JP2003202867A - 電子音発生装置、及びそれを用いた携帯機器 - Google Patents

電子音発生装置、及びそれを用いた携帯機器

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JP2003202867A
JP2003202867A JP2002002071A JP2002002071A JP2003202867A JP 2003202867 A JP2003202867 A JP 2003202867A JP 2002002071 A JP2002002071 A JP 2002002071A JP 2002002071 A JP2002002071 A JP 2002002071A JP 2003202867 A JP2003202867 A JP 2003202867A
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JP
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waveform
waveform data
dsp
electronic sound
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JP2002002071A
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English (en)
Inventor
Yutaka Nakamura
豊 中村
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Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 波形データを記憶したメモリのアドレス生成
処理を、DSPとは別に設けたアドレス演算装置で行っ
て、そのDSPの処理効率を向上するとともに、比較的
小容量の波形メモリを使用して種々の音楽信号を発生可
能にし、より豊かな音色を発生する。 【解決手段】 積和演算回路を含むDSP20からのア
ドレス演算用パラメータPAを受けて、波形記憶装置4
0に与えるアドレスを演算する。この演算されたアドレ
スにより波形記憶装置40から読み出されたデータを、
演算されたアドレスの小数部により補間処理してDSP
に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記憶装置に記憶さ
せた波形データを用いて、音楽を演奏させるための電子
音発生装置及び、それを用いた携帯機器(例えば、携帯
電話、シンセサイザ、PDAなど)に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、記憶装置に記憶させた波形デ
ータを用いて電子音を発生させる方法として、全てハー
ドウエアで設計する方法と、DSP(ディジタルシグナ
ルプロセッサ)等のディジタル信号処理装置を使用して
ソフトウエアで演算処理する方法とが用いられてきた。
最近では、同時発音数が増えたり、さまざまな音響効果
に対応させるため、演算内容や演算順序が複雑になって
きている。したがって、ハードウエアで全ての信号処理
を行うように構成することは、設計期間や処理内容の変
更などの点から、難しくなってきている。
【0003】このため、DSP等のディジタル信号処理
装置を用いてソフトウエアで処理する方法が、複雑な演
算順序をプログラムとして開発できるため、多く用いら
れるようになってきている。
【0004】従来の一般的なDSPは、その中心的な回
路である積和演算回路の演算リソースを、波形データの
処理だけではなく、内部の作業メモリのアドレス生成
(アドレス演算)や、波形データを記憶した外部メモリ
のアドレス生成(アドレス演算)の処理にも使わなくて
はならない構成となっている。そのようなDSPの積和
演算回路は、信号処理(FIRフィルタ処理、IIRフ
ィルタ処理などの畳み込み演算など)を高速に実行する
ために設計された回路であり、その得意とする信号処理
以外の特殊な演算(例えば、modulo演算やアドレスのジ
ャンプ処理などのメモリのアドレス生成処理など)に用
いる場合には演算効率が非常に悪くなってしまう。
【0005】そこで、最近の音声信号処理用DSPで
は、アドレス生成の処理を、積和演算回路に負荷をかけ
ることなく行なえるようにした回路構成が提案されてい
る。(例えば、特開2001−242878号公報。以
下、先行例という。)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この先行例で
は、外部メモリのアドレス演算処理をDSP内部で行っ
