JP2003201483A - 電気式炭焼き窯 - Google Patents

電気式炭焼き窯

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JP2003201483A
JP2003201483A JP2001403219A JP2001403219A JP2003201483A JP 2003201483 A JP2003201483 A JP 2003201483A JP 2001403219 A JP2001403219 A JP 2001403219A JP 2001403219 A JP2001403219 A JP 2001403219A JP 2003201483 A JP2003201483 A JP 2003201483A
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carbonization
electric
temperature
charcoal
kiln
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Kenji Yamane
健司 山根
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/10Biofuels, e.g. bio-diesel
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel

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  • Control Of Resistance Heating (AREA)
  • Coke Industry (AREA)
  • Solid Fuels And Fuel-Associated Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 全くの初心者でも、安全で確実に、しかも簡
単に、高品質の木炭を製造できる電気式炭焼き窯を提供
することにある。 【解決手段】 被処理物1を密閉容器3に収容して空気
遮断で電気的に加熱し、被処理物の炭化処理の工程と時
間および炭化温度を正確に管理して、炭化処理を安全で
自動運転できるようになしたものである。ここで炭化処
理を、被処理物の乾燥−熱分解・炭化−精煉−冷却の4
段階の工程に沿って行い、被処理物の内部温度もしくは
近傍温度を、乾燥工程では50℃〜100℃程度に所定
時間維持すること、熱分解・炭化工程では100℃〜5
00℃に昇温させて後450℃〜500℃を所定時間維
持すること、精煉工程では500℃〜1600℃の範囲
内で選択した目的温度に昇温させてこの目的温度を所定
時間維持すること、冷却工程では上記炭化炉容器内に酸
素を含まない冷却気体を上記送気管37より送気して強
制冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃木材、未利用
材、竹、木質複合材などの木質系材料及びバイオマスな
どを原料(被処理物)とし、目的とする炭化温度を精度
よく制御して高品質の木炭を確実に製造するために用い
られる電気加熱式炭焼き窯に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、木炭の製造には伝統的な土窯
や、機械式の炭化炉が多く使用されている。これらの炭
化処理においては熱源として炉内に木くずなどの燃材お
よび灯油、重油などの化石燃料の燃焼ガスを供給して、
被処理物と直接接触させるもの(特開平3−12219
1号公報参照)、あるいは、置き火で直接加熱する簡易
炭化炉や、炭焼き窯(例えば、実用新案登録公報第25
77426号公報、特開2000−44963号公報参
照)が知られている。これらのものの炭化炉は、燃材も
しくは化石燃料の燃焼室、あるいは置き火室と被処理物
の収容室とから構成されている。そして炭化炉内被処理
物の炭化温度の管理は、炉内収容室の雰囲気温度を検出
して、炉内被処理物の収容室への燃焼ガスの供給量、即
ち燃焼室への燃焼用空気の導入量、あるいは置き火室へ
の空気の導入量を増減させることによって行われてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
炭化炉や炭焼き窯においては、被処理物は、少量の酸素
