JP2003204665A - ステップモータ - Google Patents
ステップモータInfo
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- JP2003204665A JP2003204665A JP2002000306A JP2002000306A JP2003204665A JP 2003204665 A JP2003204665 A JP 2003204665A JP 2002000306 A JP2002000306 A JP 2002000306A JP 2002000306 A JP2002000306 A JP 2002000306A JP 2003204665 A JP2003204665 A JP 2003204665A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pole
- pole teeth
- rotating body
- pole tooth
- yoke
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Valve Device For Special Equipments (AREA)
- Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 極歯の付根部における磁気飽和を招くことな
く、隣接する極歯間の磁束の短絡を防止し、永久磁石ブ
ロックに作用する磁力を効率良く高める。 【解決手段】 外側極歯ヨーク34の極歯34aと中間
極歯ヨーク36の径方向外向きの極歯36aによって構
成される外側極歯対と、中間極歯ヨーク36の径方向内
向きの極歯36bと内側極歯ヨーク35の極歯35aに
よって構成される内側極歯対の磁極を変化させ、永久磁
石ブロック29を極歯ヨーク34〜36に対して相対回
転させる。このようなステップモータにおいて、極歯3
4a,35a,36a,36bの肉厚を先端部a1側が
付根部a2側よりも薄肉になるように設定した。対を成
す極歯34a,36a、36b,35aは薄肉の先端部
a1と厚肉の付根部a2とで対峙する。これにより、極歯
の付根部a2の断面積を大きくしたまま隣接する極歯間
の磁束の短絡を防止することが可能となる。
く、隣接する極歯間の磁束の短絡を防止し、永久磁石ブ
ロックに作用する磁力を効率良く高める。 【解決手段】 外側極歯ヨーク34の極歯34aと中間
極歯ヨーク36の径方向外向きの極歯36aによって構
成される外側極歯対と、中間極歯ヨーク36の径方向内
向きの極歯36bと内側極歯ヨーク35の極歯35aに
よって構成される内側極歯対の磁極を変化させ、永久磁
石ブロック29を極歯ヨーク34〜36に対して相対回
転させる。このようなステップモータにおいて、極歯3
4a,35a,36a,36bの肉厚を先端部a1側が
付根部a2側よりも薄肉になるように設定した。対を成
す極歯34a,36a、36b,35aは薄肉の先端部
a1と厚肉の付根部a2とで対峙する。これにより、極歯
の付根部a2の断面積を大きくしたまま隣接する極歯間
の磁束の短絡を防止することが可能となる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の装置におい
て回転用のアクチュエータとして用いられるステップモ
ータに関する。
て回転用のアクチュエータとして用いられるステップモ
ータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、PM型ステップモータとして、例
えば、特開平7-39130号公報に記載されるような
ものが案出されている。
えば、特開平7-39130号公報に記載されるような
ものが案出されている。
【0003】このステップモータは、径方向内向きの複
数の極歯を有する環状平板状の外側極歯ヨークと、径方
向外向きの複数の極歯を有する環状平板状の内側極歯ヨ
ークの間に、外向き極歯と内向き極歯を複数有する同じ
く環状平板状の中間極歯ヨークを配置し、これらの極歯
ヨークの歯群に一対の電磁コイルによって適宜磁界を生
じさせることにより、極歯ヨークに対向して配置された
永久磁石ブロックを回転させるようになっている。具体
的には、外側極歯ヨークと中間極歯ヨーク、中間極歯ヨ
ークと内側極歯ヨークの各対向する側の極歯が夫々外側
極歯対と内側極歯対を成し、これらの極歯対に生じる磁
極を両電磁コイルの通電制御によって適宜変え、それに
よって永久磁石ブロックに作用する磁気的吸引反発力を
円周方向に沿って変化させるようになっている。
数の極歯を有する環状平板状の外側極歯ヨークと、径方
向外向きの複数の極歯を有する環状平板状の内側極歯ヨ
ークの間に、外向き極歯と内向き極歯を複数有する同じ
く環状平板状の中間極歯ヨークを配置し、これらの極歯
ヨークの歯群に一対の電磁コイルによって適宜磁界を生
じさせることにより、極歯ヨークに対向して配置された
永久磁石ブロックを回転させるようになっている。具体
的には、外側極歯ヨークと中間極歯ヨーク、中間極歯ヨ
ークと内側極歯ヨークの各対向する側の極歯が夫々外側
極歯対と内側極歯対を成し、これらの極歯対に生じる磁
極を両電磁コイルの通電制御によって適宜変え、それに
よって永久磁石ブロックに作用する磁気的吸引反発力を
円周方向に沿って変化させるようになっている。
【0004】尚、前記永久磁石ブロックの極歯ヨークの
極歯に対峙する側の面には異磁極が円周方向に沿って交
互になるように着磁されている。また、各極歯ヨークの
極歯は夫々環状の基部から径方向に一定厚みで連続して
延び、相手極歯ヨークの隣接する極歯間に設定絶縁ギャ
ップをもって配置されている。
極歯に対峙する側の面には異磁極が円周方向に沿って交
互になるように着磁されている。また、各極歯ヨークの
極歯は夫々環状の基部から径方向に一定厚みで連続して
延び、相手極歯ヨークの隣接する極歯間に設定絶縁ギャ
ップをもって配置されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この種のステップモー
タの場合、極歯ヨークの極歯から永久磁石ブロックに作
用する磁力を高めるための手段として、隣接する極歯間
における磁束の短絡をより少なくすることが考えられて
おり、上記のステップモータにおいては、各極歯の厚み
