JP2006306917A - 炭焼き窯 - Google Patents

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Abstract

【課題】良質の木炭を簡単に製作できる炭焼き窯を提供する。
【解決手段】本発明の炭焼き窯は、外窯1と、上蓋2と、内窯3と、煙突管4と、外窯1および内窯3間に設けられる外周熱風路6と、を備える。上蓋2を昇降させてその上蓋2を内窯3の上端開口縁部31aに対し接離させることにより、上蓋2と内窯上端開口縁部31aとの間の隙間(熱風導入用隙間8)における開き度合を調整可能に構成される。熱風導入用隙間8を開いた状態では、外周熱風路6に導入された熱風Hが熱風導入用隙間8を通って内窯3に導入されさらに、その熱風Hが煙突管4を介して外部に排出される。熱風導入用隙間8の開き度合に応じて、外周熱風路6から内窯3に導入される熱風量が調整される。
【選択図】 図1

Description

この発明は、竹炭などの木炭を製造するのに用いられる炭焼き窯に関する。
竹炭などの木炭は、燃料の用途以外に、除湿、防虫、抗菌、防臭、水質浄化、土壌改善など、生活環境を向上させるための優れた効能を多く有している。
また木炭は、炭素を固体状態で保持するものであるため、木材の木炭化によって、炭酸ガスの発生を抑制することができ、昨今社会的に大問題となっている地球温暖化などの環境問題の対応策としても大いに期待されている。
このような木炭の有益性が広く世間に知れわたるに従って、工業的に大量生産するものとは別に、個人的に、例えば定年退職後の趣味や副業として炭焼きが行えるように、小規模で手頃な炭焼き窯の需要が急速に高まっている。
炭焼き窯として、最も一般的な構造のものは下記特許文献1に示すように、横長形状の炭焼き室を備え、その炭焼き室の前壁上端に熱風導入口が設けられるとともに、後壁下端に熱風排出口が設けられている。そして炭焼き室に竹材などの炭材を収容した状態で、熱風を炭焼き室の前壁上端から後壁下端に向けて流通させるものである。
また下記特許文献2に示す炭焼き窯は、縦向き円筒状の炭焼き室を有しており、その炭焼き室の内側に熱風導入路が形成されるとともに、炭焼き室の外側に熱風排出路が形成されている。そして熱風導入路に導入した熱風を円筒状炭焼き室に上端から導入して下端から排出し、さらにその熱風を外側の熱風排出路を介して外部に排出するものである。
特開平10−110172号(図1−3) 特開2004−250475号(図1、2)
しかしながら、上記特許文献1に示す炭焼き窯は、炭焼き室内において熱風導入口近傍の温度は高く、熱風排出口近傍の温度は低くなり、炭焼き室内の温度分布が不均一となり温度むらが発生してしまう。このため炭材の収容位置によって、加熱不足や加熱過多が生じてしまい、良質の木炭をほとんど得ることができず、特に経験や技能が乏しい者にとっては、良質の木炭を全く得ることができないこともあった。
また上記特許文献2に示す炭焼き窯においても、円筒状炭焼き室の内側から熱風を導入して外側に排出するものであるため、炭焼き室の内側が高温で、外側が低温となり、上記と同様、炭焼き室内の温度分布が不均一となり、良質の木炭を得ることが困難であるという同様の問題を抱えている。
この発明は、上記従来技術の問題を解消し、良質の木炭を簡単に得ることができる炭焼き窯を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、以下の構成を要旨としている。
[1] 上端に開口を有し、底壁に外窯熱風導入口が設けられた外窯と、
前記外窯の上端開口に取り付けられる上蓋と、
前記外窯内に配置され、内部が炭焼き室として構成される内窯と、
