JP2003201123A - 溶融ガラスの切断装置 - Google Patents

溶融ガラスの切断装置

Info

Publication number
JP2003201123A
JP2003201123A JP2001400454A JP2001400454A JP2003201123A JP 2003201123 A JP2003201123 A JP 2003201123A JP 2001400454 A JP2001400454 A JP 2001400454A JP 2001400454 A JP2001400454 A JP 2001400454A JP 2003201123 A JP2003201123 A JP 2003201123A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molten glass
cutting
blade
crank
blades
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001400454A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazutoshi Hase
和俊 長谷
Kazuya Watanabe
和也 渡辺
Yasunari Ikuta
康成 生田
Masanobu Ezure
政信 江連
Yasunari Iwanaga
泰成 岩永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP2001400454A priority Critical patent/JP2003201123A/ja
Publication of JP2003201123A publication Critical patent/JP2003201123A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B7/00Distributors for the molten glass; Means for taking-off charges of molten glass; Producing the gob, e.g. controlling the gob shape, weight or delivery tact
    • C03B7/10Cutting-off or severing the glass flow with the aid of knives or scissors or non-contacting cutting means, e.g. a gas jet; Construction of the blades used

Abstract

(57)【要約】 【課題】円弧運動のブレードによる切断時の絞りに伴う
不具合を解消する。 【解決手段】直動ガイド4に沿って対称的に往復動作す
る一対のスライドブロック3a、3bと、該スライドブ
ロックのそれぞれに取り付けたアーム2a、2bと、該
アーム先端に取り付けた溶融ガラスブレード1a、1b
とを備え、前記スライドブロック3a、3bを通して該
ブレード1a、1bが直動ガイド4の案内で直線往復動
作するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融ガラスを切断
する溶融ガラス切断装置に関する。より詳しくはオリフ
ィスから押し出される溶融ガラスから、金型で成型する
ための所定量の溶融ガラス(ゴブ)を切断するための溶
融ガラスの切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ブラウン管用のガラスパネル、ガラスフ
ァンネル等は、溶融ガラス切断装置で切断した溶融ガラ
ス(ゴブ)を金型に入れて通常プレス成型している。こ
の場合、ゴブは溶融ガラス切断装置の一対のブレード
(切断刃)を開閉動作させることにより切断される。す
なわちブレードを開から閉に作動するとき切断し、切断
後に閉から開に戻すことを繰り返すことにより、連続的
に切断している。
【0003】従来の溶融ガラス切断装置は、例えば特開
平05−221658号公報に開示されているように、
一般にブレードは支軸(回転中心)を中心に回転(揺
動)可能な一対のアームに取り付けられており、このア
ームを左右対称に前記支軸を中心に動かすことにより、
ブレードを開閉動作させている。つまり、通常の鋏のよ
うに回転支点があり、ブレードは円弧運動により溶融ガ
ラスを両側から挟んでゴブを切断する方式である。ま