を含む燃焼ガスあるいは置き火の火力増強に必要な燃焼
空気と直接接触することから、被処理物の若干の燃焼は
避けられない。とくに被処理物の炭化が終了し木炭にな
ってからの燃焼ガスあるいは空気との接触は木炭が部分
的に灰化しその品質を著しく損なうものとなる。また、
燃焼が起こっている場合、被処理物自身の温度と雰囲気
温度とは大幅に異なることから、炉内の雰囲気温度の検
出では正確な温度管理ができない。このため木炭の灰化
を起こすケースが多くなり、木炭の生産には熟練した技
術が必要となる不都合が生じている。さらには、土窯や
簡易炭焼き窯においては、炉内の炭化温度の管理はほと
んどなされておらず、窯に取り付けられた煙突から排出
される煙の色の変化を肉眼で識別して炭化の終了を判断
している。このため、初心者には炭焼きは極めて困難で
あって折角の木炭をしばしば灰にしていまうという不都
合がある。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、被処理物と空
気との直接接触を全く起こさないようにして、被処理物
を電熱で間接的に加熱し、さらには被処理物の炭化処理
過程および炭化温度を高精度に管理して、高品質の木炭
を、全くの初心者でも、安全で確実に、しかも簡単に、
目的とする品質の木炭を製造できる電気加熱式炭焼き窯
(以下これを電気式炭焼き窯という)を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、第1に被処理物を密閉容器に収容して空
気遮断で加熱する必要のあること、第2には被処理物の
炭化処理の工程と時間および炭化温度を正確に管理する
必要のあること、第3には炭化処理を安全で自動運転で
きるようにする必要のあることに着目してなされたもの
である。
【0006】具体的には、本発明の電気式炭焼き窯に係
わる第1の発明は、電気的加熱手段と、この電気的加熱
手段で加熱されて被処理物の炭化処理を行う炭化炉と、
この電気的加熱手段およびこの炭化炉を収容する断熱手
段と、この炭化炉から排出される被処理物の煙の煙排出
手段と、この炭化炉内の被処理物もしくは被処理物の近
傍の温度検出手段と、この被処理物の炭化処理の管理、
即ち処理工程と時間および温度を制御する炭化処理制御
手段を備えた電気式炭焼き窯を対象にして以下の特定事
項を備えるものである。
【0007】即ち、上記炭化炉は、上記被処理物を収容
した籠体と、この籠体の収納が可能な炭化炉容器と、そ
の炭化炉容器内を密閉可能にする蓋体とで構成され、こ
の炭化炉容器には、上部位置に上記蓋体とかん合する溝
体、側面に上記煙排出手段と接続可能な煙排出管、およ
び底面の中央部に上記温度検出手段の挿入管を配設する
こと、また、上記炭化炉容器には、空気置換の不活性ガ
スや賦活ガスあるいは容器内冷却気体の送気管を他の側
面に配設すること、そして上記電気的加熱手段は、通電
抵抗発熱体が絶縁体の表面部に配設された電気炉であっ
て、上記炭化炉容器の外部表面を輻射加熱するように適
当間隔で取り囲んで配設すること、そして上記断熱手段
は、断熱蓋と断熱箱体で構成し、上記炭化炉と上記電気
的加熱手段を密閉して内蔵するようにすること、且つ、
上記炭化炉および上記籠体の出し入れが容易となるよう
に、上記断熱蓋と上記断熱箱体を着脱可能に配設すると
ともに両者を固縛する固定具を配設すること、また、上
記断熱箱体の一部には、外部より上記温度検出手段を上
記炭化炉容器内に設置された上記挿入管に挿入可能とな
るよう貫通穴を、そして、上記断熱箱体の他の部分には
上記煙排出管および上記送気管それぞれの設置が可能な
貫通穴、もしくは上記断熱箱体の任意位置に切欠きを設
置すること、さらにまた、上記断熱箱体の外表面部に
は、もしくは別置きとしてもよいが上記炭化炉内容器に
収納した上記籠体内の雰囲気温度、もしくは被処理物自
身の温度と炭化処理工程を制御する上記炭化処理制御手
段を配設すること、そして上記煙排出手段には、煙道管
と強制排気装置と煙冷却器とタールおよび木酢液の回収
容器を配設することを特定事項とするものである。
【0008】また、本発明の電気式炭焼き窯に係わる第
2の発明は、炭化処理工程を、被処理物である木材、竹
材などの木質系材料を加熱するときに生じる必然的な現
象:乾燥−熱分解・炭化−炭素化(以下これを精煉とい
う)の3段階と冷却を含む4段階に沿って行うこと、そ