が一定厚みであることから、極歯全体の厚みをより薄く
することが検討されている。
タの場合、極歯ヨークの極歯から永久磁石ブロックに作
用する磁力を高めるための手段として、隣接する極歯間
における磁束の短絡をより少なくすることが考えられて
おり、上記のステップモータにおいては、各極歯の厚み
が一定厚みであることから、極歯全体の厚みをより薄く
することが検討されている。
【0006】しかしながら、この従来のステップモータ
の場合、極歯の厚みを全体的に薄くすると、隣接する極
歯の対向面積が小さくなって極歯を通しての直接的な磁
束の短絡は生じ難くなるものの、各極歯の付根部分の断
面積が小さくなることから、その部分で磁気飽和を生じ
易くなる。つまり、永久磁石ブロックから各極歯には両
者の対向面全域から各極歯に磁束が流れ込むため、各極
歯の付根部分には流れ込んだ磁束が集中し易く、その部
分の断面積が小さいと磁気飽和を起こす可能性が高くな
る。したがって、従来のステップモータにおいては、極
歯間の磁束の短絡と磁気飽和とを考慮して極歯の厚みを
設定しなければならず、このことがネックとなり、永久
磁石ブロックに作用する磁力を効率良く高めることがで
きなかった。
の場合、極歯の厚みを全体的に薄くすると、隣接する極
歯の対向面積が小さくなって極歯を通しての直接的な磁
束の短絡は生じ難くなるものの、各極歯の付根部分の断
面積が小さくなることから、その部分で磁気飽和を生じ
易くなる。つまり、永久磁石ブロックから各極歯には両
者の対向面全域から各極歯に磁束が流れ込むため、各極
歯の付根部分には流れ込んだ磁束が集中し易く、その部
分の断面積が小さいと磁気飽和を起こす可能性が高くな
る。したがって、従来のステップモータにおいては、極
歯間の磁束の短絡と磁気飽和とを考慮して極歯の厚みを
設定しなければならず、このことがネックとなり、永久
磁石ブロックに作用する磁力を効率良く高めることがで
きなかった。
【0007】そこで本発明は、極歯の付根部における磁
気飽和を招くことなく、隣接する極歯間の磁束の短絡を
防止できるようにして、永久磁石ブロックに作用する磁
力を効率良く高めることのできるステップモータを提供
しようとするものである。
気飽和を招くことなく、隣接する極歯間の磁束の短絡を
防止できるようにして、永久磁石ブロックに作用する磁
力を効率良く高めることのできるステップモータを提供
しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ための手段として、本発明は、環状の基部から複数の極
歯が延出して成る極歯ヨークを複数有し、対を成す極歯
ヨークの極歯が相反方向から延出し円周方向に沿って交
互になるように配置されたヨークブロックと、このヨー
クブロックの各極歯に磁極を生じさせるための複数のコ
イル巻線を有する電磁コイルブロックと、異磁極が円周
方向に沿って交互に配置されるように着磁され、磁極面
が前記極歯ヨークの極歯に対峙するように回転可能に設
けられた永久磁石ブロックと、を備え、前記電磁コイル
ブロックの複数のコイル巻線に対する通電方向を所定パ
ターンで変化させることにより、各極歯ヨークの極歯に
生じる磁極を変化させて永久磁石ブロックを前記極歯ヨ
ークに対して相対回転させるステップモータにおいて、
前記対を成す極歯のうちの少なくとも一組のものを、極
歯の先端部が付根部よりも薄肉になるように形成した。
この発明の場合、対を成す前記極歯は相互に薄肉の先端
部と厚肉の付根部とで対峙することとなるため、極歯の
付根部の断面積を小さくすることなく極歯間の磁束の短
絡を防止することが可能となる。
ための手段として、本発明は、環状の基部から複数の極
歯が延出して成る極歯ヨークを複数有し、対を成す極歯
ヨークの極歯が相反方向から延出し円周方向に沿って交
互になるように配置されたヨークブロックと、このヨー
クブロックの各極歯に磁極を生じさせるための複数のコ
イル巻線を有する電磁コイルブロックと、異磁極が円周
方向に沿って交互に配置されるように着磁され、磁極面
が前記極歯ヨークの極歯に対峙するように回転可能に設
けられた永久磁石ブロックと、を備え、前記電磁コイル
ブロックの複数のコイル巻線に対する通電方向を所定パ
ターンで変化させることにより、各極歯ヨークの極歯に
生じる磁極を変化させて永久磁石ブロックを前記極歯ヨ
ークに対して相対回転させるステップモータにおいて、
前記対を成す極歯のうちの少なくとも一組のものを、極
歯の先端部が付根部よりも薄肉になるように形成した。
この発明の場合、対を成す前記極歯は相互に薄肉の先端
部と厚肉の付根部とで対峙することとなるため、極歯の
付根部の断面積を小さくすることなく極歯間の磁束の短
絡を防止することが可能となる。
【0009】前記極歯は先端に向かうほど薄肉となるテ
ーパ形状にすることが好ましく、こうすることにより、
極歯の付根部から先端部にかけての磁気抵抗が滑らかに
変化し、永久磁石ブロックとの間に生じる磁力が極歯全
域に亙って均一化され易くなる。
ーパ形状にすることが好ましく、こうすることにより、
極歯の付根部から先端部にかけての磁気抵抗が滑らかに
変化し、永久磁石ブロックとの間に生じる磁力が極歯全
域に亙って均一化され易くなる。
【0010】また、前記極歯は複数の板状部材を積層し
て構成し、その極歯における板状部材の積層枚数を、先
端部側が付根部側よりも少なくなるようにしても良い。
この場合、極歯ヨークの製造が容易になり、製造コスト
の増大を招くことなく磁力の増大を図ることが可能とな
る。
て構成し、その極歯における板状部材の積層枚数を、先
端部側が付根部側よりも少なくなるようにしても良い。
この場合、極歯ヨークの製造が容易になり、製造コスト
の増大を招くことなく磁力の増大を図ることが可能とな
る。
【0011】また、本発明は、内燃機関のクランクシャ
フトによって回転駆動する駆動回転体と、カムシャフト
若しくは同シャフトに結合された別体部材から成り、前
記駆動回転体から動力を伝達される従動回転体と、前記
駆動回転体と従動回転体のいずれか一方に設けられた径
方向ガイドと、前記駆動回転体と従動回転体に対して相
対回転可能に設けられ、前記径方向ガイドに対峙する側
の面に渦巻き状ガイドを有する中間回転体と、前記径方
向ガイドと渦巻き状ガイドに変位可能に案内係合される
可動案内部と、前記駆動回転体と従動回転体のいずれか
他方のものの回転中心から離間した部位と前記可動案内