た、ゴブを短い間隔で連続的に切断するために、このア
ームの駆動には通常2個の油圧駆動源を使用し、これら
を交互に作動させてゴブを切断している。特に、ブラウ
ン管用ガラスのような大型のガラス製品を成型するため
のゴブを切断する場合には、このような溶融ガラス切断
装置が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ような支軸を中心に回転可能なアーム(以下、スイング
アームという)に取り付けたブレードでゴブを切断する
と、次のような問題がある。すなわち、切断時のブレー
ドは円弧運動で開閉するために、左右2つのブレードは
溶融ガラスを真横から直線切りしないで、支軸に近い側
から溶融ガラスに当たり外側へ絞り込むように溶融ガラ
スを切断する。ブレード形状の工夫やブレードの取り付
け角度の調整により、ブレードを溶融ガラスの真横に当
てる方法が知られているが、実際の切断時のブレードは
円弧運動しているので、外側へ絞り込むように溶融ガラ
スを切断することは変わりない。
【0005】すなわち、従来のスイングアームを使用し
た溶融ガラスの切断装置では、切断の開始から終了まで
の間、ブレードを平面方向において左右ブレードの中心
と流下する溶融ガラスのセンターとを一致させた状態で
直線動作させることができない。
【0006】その結果、ゴブを良好に切断できず、成型
時に不可避な切断跡(シェアマーク)を小さく、浅くす
ることが難しい。すなわち、外側へ絞り込むように溶融
ガラスを切断するために、良好な切り口が得られなくな
るとともに、ブレードの回転中心に近い側は遠い側より
溶融ガラスとの接触時間が長くなり、溶融ガラスの温度
が低下するため、切断したゴブを成型したとき、成型品
に切断跡欠点(以下、シェアマーク欠点という))が顕
著に深く生じる。そして、このシェアマーク欠点はゴブ
が大型化するほど大きくかつ深くなる。このため、この
シェアマーク欠点を研磨して取り除くのに大きい研磨代
が必要となり、研磨に長時間を要するため研磨コストの
高騰を招き、かつ生産性を低下させる。また、切断した
ゴブを金型に落とし込む際の姿勢が悪くなり、プレス成
型の条件に悪影響する問題があった。
【0007】次に、これらの点について図面に従って更
に詳しく説明する。図4は切断したゴブ17が金型18
に入れられた状態を示している。オリフィスから押し出
された溶融ガラスをブレードで切断し、この切断された
ゴブを傾けながら落下させて金型18に横向き(図では
左向き)で入れる。そのため、ゴブのa部には前回の切
断部、b部には今回の切断部がそれぞれ形成される。こ
のゴブ17をプレス成型すると、a部及びb部それぞれ
にブレードの切り口に生じる泡やブレードとの接触によ
る冷却温度差などで生じる欠点等がシェアマーク欠点と
して生じる。ゴブがブレードで適切に切断されないと、
切り口形状が不良となり、これらの不良切断跡が成型品
のガラス表面層に深く生じる。シェアマークは研磨で除
去できるが、すべての成型品を研磨装置で一律に研磨し
てシェアマーク欠点を取り除くためには、この研磨装置
の研磨代を最大深さのシェアマーク欠点に合わせて設定
しなければならない。そのため、研磨コストが高騰す
る。他方、通常の研磨代に設定しておくと、これより深
いシェアマーク欠点が除去されないで残るため、不良品
となってしまう。
【0008】また、ゴブが真横から直線切りされないた
めに、2つのブレードのわずかなズレにより、切断後の
ゴブの姿勢が乱れ、ゴブが金型に斜めに偏って入れられ
ることがある。図5はその様子を示したもので、ゴブ1
7は金型18の本来の方向に対し角度cだけ斜めに偏っ
ている。このようなゴブをプレス成型して均一で良好な
成型品を得るには、様々な調整が必要になる。
【0009】さらに、ブレードの開閉を例えばA系、B
系2つの油圧駆動源で行うと、A系とB系の間にどうし
ても作動タイミングの差が生じ、これによりゴブの大き
さ(質量)が影響を受ける。すなわち、作動タイミング
が遅れると、ゴブの大きさは増大し、逆にこのタイミン
グが早いと小さくなる。このため、ゴブの大きさ安定化
が得られなくなり、製品寸度が安定しないという問題が
あった。
【0010】本発明は、このような従来技術の欠点に鑑
みなされたものであって、ブレードを取り付けた一対の
アームを、直動ガイドに沿って対称的に往復動作するス
ライドブロックに取り付けて、前記ブレードを直線往復
動作させることにより、溶融ガラスを真横から切断して
ゴブを形成できる溶融ガラスの切断装置の提供を目的と
する。
