JP2006233060A - 炭焼き窯 - Google Patents

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Abstract

【課題】良質の木炭を簡単に製作できる炭焼き窯を提供する。
【解決手段】本発明の炭焼き窯は、筒状の外カバー10と、外カバー内に配置される筒状の中間仕切部材20と、中間仕切部材内に配置される筒状の内窯30と、を備える。外カバー10および中間仕切部材20間に筒状の外側熱風路26が形成され、中間仕切部材20および内窯30間に筒状の内側熱風路27が形成される。外カバー10の下端に、外側熱風路26の下端に連通する外カバー入口12aが設けられ、中間仕切部材20の上端に、外側熱風路26および内側熱風路27間を連通する連通部25が設けられる。内窯30の下端に、内側熱風路27の下端に連通する内窯入口32が設けられ、内窯30の上端に、炭焼き室内の熱風を外部に排出するための排出部41aが設けられる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、竹炭などの木炭を製造するのに用いられる炭焼き窯に関する。
竹炭などの木炭は、燃料の用途以外に、除湿、防虫、抗菌、防臭、水質浄化、土壌改善など、生活環境を向上させるための優れた効能を多く有している。
また木炭は、炭素を固体状態で保持するものであるため、木材の木炭化によって、炭酸ガスの発生を抑制することができ、昨今社会的に大問題となっている地球温暖化などの環境問題の対応策としても大いに期待されている。
このような木炭の有益性が広く世間に知れ渡るに従って、工業的に大量生産するものとは別に、個人的に、例えば定年退職後の趣味や副業として炭焼きが行えるように、小規模で手頃な炭焼き窯の需要が急速に高まっている。
炭焼き窯として、最も一般的な構造のものは下記特許文献1に示すように、横長形状の炭焼き室を備え、その炭焼き室の前壁上端に熱風導入口が設けられるとともに、後壁下端に熱風排出口が設けられている。そして炭焼き室に竹材などの炭材を収容した状態で、熱風を炭焼き室の前壁上端から後壁下端に向けて流通させるものである。
また下記特許文献2に示す炭焼き窯は、縦向き円筒状の炭焼き室を有しており、その炭焼き室の内側に熱風導入路が形成されるとともに、炭焼き室の外側に熱風排出路が形成されている。そして熱風導入路に導入した熱風を円筒状炭焼き室に上端から導入して下端から排出し、さらにその熱風を外側の熱風排出路を介して外部に排出するものである。
特開平10−110172号(図1−3) 特開2004−250475号(図1、2)
しかしながら、上記特許文献1に示す炭焼き窯は、炭焼き室内において熱風導入口近傍の温度は高く、熱風排出口近傍の温度は低くなり、炭焼き室内の温度分布が不均一となり温度むらが発生してしまう。このため炭材の収容位置によって、加熱不足や加熱過多が生じてしまい、良質の木炭をほとんど得ることができず、特に経験や技能が乏しい者にとっては、良質の木炭を全く得ることができないこともあった。
また上記特許文献2に示す炭焼き窯においても、円筒状炭焼き室の上端から熱風を導入して下端から排出するものであるため、炭焼き室の上端が高温で、下端が低温となり、上記と同様、炭焼き室内の温度分布が不均一となり、良質の木炭を得ることが困難であるという同様の問題を抱えている。
この発明は、上記従来技術の問題を解消し、良質の木炭を簡単に得ることができる炭焼き窯を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、以下の構成を要旨としている。
[1] 縦向きに配置される筒状の外カバーと、
前記外カバーの内部に縦向きに配置される筒状の中間仕切部材と、
前記中間仕切部材の内部に縦向きに配置される筒状の内窯と、を備え、
前記外カバーおよび前記中間仕切部材間に筒状の外側熱風路が形成されるとともに、
前記中間仕切部材および前記内窯間に筒状の内側熱風路が形成され、
前記外カバーの下端に、前記外側熱風路の下端に連通する外カバー入口が設けられ、
前記中間仕切部材の上端に、前記外側熱風路および前記内側熱風路間を連通する連通部が設けられ、
前記内窯の下端に、前記内側熱風路の下端に連通する内窯入口が設けられ、
前記内窯の上端に、前記炭焼き室内の熱風を外部に排出するための排出部が設けられ、
