体用担体(第
12発明)、が提供される。
【数26】A≦B×0.5 ……(10)
【0018】 また、本発明によれば、触媒層を担持す
るためのハニカム形状を有する担体において、前記担体
の気孔率をA(%)とし、前記担体の貫通孔を仕切る隔
壁の厚さをB(μm)としたとき、それらが下式(1
1)の関係を満たすことを特徴とする触媒体用担体(第
13発明)、が提供される。
【数27】A≦B×0.25 ……(11)
【0019】 また、本発明によれば、触媒層を担持す
るための、素担体にコート材をコーティングしてなる担
体において、前記コート材の固定化後における担体体積
1リットルあたりのコート材重量をE(g/L)とし、
前記素担体のコート材をコーティングする前の気孔率を
F(%)としたとき、それらが下式(12)の関係を満
たすことを特徴とする触媒体用担体(第14発明)、が
提供される。
【数28】E≧F ……(12)
【0020】 また、本発明によれば、触媒層を担持す
るための、素担体にコート材をコーティングしてなる担
体において、前記コート材の固定化後における担体体積
1リットルあたりのコート材重量をE(g/L)とし、
前記素担体のコート材をコーティングする前の気孔率を
F(%)としたとき、それらが下式(13)の関係を満
たすことを特徴とする触媒体用担体(第15発明)、が
提供される。
【数29】E≧F×1.5 ……(13)
【0021】 また、本発明によれば、触媒層を担持す
るための、素担体にコート材をコーティングしてなる担
体において、前記コート材の固定化後における担体体積
1リットルあたりのコート材重量をE(g/L)とし、
前記素担体のコート材をコーティングする前の幾何学的
表面積(GSA)をG(cm2/cm3)としたとき、そ
れらが下式(14)の関係を満たすことを特徴とする触
媒体用担体(第16発明)、が提供される。
【数30】E≧G ……(14)
【0022】 更に、本発明によれば、触媒層を担持す
るための、素担体にコート材をコーティングしてなる担
体において、前記コート材の固定化後における担体体積
1リットルあたりのコート材重量をE(g/L)とし、
前記素担体のコート材をコーティングする前の幾何学的
表面積(GSA)をG(cm2/cm3)としたとき、そ
れらが下式(15)の関係を満たすことを特徴とする触
媒体用担体(第17発明)、が提供される。
【数31】E≧G×1.5 ……(15)
【0023】 更にまた、本発明によれば、触媒層を担
持するための、素担体にコート材をコーティングしてな
る担体において、前記コート材の固定化後における担体
体積1リットルあたりのコート材重量をE(g/L)と
し、前記素担体のコート材をコーティングする前の気孔
率をF(%)とし、前記素担体のコート材をコーティン
グする前の幾何学的表面積(GSA)をG(cm2/c
3)としたとき、それらが下式(16)の関係を満た
すことを特徴とする触媒体用担体(第18発明)、が提
供される。
【数32】E≧F×G×1/30 ……(16)
【0024】 なお、本発明において、「素担体」と
は、コート材を何もコーティングしていない状態の担体
を言う。また、「コート材の固定化」とは、コート材を
コーティングした後、乾燥や焼成等の処理を施すことに
より、コート材を担体に強固に付着させることを言う。
【0025】 更に、本発明における「担体の気孔率」
とは、水銀圧入法により測定された担体の全細孔容積か
ら、次式により算出した値を言うものとする。
【数33】気孔率(%)={全細孔容積/(1/真比重
+全細孔容積)}×100
【0026】 ただし、素担体と異なる材質のコート材
を用いてコーティング処理した場合の真比重について
は、簡便に、下式により算出される仮の真比重を用い
て、気孔率を求めることとする(式中、*印を付したも
のは全て担体単位体積あたりの重量を示している)。
【数34】仮の真比重=素担体材の真比重×{素担体重
*/(素担体重量*+コート材担持量*)}+コート材
の固定化後の真比重×{コート材担持量*/(素担体重
*+コート材担持量*)}
【0027】
【発明の実施の形態】 第1発明に係る触媒体は、NO
x吸蔵成分としてアルカリ金属及び/又はアルカリ土類
金属を使用し、当該成分を含む触媒層を担持するための
担体として、気孔率が40%以下の担体を用いる。
【0028】 このような低気孔率の担体を使用するこ
とにより、触媒層中のアルカリ金属及び/又はアルカリ
土類金属が担体の内部に侵入・拡散するのを抑止するこ
とができ、当該アルカリ金属等との反応による担体の劣
化が抑制される。また、従来使用されてきた高気孔率の
担体に比べ、緻密で高い初期強度を有するため、高温に
曝されるような環境下で、前記アルカリ金属等との反応
により、ある程度強度が低下しても、触媒担体として必
要な強度を維持することができる。更に、触媒層中の前
記アルカリ金属等が担体内部へ移行しにくくなり、触媒
層中に含有された当初の状態を保ちやすくなるので、N
x吸蔵能を長期に渡って維持できる。本発明に使用さ
れる低気孔率の担体を作製する方法としては、以下のよ
うな方法が挙げられる。
【0029】[方法1:はじめから低気孔率の担体を作
製する方法]この方法は、はじめから前記のような低気
孔率の担体を作製する方法であり、一般的には、緻密な
材質を選択することにより実現される。また、同じ材質
であても、担体の原料調合時に、原料の種類や配合を調
整する(例えば、焼成工程で焼失する成分(有機バイン
ダーなどの有機物、カーボン、グラファイト等)の配合
比率を低減する)、原料の粒度を調整する、焼成温度を
調整する等の方策により、気孔率を制御して緻密な担体
を作製することができる。
【0030】[方法2:一旦高気孔率の担体を作製した
後、コーティング等の後処理により緻密化し、低気孔率
の担体を作製する方法]この方法は、まず、気孔率10
%を超えるような高気孔率の素担体を作製した後、コー
ト材をコーティングする等の後処理を施すことによって
気孔を埋め、担体の気孔率が素担体の気孔率以下となる
よう調整する方法である。この方法は、担体材質等によ
り、前記方法1では気孔率の制御が困難な場合に便利で
ある。また、後に述べるように、コート材の種類によっ
ては副次効果を持たせられる等、方法1に比して応用が
効くという点でも好適な方法である。
【0031】 コーティングには、「担体を緻密化(低
気孔率化)する」という主目的から、下記コート材成分
を含む溶液やゾル等が好適に用いられる。これらはコー
ティングする時点では、各種溶液やゾルの形態である
が、大気雰囲気で焼成した後には、通常、含有成分に対
応する酸化物となる。
【0032】 コート材の主成分は、耐熱性無機酸化物
であることが好ましい。元素としてはMg、Al、S
i、Zr、Ti等を含むものが好適に用いられる。コー
ト材が担体材と同種であれば熱膨張係数が一致するとい
う耐熱衝撃性上のメリットがあるが、異種のコート材を
選択することによって、次に述べる副次効果を持たせる
ことも好ましい。
【0033】(効果1)担体材と異種のコート材とし