【0011】
【課題を解決する手段】本発明は、前記目的を達成する
ためになされたもので、直動ガイドに沿って対称的に往
復動作する一対のスライドブロックと、該スライドブロ
ックのそれぞれに取り付けたアームと、該アーム先端に
取り付けた溶融ガラス切断用のブレードとを備え、前記
スライドブロックを通して該ブレードを直動ガイドの案
内で直線往復動作するように構成したことを特徴とする
溶融ガラスの切断装置を提供する。
【0012】さらに、本発明は前記溶融ガラスの切断装
置の好ましい実施態様において、次の特徴を有してい
る。 (1)前記スライドブロックをクランク機構により直動
ガイドに沿って対称的に往復動作させる。 (2)前記クランク機構はクランクと一対のクランクア
ームからなり、該クランクのクランク軸は一対のスライ
ドブロックの中間に位置しており、該スライドブロック
とクランクは前記クランクアームにより連結されてい
る。 (3) 前記クランク軸をサーボモータ又はラックピニ
オン機構で回転し、クランク軸が一回転する間にブレー
ドが開から閉に及び閉から開に往復動作し、開から閉に
動作する間に溶融ガラスを切断する。 (4) 前記直動ガイドがすべりガイド又は転がりガイ
ドである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施例について
図面に従って具体的に説明する。図1は本発明に係わる
溶融ガラスの切断装置の斜視図、図2はその平面図であ
る。本装置は、一対のブレードで溶融ガラスを切断する
切断部と、該ブレードを動作させるための駆動部を有し
ている。切断部は、対称的に直線往復動作し、左右に開
閉するブレード1a、1bと該ブレード1a、1bを端
部に取り付けた一対のアーム2a、2bとからなり、該
アーム2a、2bは直動ガイド4の案内で対称的に往復
動作する一対のスライドブロック3a、3bに取り付け
られている。ブレード1a、1bは、アーム2a、2b
の先端に鋲又はねじ16により取り付けられており、こ
れらのブレード1a、1bは上下に配されていて閉じた
状態では刃部が重なり合うようになっている。なお、ブ
レードの材質や形状などは従来のものと実質同一であ
り、そのまま使用することができる。
【0014】本例の直動ガイド4はすべりガイドの例
で、キー凸部がフレーム5の側部に水平方向に固定して
設けられており、該キー凸部にスライドブロック3a、
3bに形成したキー溝(蟻溝)が嵌合されている。該す
べりガイドにより、スライドブロック3a、3bは前記
キー凸部上を円滑に摺動する。本例ではキー凸部を図示
のように左右のスライドブロック3a、3bにそれぞれ
対応させて設けているが、連続する単一のキー凸部にし
てもよい。また、キー溝はスライドブロック3a、3b
に直接設けないで、別個に形成したキー溝ブロックをス
ライドブロック3a、3bに組み込むこともできる。
【0015】本発明において、直動ガイド4の形態は例
示のものに限定されないで、スライドブロック3a、3
bを直線往復動作させることができる範囲で適宜変更で
きる。例えば、キー凸部以外のガイドレール又はロッド
タイプでも同様に機能し、またフレーム5に設置する位
置も例示ではフレーム5の側部に設けているが、フレー
ム5の形状を変えて上部に設けてもよく、さらに大型装
置に対応して複数の直動ガイドを並列して設置すること
もできる。なお、直動ガイド4の形態が変われば、当然
にスライドブロック3a、3bの係合部の形態も変わ
る。
【0016】ブレードがそれほど大型でないときは、前
記のすべりガイドが構造が単純で費用的にも有利である
ので多用されるが、大型のブレードのときは切断部全体
が重くなり、スライドブロック3a、3bの摺動抵抗が
増大するため、転がりガイドが好適する。この転がりガ
イドは、図示しないがスライドブロック3a、3bを直
動ガイド4に転がり軸受けを介在させて取り付けるもの
である。これにより、スライドブロック3a、3bと直
動ガイド4との間の抵抗は著しく軽減されるため、スラ
イドブロック3a、3bの動作は極めて円滑となる。
【0017】次に、駆動部について説明する。本例の駆
動部は、前記した左右のスライドブロック3a、3bを
直動ガイド4に沿って対称的に直線往復動作させるクラ
ンク機構と、該クランク機構の駆動源とから構成され
る。これらのクランク機構と駆動源は、図1、2に示す
ようにフレーム5に固定したリブ13に設置されてい
る。クランク機構は、クランク8と一端が該クランク8
にクランクピン14により取り付けられているクランク
アーム7a、7bから構成されており、該クランクアー