して上記3段階の各段階の昇温速度と温度および時間
と、冷却段階の降温速度を管理し、無理のない素直な加
熱と冷却を行うことを特定事項とするものであって、こ
の場合、上記3段階の各段階の昇温速度と温度および時
間は被処理物の持つ材料特性、例えば樹種、寸法、含水
率など、あるいは製造しようとする目的の木炭品質に応
じてその都度設定することを特定事項とするものであ
る。さらには精煉完了後、上記炭化炉容器内に酸素を含
まない冷却気体を強制的に送気し、木炭の冷却を強制的
に行い冷却時間の短縮化を図ることを特定事項とする炭
化処理工程の全体管理方法に関するものである。
【0009】即ち、本発明に係わる炭化処理工程の全体
管理方法は、先ず被処理物の内部温度もしくは近傍温度
を50℃〜100℃程度に所定時間維持して緩やかに加
熱することを特定事項とする。この場合、水分蒸発(乾
燥)が続く限り被処理物の内部温度は100℃を超えず
この温度を維持することとなる。乾燥が終了すると被処
理物の内部温度は昇温して130℃に到達して熱分解が
急激に進行して炭化が起こる。この分解反応は発熱反応
であるため、被処理物の内部温度は外部から熱量を与え
られることなしに上昇して450℃〜500℃程度に到
達する。これらの乾燥、熱分解、炭化に要する時間およ
び到達温度は被処理物の状態によってそれぞれ異なるた
め、被処理物が一様に炭化を完了させるまで500℃程
度の炭化温度を適当時間維持することを特定事項とす
る。そしてこの後加熱を強めて500℃以上、最高16
00℃程度の範囲内で選ばれた目的の精煉温度にまで昇
温させて、この精煉温度を所定時間維持した後、加熱を
止めて自然冷却、もしくは強制冷却の工程に入ることを
特定事項とするものである。このように自然現象に沿っ
た無理のない炭化処理工程を行うことを特定事項とする
ものであって、このときの温度管理には、被処理物自身
の内部温度を検出して行うことが望ましいが、これが困
難な場合、被処理物に近い周囲温度(近傍温度)でこれ
を行ってもよい。
【0010】また、本発明の電気式炭焼き窯に係わる第
3の発明は、上記炭化炉容器を密閉状態にして加熱する
ことにより、炭化処理で発生する煙が周辺に逸散して作
業環境を悪化させるのを防止すること、そしてこの煙
を、排ガス燃焼炉などの別の処理装置へ送気できるよう
上記煙排出手段に配設された強制排気装置のエジェクタ
吸引効果により速やかに上記炭化炉容器から取出すこ
と、および上記温度検出手段によって得られた上記被処
理物の温度信号を上記炭化処理制御手段に伝え、ここで
は予め計画さたプログラムに従って炭化処理するよう上
記通電発熱体への通電量をSSR(PIDパルス制御方
式)もしくはSCR(PIDサイリスタ制御方式)によ
り自動的に増減させて目的とする昇温速度、炭化温度、
処理時間を自動的に制御管理することを特定事項とする
ものである。
【0011】上記炭化炉の上記炭化炉容器は、上記通電
発熱体を含む絶縁体の複数個で囲まれて構成された空間
内に収まる大きさの円筒形もしくは角型の容器であっ
て、金属製もしくはセラミックス製の容器であること、
そして上記炭化炉容器の上部には、周辺縁部に沿って適
当幅、適当深さの溝体を配設し、この溝体内部にはシー
ル材として細砂もしくはセラミックス製の微細粒を充填
することを特定事項とするものである。
【0012】上記蓋体は、上記炭化炉容器の溝体内側に
かん合する大きさの外形を有する金属製もしくはセラミ
ックス製の平板であって、この平板の上記炭化炉容器の
内側に面する面上の外周部分において、しかも上記溝体
内部の中央部に突出して上記シール材中に埋まり込むよ
う、上記蓋体の平面と直角に帯状の埋没シール板を配設
すること、そして上記蓋体の他の平面上には、着脱用の
取っ手を配設することを特定事項とする。
【0013】上記籠体は、上記炭化炉容器に収容できる
大きさ、深さであって、側面が網状もしくは多孔板で構
成された籠であること、そしてこの籠体の底面部は網状
もしくは平板であって中央部には、上記炭化炉容器の底
面部に配設された上記炭化炉容器の挿入管を入れる網状
の挿入管、もしくは貫通穴を配設することを特定事項と
するものである。
【0014】上記断熱手段の上記断熱蓋は、断熱材を金
属製のカバーで覆った構造であって、この外部両端、も
しくは一端に、上記断熱蓋と上記断熱箱体を固縛する固
定具の一方を配設することを特定事項とする。
