JP2003200533A - 積層体の製造方法 - Google Patents
積層体の製造方法Info
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- JP2003200533A JP2003200533A JP2002175433A JP2002175433A JP2003200533A JP 2003200533 A JP2003200533 A JP 2003200533A JP 2002175433 A JP2002175433 A JP 2002175433A JP 2002175433 A JP2002175433 A JP 2002175433A JP 2003200533 A JP2003200533 A JP 2003200533A
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- JP
- Japan
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- resin composition
- photocurable resin
- layer
- photopolymerization initiator
- initiator
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- Pending
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- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 接着性に乏しい基材表面に良好な接着性を示
す光硬化型樹脂組成物層を設けた積層体の製造方法、ひ
いては情報記録媒体などの製造方法を提供する。 【解決手段】 水に対する接触角が76度以上の部分を
有する基材表面にあらかじめ光重合開始剤層を設け、次
いで該開始剤層面に光硬化型樹脂組成物層を設けて光照
射により該光硬化型樹脂組成物層を硬化せしめて被覆層
とする積層体の製造方法。
す光硬化型樹脂組成物層を設けた積層体の製造方法、ひ
いては情報記録媒体などの製造方法を提供する。 【解決手段】 水に対する接触角が76度以上の部分を
有する基材表面にあらかじめ光重合開始剤層を設け、次
いで該開始剤層面に光硬化型樹脂組成物層を設けて光照
射により該光硬化型樹脂組成物層を硬化せしめて被覆層
とする積層体の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着性の乏しい素
材へ光硬化型樹脂組成物を被覆等して積層体を製造する
方法に関する。なかでも特に、脂環式ポリオレフィン系
樹脂からなるフィルムや光ディスクなどの光学部品用成
形体へ光硬化型樹脂組成物を被覆等して積層体を製造す
る方法に関する。
材へ光硬化型樹脂組成物を被覆等して積層体を製造する
方法に関する。なかでも特に、脂環式ポリオレフィン系
樹脂からなるフィルムや光ディスクなどの光学部品用成
形体へ光硬化型樹脂組成物を被覆等して積層体を製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン系樹脂、なかでも脂環式
ポリオレフィン系樹脂は低吸湿性、短波長域での透明
性、低複屈折率、高アッベ数といった特性を有してい
る。そのため、光ディスク基板やピックアップレンズ、
fΘレンズ、液晶用表示機器用の導光板などの光学用部
品への利用が期待される。しかし、一般に脂環式ポリオ
レフィン系樹脂などの表面自由エネルギーの低い素材を
接着剤で接着することは困難である。
ポリオレフィン系樹脂は低吸湿性、短波長域での透明
性、低複屈折率、高アッベ数といった特性を有してい
る。そのため、光ディスク基板やピックアップレンズ、
fΘレンズ、液晶用表示機器用の導光板などの光学用部
品への利用が期待される。しかし、一般に脂環式ポリオ
レフィン系樹脂などの表面自由エネルギーの低い素材を
接着剤で接着することは困難である。
【0003】光ディスクに使用した場合、デジタル多用
途ディスク(DVD)では、2枚のディスク基板を貼り
合わせて用いられるため、ポリオレフィン系など表面エ
ネルギーの小さい材料を使用する場合には基板が剥がれ
る等、ディスクの長期安定性に問題が生じる。
途ディスク(DVD)では、2枚のディスク基板を貼り
合わせて用いられるため、ポリオレフィン系など表面エ
ネルギーの小さい材料を使用する場合には基板が剥がれ
る等、ディスクの長期安定性に問題が生じる。
【0004】そこで、低表面エネルギー素材に対する接
着剤の接着性を向上させる手段として非晶性ポリオレフ
ィン基材表面の表面エネルギーを上げることが提案され
ている。例えば特開平3−59832号公報では水添ポ
リスチレン樹脂表面への発煙硝酸処理技術、WO99/
17285号公報ではプラズマ等による表面処理技術が
開示されている。
着剤の接着性を向上させる手段として非晶性ポリオレフ
ィン基材表面の表面エネルギーを上げることが提案され
ている。例えば特開平3−59832号公報では水添ポ
リスチレン樹脂表面への発煙硝酸処理技術、WO99/
17285号公報ではプラズマ等による表面処理技術が
開示されている。
【0005】しかしながら、これらの処理技術は、光硬
化型樹脂組成物を用いた接着法の利点である効率のよい
接着工程を非効率化するばかりか、処理により情報記録
面そのものを侵す可能性がある。
化型樹脂組成物を用いた接着法の利点である効率のよい
接着工程を非効率化するばかりか、処理により情報記録
面そのものを侵す可能性がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の如く基
板表面を侵す恐れのある前処理をせずに、例えば非晶性
ポリオレフィンなどの基材表面に良好な接着性を示す光
硬化型樹脂組成物層を設けた積層体の製造方法、ひいて
は情報記録媒体などの製造方法を提供することにある。
板表面を侵す恐れのある前処理をせずに、例えば非晶性
ポリオレフィンなどの基材表面に良好な接着性を示す光
硬化型樹脂組成物層を設けた積層体の製造方法、ひいて
は情報記録媒体などの製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、非晶性ポ
リオレフィンを始めとする接着性に乏しい基材に対し良
好な接着性を示す光硬化型樹脂組成物層を設けた積層体
の製造方法を鋭意検討した結果、光硬化型樹脂組成物層
に接する側の基材に光重合開始剤の層を予め設けると、
光照射後に光硬化型樹脂組成物層と基材層との接着性が
飛躍的に向上することを見出した。
リオレフィンを始めとする接着性に乏しい基材に対し良
好な接着性を示す光硬化型樹脂組成物層を設けた積層体
の製造方法を鋭意検討した結果、光硬化型樹脂組成物層
に接する側の基材に光重合開始剤の層を予め設けると、
光照射後に光硬化型樹脂組成物層と基材層との接着性が
飛躍的に向上することを見出した。
【0008】すなわち本発明は、水に対する接触角が7
6度以上の部分を有する基材表面にあらかじめ光重合開
始剤層を設け、次いで該開始剤層面に光硬化型樹脂組成
物層を設けて光照射により該光硬化型樹脂組成物層を硬
化せしめて被覆層とする積層体の製造方法である。
6度以上の部分を有する基材表面にあらかじめ光重合開
始剤層を設け、次いで該開始剤層面に光硬化型樹脂組成
物層を設けて光照射により該光硬化型樹脂組成物層を硬
化せしめて被覆層とする積層体の製造方法である。
【0009】更に本発明には、以下の各発明が含まれ
る。 1. 該光硬化型樹脂組成物が、単官能単量体、多官能
単量体、粘着剤、および光重合開始剤からなる上記本発
明の製造方法。 2. 該光硬化型樹脂組成物がラジカル重合性光硬化型
樹脂組成物で該光重合開始剤が光ラジカル重合開始剤で
あるか、または該光硬化型樹脂組成物がカチオン重合性
光硬化型樹脂組成物で該光重合開始剤が光カチオン重合
開始剤である上記本発明の製造方法。 3. 該光硬化型樹脂組成物が、(メタ)アクリレート
系ラジカル重合性光硬化型樹脂組成物である上記本発明
の製造方法。 4. 該単官能単量体と多官能単量体の重量比(単官能
単量体/多官能単量体)が、0.1以上10以下である
上記本発明の製造方法。 5. 該粘着剤が、その軟化点が60℃以上200℃以