前記外カバー入口から前記外側熱風路の下端に導入された熱風が、前記外カバーの内周面に沿って前記外側熱風路を上昇してから、前記連通部を介して前記内側熱風路の上端に導入されさらに、その熱風が前記内窯の外周面に沿って前記内側熱風路を下降してから、前記内窯入口を介して前記炭焼き室の下端に導入される一方、前記炭焼き室の下端に導入された熱風が前記炭焼き室を上昇して、前記排出部を介して排出されるよう構成されることを特徴とする炭焼き窯。
[2] 前記外カバーは、上端開口部を有し、その上端開口部に着脱自在に蓋部材が取り付けられる前項1に記載の炭焼き窯。
[3] 前記内窯は、前記蓋部材を取り外した状態で、前記外カバーおよび前記中間仕切部材に対し離脱可能に構成される前項2に記載の炭焼き窯。
発明[1]の炭焼き窯によれば、内窯内の炭焼き室に、熱風を下方から導入して上昇させるものであるため、つまり、炭焼き室内に導入された熱風が、風圧によって上昇して室内が加熱されることに加えて、熱対流によって熱が自然に上方へ伝わっていくため、炭焼き室全域を短時間で高温に加熱することができる。しかも内窯の外周には、高温の熱風が流通する内外両熱風路を配置しているため、内窯がその全周から均等に加熱されて、熱の拡散や偏熱が防止されることにより、炭焼き室内を高温かつ均一な温度分布に維持することができる。従って炭焼き室内の竹材などの木材は全て同時に熱分解が開始されるとともに、均等にバラツキなく熱分解が進行するため、良質の木炭を効率良く確実に得ることができる。
発明[2]の炭焼き窯によれば、蓋部材を取り外すことにより、外カバー、ひいては内窯を上方に開放させることができるため、その開放部を介して、内窯内に対し、木材や木炭の出し入れ操作を容易に行うことができる。
発明[3]の炭焼き窯によれば、必要に応じて内窯(30)を取り出した状態で、竹材や竹炭の出し入れ操作を行うことにより、その出し入れ操作をより一層簡単に行うことができる。
図1および図2はこの発明の第1実施形態である炭焼き窯を示す断面図である。両図に示すように、この炭焼き窯は、外カバー(10)と、中間仕切部材(20)と、内窯(30)と、蓋部材(40)と、加熱室部材(50)とを基本的な構成要素として備えている。
外カバー(10)は、円筒形状を有し、縦向き、つまり軸心方向を上下方向にして配置されている。この外カバー(10)は、上端が開放されて上端開口部(11)が設けられるとともに、下壁(12)の中央にはその下壁(12)を貫通する外カバー入口(12a)が形成されている。
中間仕切部材(20)は、外カバー(10)よりも径寸法が小さくて、上端が開放された有底円筒形状を有している。この中間仕切部材(20)が、外カバー(10)の内部に互いの軸心を一致させた状態(縦向き状態)で収納配置される。このとき、中間仕切部材(20)は、スペーサ(図示省略)などを介して外カバー(10)に支持されることにより、外カバー(10)の内周面との間に円筒状の隙間が形成され、この隙間が外側熱風路(26)として構成されている。
内窯(30)は、中間仕切部材(20)よりも径寸法が小さくて、かつ上端が開放され、例えば直径500mm、高さ500mm程度の円筒状の形状を有しており、内部が炭焼き室(35)として形成されている。内窯(30)の下壁(32)は、火炎や熱風を通過可能な金網部材などによって構成されさらに、この金網部材は、炭焼き室(35)内に収容される竹材(B)などの炭材を支持できる程度の支持強度を具備している。ここで本実施形態においては、下壁(32)を構成する金網部材によって内窯入口が形成されるものである。
この内窯(30)が、上記中間仕切部材(20)の内部に互いの軸心を一致させた状態(縦向き状態)で収納配置される。このとき内窯(30)は、スペーサ(図示省略)などを介して中間仕切部材(20)に支持されることにより、中間仕切部材(20)の内周面との間に筒状の隙間が形成され、この隙間が内側熱風路(27)として構成されている。
外カバー(10)の上端開口部(11)は、蓋部材(40)によって閉塞されている。この蓋部材(40)は、内窯(30)の上端開口部(31)を閉塞するための部材も兼用しており、外カバー(10)および内窯(30)に対し着脱自在に取り付けられている。
蓋部材(40)の中央には、内窯(30)内の炭焼き室(35)内に連通する排出部としての排出口(41a)が形成されている。
さらに蓋部材(40)の上面側における排出口(41a)には、煙突(45)の下端が連結されている。
