JP2003204000A - 不揮発性半導体メモリ装置および電荷注入方法 - Google Patents

不揮発性半導体メモリ装置および電荷注入方法

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JP2003204000A
JP2003204000A JP2002003242A JP2002003242A JP2003204000A JP 2003204000 A JP2003204000 A JP 2003204000A JP 2002003242 A JP2002003242 A JP 2002003242A JP 2002003242 A JP2002003242 A JP 2002003242A JP 2003204000 A JP2003204000 A JP 2003204000A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微細化されたFG型NANDメモリセルアレ
イでは、近接セル間で電位干渉が生じ、動作が不安定に
なり、場合によっては誤動作する。 【解決手段】 メモリトランジスタ(M11a等)のチ
ャネルが形成される第1導電型半導体(PウェルW)と
ゲート電極(ワード線WL11等)との間に積層され、
平面的に離散化された電荷蓄積手段(キャリアトラッ
プ)を内部に含む複数の誘電体膜からなる積層膜MGD
が形成されている。その書き込み又は消去時に、選択さ
れたメモリトランジスタの電荷蓄積手段に、バンド間ト
ンネリングに起因して発生したホールがソース線側とビ
ット線側の双方の不純物領域S/Dから注入されるよう
に、ビット線BLa、ソース線SL、ワード線(WL1
1等)およびセレクトトランジスタSG11,SG12
のゲートの各電位を制御するバイアス供給回路(不図
示)を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆるNAND
型のメモリセルアレイを有し、当該メモリセルアレイを
構成するメモリトランジスタのチャネルが形成される半
導体とゲート電極との間に、内部に平面的に離散化され
た電荷蓄積手段を有する積層膜が形成された不揮発性半
導体メモリ装置と、その電荷注入方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、フローティングゲートを有する一
括消去型の不揮発性半導体メモリ(フラッシュメモリ)
では、多くの種類のメモリセル方式が提案されている
が、その中でセルサイズが小さく大容量化が可能なセル
方式として、NAND型が知られている。NAND型フ
ラッシュメモリは、複数のメモリトランジスタを直列接
続してNAND列と称されるメモリブロックを構成す
る。また、たとえば列方向に隣接する2個のNAND列
で1個のビットコンタクトおよびソース線を共有するこ
とにより、1ビットあたりの実効的なセル面積の縮小を
可能としている。
【0003】一般的なNAND型フラッシュメモリにお
いて、その消去動作時に、選択NAND列の全ワード線
に0V、非選択NAND列の全ワード線および基板に高
電圧(例えば、20V)を印加する。その結果、選択N
AND列のメモリトランジスタのみ、フローティングゲ
ートから基板に電子がFNトンネリングにより引き抜か
れて、メモリトランジスタの閾値電圧は負方向にシフト
して、例えば−3V程度になる。
【0004】一方、データのプログラム動作は、選択す
るワード線に接続されたメモリトランジスタ一括に、い
わゆるページ単位で行われ、選択するワード線に高電圧
(例えば、18V)を、プログラム(“1”データを記
憶)すべきメモリトランジスタが接続されたビット線に
0V、プログラムを禁止(“0”データを保持)すべき
メモリトランジスタが接続されたビット線に中間電位
(例えば、9V)を印加する。その結果、プログラムす
べき選択メモリトランジスタのみ、フローティングゲー
ト中に電子がFNトンネリングにより注入されて、選択
メモリトランジスタの閾値電圧は正方向にシフトして、
例えば2V程度になる。
【0005】かかるNAND型フラッシュメモリにおい
ては、データのプログラムおよび消去の何れもFN(Fo
wler Nordheim)トンネル電流により行うため、動作電
流をチップ内昇圧回路から供給することが比較的に容易
であり、単一電源で動作させ易いといった利点がある。
また、ページ単位で、つまり選択するワード線に接続さ
れたメモリトランジスタ一括にデータプログラムが行わ
れるため、当然の結果として、プログラム速度の点で優
位である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年の画像情報の記録
等の用途にフラッシュメモリの大容量化が求められ、そ
の素子の微細化が進展している。現在、フラッシュメモ
リのプロセスルールが150nm程度まで縮小され、5
12MBのメモリ容量がすでに実用化され、さらに微細
化および大容量化の検討が行われている。フラッシュメ
モリの大容量化は、素子の微細化に加え、蓄積電荷量を
細かく制御して1つのセルに2ビット以上を記憶させる
多値化により推進されている。
【0007】ところが、隣接するメモリトランジスタ間
で電荷蓄積層であるフローティングゲートFGの距離、
またフローティングゲートFGとワード線との距離がさ
らに短くなってきた。
【0008】図12に、大容量フラッシュメモリにおい
て、メモリトランジスタのゲート長が130nm以下に
微細化されたFG型NANDメモリセルアレイの斜視図
を示す。この図に示すように、微細化の進展により、隣
接するフローティングFG間、あるいはフローティング
ゲートFGとワード線の電位が容量結合により干渉し、
フローティングゲートFGの電位が変動するという問題
が顕在化している。とくに、フローティングゲートFG
とワード線との容量結合により、10数Vから20Vと
大きな電圧のパルスが印加される選択ワード線に隣接し
た非選択セルのフローティングゲート電位が上昇し、こ
のセルにも弱い書き込みがされるといった問題が生じ
る。この電位干渉は、閾値の許容分布幅が小さい多値の
微細化NANDメモリの誤書き込みを引き起こすため、
特に大きな問題である。
【0009】本発明の目的は、上述した微細化されたF
G型NANDメモリセルアレイにおける電位干渉の問題
を解決することである。そして、本発明は、この電位干
渉の問題を解消したNAND型の不揮発性半導体メモリ
装置に好適な電荷注入方法(書き込み又は消去方法)
と、その実施のための構成を有した不揮発性半導体メモ
リ装置を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の観点に係
る不揮発性半導体メモリ装置は、ビット線とソース線と
の間にそれぞれセレクトトランジスタを介して複数のメ