下である上記本発明の製造方法。 6. 該基材が、脂環式ポリオレフィン系樹脂からなる
フィルムまたはディスク成形体である上記本発明、1〜
5いずれかに記載の製造方法。 7. 該基材が、水素化ポリスチレン系樹脂からなるフ
ィルムまたはディスク成形体である上記本発明、1〜6
いずれかに記載の製造方法。 8. 該積層体がさらに情報記録層を含む情報記録媒体
である上記本発明、1〜7いずれかに記載の製造方法。
る。 1. 該光硬化型樹脂組成物が、単官能単量体、多官能
単量体、粘着剤、および光重合開始剤からなる上記本発
明の製造方法。 2. 該光硬化型樹脂組成物がラジカル重合性光硬化型
樹脂組成物で該光重合開始剤が光ラジカル重合開始剤で
あるか、または該光硬化型樹脂組成物がカチオン重合性
光硬化型樹脂組成物で該光重合開始剤が光カチオン重合
開始剤である上記本発明の製造方法。 3. 該光硬化型樹脂組成物が、(メタ)アクリレート
系ラジカル重合性光硬化型樹脂組成物である上記本発明
の製造方法。 4. 該単官能単量体と多官能単量体の重量比(単官能
単量体/多官能単量体)が、0.1以上10以下である
上記本発明の製造方法。 5. 該粘着剤が、その軟化点が60℃以上200℃以
下である上記本発明の製造方法。 6. 該基材が、脂環式ポリオレフィン系樹脂からなる
フィルムまたはディスク成形体である上記本発明、1〜
5いずれかに記載の製造方法。 7. 該基材が、水素化ポリスチレン系樹脂からなるフ
ィルムまたはディスク成形体である上記本発明、1〜6
いずれかに記載の製造方法。 8. 該積層体がさらに情報記録層を含む情報記録媒体
である上記本発明、1〜7いずれかに記載の製造方法。
【0010】さらにまた本発明には、水に対する接触角
が76度以上の部分を有する基材表面にあらかじめ光重
合開始剤層を設け、次いで該開始剤層面に設けられた光
硬化型樹脂組成物層を介して、その表面にあらかじめ光
重合開始剤層を設けていてもよい基材と密着させ、光照
射により該光硬化型樹脂組成物を硬化せしめて基材同士
を張り合わせる積層体の製造方法も含まれる。
が76度以上の部分を有する基材表面にあらかじめ光重
合開始剤層を設け、次いで該開始剤層面に設けられた光
硬化型樹脂組成物層を介して、その表面にあらかじめ光
重合開始剤層を設けていてもよい基材と密着させ、光照
射により該光硬化型樹脂組成物を硬化せしめて基材同士
を張り合わせる積層体の製造方法も含まれる。
【0011】またさらに本発明には、水に対する接触角
が76度以上の部分を有する基材表面にあらかじめ光重
合開始剤層を設け、次いで該開始剤層面に光硬化型樹脂
組成物層を設けて光照射により該組成物を硬化せしめて
被覆層とする基材の被覆方法も含まれる。
が76度以上の部分を有する基材表面にあらかじめ光重
合開始剤層を設け、次いで該開始剤層面に光硬化型樹脂
組成物層を設けて光照射により該組成物を硬化せしめて
被覆層とする基材の被覆方法も含まれる。
【0012】
【発明の実施の形態】(基材)本発明で用いる基材はそ
の表面の水に対する接触角が76度以上の部分を有す
る。また、かかる基材の面全体が水に対する76度以上
の接触角を有する必要はなく、ディスク成形体、例えば
光ディスク基板などの、ドーナッツ状基材のセンターホ
ール縁や外周縁部などの一部が満足していればよい。
の表面の水に対する接触角が76度以上の部分を有す
る。また、かかる基材の面全体が水に対する76度以上
の接触角を有する必要はなく、ディスク成形体、例えば
光ディスク基板などの、ドーナッツ状基材のセンターホ
ール縁や外周縁部などの一部が満足していればよい。
【0013】水に対する接触角が76度以上の基材とし
ては高密度ポリエチレン、高アイソタクチックポリプロ
ピレン、低密度ポリエチレン、ポリ4−メチルペンテン
−1などの非脂環式ポリオレフィン、ノルボルネン−α
オレフィン共重合体、ジシクロペンタジエン−αオレフ
ィン共重合体水素化物、ノルボルネン誘導体またはテト
ラシクロドデセン誘導体の開環重合体水素化物、水素化
ポリスチレン系樹脂などの脂環式ポリオレフィン系樹脂
などを材料とした成形体が挙げられる。
ては高密度ポリエチレン、高アイソタクチックポリプロ
ピレン、低密度ポリエチレン、ポリ4−メチルペンテン
−1などの非脂環式ポリオレフィン、ノルボルネン−α
オレフィン共重合体、ジシクロペンタジエン−αオレフ
ィン共重合体水素化物、ノルボルネン誘導体またはテト
ラシクロドデセン誘導体の開環重合体水素化物、水素化
ポリスチレン系樹脂などの脂環式ポリオレフィン系樹脂
などを材料とした成形体が挙げられる。
【0014】これらのなかでも、水に対する接触角が大
きいノルボルネン誘導体−αオレフィン共重合体、ジシ
クロペンタジエン−αオレフィン共重合体水素化物、ノ
ルボルネン誘導体またはテトラシクロドデセン誘導体の
開環重合体水素化物、水素化ポリスチレン系樹脂への適
用が好ましい。具体的には、例えばティコナ社製TOP
AS、三井化学製APEL等のノルボルネン誘導体−α
オレフィン共重合体、日本ゼオン製ゼオネックス、ゼオ
ノア、JSR製ARTON等のノルボルネン誘導体また
はテトラシクロドデセン誘導体の開環重合体水素化物が
好ましい。
きいノルボルネン誘導体−αオレフィン共重合体、ジシ
クロペンタジエン−αオレフィン共重合体水素化物、ノ
ルボルネン誘導体またはテトラシクロドデセン誘導体の
開環重合体水素化物、水素化ポリスチレン系樹脂への適
用が好ましい。具体的には、例えばティコナ社製TOP
AS、三井化学製APEL等のノルボルネン誘導体−α
オレフィン共重合体、日本ゼオン製ゼオネックス、ゼオ
ノア、JSR製ARTON等のノルボルネン誘導体また
はテトラシクロドデセン誘導体の開環重合体水素化物が
好ましい。
【0015】水素化ポリスチレン系樹脂とは、水素化ス
チレン系(共)重合体から主としてなる樹脂をさす。こ
れらは一般に、スチレン系(共)重合体を水素化するこ
とにより容易に得られる。また、テトラシクロドデセン
誘導体の開環重合体水素化物はテトラシクロドデセン誘
導体をタングステン化合物、チタン化合物等の触媒によ
り開環重合せしめ、得られた重合体に残存する二重結合
を水素化することにより得られる。
チレン系(共)重合体から主としてなる樹脂をさす。こ
れらは一般に、スチレン系(共)重合体を水素化するこ
とにより容易に得られる。また、テトラシクロドデセン
誘導体の開環重合体水素化物はテトラシクロドデセン誘
導体をタングステン化合物、チタン化合物等の触媒によ
り開環重合せしめ、得られた重合体に残存する二重結合
を水素化することにより得られる。
【0016】またこれら重合体には必要に応じてヒンダ
ードフェノール基含有アクリレート系化合物、ベンゾフ
ラノン系化合物等の安定剤、グリセリンモノステアレー
ト、ポリジメチルシロキサン等の離型剤等が添加されて
いてもよい。 (光硬化型樹脂組成物)本発明において用いられる光硬
化型樹脂組成物は、少なくとも重合性官能基を有する単
量体と光重合開始剤とを含むが、好ましくは単官能単量
体、多官能単量体、粘着剤、および光重合開始剤を含む
ものからなる。
ードフェノール基含有アクリレート系化合物、ベンゾフ
ラノン系化合物等の安定剤、グリセリンモノステアレー
ト、ポリジメチルシロキサン等の離型剤等が添加されて
いてもよい。 (光硬化型樹脂組成物)本発明において用いられる光硬
化型樹脂組成物は、少なくとも重合性官能基を有する単
量体と光重合開始剤とを含むが、好ましくは単官能単量
体、多官能単量体、粘着剤、および光重合開始剤を含む
ものからなる。
【0017】光硬化型樹脂組成物に含まれる単官能単量
体とは一分子内に一個の重合性官能基を含む化合物であ
り、多官能単量体とは、一分子内に複数の重合性官能基
を含む化合物であって、それぞれの組成比を調節するこ
とにより、光照射後の組成物の架橋度を調節することが
できる。一般に架橋度が高いほど、硬化度が高い光硬化
組成物が得られるが、架橋度が高すぎると架橋による収
縮が大きくなって基材との接着性が損なわれる。また、
架橋度が低すぎると充分な硬化が得られないためやはり
基材との接着性が損なわれる。このような観点から、
[単官能単量体]/[多官能単量体]の重量比は0.1
以上10以下であることが好ましく、より好ましくは
0.17以上5.7以下であり、さらに好ましくは0.