ており、また、外部メモリに記憶された波形データその
ものを利用するだけである。このため、音声信号処理用
としては利用可能ではあっても、種々の音色を必要とす
る音楽信号処理用として使用するためには、必要とされ
る波形データを全て記憶しておく必要があるから膨大な
記憶容量の波形メモリを必要とするという問題がある。
また、外部メモリに記憶している以外の新たな波形デー
タを必要とする場合には、対応することができないとい
う問題がある。
【0007】また、特に低消費電力化が求められる携帯
機器用では、処理速度を向上するために動作周波数を高
くすることが制限されるから、より豊かな音色を発生す
ることが困難である。
【0008】そこで、本発明は、波形データを記憶した
メモリのアドレス生成処理を、DSP等のディジタル信
号処理装置とは別に設けたアドレス演算装置で行って、
そのディジタル信号処理装置の処理効率を向上するとと
もに、比較的小容量の波形メモリを使用して種々の音楽
信号を発生可能にし、より豊かな音色を発生することが
できる電子音発生装置、及びそれを用いた携帯機器を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の電子音発
生装置は、積和演算回路を含むディジタル信号処理手段
20と、波形記憶手段40と、前記ディジタル信号処理
手段20からのアドレス演算用パラメータPAを受け
て、前記波形記憶手段40に与えるアドレスを演算する
波形メモリアドレス演算手段30と、前記波形記憶手段
40から読み出されたデータを補間処理し、この補間処
理されたデータが前記ディジタル信号処理手段20に入
力される波形データ補間処理手段50とを備えることを
特徴とする。
【0010】請求項2記載の電子音発生装置は、請求項
1記載の電子音発生装置において、前記アドレス演算用
パラメータPAは、開始アドレスOFST、終了アドレ
スSTOP、アドレス単位増加分PHINCを有し、前
記波形メモリアドレス演算手段30は、前記開始アドレ
スOFSTから前記終了アドレスSTOPに向かって前
記アドレス単位増加分PHINCに基づいて、順次現在
のアドレスPHASEを演算することを特徴とする。
【0011】請求項3記載の電子音発生装置は、請求項
1記載の電子音発生装置において、前記アドレス演算用
パラメータPAは、開始アドレスOFST、繰り返しア
ドレスREST、終了アドレスSTOP、アドレス単位
増加分PHINCを有し、前記波形メモリアドレス演算
手段30は、前記開始アドレスOFSTから前記終了ア
ドレスSTOPに向かって前記アドレス単位増加分PH
INCに基づいて、順次現在のアドレスPHASEを演
算し、現在のアドレスPHASEが前記終了アドレスS
TOPに至ったときに、現在のアドレスPHASEを前
記繰り返しアドレスRESTにすることを特徴とする。
【0012】請求項4記載の電子音発生装置は、請求項
2,3記載の電子音発生装置において、前記アドレス単
位増加分PHINCは、開始アドレスOFST、繰り返
しアドレスRESTの小数部に相当する下位ビットを有
することを特徴とする。
【0013】請求項5記載の電子音発生装置は、請求項
4記載の電子音発生装置において、前記波形記憶手段4
0のアドレスのビット数はnビットであり、演算された
前記現在アドレスPHASEは上位nビットと下位kビ
ットからなる所定数のmビットであり、前記現在アドレ
スPHASEの上位nビットを前記波形記憶手段にアド
レスとして与え、下位kビットを前記波形データ補間処
理手段50に補間処理のために与えることを特徴とす
る。
【0014】請求項6記載の電子音発生装置は、請求項
5記載の電子音発生装置において、前記波形データ補間
処理手段50は、前記波形記憶手段40から読み出され
た2つ以上のデータを、前記波形メモリアドレス演算手
段30から与えられた下位kビットのアドレスに基づい
て補間処理することを特徴とする。
【0015】請求項7記載の携帯機器は、請求項1〜6
のいずれかに記載された電子音発生装置を備えているこ
とを特徴とする。
【0016】本発明の電子音発生装置によれば、積和演
算回路を含むディジタル信号処理手段(以下、DSP)
20の外部に、波形メモリアドレス演算手段30、波形
データ補間処理手段50を、波形記憶手段40とともに
設けるから、DSPとして汎用品を使用して、波形記憶
手段40に記憶されたデータ以外のデータをも用いた種
々の音色を得る。
【0017】また、アドレス演算用パラメータPAに、
開始アドレスOFSTや終了アドレスSTOPのほか
に、小数点以下のアドレスを含む任意のアドレス単位増
加分PHINCを用いているから、整数部と小数部を含
み任意の単位で増加する現在アドレスPHASEを生成