また蓋部材(40)の下面と、中間仕切部材(20)の周壁上端との間には隙間が形成され、この隙間によって、外側熱風路(26)および内側熱風路(27)間を連通する連通部(25)が形成されている。
一方、外カバー(40)の下面側には加熱室部材(50)が設けられている。この加熱室部材(50)は内部に加熱室(55)が設けられ、この加熱室(55)が上記外カバー入口(12a)を介して外カバー(10)内における外側熱風路(26)の下端部に連通されている。
また加熱室部材(50)の端部には、焚き口(51)が設けられている。この焚き口(51)には、図2の実線状態と同図想像線状態との間で開閉自在な開度調整板(52)が設けられており、この開度調整板(52)の開閉操作に基づいて、焚き口(51)の開度を自在に調整できるよう構成されている。
以上のように構成された本実施形態の炭焼き窯において、炭焼きを行う前に竹炭の材料となる竹材(B)を炭焼き室(35)内にセットする。このとき本実施形態においては、蓋部材(40)を開閉自在に構成しているため、この蓋部材(40)を開放して、内窯(30)の上端開口部(31)を開放することにより、その開口部(31)から竹材(B)を炭焼き室(35)内にスムーズに収納することができる。
なお内窯(30)を中間仕切部材(20)や外カバー(10)に対し着脱自在に構成しておくことにより、竹材(B)の詰め込み作業をより一層スムーズに行うことができる。すなわち竹材(B)を詰め込む際には、吊り上げチェーン式の電動ないし手動クレーンなどを用いて、内窯(30)を外部に取り出すことにより、所望の場所で竹材(B)を詰め込むことができ、その詰め込み作業をより一層スムーズに行うことができる。
こうして内窯(30)の炭焼き室(35)内に竹材(B)を設定した後、必要に応じて、内窯(30)を中間仕切部材(20)内に戻し、蓋部材(40)により外カバー(10)および内窯(30)の上端開口部(11)(31)を閉塞する。
その後、炭焼きを行うものであるが、炭焼きは、大別して、焚き火処理、養生処理、冷却処理の3つの処理を行うものである。
まず焚き火処理においては、加熱室(55)から内窯(30)内に熱を供給する。すなわち加熱室部材(50)の焚き口(51)を、十分に空気を取り込めるように全開にしておき、加熱室(55)内に収納した薪などの燃料に着火する。
こうして加熱室(55)内の燃料が燃焼することによって、その熱風(H)は外カバー入口(12a)を介して、外側熱風路(26)の下端部に導入される。
さらに外側熱風路(26)の下端部に導入された熱風(H)は、外カバー(10)の内周側面に沿って外側熱風路(26)を上昇していき、外側熱風路(26)の上端部から連通部(25)を介して内側熱風路(27)の上端部に導入される。
さらに内側熱風路(27)の上端部に導入された熱風(H)は、内窯(30)の外周面に沿って内側熱風路(27)を降下していき、内側熱風路(27)の下端部から内窯(30)の下壁(32)を通過して、炭焼き室(35)の下端部に導入される。
さらに炭焼き室(35)の下端部に導入された熱風(H)は、室内を上昇して、排出口(41a)および煙突(45)を介して外部に排出される。
ここで本実施形態においては、炭焼き室(35)に導入された熱風によって、炭焼き室(35)内が加熱される。このとき熱風(H)は炭焼き室(35)の下端から導入して、室内を上昇させるものであるため、室内に導入された熱風(H)が風圧によって上昇して室内が加熱される同時に、熱対流によって熱が自然に上方へ伝わっていき、炭焼き室(35)の全域を短時間で高温に加熱することができる。しかも内外両熱風路(26)(27)を通過する熱風によって内窯(30)が全周から加熱されるため、炭焼き室(35)内における熱の拡散および偏熱が防止され、炭焼き室(35)内が高温に維持されるとともに、室内全域が均一な温度分布に維持される。
このように炭焼き室(35)の内部全域を、短時間で高温に加熱できるため、室内全ての竹材(B)においてほぼ同時に熱分解が開始されさらに、炭焼き室(35)内を高温かつ均一に維持できるため、室内全ての竹材(B)を均等にバラツキなく熱分解させることができる。
竹材(B)の熱分解が開始されると、それに続いて養生処理が行われる。養生処理においては、加熱室(55)内を消火して、熱の供給を停止した後、焚き口(51)の開度を開度調整板(52)によって小さくして、空気の取込量を少量に制限する。