て、SiやPを用いると、担体の強度を向上する効果が
あり、更に、これらの成分は触媒層から担体側に侵入し
てくるアルカリ金属等を担体材との反応に優先してトラ
ップする作用を有する。
【0034】(効果2)Ce、La、Zr、Y、Ba、
Ti等の触媒作用を持った成分をコート材として使用す
ると、触媒体全体としての触媒成分を増量するという意
味で好ましい。中でも酸素吸蔵能を有するCeや、NO
x吸蔵能を有し、かつ担体腐食性の低いBaが好適に用
いられる。なお、コート材は触媒層と担体の間及び/又
は担体の細孔内に存在し排ガスとの接触効率が非常に低
いので、排ガス中のNOx等が直接吸着するサイトとな
る貴金属成分は含ませないことが好ましい。貴金属成分
の共存により、コート材の高温安定性が損なわれる場合
もある。
【0035】(効果3)AlやZrのような耐食性成分
をコート材として使用すると、担体の耐食性を向上させ
ることができる。
【0036】 以上、コート材として使用可能な代表的
成分を例示したが、コート材の主成分は前記成分に限定
されるものではなく、また、前記主成分に加えて副成分
・微量成分を含ませてよい。更に、コート材は、異なる
形態・成分の混合・複合系であってもよい。例えば、H
3PO4をコーティングした後にSiO2ゾルをコーティ
ングする、あるいはSiO2ゾルをコーティングした後
にAl23ゾルをコーティングするなど、形態や成分、
効果の異なる複数のものを順序立ててコーティングして
もよい。
【0037】 コーティングに用いる溶液やゾルには、
若干量の粉末を含ませてもよい。この粉末としては、前
記コート材の主成分として好適に用いられるものの酸化
物粉末でも、その他コージェライト、ムライト、スピネ
ル、ペロブスカイト、ゼオライト等の耐熱性無機酸化物
粉末でもよく、またSiC、SiN等の非酸化物粉末で
もよい。
【0038】 粉末成分が、担体材やコート材の主成分
と同種であれば熱膨張係数が一致するという耐熱衝撃性
上のメリットがある一方で、異種の粉末成分を選択する
ことによって、副次効果を持たせることができる。例え
ば、粉末成分としてコージェライト、ムライト、ゼオラ
イトを用いれば前記効果1のような副次効果を、ペロブ
スカイトを用いれば前記効果2のような副次効果を、S
iCやSiNを用いれば前記効果3のような副次効果を
それぞれ持たせることができる。また、例えば、SiO
2ゾルに、ゼオライト粉末とBaO粉末を添加したもの
をコーティングするのも、好ましい実施態様のひとつで
ある。
【0039】 粉末の粒径に関しては、粉末が素担体の
気孔に入って同気孔を埋めるよう、素担体の最大気孔径
以下の粒径の粒子を含むことが必要である。好ましく
は、素担体の平均細孔径以下の粒径の粒子を含み、更に
好ましくは、素担体の平均細孔径以下の平均粒子径を有
する粉末を用いる。
【0040】 ただし、粉末形態のものを多量に添加す
ると、その一部は担体の気孔に入るので本発明の実質的
な効果は得られるが、一方で、大部分が担体表面上に残
留して低気孔率化に寄与しなくなる。したがって、その
具体的な添加量については、焼成後の重量比で、溶液や
ゾルに由来する酸化物重量に対して30倍程度まで可能
ではあるが、実質的には同量以下で十分である。更に圧
損への撥ね返りも考えると溶液やゾルに由来する酸化物
重量に対して50%以下に留めることが好ましい。
【0041】 また、それらの粉末には、別成分をプレ
ドープしたものも好適に用いられる。例えば、それらの
粉末自体は特に副次効果を有する種の粉末でなくても、
前述のよう各種副次効果を持った成分を当該粉末にプレ
ドープして用いることにより、相応する効果を併せ持た
せることが可能である。しかしながら、ムラなく均一に
コーティングすることを重要視する場合には、敢えて粉
末は添加しない方がよい。
【0042】 前述の何れの形態のコート材を用いる場
合にも、コーティングを行った後は、固定化の目的で、
乾燥及び/又は焼成することが好ましい。乾燥のみでも
触媒層のウォッシュコート時にコート材が溶出したり変
質したりする懸念がない場合には焼成を省略することも
できるが、通常、400〜1350℃で焼成することが
好ましい。なお、焼成温度が1350℃を超えると、担
体材及び/又はコート材の劣化を招く場合がある。焼成
温度を1150℃以下とすると、更に安全で好ましい。
また、コーティングを複数回行う場合には、まとめて最
後に1回焼成することが製造上最も効率的であるが、必
要に応じて 途中要所で 更に焼成工程を挿んでもよい。
【0043】 第1発明における担体の気孔率は、40
%以下であり、好ましくは30%以下、更に好ましくは
20%以下である。担体の気孔率が30%を超えるとア
ルカリ金属やアルカリ土類金属の侵入抑止効果が低下
し、40%を超えると初期強度も不足する。また、気孔
率が20%以下であれば、高温下で長時間の使用におい
ても、必要なアルカリ金属等の侵入抑止効果、高強度が
維持される。
【0044】 更に、担体の低気孔率化がコーティング
による場合、素担体が10%を超える気孔率を有すると
効果が顕著になる。例えば、気孔率25%を超える素担
体にコート材をコーティングして、担体の気孔率が25
%以下となるよう調整することにより顕著な効果が得ら
れる。更に、気孔率35%を超える素担体をコーティン
グにより低気孔率化したり、コーティングにより担体の
気孔率が20%以下となるよう調整することによって、
一層顕著な効果が得られる。
【0045】 第2発明に係る触媒体は、アルカリ金属
及び/又はアルカリ土類金属を含有する触媒層をハニカ
ム担体に担持してなる触媒体であって、前記ハニカム担
体の気孔率をA(%)とし、前記ハニカム担体の貫通孔
を仕切る隔壁の厚さをB(μm)としたとき、それらが
下式(1)の関係を満たすことを特徴とするものであ
る。
【0046】
【数35】A≦B×0.5 ……(1)
【0047】 一般に、触媒層を担持するハニカム担体
の隔壁が薄くなるほど、触媒層中のアルカリ金属及び/
又はアルカリ土類金属が隔壁の芯まで浸透しやすく、ま
た、担体の初期強度も低くなるので、ハニカム担体の気
孔率を低下させる必要があり、発明者らが検討した結
果、ハニカム担体の気孔率A(%)とハニカム担体の貫
通孔を仕切る隔壁の厚さB(μm)とが上記式(1)を
満たす場合に、アルカリ金属等の担体内部への侵入を効
果的に抑制でき、必要な強度やNOx吸蔵能を長期に渡
って維持できることがわかった。
【0048】 また、第3発明に係る触媒体は、第2発
明と同様の観点からハニカム担体の気孔率A(%)とハ
ニカム担体の貫通孔を仕切る隔壁の厚さB(μm)とを
関連付けたものであり、それらが下式(2)の関係を満
たすようにすることによって、より確実な効果が得られ
る。
【0049】
【数36】A≦B×0.25 ……(2)
【0050】 第4発明に係る触媒体は、アルカリ金属
及び/又はアルカリ土類金属を含有する触媒層を担体に
担持してなる触媒体であって、前記担体の気孔率をC
(%)とし、前記触媒層中に含有されるアルカリ金属及