【0015】以下、上記第1の発明、第2の発明および
第3の発明に対する解釈および付加特定事項について説
明する。
【0016】上記断熱蓋と上記断熱箱体は、対向側面の
一方の側を蝶番で開閉自在に接続されていて、開いたと
きの安全のために上記断熱蓋の支持体をこの断熱蓋、も
しくは上記断熱箱体の任意の場所に配設してもよい。
【0017】上記断熱蓋を用いないで上記炭化炉容器の
上部を露出させて炭化処理を行ってもよいががこの場合
には放熱ロスや焼けどなど安全に問題が生じる。
【0018】本発明の電気式炭焼き窯の移動が容易なよ
うに、上記断熱箱の底面にキャスターなどの車輪を設置
してもよい。
【0019】上記通電抵抗発熱体としては、ニクロム
線、鉄ニクロム線(カンタル線)、セラミックス発熱体
(ケラマックス発熱体)、黒鉛などが最高使用温度に対
応して選択されて用いられ、これらは線状、棒状、ある
いは面状のいずれであってもよい。
【0020】また、上記温度検出手段は、接触式の熱電
対であって、主としてK熱電対が用いられるが、100
0℃以上の高温度においてはN型、R・S型もしくはB
型が用いられる。また、上記温度検出手段を非接触式の
光温度計(放射温度計ともいう)とすることもできるが
この場合には、上記断熱蓋と炭化炉の上記蓋体かもしく
は上記断熱箱体と上記炭化炉容器に、上記被処理物もし
くは上記炭化炉容器内の光を検出するための小さなぞき
穴を取りつければよい。
【0021】上記送気管により上記炭化炉容器内に、窒
素ガス、アツゴンガスなどの不活性ガスを送入しながら
炭化処理できるし、空気、炭酸ガス、一酸化炭素ガス、
水蒸気などを送入して木炭の賦活処理を行うこともでき
る。また、窒素ガス、炭酸ガスなどの酸素を含まない気
体を送入して、精煉後の木炭の強制冷却を行うことがで
きる。
【0022】炭化温度が1000℃〜1600℃の高温
となる場合には上記炭化炉容器、蓋体および上記排気管
を酸化アルミナなどのセラミックス製にする必要があ
る。この場合には、上記籠体は用いないで炭化処理を行
うこととなる。なお、1000℃以上の高温処理のとき
には不活性ガスを送気しながら行うことが望ましい。
【0023】
【発明の効果】以上、説明したように、電気式炭焼き窯
に係わる第1の発明、第2の発明および第3の発明によ
れば、全くの初心者でも、安全で確実に、しかも簡単に
高品質の木炭を製造できる。
【0024】具体的には、被処理物を密閉容器に収容し
て空気遮断で加熱することによて被処理物の燃焼灰化を
確実に防止することができることであり、また、このと
きの被処理物の炭化処理工程を、木質系材料を加熱する
ときに生じる必然的な現象:乾燥−熱分解・炭化−精煉
の3段階および冷却を含めた4段階に沿って行い、そし
て各段階の昇温速度と温度および時間を正確に管理して
自動運転することから、素人でも確実に高品質の木炭を
製造できる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0026】図1は、本発明の実施形態に係わる電気式
炭焼き窯を示し、1は炭化処理を行う被処理物、2は被
処理物1を加熱する電気的加熱手段、3は炭化炉、4は
電気的加熱手段2および炭化炉2を収容する断熱手段、
5は炭化炉2から排出される煙の煙排出手段、6は被処
理物もしくは被処理物の近傍の温度を検出する温度検出
手段である熱電対、7は炭化処理制御手段である。
【0027】上記電気的加熱手段2は、鉄クロム線など
の螺旋状通電抵抗発熱体21がセラミックファイバウー
ル、キャスタブル、耐火レンガなどの絶縁体22に埋め
込まれた成形体20であって、上記炭化炉3の周辺に適
当間隔で複数個配設してある。
【0028】上記炭化炉3は、被処理物1を収容する籠
体31と炭化炉容器32と蓋体33とで構成されてい
る。炭化炉容器32には、上部位置に蓋体31とかん合
する溝体34、側面に上記煙排出手段5と接続された煙
排出管35、そして炭化炉容器32の底面の中央部には
上記熱電対6の挿入管36を配設してある。また、上記
炭化炉容器32の他の側面には、容器内に送気する送気
管37が配設してある。
【0029】上記籠体31の中央部には、上記炭化炉容
器の挿入管36を入れる網状の挿入管312、もしくは
貫通穴313を配設してある。
【0030】上記蓋体33は、上記溝体34の内側にか
ん合するようにしてあって、内面に配設してある埋没シ