部とを揺動可能に連結するリンクと、を備えた内燃機関
のバルブタイミング制御装置において、前記中間回転体
に駆動回転体及び従動回転体に対する相対的な回動操作
力を付与する操作力付与手段に用いる場合に好適であ
る。即ち、本発明のステップモータは、極歯ヨークの径
の増大等の招くことなく、大きな磁力でもって中間回転
体に確実な回動操作力を付与することができるため、車
載性を犠牲にすることなく駆動回転体と従動回転体の回
転位相を正確、かつ確実に変更することができる。
フトによって回転駆動する駆動回転体と、カムシャフト
若しくは同シャフトに結合された別体部材から成り、前
記駆動回転体から動力を伝達される従動回転体と、前記
駆動回転体と従動回転体のいずれか一方に設けられた径
方向ガイドと、前記駆動回転体と従動回転体に対して相
対回転可能に設けられ、前記径方向ガイドに対峙する側
の面に渦巻き状ガイドを有する中間回転体と、前記径方
向ガイドと渦巻き状ガイドに変位可能に案内係合される
可動案内部と、前記駆動回転体と従動回転体のいずれか
他方のものの回転中心から離間した部位と前記可動案内
部とを揺動可能に連結するリンクと、を備えた内燃機関
のバルブタイミング制御装置において、前記中間回転体
に駆動回転体及び従動回転体に対する相対的な回動操作
力を付与する操作力付与手段に用いる場合に好適であ
る。即ち、本発明のステップモータは、極歯ヨークの径
の増大等の招くことなく、大きな磁力でもって中間回転
体に確実な回動操作力を付与することができるため、車
載性を犠牲にすることなく駆動回転体と従動回転体の回
転位相を正確、かつ確実に変更することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
に基づいて説明する。
【0013】この実施形態は本発明にかかるステップモ
ータ4を内燃機関のバルブタイミング制御装置のアクチ
ュエータ部分(操作力付与手段)に用いたものである。
このバルブタイミング制御装置は、図1に示すように内
燃機関のシリンダヘッド(図示せず)に回転自在に支持
された吸気側のカムシャフト1と、このカムシャフト1
の前端部に必要に応じて相対回動できるように組み付け
られ、チェーン(図示せず)を介してクランクシャフト
(図示せず)に連繋されるタイミングスプロケット2を
外周に有する駆動プレート3(駆動回転体)と、この駆
動プレート3とカムシャフト1の前方側(図1中左側)
に配置されて、両者3,1の組付角を回動操作する組付
角操作機構5と、この組付角操作機構5のさらに前方側
に配置されて、同機構5を駆動操作する前記ステップモ
ータ4と、内燃機関の図外のシリンダヘッドとロッカカ
バーの前面に跨って取り付けられて組付角操作機構5と
ステップモータ4の前面と周域を覆うVTCカバー12
と、を備えている。
ータ4を内燃機関のバルブタイミング制御装置のアクチ
ュエータ部分(操作力付与手段)に用いたものである。
このバルブタイミング制御装置は、図1に示すように内
燃機関のシリンダヘッド(図示せず)に回転自在に支持
された吸気側のカムシャフト1と、このカムシャフト1
の前端部に必要に応じて相対回動できるように組み付け
られ、チェーン(図示せず)を介してクランクシャフト
(図示せず)に連繋されるタイミングスプロケット2を
外周に有する駆動プレート3(駆動回転体)と、この駆
動プレート3とカムシャフト1の前方側(図1中左側)
に配置されて、両者3,1の組付角を回動操作する組付
角操作機構5と、この組付角操作機構5のさらに前方側
に配置されて、同機構5を駆動操作する前記ステップモ
ータ4と、内燃機関の図外のシリンダヘッドとロッカカ
バーの前面に跨って取り付けられて組付角操作機構5と
ステップモータ4の前面と周域を覆うVTCカバー12
と、を備えている。
【0014】駆動プレート3は、挿通孔6を備えた円板
状に形成され、カムシャフト1の前端部に一体に結合さ
れたレバー軸10(従動回転体)が挿通孔6部分に回転
可能に組み付けられている。そして、駆動プレート3の
前面(カムシャフト1と逆側の面)には、図2に示すよ
うに、3つの径方向溝8(径方向ガイド)が同プレート
3の半径方向に沿うように形成されている。
状に形成され、カムシャフト1の前端部に一体に結合さ
れたレバー軸10(従動回転体)が挿通孔6部分に回転
可能に組み付けられている。そして、駆動プレート3の
前面(カムシャフト1と逆側の面)には、図2に示すよ
うに、3つの径方向溝8(径方向ガイド)が同プレート
3の半径方向に沿うように形成されている。
【0015】また、レバー軸10は、図1に示すよう
に、その外周面に放射状に突出する三つのレバー9が一
体に形成され、軸心部を貫通するボルト13によってカ
ムシャフト1に結合されている。レバー軸10の各レバ
ー9には、リンク14の基端がピン15によって枢支連
結され、各リンク14の先端には前記各径方向溝8に摺
動自在に係合する円柱状のボス17が一体に形成されて
いる。
に、その外周面に放射状に突出する三つのレバー9が一
体に形成され、軸心部を貫通するボルト13によってカ
ムシャフト1に結合されている。レバー軸10の各レバ
ー9には、リンク14の基端がピン15によって枢支連
結され、各リンク14の先端には前記各径方向溝8に摺
動自在に係合する円柱状のボス17が一体に形成されて
いる。
【0016】各ボス17は、対応する径方向溝8に係合
した状態において、リンク14とレバー9の枢支部を介
してレバー軸10に連結されているため、リンク14の
先端部が外力を受けて径方向溝8に沿って変位すると、
駆動プレート3とレバー軸10はリンク14の作用でも
ってボス17の変位に応じた方向及び角度だけ相対回動
する。
した状態において、リンク14とレバー9の枢支部を介
してレバー軸10に連結されているため、リンク14の
先端部が外力を受けて径方向溝8に沿って変位すると、
駆動プレート3とレバー軸10はリンク14の作用でも
ってボス17の変位に応じた方向及び角度だけ相対回動
する。
【0017】また、各リンク14の先端部にはリンク本
体部の前面側からボス17部分に向けて保持穴18が設
けられ、この保持穴18に、球19と略円柱状のリテー
ナ20と、このリテーナ20を前方側に付勢するための
コイルばね21とが収容されている。尚、リンク14の
先端のボス17と球19は可動案内部を構成している。