モリトランジスタが直列接続されてなるメモリブロック
をマトリックス状に複数配置させてメモリアレイが構成
され、メモリセルアレイ内で行方向の複数のメモリトラ
ンジスタのゲート電極がワード線により共有され、メモ
リトランジスタのチャネルが形成される第1導電型半導
体のワード線間を中心とした表面領域に第2導電型半導
体からなる不純物領域が形成され、ワード線、ビット線
およびソース線から供給された電圧により電気的にデー
タのプログラムが行われる不揮発性半導体メモリ装置で
あって、第1導電型半導体とゲート電極との間に積層さ
れ、平面的に離散化された電荷蓄積手段を内部に含む複
数の誘電体膜からなる積層膜が形成され、メモリトラン
ジスタの書き込み又は消去時に、選択されたメモリトラ
ンジスタの電荷蓄積手段に、バンド間トンネリングに起
因して発生したホールがソース線側とビット線側の双方
の不純物領域から注入されるように、ビット線、ソース
線、ワード線およびセレクトトランジスタのゲートの各
電位を制御するバイアス供給回路を有している。
【0011】好ましくは、上記メモリトランジスタのゲ
ート長が、ソース線側とビット線側の双方の上記不純物
領域からホットホールを注入したとき、ソース線側から
注入されたホットホールの保持領域とビット線側から注
入されたホットホールの保持領域との少なくとも一部が
上記積層膜内で合体するゲート長以下である。
【0012】本発明の第2の観点に係る不揮発性半導体
メモリ装置の電荷注入方法は、ビット線とソース線との
間にそれぞれセレクトトランジスタを介して複数のメモ
リトランジスタが直列接続されてなるメモリブロックを
マトリックス状に複数配置させてメモリアレイが構成さ
れ、メモリセルアレイ内で行方向の複数のメモリトラン
ジスタのゲート電極がワード線により共有され、メモリ
トランジスタのチャネルが形成される第1導電型半導体
のワード線間を中心とした表面領域に第2導電型半導体
からなる不純物領域が形成され、ワード線、ビット線お
よびソース線から供給された電圧により電気的にデータ
のプログラムが行われる不揮発性半導体メモリ装置の電
荷注入方法であって、メモリトランジスタの書き込み又
は消去時に、ビット線、ソース線、ワード線およびセレ
クトトランジスタのゲートの各電位を制御し、選択され
たメモリトランジスタの電荷蓄積手段に、バンド間トン
ネリングに起因して発生したホールをソース線側とビッ
ト線側の双方の不純物領域から注入する。
【0013】好ましくは、上記選択されたメモリトラン
ジスタが接続されたワード線に負電圧を印加し、その他
の非選択のワード線に、選択されたメモリトランジスタ
が属するメモリブロック内の他のメモリトランジスタが
導通する程度の正電圧を印加する。また、上記バンド間
トンネリングに起因して発生したホットホール注入によ
り書き込みを行い、内部にホールが蓄積された上記積層
膜から、チャネル全面により電子を直接トンネリングま
たはFNトンネリングを用いて注入して消去を行う。あ
るいは、上記積層膜に対し、チャネル全面により電子を
直接トンネリングまたはFNトンネリングにより注入し
て書き込みを行い、当該内部に電子が蓄積された積層膜
から、上記バンド間トンネリングに起因して発生したホ
ットホールを注入して消去を行う。
【0014】この不揮発性半導体メモリ装置およびその
電荷注入方法によれば、NAND型メモリセルアレイを
構成するメモリトランジスタの電荷蓄積手段が、ゲート
電極とチャネルが形成される第1導電型半導体との間に
積層された積層膜内で平面的に離散化されている。電荷
蓄積手段としては、酸化膜と窒化膜または酸化窒化膜と
の界面トラップまたは窒化膜等の膜内部のバルクトラッ
プを利用した、いわゆるMONOS型、MNOS型など
がある。また、いわゆる微細結晶粒子等を電荷蓄積手段
として用いてもよい。このような離散化された電荷蓄積
手段は、単一の導電層からなる従来のフローティングゲ
ートとは異なり、近隣の他のセルの電荷蓄積手段やワー
ド線と容量結合しない。
【0015】このように、NAND型メモリセルアレイ
を離散化された電荷蓄積手段を有するメモリとランジス
タから構成させた場合、動作対象の選択セルと同じメモ
リブロック(NAND列)に属する非選択セルのディス
ターブを如何に防止するかが重要となる。本発明では、
このディスターブ防止を目的として、書き込み又は消去
時の電荷注入方法をバンド間トンネル電流に起因して発
生させたホットホール注入により行う。MONOS型等
ではゲートとソースまたはドレインとの容量が比較的大
きく、10V程度の低い電圧でも、ソースまたはドレイ
ンとなる第2導電型不純物領域が空乏化してバンドの曲
がりが急峻となるため、容易にバンド間トンネル電流が
発生する。このことを利用すると、第2導電型不純物領
域に付与する電圧を正電圧とすることができる。
【0016】一方、FG型の書き込みには20Vに近い
高い電圧が必要なので、基板側の電位を上げることがで
きず、通常、基板側のNANDチャネルには0Vか負電
圧をビット線から供給する。このため、ゲート電位だけ
で非選択セルに反転層を形成する必要があり、その電圧
(パス電圧)が通常、例えば10V程度と高くなる。
【0017】これに対し、本発明ではNANDチャネル
にはドレインから正電圧が供給できるため非選択セルが
オンしやすく、パス電圧もFG型の例えば半分程度で済
む。したがって、特に当該非選択セルのディスターブマ
ージンがFG型に比べ改善される。
【0018】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]図1は、本実施
形態に係る不揮発性半導体メモリ装置(以下、不揮発性
メモリ)のメモリセルアレイの基本構成を示す回路図で
ある。図1において、メモリセルアレイ1の基本構成と
してNAND列が繰り返し配置されている。図1では4
つのNAND列が示されている。第1のNAND列は、
セレクトトランジスタS11a,S12aと、メモリト
ランジスタM11a〜M1naから構成されている。同
様に、第2のNAND列は、セレクトトランジスタS1
1b,S12bと、メモリトランジスタM11b〜M1
nbから構成されている。第3のNAND列は、第1の
NAND列に直列接続され、セレクトトランジスタS2
1a,S22aと、メモリトランジスタM21a,…か
ら構成されている。同様に、第4のNAND列は、第2
のNAND列に直列接続され、セレクトトランジスタS
21b,S22bと、メモリトランジスタM21b,…
から構成されている。
【0019】第1のNAND列内において、メモリトラ
ンジスタM11a〜M1naは、ドレインがビット線B
Laに接続されたセレクトトランジスタS11aのソー
スと、ソースがソース線SLに接続されたセレクトトラ
ンジスタS12aのドレインとの間に、n個(通常、8