25以上3以下である。
体とは一分子内に一個の重合性官能基を含む化合物であ
り、多官能単量体とは、一分子内に複数の重合性官能基
を含む化合物であって、それぞれの組成比を調節するこ
とにより、光照射後の組成物の架橋度を調節することが
できる。一般に架橋度が高いほど、硬化度が高い光硬化
組成物が得られるが、架橋度が高すぎると架橋による収
縮が大きくなって基材との接着性が損なわれる。また、
架橋度が低すぎると充分な硬化が得られないためやはり
基材との接着性が損なわれる。このような観点から、
[単官能単量体]/[多官能単量体]の重量比は0.1
以上10以下であることが好ましく、より好ましくは
0.17以上5.7以下であり、さらに好ましくは0.
25以上3以下である。
【0018】単官能単量体、多官能単量体としては、
(メタ)アクリレート系、ポリエン−チオール系などの
ラジカル重合性光硬化型化合物;エポキシ系、ビニルエ
ーテル系などの、カチオン重合性光硬化型化合物等が挙
げられる。ここでいう(メタ)アクリレート系とは、ア
クリレート系とメタアクリレート系の総称である。これ
らの光硬化型樹脂組成物のうちコストや入手性の点から
(メタ)アクリレート系が好ましい。
(メタ)アクリレート系、ポリエン−チオール系などの
ラジカル重合性光硬化型化合物;エポキシ系、ビニルエ
ーテル系などの、カチオン重合性光硬化型化合物等が挙
げられる。ここでいう(メタ)アクリレート系とは、ア
クリレート系とメタアクリレート系の総称である。これ
らの光硬化型樹脂組成物のうちコストや入手性の点から
(メタ)アクリレート系が好ましい。
【0019】該(メタ)アクリレートのその由来するア
ルコール成分としては、炭素数1以上20以下の酸素原
子を含んでもよい直鎖または枝分かれした脂肪族残基を
有するアルコールおよび/または炭素数3以上20以下
の酸素原子を含んでもよく、酸素原子を含む環構造を含
んでもよい置換または非置換脂環式残基を有するアルコ
ールおよび/または炭素数6以上20以下の酸素原子を
含んでもよい置換または非置換芳香族残基を有するアル
コールが挙げられる。この内、酸素原子を含まない残基
を有するアルコールとしては、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピル
アルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコ
ール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルア
ルコール、n−アミルアルコール、sec−アミルアル
コール、n−オクチルアルコール、2−エチルヘキシル
アルコール、直鎖および枝分かれノニルアルコール、直
鎖および枝分かれラウリルアルコール、直鎖および枝分
かれオクタデシルアルコール等の炭素数1以上20以下
の直鎖または枝分かれアルコールが挙げられる。炭素数
が20を超えると、該当する(メタ)アクリレートの粘
度が高くなりすぎて好ましくない。また、フェノール、
シクロヘキシルアルコール、tert−ブチルシクロヘ
キシルアルコール、ノルボルニルアルコール等の環状ア
ルコールも好ましく用いられる。これらのアクリレート
のなかでも2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、
イソボニル(メタ)アクリレート、4−ターシャリーブ
チルシクロヘキシル(メタ)アクリレートが好ましく挙
げられる。
ルコール成分としては、炭素数1以上20以下の酸素原
子を含んでもよい直鎖または枝分かれした脂肪族残基を
有するアルコールおよび/または炭素数3以上20以下
の酸素原子を含んでもよく、酸素原子を含む環構造を含
んでもよい置換または非置換脂環式残基を有するアルコ
ールおよび/または炭素数6以上20以下の酸素原子を
含んでもよい置換または非置換芳香族残基を有するアル
コールが挙げられる。この内、酸素原子を含まない残基
を有するアルコールとしては、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピル
アルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコ
ール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルア
ルコール、n−アミルアルコール、sec−アミルアル
コール、n−オクチルアルコール、2−エチルヘキシル
アルコール、直鎖および枝分かれノニルアルコール、直
鎖および枝分かれラウリルアルコール、直鎖および枝分
かれオクタデシルアルコール等の炭素数1以上20以下
の直鎖または枝分かれアルコールが挙げられる。炭素数
が20を超えると、該当する(メタ)アクリレートの粘
度が高くなりすぎて好ましくない。また、フェノール、
シクロヘキシルアルコール、tert−ブチルシクロヘ
キシルアルコール、ノルボルニルアルコール等の環状ア
ルコールも好ましく用いられる。これらのアクリレート
のなかでも2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、
イソボニル(メタ)アクリレート、4−ターシャリーブ
チルシクロヘキシル(メタ)アクリレートが好ましく挙
げられる。
【0020】また、酸素原子を含むアルコール残基を有
する(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリ
レート、オリゴエチレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート、オリゴプロピレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、テトラヒドロフラン(メタ)アクリレート、
およびフェノール、キシレノール、オクチルフェノー
ル、ノニルフェノールのエチレンおよび/またはプロピ
レンオキサイド付加体のアルコール由来の(メタ)アク
リレート等が挙げられる。
する(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリ
レート、オリゴエチレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート、オリゴプロピレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、テトラヒドロフラン(メタ)アクリレート、
およびフェノール、キシレノール、オクチルフェノー
ル、ノニルフェノールのエチレンおよび/またはプロピ
レンオキサイド付加体のアルコール由来の(メタ)アク
リレート等が挙げられる。
【0021】本発明において用いられる多官能(メタ)
アクリレートとしては、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチ
レングリコール、ノナメチレングリコール、デカメチレ
ングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、ト
リメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジトリ
メチロールエタン、ジトリメチロールプロパン、ジペン
タエリスリトール等の脂肪族多官能(メタ)アクリレー
ト、およびノルボルネン、ジシクロペンタジエン、パー
ヒドロジシクロペンタジエン等の脂環式残基を含む(メ
タ)アクリレート化合物、ビスフェノールAやトリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトール等のエチレンオ
キシドやプロピレンオキシド付加体をアルコール成分と
する多官能(メタ)アクリレート、等が挙げられる。ま
た、ビスフェノールAのエポキシ(メタ)アクリレー
ト、等が挙げられる。
アクリレートとしては、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチ
レングリコール、ノナメチレングリコール、デカメチレ
ングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、ト
リメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジトリ
メチロールエタン、ジトリメチロールプロパン、ジペン