体部の前面側からボス17部分に向けて保持穴18が設
けられ、この保持穴18に、球19と略円柱状のリテー
ナ20と、このリテーナ20を前方側に付勢するための
コイルばね21とが収容されている。尚、リンク14の
先端のボス17と球19は可動案内部を構成している。
【0018】一方、レバー軸10のレバー9の突設位置
よりも前方側には、略円板状の中間回転体23が回転可
能に支持されている。この中間回転体23の後部側の面
には断面半円状の渦巻き溝24(渦巻き状ガイド)が形
成され、この渦巻き溝24に、各リンク14の先端に保
持された球19が転動自在に係合されている。渦巻き溝
24の渦巻きは、図2及び図13,14に示すように機
関回転方向Rに沿って次第に縮径するように形成されて
いる。したがって、各リンク14の球19が渦巻き溝2
4に係合した状態で中間回転体23が駆動プレート3に
対して遅れ方向(減速方向)に相対回転すると、リンク
14の先端部は渦巻き溝24の渦巻き形状に沿って半径
方向内側に移動し、逆に、中間回転体23が進み方向
(増速方向)に相対回転すると、半径方向外側に移動す
る。
よりも前方側には、略円板状の中間回転体23が回転可
能に支持されている。この中間回転体23の後部側の面
には断面半円状の渦巻き溝24(渦巻き状ガイド)が形
成され、この渦巻き溝24に、各リンク14の先端に保
持された球19が転動自在に係合されている。渦巻き溝
24の渦巻きは、図2及び図13,14に示すように機
関回転方向Rに沿って次第に縮径するように形成されて
いる。したがって、各リンク14の球19が渦巻き溝2
4に係合した状態で中間回転体23が駆動プレート3に
対して遅れ方向(減速方向)に相対回転すると、リンク
14の先端部は渦巻き溝24の渦巻き形状に沿って半径
方向内側に移動し、逆に、中間回転体23が進み方向
(増速方向)に相対回転すると、半径方向外側に移動す
る。
【0019】組付角操作機構5は、以上説明した駆動プ
レート3の径方向溝8、ボス17、球19、リンク1
4、レバー9、中間回転体23の渦巻き溝24等によっ
て構成されている。この組付角操作機構5は、ステップ
モータ4から中間回転体23にカムシャフト1に対する
相対的な回動操作力が入力されると、その操作力が渦巻
き溝24と球19の係合部を通してリンク14の先端を
径方向に変位させ、このときリンク14とレバー9の作
用でもって駆動プレート3とカムシャフト1に相対的な
回動力を伝達する。
レート3の径方向溝8、ボス17、球19、リンク1
4、レバー9、中間回転体23の渦巻き溝24等によっ
て構成されている。この組付角操作機構5は、ステップ
モータ4から中間回転体23にカムシャフト1に対する
相対的な回動操作力が入力されると、その操作力が渦巻
き溝24と球19の係合部を通してリンク14の先端を
径方向に変位させ、このときリンク14とレバー9の作
用でもって駆動プレート3とカムシャフト1に相対的な
回動力を伝達する。
【0020】一方、ステップモータ4は、前記中間回転
体23の前面側(駆動プレート3と逆面側)に接合され
た永久磁石ブロック29と、レバー軸10に一体に結合
されたヨークブロック30と、VTCカバー12内に取
り付けられた電磁コイルブロック32と、を備えて成
り、このうちの電磁コイルブロック32は、後述する一
対のコイル巻線33a,33bを有し、その各端末が励
磁回路やパルス分配回路等を含む駆動回路(図示せず)
に接続されている。この駆動回路は図示しないコントロ
ーラによって制御されるが、そのコントローラは、クラ
ンク角、カム角、機関回転数、機関負荷等の各種の入力
信号を受け、随時機関の運転状態に応じた制御信号を駆
動回路に出力する。
体23の前面側(駆動プレート3と逆面側)に接合され
た永久磁石ブロック29と、レバー軸10に一体に結合
されたヨークブロック30と、VTCカバー12内に取
り付けられた電磁コイルブロック32と、を備えて成
り、このうちの電磁コイルブロック32は、後述する一
対のコイル巻線33a,33bを有し、その各端末が励
磁回路やパルス分配回路等を含む駆動回路(図示せず)
に接続されている。この駆動回路は図示しないコントロ
ーラによって制御されるが、そのコントローラは、クラ
ンク角、カム角、機関回転数、機関負荷等の各種の入力
信号を受け、随時機関の運転状態に応じた制御信号を駆
動回路に出力する。
【0021】永久磁石ブロック29は、図3に示すよう
に、ヨークブロック30に対向する側の面に、放射方向
に延出する磁極(N極,S極)が、異磁極が円周方向に
沿って交互になるように複数着磁されている。尚、図3
中永久磁石ブロック29の磁極にはN,Sの記号を記し
てある。
に、ヨークブロック30に対向する側の面に、放射方向
に延出する磁極(N極,S極)が、異磁極が円周方向に
沿って交互になるように複数着磁されている。尚、図3
中永久磁石ブロック29の磁極にはN,Sの記号を記し
てある。
【0022】また、ヨークブロック30は、図4〜図1
0に示すように、径方向内向きに延出する複数の極歯3
4a…を有する略円環状の外側極歯ヨーク34と、この
外側極歯ヨーク34の内周側に同心に配置され、径方向
外向きに延出する複数の極歯35a…を有する内側極歯
ヨーク35と、外側極歯ヨーク34と内側極歯ヨーク3
5の間に配置され、径方向外向きに延出する複数の極歯
36aと径方向内向きに延出する複数の極歯36bを有
する中間極歯ヨーク36と、を備えている。これらの各
極歯ヨーク34〜36は透磁率の高い金属材料によって
形成されると共に、絶縁性の樹脂材料によって相互に結
合され、ヨークブロック30全体として略円板形状を成
すようになっている。
0に示すように、径方向内向きに延出する複数の極歯3
4a…を有する略円環状の外側極歯ヨーク34と、この
外側極歯ヨーク34の内周側に同心に配置され、径方向
外向きに延出する複数の極歯35a…を有する内側極歯
ヨーク35と、外側極歯ヨーク34と内側極歯ヨーク3
5の間に配置され、径方向外向きに延出する複数の極歯
36aと径方向内向きに延出する複数の極歯36bを有
する中間極歯ヨーク36と、を備えている。これらの各
極歯ヨーク34〜36は透磁率の高い金属材料によって
形成されると共に、絶縁性の樹脂材料によって相互に結
合され、ヨークブロック30全体として略円板形状を成
すようになっている。
【0023】外側極歯ヨーク34と中間極歯ヨーク3