ム7a、7bの他の端部は、前記スライドブロック3
a、3bに植立した枢軸ピン6a、6bにそれぞれ枢着
されている。クランク8のクランク軸9は、スライドブ
ロック3a、3bの中間(図2においてスライドブロッ
ク3a、3bの中間)に位置しており、その一端は減速
機11を介して駆動モータ例えばサーボモータ10の駆
動軸に連結され、他端はフレーム5に固定されているク
ランク軸取付け台12に軸支されている。
【0018】このとき、クランクアーム7a、7bが連
結されている2つのクランク8は、180度の位相を持
っている。これにより、スライドブロック3a、3b
は、クランク軸9を回転させると直動ガイド4の上を対
称的に往復動作する。クランクアーム7a、7bは、ク
ランク8が図1、図2の状態のとき丁度180度となっ
ており、この時両スライドブロック3a、3bは最も離
隔している。この状態からクランク軸9が回転すると、
スライドブロック3a、3bは対称的に動作して次第に
接近し、クランク軸9が180度回転したとき最も接近
する。クランク8が更に回転すると、スライドブロック
3a、3bは、今度はクランクアーム7a、7bに押さ
れて動作方向を変えて移動し、クランク軸9が1回転し
たとき、最初の位置に戻る。つまり、スライドブロック
3a,3bは、クランク軸9が1回転する間に、直動ガ
イド4上を一往復する。
【0019】ブレード1a、1bは、該スライドブロッ
ク3a、3bにアーム2a、2bにより取り付けられて
いるので、該スライドブロック3a、3bと全く同じに
動作する。すなわち、ブレード1a、1bはクランク軸
9が1回転すると直動ガイド4に沿って直線往復動作
し、待機している開の状態から閉に動作し、ついで閉か
ら開に直線往復動作する。図2の仮想線はブレード1
a、1bの閉の状態を示す。
【0020】本装置のようにブレード1a、1bをクラ
ンク機構で駆動すると、両ブレード1a、1bの駆動を
機械的に連結できるため、駆動源はクランク軸9を回転
するモータ1つで済む。また、切断時(往時)と戻り時
(復時)のブレードの動作方向の切り替えも、クランク
機構により成り行きで理想的な加減速にできるので円滑
にできる。さらに、ブレードの動作範囲は、クランク8
の半径により規定されるため、従来必要とされていたオ
ーバーラン検出等のセンサー類は不要である。
【0021】駆動源としては、サーボモータ10が好ま
しく使用できる。サーボモータ10は、回転速度や回転
タイミングの制御を正確かつ容易にできる点で優れてい
る。しかし、駆動源はこれに限定されない。例えば、油
圧式ラックピニオン機構を用いることができる。図示は
しないが、図1のサーボモータ10に代えてクランク軸
9にピニオンを装着し、該ピニオンを油圧式ラックによ
り駆動してクランク軸9を回転させてもよい。しかし、
ピニオンラック機構は噛み合い部の摩耗の問題だけでな
く、行き端と戻り端においてブレードの動作範囲を制限
するストッパーやセンサーを追加する必要があり、機械
的にも制御的にも複雑化する。また、ピニオンラック機
構の場合、往時のブレードの動作と復時のブレードの動
作とが全く同じにならないので、ゴブの大きさに変化が
生じることがある。
【0022】さらに、ブレードを直線往復動作させるの
に、本例のようにクランク機構により両ブレードを機械
的に連結しないで、それぞれのブレードを独立に駆動す
ることもできる。この方式は、溶融ガラスの切断位置を
自由に変化させることができる利点がある反面、一般に
構造が複雑になるだけでなく、両ブレードの駆動源を同
期して動かす必要があるため制御が複雑になる。
【0023】したがって、前記した両ブレードをクラン
ク機構で直線往復動作させる溶融ガラスの切断装置は、
これらの方式に比べ優れており、更に前記クランク機構
を駆動モータ特にサーボモータで駆動させると一層好ま
しい。
【0024】次に、本装置を用いて溶融ガラス15を切
断する操作について説明する。ブレード1a、1bは図
1及び図2に示す状態で、溶融ガラス15がブレード1
a、1bの間に押し出されるのを待っている。そして、
溶融ガラス15が所定量に達すると、サーボモータ10
が始動し、クランク軸9を例えば右方向に回転させと、
スライドブロック3a、3bは前記したようにクランク
アーム7a、7bにより引っ張られて直動ガイド4に案
内されながら互いが接近する方向に対称的に動作する。
【0025】該スライドブロック3a、3bにアーム2
a、2bで取り付けられているブレード1a、1bは、
該スライドブロック3a、3bと全く同じに動作し、直