または16個)直列接続されている。同様に、第2のN
AND列内において、メモリトランジスタM11b〜M
1nbは、ドレインがビット線BLbに接続されたセレ
クトトランジスタS11bのソースと、ソースがソース
線SLに接続されたセレクトトランジスタS12bのド
レインとの間に、n個直列接続されている。
【0020】第3のNAND列は、第1のNAND列と
直列接続されている。すなわち、第3のNAND列内に
おいて、メモリトランジスタM21a,…は、第1のN
AND列と共有したビットコンタクトBCを介してドレ
インがビット線BLaに接続されたセレクトトランジス
タS21aのソースと、ソースがソース線SLに接続さ
れたセレクトトランジスタS22aのドレインとの間
に、n個直列接続されている。同様に、第4のNAND
列は、第2のNAND列と直列接続されている。すなわ
ち、第4のNAND列内において、メモリトランジスタ
M21b,…は、第2のNAND列と共有したビットコ
ンタクトBCを介してドレインがビット線BLbに接続
されたセレクトトランジスタS21bと、ソースがソー
ス線SLに接続されたセレクトトランジスタS22bの
ドレインとの間に、n個直列接続されている。
【0021】行方向に隣接するセレクトトランジスタS
11aおよびS11bは、ともにビット線選択信号線S
G11により制御され、セレクトトランジスタS12a
およびS12bはともにソース線選択信号線SG12に
より制御される。同様に、セレクトトランジスタS21
aおよびS21bは、ともにビット線選択信号線SG2
1により制御され、セレクトトランジスタS22aおよ
びS22bはともにソース線選択信号線SG22により
制御される。また、メモリトランジスタM11aとM1
1b,M12aとM12b,M13aとM13b,…,
M1naとM1nbは、それぞれワード線WL11,W
L12,WL13,…,WL1nにより制御される。同
様に、メモリトランジスタM21aとM21bは、ワー
ド線WL21により制御される。
【0022】図2は、図1の第1のNAND列の列方向
の断面図である。このように相互接続される各ストリン
グにおいて、図2の断面に示すように、例えばN型の半
導体基板SUB内の表面側に、例えばP型のウェル(P
ウェル)Wが形成され、当該PウェルWの表面側にトラ
ンジスタ列が配置させている。
【0023】メモリトランジスタM11a〜M1na
は、そのPウェルW上に、複数の誘電体膜を積層させて
なるメモリゲート誘電体膜MGDを有する。また、メモ
リゲート誘電体膜MGD上にワード線WL11〜WL1
nが積層されている。ワード線WL11〜WL1nは、
一般に、P型またはN型の不純物が高濃度に導入された
ドープド多結晶珪素、ドープド非晶質珪素、または、こ
れらの何れかと高融点金属シリサイドとの積層膜からな
る。
【0024】ワード線間下方のPウェルW表面部分に、
N型の不純物が導入されてソース・ドレイン不純物領域
S/Dが形成されている。なお、ソース・ドレイン不純
物領域S/Dは、逆導電型の不純物を高濃度にPウェル
Wに導入することにより形成された導電率が高い領域で
あり、種々の形態がある。図では省略されているが、ソ
ース・ドレイン不純物領域S/Dの列方向両側端部に、
LDD(Lightly Doped Drain)と称する低濃度不純物領
域を具備させてもよい。
【0025】セレクトトランジスタS11a,S12a
等は、通常のMOSFETで構成される。したがって、
そのゲート誘電体膜GDは、例えば二酸化珪素からなる
単層膜のみで構成されている。セレクトトランジスタS
11a,S12aの各ゲート電極層は、それぞれビット
線選択信号線SG11,ソース線選択信号線SG12を
構成する。
【0026】これらセレクトトランジスタおよびメモリ
トランジスタ上に、例えば二酸化珪素などからなる層間
絶縁膜INTが厚く堆積されている。ビット線選択信号
線SG11と、ビット方向に隣接する第3のNAND列
のビット線選択信号線SG21との間のPウェルWの表
面部分に、N型不純物が高濃度に添加されたドレイン不
純物領域DRが形成されている。ビットコンタクトBC
が、このドレイン不純物領域DR上に形成されている。
ビットコンタクトBCは、層間絶縁膜INTに開孔され
たコンタクト孔内を、例えばTi/TiN等の密着層を
介在させてW等の金属プラグで埋め込むことにより形成
されている。層間絶縁膜INT上には、ビットコンタク
トBCに接するビット線BLaが形成されている。ビッ
ト線BLaは、例えば、Al等の主配線層の上下を、反
射防止層(又は保護層)とバリアメタルで挟んだ3層構
造から構成させることができる。
【0027】一方、ソース線選択信号線SG12と、ビ
ット方向に隣接する他のNAND列のソース線選択信号
線との間のPウェルWの表面部分に、N型不純物が高濃
度に添加されたソース不純物領域SRが形成されてい
る。このソース不純物領域SRにより、ソース線SLが
構成されている。なお、ソース線SLは、上層の配線層
から構成してもよい。
【0028】本実施形態では、電荷蓄積手段が平面的に
離散化された不揮発性メモリトランジスタとして、ゲー
ト電極とチャネル形成領域との間の積層膜(ゲート絶縁
膜)がONO(Oxide-Nitride-Oxide)膜からなるMON
OS型が用いられている。
【0029】ここで“チャネル形成領域”とは、ソース
・ドレイン不純物領域S/D間に挟まれ、上方のワード
線の印加電圧により、その表面側内部に電子または正孔
が導電するチャネルが形成される半導体領域(Pウェル
内の表面領域)をいう。また“電荷蓄積手段”とは、ゲ
ート絶縁膜内に形成され、そのゲート絶縁膜上のゲート
電極への印加電圧に応じて基板側との間で電荷をやり取
りし、電荷を保持する電荷保持媒体をいう。本実施形態
において“平面的に離散化された電荷蓄積手段”とは、
ONO膜の窒化膜バルクのキャリアトラップ、或いは酸
化膜と窒化膜界面付近に形成された深いキャリアトラッ
プをいう。なお、従来のフローティングゲート型では電
荷蓄積手段がポリシリコンにより構成され連続的になっ
ており、この点で本実施形態と大きく異なる。
【0030】本実施形態におけるメモリゲート誘電体膜
MGDは、下層から順に、ボトム誘電体膜BTM,電荷
蓄積膜CHS,トップ誘電体膜TOPから構成されてい
る。ボトム誘電体膜BTMは、例えば熱酸化により形成
された二酸化珪素(SiO )からなり、その内部の電
荷伝導がFNトンネリング、直接トンネリング等により
行われる。このMONOS型では、実質的にボトム誘電
体膜BTMと電荷蓄積膜CHS間の三角ポテンシャルの
部分を電荷がトンネル注入されるため、その書き込みメ
カニズムはモディファイドFN(Modified Fowler Nordh
eim)トンネリングを利用して行われる。ボトム誘電体膜
BTMの膜厚は、使用用途に応じて2.5nmから6.