下端が前記炭焼き室に配置されるとともに、上端が前記上蓋を貫通して外部に配置される煙突管と、
前記外窯および前記内窯間に設けられ、前記外窯熱風導入口から熱風が導入される外周熱風路と、を備え、
前記上蓋を昇降させてその上蓋を前記内窯の上端開口縁部に対し接離させることにより、前記上蓋と前記内窯の上端開口縁部との間の隙間(熱風導入用隙間)における開き度合を調整可能に構成され、
前記熱風導入用隙間を開いた状態では、前記外周熱風路に導入された熱風が前記熱風導入用隙間を通って前記内窯内に導入されさらに、その熱風が前記煙突管を介して外部に排出される一方、
前記熱風導入用隙間の開き度合に応じて、前記外周熱風路から前記内窯内に導入される熱風量が調整されるよう構成されたことを特徴とする炭焼き窯。
[2] 前記外窯の下方に加熱室が設けられるとともに、その加熱室から熱風が前記外窯熱風導入口を介して前記外周熱風路に導入されるよう構成され、
前記加熱室にその室内の熱風を直接外部に排出するためのバイパス煙道管が設けられる前項1に記載の炭焼き窯。
[3] 前記上蓋に前記内窯内の熱風を外部に排出するための熱風排出口が設けられ、その熱風排出口に開閉自在に排出口開閉板が設けられる前項1または2に記載の炭焼き窯。
[4] 前記内窯の底壁に、前記外窯熱風導入口に対応して、内窯熱風導入口が設けられ、その内窯熱風導入口に開閉自在に導入口開閉板が設けられる前項1〜3のいずれか1項に記載の炭焼き窯。
発明[1]の炭焼き窯によれば、内窯の外周に外周熱風路を設けるものであるため、内窯の外周から均等に加熱され、内窯における外側への熱の拡散が防止されて偏熱も防止される。従って、内窯内における竹林などの木材の加熱処理などを、高温かつ均等に行うことができ、良質の竹炭などの木炭を効率良く確実に得ることができる。
さらに上蓋を昇降させて、上蓋および内窯間における熱風導入用隙間の開き度合を調整するものであるため、上蓋の昇降操作だけで簡単に内窯への熱風導入量を調整することができる。つまり上蓋の昇降操作を行うだけで、加熱処理、養生処理および冷却処理間の移行操作を確実に行うことができる。
さらに本発明の炭焼き窯は、基本的には外窯内に内窯を配置するだけのものであり、構造がシンプルで、窯製作日数や製造コストを低減することができる。
発明[2]の炭焼き窯によれば、加熱室にバイパス煙道管を設けているため、加熱処理および養生処理を効率良く行うことができる。すなわち加熱処理を行う際に予め、バイパス煙道管を開放して加熱室内の燃料を十分に燃焼させておくことにより、加熱室内の高温の熱風を炭焼き室内に効果的に導入することができ、加熱処理を効率良く行うことができる。さらに養生処理時に、バイパス煙道管を開放して加熱室内の燃料を燃焼させることにより、内窯を加熱して高温に維持でき、養生処理を効率良く行うことができる。
発明[3]の炭焼き窯によれば、上蓋に開閉板により開閉自在な熱風排出口を設けているため、加熱処理終了時に熱風排出口を開放することにより、外周熱風路から炭焼き室の上部に熱エネルギーが効率良く伝わり、加熱処理を効率良く行うことができる。
発明[4]の炭焼き窯によれば、内窯底壁に開閉板により開閉自在な内窯熱風導入口を設けているため、養生処理後に内窯底壁の内窯熱風導入口を開放することにより、炭焼き室内に多量の空気を供給できて、炭材から生じる揮発性ガスを確実に燃焼させることができるので、精練処理を確実に行うことができ、良質の木炭をより確実に得ることができる。
図1および図2はこの発明の実施形態である炭焼き窯を示す断面図である。両図に示すように、この炭焼き窯は、外窯(1)と、上蓋(2)と、内窯(3)と、煙突管(4)と、加熱室(5)とを基本的な構成要素として備えている。