タエリスリトール等の脂肪族多官能(メタ)アクリレー
ト、およびノルボルネン、ジシクロペンタジエン、パー
ヒドロジシクロペンタジエン等の脂環式残基を含む(メ
タ)アクリレート化合物、ビスフェノールAやトリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトール等のエチレンオ
キシドやプロピレンオキシド付加体をアルコール成分と
する多官能(メタ)アクリレート、等が挙げられる。ま
た、ビスフェノールAのエポキシ(メタ)アクリレー
ト、等が挙げられる。
【0022】また、両末端に水酸基を含む線状オリゴマ
ーの両末端を(メタ)アクリレ−ト基で封鎖したオリゴ
エステル、オリゴエーテル、オリゴ(1,2−ブタジエ
ン)等も好んで用いられる。オリゴエステルを構成する
アルコール成分としては、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレ
ングリコール、ネオペンチレングリコール、ヘキサメチ
レングリコール、シクロヘキサンジメタノール等が挙げ
られる。また、酸成分としては、コハク酸、グルタール
酸、アジピン酸、セバシン酸等が挙げられる。また、
α,ω−型のオリゴエステルの一種であるオリゴ(ε−
カプロラクトン)等も好んで用いられる。一方、脂肪族
オリゴエーテルとしては、オリゴエチレングリコール、
オリゴプロピレングリコール、オリゴテトラメチレング
リコール等が挙げられる。また、これらの、脂肪族オリ
ゴエーテルは、主鎖中にウレタン結合を含むものも用い
られる。これらは、該オリゴエーテルとトリレンジイソ
シアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなどの
ジイソシアネートとを反応させることにより容易に製造
できる。
ーの両末端を(メタ)アクリレ−ト基で封鎖したオリゴ
エステル、オリゴエーテル、オリゴ(1,2−ブタジエ
ン)等も好んで用いられる。オリゴエステルを構成する
アルコール成分としては、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレ
ングリコール、ネオペンチレングリコール、ヘキサメチ
レングリコール、シクロヘキサンジメタノール等が挙げ
られる。また、酸成分としては、コハク酸、グルタール
酸、アジピン酸、セバシン酸等が挙げられる。また、
α,ω−型のオリゴエステルの一種であるオリゴ(ε−
カプロラクトン)等も好んで用いられる。一方、脂肪族
オリゴエーテルとしては、オリゴエチレングリコール、
オリゴプロピレングリコール、オリゴテトラメチレング
リコール等が挙げられる。また、これらの、脂肪族オリ
ゴエーテルは、主鎖中にウレタン結合を含むものも用い
られる。これらは、該オリゴエーテルとトリレンジイソ
シアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなどの
ジイソシアネートとを反応させることにより容易に製造
できる。
【0023】本発明で用いられる粘着剤は、かかる光硬
化型樹脂組成物の光照射後の基材との接着性の向上を図
るものである。該粘着剤は光照射時の熱で軟化して接着
性を示し、通常環境中では変形せず安定なことが好まし
い。かかる観点から本発明で用いられる粘着剤の軟化点
は60℃以上200℃以下であり、好ましくは70℃以
上180℃以下であり、さらに好ましくは80℃以上1
60℃以下である。粘着剤の軟化点が60℃未満である
と通常環境中での長期的な変形が無視できなくて好まし
くなく、また粘着剤の軟化点が200℃を超えると光照
射時に接着性を示さず共に好ましくない。そのような粘
着剤としてはアビチエン酸、その異性体や誘導体、変性
体であるロジン系樹脂;テルペン類の異性体、誘導体、
変性体であるテルペン系樹脂;スチレン、ブタジエン、
イソプレン、ジシクロペンタジエン、インデン等を原料
とした樹脂を好ましくあげることができる。
化型樹脂組成物の光照射後の基材との接着性の向上を図
るものである。該粘着剤は光照射時の熱で軟化して接着
性を示し、通常環境中では変形せず安定なことが好まし
い。かかる観点から本発明で用いられる粘着剤の軟化点
は60℃以上200℃以下であり、好ましくは70℃以
上180℃以下であり、さらに好ましくは80℃以上1
60℃以下である。粘着剤の軟化点が60℃未満である
と通常環境中での長期的な変形が無視できなくて好まし
くなく、また粘着剤の軟化点が200℃を超えると光照
射時に接着性を示さず共に好ましくない。そのような粘
着剤としてはアビチエン酸、その異性体や誘導体、変性
体であるロジン系樹脂;テルペン類の異性体、誘導体、
変性体であるテルペン系樹脂;スチレン、ブタジエン、
イソプレン、ジシクロペンタジエン、インデン等を原料
とした樹脂を好ましくあげることができる。
【0024】ロジン系樹脂としては、下記式(1)
(2)に記されるアビチエン酸とその誘導体、またそれ
らの水添物があげられる。
(2)に記されるアビチエン酸とその誘導体、またそれ
らの水添物があげられる。
【0025】
【化1】
【0026】式(1)(2)中、R1 、R2、R3および
R4は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原
子、置換基を有していても良い炭素数1〜8のアルキル
基、置換基を有していても良い炭素数5〜8のシクロア
ルキル基または置換基を有していても良い炭素数6〜1
0のアリール基である。
R4は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原
子、置換基を有していても良い炭素数1〜8のアルキル
基、置換基を有していても良い炭素数5〜8のシクロア
ルキル基または置換基を有していても良い炭素数6〜1
0のアリール基である。
【0027】アルキル基として具体的には、メチル、エ
チル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、
tert-ブチル、ペンチル、ヘプチル、オクチルなどの炭
素原子数が1〜8のアルキル基があげられ、これらの基
はヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、ハ
ロゲンなどの置換基を有していてもよい。シクロアルキ
ル基として具体的には、シクロペンチル、シクロヘキシ
ル、シクロヘプチルなどの炭素原子数が5〜8のシクロ
アルキル基が挙げられ、これらの基はヒドロキシル基、
カルボキシル基、アルコキシ基、ハロゲンなどの置換基
を有していてもよい。アリール基としては、フェニル
基、トリル基、ナフチル基などの炭素原子数が6〜10
のアリール基が挙げられ、これらの基はヒドロキシル
基、カルボキシル基、アルコキシ基、ハロゲンなどの置
換基を有していてもよい。
チル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、
tert-ブチル、ペンチル、ヘプチル、オクチルなどの炭
素原子数が1〜8のアルキル基があげられ、これらの基
はヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、ハ
ロゲンなどの置換基を有していてもよい。シクロアルキ
ル基として具体的には、シクロペンチル、シクロヘキシ
ル、シクロヘプチルなどの炭素原子数が5〜8のシクロ
アルキル基が挙げられ、これらの基はヒドロキシル基、
カルボキシル基、アルコキシ基、ハロゲンなどの置換基
を有していてもよい。アリール基としては、フェニル
基、トリル基、ナフチル基などの炭素原子数が6〜10
のアリール基が挙げられ、これらの基はヒドロキシル
基、カルボキシル基、アルコキシ基、ハロゲンなどの置
換基を有していてもよい。
【0028】具体的に、これらの化合物としてピマル
酸、サンダラコピマル酸、パラストリン酸、イソピマル
酸、アビエチン酸、デヒドロアビエチン酸、ネオアビエ
チン酸、ジヒドロピマル酸、ジヒドロアビエチン酸、テ
トラヒドロアビエチン酸等からなる天然ロジン、かかる
天然ロジンとイソプロピルアルコール、エチレングリコ
ール、グリセリン、ペンタエリスリトール等炭素数3か
ら10の一価または多価アルコールとのエステル等から
なる変性ロジン、天然ロジンや変性ロジンを水添した水
添ロジン、さらには不均化ロジン、重合ロジン、または
これらの精製物を例示することができる。かかるロジン