0nmの範囲内で決めることができ、ここでは3.5n
mに設定されている。なお、ボトム誘電体膜BTMの少
なくとも表面部に、熱窒化処理によりされ窒化酸化層を
薄く形成してもよい。
【0031】電荷蓄積膜CHSは、例えば8.0nmの
窒化珪素(Si(0<x<1,0<y<1))膜
から構成されている。この電荷蓄積膜CHSは、たとえ
ば減圧CVD(LP−CVD)により作製され、膜中に
キャリアトラップが多く含まれ、プールフレンケル型
(PF型)の電気伝導特性を示す。トップ誘電体膜TO
Pは、電荷蓄積膜CHSとの界面近傍に深いキャリアト
ラップを高密度に形成する必要があり、このため、例え
ば成膜後の窒化膜等を熱酸化して形成される。また、ト
ップ誘電体膜TOPをHTO(High Temperature chemi
cal vapor deposited Oxide)法により形成したSiO
膜としてもよい。トップ誘電体膜TOPがCVDで形成
された場合は熱処理によりこのトラップが形成される。
トップ誘電体膜TOPの膜厚は、ゲート電極(ワード
線)からのホールの注入を有効に阻止してデータ書き換
え可能な回数の低下防止を図るために、最低でも3.0
nm、好ましくは3.5nm以上が必要である。
【0032】このNAND列の製造においては、まず、
用意した半導体基板SUBに対し、不図示の素子分離領
域およびPウェルWを形成した後に、メモリトランジス
タのゲートしきい値電圧調整用のイオン注入等を必要に
応じて行う。
【0033】つぎに、PウェルW上にメモリゲート誘電
体膜MGDを成膜する。具体的に、たとえば、短時間高
温熱処理法(RTO法)により1000℃,10sec
の熱処理を行い、二酸化珪素膜(ボトム誘電体膜BT
M)を形成する。つぎに、ボトム誘電体膜BTM上にL
P−CVD法により窒化珪素膜(電荷蓄積膜CHS)
を、最終膜厚が8nmとなるように、これより厚めに堆
積する。このCVDは、たとえば、ジクロロシラン(D
CS)とアンモニアを混合したガスを用い、基板温度6
50℃で行う。形成した窒化珪素膜表面を熱酸化法によ
り酸化して、たとえば3.5nmの酸化シリコン膜(ト
ップ誘電体膜TOP)を形成する。この熱酸化は、たと
えばH O雰囲気にした炉内の温度を950℃に保った
状態で40分程度行う。これにより、トラップレベル
(窒化珪素膜の伝導帯からのエネルギー差)が2.0e
V以下の程度の深いキャリアトラップが約1〜2×10
13/cmの密度で形成される。また、電荷蓄積膜C
HSを構成する窒化珪素膜が1nmに対し熱酸化シリコ
ン膜(トップ誘電体膜TOP)が1.5nm形成され、
この割合で下地の窒化珪素膜厚が減少し、電荷蓄積膜C
HSの最終膜厚が8nmとなる。
【0034】必要に応じて、メモリトランジスタ列以外
の部分で3層構造のメモリゲート誘電体膜MGDを除去
し、セレクトトランジスタのゲート誘電体膜GDとなる
酸化珪素膜を数nmほど熱酸化により形成する。この場
合、メモリゲート誘電体膜MGDを保護するために、後
で選択的に除去可能な材料の膜をメモリゲート誘電体膜
MGD上に形成しておくことが望ましい。なお、セレク
トトランジスタには電荷注入が起こるほど高い電界がか
からないので、セレクトトランジスタのゲート誘電体膜
GDを、メモリゲート誘電体膜MGDと同じ構造するこ
ともできる。この場合、このメモリゲート誘電体膜MG
Dの除去工程は不要である。
【0035】ワード線となる導電膜を積層させる。そし
て、導電膜、および、その下のメモリゲート誘電体膜M
GD(およびゲート誘電体膜GD)を一括してパターン
ニングする。これにより、ワード線WL11,WL1
2,WL13,…WL1n、ビット線選択信号線SG1
1およびソース線選択信号線SG12等が同時に形成さ
れる。
【0036】これら行方向に長い平行ストライプ状の配
線を形成した状態で、配線間のウェル表面にN型不純物
をイオン注入し、アニールを行う。これにより、ワード
線間およびワード線とセレクトトランジスタのゲートと
の間に、ソース・ドレイン不純物領域S/Dが形成さ
れ、さらに、セレクトトランジスタのゲート間にドレイ
ン不純物領域DRあるいはソース不純物領域SR(ソー
ス線SL)が形成される。以上の工程を経て、例えば1
6個のメモリトランジスタを含むNAND列が行方向に
128個並んで形成される。行方向に一列に並ぶ各行の
トランジスタ群により、1つの書き換え単位(ページ)
が構成される。通常、1ページは、例えば128個のセ
ルで構成される。
【0037】メモリトランジスタおよびセレクトトラン
ジスタを埋め込んで、例えば二酸化珪素からなる層間絶
縁膜INTを厚くCVDし、この層間絶縁膜INTにビ
ットコンタクト用の開口部を形成する。この開口部はド
レイン不純物領域DR上で開口している。開口部を完全
に埋め込むように、プラグ材料、例えばタングステンを
堆積し、これを全面でエッチバックしてプラグ材料を層
間絶縁膜INT上で分離する。これにより、ドレイン不
純物領域DR上に接続したプラグからなるビットコンタ
クトBCが、層間絶縁膜INT内に埋め込まれて形成さ
れる。その後、ビットコンタクトBC上に接続したビッ
ト線BLa等を層間絶縁膜INT上に形成した後、さら
に必要なら、他の層間絶縁膜や上層配線を形成し、最後
にオーバーコート成膜とパッド開口工程等を経て、当該
不揮発性メモリセルアレイを完成させる。
【0038】なお、メモリセルアレイの周辺回路として
は、特に図示しないが、ローデコーダ(ワード線駆動回
路を含む)、カラムデコーダ、ローおよびカラムバッフ
ァ、書き込みデータおよび読み出しデータが一時保持さ
れるデータラッチ回路群、カラム選択回路、読み出し回
路(センスアンプ)および電源回路等を有している。こ
のうち、電源回路は、選択したワード線にワード線駆動
回路を介して供給する所定電圧を発生させ、選択したビ
ット線やソース線にカラム選択回路を介して供給する所
定電圧を発生させ、また、PウェルWに供給する所定電
圧を発生させる。電源回路および電圧供給に関係する各
種選択回路等は、本発明における“バイアス供給回路”
を構成する。
【0039】メモリセルの動作について説明する。図3
は書き込み動作の説明図、図4は消去動作の説明図であ
る。なお、以下の説明では、図1に示す選択セルSを動
作対象とし、非選択セルA〜Cへの誤動作防止について
も説明する。書きこみでは、選択セルが接続されたワー
ド線WL12に所定のプログラム電圧Vpgmとして例
えば12Vを印加し、他の全てのワード線(非選択ワー
ド線)WL11,WL13〜WL1nにプログラム電圧
Vpgmより十分低いがメモリセルがオンする程度のパ
ス電圧Vpass、例えば5Vを印加する。選択列のビ
ット線BLaに0V、非選択列のビット線BLb等に5
Vを印加する。また、ソース線SLおよびPウェルWは
基準電位0Vで保持する。この状態で、ビット線選択信
号線SG11に電源電圧VCCを印加して、全てのビッ
ト線側のセレクトトランジスタS11a,S11b,…
をオンさせる。一方、ソース線側のセレクトトランジス
タS12a,12b,…は、そのゲートにソース線選択
信号線SG12を介して0Vを印加しオフさせる。