外窯(1)は、筒状の形状を有しており、軸心方向を上下方向にして配置されている。この外窯(1)は、上端が開放されて上端開口(11)が設けられるとともに、底壁(12)の中央には底壁(12)を貫通する外窯熱風導入口(13)が設けられる。
内窯(3)は外窯(1)の内部に配置されている。この内窯(3)は、外窯(1)よりも一回り小さい筒状の形状を有しており、軸心方向を上下方向にして配置されている。さらに外窯(1)および内窯(3)間には隙間が形成されてこの隙間が外周熱風路(6)として構成されている。この外周熱風路(6)は内窯(3)の外周全域および底部全域に形成されている。なお上記外窯(1)の外窯熱風導入口(13)は、外周熱風路(6)に連通している。
また内窯(3)は、その内部が炭焼き室(30)として構成されるとともに、上端が開放されて上端開口(31)が設けられる。さらに内窯(3)は底壁(32)の中心部に内窯熱風導入口(33)が設けられるとともに、この導入口(33)に開閉自在に導入口開閉板(35)が設けられている。なおこの導入口開閉板(35)は、操作手段(図示省略)を介して窯外部からの操作によって開閉できるよう構成されている。
内窯(3)内における底壁近傍には、金網などからなる炭材支持部材(37)が設けられ、内窯(3)内の炭焼き室(30)に収納された竹林などの炭材(B)が支持部材(37)によって支持されることにより、支持部材(37)と内窯(3)の底面との間に排気室(36)が形成される。
外窯(1)の上端開口(11)には、上蓋(2)が設けられている。上蓋(2)は外窯(1)に対し昇降可能に取り付けられている。すなわち外窯(1)における外周壁の上端にはブラケット(71)が内方に突出するように取り付けられている。このブラケット(71)には、ナット(72)を介してボルト(73)が上下方向に沿って取り付けられるとともに、ボルト(73)の下端に上蓋(2)が取り付けられている。そしてナット(72)を回転操作して、ボルト(73)を上下移動させることによって、上蓋(2)を水平状態を保ったままの状態で上下方向に昇降させることができるよう構成されている。なお本実施形態においては、ブラケット(71)、ナット(72)およびボルト(73)などからなる上蓋昇降手段を、上蓋(2)に周方向に沿って所定間隔おきに複数設けるようにしても良い。
本実施形態では上記したように上蓋(2)を昇降させることによって、上蓋(2)と内窯(3)の上端開口縁部(31a)との間の隙間(熱風導入用隙間8)の開き度合を調整することができる。このため例えば上蓋(2)を上昇させた状態においては、上蓋(2)と内窯上端開口縁部(31a)との間の隙間(S)が大きく形成されて、その大きい隙間(S)を介して、外周熱風路(6)から多量の熱風が内窯(3)内に導入されるよう構成される。さらに上蓋(2)を少量降下させた状態においては、上蓋(2)と内窯上端開口縁部(31a)との間の隙間(S)が小さくなり、その小さい隙間(S)を介して、外周熱風路(6)から少量の熱風(空気)が内窯(3)内に導入されるよう構成される。さらに上蓋(2)を十分降下させた状態においては、上蓋(2)が上窯上端開口縁部(31a)に接合されることにより、両者間の隙間(S)が消失(閉塞)されて、外周熱風路(6)から内窯(3)内への熱風の導入が阻止されるよう構成されている。
なお、本実施形態においては、炭焼き室(30)の上部、つまり上蓋(2)と内窯(3)との間のスペースがダミー材設置スペースとして構成され、後述するように炭焼きを開始する際には、その設置スペースにダミー材(D)を配置するようにしている。
また上蓋(2)は、例えばブラケット(71)、ナット(72)およびボルト(73)を取り外すことにより、外窯(1)から完全に取り外すことができるよう構成されている。
