JP2003203541A - 板バネ及びこれを備えたマイクロスイッチ - Google Patents

板バネ及びこれを備えたマイクロスイッチ

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    • H01H5/00Snap-action arrangements, i.e. in which during a single opening operation or a single closing operation energy is first stored and then released to produce or assist the contact movement
    • H01H5/04Energy stored by deformation of elastic members
    • H01H5/18Energy stored by deformation of elastic members by flexing of blade springs

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  • Rotary Switch, Piano Key Switch, And Lever Switch (AREA)
  • Push-Button Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 応力分布に影響を与えることなくメッキ不良
を防止することのできる板バネを提供することにある。 【解決手段】 バネ部21aと、このバネ部の端部に形
成された段差部21b,21c、及びこの段差部より延
在する延設部21d,21eとを備え、表面にメッキ処
理が施される板バネ21であって、この延設部の少なく
とも一部に折曲加工部21f,21gを形成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スナップアクショ
ン機構を備えたマイクロスイッチに使用する板バネに関
する。
【0002】
【従来の技術】スナップアクション機構を備えたマイク
ロスイッチの従来例を図7乃至図9に示す。図7から明
らかなように、マイクロスイッチ1は、ケース2に共通
固定端子片3、常閉固定端子片4及び常開固定端子片5
が固定されており、固定端子片3,4の基端に固定接点
6,7が対向して設けられている。また、共通固定端子
片3には、レバー8、可動接点10が設けられた可動片
9、及び圧縮バネ11が組み付けられており、これらの
部材によりスナップアクション機構15が構成されてい
る。
【0003】そして、図7に示す定常状態において、駆
動レバー18が矢印方向に回動されてプランジャ17が
押圧されると、レバー8の基端部8bを介して可動片9
が圧縮バネ11のばね力に抗して所定量押し込まれる。
これによって、当該圧縮バネ11のばね力を受けてスナ
ップアクションによる瞬時動作で可動片9が反転動作
し、可動接点10が常閉接点6から常開接点7に切り替
わる。プランジャ17の押圧が解除されると、レバー8
が圧縮バネ11のバネ力により押し上げられる。そし
て、可動片9が圧縮バネ11のばね力を受けてのスナッ
プアクションによる瞬時動作で再び反転動作し、可動接
点10が常開接点7から常閉接点6に接触して定常状態
に復帰する。
【0004】かかるマイクロスイッチに使用される板バ
ネ(圧縮バネ)11は燐青銅の板材からなり、図8及び
図9に示すように、台形状のバネ部11aと、バネ部両
端の段差部11b,11cより延在する延設部11d,
11eとからなる。延設部11d,11eはバネ部11
aと一体であり、バネ部両端の延伸方向と同一の方向に
延在している。この板バネ11を多数同時に電解液中に
浸漬してその表面に銀メッキを施す。銀メッキは、めっ
きの種類にもよるが、電気抵抗を小さくするとともに係
止部の摺動性を良くし、磨耗(損傷)をおさえることが
できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】電解液中で板バネ同士
が重なり合って、板バネの面同士が密着すると、その密
着した部分にメッキが施されずメッキ不良となってしま
うことがある。そして、メッキ不良となったものを手作
業で選別しなければならず、選別作業が大変である。こ
のような板バネ同士の重なり合いを防止するために、例
えばバネ部の長手方向略中央部に開口幅A<全体幅Bと
なるように屈曲させた凹部11d(図10参照)を形成
することが考えられる。しかしながら、バネ部の形状を
このように複雑なものにすると特定の部位(この例では
屈曲部)に応力が集中し、板バネの耐久性が著しく低下
する等の問題が生じる。
【0006】本発明の目的は、応力分布に影響を与える