【0040】この書き込み条件下、ゲートとチャネル形
成領域間に約12Vの高い電圧が印加された選択セルS
のみ、モディファイドファウラーノルドハイム(MF
N)機構によりチャネル全面から電子が電荷蓄積手段
(キャリアトラップ)に注入される。これにより、選択
セルSの閾値電圧が増加する。なお、選択セルに電子注
入を行わないときは、ビット線BLaの印加電圧を非選
択ビット線と同じ5Vとする。この非選択の場合、選択
セルSのゲートとチャネル形成領域には7V程度の電圧
しかかからないので、電子注入は行われない。
【0041】非選択のNAND列においても、ソース線
選択線SG12の電圧は0Vなのでソース線側のセレク
トトランジスタS12bはカットオフしているが、ビッ
ト線側のセレクトトランジスタS11bは、そのゲート
にビット線選択線SG11を介して電源電圧VCCが印
加されて導通状態となっている。この導通状態のセレク
トトランジスタS11bにビット線BLbの電圧(5
V)が伝わり始め、そのチャネル部が、ゲート印加電圧
(電源電圧VCC)から当該セレクトトランジスタS1
1bの閾値電圧Vthst1を差し引いた電圧値(VCC
Vthst1)まで充電されると、このセレクトトランジス
タS11bがカットオフする。したがって、非選択のN
AND列のチャネル部がビット線BLbから切り離され
てフローティング状態になり、以後は、当該チャネル部
電位がゲート印加電圧との容量カップリングにより自動
的に昇圧(セルフブースト)される。このセルフブース
トは、非選択ワード線に印加したパス電圧Vpass
(5V)と、選択ワード線に印加したプログラム電圧V
pgmの双方により行われる。この結果、プログラム電
圧Vpgmが印加された非選択セルA(S12b),お
よび同じNAND列内の他の非選択セルB(M11b
等)について書き込みが禁止される。
【0042】消去時は、バンド間トンネリングに起因し
て発生したホットホール注入を用いて例えばブロック単
位で行う。以下、この消去方法を、BTBT(Band to B
andTunneling)−HH(Hot Hole)注入消去という。具体
的には、消去対象セルSが接続されたワード線WL12
に消去ゲート電圧Verase、例えば−6Vを印加
し、他の非選択のワード線WL11,WL13,…に消
去は行われないが非選択セルのトランジスタがオンする
程度の正のパス電圧Vpass、例えば5Vを印加す
る。選択されたブロック内の全てのビット線BLa,B
Lb,…およびソース線SLに6V、非選択ブロックの
ビット線に0Vを印加する。また、PウェルWは例えば
基準電位0Vで保持する。この状態で、ビット線選択信
号線SG11およびソース線選択信号線SG12に電源
電圧VCCを印加して、全てのセレクトトランジスタS
11a,S11b,…,S12a,12b,…をオンさ
せる。なお、PウェルWは基準電位0V以外の電圧でも
よいが、この場合、それに応じて、全てのセレクトトラ
ンジスタがオンするように、ビット線選択信号線SG1
1およびソース線選択信号線SG12の印加電圧値を設
定する。
【0043】この消去条件下、選択されたブロック内の
NAND列において、そのビット線BLa,…およびソ
ース線SLの印加電圧である6Vが、オン状態のセレク
トトランジスタや非選択のメモリトランジスタを介し
て、ビット線側とソース線側の双方から選択セルSの2
つのソース・ドレイン不純物領域S/Dに伝達される。
このため、このソース・ドレイン不純物領域S/Dとゲ
ート電極(選択ワード線WL12)との間に10Vを超
える消去電圧が印加される。その結果、2つのソース・
ドレイン不純物領域それぞれおいて、その表面が深い空
乏状態となりエネルギーバンドの曲がりが大きくなり、
バンド間トンネル現象により電子が価電子帯より伝導帯
にトンネルする。この際、電子とホール対が発生する
が、そのうち電子はN型のソース・ドレイン不純物領域
内に流れて吸収される。一方、発生したホールは接合付
近に印加された高電界により加速されてホットホールと
なり、チャネル形成領域の中心部の方向にドリフトす
る。このホットホールの一部が電荷蓄積膜CHSの電荷
蓄積手段(キャリアトラップ)に局所的に注入される。
このため、当該メモリトランジスタM12aに電子が注
入された書き込み消去状態であり、その閾値電圧が高い
場合に、注入されたホットホールにより蓄積電子が相殺
され、当該メモリトランジスタの閾値電圧が消去状態の
低いレベルに低下する。
【0044】この消去方法では、ソースとドレイン双方
から消去を行うことができるが、消去は片側のみで行っ
ても良い。この場合、読み出し方法との関係で、より閾
値変化が大きな側で消去を行うのが望ましい。
【0045】上述したように、2つのソース・ドレイン
不純物領域の双方に6Vを伝達した場合、ソース側とド
レイン側からホットホールが注入される。このとき、ゲ
ート長を十分短く(例えば100nm以下と)すると、
局所的に注入されたホールの2つの保持領域がチャネル
形成領域の中央付近で少なくとも一部合体する。この場
合、あたかも、チャネル形成領域全体からホールが注入
された場合と等価とみなすことができる。この消去方法
は、チャネル形成領域全体で閾値を変化させることがで
きる点で有利である。また、この消去方法はゲート長が
短いほど効率的に電荷蓄積膜の全面にホールが注入され
るため、ゲート長が年々短縮している現状に即した消去
方法であると言える。
【0046】なお、当然ながら、書き込み状態と消去状
態の定義によっては、チャネル全面からのFNトンネリ
ングを消去に用い、バンド間トンネル電流起因のホット
ホール注入を書き込みに用いることもできる。
【0047】読み出しは、ページ読み出しを基本とし、
上述したと同様な電圧の伝達方法を利用してソースに0
V、選択されたビット線からドレインにドレイン電圧1
V、選択されたワード線からゲートに読み出しゲート電
圧2.5Vを印加して、ビット線を流れるドレイン電流
を周辺回路内のセンスアンプで読み出す。このときのド
レイン電圧の印加方向は、より大きな読み出し電流変化
が得られるように適宜設定する。
【0048】以上の書き込み方法および消去方法の電圧
値はあくまで一例であり、デバイス寸法などに応じて適
宜最適化できる。これらの電圧供給は、前述したバイア
ス供給回路が行う。
【0049】本実施形態の特徴は、メモリトランジスタ
の電荷蓄積手段に平面的に離散化されたものを用い、そ
れに対応してより高速消去等が行えるようにバンド間ト
ンネル電流起因のホットホール注入を利用することにあ
る。
【0050】従来のFG型NANDメモリセルアレイで
は、前述したように、セルが微細化されるとフローティ
ングゲート間あるいはフローティングゲートと隣接ワー
ド線間の結合容量が大きくなり、フローティングゲート
の電位変動、およびこれに起因した動作の安定性低下、
誤動作が問題となる。これに対し、本実施形態では、離
散化された電荷蓄積手段を有し、これは単一の導電層か
らなる従来のフローティングゲートとは異なり、近隣の
他のセルの電荷蓄積手段やワード線と容量結合しない。
したがって、このメモリセルは動作の安定性が高く、誤
動作しにくい。
【0051】また、本実施形態では、ディスターブ防止