ール板331が上記溝体34に充填されたシール材であ
る細砂38中に埋まり込むようしてある。また上記蓋体
33の上部平面には、着脱用の取っ手332が配設して
ある。
【0031】上記断熱手段4は、断熱蓋41と断熱箱体
42と金属製カバー411で構成してあり、上記断熱蓋
41と上記断熱箱体42を固縛する固定具43が配設し
てある。また、この固定具43は上記断熱蓋41側の固
定具412と上記断熱箱体42側の固定具413に分割
されて配設してある。
【0032】上記断熱箱体42の底部中央部には、上記
熱電対6を挿入する貫通穴44、そして、上記断熱箱体
42の側面部には上記煙排出管35と上記送気管37の
設置が可能な貫通穴46および47を設置してある。
【0033】上記断熱箱体42の外表面部には、上記炭
化処理制御手段7が配設してあって、上記熱電対6と導
線61で接続してある。
【0034】上記煙排出手段5には、煙道管51と強制
排気装置52と煙冷却器53とタールおよび木酢液の回
収容器54を配設してある。上記強制排気装置52はブ
ロアであって、ノズル521から排出される空気の勢
い、即ちエジェクタ効果によって炭化炉容器32内の煙
は強制的に外部に排出される。
【0035】図2は、本発明の他の実施形態に係わる電
気式炭焼き窯の分解図を示したもので、上記煙冷却器5
3を配設しない場合の電気式炭焼き窯である。ここには
上記煙排出手段5の保護カバー55を配設している。
【0036】図3は、本発明の実施形態に係わる電気式
炭焼き窯の炭化処理工程の全体管理方法を示したもの
で、横軸は処理時間t(h)、縦軸は被処理物の温度も
しくは被処理物の近傍温度T(℃)を表している。
【0037】図3における本発明の炭化処理工程の全体
管理方法は、被処理物の加熱開始から、A点、B点、C
点、D点、を経るように被処理物の温度もしくは近傍温
度Tと処理時間tを管理して行うことである。ここで、
先ず被処理物を昇温速度a℃/minで加熱して昇温さ
せA点に到達させると、被処理物の内部温度もしくは近
傍温度をT1=50℃〜100℃程度に所定時間維持し
てB点に至らしめる。この場合、水分蒸発(乾燥)が続
く限り被処理物の内部温度は100℃を超えずこの温度
を維持することとなる。乾燥がほぼ終了したB点の13
0℃付近になると熱分解が急激に進行して炭化が起こ
る。この分解反応は発熱反応であるため、被処理物の内
部温度は外部から熱量を与えられることなしに上昇して
T2=450℃〜500℃程度のC点に到達する。これ
らの乾燥、熱分解、炭化に要する時間および到達温度は
被処理物の状態によってそれぞれ異なるため、被処理物
が一様に炭化を完了させるまで500℃程度の炭化温度
を適当時間維持してD点に至らしめる。そしてこの後加
熱を強めてT3=500℃以上、最高1600℃程度の
範囲内で選ばれた目的の精煉温度E点にまで昇温させ
て、この精煉温度を所定時間維持してF点に至らしめた
後、加熱を止めて強制冷却、または自然冷却を行ってG
点、またはG’点に至らしめて炭化処理は収量となる。
【0038】図3には本発明の管理方法と比較して従来
の一般的な台形管理方法のプログラムを点線で示した。
この場合には、被処理物が加熱されたときに必然的に生
じる温度変化とは無関係に昇温速度a℃/minで制御
されてE点、F点、を経てG’点に至り、被処理物の正
しい温度管理はなされないこととなる。とくに、乾燥工
程のA点からB点の時間t1〜t2、および炭化工程の
C点からD点の時間t3〜t4は被処理物の含水率、お
よび寸法によって大きく異なるため、従来方法では極め
て不正確な温度管理となる。
【0039】図4は、本発明の実施形態に係わる電気式
炭焼き窯の管理方法の実施例を示したものである。ここ
では目的の炭化温度T2=500℃、目的の精煉温度T
3=800℃としてある。用いた被処理物は厚さ10m
m〜30mm、含水率15%〜20%程度の針葉樹ソリ
ッドで、これを約3kg籠体に充填して昇温速度2.2
℃/min、自然冷却で炭化処理した。このときの処理
時間は、乾燥工程t1〜t2=1時間、炭化工程t3〜
t=1時間、精煉工程t5〜t6=0.5時間と設定す
ることにより、全処理時間を24時間程度で終了させる
ことができた。なお、このとき得られた木炭は固定炭素
の含有率が90%以上の良質のものであった。また、従
来の台形管理方式に比べた場合、電力消費量は10%程
度削減されていた。これはA点からB点の乾燥工程、お