び/又はアルカリ土類金属の担体体積1リットルあたり
の元素重量をD(g/L)としたとき、それらが下式
(3)の関係を満たすことを特徴とするものである。
【0051】
【数37】C≦(1/D)×600 ……(3)
【0052】 一般に、触媒層に含まれるアルカリ金属
及び/又はアルカリ土類金属の量が多いほど、それらア
ルカリ金属等による担体の腐食が激しくなるので、担体
の気孔率を低下させてアルカリ金属等の担体への侵入を
抑制する必要があり、発明者らが検討した結果、担体の
気孔率C(%)と触媒層中に含有されるアルカリ金属及
び/又はアルカリ土類金属の担体体積1リットルあたり
の元素重量をD(g/L)とが上記式(3)を満たす場
合に、アルカリ金属等の担体内部への侵入を効果的に抑
制でき、必要な強度やNOx吸蔵能を長期に渡って維持
できることがわかった。
【0053】 また、第5発明に係る触媒体は、第4発
明と同様の観点から担体の気孔率C(%)と触媒層中に
含有されるアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の
担体体積1リットルあたりの元素重量をD(g/L)と
を関連付けたものであり、それらが下式(4)の関係を
満たすようにすることによって、より確実な効果が得ら
れる。
【0054】
【数38】C≦(1/D)×400 ……(4)
【0055】 第6発明に係る触媒体は、アルカリ金属
及び/又はアルカリ土類金属を含有する触媒層を、素担
体にコート材をコーティングしてなる担体に担持してな
る触媒体であって、前記コート材の固定化後における担
体体積1リットルあたりのコート材重量をE(g/L)
とし、前記素担体のコート材をコーティングする前の気
孔率をF(%)としたとき、それらが下式(5)の関係
を満たすことを特徴とするものである。
【0056】
【数39】E≧F ……(5)
【0057】 触媒層を担持する担体は、その気孔率が
低いほど触媒層からのアルカリ金属及び/又はアルカリ
土類金属の侵入を抑制できる。そして、担体が、素担体
にコート材をコーティングすることによって気孔率を所
定値まで低下させてなるものである場合、コーティング
前の素担体の気孔率が高いほど、その気孔率を所定値ま
で下げるのに必要なコート材の量は多くなる。発明者ら
が検討した結果、コート材の固定化後における担体体積
1リットルあたりのコート材重量E(g/L)と、素担
体のコート材をコーティングする前の気孔率F(%)と
が上記式(5)を満たす場合に、適切な気孔率を持った
担体が得られ、アルカリ金属等の担体内部への侵入を効
果的に抑制でき、必要な強度やNOx吸蔵能を長期に渡
って維持できることがわかった。
【0058】 また、第7発明に係る触媒体は、第6発
明と同様の観点からコート材の固定化後における担体体
積1リットルあたりのコート材重量E(g/L)と、素
担体のコート材をコーティングする前の気孔率F(%)
とを関連付けたものであり、それらが下式(6)の関係
を満たすようにすることによって、より確実な効果が得
られる。
【0059】
【数40】E≧F×1.5 ……(6)
【0060】 第8発明に係る触媒体は、アルカリ金属
及び/又はアルカリ土類金属を含有する触媒層を、素担
体にコート材をコーティングしてなる担体に担持してな
る触媒体であって、前記コート材の固定化後における担
体体積1リットルあたりのコート材重量をE(g/L)
とし、前記素担体のコート材をコーティングする前の幾
何学的表面積(GSA)をG(cm2/cm3)としたと
き、それらが下式(7)の関係を満たすことを特徴とす
るものである。
【0061】
【数41】E≧G ……(7)
【0062】 触媒層を担持する担体は、その幾何学的
表面積(GSA)が低いほど触媒層からのアルカリ金属
及び/又はアルカリ土類金属の侵入を抑制できる。そし
て、担体が、素担体にコート材をコーティングすること
によって幾何学的表面積を所定値まで低下させてなるも
のである場合、コーティング前の素担体の幾何学的表面
積が高いほど、その幾何学的表面積を所定値まで下げる
のに必要なコート材の量は多くなる。発明者らが検討し
た結果、コート材の固定化後における担体体積1リット
ルあたりのコート材重量E(g/L)と、素担体のコー
ト材をコーティングする前の幾何学的表面積G(cm2
/cm3)とが上記式(7)を満たす場合に、適切な幾
何学的表面積を持った担体が得られ、アルカリ金属等の
担体内部への侵入を効果的に抑制でき、必要な強度やN
x吸蔵能を長期に渡って維持できることがわかった。
【0063】 また、第9発明に係る触媒体は、第8発
明と同様の観点からコート材の固定化後における担体体
積1リットルあたりのコート材重量E(g/L)と、素
担体のコート材をコーティングする前の幾何学的表面積
G(cm2/cm3)とを関連付けたものであり、それら
が下式(8)の関係を満たすようにすることによって、
より確実な効果が得られる。
【0064】
【数42】E≧G×1.5 ……(8)
【0065】 第10発明に係る触媒体は、アルカリ金
属及び/又はアルカリ土類金属を含有する触媒層を、素
担体にコート材をコーティングしてなる担体に担持して
なる触媒体であって、前記コート材の固定化後における
担体体積1リットルあたりのコート材重量をE(g/
L)とし、前記素担体のコート材をコーティングする前
の気孔率をF(%)とし、前記素担体のコート材をコー
ティングする前の幾何学的表面積(GSA)をG(cm
2/cm3)としたとき、それらが下式(9)の関係を満
たすことを特徴とするものである。
【0066】
【数43】E≧F×G×1/30 ……(9)
【0067】 前記のとおり、触媒層を担持する担体
は、その気孔率や幾何学的表面積が低いほど触媒層から
のアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の侵入を抑
制できる。そして、担体が、素担体にコート材をコーテ
ィングすることによって気孔率と幾何学的表面積とを所
定値まで低下させてなるものである場合、コーティング
前の素担体の気孔率と幾何学的表面積が高いほど、それ
らを所定値まで下げるのに必要なコート材の量は多くな
る。発明者らが検討した結果、コート材の固定化後にお
ける担体体積1リットルあたりのコート材重量E(g/
L)と、素担体のコート材をコーティングする前の気孔
率F(%)と、素担体のコート材をコーティングする前
の幾何学的表面積G(cm2/cm3)とが上記式(9)
を満たす場合に、適切な気孔率と幾何学的表面積を持っ
た担体が得られ、アルカリ金属等の担体内部への侵入を
効果的に抑制でき、必要な強度やNOx吸蔵能を長期に
渡って維持できることがわかった。
【0068】 なお、第6〜第10発明におけるコーテ
ィング方法やコート材の材質等は、第1発明で説明した
とおりである。また、第2〜第5発明においても、第1
発明等と同様に、素担体にコート材をコーティングして
なる担体を用いることができる。
【0069】 第11発明に係る触媒体用担体は、気孔
率10%を超える素担体にコート材をコーティングする