6、中間極歯ヨーク36と内側極歯ヨーク35の各対向
する側に延出する極歯34a,36a、及び、36b,
35aは相互に対を成し(以下、これらを「外側極歯
対」及び「内側極歯対」と呼ぶ。)、これらの対を成す
極歯34a,36a及び36b,35aは円周方向に沿
って交互に、かつ、等ピッチに配置されている。そし
て、外側極歯対と内側極歯対の極歯34a,36a,3
6b,35aは、極歯ヨーク34の隣接する極歯34
a,34a間を一ピッチ角としたときに、円周方向に4
分の1ピッチ角分ずれるように配置されている。また、
各極歯ヨーク34〜36の隣接する極歯を連結する基部
34c,35c,36cは円環状に形成され、これらの
軸方向の端面が夫々電磁コイルブロック32に対向する
ようになっている。
6、中間極歯ヨーク36と内側極歯ヨーク35の各対向
する側に延出する極歯34a,36a、及び、36b,
35aは相互に対を成し(以下、これらを「外側極歯
対」及び「内側極歯対」と呼ぶ。)、これらの対を成す
極歯34a,36a及び36b,35aは円周方向に沿
って交互に、かつ、等ピッチに配置されている。そし
て、外側極歯対と内側極歯対の極歯34a,36a,3
6b,35aは、極歯ヨーク34の隣接する極歯34
a,34a間を一ピッチ角としたときに、円周方向に4
分の1ピッチ角分ずれるように配置されている。また、
各極歯ヨーク34〜36の隣接する極歯を連結する基部
34c,35c,36cは円環状に形成され、これらの
軸方向の端面が夫々電磁コイルブロック32に対向する
ようになっている。
【0024】ここで、前記極歯ヨーク34〜36の各極
歯34a,35a,36a,36bは全体が一定厚みで
はなく、図6,図9に詳細に示すように、径方向に延出
するその先端部a1が付根部a2側よりも薄肉(t1<
t2)に形成されている。具体的には、極歯34a,3
5a,36a,36bは、永久磁石ブロック29の磁極
面に対峙する側の面がその磁極面と平行になるように形
成されると共に、電磁コイルブロック32側の面が付根
部a2から先端部a1に向かってテーパ状に傾斜して形成
されている。したがって、極歯34a,35a,36
a,36bは付根部a 2から先端部a1側に向かって肉厚
が連続的に漸減し、先端部の断面積(先端面の面積)が
最小となっている。
歯34a,35a,36a,36bは全体が一定厚みで
はなく、図6,図9に詳細に示すように、径方向に延出
するその先端部a1が付根部a2側よりも薄肉(t1<
t2)に形成されている。具体的には、極歯34a,3
5a,36a,36bは、永久磁石ブロック29の磁極
面に対峙する側の面がその磁極面と平行になるように形
成されると共に、電磁コイルブロック32側の面が付根
部a2から先端部a1に向かってテーパ状に傾斜して形成
されている。したがって、極歯34a,35a,36
a,36bは付根部a 2から先端部a1側に向かって肉厚
が連続的に漸減し、先端部の断面積(先端面の面積)が
最小となっている。
【0025】また、各極歯ヨーク34〜36の環状の基
部34c〜36cには、永久磁石ブロック29側に開口
する凹部25〜28が形成され、この凹部25〜28に
よって各極歯と相手極歯ヨーク34〜36の基部34c
〜36cとの間に充分な絶縁ギャップが確保されてい
る。
部34c〜36cには、永久磁石ブロック29側に開口
する凹部25〜28が形成され、この凹部25〜28に
よって各極歯と相手極歯ヨーク34〜36の基部34c
〜36cとの間に充分な絶縁ギャップが確保されてい
る。
【0026】一方、電磁コイルブロック32は、図1に
示すように、非回転部材であるVTCカバー12に回転
を規制した状態で係止された略円板状のコイルヨーク4
0と、夫々異なる径のボビンに巻回された状態でコイル
ヨーク40内に同心に収容配置された第1のコイル巻線
33aと第2のコイル巻線33bとを備え、コイルヨー
ク40の端部(VTCカバー12の底面と逆側の端部)
がヨークブロック30に対向するようになっている。
示すように、非回転部材であるVTCカバー12に回転
を規制した状態で係止された略円板状のコイルヨーク4
0と、夫々異なる径のボビンに巻回された状態でコイル
ヨーク40内に同心に収容配置された第1のコイル巻線
33aと第2のコイル巻線33bとを備え、コイルヨー
ク40の端部(VTCカバー12の底面と逆側の端部)
がヨークブロック30に対向するようになっている。
【0027】具体的には、コイルヨーク40のヨークブ
ロック30側の端部には、径の異なる環状の磁気入出部
37,38,39が同心円状に配置されており、これら
の磁気入出部37,38,39が極歯ヨーク34,3
6,35の環状の基部34c,36c,35cに対して
夫々エアギャップを介して対峙している。したがって、
各コイル巻線33a,33bが励磁されて所定の向きの
磁界が生じると、エアギャップを介してヨークブロック
30の対応する極歯34a,36a,36b,35aに
磁気誘導が生じ、その部分に磁界の向きに応じた磁極が
現れる。
ロック30側の端部には、径の異なる環状の磁気入出部
37,38,39が同心円状に配置されており、これら
の磁気入出部37,38,39が極歯ヨーク34,3
6,35の環状の基部34c,36c,35cに対して
夫々エアギャップを介して対峙している。したがって、
各コイル巻線33a,33bが励磁されて所定の向きの
磁界が生じると、エアギャップを介してヨークブロック
30の対応する極歯34a,36a,36b,35aに
磁気誘導が生じ、その部分に磁界の向きに応じた磁極が
現れる。
【0028】また、各コイル巻線33a,33bの発生
磁界は、駆動回路のパルスの入力に対して所定のパター
ンで順次切換えられ、それによって永久磁石ブロック2
9の磁極面に対峙する極歯34a,36a,36b,3
5aの磁極が円周方向に沿って移動するようになってい
る。したがって、中間回転体23は、このときヨークブ
ロック30上の円周方向に沿った磁極の移動に追従し、
レバー軸10に対して相対的に回動することとなる。
磁界は、駆動回路のパルスの入力に対して所定のパター
ンで順次切換えられ、それによって永久磁石ブロック2
9の磁極面に対峙する極歯34a,36a,36b,3
5aの磁極が円周方向に沿って移動するようになってい
る。したがって、中間回転体23は、このときヨークブ
ロック30上の円周方向に沿った磁極の移動に追従し、