よびB点からC点の熱分解・炭化工程に余分なエネルギ
ーを必要としなかったことが効果しているものである。
【0040】<他の実施形態>なお、本発明は上記実施
形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態
を包含するものである。即ち、上記実施形態では上記断
熱手段4の断熱箱体42と上記炭化処理制御手段7を一
体型としたが両者を別置き型としてもよい。また、上記
断熱箱体を多角形としてもよいし、上記炭化炉容器を円
筒形としてもよい。また、上記温度検出手段を非接触式
の温度計として上記挿入管の代わりにのぞき穴を配設し
てもよい。いずれにしても上記実施形態と同様の考え方
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる電気式炭焼き窯を示
す説明図である。
【図2】本発明の他の実施形態に係わる電気式炭焼き窯
を示す説明図である。
【図3】本発明の実施形態に係わる電気式炭焼き窯の炭
化処理工程の全体管理方法を示す説明図である。
【図4】本発明の実施形態に係わる電気式炭焼き窯の炭
化処理工程の全体管理方法の実施例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
2 電気的加熱手段 3 炭化炉 4 断熱手段 5 煙排出手段 6 温度検出手段 7 炭化処理制御手段 31 籠体 32 炭化炉容器 33 蓋体 34 溝体 51 煙道管 52 強制排気装置(ブロア) 521 ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 3/00 310 H05B 3/00 310D 310J

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気的加熱手段と、この電気的加熱手段で
    加熱されて被処理物の炭化処理を行う炭化炉と、この電
    気的加熱手段および炭化炉を収容する断熱手段とを備え
    た電気式炭焼き窯において、 上記炭化炉から排出される煙の煙排出手段と、この炭化
    炉内の被処理物もしくは被処理物の近傍の温度検出手段
    と、この被処理物の炭化処理の処理工程と時間および温
    度を制御する炭化処理制御手段を備えていることを特徴
    とする電気式炭焼き窯。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電気式炭焼き窯であっ
    て、 上記炭化炉は、上記被処理物収容の籠体と、この籠体収
    納の炭化炉容器と、その炭化炉容器の蓋体とで構成さ
    れ、上記炭化炉容器には、上部位置に溝体、側面に煙排
    出管、他の側面に送気管、底面の中央部に上記温度検出
    手段の挿入管を配設することを特徴とする電気式炭焼き
    窯。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電気式炭焼き窯であっ
    て、 上記電気的加熱手段は、通電抵抗発熱体が絶縁体の表面
    部に配設された電気炉であって、上記炭化炉容器の外部
    表面を輻射加熱するように適当間隔で取り囲んで配設す
    ることを特徴とする電気式炭焼き窯。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の電気式炭焼き窯であっ
    て、 上記断熱手段は、断熱材を金属製のカバーで覆った構造
    であって上記炭化炉と上記電気的加熱手段を内蔵し、且
    つ着脱可能な断熱蓋と断熱箱体で構成して、上記断熱蓋
    および上記断熱箱体には固縛用の固定具を一箇所もしく
    は複数個配設することを特徴とする電気式炭焼き窯。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の電気式炭焼き窯であっ
    て、 上記断熱箱体の底面には上記温度検出手段の挿入可能な
    貫通穴、上記断熱箱体の他の部分には上記煙排出管と上
    記送気管の設置が可能な貫通穴もしくは切欠きを配設す
    ることを特徴とする電気式炭焼き窯。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の電気式炭焼き窯であっ
    て、 上記断熱箱体の外表面部に、もしくは別置きとして、上