系樹脂は市販品として荒川化学工業製エステルガム、ペ
ンセル、スーパーエステル、パインクリスタル、ハリマ
化成製ハリエスター、ネオトール、ハリマック、ハーキ
ュレス製ポリペール、ダイマレックス、ステイベライ
ト、等を例示することができる。
酸、サンダラコピマル酸、パラストリン酸、イソピマル
酸、アビエチン酸、デヒドロアビエチン酸、ネオアビエ
チン酸、ジヒドロピマル酸、ジヒドロアビエチン酸、テ
トラヒドロアビエチン酸等からなる天然ロジン、かかる
天然ロジンとイソプロピルアルコール、エチレングリコ
ール、グリセリン、ペンタエリスリトール等炭素数3か
ら10の一価または多価アルコールとのエステル等から
なる変性ロジン、天然ロジンや変性ロジンを水添した水
添ロジン、さらには不均化ロジン、重合ロジン、または
これらの精製物を例示することができる。かかるロジン
系樹脂は市販品として荒川化学工業製エステルガム、ペ
ンセル、スーパーエステル、パインクリスタル、ハリマ
化成製ハリエスター、ネオトール、ハリマック、ハーキ
ュレス製ポリペール、ダイマレックス、ステイベライ
ト、等を例示することができる。
【0029】テルペン系樹脂としては、αピネン、βピ
ネン、ジペンテン、リモネン、ミルセン、アロオシメ
ン、オシメン、αフェランドレン、αテルピネン、γテ
ルピネン、テルピノーレン、1,8シネオール、1,4
シネオール、αテルピネオール、βテルピネオール、γ
テルピネオール、サビネン、パラメンタジエン類、カレ
ン類の重合体またはそれらの共重合体、フリーデルクラ
フツ触媒のもとでのフェノールとの共重合体を指し、こ
れらは分子量が100〜10000g/mol程度の重
合体を好ましく使用することができる。市販のテルペン
系樹脂としてはヤスハラケミカル社製YSレジン、ダイ
マロン、クリアロン、YSポリスター、マイティーエー
ス、荒川化学工業製タマノル、ハリマ化成製ハリフェノ
ール等を例示することができる。
ネン、ジペンテン、リモネン、ミルセン、アロオシメ
ン、オシメン、αフェランドレン、αテルピネン、γテ
ルピネン、テルピノーレン、1,8シネオール、1,4
シネオール、αテルピネオール、βテルピネオール、γ
テルピネオール、サビネン、パラメンタジエン類、カレ
ン類の重合体またはそれらの共重合体、フリーデルクラ
フツ触媒のもとでのフェノールとの共重合体を指し、こ
れらは分子量が100〜10000g/mol程度の重
合体を好ましく使用することができる。市販のテルペン
系樹脂としてはヤスハラケミカル社製YSレジン、ダイ
マロン、クリアロン、YSポリスター、マイティーエー
ス、荒川化学工業製タマノル、ハリマ化成製ハリフェノ
ール等を例示することができる。
【0030】炭化水素系樹脂としては、スチレン、ブタ
ジエン、イソプレン、ジシクロペンタジエン、インデン
等をアニオン重合、カチオン重合、ラジカル重合するに
よって得られる、分子量が100〜10000g/mo
l程度の重合体、さらにかかる重合体を水素添加した重
合体などを好ましく使用することができる。市販の炭化
水素系樹脂としては荒川化学工業製アルコン、日本ゼオ
ン製クイントン等が好ましくあげることができる。を好
ましく挙げることができる。
ジエン、イソプレン、ジシクロペンタジエン、インデン
等をアニオン重合、カチオン重合、ラジカル重合するに
よって得られる、分子量が100〜10000g/mo
l程度の重合体、さらにかかる重合体を水素添加した重
合体などを好ましく使用することができる。市販の炭化
水素系樹脂としては荒川化学工業製アルコン、日本ゼオ
ン製クイントン等が好ましくあげることができる。を好
ましく挙げることができる。
【0031】本発明で用いられる粘着剤は上記単官能単
量体と多官能単量体の和100重量部に対して0.5重
量部以上20重量部以下が好ましく、1重量部以上15
重量部以下がより好ましく、1.5重量部以上10重量
部以下が、より優れた粘着力と光照射後の硬化が得られ
るのでさらに好ましい。本発明で用いられる粘着剤は、
その添加後の組成物0.1mm光路長のヘーズのJIS
K7361法で得られる値が10%以下であることが好
ましく、8%以下であることがより好ましく、6%以下
であることがより好ましく、4%以下であることがより
好ましく、2%以下であることがより好ましく、1%以
下であることがより好ましく、0.5%以下であること
が好ましい。かかるヘーズ値が10%を超えると光学用
途で用いた場合に読み取りまたは書き込みレーザーが散
乱されて好ましくない。
量体と多官能単量体の和100重量部に対して0.5重
量部以上20重量部以下が好ましく、1重量部以上15
重量部以下がより好ましく、1.5重量部以上10重量
部以下が、より優れた粘着力と光照射後の硬化が得られ
るのでさらに好ましい。本発明で用いられる粘着剤は、
その添加後の組成物0.1mm光路長のヘーズのJIS
K7361法で得られる値が10%以下であることが好
ましく、8%以下であることがより好ましく、6%以下
であることがより好ましく、4%以下であることがより
好ましく、2%以下であることがより好ましく、1%以
下であることがより好ましく、0.5%以下であること
が好ましい。かかるヘーズ値が10%を超えると光学用
途で用いた場合に読み取りまたは書き込みレーザーが散
乱されて好ましくない。
【0032】本発明においては光硬化性、物性を改良す
る目的で、必要に応じて上記粘着剤以外の重合性単位を
含まない重合体を添加してもよい。かかる重合体とし
て、(メタ)アクリル酸エステル重合体、脂肪族ポリエ
ステル、ポリビニルアセテート、エチレングリコール、
プロピレングリコール、テトラメチレングリコール等か
ら導かれるポリエーテル類、セルロースアセテート、ボ
リビニルブチラール等非晶性線状重合体等が挙げられ
る。また、必要に応じて酸化防止剤等安定剤、充填剤、
等を加えてもよい。
る目的で、必要に応じて上記粘着剤以外の重合性単位を
含まない重合体を添加してもよい。かかる重合体とし
て、(メタ)アクリル酸エステル重合体、脂肪族ポリエ
ステル、ポリビニルアセテート、エチレングリコール、
プロピレングリコール、テトラメチレングリコール等か
ら導かれるポリエーテル類、セルロースアセテート、ボ
リビニルブチラール等非晶性線状重合体等が挙げられ
る。また、必要に応じて酸化防止剤等安定剤、充填剤、
等を加えてもよい。
【0033】本発明で用いられる光硬化型樹脂組成物に
含まれる光重合開始剤として、光硬化型樹脂組成物がラ
ジカル重合性であれば光ラジカル重合開始剤が、光硬化
型樹脂組成物がカチオン重合性であれば光カチオン重合
開始剤が、それぞれ用いられる。
含まれる光重合開始剤として、光硬化型樹脂組成物がラ
ジカル重合性であれば光ラジカル重合開始剤が、光硬化
型樹脂組成物がカチオン重合性であれば光カチオン重合
開始剤が、それぞれ用いられる。
【0034】光ラジカル重合開始剤として、ベンゾフェ
ノン、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニ
ルメタノン等のベンゾフェノン系;2,2−ジメトキシ
−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,2−ジエ
トキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、ベンジ
ルジエチルケタール等のベンジルケタール系;1−ヒド
ロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(商品名:
チバスペシャリティーケミカル社製イルガキュア18
4)、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホ
スフィンオキシド、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−
フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒド
ロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−
メチル−1−プロパン−1−オン等のα−ヒドロキシケ
トン系;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベン
ジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフ
ェニル)−ブタノン−1などのα−アミノケトン系;エ
チルアントラキノン等のアントラキノン系;2−クロロ
チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等の
チオキサントン系等が挙げられる。また、p−ジメチル
アミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミ
ノ安息香酸エチルエステル等の光重合促進剤を併用して
もよい。
ノン、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニ
ルメタノン等のベンゾフェノン系;2,2−ジメトキシ
−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,2−ジエ
トキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、ベンジ
ルジエチルケタール等のベンジルケタール系;1−ヒド
ロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(商品名:
チバスペシャリティーケミカル社製イルガキュア18
4)、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホ
スフィンオキシド、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−
フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒド
ロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−
メチル−1−プロパン−1−オン等のα−ヒドロキシケ
トン系;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベン
ジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフ
ェニル)−ブタノン−1などのα−アミノケトン系;エ
チルアントラキノン等のアントラキノン系;2−クロロ
チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等の
チオキサントン系等が挙げられる。また、p−ジメチル
アミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミ
ノ安息香酸エチルエステル等の光重合促進剤を併用して
もよい。
【0035】光カチオン重合開始剤として、金属フルオ
ロ硼素錯塩及び三弗化硼素錯化合物、ビス(ペルフルオ
ルアルキルスルホニル)メタン金属塩、アリールジアゾ
ニウム化合物VIa 族元素の芳香族オニウム塩、Va族元素
の芳香族オニウム塩、IIIa〜Va族元素のジカルボニルキ
レート、チオピリリウム塩、VIb 族元素のPF6 - やS
b6 -塩、アリールスルホニウム錯塩、芳香族ヨードニウ
ム錯塩及び芳香族スルホニウム錯塩、ビス[4−(ジフ
ェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド−ビス−ヘキ
サフルオロ金属塩(例えば燐酸塩、砒酸塩、アンチモン
酸塩等)、鉄化合物の混合配位子金属塩、シラノール−
アルミニウム錯体のうち一種以上を包含する。これらの
うち、アリールスルホニウム錯塩、アリールジアゾニウ
ム塩、ハロゲン含有錯イオンの芳香族スルホニウム又は
ヨードニウム塩並びにII族、V 族及びVI族元素の芳香族
オニウム塩を包含するものが好ましく、フェニルジアゾ
ニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニ
ウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニ
ウムヘキサフルオロホスフェート、フェロセニウムヘキ
サフルオロホスフェートやそれら誘導体がさらに好まし
い。
ロ硼素錯塩及び三弗化硼素錯化合物、ビス(ペルフルオ
ルアルキルスルホニル)メタン金属塩、アリールジアゾ
ニウム化合物VIa 族元素の芳香族オニウム塩、Va族元素
の芳香族オニウム塩、IIIa〜Va族元素のジカルボニルキ
レート、チオピリリウム塩、VIb 族元素のPF6 - やS
b6 -塩、アリールスルホニウム錯塩、芳香族ヨードニウ
ム錯塩及び芳香族スルホニウム錯塩、ビス[4−(ジフ
ェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド−ビス−ヘキ
サフルオロ金属塩(例えば燐酸塩、砒酸塩、アンチモン
酸塩等)、鉄化合物の混合配位子金属塩、シラノール−
アルミニウム錯体のうち一種以上を包含する。これらの
うち、アリールスルホニウム錯塩、アリールジアゾニウ
ム塩、ハロゲン含有錯イオンの芳香族スルホニウム又は
ヨードニウム塩並びにII族、V 族及びVI族元素の芳香族
オニウム塩を包含するものが好ましく、フェニルジアゾ
ニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニ
ウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニ
ウムヘキサフルオロホスフェート、フェロセニウムヘキ
サフルオロホスフェートやそれら誘導体がさらに好まし
い。
【0036】かかる光カチオン重合開始剤は市販品とし
て、3M社製FX−512、FC−520、ユニオン・
カーバイド社製UVR−6990、UVR−6974、
GE社製UVE−1014、UVE−1016、デグッサ
社製KI−85、旭電化社製SP−150、SP−17
0、三新化学工業社製サンエイドSI−60L、SI−
80L、SI−100L、があげられる。
て、3M社製FX−512、FC−520、ユニオン・
カーバイド社製UVR−6990、UVR−6974、
GE社製UVE−1014、UVE−1016、デグッサ
社製KI−85、旭電化社製SP−150、SP−17
0、三新化学工業社製サンエイドSI−60L、SI−
80L、SI−100L、があげられる。
【0037】光硬化型樹脂組成物は0.1重量%以上3
0重量%以下、好ましくは0.5重量%以上25重量%
以下、さらに好ましくは1重量%以上20重量%以下の
光重合開始剤を含んでいることが好ましい。光重合開始
剤が全光硬化型樹脂組成物に対して0.1重量%未満で
は光硬化型樹脂組成物の重合度が高くならなくて十分な
硬化物とならないばかりか十分な接着性が得られない。
また30重量%を超えると効果が飽和して余分な開始剤
が無駄になるばかりでなく、余分な光重合開始剤が硬化
後の光硬化型樹脂組成物の劣化を促進するため共に好ま
しくない。
0重量%以下、好ましくは0.5重量%以上25重量%
以下、さらに好ましくは1重量%以上20重量%以下の
光重合開始剤を含んでいることが好ましい。光重合開始
剤が全光硬化型樹脂組成物に対して0.1重量%未満で
は光硬化型樹脂組成物の重合度が高くならなくて十分な
硬化物とならないばかりか十分な接着性が得られない。
また30重量%を超えると効果が飽和して余分な開始剤
が無駄になるばかりでなく、余分な光重合開始剤が硬化
後の光硬化型樹脂組成物の劣化を促進するため共に好ま
しくない。
【0038】本発明で用いられる光硬化型樹脂組成物は
0℃以上60℃以下において液状であることが好まし
い。溶媒は用いないのが好ましく、用いたとしても極力
少量にとどめるのが好ましい。また、かかる光硬化型樹
脂組成物の粘度は0.2mPa・s以上5000mPa
・s以下が好ましく、0.5mPa・s以上3000m
Pa・s以下がさらに好ましく、1mPa・s以上20
00mPa・s以下がまたさらに好ましい。粘度が0.
2mPa・s未満では粘度が低すぎて、5000mPa
・sを超えると粘度が高すぎて均一な塗布が困難にな
り、共に好ましくない。
0℃以上60℃以下において液状であることが好まし
い。溶媒は用いないのが好ましく、用いたとしても極力
少量にとどめるのが好ましい。また、かかる光硬化型樹
脂組成物の粘度は0.2mPa・s以上5000mPa
・s以下が好ましく、0.5mPa・s以上3000m
Pa・s以下がさらに好ましく、1mPa・s以上20
00mPa・s以下がまたさらに好ましい。粘度が0.