する。即ち、この現在アドレスPHASEは、nビット
の上位ビット群と、kビットの下位ビット群とで表され
る。
【0018】この現在アドレスPHASEの整数部(上
位ビット群)に従って波形記憶手段40から波形データ
を読み出す一方、小数部(下位ビット群)を用いて読み
出された波形データを補間処理することにより、現在ア
ドレスPHASEに応じた波形データを生成して、DS
Pに供給する。
【0019】また、DSPは、直接音色に関係した積和
演算などの演算処理に特化できるから、その動作周波数
をそれほど高くしなくともより豊かな音色の出力を可能
にする。この低い動作周波数で動作可能であることによ
り、低消費電力化が可能であり、特に低消費電力化が求
められる携帯機器に用いて有効である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電子音発生装置の
実施の形態について、図1〜図5を参照して説明する。
【0021】図1は本発明による電子音発生装置の構成
を示す図である。本発明の電子音発生装置は、その主な
構成部としてホストCPUで構成されるシステム制御部
10、音楽信号処理用DSP20、波形メモリアドレス
演算回路30、波形メモリ40、波形データ補間処理回
路50及びD/Aコンバーター60を有している。
【0022】まず、ホストCPU10は、電子音発生装
置が全体として所望の動作を行い、適切にアナログオー
ディオ信号を発生し出力できるように各構成装置を制御
する。具体的には、たとえば、DSP20において適切
に所望の処理が行なわれるように、DSP20に対して
種々の制御コマンドを送出する。
【0023】波形メモリ40は、図示せぬ入出力手段を
介して、予め処理対象のPCM音源信号(以後、これを
波形データと言う場合もある。)が入力されており、読
み出し専用メモリ(ROM)が用いられる。この波形デ
ータとしては、個々の楽器毎の種々のデータが、そのメ
モリアドレス(nビット)と対応させて記憶されてい
る。
【0024】DSP20は、システム制御部10からの
制御に基づいて、波形メモリ40から読み出されたPC
M音源信号に対して復調処理などの所望の処理を行い、
ベースバンドのディジタル音声信号を生成して、D/A
コンバータ60に出力する。
【0025】このDSP20は、制御部21、プログラ
ムメモリ22、作業メモリアドレス制御手段23、作業
メモリ24、波形メモリアドレス制御手段25、積和演
算回路26及び外部出力I/F27を有する。
【0026】プログラムメモリ22は、DSP20で行
なう処理手順を記憶するメモリであり、記憶された制御
プログラムが制御コマンドにしたがって制御部21によ
り順に読み出される。制御部21は、DSP20が全体
として所望の処理を行なうように、DSP20の各構成
部を制御する。具体的には、システム制御部10からの
制御コマンドに基づいて、その命令を実行する処理プロ
グラムを命令メモリ22より順に読み出す。そして、処
理に用いるデータをアクセスするためのアドレスを制御
するためのアドレス演算用パラメータPAを、必要に応
じて波形メモリアドレス制御手段25に書き込み、保持
させる。そして、積和演算回路26に対して積和演算命
令を出力し、実際に所望の処理を行なわせる。
【0027】波形メモリアドレス制御手段25に保持さ
れる、アドレス演算用パラメータPAは、音源データの
開始点を示す開始アドレスOFSTと、その終了点を示
す終了アドレスSTOPと、繰り返し出力する場合には
繰り返しを行う繰り返し開始アドレスRESTと、次の
サンプリングの点を決めるためのアドレス増加分を示す
アドレス単位増加分PHINCとからなっている。ここ
で、アドレス単位増加分PHINCは、任意の整数でも
よく、また、他の開始アドレスとの関係でいうと小数点
以下のアドレスを含んでいてもよい。勿論、通常のよう
に1でもよい。これらパラメータPAは、波形メモリ4
0に記憶されている波形データと、DSP20が演算に
必要とする波形データとの関係によって、DSP20内
で決定される。
【0028】波形メモリアドレス演算回路30は、DS
P20の波形メモリアドレス制御手段25から、アドレ
ス演算用パラメータPAとして、開始アドレスOFS
T、終了アドレスSTOP、繰り返し開始アドレスRE
ST、アドレス単位増加分PHINCを受ける。この波
形メモリアドレス演算回路30の動作を、処理の例を示
す図2、その処理例におけるフローを示す図3、及びア
ドレス計算結果の例を示す図4を参照して説明する。
【0029】図2の処理例では、音の鳴り始めとその後
の繰り返しのループ部分を持つ例を示している。図3の
フロー図も参照すると、まず、ステップ100で開始ア
ドレスOFSTが現在アドレスPHASEとして与えら