を目的として、書き込み又は消去時の電荷注入方法をバ
ンド間トンネル電流に起因して発生させたホットホール
注入により行う。MONOS型等ではゲートとソースま
たはドレインとの容量が比較的大きく、10V程度の低
い電圧でも、ソース・ドレイン不純物領域の表面が空乏
化してバンドの曲がりが急峻となるため、容易にバンド
間トンネル電流が発生する。このことを利用すると、ソ
ース・ドレイン不純物領域に付与する電圧を正電圧とす
ることができる。
【0052】一方、FG型の書き込みには20Vに近い
高い電圧が必要なので、基板側の電位を上げることがで
きず、通常、基板側のNANDチャネルには0Vか負電
圧をビット線から供給する。このため、ゲート電位だけ
で非選択セルに反転層を形成する必要があり、その電圧
(パス電圧)が通常、例えば10V程度と高くなる。
【0053】これに対し、本実施形態ではNANDチャ
ネルにはドレインから正電圧が供給できるため非選択セ
ルがオンしやすく、パス電圧もFG型の例えば半分程度
で済む。したがって、当該非選択セルのディスターブマ
ージンがFG型に比べ改善される。
【0054】また、本実施形態で行なうバンド間トンネ
ル電流起因のホットホール注入は、その注入効率が10
−3程度と良好であり、1nA以下の低電流で20μs
以下の高速動作が可能となる。また、ONO膜のボトム
絶縁膜を4nm程度に厚膜化することが可能であるた
め、データ保持特性も改善され、10年保証が容易とな
る。
【0055】最後に、ゲート長80nmのデバイス特性
を測定したので、その説明を行う。図5にメモリトラン
ジスタの、ゲート電圧Vgとソース・ドレイン間電圧V
sdとを変化させた場合の消去特性を示した。図5の横
軸に、印加した消去パルスの発生時間(単位:μs)を
示し、縦軸に、閾値電圧値(単位:V)を示す。図5よ
り、ゲート電圧Vgが−6V,ソース・ドレイン間電圧
Vsdが6V、ウェル電位が0Vの場合、消去時間20
μsで閾値電圧が十分(2V近く)低下していることが
分かる。なお、消去前に行った書き込み条件は0.3m
s、12Vであった。
【0056】図6に、消去セルでのゲート電流および基
板電流のドレイン電圧依存性を示す。この図6は、ドレ
イン電圧を高くしていったときに、ゲート幅1μmあた
りのゲート電流Igおよび基板電流(以下、ウェル電流
という)Isubの変化を表している。バンド間トンネ
ル電流起因のホットホールは、電荷蓄積手段に捕獲され
以外では、基板側に流れてウェル電流を増大させ、ある
いは電荷蓄積手段から更に上方のゲート電極にまで達し
ゲート電流となることが懸念される。しかし、この測定
結果より、懸念されたウェル電流Isubはセル当たり
2nA/μmであり、読み出し電流に比べ十分低く抑え
られていることが確認された。また、ゲート電流Igは
無視できるほど小さいことも分った。
【0057】図7に、本実施形態に係るバンド間トンネ
ル電流起因のホットホール注入消去の消去特性を、チャ
ネル全面から電子を引き抜いてダイレクトトンネリング
によりホールを注入する消去方法の消去特性と比較して
示す。この図7より、本実施形態の消去方法のほうが数
桁もの大幅な高速化が可能なことが分る。この高速消去
の採用により、従来のブロック一括消去だけでなく、従
来では難しかったワード線ごとの消去も可能となる。
【0058】図8に、ソース・ドレイン不純物領域の逆
方向バイアス印加時の電流電圧特性を示す。この逆方向
電流の最大値は、ウェル電流の許容値から推定するとゲ
ート幅1μm当たり20nA以下にする必要がある。こ
の測定結果から、ソース・ドレイン不純物領域S/Dの
接合耐圧が約7V以上あり、接合に6Vを印加すること
は十分可能であることが分かった。
【0059】また、ゲート電圧1.5Vでのリードディ
スターブ特性も評価したが、3×10sec以上時間
経過後でも読み出しが可能であることが分かった。
【0060】図9に、データ書き換え特性を示した。書
き込み条件は0.3ms、12Vであり、消去条件は2
0μs,−6V/6Vである。この図より、書き換え回
数10万回後でも十分な閾値電圧差が得られていること
が分かった。また、データ保持特性は1×10回のデ
ータ書換え後で85℃、10年を満足した。
【0061】以上より、ゲート長80nmのMONOS
型不揮発性メモリトランジスタとして十分な特性が得ら
れていることを確かめることができた。なお、種々の特
性値の良好さから、ゲート長が70nmのMONOS型
不揮発性メモリについても、本技術が適用可能であると
いえる。
【0062】[第2実施形態]本実施形態は、メモリト
ランジスタの電荷蓄積手段としてメモリゲート誘電体膜
中に埋め込まれ互いに絶縁分離された多数のナノ結晶を
用いた不揮発性半導体記憶装置(以下、ナノ結晶型とい
う)について示す。本実施形態において、例えばSiか
らなり粒径がナノメータ(nm)オーダのナノ結晶が、
“平面的に離散化された電荷蓄積手段”に該当する。こ
のナノ結晶は、粒径が10ナノメータ以下であることが
好適である。
【0063】図10は、このナノ結晶型メモリトランジ
スタの素子構造を示す断面図である。本実施形態のナノ
結晶型不揮発性メモリが、第1実施形態と異なるのは、
本実施形態のメモリゲート誘電体膜40が、窒化膜等の
電荷蓄積膜CHSとトップ誘電体膜TOPに代えて、ボ
トム誘電体膜BTM上の電荷蓄積手段としてのSiナノ
結晶42と、その上の酸化膜44とがゲート電極(ワー
ド線WL)との間に形成されていることである。その他
の構成、即ちPウェルW、ソース・ドレイン不純物領域
S/D、チャネル形成領域CH、ボトム誘電体膜BT
M、ゲート電極を兼ねるワード線WLは、第1実施形態
と同様である。
【0064】ナノ結晶42は、例えばシリコンからな
り、そのサイズ(直径)が例えば4.0nm程度であ
り、個々のSiナノ結晶同士が酸化膜44で空間的に、
例えば4nm程度の間隔で分離されている。本例におけ
るボトム誘電体膜BTMは、電荷蓄積手段(Siナノ結
晶42)が基板側に近いこととの関係で、第1実施形態
よりやや厚く、使用用途に応じて2.6nmから5.0
nmまでの範囲内で膜厚を適宜選択できる。ここでは、
4.0nm程度の膜厚とした。
【0065】このような構成のメモリトランジスタの製
造では、ボトム誘電体膜BTMの成膜後、例えばプラズ
マCVD法でボトム誘電体膜BTMの上に、複数のSi
ナノ結晶42を形成する。また、酸化膜44を、例えば
7nmほど低圧CVD(LP−CVD)により成膜し、
Siナノ結晶42を埋め込む。このLP−CVDでは、
原料ガスがDCSとNOの混合ガス、基板温度が例え
ば700℃とする。この時、Siナノ結晶42を埋め込
んだ、酸化膜44表面が平坦化される。平坦化が不十分
な場合は、新たに平坦化プロセス(例えばCMP等)を
行うとよい。その後は、ゲート電極材の成膜、電極加工
等を経て、当該ナノ結晶型メモリトランジスタを完成さ
せる。
【0066】このように形成されたSiナノ結晶42
は、平面方向に離散化されたキャリアトラップとして機
能する。そのトラップレベルは、周囲の酸化シリコンと
のバンド不連続値で推定可能で、その推定値では約3.