上蓋(2)の中心部には、熱風排出口(23)が設けられるとともに、この排出口(23)には開閉自在に排出口開閉板(25)が設けられている。
また排出口開閉板(25)には、その板を貫通するようにして煙突管(4)が取り付けられている。この煙突管(4)は上下方向に沿って配置されており、下端開口が上記内窯(3)内における炭材支持部材(37)に対向して配置されるとともに、上端開口が上蓋(2)の上方に配置される。
一方、加熱室(5)は、外窯(1)における外窯熱風導入口(13)を介して、外窯(1)内の外周熱風路(6)に連通されている。さらに加熱室(5)の一端部には、焚き口(51)が設けられている。
また加熱室(5)内における他端部(奥部)にはバイパス煙道管(9)の下端が配置されるとともに、その煙道管(9)の上端が加熱室(5)の外周壁を貫通して外部に配置されている。
なお図1および図2に示すように外窯(1)の外周部は、上蓋(2)や焚き口(51)などの所要部分を除いて、断熱用の粘土材(10)によって覆われている。
以上のように構成された本実施形態の炭焼き窯において、炭焼きを始めるに際して、竹林などの炭材(B)を炭焼き室(30)内にセットする。すなわち上蓋(2)を取り外して、内窯(3)の上端開口(31)を上方に開放した状態で、その開口(31)から炭材(B)を炭焼き室(30)内に煙突管(4)の回りに並べるように縦置きで多数配置する。さらに炭材(B)の上方に、同じく竹林などからなる上詰材(ダミー材D)を横置きで多数配置する。
続いて上蓋(2)をセットする。このとき図3に示すように、上蓋(2)は上昇位置に配置されて、上蓋(2)と内窯上端開口縁部(31a)との間の熱風導入用隙間(S)を大きく形成しておく。なお上蓋(2)の熱風排出口(23)および内窯底壁(32)の内窯熱風導入口(33)は、開閉板(25)(35)によって閉塞しておく。
この状態において、炭焼きを開始するが、本実施形態において、炭焼きは、基本的に加熱処理(焚き木処理)、養生処理、および密閉処理(冷却処理)の3つの処理によって構成される。
まず加熱処理においては、加熱室(5)内に投入した薪などの燃料に着火して燃焼させて、加熱室(5)から窯内に熱を供給する。これにより加熱室(5)から炎熱流などの熱風(H)が外窯熱風導入口(13)を介して外窯(1)内の外周熱風路(6)に導入される。外周熱風路(6)に導入された熱風(H)は、内窯(3)の外周面に沿って外周熱風路(6)を上昇していき、外周熱風路(6)の上端部から熱風路導入用隙間(S)を通って炭焼き室(30)側に導入される。こうして炭焼き室(30)側に導入された熱風(H)はダミー材(D)および炭材(B)を通過して、炭焼き室下端の排気室(36)に導入された後、煙突管(4)を通って外部に排出される。
ここで本実施形態においては、炭焼き室(30)の上部にダミー材(D)を配置しているため、外周熱風路(6)から炭焼き室(30)の上部に熱風(H)が導入されると、ダミー材(D)が着火されて発熱する。このようにダミー材(D)からの発熱によって、炭材(B)は、その上部全域からバランス良く加熱されていき、炭材(B)がバランス良く均一な温度分布で高温に加熱される。しかも内窯(3)は、外周熱風路(6)を通過する熱風(H)によっても外周から加熱されるため、炭焼き室(30)内における熱の拡散および偏熱が有効に防止され、炭焼き室(30)の室内全域が均一な温度分布により確実に維持される。このように炭材(B)がバランス良く均一な温度分布で高温に加熱されることにより、安定した加熱処理が行われる。