2mPa・s未満では粘度が低すぎて、5000mPa
・sを超えると粘度が高すぎて均一な塗布が困難にな
り、共に好ましくない。
【0039】本発明の光硬化型樹脂組成物としては、単
官能単量体、多官能単量体、および光重合開始剤からな
る(メタ)アクリレート系ラジカル重合性光硬化型樹脂
組成物が好ましく、その場合の単官能単量体と多官能単
量体の重量比(単官能単量体/多官能単量体)が0.1
以上10以下の範囲であって含有される光重合開始剤の
量も前述の好適範囲にあるものが更に好ましい。具体的
にそのような(メタ)アクリレート系ラジカル重合性光
硬化型樹脂組成物としては、より好ましくは例えばアク
リル酸4−tertブチルシクロヘキシル、アクリル酸
イソボニル、2−エチルヘキシルアクリレートなどの単
官能単量体を更に併用することとして、例えば日本化薬
(株)製KAYARAD MGS−102や大日本イン
キ(株)製ダイキュアクリアSD−661などを挙げる
ことができる。
官能単量体、多官能単量体、および光重合開始剤からな
る(メタ)アクリレート系ラジカル重合性光硬化型樹脂
組成物が好ましく、その場合の単官能単量体と多官能単
量体の重量比(単官能単量体/多官能単量体)が0.1
以上10以下の範囲であって含有される光重合開始剤の
量も前述の好適範囲にあるものが更に好ましい。具体的
にそのような(メタ)アクリレート系ラジカル重合性光
硬化型樹脂組成物としては、より好ましくは例えばアク
リル酸4−tertブチルシクロヘキシル、アクリル酸
イソボニル、2−エチルヘキシルアクリレートなどの単
官能単量体を更に併用することとして、例えば日本化薬
(株)製KAYARAD MGS−102や大日本イン
キ(株)製ダイキュアクリアSD−661などを挙げる
ことができる。
【0040】本発明では、上記好適な(メタ)アクリレ
ート系ラジカル重合性光硬化型樹脂組成物に、更に前述
の好適な組み合わせで光重合開始剤を用いるのが好まし
い。また、更に前述の好適な粘着剤を組み合わせて用い
るのがより好ましい。
ート系ラジカル重合性光硬化型樹脂組成物に、更に前述
の好適な組み合わせで光重合開始剤を用いるのが好まし
い。また、更に前述の好適な粘着剤を組み合わせて用い
るのがより好ましい。
【0041】本発明では、基材に光硬化型樹脂組成物を
塗布するにあたり水に対する接触角が76度以上の部分
を有する基材表面にあらかじめ光重合開始剤を塗布する
ことも特徴のひとつである。この場合の光重合開始剤と
しては、前述の光硬化型樹脂組成物における光重合開始
剤と同様のものを挙げることができる。その場合、該組
成物における光重合開始剤と異なるものを用いてもよい
し、同じものを用いてもよい。光硬化型樹脂組成物中の
光重合開始剤としては、使用する光硬化型樹脂への溶解
性の点で好ましいものを使用することが好ましく、塗布
する光重合開始剤としては、後述する使用する溶剤への
溶解性、光硬化型樹脂への溶解性、及び基材への塗布後
の付着安定性の点から好ましいものが選択されるべきで
ある。
塗布するにあたり水に対する接触角が76度以上の部分
を有する基材表面にあらかじめ光重合開始剤を塗布する
ことも特徴のひとつである。この場合の光重合開始剤と
しては、前述の光硬化型樹脂組成物における光重合開始
剤と同様のものを挙げることができる。その場合、該組
成物における光重合開始剤と異なるものを用いてもよい
し、同じものを用いてもよい。光硬化型樹脂組成物中の
光重合開始剤としては、使用する光硬化型樹脂への溶解
性の点で好ましいものを使用することが好ましく、塗布
する光重合開始剤としては、後述する使用する溶剤への
溶解性、光硬化型樹脂への溶解性、及び基材への塗布後
の付着安定性の点から好ましいものが選択されるべきで
ある。
【0042】光重合開始剤の塗布方法は例えばチバスペ
シャリティーケミカルス(株)製イルガキュア500等
の液状の開始剤の場合にはそのまま、またイルガキュア
184等の固体状の開始剤の場合には、基材を侵さない
溶媒に溶解させた光重合開始剤を基材表面に塗布し、溶
媒を乾燥する方法が挙げられる。例えば水素化スチレン
系樹脂に対しては塩化メチレン等が挙げられる。かかる
開始剤溶液の濃度は0.1重量%以上が好ましい。開始
剤溶液濃度が0.1重量%未満では溶媒の乾燥に時間が
かかるため好ましくない。また、開始剤溶液は飽和溶液
となる濃度まで好ましく用いることができる。開始剤の
塗布量は基材表面に0.1g/m2以上20g/m2以下
が好ましく、より好ましくは0.3g/m2以上10g
/m2以下であり、さらに好ましくは0.5g/m2以上
5g/m2以下である。開始剤の塗布量が0.1g/m2
未満では十分な接着性が得られず、また10g/m2を
超えると効果が飽和して余分な開始剤が無駄になるばか
りでなく、余分な光重合開始剤が硬化後の光硬化型樹脂
組成物の劣化を促進するため共に好ましくない。
シャリティーケミカルス(株)製イルガキュア500等
の液状の開始剤の場合にはそのまま、またイルガキュア
184等の固体状の開始剤の場合には、基材を侵さない
溶媒に溶解させた光重合開始剤を基材表面に塗布し、溶
媒を乾燥する方法が挙げられる。例えば水素化スチレン
系樹脂に対しては塩化メチレン等が挙げられる。かかる
開始剤溶液の濃度は0.1重量%以上が好ましい。開始
剤溶液濃度が0.1重量%未満では溶媒の乾燥に時間が
かかるため好ましくない。また、開始剤溶液は飽和溶液
となる濃度まで好ましく用いることができる。開始剤の
塗布量は基材表面に0.1g/m2以上20g/m2以下
が好ましく、より好ましくは0.3g/m2以上10g
/m2以下であり、さらに好ましくは0.5g/m2以上
5g/m2以下である。開始剤の塗布量が0.1g/m2
未満では十分な接着性が得られず、また10g/m2を
超えると効果が飽和して余分な開始剤が無駄になるばか
りでなく、余分な光重合開始剤が硬化後の光硬化型樹脂
組成物の劣化を促進するため共に好ましくない。
【0043】また、開始剤の塗布に際し基材との濡れ性
を向上させるため、反応性、または非反応性のオリゴマ
ーや高分子量体等を液状または液状にした該開始剤に溶
解させる等の方法により粘度が5000mPa・sを超
えない範囲で増粘して塗布してもよい。かかる開始剤の
塗布は、刷けなどによる塗布のほか、スピンコート法、
流延法、バーコート法、スクリーン印刷法、等が好まし
く用いられる。
を向上させるため、反応性、または非反応性のオリゴマ
ーや高分子量体等を液状または液状にした該開始剤に溶
解させる等の方法により粘度が5000mPa・sを超
えない範囲で増粘して塗布してもよい。かかる開始剤の
塗布は、刷けなどによる塗布のほか、スピンコート法、
流延法、バーコート法、スクリーン印刷法、等が好まし
く用いられる。
【0044】本発明において光硬化型樹脂組成物を基材
に塗布する際、スピンコート法、流延法、バーコート
法、スクリーン印刷法、塗布法、ディップ法等が好まし
く用いられる。膜厚は、一般には1μm以上100μm
以下、好ましくは5μm以上50μm以下の範囲が用い
られる。膜厚が100μmを超えると、硬化時間がかか
り、1μm未満では厚み斑ができて共に好ましくない。
に塗布する際、スピンコート法、流延法、バーコート
法、スクリーン印刷法、塗布法、ディップ法等が好まし
く用いられる。膜厚は、一般には1μm以上100μm
以下、好ましくは5μm以上50μm以下の範囲が用い
られる。膜厚が100μmを超えると、硬化時間がかか
り、1μm未満では厚み斑ができて共に好ましくない。
【0045】本発明において用いられる光照射には、一
般に高圧水銀灯、超高圧水銀灯、中圧水銀灯、低圧水銀
灯、ハロゲンランプ等が用いられる。照射強度(照度)
は該アクリル系光硬化型樹脂組成物の感度、照射光の遮
蔽の程度を勘案して選択される。また光は光硬化型樹脂
組成物側から照射しても基板側から照射しても良い。一
般に照射強度は1mW/cm2以上500mW/cm2以
下、好ましくは5mW/cm2以上250mW/cm2以
下の範囲が用いられる。照射強度が500mW/cm2
を超えると該アクリル系光硬化型樹脂組成物の劣化を招