1eV程度とされる。この大きさの個々のSiナノ結晶
42は、数個の注入電子を保持できる。なお、Siナノ
結晶42を更に小さくして、これに単一電子を保持させ
てもよい。
【0067】メモリセルアレイの基本構成を示す回路図
(図1)、断面図(図2)は、上記メモリゲート誘電体
膜の構成を除くと、本実施形態においても適用される。
また、書き込み、消去および読み出しの動作の基本も第
1実施形態と同様である。このような構成のSiナノ結
晶型不揮発性メモリについて、ホットホール注入による
高速消去、モディファイドFNトンネリングによる高速
書き込みオペレーションが同様にできることを確認し
た。また、第1実施形態と同様の利点、すなわち電荷蓄
積手段が離散化されていることにより動作が安定し、か
つ誤動作しにくいこと、および、消去時に非選択NAN
D列に印加するパス電圧が低減でき、これによってディ
スターブが防止される利点がある。また、信頼性につい
ても、第1実施形態と同等な信頼性が得られることを確
認した。
【0068】[第3実施形態]本実施形態は、フローテ
ィングゲートを微細に分割して離散化したメモリゲート
誘電体膜構造のメモリトランジスタを、SOI基板に形
成した場合である。
【0069】本実施形態は、メモリトランジスタの電荷
蓄積手段として絶縁膜中に埋め込まれ互いに分離した多
数の微細分割型フローティングゲートを用いた不揮発性
半導体記憶装置(以下、微細分割FG型という)に関す
る。
【0070】図11は、この微細分割FG型メモリトラ
ンジスタの素子構造を示す断面図である。本実施形態の
微細分割FG型不揮発性メモリが、先の第1実施形態と
異なるのは、メモリトランジスタがSOI基板に形成さ
れていることと、本実施形態のメモリゲート誘電体膜5
0が、窒化膜等の電荷蓄積膜CHSとトップ誘電体膜T
OPに代えて、ボトム誘電体膜BTM上の電荷蓄積手段
としての微細分割型フローティングゲート52と、その
上の酸化膜54とが、ゲート電極(ワード線WL)との
間に形成されていることである。その他の構成のうち、
ボトム誘電体膜BTM、ワード線WLは、第1実施形態
と同様である。この微細分割型フローティングゲート5
2は、先の第2実施形態のSiナノ結晶42とともに本
発明でいう“小粒径導電体”の具体例に該当する。
【0071】SOI基板としては、酸素イオンをシリコ
ン基板に高濃度にイオン注入し基板表面より深い箇所に
埋込酸化膜を形成したSIMOX(Separation by Impl
anted Oxygen)基板や、一方のシリコン基板表面に酸化
膜を形成し他の基板と張り合わせた張り合せ基板などが
用いられる。このような方法によって形成され図11に
示したSOI基板は、半導体基板SUB、分離酸化膜5
8およびシリコン層60とから構成され、シリコン層6
0内に、チャネル形成領域CH,2つのソース・ドレイ
ン不純物領域S/Dが設けられている。なお、半導体基
板SUBに代えて、ガラス基板、プラスチック基板、サ
ファイア基板等を用いてもよい。
【0072】微細分割型フローティングゲート52は、
通常のFG型のフローティングゲートを、その高さが例
えば5.0nm程度で、直径が例えば8nmまでの微細
なポリSiドットに加工したものである。本例における
ボトム誘電体膜BTMは、第1実施形態よりやや厚い
が、通常のFG型に比べると格段に薄く形成され、使用
用途に応じて2.5nmから4.0nmまでの範囲内で
適宜選択できる。ここでは、最も薄い2.5nmの膜厚
とした。
【0073】このような構成のメモリトランジスタの製
造では、SOI基板上にボトム誘電体膜BTMを成膜し
た後、例えばLP−CVD法で、ボトム誘電体膜BTM
の上にポリシリコン膜(最終膜厚:5nm)を成膜す
る。このLP−CVDでは、原料ガスがDCSとアンモ
ニアの混合ガス、基板温度が例えば650℃とする。つ
ぎに、例えば電子ビーム露光法を用いて、ポリシリコン
膜を直径が例えば8nmまでの微細なポリSiドットに
加工する。このポリSiドットは、微細分割型フローテ
ィングゲート52(電荷蓄積手段)として機能する。そ
の後、微細分割型フローティングゲート52を埋め込む
かたちで、酸化膜54を、例えば9nmほどLP−CV
Dにより成膜する。このLP−CVDでは、原料ガスが
DCSとN Oの混合ガス、基板温度が例えば700℃
とする。この時、微細分割型フローティングゲート52
は酸化膜54に埋め込まれ、酸化膜54表面が平坦化さ
れる。平坦化が不十分な場合は、新たに平坦化プロセス
(例えばCMP等)を行うとよい。その後、ゲート電極
(ワード線WL)を成膜し、ゲート積層膜を一括してパ
ターンニングする工程を経て、当該微細分割FG型メモ
リトランジスタを完成させる。
【0074】このようにSOI基板を用い、フローティ
ングゲートが微細に分割されることについては、素子を
試作して特性を評価した結果、予想通りの良好な特性を
確認した。本実施形態の場合も、ホットホール注入によ
る高速消去、モディファイドFNトンネリングによる高
速書き込みオペレーションが同様にできることを確認し
た。また、第1実施形態と同様の利点、すなわち電荷蓄
積手段が離散化されていることにより動作が安定し、か
つ誤動作しにくいこと、および、消去時に非選択NAN
D列に印加するパス電圧が低減でき、これによってディ
スターブが防止される利点がある。また、信頼性につい
ても、第1実施形態と同等な信頼性が得られることを確
認した。
【0075】
【発明の効果】本発明に係る不揮発性半導体メモリ装置
およびその電荷注入方法によれば、FG型を微細化した
場合に顕著な電位干渉の問題を解消したNAND型の不
揮発性半導体メモリ装置に好適な電荷注入方法(書き込
み又は消去方法)と、その実施のための構成を有した不
揮発性半導体メモリ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る不揮発性メモリのメモ
リセルアレイの基本構成を示す回路図である。
【図2】実施形態に係るメモリセルアレイにおいて、図
1の第1のNAND列の列方向の断面図である。
【図3】実施形態に係るメモリセルの書き込み動作の説
明図である。
【図4】実施形態に係るメモリセルの消去動作の説明図
である。
【図5】第1実施形態に係るメモリトランジスタの消去
特性を示すグラフである。
【図6】第1実施形態に係るメモリセルアレイにおい
て、消去セルでのゲート電流およびウェル電流のドレイ
ン電圧依存性を示すグラフである。
【図7】第1実施形態に係るバンド間トンネル電流起因
のホットホール注入消去の消去特性を、チャネル全面か
ら電子を引き抜いてダイレクトトンネリングによるホー
ルを注入する消去方法の消去特性と比較して示すグラフ
である。
【図8】第1実施形態に係るメモリトランジスタにおい
て、ソース・ドレイン不純物領域の逆方向バイアス印加
時の電流電圧特性を示すグラフである。
【図9】第1実施形態に係るメモリトランジスタのデー
タ書き換え特性を示すグラフである。
【図10】本発明の第2の実施形態に係るナノ結晶型メ
モリトランジスタの素子構造を示す断面図である。
【図11】本発明の第3実施形態に係る微細分割FG型
メモリトランジスタの素子構造を示す断面図である。
【図12】従来の課題を説明するために用いたFG型メ
モリセルアレイの斜視図である。
【符号の説明】
1…メモリセルアレイ、40…メモリゲート誘電体膜、
42…ナノ結晶、44…酸化膜、50…メモリゲート絶
縁膜、52…微細分割型フローティングゲート、54…