ことなくメッキ不良を防止することのできる板バネを提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係る板バネは、バネ部と、このバネ部の
端部に形成された段差部、及びこの段差部より延在する
延設部とを備え、表面にメッキ処理が施される板バネに
おいて、この延設部の少なくとも一部に曲げ加工部を形
成したことを特徴としている。
【0008】延設部に形成された曲げ加工部により板バ
ネ同士の重なり合いを防止するので、板バネの応力分布
に影響を与えることなくメッキ不良を防止することがで
きる。また、請求項2に記載の本発明に係る板バネは、
略台形状に折り曲げられたバネ部と、このバネ部の端部
に形成された段差部、及び前記段差部より延設される延
設部とを備え、表面にメッキ処理が施される板バネにお
いて、この延設部の少なくとも一部に、このバネ部の折
れる折曲方向と同一方向に折り曲げられる折曲加工部を
形成したことを特徴としている。
【0009】折曲加工部の折曲方向をバネ部の折曲方向
と同一とすることにより、重なり防止のために必要な折
曲加工部の折曲角度が小さくて済む。これによって、折
曲部の折損を防止することができる。また、請求項3に
記載の本発明に係るマイクロスイッチは、請求項1又は
請求項2に記載の板バネを備えているので長期間の使用
に耐えることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態に係る板バネ21について説明する。本発明の
一実施形態に係る板バネ21は燐青銅からなり、図1及
び図2に示すように、バネ部21aと、バネ部の両端に
形成された段差部21b,21cよりそれぞれ延在する
延設部21d,21eとを備えている。また、板バネ全
体の表面にメッキ処理が施されている。そして、延設部
21d,21eの先端には板バネ同士の重なり合いを防
止する折曲加工部21f,21gが備わっている。
【0011】より詳細には、バネ部21aは側面視略台
形状に折り曲げられており、延設部21d,21eはバ
ネ部21aの両端部において幅方向略中央から延在して
いる。なお、延設部21d,21eはバネ部21aと一
体であり、バネ部両端の延伸方向と同一方向に延在して
いる。また、段差部21b,21cはバネ部端部におい
て延設部両脇に形成されている。
【0012】折曲加工部21f,21gは、延設部21
d,21eの端部においてバネ部の折曲方向(即ち、図
1中で下方向)と同一方向に折り曲げられて形成されて
いる。なお、この折曲加工部21f,21gは、板バネ
同士が重なった場合、一方の板バネの折曲加工部先端が
他方の板バネの延設部21d,21eに乗り上げて板バ
ネ間に一定の間隙が形成される程度に折り曲げられてい
る。
【0013】本発明の一実施形態にかかる板バネ21は
上述のように形成されているので、板バネ21を電解液
中に浸漬して銀メッキを行う際、図2に示すように板バ
ネ同士が重なっても上述したように一方の板バネ21の
折曲加工部先端が他方の板バネ21’の延設部に乗り上
げて板バネ間に一定の間隙(板バネ中央部では間隔D、
板バネ端部では間隔dが形成される。そのため、従来の
ようにメッキ工程中、板バネ同士が完全に重なり合って
(密着して)重なり部分がメッキ不良になることはな
い。
【0014】かかる板バネ21を利用して従来のマイク
ロスイッチと同様のマイクロスイッチを組み付けること
が可能である。このマイクロスイッチ1’は、図7を用
いて説明済みの従来のマイクロスイッチ1と同様の組付
け構成を有している。即ち、本実施形態にかかる板バネ
21を利用したマイクロスイッチ1’は、ケース2’に
共通固定端子片3’、常閉固定端子片4’及び常開固定
端子片5’が固定されており、固定端子片3’,4’の
基端に固定接点6’,7’が対向して設けられている。
また、共通固定端子片3’には、レバー8’、可動接点
10’が設けられた可動片9’、及び圧縮バネ21が組
み付けられており、これらの部材によりスナップアクシ
ョン機構15’が構成されている。
【0015】ここで板バネ21の段部21b,21c
は、図9に示す従来型マイクロスイッチの組付け状態と
同様に、共通固定端子片3’の係合穴3a’に挿入され
た状態にあるので、板バネ21の弾性変形時に延設部2
1d,21eに応力が生じることはない。従って、延設
部端部の折曲加工部21f,21gにも過度の応力が生
じることはなく、マイクロスイッチ1’を長期間にわた
って使用することができる。また、折曲加工部21f,
21gの折曲方向はバネ部の折曲方向と同一のため、小
さい折曲角度で密着状態での重なりを防止できる。従っ
て、折曲部の折損を回避できる。
【0016】なお、本発明にかかる別の実施形態として
は、図3に示すように延設部31d,31eにおいて板
バネ31の折曲方向にダボ(ほぞ)31f,31gをそ
れぞれ突出形成するものが考えられる。このようなダボ
(折曲加工部)31f,31gを備えることで、メッキ