動ガイド4の案内でブレード1a、1bの中心が直線上
を溶融ガラス15に向かって動く。そして、クランク軸
9が例えば約80度回転した時、ブレード1a、1bは
溶融ガラス15に真横から接触し切断を開始する。すな
わち、ブレードの中心が溶融ガラス15の横方向の中心
に接触する。そして、クランク軸9が更に回転し約15
0〜165度になった時、溶融ガラス15の切断を完了
し、180度で行き端(図2の仮想線参照)に達し、つ
いで動作方向を変えてクランク軸9が丁度1回転したと
き最初の位置に戻り、次の切断に備えて待機する。
【0026】つまり、ブレード1a、1bは、クランク
軸9が1回転する間に開から閉に、閉から開に直線往復
動作し、開から閉の動作中に溶融ガラス15を切断す
る。図3はこの開から閉の動作中におけるクランク軸9
の回転角度θとブレード1a、1bの速度との関係を示
したものである。なお、図示は省略したが、溶融ガラス
を切断した後の閉から開におけるブレード1a、1bの
速度もこれと同じである。
【0027】図3から明らかのようにブレードの速度V
は、クランク軸9の回転角度θに対し、サインカーブで
変化する。これは、ブレード1a、1bをクランク機構
により動作させることによる。このため、ブレード1
a、1bは始動直後は低速で動作し、クランク軸9の回
転につれて加速して凡そ90度のとき最速となり、その
後は全く逆のカーブで順次減速し、180度で速度は0
となる。図3において、θ1はブレード1a、1bが溶
融ガラス15を切断開始する時のクランク軸9の回転角
度、θ2は切断終了時のクランク軸9の回転角度を示し
ている。したがって、ゴブの切り口にシェアマーク欠点
が生じやすい、溶融ガラス15の切断初期は、ブレード
1a、1bの速度の大きいDにおいて行われる。このよ
うにブレード1a、1bは、始動時、往から復への動作
方向の変更時及び停止時には低速、切断初期には高速と
なり、しかもクランク機構により成り行きで理想的な加
減速となるので、前記動作方向の変更も極めて円滑とな
り、切断部にかかる衝撃や負荷を小さく抑えることがで
きる。そして、溶融ガラス15の切断の初期は高速にお
いて行われるので、溶融ガラス15の切断部又は切り口
に対するブレードの温度的影響を小さくし、かつ高速切
断により良好な切り口を得ることができる。
【0028】本装置において、ブレード1a、1bはク
ランク機構により対称的に動作するので、あらかじめ溶
融ガラス15が待機するブレード1a、1bの中間に位
置するようにブレード1a、1bを調整しておけば、ブ
レード1a、1bは溶融ガラス15の両側に同時に接触
して真横から切断する。切断後のゴブの落下姿勢を変え
るために、ブレード1a、1bの接触タイミングを変え
たいときは、例えば溶融ガラスの切断装置を直動ガイド
4の方向にずらしてブレード1a、1bの溶融ガラス1
5に対する位置を調整することにより容易にできる。
【0029】また、ブレード1a、1bの溶融ガラス1
5への接触タイミングは、溶融ガラス15の切断部の径
により決まり、径が大きい場合には開から閉の動作中の
比較的早い段階で接触し、径が小さいときは遅くなる。
また、待機時におけるブレード1a、1bの間隔は、ク
ランクアーム7a、7bの長さにより決まり、直線往復
動作の幅は、前記したようにクランク8の長さにより規
制される。したがって、溶融ガラス15の前記径が大き
く変わるときは、必要に応じこれらを変更する。
【0030】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明は直動ガイ
ドに沿って対称的に往復動作する一対のスライドブロッ
クに、先端にブレードを装備するアームを取り付けてい
るので、該ブレードを前記直動ガイドの案内で直線往復
動作させることができる。これにより、溶融ガラスを直
動する一対のブレードで真横から一様に切断できる。
【0031】その結果、従来の支軸を中心にして回転す
るアームに取り付けたブレードでは、切断刃の円弧運動
のため避けられなかった、切断時における支軸側から外
側への絞りに伴う不具合を悉く解消できる。すなわち、
切り口が良好なゴブが得られるので、成型品の成形面に
生じるシェアマーク欠点の深さを浅くできるとともに、
切断時に前記絞りが一切生じないので、切断後のゴブの
姿勢が乱れなくなる。シェアマーク欠点の深さを例えば
37型ガラスパネルについて従来の円弧運動するブレー
ドで切断したものと比べると、従来0.15mm程度の
深さであったものが、本発明では0.10mm程度の浅