レバー軸10に対して相対的に回動することとなる。
【0029】尚、図1,図12中、45は、コイルヨー
ク30の背部側に取付けられ、同ヨーク30とVTCカ
バー12の間のガタ付きを防止するゴム弾性体である。
ク30の背部側に取付けられ、同ヨーク30とVTCカ
バー12の間のガタ付きを防止するゴム弾性体である。
【0030】このバルブタイミング制御装置は以上のよ
うな構成であるため、内燃機関の始動時やアイドル運転
時には、図2に示すように、駆動プレート3とレバー軸
10の組付角を予め最遅角側に維持しておくことによ
り、クランクシャフトとカムシャフト1の回転位相(機
関弁の開閉タイミング)を最遅角側にし、機関回転の安
定化と燃費の向上を図ることができる。
うな構成であるため、内燃機関の始動時やアイドル運転
時には、図2に示すように、駆動プレート3とレバー軸
10の組付角を予め最遅角側に維持しておくことによ
り、クランクシャフトとカムシャフト1の回転位相(機
関弁の開閉タイミング)を最遅角側にし、機関回転の安
定化と燃費の向上を図ることができる。
【0031】そして、この状態から機関の運転が通常運
転に移行し、前記回転位相を最進角側に変更すべく指令
が図外のコントローラからステップモータ4の駆動回路
に発されると、ステップモータ4はその指令に従って発
生磁界を所定パターンで変化させ、永久磁石ブロック2
9を中間回転体23と共に遅れ側に最大に相対回動させ
る。これにより、渦巻き溝24に球19を介して係合さ
れているリンク14の先端部は、図14に示すように、
径方向ガイド8に沿って径方向内側に最大に変位し、駆
動プレート3とレバー軸10の組付角を最進角側に変更
する。この結果、クランクシャフトとカムシャフト1の
回転位相が最進角側に変更され、それによって機関の高
出力化が図られることとなる。
転に移行し、前記回転位相を最進角側に変更すべく指令
が図外のコントローラからステップモータ4の駆動回路
に発されると、ステップモータ4はその指令に従って発
生磁界を所定パターンで変化させ、永久磁石ブロック2
9を中間回転体23と共に遅れ側に最大に相対回動させ
る。これにより、渦巻き溝24に球19を介して係合さ
れているリンク14の先端部は、図14に示すように、
径方向ガイド8に沿って径方向内側に最大に変位し、駆
動プレート3とレバー軸10の組付角を最進角側に変更
する。この結果、クランクシャフトとカムシャフト1の
回転位相が最進角側に変更され、それによって機関の高
出力化が図られることとなる。
【0032】また、この状態から前記回転位相を最遅角
側に変更すべく指令がコントローラから発されると、電
磁コイル32が発生磁界を逆パターンで変化させること
によって中間回転体23を進み側に最大に相対回動さ
せ、球19を介して渦巻き溝24に係合するリンク14
の先端部を、図2に示すように、径方向ガイド8に沿っ
て径方向外側に最大に変位させる。これにより、リンク
14は駆動プレート3とレバー軸10を相対回動させ、
クランクシャフトとカムシャフト1の回転位相を最遅角
側に変更する。
側に変更すべく指令がコントローラから発されると、電
磁コイル32が発生磁界を逆パターンで変化させること
によって中間回転体23を進み側に最大に相対回動さ
せ、球19を介して渦巻き溝24に係合するリンク14
の先端部を、図2に示すように、径方向ガイド8に沿っ
て径方向外側に最大に変位させる。これにより、リンク
14は駆動プレート3とレバー軸10を相対回動させ、
クランクシャフトとカムシャフト1の回転位相を最遅角
側に変更する。
【0033】尚、クランクシャフトとカムシャフト1の
回転位相の変更は上記の最進角側位置と最遅角側位置に
限らず、コントローラによる制御によって任意の位置に
変更することができ、例えば、図13に示すように、最
遅角位置と最進角位置の中間位置に変更することも可能
である。
回転位相の変更は上記の最進角側位置と最遅角側位置に
限らず、コントローラによる制御によって任意の位置に
変更することができ、例えば、図13に示すように、最
遅角位置と最進角位置の中間位置に変更することも可能
である。
【0034】このバルブタイミング制御装置は以上のよ
うに作動するが、この装置の操作力付与手段に用いられ
るステップモータ4は、極歯ヨーク34〜36の各極歯
34a,35a,36a,36bが付根部a2から先端
部a1にかけてテーパ状に薄肉となるように形成されて
いるため、各極歯34a,35a,36a,36bの付
根部a2の断面積を充分に大きくしたまま、隣接する極
歯34a,36a、35a,36b間での磁束の短絡を
確実に防止することができる。即ち、各極歯対を成す極
歯34a,36a、及び、35a,36bは、肉厚の最
も厚い相手極歯36a,36bの付根部a2に対し肉厚
の最も薄い極歯34a,35aの先端部a1が向き合う
ように配置されているため、極歯相互の対向部のいずれ
の部分においても厚肉部同士で対向することがなく、こ
のことから極歯間での磁束の短絡をより少なくすること
ができる。したがって、このステップモータ4の場合、
永久磁石ブロック29から極歯34a,35a,36
a,36bに入り込んだ磁束がその極歯の付根部でa2
磁気飽和を起こす不具体を招くことなく、隣接する極歯
34a,36a、及び、35a,36b間での磁束の短
絡をより少なくすることができるため、極歯34a,3
5a,36a,36bと永久磁石ブロック29の間に作
用する磁力を極めて効率良く高めることができる。
うに作動するが、この装置の操作力付与手段に用いられ
るステップモータ4は、極歯ヨーク34〜36の各極歯
34a,35a,36a,36bが付根部a2から先端
部a1にかけてテーパ状に薄肉となるように形成されて
いるため、各極歯34a,35a,36a,36bの付
根部a2の断面積を充分に大きくしたまま、隣接する極
歯34a,36a、35a,36b間での磁束の短絡を
確実に防止することができる。即ち、各極歯対を成す極
歯34a,36a、及び、35a,36bは、肉厚の最
も厚い相手極歯36a,36bの付根部a2に対し肉厚
の最も薄い極歯34a,35aの先端部a1が向き合う
ように配置されているため、極歯相互の対向部のいずれ
の部分においても厚肉部同士で対向することがなく、こ
のことから極歯間での磁束の短絡をより少なくすること
ができる。したがって、このステップモータ4の場合、