なお本実施形態においては、加熱処理の開始直後に多量の熱風(H)を炭焼き室(30)内に一気に導入して、効率良く加熱処理を行うことが可能である。すなわち、熱風(H)を炭焼き室(30)に本格導入する前に予め、バイパス煙道管(9)を開放して加熱室(5)内に多量の空気を流通させて、加熱室(5)内の薪を燃焼させる。こうして薪を十分に燃焼した状態で、バイパス煙道管(9)を閉塞することにより、加熱室(5)内の熱風(H)を一気に外周熱風路(6)を介して炭焼き室(30)内に導入するものである。これにより加熱処理の開始直後から多量の熱風(H)を炭焼き室(30)内に導入でき、加熱処理を効率良く行うことができる。
上記加熱処理を2時間程度行ってたころで、図4に示すように、上蓋(2)の排出口開閉板(25)を開いて熱風排出口(23)を開放する。これにより、外周熱風路(6)からダミー材(D)に導入される熱風(H)が、ダミー材(D)の全域に急激に行きわたりダミー材(D)全体が確実に着火される(加熱時間短縮処理)。なおこの加熱時間短縮処理は、30分程度行うものである。
続いて図5に示すように、上蓋(2)の熱風排出口(23)を開閉板(25)により閉塞してから、加熱室(5)からの加熱を中止する。さらに上蓋(2)を所定量降下させて、上蓋(2)と内窯上端開口縁部(31a)との間の熱風導入用隙間(S)を小さく設定し、炭焼き室(30)内への熱風(H)の導入量を少なく制限する(養生処理)。
この養生処理においては、炭焼き室(30)内における炭材(B)の熱分解と並行して炭化が進行していく。このとき炭材(B)の熱分解に伴って発生する熱によって、炭焼き室(30)内が高温に維持される。
なお本実施形態において、養生処理時に内窯(3)内に熱を加えて高温に維持することも可能である。すなわち養生処理時において、バイパス煙道管(9)を開放して加熱室(5)内の薪を燃焼させ、その燃焼による熱を外周熱風路(6)を介して内窯(3)に伝えることにより、内窯(3)を高温に維持することができる。従って炭焼き室(30)の温度低下を有効に防止でき、炭材(B)の熱分解(養生処理)を効率良く行うことができる。
養生処理を十分に行った後(8時間程度行った後)、20分程度精練処理(ねらし処理)を行う。すなわち図6に示すように内窯(3)における底壁(32)の内窯熱風導入口(33)を開放するとともに、上蓋(2)の熱風排出口(23)を開放する。これにより炭焼き室(30)内に多量の空気を供給し、炭材(B)から生じる揮発性ガスを燃焼させることにより、炭材表面温度を短時間で高めて、表面処理を施す。
精練処理が終了した後、図7に示すように炭焼き室(30)内を密閉して炭材(B)を冷却する(冷却処理)。すなわち内窯(3)における底壁(32)の内窯熱風導入口(33)を開閉板(34)によって閉塞するとともに、上蓋(2)の熱風排出口(23)を閉塞板(24)によって閉塞する。さらに上蓋(2)を内窯上端開口縁部(31a)に接合されるまで降下させて、上蓋(2)および内窯開口縁部(31a)間の隙間(8)を閉じ、さらに煙突管(4)の上端開口を閉じ板(44)によって閉塞する。これにより炭材(B)は無酸素状態で冷却されて炭化する。なおこの冷却処理は、2日間(48時間)程度行うものである。
そして冷却処理が完了した後、上蓋(2)を取り外して、内窯(3)の上端開口(31)を開放し、竹炭を取り出す。これにより竹炭が製造される。
以上のように本実施形態の炭焼き窯によれば、内窯(3)の外周に外周熱風路(6)を設けるものであるため、内窯(3)の外周から均等に加熱され、熱の拡散や偏熱が防止されることにより、内窯(3)内における竹林(B)の加熱処理や養生処理を、高温かつ均等に行うことができ、良質の竹炭(木炭)を効率良く確実に得ることができる。