    記炭化処理制御手段を配設することを特徴とする電気式
    炭焼き窯。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の電気式炭焼き窯であっ
    て、 上記煙排出手段には、煙道管と強制排気装置、そして煙
    冷却器とタールおよび木酢液の回収容器を連結して配設
    することを特徴とする電気式炭焼き窯。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の電気式炭焼き窯であっ
    て、 上記炭化処理を、被処理物の乾燥−熱分解・炭化−精煉
    −冷却の4段階の工程に沿って行い、被処理物の内部温
    度もしくは近傍温度を、乾燥工程では50℃〜100℃
    程度に所定時間維持すること、熱分解・炭化工程では1
    00℃〜500℃に昇温させて後450℃〜500℃を
    所定時間維持すること、精煉工程では500℃〜160
    0℃の範囲内で選択した目的温度に昇温させてこの目的
    温度を所定時間維持すること、冷却工程では上記炭化炉
    容器内に酸素を含まない冷却気体を上記送気管より送気
    して強制冷却することを特徴とする電気式炭焼き窯。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の電気式炭焼き窯であっ
    て、 上記温度検出手段は、接触式の熱電対もしくは非接触式
    の光温度計であって、得られた上記被処理物の温度信号
    を伝えるように上記炭化処理制御手段と電気的に接続さ
    れていることを特徴とする電気式炭焼き窯。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の電気式炭焼き窯であっ
    て、 上記炭化処理制御手段は、SSR(PIDパルス制御方
    式)もしくはSCR(PIDサイリスタ制御方式)を内
    蔵し、上記温度検出手段の温度信号を得て目的の昇温速
    度、炭化温度、処理時間を定めたプログラムに従って自
    動的に制御管理することを特徴とする電気式炭焼き窯。
  11. 【請求項11】 請求項2記載の電気式炭焼き窯であっ
    て、 上記炭化炉容器は、金属製もしくはセラミックス製であ
    って、円筒形もしくは角型の容器であり、上部周辺縁部
    に沿って適当幅、適当深さの溝体を有し、この溝体の内
    部には細砂もしくはセラミックス製の微細粒を充填する
    ことを特徴とする電気式炭焼き窯。
  12. 【請求項12】 請求項2記載の電気式炭焼き窯であっ
    て、 上記蓋体は、上記炭化炉容器の上記溝体内側にかん合す
    る大きさの外形を有する金属製もしくはセラミックス製
    の平板であって、一方の面上の外周部分において上記蓋
    体の平面と直角に帯状の埋没シール板を配設すること、
    他の平面上には取っ手を配設することを特徴とする電気
    式炭焼き窯。
  13. 【請求項13】 請求項2記載の電気式炭焼き窯であっ
    て、 上記籠体は、上記炭化炉容器に収容できる大きさの籠で
    あって、側面は網状もしくは多孔板であり、底面部は網
    状もしくは平板であって中央部には、上記挿入管を通す
    網状の管、もしくは貫通穴を配設することを特徴とする
    電気式炭焼き窯。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006056232A (ja) * 2004-08-20 2006-03-02 Damyangkun 竹瀝の製造装置及びその製造方法
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JP2015217643A (ja) * 2014-05-20 2015-12-07 公益財団法人名古屋産業科学研究所 シート材、シート材の製造方法及び吸着処理方法
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CN110527537A (zh) * 2019-10-14 2019-12-03 姚长利 生产木炭的方法及炭化炉

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