いシェアマーク欠点にすることができ、該シェアマーク
欠点を除くための研磨代をその分小さくすることができ
るので、研磨量が軽減される。
【0032】さらに、一対のブレードをクランク機構で
機械的に駆動連結すると、一つの駆動源でクランク軸を
回転させることができ、2個の駆動源によるブレードの
切断タイミングのずれがなくなるので、一定量のゴブを
安定して得られる。これにより、質量の均一な成型品を
得ることができる。また、切断時のブレードはクランク
機構により理想的な加減速で動作するので、ブレードの
動作が円滑であるばかりでなく、溶融ガラスを高速にお
いて切断できる。さらに、クランク機構をサーボモータ
で駆動すると、制御の安定性などの点で特に好ましい。
【0033】本発明の溶融ガラスの切断装置は、溶融ガ
ラスを一対のアームに取り付けたブレードで切断し、シ
ェアマーク欠点が問題となる比較的大型のゴブの切断に
好適する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施例に係わる溶融ガラスの
切断装置の斜視図。
【図2】図1の溶融ガラスの切断装置の平面図。
【図3】図1の溶融ガラスの切断装置における切断時の
クランク軸の回転角度とブレードの速度との関係を示す
グラフ。
【図4】金型にゴブが装填されたときの断面説明図。
【図5】金型にゴブが装填された他の場合における平面
図。
【符号の説明】
1a、1b:ブレード 2a、2b:アーム 3a、3b:スライドブロック 4:直動ガイド 5:フレーム 6a、6b:枢軸ピン 7a、7b:クランクアーム 8:クランク 9:クランク軸 10:サーボモータ 11:減速機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 生田 康成 千葉県船橋市北本町1番10番1号 旭硝子 株式会社内 (72)発明者 江連 政信 千葉県船橋市北本町1番10番1号 旭硝子 株式会社内 (72)発明者 岩永 泰成 千葉県船橋市北本町1番10番1号 旭硝子 株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直動ガイドに沿って対称的に往復動作する
    一対のスライドブロックと、該スライドブロックのそれ
    ぞれに取り付けたアームと、該アーム先端に取り付けた
    溶融ガラス切断用のブレードとを備え、前記スライドブ
    ロックを通して該ブレードを直動ガイドの案内で直線往
    復動作するように構成したことを特徴とする溶融ガラス
    の切断装置。
  2. 【請求項2】前記スライドブロックをクランク機構によ
    り直動ガイドに沿って対称的に往復動作させる請求項1
    に記載の溶融ガラスの切断装置。
  3. 【請求項3】前記クランク機構はクランクと一対のクラ
    ンクアームからなり、該クランクのクランク軸は一対の
    スライドブロックの中間に位置しており、該スライドブ
    ロックとクランクは前記クランクアームにより連結され
    ている請求項2に記載の溶融ガラスの切断装置。
  4. 【請求項4】前記クランク軸をサーボモータ又はラック
    ピニオン機構で回転し、クランク軸が一回転する間にブ
    レードが開から閉に及び閉から開に往復動作し、開から
    閉に動作する間に溶融ガラスを切断する請求項3に記載
    の溶融ガラスの切断装置。
  5. 【請求項5】前記直動ガイドがすべりガイド又は転がり
    ガイドである請求項1〜4のいずれか一つに記載の溶融
    ガラスの切断装置。
JP2001400454A 2001-12-28 2001-12-28 溶融ガラスの切断装置 Withdrawn JP2003201123A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001400454A JP2003201123A (ja) 2001-12-28 2001-12-28 溶融ガラスの切断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001400454A JP2003201123A (ja) 2001-12-28 2001-12-28 溶融ガラスの切断装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003201123A true JP2003201123A (ja) 2003-07-15

Family

ID=27639875