さらに本実施形態においては、上蓋(2)を昇降させて、上蓋(2)および内窯(3)間における熱風導入用隙間(8)の開き度合を調整するものであるため、上蓋(2)の昇降操作だけで簡単に内窯(3)への熱風導入量を調整することができる。つまり上蓋(2)の昇降操作を行うだけで、加熱処理、養生処理および冷却処理間の移行操作を簡単かつ確実に行うことができ、作業性を向上させることができ、より一層簡単に竹炭を製造することができる。
さらに本実施形態の炭焼き窯は、基本的には外窯(1)内に内窯(2)を配置するだけのものであり、構造がシンプルで、窯製作日数や製造コストを低減することができる。
また本実施形態においては、加熱室(5)の熱風を直接外部に排出するためのバイパス煙道管(9)を設けているため、加熱処理および養生処理を効率良く行うことができる。すなわち加熱処理を行う際に予め、バイパス煙道管(9)を開放して加熱室(5)内の薪を十分に燃焼させておくことにより、加熱室(5)内の熱風(H)を炭焼き室(30)内に一度に導入することができ、加熱処理を効率良く行うことができる。さらに養生処理時に、バイパス煙道管(9)を開放して加熱室(5)内の薪を燃焼させることにより、内窯(3)を加熱することができ、炭焼き室(30)を高温に維持できて、養生処理を効率良く行うことができる。
また本実施形態においては、上蓋(2)に熱風排出口(23)を設けて、その排出口(23)を開閉板(25)によって開閉できるよう構成するとともに、内窯底壁(32)に内窯熱風導入口(33)を設けて、その導入口(33)を開閉板(35)によって開閉できるよう構成しているため、加熱処理および精練処理を効率良くスムーズ行うことができる。すなわち加熱処理終了時に上蓋(2)の熱風排出口(23)を開放することにより、外周熱風路(6)からダミー材(D)に導入される熱風(H)が、ダミー材(D)の全域に急激に行きわたりダミー材(D)全域がスムーズに着火されて、加熱処理を効率良く行うことができる。さらに養生処理後に内窯底壁(32)の内窯熱風導入口(33)および上蓋(2)の熱風排出口(23)を開放することにより、炭焼き室(30)内に多量の空気を供給して、炭材(B)から生じる揮発性ガスを確実に燃焼させることができるので、精練処理を確実に行うことができる。
また本実施形態においては、炭材(B)上にダミー材(D)を配置して、ダミー材(D)を燃焼発熱させて、炭材(B)の熱分解を開始させるものであるため、炭材(B)の熱分解が均等にバランス良く進行していき、良質の竹炭を効率良く得ることができる。
さらにダミー材(D)の焼失収縮に従って、上蓋(2)を降下させることにより、炭焼き室(30)への空気(熱風)の供給量を適切に調整することができ、養生処理や冷却処理を簡単かつ正確に行うことができる。
また本実施形態において、内窯(3)を外窯(1)から取り出すように構成することも可能である。この場合、内窯(3)を外部に取り出した状態で、炭材(B)を内窯(3)に対し出し入れすることにより、炭材(B)の出し入れ時の作業性を向上させることができる。
また一つの炭焼き窯に対し、内窯(3)を複数準備しておき(スペアの内窯を準備しておき)、炭焼き後に内窯(3)を取り出して冷却している間に、他の(スペアの)内窯を用いて、炭焼きを行うことができるので、生産効率を向上させることができる。
なお本実施形態においては、炭焼き時に生じる木酢液(竹酢液)を回収できるように構成して、その木酢液(竹酢液)を有効利用するようにしても良い。
また上記実施形態においては、ボルトおよびナットを用いて上蓋を昇降操作可能に構成しているが、それだけに限られず、本発明においては、上蓋を昇降できる手段であればどのような手段も採用することができる。
<実施例>
上記図1および図2に示す実施形態と同様に構成された鉄製の炭焼き窯を準備した。このとき内窯(3)は、直径600mm、高さ550mmの円筒形のものを使用した。