これにより、炭焼き室(35)内において竹材(B)の熱分解と並行して炭化が進行していく。このとき竹材(B)の熱分解に伴って発生する熱によって、炭焼き室(35)内が高温に維持される。
ここで本実施形態の炭焼き窯においては、炭焼き室(35)は、内窯(30)、中間仕切部材(20)および外カバー(10)の3層で覆われるとともに、各層間の内外両熱風路(26)(27)によって断熱されるため、良好な保温効果が得られ、炭焼き室(35)内を高温かつ均一な温度分布に正確に維持することができる。加えて上記したように室内全域で熱分解をほぼ同時に行うことができる。従って竹材(B)の炭化を均等にバラツキなく行うことができる。
竹材(B)の炭化が完了した後、それに続いて冷却処理が行われる。冷却処理においては、焚き口(51)を開度調整板(52)によって確実に閉塞し、空気の導入を遮断した状態で、所定時間放置する。
冷却処理が完了した後、蓋部材(40)を取り外して、内窯(30)の上端開口部(31)を開放し、竹炭を取り出す。これにより竹炭の製作が完了するものである。
なお上記したように、内窯(30)を中間仕切部材(20)に対し着脱自在に取り付けておく場合には、竹炭を内窯(30)から取り出す際に、内窯を吊り上げチェーン式の電動ないし手動クレーンなどを用いて外部に取り出して所望の場所に配置することにより、竹炭の取出作業を容易に行うことができる。
以上のように本実施形態の炭焼き窯によれば、内窯(30)内の炭焼き室(35)に、熱風(H)を下方から導入して上昇させるものである。つまり、炭焼き室(35)内に導入された熱風(H)が風圧によって上昇して、室内が加熱されることに加えて、熱対流によって熱がスムーズに上方へ伝わるため、室内全域を短時間で高温に加熱することができる。しかも内窯(30)の外周には、加熱室(50)から導入された直後の高温の熱風が流通する内外両熱風路(26)(27)を配置しているため、内窯(30)が全周から均等に加熱され、熱の拡散や偏熱が防止されることにより、炭焼き室(35)内を高温に、かつ均一な温度分布に維持できる。従って室内全域で同時に竹材(B)の熱分解が開始される上、均等にバラツキなく熱分解が進行するため、良質の竹炭を効率良く確実に得ることができる。
さらに本実施形態においては、竹材(B)の熱分解が開始された後、養生させる際に、適切な熱管理を行うことができる。すなわち、炭焼き室(35)は、内窯(30)、中間仕切部材(20)および外カバー(10)の3層で覆われるとともに、各層間の内外両熱風路(26)(27)によって断熱されるため、良好な保温効果が得られ、炭焼き室(35)内を高温かつ均一な温度分布に正確に維持することができる。従って炭焼き室内全ての竹材(B)を均等にバラツキなく炭化させることができ、より一層良質の竹炭をより確実に得ることができる。
ここで上記背景技術(従来例)の特許文献1、2に示す炭焼き窯では、良質の竹炭(木炭)を簡単に得るのは困難である。つまり特許文献1、2に示す炭焼き窯は、竹材が収容される窯本体に熱風を導入するに際して、熱風を窯本体の上部から導入して下部から排出するようにしているため、上昇する熱流に逆らって窯本体内を加熱することになり、窯全域に熱が伝わるのが遅くなる。このため例えば、窯上部が高温で、窯下部が低温になるなど、温度分布に偏りが生じ易く、熱分解の開始時期が位置によって異なるため、熱分解が過度に行われたり、熱分解や炭化が不十分となり、場合によっては熱分解や炭化が途中で停止してしまい、良質の竹炭を得ることが困難であった。しかも窯内部の熱は拡散によって窯外周面から外部に必然的に放出されてしまうため、窯内の温度を十分に上昇させることができず、この点においても、熱分解や炭化が不十分となり、所望の竹炭を得ることが困難である。
これに対し、本実施形態においては既述したように、内窯(30)の炭焼き室(35)内を短時間で均一に加熱できる上、室内を高温で均一な温度分布に正確に維持できるため、良質の竹炭を簡単かつ確実に得ることができる。
参考までに本実施形態に準拠して得られる竹炭は、炭化率が高く、つまり電気抵抗値が低い(数Ωからせいぜい数十Ω程度の)良質の竹炭を確実に得ることができる。
また本実施形態においては、炭焼き室(35)を有する内窯(30)として、上端全域を開放可能な筒状のものを用いているため、内窯(30)の上端開口部(31)を開放することによって、炭焼き室(35)の全域を上方に開放させることができ、炭焼き室(35)内に対し竹材(B)や竹炭の出し入れ操作を簡単に行うことができる。