工程において板バネ同士が接しても図4に示すように板
バネ間に一定の間隙Gが形成されて互いに密着すること
はない。従って、メッキ工程において従来のようなメッ
キ不良が生ずることがなくなる。
【0017】また、本発明にかかる更に別の実施形態と
しては、図5に示すようなものも考えられる。この板バ
ネ41は従来の板バネの中央平坦部を一部側面視山形に
折曲したもので、板バネ41の一端には従来と同様の延
設部41dが延在し、他端には従来とは異なる平面視略
T字型の延設部41eが形成されている。また、延設部
41eの端部両端は板バネの内側に向かって一定量だけ
折り曲げられ曲げ加工部(折曲加工部)41f,41g
を形成している。
【0018】なお、段部41hは従来の板バネと同様に
共通固定端子片と係合する役目を果たしている。このよ
うに形成された板バネ41は、板バネ同士が重なった場
合、その曲げ加工部41f,41gが他の板バネの延設
部に乗り上げて板バネ同士が密着することがない。従っ
て、メッキ工程において従来のようなメッキ不良が生ず
ることがなくなる。また、第1の実施形態と同様に折曲
加工部41f,41gが小さい折曲角度で済むというメ
リットを有している。
【0019】また、上述の図5に示す板バネの代わりに
図6に示す板バネのようにしても良い。この板バネは図
5に示す板バネの略T字型延設部41eの代わりに、板
バネ51の一側端部中央から延設する第1延設部51d
と該端部両端から延設する第2延設部51e、第3延設
部51fとを備えている。そして、第1延設部51dは
板バネ51の伸延方向と同一方向に延在し、第2延設部
51e、第3延設部51fは夫々板バネ51の内側(板
バネ51の他端側)に向かって屈曲してカール部(折曲
加工部)を形成している。
【0020】かかるカール部51e,51fの存在によ
り板バネ同士が重なっても板バネ間に一定の間隙が形成
されて互いに密着することはない。従って、メッキ工程
において従来のようなメッキ不良が生ずることがなくな
る。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る板バ
ネは、延設部に形成された曲げ加工部により板バネ同士
の重なり合いを防止するので、板バネの応力分布に影響
を与えることなくメッキ不良を防止することができる。
また、本発明の請求項2にかかる板バネは、折曲加工部
の折曲方向をバネ部の折曲方向と同一とすることによ
り、重なり防止のために必要な折曲加工部の折曲角度が
小さくて済む。これによって、折曲部の折損を防止する
ことができる。
【0022】また、本発明の請求項3にかかるマイクロ
スイッチは、かかる板バネを備えることで長期間の使用
に耐えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる板バネを示す斜視
図。
【図2】図1の板バネが重なった状態を示す側面図。
【図3】本発明の別の実施形態にかかる板バネを示す側
面図。
【図4】図3の板バネが重なった状態を示す側面図。
【図5】本発明の更に別の実施形態にかかる板バネを示
す斜視図。
【図6】本発明の、図5とは別の実施形態にかかる板バ
ネを示す斜視図。
【図7】従来及び本発明の実施形態に係る板バネを組み
込んだマイクロスイッチの構造を説明する図。
【図8】従来及び本発明の実施形態に係る板バネを示す
斜視図。
【図9】従来の板バネが共通固定端子片に係合した状態
を説明する斜視図。
【図10】従来の別の板バネを示す斜視図。
【符号の説明】
21 板バネ 21a バネ部 21b,21c 段差部 21d,21e 延設部 21f,21g 折曲加工部 31 板バネ 31f,31g ダボ 41 板バネ 41d,41e 延設部 41f,41g 曲げ加工部 51 板バネ 51d 第1延設部 51e 第2延設部 51f 第3延設部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バネ部と、 前記バネ部の端部に形成された段差部、及び前記段差部
    より延在する延設部とを備え、 表面にメッキ処理が施される板バネにおいて、 前記延設部の少なくとも一部に曲げ加工部を形成したこ
    とを特徴とする板バネ。
  2. 【請求項2】 略台形状に折り曲げられたバネ部と、 前記バネ部の端部に形成された段差部、及び前記段差部
    より延在する延設部とを備え、 表面にメッキ処理が施される板バネにおいて、 前記延設部の少なくとも一部に、前記バネ部の折れる折
    曲方向と同一方向に折り曲げられる折曲加工部を形成し
    たことを特徴とする板バネ。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は請求項2に記載の板バ
    ネを備えたマイクロスイッチ。
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