この内窯(3)内に竹材からなる炭材(B)およびダミー材(D)を上記と同様に詰め込んだ。
そして上記実施形態に準拠して、加熱処理(2時間程度)、加熱時間短縮処理(30分程度)、養生処理(8時間程度)、精練処理(20分程度)および密閉処理(48時間程度)を行って、竹炭を製造した。
この製造において歩留まりは90%であり、高い生産効率を得ることができた。さらに製造した竹炭の電気抵抗値を測定したところ、全て300Ω以下であり、低い電気抵抗値の竹炭、つまり高い炭化率の良質の竹炭を得ることができた。
なお参考までに、市販の竹炭の電気抵抗値は、数メガΩ〜数千Ωのものがほとんどで、良質のものでも数百Ω程度である。
以上のように本発明に関連した炭焼き窯においては、電気抵抗値の低い高品質の竹炭を効率良く得ることができた。
この発明は、木炭、特に竹炭を製造するの際の炭焼き窯として好適に利用可能である。
この発明の実施形態である炭焼き窯を示す正面断面図である。 上記実施形態の炭焼き窯を示す側面断面図である。 実施形態の炭焼き窯を加熱処理時の状態で示す概略断面図である。 実施形態の炭焼き窯を加熱時間短縮処理時の状態で示す概略断面図である。 実施形態の炭焼き窯を養生処理時の状態で示す概略断面図である。 実施形態の炭焼き窯を精練処理時の状態で示す概略断面図である。 実施形態の炭焼き窯を密閉処理時の状態で示す概略断面図である。
符号の説明
1…外窯カバー
11…上端開口
12…底壁
13…外窯熱風導入口
2…上蓋
23…熱風排出口
25…排出口開閉板
3…内窯
30…炭焼き室
31…上端開口
31a…上端開口縁部
32…底壁
33…内窯熱風導入口
35…導入口開閉板
4…煙突管
5…加熱室
6…外周熱風路
8…熱風導入用隙間
9…バイパス煙道管
B…炭材(木材、竹材)
H…熱風

Claims (4)

  1. 上端に開口を有し、底壁に外窯熱風導入口が設けられた外窯と、
    前記外窯の上端開口に取り付けられる上蓋と、
    前記外窯内に配置され、内部が炭焼き室として構成される内窯と、
    下端が前記炭焼き室に配置されるとともに、上端が前記上蓋を貫通して外部に配置される煙突管と、
    前記外窯および前記内窯間に設けられ、前記外窯熱風導入口から熱風が導入される外周熱風路と、を備え、
    前記上蓋を昇降させてその上蓋を前記内窯の上端開口縁部に対し接離させることにより、前記上蓋と前記内窯の上端開口縁部との間の隙間(熱風導入用隙間)における開き度合を調整可能に構成され、
    前記熱風導入用隙間を開いた状態では、前記外周熱風路に導入された熱風が前記熱風導入用隙間を通って前記内窯内に導入されさらに、その熱風が前記煙突管を介して外部に排出される一方、
    前記熱風導入用隙間の開き度合に応じて、前記外周熱風路から前記内窯内に導入される熱風量が調整されるよう構成されたことを特徴とする炭焼き窯。
  2. 前記外窯の下方に加熱室が設けられるとともに、その加熱室から熱風が前記外窯熱風導入口を介して前記外周熱風路に導入されるよう構成され、
    前記加熱室にその室内の熱風を直接外部に排出するためのバイパス煙道管が設けられる請求項1に記載の炭焼き窯。
  3. 前記上蓋に前記内窯内の熱風を外部に排出するための熱風排出口が設けられ、その熱風排出口に開閉自在に排出口開閉板が設けられる請求項1または2に記載の炭焼き窯。
  4. 前記内窯の底壁に、前記外窯熱風導入口に対応して、内窯熱風導入口が設けられ、その内窯熱風導入口に開閉自在に導入口開閉板が設けられる請求項1〜3のいずれか1項に記載の炭焼き窯。
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