ことにより、コーティング後の気孔率が前記素担体の気
孔率以下となるよう調整したことを特徴とするものであ
り、これにアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を
含有する触媒層を担持することにより、前記第1発明に
係る触媒体のような、担体劣化が抑制された触媒体が得
られる。
【0070】 第12発明に係る触媒体用担体は、ハニ
カム形状を有する担体(ハニカム担体)であって、前記
担体の気孔率をA(%)とし、前記担体の貫通孔を仕切
る隔壁の厚さをB(μm)としたとき、それらが下式
(10)の関係を満たすことを特徴とするものであり、
これにアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含有
する触媒層を担持することにより、前記第2発明に係る
触媒体のような、担体劣化が抑制された触媒体が得られ
る。
【0071】
【数44】A≦B×0.5 ……(10)
【0072】 第13発明に係る触媒体用担体は、第1
2発明と同様にハニカム担体の気孔率A(%)とハニカ
ム担体の貫通孔を仕切る隔壁の厚さB(μm)とを関連
付けて、それらが下式(11)の関係を満たすようにし
たことを特徴とするものであり、これにアルカリ金属及
び/又はアルカリ土類金属を含有する触媒層を担持する
ことにより、前記第3発明に係る触媒体のような、担体
劣化が抑制された触媒体が得られる。
【0073】
【数45】A≦B×0.25 ……(11)
【0074】 第14発明に係る触媒体用担体は、素担
体にコート材をコーティングしてなる担体であって、前
記コート材の固定化後における担体体積1リットルあた
りのコート材重量をE(g/L)とし、前記素担体のコ
ート材をコーティングする前の気孔率をF(%)とした
とき、それらが下式(12)の関係を満たすことを特徴
とするものであり、これにアルカリ金属及び/又はアル
カリ土類金属を含有する触媒層を担持することにより、
前記第6発明に係る触媒体のような、担体劣化が抑制さ
れた触媒体が得られる。
【0075】
【数46】E≧F ……(12)
【0076】 第15発明に係る触媒体用担体は、第1
4発明と同様にコート材の固定化後における担体体積1
リットルあたりのコート材重量E(g/L)と、素担体
のコート材をコーティングする前の気孔率F(%)とを
関連付けて、それらが下式(13)の関係を満たすよう
にしたことを特徴とするものであり、これにアルカリ金
属及び/又はアルカリ土類金属を含有する触媒層を担持
することにより、前記第7発明に係る触媒体のような、
担体劣化が抑制された触媒体が得られる。
【0077】
【数47】E≧F×1.5 ……(13)
【0078】 第16発明に係る触媒体用担体は、素担
体にコート材をコーティングしてなる担体であって、前
記コート材の固定化後における担体体積1リットルあた
りのコート材重量をE(g/L)とし、前記素担体のコ
ート材をコーティングする前の幾何学的表面積(GS
A)をG(cm2/cm3)としたとき、それらが下式
(14)の関係を満たすことを特徴とするものであり、
これにアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含有
する触媒層を担持することにより、前記第8発明に係る
触媒体のような、担体劣化が抑制された触媒体が得られ
る。
【0079】
【数48】E≧G ……(14)
【0080】 第17発明に係る触媒体用担体は、第1
6発明と同様にコート材の固定化後における担体体積1
リットルあたりのコート材重量E(g/L)と、素担体
のコート材をコーティングする前の幾何学的表面積G
(cm2/cm3)とを関連付けて、それらが下式(1
5)の関係を満たすようにしたことを特徴とするもので
あり、これにアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属
を含有する触媒層を担持することにより、前記第9発明
に係る触媒体のような、担体劣化が抑制された触媒体が
得られる。
【0081】
【数49】E≧G×1.5 ……(15)
【0082】 第18発明に係る触媒体用担体は、素担
体にコート材をコーティングしてなる担体であって、前
記コート材の固定化後における担体体積1リットルあた
りのコート材重量をE(g/L)とし、前記素担体のコ
ート材をコーティングする前の気孔率をF(%)とし、
前記素担体のコート材をコーティングする前の幾何学的
表面積(GSA)をG(cm2/cm3)としたとき、そ
れらが下式(16)の関係を満たすことを特徴とするも
のであり、これにアルカリ金属及び/又はアルカリ土類
金属を含有する触媒層を担持することにより、前記第1
0発明に係る触媒体のような、担体劣化が抑制された触
媒体が得られる。
【0083】
【数50】E≧F×G×1/30 ……(16)
【0084】 なお、第11発明及び第14〜第18発
明におけるコーティング方法やコート材の材質等は、第
1発明で説明したとおりである。また、第12発明及び
第13発明に係る担体も、第11発明等と同様に、素担
体にコート材をコーティングしたものであってもよい。
【0085】 本発明の触媒体又は本発明の担体を用い
て作製した触媒体を、高温に曝される自動車の排ガス浄
化用途に使用する場合、耐熱衝撃性の観点から、担体の
熱膨張係数を、8.0×10-6/℃以下とすることが好
ましく、4.0×10-6/℃以下とすると更に好まし
く、2.0×10-6/℃以下とするとより一層好まし
い。更に、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を
含む触媒をコートして、850℃で50時間の熱処理を
施した後においても、触媒体の熱膨張係数が10.0×
10-6/℃以下には抑えられているようにすることが好
ましく、5.0×10-6/℃以下に抑えられているよう
にするとより好ましい。
【0086】 本発明は、各種担体構成材料に適用し
て、その効果を発現するので、セラミック質、メタル質
等、特に担体の材料は制限されないが、例えば酸化物系
セラミックス材料のコージェライト、ムライト、アルミ
ナ、ジルコニア、チタニア、スピネル、リン酸ジルコニ
ル、チタン酸アルミニウム、Ge-コージェライト、非
酸化物系セラミック材料のSiC、SiN、メタル材料
ではFe-Cr-Al合金等が好適に適用できる。中でも
アルカリ金属やアルカリ土類金属による腐食を受けやす
い酸化物系セラミックス担体を用いる場合に効果が大き
く、自動車排ガス浄化用触媒の分野で汎用されているコ
ージェライト担体に対して、非常に効果的である。ま
た、複数種の材料の混合系、複合系から成る担体、例え
ばコージェライトでムライト粒子やSiC粒子を結合し
た材料等からなる担体(特に構成材料としてコージェラ
イトを10%以上含むもの)に対しても好適に適用可能
である。
【0087】 第1発明及び第4〜第10発明に用いる
担体並びに第11発明及び第14〜第18発明に係る担