さらに本実施形態において、内窯(30)を取出可能に構成する場合には、必要に応じて内窯(30)を取り出して、竹材(B)や竹炭の出し入れ操作を行うことにより、その出し入れ操作をより一層簡単に行うことができる。
なお本実施形態においては、炭焼き時に生じる木酢液(竹酢液)を回収できるように構成して、その木酢液(竹酢液)を有効利用するようにしても良い。
また上記実施形態においては、外カバー(10)、中間仕切部材(20)および内窯(30)として円筒形のものを用いているが、それだけに限られず、本発明において、外カバー、中間仕切部材、内窯として、角筒形状のものを用いても良い。
<実施例>
上記図1および図2に示す実施形態と同様に構成された鉄製の炭焼き窯を準備した。このとき内窯(30)は、直径500mm、高さ500mmの円筒形のものを使用した。
この内窯(30)内に竹材(B)を詰め込む一方、加熱室(55)内に焚き木として竹や小枝などの燃料を収容した。そして焚き口(51)を全開にして、燃料に着火した(焚き火処理)。
この焚き火処理を2〜3時間行って、炭焼き室(35)における竹材(B)が熱分解し始めた後、加熱室(55)内を消火して熱の供給を停止するとともに、焚き口(51)の開度を小さくして、空気の取込量を少量に制限して、竹材(B)の炭化を進行させた(養生処理)。
この養生処理時においては、内窯(30)内の温度が800℃程度の高温に達していた。なお上記特許文献1、2に示す従来の炭焼き窯では、窯内の温度は650℃程度である。
この養生処理を5〜8時間行った後、焚き口(51)を完全に閉塞して竹材(竹炭)の冷却を行った。
この冷却処理を48時間(2日間)行った後、内窯(30)から竹炭を取り出した。こうして得られた竹炭の電気抵抗値を測定したところ、大半が10Ω以下で、高いものでも80Ω以下の低い電気抵抗値の竹炭、つまり炭化率の高い良質の竹炭を得ることができた。
なお参考までに、市販の竹炭の電気抵抗値は、数メガΩ〜数千Ωのものがほとんどで、良質のものでも数百Ω程度である。
以上のように本発明に関連した炭焼き窯においては、電気抵抗値の低い高品質の竹炭を得ることができた。
この発明は、木炭、特に竹炭を製造するの際の炭焼き窯として好適に利用可能である。
この発明の実施形態である炭焼き窯を示す正面断面図である。 上記実施形態の炭焼き窯を示す側面断面図である。
符号の説明
10…外カバー
11…上端開口部
12a…外カバー入口
20…中間仕切部材
25…連通部
26…外側熱風路
27…内側熱風路
30…内窯
31…上端開口部
32…下壁(内窯入口)
35…炭焼き室
40…蓋部材
41a…排出口(排出部)
B…竹材(木材、炭材)
H…熱風

Claims (3)

  1. 縦向きに配置される筒状の外カバーと、
    前記外カバーの内部に縦向きに配置される筒状の中間仕切部材と、
    前記中間仕切部材の内部に縦向きに配置される筒状の内窯と、を備え、
    前記外カバーおよび前記中間仕切部材間に筒状の外側熱風路が形成されるとともに、
    前記中間仕切部材および前記内窯間に筒状の内側熱風路が形成され、
    前記外カバーの下端に、前記外側熱風路の下端に連通する外カバー入口が設けられ、
    前記中間仕切部材の上端に、前記外側熱風路および前記内側熱風路間を連通する連通部が設けられ、
    前記内窯の下端に、前記内側熱風路の下端に連通する内窯入口が設けられ、
    前記内窯の上端に、前記炭焼き室内の熱風を外部に排出するための排出部が設けられ、
    前記外カバー入口から前記外側熱風路の下端に導入された熱風が、前記外カバーの内周面に沿って前記外側熱風路を上昇してから、前記連通部を介して前記内側熱風路の上端に導入されさらに、その熱風が前記内窯の外周面に沿って前記内側熱風路を下降してから、前記内窯入口を介して前記炭焼き室の下端に導入される一方、前記炭焼き室の下端に導入された熱風が前記炭焼き室を上昇して、前記排出部を介して排出されるよう構成されることを特徴とする炭焼き窯。
  2. 前記外カバーは、上端開口部を有し、その上端開口部に着脱自在に蓋部材が取り付けられる請求項1に記載の炭焼き窯。
  3. 前記内窯は、前記蓋部材を取り外した状態で、前記外カバーおよび前記中間仕切部材に対し離脱可能に構成される請求項2に記載の炭焼き窯。
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