永久磁石ブロック29から極歯34a,35a,36
a,36bに入り込んだ磁束がその極歯の付根部でa2
磁気飽和を起こす不具体を招くことなく、隣接する極歯
34a,36a、及び、35a,36b間での磁束の短
絡をより少なくすることができるため、極歯34a,3
5a,36a,36bと永久磁石ブロック29の間に作
用する磁力を極めて効率良く高めることができる。
【0035】尚、極歯34a,35a,36a,36b
の先端部a1を付根部a2側の肉厚よりも薄くしさえすれ
ば、必ずしも付根部a2から先端部a1に向かって極歯3
4a,35a,36a,36bの肉厚を漸減させる必要
はないが、この実施形態のように極歯34a,35a,
36a,36bの肉厚をテーパ状に漸減させるようにし
た場合には、極歯34a,35a,36a,36bの付
根部a2から先端部a1にかけての磁気抵抗が急激に変化
することがなくなり、その結果、永久磁石ブロック29
に作用する磁力が極歯34a,35a,36a,36b
全域に亙ってより均一化されることとなる。
の先端部a1を付根部a2側の肉厚よりも薄くしさえすれ
ば、必ずしも付根部a2から先端部a1に向かって極歯3
4a,35a,36a,36bの肉厚を漸減させる必要
はないが、この実施形態のように極歯34a,35a,
36a,36bの肉厚をテーパ状に漸減させるようにし
た場合には、極歯34a,35a,36a,36bの付
根部a2から先端部a1にかけての磁気抵抗が急激に変化
することがなくなり、その結果、永久磁石ブロック29
に作用する磁力が極歯34a,35a,36a,36b
全域に亙ってより均一化されることとなる。
【0036】また、この実施形態のステップモータ4は
内燃機関のバルブタイミング制御装置のアクチュエータ
部分(操作力付与手段)に用いたため、同装置の外径の
大型化等を招くことなく中間回転体29を安定した大き
な磁力でもって確実に回転させることができる。したが
って、装置の大型化による車載性の低下等の問題を招く
ことなく、バルブタイミング制御の精度を高めることが
できる。
内燃機関のバルブタイミング制御装置のアクチュエータ
部分(操作力付与手段)に用いたため、同装置の外径の
大型化等を招くことなく中間回転体29を安定した大き
な磁力でもって確実に回転させることができる。したが
って、装置の大型化による車載性の低下等の問題を招く
ことなく、バルブタイミング制御の精度を高めることが
できる。
【0037】尚、本発明の実施形態は以上で説明したも
のに限るものではなく、例えば、図15に示すように極
歯ヨーク50を複数の板状部材51〜53を積層して構
成すると共に、極歯50aを付根部a2から先端部a1側
にかけて板状部材51〜53の積層枚数を漸減させるこ
とにより、先端部a1の肉厚を付根部a2の肉厚よりも薄
くするようにしても良い。この場合、基本的には上記の
実施形態と同様の効果を得ることができるが、製造がよ
り容易になると共に、設計変更等にも容易に対応できる
というさらなる効果が得られる。
のに限るものではなく、例えば、図15に示すように極
歯ヨーク50を複数の板状部材51〜53を積層して構
成すると共に、極歯50aを付根部a2から先端部a1側
にかけて板状部材51〜53の積層枚数を漸減させるこ
とにより、先端部a1の肉厚を付根部a2の肉厚よりも薄
くするようにしても良い。この場合、基本的には上記の
実施形態と同様の効果を得ることができるが、製造がよ
り容易になると共に、設計変更等にも容易に対応できる
というさらなる効果が得られる。
【0038】さらに、上記の実施形態は、各極歯ヨーク
の複数の極歯が環状の基部から径方向に延出し、全体形
状が円板状を成すヨークブロックを用いたものである
が、各極歯ヨークの環状の基部から極歯が軸方向に延出
し、全体形状が円筒状を成すヨークブロックを用いるこ
とも可能である。また、ステップモータの適用もバルブ
タイミング制御装置に限らず、他の種々の装置であって
良い。さらに、上記の実施形態においては、すべての極
歯の肉厚を先端部側が付根部側よりも薄くなるように形
成したが、一組の極歯対の極歯のみを、先端部側が付根
部側よりも肉薄になるようにしても良い。
の複数の極歯が環状の基部から径方向に延出し、全体形
状が円板状を成すヨークブロックを用いたものである
が、各極歯ヨークの環状の基部から極歯が軸方向に延出
し、全体形状が円筒状を成すヨークブロックを用いるこ
とも可能である。また、ステップモータの適用もバルブ
タイミング制御装置に限らず、他の種々の装置であって
良い。さらに、上記の実施形態においては、すべての極
歯の肉厚を先端部側が付根部側よりも薄くなるように形
成したが、一組の極歯対の極歯のみを、先端部側が付根
部側よりも肉薄になるようにしても良い。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明は、極歯をその先端
部が付根部よりも薄肉になるように形成することによ
り、対を成す極歯相互が薄肉の先端部と厚肉の付根部と
で対峙するようにしたため、極歯の付根部の断面積を充
分に確保して磁気飽和の発生を回避しつつ、隣接する極
歯での磁束の短絡を確実に防止することができる。した
がって、本発明によれば、極歯の付根部での磁気飽和に
よる磁束のロスを招くことなく、極歯と永久磁石ブロッ
クの間の磁気抵抗を確実に低減することができるため、
永久磁石ブロックに作用する磁力を効率良く高めること
ができる。
部が付根部よりも薄肉になるように形成することによ
り、対を成す極歯相互が薄肉の先端部と厚肉の付根部と
で対峙するようにしたため、極歯の付根部の断面積を充
分に確保して磁気飽和の発生を回避しつつ、隣接する極
歯での磁束の短絡を確実に防止することができる。した
がって、本発明によれば、極歯の付根部での磁気飽和に
よる磁束のロスを招くことなく、極歯と永久磁石ブロッ
クの間の磁気抵抗を確実に低減することができるため、
永久磁石ブロックに作用する磁力を効率良く高めること
ができる。
【図1】本発明の一実施形態を示す縦断面図。
【図2】同実施形態を示す図1のA−A線に沿う断面
図。
図。
【図3】同実施形態を示す中間回転体に取り付けられた
永久磁石ブロックの正面図。
永久磁石ブロックの正面図。
【図4】同実施形態を示すヨークブロックの充填樹脂材
料の図示を省略した正面図。
料の図示を省略した正面図。