体の形状は特に限定されず、モノリスハニカムやセラミ
ックフォーム等のセル構造体、ペレット、ビーズ、リン
グ等、何れの形状の担体を用いた場合にも前述のような
効果が得られるが、中でも、薄い隔壁で仕切られた多数
の貫通孔(セル)で構成されるハニカム形状の担体(ハ
ニカム担体)を用いた場合に、最も効果が大きい。ハニ
カム担体の貫通孔形状(セル形状)は、円形、多角形、
コルゲート型等の任意の形状でよいが、近年NOx吸蔵
触媒用としては、従来の三角形セル、四角形セルの他、
触媒層のコート厚均一化の目的にて、六角形セルが使用
される傾向にあり、これらに本発明を適用することも、
好ましい実施態様のひとつである。また、ハニカム担体
の外形は設置する排気系の内形状に適した所定形状に形
成されたものでよい。
【0088】 ハニカム担体のセル密度も特に限定され
ないが、6〜1500セル/インチ2(0.9〜233
セル/cm2)の範囲のセル密度であることが、触媒担
体としては好ましい。また、隔壁の厚さは、20〜20
00μmの範囲が好ましい。20〜200μmの薄壁の
場合、触媒層から担体壁厚の中心までアルカリ金属及び
/又はアルカリ土類金属の拡散が容易であるため、本発
明の必要性が高く、劣化抑止効果も大きい。
【0089】 NOx吸蔵成分として触媒層に含まれる
アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の種類も特に
制限はなく、例えばアルカリ金属としてはK、Li、N
a、Cs、アルカリ土類金属としてはCa、Ba、Sr
などが挙げられるが、中でも腐食性の高いアルカリ金
属、特にKをNOx吸蔵成分に用いる場合に、本発明は
最も効果的である。
【0090】 また、触媒層中には、アルカリ金属やア
ルカリ土類金属といったNOx吸蔵成分の他に、通常触
媒成分としてPt、Pd、Rh等の貴金属が含まれる。
これらの貴金属は、アルカリ金属やアルカリ土類金属が
NOxを吸蔵するに先立って排ガス中のNOとO2とを反
応させてNO2を発生させたり、一旦吸蔵されたNOx
放出された際に、そのNOxを排ガス中の可燃成分と反
応させて無害化させる。触媒層の構成材料としては、前
記のようなNOx吸蔵成分や貴金属を高分散に担持させ
るため、γAl23のような比表面積の大きな耐熱性無
機酸化物を用いるのが好ましい。
【0091】 更にまた、本発明においては、触媒成分
として用いるアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属
と反応しやすく、担体の主要構成材料よりもこれらと優
先的に反応する物質(以下、このような物質を「アンカ
ー物質」と呼ぶ。)を、触媒層中に(例えば触媒層の最
下層として)共存させておくのも好ましい。このように
しておくことにより、触媒体が使用中に高温に晒されて
も、触媒層中のアルカリ金属やアルカリ土類金属は優先
的にアンカー物質と反応し、担体との反応が抑えられる
ため、結果的に担体の劣化が抑止される。
【0092】 触媒成分として用いるアルカリ金属及び
/又はアルカリ土類金属の中でも、K、Li、Na、C
aが特に担体を劣化させるので、これらが用いられる場
合には、これらと優先的に反応する物質をアンカー物質
として使用するのが好ましい。具体的には、担体の材質
にもよるが、B、Al、Si、P、S、Cl、Ti、
V、Cr、Mn、Ga、Ge、As、Se、Br、Z
r、Mo、Sn、Sb、I、W等が挙げられる。
【0093】 触媒体層中に存在させるアンカー物質の
量は、共存するLi、K、Na、Ca等のアルカリ金属
及び/又はアルカリ土類金属と反応して化合物を生成す
る当量を基準として、その0.05〜10倍の範囲とす
ることが好ましく、更に0.1〜5倍の範囲とすると一
層好ましい。この場合、共存するアルカリ金属及び/又
はアルカリ土類金属の量は、触媒体単位体積当たりで判
断するのが妥当である。0.05倍未満では担体劣化抑
止効果が無く、10倍を超えると効果が頭打ちとなる。
また、0.1倍未満では担体劣化抑止効果が小さく、5
倍を超えると効果の割に高コストとなる。
【0094】 また、アンカー物質の絶対量としては、
アンカー物質元素基準で、触媒体単位体積当たり0.5
〜100g/Lが好ましい。0.5g/L未満では担体
劣化抑止効果が小さく、100g/Lを超えてNOx
蔵触媒と同一担体に担持すると、ハニカム担体を用いた
場合にはセルの目詰まりが懸念される。なお、担体劣化
抑止効果、コスト、担持性等の総合的な観点からは、触
媒体単位体積当たり2〜80g/Lとすることがより好
ましく、10〜70g/Lとすることが更に好ましい。
【0095】
【実施例】 以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。
【0096】[K含有NOx吸蔵触媒ウォッシュコート
用スラリーの調製]市販のγAl23粉末(比表面積:
200m2/g)を、(NH3)2Pt(NO2) 2水溶液とK
NO3水溶液とを混合した溶液に浸漬し、ポットミルに
て2時間攪拌した後、水分を蒸発乾固させ、乾式解砕し
て600℃で3時間電気炉焼成した。こうして得られた
(Pt+K)-predopedγAl23粉末に、Al23ゾル
と水分を添加し、再びポットミルにて湿式粉砕すること
により、K含有NOx吸蔵触媒ウォッシュコート用スラ
リー(以下、「K触媒スラリー」と言う。)を調製し
た。γAl23とPt及びKとの量関係は、ハニカム担
体にスラリーをウォッシュコートし最終的に焼成を経た
段階で、K触媒担持量が100g/L(ハニカム体積あ
たり)である場合に、Ptが30g/cft(1.06
g/L)(ハニカム体積あたり、Pt元素ベースの重
量)、Kが20g/L(ハニカム体積あたり、K元素ベ
ースの重量)となるよう、混合浸漬の段階で調整した。
Al23ゾルの添加量は、その固形分が、Al23換算
で、全Al23の5重量%となる量とし、水分について
はスラリーがウォッシュコートしやすい粘性となるよ
う、適宜添加した。
【0097】[サンプル調製] (実施例1)コージェライトハニカム担体(隔壁厚さ:
165μm、セル密度:400cpsi(62セル/c
2)、気孔率:35%、GSA:27.3cm2/cm
3)に前記K触媒スラリーをウォッシュコートして乾燥
する工程を、K触媒担持量が100g/Lとなるまで、
必要に応じて繰り返した。その後、電気炉にて600℃
で1時間焼成し、K含有NOx吸蔵触媒体1を得た。
【0098】(実施例2)コージェライトハニカム担体
(隔壁厚さ:165μm、セル密度:400cpsi
(62セル/cm2)、気孔率:25%、GSA:2
7.3cm2/cm3)に前記K触媒スラリーをウォッシ
ュコートして乾燥する工程を、K触媒担持量が100g
/Lとなるまで、必要に応じて繰り返した。その後、電
気炉にて600℃で1時間焼成し、K含有NOx吸蔵触
媒体2を得た。
【0099】(実施例3)コージェライトハニカム担体
(隔壁厚さ:165μm、セル密度:400cpsi
(62セル/cm2)、気孔率:5%、GSA:27.