れる。次いで、ステップ200でその現在アドレスPH
ASEにアドレス単位増加分PHINCを加算し、次の
現在アドレスPHASEを得る。
【0030】ステップ300で、現在アドレスPHAS
Eと終了アドレスSTOPとを比較し、PHASE<S
TOPである間は再びステップ200に戻り、現在アド
レスPHASEにアドレス単位増加分PHINCを加算
する処理を続ける。
【0031】ステップ300でPHASE>STOPと
なった場合には、ステップ400に進み、現在アドレス
PHASEから終了アドレスSTOPを引き、さらに繰
り返し開始アドレスRESTを加算して、新しい現在ア
ドレスPHASEを得る。この新しい現在アドレスPH
ASEは、ほぼ繰り返し開始アドレスRESTに等しい
アドレスとなり、ここからアドレス加算処理が繰り返さ
れる。なお、ここで、ほぼ繰り返し開始アドレスRES
Tに等しいアドレスとしているのは、アドレス単位増加
分PHINCが、必ずしも1ではなく、むしろ本発明で
は、1以外の整数や、小数部を持つものとして使用され
るからである。
【0032】波形メモリアドレス演算回路30での各回
の演算処理毎に、ステップ200のように、現在アドレ
スPHASEが出力される。この現在アドレスPHAS
Eの計算結果は、図4に示されるように、ビット数nの
上位側ビット部分(MSB側)と、ビット数kの下位側
ビット部分(LSB側)とからなる。即ち、現在アドレ
スPHESEは、m(=n+k)ビット長のアドレスと
なっている。このように、ビット数kの下位側ビット部
分を持つこととなる理由は、アドレス単位増加分PHI
NCとして、小数部を持つ値が使用されていることによ
る。
【0033】このビット数nの上位側ビット部分が、波
形メモリ40のアドレスとして供給される一方、ビット
数kの下位側ビット部分が、波形データ補間処理回路5
0に供給される。
【0034】波形メモリ40では、波形メモリアドレス
演算回路30から供給されたアドレスが示す波形データ
が読み出されて、波形データ補間処理回路50に供給さ
れる。この場合、波形データ補間処理回路50の補間処
理の方法やその内部構造によっては、当該アドレスが示
す波形データとともに、その後ろの波形データや、或い
はその前後の波形データを一緒に読み出すようにしても
よい。
【0035】波形データ補間処理回路50では、下位側
ビットkの値、即ちアドレスの小数点以下の値に従っ
て、例えば当該上位側ビットnのアドレスが示す波形デ
ータ及びその次のアドレスが示す波形データから直線補
間によって、mビット(=n+k)で表される現在アド
レスPHASEに適合した波形データを得る。この補間
処理の方法としては、直線補間に限ることなく、例えば
複数の波形データの重み付けによるフィルタリング手法
などの公知の種々の補間手法が採用できる。
【0036】D/Aコンバータ60は、DSP20より
入力されるベースバンドのディジタル音声信号をアナロ
グ信号に変換し、スピーカなどより音声出力可能なアナ
ログ音声信号として出力する。
【0037】次に、このような構成の電子音発生装置の
動作について説明する。まず、波形メモリ40には、個
々の楽器毎の種々のデータが、そのメモリアドレス(n
ビット)と対応させて予め波形データとして入力されて
おり、この記憶状態はDSP20にて認識されている。
【0038】システム制御部10は、所望の音楽信号を
DSP20から出力させるために、その音楽信号に適合
した所定の制御コマンドをDSP20に送出する。DS
P20では、制御部21が制御コマンドにしたがって、
波形メモリ40の開始アドレスOFST、終了アドレス
STOP、繰り返しアドレスREST、アドレス単位増
加分PHINCなどのアドレス演算用パラメータPA
を、波形メモリアドレス制御手段25のパラメータレジ
スタに設定する。
【0039】そして、システム制御部10がDSP20
に対して発音開始の指示を行なったら、制御部21は、
命令メモリ22よりそのコマンドに基づく処理プログラ
ムを読み出し、読み出したプログラムおよびシステム制
御部10からの指示に基づいて、所望の処理を開始す
る。
【0040】具体的には、まず、設定されたアドレス演
算用パラメータPAに従って波形メモリアドレス演算部
30でアドレス演算を行う。得られた現在アドレスPH
ASEの上位nビットを、波形メモリ40に読み出しア
ドレスとしてあたえて、当該アドレスの波形データやそ
の後(或いはその前後)のアドレスの波形データを読み
出し、波形データ補間処理回路50に供給する。一方、
得られた現在アドレスPHASEの下位kビットのアド
レスを、小数点以下のデータとして波形データ補間処理
回路50に供給する。
【0041】波形データ補間処理回路50では、上位ア