酸化膜、58…分離酸化膜、60…シリコン層、BC…
ビットコンタクト、BLa,BLb…ビット線、BTM
…ボトム誘電体膜、CH…チャネル形成領域、CHS…
電荷蓄積膜、DR…ドレイン不純物領域、GD…ゲート
誘電体膜、Ig…ゲート電流、INT…層間絶縁膜、I
sub…ウェル電流、M11a等…メモリトランジス
タ、MGD…メモリゲート誘電体膜、S/D…ソース・
ドレイン不純物領域、S11a等…セレクトトランジス
タ、SG11等…ビット線選択信号線、SG12等…ソ
ース線選択信号線、SL…ソース線、SR…ソース不純
物領域、SUB…半導体基板、TOP…トップ誘電体
膜、VCC…電源電圧、Verase…消去ゲート電
圧、Vpass…パス電圧、Vpgm…プログラム電
圧、Vthst1…閾値電圧、W…Pウェル、WL,WL1
1等…ワード線
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/788 G11C 17/00 622E 29/792 Fターム(参考) 5B025 AA01 AC01 AD04 AD08 AD09 AE08 5F083 EP07 EP09 EP18 EP22 EP33 EP34 EP63 EP68 EP76 ER09 ER11 ER22 GA11 HA02 JA04 JA05 JA35 JA39 JA40 JA53 KA06 KA13 MA06 MA20 PR12 PR13 PR15 5F101 BA16 BA45 BA54 BB02 BC02 BD07 BD10 BD22 BD30 BD34 BD36 BE02 BE05 BE07 BH03 BH06

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビット線とソース線との間にそれぞれセレ
    クトトランジスタを介して複数のメモリトランジスタが
    直列接続されてなるメモリブロックをマトリックス状に
    複数配置させてメモリアレイが構成され、メモリセルア
    レイ内で行方向の複数のメモリトランジスタのゲート電
    極がワード線により共有され、メモリトランジスタのチ
    ャネルが形成される第1導電型半導体のワード線間を中
    心とした表面領域に第2導電型半導体からなる不純物領
    域が形成され、ワード線、ビット線およびソース線から
    供給された電圧により電気的にデータのプログラムが行
    われる不揮発性半導体メモリ装置であって、 第1導電型半導体とゲート電極との間に積層され、平面
    的に離散化された電荷蓄積手段を内部に含む複数の誘電
    体膜からなる積層膜が形成され、 メモリトランジスタの書き込み又は消去時に、選択され
    たメモリトランジスタの電荷蓄積手段に、バンド間トン
    ネリングに起因して発生したホールがソース線側とビッ
    ト線側の双方の不純物領域から注入されるように、ビッ
    ト線、ソース線、ワード線およびセレクトトランジスタ
    のゲートの各電位を制御するバイアス供給回路を有した
    不揮発性半導体メモリ装置。
  2. 【請求項2】上記メモリトランジスタのゲート長が、ソ
    ース線側とビット線側の双方の上記不純物領域からホッ
    トホールを注入したとき、ソース線側から注入されたホ
    ットホールの保持領域とビット線側から注入されたホッ
    トホールの保持領域との少なくとも一部が上記積層膜内
    で合体するゲート長以下である請求項1記載の不揮発性
    半導体メモリ装置。
  3. 【請求項3】上記積層膜が、 上記第1導電型半導体上のボトム誘電体膜と、 当該ボトム誘電体膜上の窒化膜または酸化窒化膜とを含
    む請求項1記載の不揮発性半導体メモリ装置。
  4. 【請求項4】上記積層膜が、 上記第1導電型半導体上のボトム誘電体膜と、 上記電荷蓄積手段としてボトム誘電体膜上に形成され互
    いに絶縁された小粒径導電体とを含む請求項1記載の不
    揮発性半導体メモリ装置。
  5. 【請求項5】ビット線とソース線との間にそれぞれセレ
    クトトランジスタを介して複数のメモリトランジスタが
    直列接続されてなるメモリブロックをマトリックス状に
    複数配置させてメモリアレイが構成され、メモリセルア
    レイ内で行方向の複数のメモリトランジスタのゲート電
    極がワード線により共有され、メモリトランジスタのチ
    ャネルが形成される第1導電型半導体のワード線間を中
    心とした表面領域に第2導電型半導体からなる不純物領
    域が形成され、ワード線、ビット線およびソース線から
    供給された電圧により電気的にデータのプログラムが行
    われる不揮発性半導体メモリ装置の電荷注入方法であっ
    て、 メモリトランジスタの書き込み又は消去時に、ビット
    線、ソース線、ワード線およびセレクトトランジスタの
    ゲートの各電位を制御し、選択されたメモリトランジス
    タの電荷蓄積手段に、バンド間トンネリングに起因して
    発生したホールをソース線側とビット線側の双方の不純
    物領域から注入する不揮発性半導体メモリ装置の電荷注
    入方法。
  6. 【請求項6】書き込み又は消去時に、上記ビット線、上
    記ソース線、上記ワード線および上記セレクトトランジ
    スタのゲートの各電位を最適化して、上記ソース線側か
    ら注入されたホットホールの保持領域と上記ビット線側
    から注入されたホットホールの保持領域との少なくとも
    一部が上記積層膜内で合体する請求項5記載の不揮発性
    半導体メモリ装置の電荷注入方法。
  7. 【請求項7】上記選択されたメモリトランジスタが接続
    されたワード線に負電圧を印加し、 その他の非選択のワード線に、選択されたメモリトラン
    ジスタが属するメモリブロック内の他のメモリトランジ
    スタが導通する程度の正電圧を印加する請求項5に記載
    の不揮発性半導体メモリ装置の電荷注入方法。
  8. 【請求項8】上記バンド間トンネリングに起因して発生
    したホットホール注入により書き込みを行い、 内部にホールが蓄積された上記積層膜から、チャネル全
    面により電子を直接トンネリングまたはFNトンネリン
    グを用いて注入して消去を行う請求項5記載の不揮発性
    半導体メモリ装置の電荷注入方法。
  9. 【請求項9】上記積層膜に対し、チャネル全面により電
    子を直接トンネリングまたはFNトンネリングにより注
    入して書き込みを行い、 当該内部に電子が蓄積された積層膜から、上記バンド間
    トンネリングに起因して発生したホットホールを注入し
    て消去を行う請求項5に記載の不揮発性半導体メモリ装
    置の電荷注入方法。
  10. 【請求項10】上記積層膜が、 上記第1導電型半導体上のボトム誘電体膜と、 当該ボトム誘電体膜上の窒化膜または酸化窒化膜とを含
    む請求項5記載の不揮発性半導体メモリ装置の電荷注入
    方法。
  11. 【請求項11】上記積層膜が、 上記第1導電型半導体上のボトム誘電体膜と、 上記電荷蓄積手段としてボトム誘電体膜上に形成され互
    いに絶縁された小粒径導電体とを含む請求項5記載の不
    揮発性半導体メモリ装置の電荷注入方法。
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