3cm2/cm3)に前記K触媒スラリーをウォッシュコ
ートして乾燥する工程を、K触媒担持量が100g/L
となるまで、必要に応じて繰り返した。その後、電気炉
にて600℃で1時間焼成し、K含有NOx吸蔵触媒体
3を得た。
【0100】(実施例4)まず、コージェライトハニカ
ム担体(隔壁厚さ:165μm、セル密度:400cp
si(62セル/cm2)、気孔率:35%、GSA:
27.3cm2/cm3)を、市販のAl23ゾルに浸漬
した。セル内の余分な液を吹き払った後、担体を乾燥し
た。Al23ゾルのコート量は、焼成後に20g/L
(ハニカム担体体積)となるよう調整した。一度の浸漬
及び乾燥で所望のコート量に不足である場合には、到達
するまで浸漬及び乾燥の工程を繰り返した。得られたハ
ニカム担体を電気炉にて1150℃で3時間焼成した。
焼成後、このハニカム担体に前記K触媒スラリーをウォ
ッシュコートして乾燥する工程を、K触媒担持量が10
0g/Lとなるまで、必要に応じて繰り返した。その
後、再び電気炉にて600℃で1時間焼成し、K含有N
x吸蔵触媒体4を得た。
【0101】(実施例5)まず、コージェライトハニカ
ム担体(隔壁厚さ:165μm、セル密度:400cp
si(62セル/cm2)、気孔率:35%、GSA:
27.3cm2/cm3)を、市販のAl23ゾルに浸漬
した。セル内の余分な液を吹き払った後、担体を乾燥し
た。Al23ゾルのコート量は、焼成後に40g/L
(ハニカム担体体積)となるよう調整した。一度の浸漬
及び乾燥で所望のコート量に不足である場合には、到達
するまで浸漬及び乾燥の工程を繰り返した。得られたハ
ニカム担体を電気炉にて1150℃で3時間焼成した。
焼成後、このハニカム担体に前記K触媒スラリーをウォ
ッシュコートして乾燥する工程を、K触媒担持量が10
0g/Lとなるまで、必要に応じて繰り返した。その
後、再び電気炉にて600℃で1時間焼成し、K含有N
x吸蔵触媒体5を得た。
【0102】(実施例6)まず、コージェライトハニカ
ム担体(隔壁厚さ:165μm、セル密度:400cp
si(62セル/cm2)、気孔率:35%、GSA:
27.3cm2/cm3)を、市販のAl23ゾルに浸漬
した。セル内の余分な液を吹き払った後、担体を乾燥し
た。Al23ゾルのコート量は、焼成後に80g/L
(ハニカム担体体積)となるよう調整した。一度の浸漬
及び乾燥で所望のコート量に不足である場合には、到達
するまで浸漬及び乾燥の工程を繰り返した。得られたハ
ニカム担体を電気炉にて1150℃で3時間焼成した。
焼成後、このハニカム担体に前記K触媒スラリーをウォ
ッシュコートして乾燥する工程を、K触媒担持量が10
0g/Lとなるまで、必要に応じて繰り返した。その
後、再び電気炉にて600℃で1時間焼成し、K含有N
x吸蔵触媒体6を得た。
【0103】(実施例7)まず、コージェライトハニカ
ム担体隔壁厚さ:165μm、セル密度:400cps
i(62セル/cm2)、気孔率:35%、GSA:2
7.3cm2/cm 3)を、市販のSiO2ゾルに浸漬し
た。セル内の余分な液を吹き払った後、担体を乾燥し
た。SiO2ゾルのコート量は、焼成後に50g/L
(ハニカム担体体積)となるよう調整した。一度の浸漬
及び乾燥で所望のコート量に不足である場合には、到達
するまで浸漬及び乾燥の工程を繰り返した。得られたハ
ニカム担体を電気炉にて700℃ で3時間焼成した。
焼成後、このハニカム担体に前記K触媒スラリーをウォ
ッシュコートして乾燥する工程を、K触媒担持量が10
0g/Lとなるまで、必要に応じて繰り返した。その
後、再び電気炉にて600℃で1時間焼成し、K含有N
x吸蔵触媒体7を得た。
【0104】(実施例8)コージェライトハニカム担体
(隔壁厚さ:165μm、セル密度:400cpsi
(62セル/cm2)、気孔率:45%、GSA:2
7.3cm2/cm3)に前記K触媒スラリーをウォッシ
ュコートして乾燥する工程を、K触媒担持量が100g
/Lとなるまで、必要に応じて繰り返した。その後、電
気炉にて600℃で1時間焼成し、K含有NOx吸蔵触
媒体8を得た。
【0105】(実施例9)まず、コージェライトハニカ
ム担体(隔壁厚さ:63.5μm、セル密度:900c
psi(140セル/cm2)、気孔率:35%、GS
A:43.7cm2/cm3)を、市販のAl23ゾルに
浸漬した。セル内の余分な液を吹き払った後、担体を乾
燥した。Al23ゾルのコート量は、焼成後に100g
/L(ハニカム担体体積)となるよう調整した。一度の
浸漬及び乾燥で所望のコート量に不足である場合には、
到達するまで浸漬及び乾燥の工程を繰り返した。得られ
たハニカム担体を電気炉にて1150℃で3時間焼成し
た。焼成後、このハニカム担体に前記K触媒スラリーを
ウォッシュコートして乾燥する工程を、K触媒担持量が
100g/Lとなるまで、必要に応じて繰り返した。そ
の後、再び電気炉にて600℃で1時間焼成し、K含有
NOx吸蔵触媒体9を得た。
【0106】(実施例10)まず、コージェライトハニ
カム担体(隔壁厚さ:63.5μm、セル密度:900
cpsi(140セル/cm2)、気孔率:35%、G
SA:43.7cm2/cm3)を、市販のAl23ゾル
に浸漬した。セル内の余分な液を吹き払った後、担体を
乾燥した。Al23ゾルのコート量は、焼成後に80g
/L(ハニカム担体体積)となるよう調整した。一度の
浸漬及び乾燥で所望のコート量に不足である場合には、
到達するまで浸漬及び乾燥の工程を繰り返した。得られ
たハニカム担体を電気炉にて1150℃で3時間焼成し
た。焼成後、このハニカム担体に前記K触媒スラリーを
ウォッシュコートして乾燥する工程を、K触媒担持量が
100g/Lとなるまで、必要に応じて繰り返した。そ
の後、再び電気炉にて600℃で1時間焼成し、K含有
NOx吸蔵触媒体10を得た。
【0107】(実施例11)コージェライトハニカム担
体(隔壁厚さ:63.5μm、セル密度:900cps
i(140セル/cm2)、気孔率:35%、GSA:
43.7cm2/cm 3)に前記K触媒スラリーをウォッ
シュコートして乾燥する工程を、K触媒担持量が100
g/Lとなるまで、必要に応じて繰り返した。その後、
電気炉にて600℃で1時間焼成し、K含有NOx吸蔵
触媒体11を得た。
【0108】(実施例12)まず、コージェライトハニ
カム担体(隔壁厚さ:165μm、セル密度:400c
psi(62セル/cm2)、気孔率:35%、GS
A:27.3cm2/cm3)を、市販のSiO2ゾルに
浸漬した。セル内の余分な液を吹き払った後、担体を乾
燥した。SiO2ゾルのコート量は、焼成後に40g/
L(ハニカム担体体積)となるよう調整した。一度の浸
漬及び乾燥で所望のコート量に不足である場合には、到
達するまで浸漬及び乾燥の工程を繰り返した。その後、
更に市販のAl23ゾルを同様にしてコーティングし
た。Al23ゾルのコート量は、焼成後に40g/L
(ハニカム担体体積)となるよう調整した。得られたハ
ニカム担体を電気炉にて700℃ で3時間焼成した。
焼成後、このハニカム担体に前記K触媒スラリーをウォ
ッシュコートして乾燥する工程を、K触媒担持量が10
0g/Lとなるまで、必要に応じて繰り返した。その
後、再び電気炉にて600℃で1時間焼成し、K含有N
x吸蔵触媒体12を得た。
【0109】(実施例13)アルミナハニカム担体(隔
壁厚さ:165μm、セル密度:400cpsi(62
セル/cm2)、気孔率:35%、GSA:27.3c
2/cm3)に前記K触媒スラリーをウォッシュコート
して乾燥する工程を、K触媒担持量が100g/Lとな