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001400454A Withdrawn JP2003201123A (ja) 2001-12-28 2001-12-28 溶融ガラスの切断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003201123A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019504806A (ja) * 2016-02-09 2019-02-21 コリネス エス.ピー.エー. 複数群で供給される製品の伸張性フィルムによる包装方法及び包装機
JP2019508328A (ja) * 2016-02-09 2019-03-28 コリネス エス.ピー.エー. 連続して供給される製品の伸張性フィルムによる包装方法及び包装機

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019504806A (ja) * 2016-02-09 2019-02-21 コリネス エス.ピー.エー. 複数群で供給される製品の伸張性フィルムによる包装方法及び包装機
JP2019508328A (ja) * 2016-02-09 2019-03-28 コリネス エス.ピー.エー. 連続して供給される製品の伸張性フィルムによる包装方法及び包装機
JP6993700B2 (ja) 2016-02-09 2022-01-13 コリネス エス.ピー.エー. 連続して供給される製品の伸張性フィルムによる包装方法及び包装機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4728354A (en) Apparatus for straight-line shearing of molten glass gobs
JP6152946B2 (ja) 切断機
JPS6058179B2 (ja) ガラス塊剪断装置
US4296061A (en) Thermoplastic gob feeding and transfer method and apparatus
JP2003201123A (ja) 溶融ガラスの切断装置
US4015967A (en) Method for shearing and turning the glass gob
EP3442342B1 (en) Method and device for cutting dough output by an extrusion machine
JPH0647696A (ja) シート切断装置
JP2002166389A (ja) カッティング装置
EP0365177A1 (en) Single shear blade mechanism for gob severing
JP3796794B2 (ja) 溶融ガラス切断装置
JP2002011536A (ja) リード切断機構及びリード切断装置
JP4194916B2 (ja) ガラス素地切断装置
KR101232653B1 (ko) 유리소지 절단 장치
US20180194660A1 (en) Cutting assembly and method for forming glass gobs
JPH07101733A (ja) ガラス容器成形用溶融ガラスの切断装置
EP1702893B1 (en) Method and apparatus for cutting molten glass material
CN220923197U (en) Servo motor driven water gap shearing device
JP2603297Y2 (ja) シャーリングマシン
US20230234875A1 (en) Molten glass cutting apparatus and glass product manufacturing apparatus
JP2001096422A (ja) シャーリングマシンにおけるシュータおよびそれを用いた製品仕分け方法
JP2001138282A (ja) 切断装置
JPH08332B2 (ja) 剪断装置
KR200178847Y1 (ko) 라디에타용 쿨링핀 절단장치
JPH0532331B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041209

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20070803