ドレスに応じて波形メモリから読み出された2以上の波
形データを、当該アドレスの下位アドレス、即ちアドレ
スの小数点以下のデータを用いて補間処理して、所望の
音色用波形データとして生成する。そして、補間処理さ
れた波形データが、DSP20の積和演算回路26に供
給される。
【0042】ここで、波形データの補間処理の1例につ
いて図5を参照して、説明する。図5(a)は、波形メ
モリ40に記憶されている波形データ群を、アドレス単
位増加分PHINCを「1.0」として読み出した場合
であり、単位時間毎に波形メモリ40に記憶されている
波形データがそのまま波形データ補間処理回路50から
出力される。なお、×印は波形メモリ40に記憶されて
いる波形データであり、この場合波形データ補間処理回
路50からの出力データでもある。
【0043】これに対して、図5(b)は、波形メモリ
40に記憶されている波形データ群を、アドレス単位増
加分PHINCを「1.1」として読み出した場合であ
る。この場合には、読み出しアドレスの進行速度が速く
なるから、波形データ補間処理回路50から出力される
波形はその周波数が高くなる。この図5(b)で、×印
は波形メモリ40に記憶されている波形データが読み出
されたものであり、○印は補間処理されて波形データ補
間処理回路50から出力されるデータを示している。
【0044】このように、現在アドレスPHASEの下
位kビットのアドレスを少数点以下の補間処理用のデー
タとして、上位nビットのアドレスにしたがって波形メ
モリ40から読み出された2以上の波形データに対し
て、補間処理を行う。波形データ補間処理回路50から
の出力データは、波形メモリ40に記憶された一連の波
形データ群とは異なった、新たな一連の波形データ群と
して、DSP20に供給される。
【0045】この図5の例では、アドレス単位増加分P
HINCを「1.1」とした場合を示したが、アドレス
単位増加分PHINCを例えば「0.7」とか「1.
5」とかの他の小数部を持つ任意の値にすることができ
るし、或いは「2.0」とか「3.0」とか1以外の整
数にすることもできる。このアドレス単位増加分PHI
NCの値を選定し、波形メモリアドレス演算回路30と
波形データ補間処理回路50の作用によって、波形メモ
リ40に記憶されている波形データを種々の波形データ
として利用することができる。
【0046】波形メモリ40から読み出され、波形デー
タ補間処理回路50で補間処理された波形データは、順
次積和演算回路26に入力され、積和演算回路26にお
いて、ピッチ処理、フィルタ処理、リバーブ処理、ボリ
ューム処理などの処理が施される。
【0047】これらの各処理を行なう時に必要となる波
形データ以外の他のデータおよび一時的に記憶しておく
データなどの、作業メモリ24に対する書き込みおよび
読み出しは、作業メモリアドレス制御手段23により生
成されるアドレスを用いて行なわれる。
【0048】そして、積和演算回路26において最終的
に、ベースバンドのディジタル音声信号が生成され、外
部出力I/F27を介して、D/Aコンバーター60に
出力される。D/Aコンバーター60では、このディジ
タル音声信号をアナログ信号に変換し、電子音発生装置
より出力し、たとえば外部スピーカなどにより音声とし
て再生される。
【0049】このように、本実施の形態の電子音発生装
置においては、DSP20とは別に、波形メモリアドレ
ス演算回路30や波形データ補間処理回路50を設けて
いるから、DSP20には、波形メモリ40のためのア
ドレス生成回路やアドレス演算回路といった特別の処理
手段が不要である。このため、汎用のDSPを採用する
ことができる。
【0050】また、アドレス演算用パラメータPAに、
開始アドレスや、終了アドレスとともに、その値を必要
に応じて任意に設定できるアドレス単位増加分PHIN
Cをも加えている。これにより、アドレス演算結果の整
数部(上位ビット群)で波形メモリの波形データを読み
出し、その小数点以下(下位ビット群)で読み出された
波形データを保管するから、より豊かな音色を発生させ
ることができる。
【0051】なお、ホストCPU10,DSP20の
他、波形メモリアドレス演算回路30、波形メモリ4
0,波形データ補間処理回路50、D/A変換器60
は、それぞれ単独でLSIを構成することもできるし、
また、それらの任意の組み合わせでLSIに作り込むこ
とも可能である。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、積和演算回路を含むD
SPの外部に、波形メモリアドレス演算手段、波形デー
タ補間処理手段を、波形記憶手段とともに設けるから、
DSPとして汎用品を使用して、波形記憶手段に記憶さ