るまで、必要に応じて繰り返した。その後、電気炉にて
600℃で1時間焼成し、K含有NOx吸蔵触媒体13
を得た。
【0110】(実施例14)コージェライトでムライト
粒子を結合させた材料からなるハニカム担体(隔壁厚
さ:165μm、セル密度:400cpsi(62セル
/cm2)、気孔率:10%、GSA:27.3cm2
cm3)に前記K触媒スラリーをウォッシュコートして
乾燥する工程を、K触媒担持量が100g/Lとなるま
で、必要に応じて繰り返した。その後、電気炉にて60
0℃で1時間焼成し、K含有NOx吸蔵触媒体14を得
た。
【0111】(実施例15)K触媒スラリーの調製時に
おいて、K触媒担持量が100g/L(ハニカム体積あ
たり)である場合に、Kが8g/L(ハニカム体積あた
り、K元素ベースの重量)となるよう調整した以外は前
記実施例1と同様にしてK含有NOx吸蔵触媒体15を
得た。
【0112】(比較例)コージェライトハニカム担体
(隔壁厚さ:88.9μm、セル密度:400cpsi
(62セル/cm2)、気孔率:45%、GSA:3
5.1cm2/cm3)に前記K触媒スラリーをウォッシ
ュコートして乾燥する工程を、K触媒担持量が100g
/Lとなるまで、必要に応じて繰り返した。その後、電
気炉にて600℃で1時間焼成し、K含有NOx吸蔵触
媒体16を得た。
【0113】[担体の全細孔容積及び気孔率の測定]前
記K含有NOx吸蔵触媒体1〜16について、K触媒ス
ラリーをウォッシュコートする前に、水銀圧入法にて担
体の全細孔容積を測定し、全細孔容積から、前述の式を
用いて気孔率を算出した。その算出結果を表1に示す。
【0114】[耐久試験]前記K含有NOx吸蔵触媒体
1〜16を、電気炉にて、水分を10%共存させなが
ら、850℃で30時間加速耐久した。
【0115】[担体劣化抑止効果の評価]耐久試験後の
K含有NOx吸蔵触媒体1〜16について、外観観察及
び電子顕微鏡を用いてクラックの発生状況を調査した。
また、テストピースを切り出して初期及び耐久後の抗折
強度を測定し、初期の抗折強度に対する耐久試験後の抗
折強度の低下率を求めた。それらの結果を表1に示す。
【0116】
【表1】
【0117】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明の触媒体
及び本発明の触媒体用担体を用いて作製された触媒体に
おいては、触媒層中に含まれるアルカリ金属及び/又は
アルカリ土類金属の担体内部への侵入が抑えられるとと
もに、高い初期強度が得られる。そして、その結果、当
該アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属による担体
の劣化が抑止され、触媒担体として必要な強度とNOx
吸蔵能を長期に渡って維持できる。
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 純一 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 Fターム(参考) 4D048 AA06 AB02 BA01Y BA02Y BA03X BA10X BA14X BA15Y BA30X BA31Y BA33Y BA41X BB02 BB17 EA04 4G069 AA01 AA03 AA08 AA12 BA01A BA01B BA13A BB02A BB02B BC01A BC02A BC03A BC03B BC04A BC08A BC09A BC13A BC13B BC71A BC72A BC75A BC75B CA01 CA03 CA08 CA13 EA18 EA19 EB12X EB12Y EB15X EB15Y EC27 ED03 ED06 FA03 FB15 FB20 FB23 FC08

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金
    属を含有する触媒層を担体に担持してなる触媒体におい
    て、 前記担体の気孔率が40%以下であることを特徴とする
    触媒体。
  2. 【請求項2】 前記担体が、気孔率10%を超える素担
    体にコート材をコーティングすることにより、担体の気
    孔率を前記素担体の気孔率以下となるよう調整したもの
    である請求項1記載の触媒体。
  3. 【請求項3】 アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金
    属を含有する触媒層をハニカム担体に担持してなる触媒
    体において、 前記ハニカム担体の気孔率をA(%)とし、前記ハニカ
    ム担体の貫通孔を仕切る隔壁の厚さをB(μm)とした
    とき、それらが下式(1)の関係を満たすことを特徴と
    する触媒体。 【数1】A≦B×0.5 ……(1)
  4. 【請求項4】 アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金
    属を含有する触媒層をハニカム担体に担持してなる触媒
    体において、 前記ハニカム担体の気孔率をA(%)とし、前記ハニカ
    ム担体の貫通孔を仕切る隔壁の厚さをB(μm)とした
    とき、それらが下式(2)の関係を満たすことを特徴と
    する触媒体。 【数2】A≦B×0.25 ……(2)
  5. 【請求項5】 アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金
    属を含有する触媒層を担体に担持してなる触媒体におい
    て、 前記担体の気孔率をC(%)とし、前記触媒層中に含有
    されるアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の担体
    体積1リットルあたりの元素重量をD(g/L)とした
    とき、それらが下式(3)の関係を満たすことを特徴と
    する触媒体。 【数3】C≦(1/D)×600 ……(3)
  6. 【請求項6】 アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金
    属を含有する触媒層を担体に担持してなる触媒体におい
    て、 前記担体の気孔率をC(%)とし、前記触媒層中に含有
    されるアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の担体
    体積1リットルあたりの元素重量をD(g/L)とした
    とき、それらが下式(4)の関係を満たすことを特徴と
    する触媒体。 【数4】C≦(1/D)×400 ……(4)
  7. 【請求項7】 アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金
    属を含有する触媒層を、素担体にコート材をコーティン
    グしてなる担体に担持してなる触媒体において、前記コ
    ート材の固定化後における担体体積1リットルあたりの
    コート材重量をE(g/L)とし、前記素担体のコート
    材をコーティングする前の気孔率をF(%)としたと
    き、それらが下式(5)の関係を満たすことを特徴とす
    る触媒体。 【数5】E≧F ……(5)
  8. 【請求項8】 アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金
    属を含有する触媒層を、素担体にコート材をコーティン
    グしてなる担体に担持してなる触媒体において、前記コ
    ート材の固定化後における担体体積1リットルあたりの