【図5】同実施形態を示すヨークブロックの充填樹脂材
料の図示を省略した背面図。
料の図示を省略した背面図。
【図6】同実施形態を示す図5のB−B線に沿う拡大断
面図。
面図。
【図7】同実施形態を示すヨークブロックの正面側の拡
大斜視図。
大斜視図。
【図8】同ヨークブロックを別の角度から見た正面側の
拡大斜視図。
拡大斜視図。
【図9】同ヨークブロックの背面側の拡大斜視図。
【図10】同実施形態を示すヨークブロックの部分拡大
正面図。
正面図。
【図11】同実施形態を示す電磁コイルブロックの正面
図。
図。
【図12】同実施形態を示す電磁コイルブロックの正面
図。
図。
【図13】同実施形態の作動状態を示す図2に対応の断
面図。
面図。
【図14】同実施形態の別の作動状態を示す図2に対応
の断面図。
の断面図。
【図15】本発明の他の実施形態を示す極歯部分の縦断
面図。
面図。
1…カムシャフト
3…駆動プレート(駆動回転体)
8…径方向溝(径方向ガイド)
10…レバー軸(従動回転体)
14…リンク
17…ボス(可動案内部)
19…球(可動案内部)
23…中間回転体
24…渦巻き溝(渦巻き状ガイド)
29…永久磁石ブロック
32…電磁コイルブロック
33a,33b…コイル巻線
34…外側極歯ヨーク(極歯ヨーク)
34a…極歯
34c…基部
35…内側極歯ヨーク(極歯ヨーク)
35a…極歯
35c…基部
36…中間極歯ヨーク(極歯ヨーク)
36a,36b…極歯
36c…基部
a1…先端部
a2…付根部
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 吉田 克成
神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ
ニシアジェックス内
Fターム(参考) 3G018 BA32 CA15 DA37 DA38 DA39
DA44 FA01 FA07 GA14 GA37
5H002 AA02 AB05 AE02 AE08
Claims (4)
- 【請求項1】 環状の基部から複数の極歯が延出して成
る極歯ヨークを複数有し、対を成す極歯ヨークの極歯が
相反方向から延出し円周方向に沿って交互になるように
配置されたヨークブロックと、 このヨークブロックの各極歯に磁極を生じさせるための
複数のコイル巻線を有する電磁コイルブロックと、 異磁極が円周方向に沿って交互に配置されるように着磁
され、磁極面が前記極歯ヨークの極歯に対峙するように
回転可能に設けられた永久磁石ブロックと、を備え、 前記電磁コイルブロックの複数のコイル巻線に対する通
電方向を所定パターンで変化させることにより、各極歯
ヨークの極歯に生じる磁極を変化させて永久磁石ブロッ
クを前記極歯ヨークに対して相対回転させるステップモ
ータにおいて、 前記対を成す極歯のうちの少なくとも一組のものを、極
歯の先端部が付根部よりも薄肉になるように形成したこ
とを特徴とするステップモータ。 - 【請求項2】 前記極歯を先端に向かうほど薄肉となる
テーパ形状にしたことを特徴とする請求項1に記載のス
テップモータ。 - 【請求項3】 前記極歯を複数の板状部材を積層して構
成し、その極歯における板状部材の積層枚数を、先端部
側が付根部側よりも少なくなるようにしたことを特徴と
する請求項1に記載ステップモータ。 - 【請求項4】 内燃機関のクランクシャフトによって回
転駆動する駆動回転体と、カムシャフト若しくは同シャ
フトに結合された別体部材から成り、前記駆動回転体か
ら動力を伝達される従動回転体と、前記駆動回転体と従
動回転体のいずれか一方に設けられた径方向ガイドと、
前記駆動回転体と従動回転体に対して相対回転可能に設
けられ、前記径方向ガイドに対峙する側の面に渦巻き状
ガイドを有する中間回転体と、前記径方向ガイドと渦巻
き状ガイドに変位可能に案内係合される可動案内部と、
前記駆動回転体と従動回転体のいずれか他方のものの回
転中心から離間した部位と前記可動案内部とを揺動可能
に連結するリンクと、を備えた内燃機関のバルブタイミ
ング制御装置において、前記中間回転体に駆動回転体及
び従動回転体に対する相対的な回動操作力を付与する操
作力付与手段に用いることを特徴とする請求項1〜3の
いずれかに記載のステップモータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002000306A JP2003204665A (ja) | 2002-01-07 | 2002-01-07 | ステップモータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002000306A JP2003204665A (ja) | 2002-01-07 | 2002-01-07 | ステップモータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003204665A true JP2003204665A (ja) | 2003-07-18 |
Family
ID=27640736
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002000306A Pending JP2003204665A (ja) | 2002-01-07 | 2002-01-07 | ステップモータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003204665A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007285183A (ja) * | 2006-04-14 | 2007-11-01 | Nittan Valve Co Ltd | エンジンの位相可変装置 |
WO2009084197A1 (ja) * | 2007-12-27 | 2009-07-09 | Hitachi, Ltd. | 永久磁石同期モータ |
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2002
- 2002-01-07 JP JP2002000306A patent/JP2003204665A/ja active Pending
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