れたデータ以外のデータを用いた種々の音色を得ること
ができる。
【0053】また、アドレス演算用パラメータに、開始
アドレスや終了アドレスのほかに、小数点以下のアドレ
スを含む任意のアドレス単位増加分を用いているから、
整数部と小数部を含み任意の単位で増加する現在アドレ
スPHASE(上位ビット群と下位ビット群とで表され
る)を生成することができる。
【0054】この現在アドレスPHASEの整数部(上
位ビット群)に従って波形記憶手段から波形データを読
み出す一方、小数部(下位ビット群)を用いて読み出さ
れた波形データを補間処理することにより、現在アドレ
スに応じた波形データを生成して、DSPに供給するこ
とができる。
【0055】また、DSPは、直接音色に関係した積和
演算などの演算処理に特化できるから、その動作周波数
をそれほど高くしなくともより豊かな音色の出力を可能
にする。この低い動作周波数で動作可能であることによ
り、低消費電力化が可能であり、特に低消費電力化が求
められる携帯機器に用いて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に形態に係る電子音発生装置の構
成を示す図。
【図2】波形メモリ演算回路の処理動作の例を示す図。
【図3】その処理動作例におけるフローを示す図。
【図4】アドレス計算結果の例を示す図。
【図5】波形処理の1例を示す図。
【符号の説明】
10 システム制御部 20 DSP(ディジタル信号処理装置) 21 制御部 22 プログラムメモリ 23 作業メモリアドレス制御手段 24 作業メモリ 25 波形メモリアドレス制御手段 26 積和演算回路 27 外部出力I/F 30 波形メモリアドレス演算回路 40 波形メモリ 50 波形データ補間処理回路 60 D/A変換器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積和演算回路を含むディジタル信号処理
    手段と、 波形記憶手段と、 前記ディジタル信号処理手段からのアドレス演算用パラ
    メータを受けて、前記波形記憶手段に与えるアドレスを
    演算する波形メモリアドレス演算手段と、 前記波形記憶手段から読み出されたデータを補間処理
    し、この補間処理されたデータが前記ディジタル信号処
    理手段に入力される波形データ補間処理手段と、 を備えることを特徴とする電子音発生装置。
  2. 【請求項2】 前記アドレス演算用パラメータは、開始
    アドレス、終了アドレス、アドレス単位増加分を有し、 前記波形メモリアドレス演算手段は、前記開始アドレス
    から前記終了アドレスに向かって前記アドレス単位増加
    分に基づいて、順次現在のアドレスを演算することを特
    徴とする、請求項1に記載された電子音発生装置。
  3. 【請求項3】 前記アドレス演算用パラメータは、開始
    アドレス、繰り返しアドレス、終了アドレス、アドレス
    単位増加分を有し、 前記波形メモリアドレス演算手段は、前記開始アドレス
    から前記終了アドレスに向かって前記アドレス単位増加
    分に基づいて、順次現在のアドレスを演算し、現在のア
    ドレスが前記終了アドレスに至ったときに、現在のアド
    レスを前記繰り返しアドレスにすることを特徴とする、
    請求項1に記載された電子音発生装置。
  4. 【請求項4】 前記アドレス単位増加分は、開始アドレ
    ス、繰り返しアドレスの小数部に相当する下位ビットを
    有することを特徴とする、請求項2,3に記載された電
    子音発生装置。
  5. 【請求項5】 前記波形記憶手段のアドレスのビット数
    はnビットであり、演算された前記現在アドレスは上位
    nビットと下位kビットからなる所定数のmビットであ
    り、 前記現在アドレスの上位nビットを前記波形記憶手段に
    アドレスとして与え、下位kビットを前記波形データ補
    間処理手段に補間処理のために与えることを特徴とす
    る、請求項4に記載された電子音発生装置。
  6. 【請求項6】 前記波形データ補間処理手段は、前記波
    形記憶手段から読み出された2つ以上のデータを、前記
    波形メモリアドレス演算手段から与えられた下位kビッ
    トのアドレスに基づいて補間処理することを特徴とす
    る、請求項5に記載された電子音発生装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載された電
    子音発生装置を備えていることを特徴とする、携帯機
    器。
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