    コート材重量をE(g/L)とし、前記素担体のコート
    材をコーティングする前の気孔率をF(%)としたと
    き、それらが下式(6)の関係を満たすことを特徴とす
    る触媒体。 【数6】E≧F×1.5 ……(6)
  9. 【請求項9】 アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金
    属を含有する触媒層を、素担体にコート材をコーティン
    グしてなる担体に担持してなる触媒体において、 前記コート材の固定化後における担体体積1リットルあ
    たりのコート材重量をE(g/L)とし、前記素担体の
    コート材をコーティングする前の幾何学的表面積(GS
    A)をG(cm2/cm3)としたとき、それらが下式
    (7)の関係を満たすことを特徴とする触媒体。 【数7】E≧G ……(7)
  10. 【請求項10】 アルカリ金属及び/又はアルカリ土類
    金属を含有する触媒層を、素担体にコート材をコーティ
    ングしてなる担体に担持してなる触媒体において、 前記コート材の固定化後における担体体積1リットルあ
    たりのコート材重量をE(g/L)とし、前記素担体の
    コート材をコーティングする前の幾何学的表面積(GS
    A)をG(cm2/cm3)としたとき、それらが下式
    (8)の関係を満たすことを特徴とする触媒体。 【数8】E≧G×1.5 ……(8)
  11. 【請求項11】 アルカリ金属及び/又はアルカリ土類
    金属を含有する触媒層を、素担体にコート材をコーティ
    ングしてなる担体に担持してなる触媒体において、 前記コート材の固定化後における担体体積1リットルあ
    たりのコート材重量をE(g/L)とし、前記素担体の
    コート材をコーティングする前の気孔率をF(%)と
    し、前記素担体のコート材をコーティングする前の幾何
    学的表面積(GSA)をG(cm2/cm3)としたと
    き、それらが下式(9)の関係を満たすことを特徴とす
    る触媒体。 【数9】E≧F×G×1/30 ……(9)
  12. 【請求項12】 前記担体の熱膨張係数が8.0×10
    -6/℃以下である請求項1ないし11の何れか一項に記
    載の触媒体。
  13. 【請求項13】 前記触媒層がK、Na、Liの内の少
    なくとも一種を含有する請求項1ないし11の何れか一
    項に記載の触媒体。
  14. 【請求項14】 前記担体がハニカム担体である請求項
    1、2及び5ないし11のうちの何れか一項に記載の触
    媒体。
  15. 【請求項15】 前記担体の主要構成材料がコージェラ
    イトである請求項1ないし11の何れか一項に記載の触
    媒体。
  16. 【請求項16】 前記担体が構成材料としてコージェラ
    イトを10%以上含むものである請求項1ないし11の
    何れか一項に記載の触媒体。
  17. 【請求項17】 前記触媒層中に、Pt、Pd及びRh
    の内の少なくとも一種の貴金属が含有された請求項1な
    いし11の何れか一項に記載の触媒体。
  18. 【請求項18】 触媒層を担持するための担体におい
    て、 気孔率10%を超える素担体にコート材をコーティング
    することにより、コーティング後の気孔率が前記素担体
    の気孔率以下となるよう調整したことを特徴とする触媒
    体用担体。
  19. 【請求項19】 触媒層を担持するためのハニカム形状
    を有する担体において、 前記担体の気孔率をA(%)とし、前記担体の貫通孔を
    仕切る隔壁の厚さをB(μm)としたとき、それらが下
    式(10)の関係を満たすことを特徴とする触媒体用担
    体。 【数10】A≦B×0.5 ……(10)
  20. 【請求項20】 触媒層を担持するためのハニカム形状
    を有する担体において、 前記担体の気孔率をA(%)とし、前記担体の貫通孔を
    仕切る隔壁の厚さをB(μm)としたとき、それらが下
    式(11)の関係を満たすことを特徴とする触媒体用担
    体。 【数11】A≦B×0.25 ……(11)
  21. 【請求項21】 触媒層を担持するための、素担体にコ
    ート材をコーティングしてなる担体において、 前記コート材の固定化後における担体体積1リットルあ
    たりのコート材重量をE(g/L)とし、前記素担体の
    コート材をコーティングする前の気孔率をF(%)とし
    たとき、それらが下式(12)の関係を満たすことを特
    徴とする触媒体用担体。 【数12】E≧F ……(12)
  22. 【請求項22】 触媒層を担持するための、素担体にコ
    ート材をコーティングしてなる担体において、 前記コート材の固定化後における担体体積1リットルあ
    たりのコート材重量をE(g/L)とし、前記素担体の
    コート材をコーティングする前の気孔率をF(%)とし
    たとき、それらが下式(13)の関係を満たすことを特
    徴とする触媒体用担体。 【数13】E≧F×1.5 ……(13)
  23. 【請求項23】 触媒層を担持するための、素担体にコ
    ート材をコーティングしてなる担体において、 前記コート材の固定化後における担体体積1リットルあ
    たりのコート材重量をE(g/L)とし、前記素担体の
    コート材をコーティングする前の幾何学的表面積(GS
    A)をG(cm2/cm3)としたとき、それらが下式
    (14)の関係を満たすことを特徴とする触媒体用担
    体。 【数14】E≧G ……(14)
  24. 【請求項24】 触媒層を担持するための、素担体にコ
    ート材をコーティングしてなる担体において、 前記コート材の固定化後における担体体積1リットルあ
    たりのコート材重量をE(g/L)とし、前記素担体の
    コート材をコーティングする前の幾何学的表面積(GS
    A)をG(cm2/cm3)としたとき、それらが下式
    (15)の関係を満たすことを特徴とする触媒体用担
    体。 【数15】E≧G×1.5 ……(15)
  25. 【請求項25】 触媒層を担持するための、素担体にコ
    ート材をコーティングしてなる担体において、 前記コート材の固定化後における担体体積1リットルあ
    たりのコート材重量をE(g/L)とし、前記素担体の
    コート材をコーティングする前の気孔率をF(%)と
    し、前記素担体のコート材をコーティングする前の幾何
    学的表面積(GSA)をG(cm2/cm3)としたと
    き、それらが下式(16)の関係を満たすことを特徴と
    する触媒体用担体。 【数16】E≧F×G×1/30 ……(16)
  26. 【請求項26】 熱膨張係数が8.0×10-6/℃以下
    である請求項18ないし25の何れか一項に記載の触媒
    体用担体。
  27. 【請求項27】 ハニカム担体である請求項18及び2
    1ないし25のうちの何れか一項に記載の触媒体用担
    体。
  28. 【請求項28】 主要構成材料がコージェライトである
    請求項18ないし25の何れか一項に記載の触媒体用担
    体。
  29. 【請求項29】 構成材料としてコージェライトを10
    %以上含むものである請求項18ないし25の何れか一
    項に記載の触媒体用担体。
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