き、1mW/cm2未満では照射に時間がかかりすぎて
生産性が下がり、共に好ましくない。照射時間は照射強
度にも依存するが0.5秒以上60秒以下、好ましくは
1秒以上30秒以下の範囲である。また、必要に応じて
照射は窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気で
行うことができる。かかる方法により、空気中の酸素の
影響を除き硬化反応を円滑に行うことができ、短時間硬
化が可能である。
般に高圧水銀灯、超高圧水銀灯、中圧水銀灯、低圧水銀
灯、ハロゲンランプ等が用いられる。照射強度(照度)
は該アクリル系光硬化型樹脂組成物の感度、照射光の遮
蔽の程度を勘案して選択される。また光は光硬化型樹脂
組成物側から照射しても基板側から照射しても良い。一
般に照射強度は1mW/cm2以上500mW/cm2以
下、好ましくは5mW/cm2以上250mW/cm2以
下の範囲が用いられる。照射強度が500mW/cm2
を超えると該アクリル系光硬化型樹脂組成物の劣化を招
き、1mW/cm2未満では照射に時間がかかりすぎて
生産性が下がり、共に好ましくない。照射時間は照射強
度にも依存するが0.5秒以上60秒以下、好ましくは
1秒以上30秒以下の範囲である。また、必要に応じて
照射は窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気で
行うことができる。かかる方法により、空気中の酸素の
影響を除き硬化反応を円滑に行うことができ、短時間硬
化が可能である。
【0046】本発明で使用する基材は上記方法で塗布で
きる面を有しているものであれば制限はないが、フィル
ムまたはディスク成形体が好ましく、さらに情報記録層
を有するものが好ましい。かかるフィルムまたはディス
ク成形体は一般には直径50mmから300mm程度
で、約15mm直径のセンターホールが開いたドーナツ
形状で厚みも特に制限がないが50μmから1.15m
m程度のものが好適に使用される。また、上記方法で得
られた基材と光硬化型樹脂組成物が接した層を含む積層
体とは、光硬化型樹脂組成物層を基材層の保護等を目的
とした被覆層としたもの等や、基材層と基材層を光硬化
型樹脂組成物層で接着したもの等である。
きる面を有しているものであれば制限はないが、フィル
ムまたはディスク成形体が好ましく、さらに情報記録層
を有するものが好ましい。かかるフィルムまたはディス
ク成形体は一般には直径50mmから300mm程度
で、約15mm直径のセンターホールが開いたドーナツ
形状で厚みも特に制限がないが50μmから1.15m
m程度のものが好適に使用される。また、上記方法で得
られた基材と光硬化型樹脂組成物が接した層を含む積層
体とは、光硬化型樹脂組成物層を基材層の保護等を目的
とした被覆層としたもの等や、基材層と基材層を光硬化
型樹脂組成物層で接着したもの等である。
【0047】本発明における情報記録媒体としては、読
取専用媒体、光磁気記録媒体、相変化型記録媒体等の光
ディスクである。読取専用媒体の代表的構造としては、
CD、CD−ROM、DVD−ROMなどのように、基
板上に情報を再現するピット領域に無機薄膜の反射層が
形成された構造である。光磁気記録媒体と相変化記録媒
体の代表的構造は、透明樹脂基板上に蒸着やスパッタ法
で形成される無機薄膜の積層体であり、透明基板/誘電
体層/記録層/反射層という構造を有しているものであ
る。
取専用媒体、光磁気記録媒体、相変化型記録媒体等の光
ディスクである。読取専用媒体の代表的構造としては、
CD、CD−ROM、DVD−ROMなどのように、基
板上に情報を再現するピット領域に無機薄膜の反射層が
形成された構造である。光磁気記録媒体と相変化記録媒
体の代表的構造は、透明樹脂基板上に蒸着やスパッタ法
で形成される無機薄膜の積層体であり、透明基板/誘電
体層/記録層/反射層という構造を有しているものであ
る。
【0048】さらに本方法は、ピックアップレンズ、f
Θレンズ、液晶用表示機器用の導光板などの光学用部品
にも塗布法、ディップ法、スクリーン印刷法等により適
用可能である。
Θレンズ、液晶用表示機器用の導光板などの光学用部品
にも塗布法、ディップ法、スクリーン印刷法等により適
用可能である。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、光硬化型樹脂組成物層
と接触角が76度以上の基材層との接着性が飛躍的に向
上した積層体が得られるため、例えば基材が脂環式ポリ
オレフィン系樹脂等からなる情報記録媒体の被覆層や貼
り合せディスクを製造する際の接着層や、脂環式ポリオ
レフィン系樹脂等からなる各種光学部品に使用した場
合、従来接着が困難であった上記基材に対しても耐久性
や信頼性の高い接着性を付与することが可能である。
と接触角が76度以上の基材層との接着性が飛躍的に向
上した積層体が得られるため、例えば基材が脂環式ポリ
オレフィン系樹脂等からなる情報記録媒体の被覆層や貼
り合せディスクを製造する際の接着層や、脂環式ポリオ
レフィン系樹脂等からなる各種光学部品に使用した場
合、従来接着が困難であった上記基材に対しても耐久性
や信頼性の高い接着性を付与することが可能である。
【0050】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。 基材:実施例で使用した材料は、濃度0.5g/dLの
トルエン溶液中、30℃で測定したポリスチレン換算重
量平均分子量9万、還元粘度ηsp/Cが0.46dL
/gである、イソプレン含有率10重量%、1H−NM
R測定による水素化率99.4%の水素化スチレン−イ
ソプレン−スチレンブロック共重合体からなる、150
μmの厚み溶融押し出し未配向フィルム、および、かか
る共重合体からなる厚み0.6mm、径12mmのDV
D−RAMディスクである。かかるフイルムおよびディ
スクの水に対する接触角を水平な基材上に直径2mm程
度の水滴を形成させ、協和科学(株)製接触角メータ形
式CA−Aを用いて水に対する接触角を6点測定しその
平均値を求めところ、どちらも92度であった。 剥離試験:JIS K5400に記載した方法の内、光
硬化型樹脂組成物にカッターナイフを用いて2mm間隔
11本×11本のクロス状の切れ込みを入れる方法に準
じて、ニチバン社製セロテープを用いて実施した。(剥
離試験A)なお、同様にカッターナイフを用いて直線に
切り込みを入れる方法に準じて、ニチバン社製セロテー
プを用いて剥離試験を実施した。(剥離試験B) [実施例1]5cm×5cmの水素化イソプレンスチレ
ン共重合体フィルムに光重合開始剤としてチバスペシャ
リティーケミカルズ社製イルガキュア184の10wt
%塩化メチレン溶液を塗布した。風乾した後フィルム上
に残留したイルガキュア184は60mgであった。イ
ルガキュア184を塗布した側に、単官能性単量体、多
官能性単量体、光重合開始剤からなる(メタ)アクリレ
ート系ラジカル重合性光硬化型樹脂組成物として日本化
薬(株)製KAYARAD MGS−102の50重量
部、単官能単量体であるアクリル酸4−tertブチル
シクロヘキシル(アルドリッチより購入)の50重量
部、粘着剤として荒川化学工業(株)製ロジンエステ
ル、パインクリスタルKE−100(軟化点102℃)
の5重量部からなる、光硬化型樹脂組成物を、16番の
バーコータ(膜厚25μ)を用いて塗布した。かかるフ
ィルムに光硬化型樹脂組成物側からフュージョンUVシ
ステムズ(株)製光照射機F450を用いて200mW
/cm2の紫外光を5秒間照射した。得られた積層体の
光硬化型樹脂組成物層側に対して、剥離試験Aを行った
ところ、光硬化型樹脂組成物層は基材から剥離しなかっ
た。
明はこれらの実施例に限定されるものではない。 基材:実施例で使用した材料は、濃度0.5g/dLの
トルエン溶液中、30℃で測定したポリスチレン換算重
量平均分子量9万、還元粘度ηsp/Cが0.46dL
/gである、イソプレン含有率10重量%、1H−NM
R測定による水素化率99.4%の水素化スチレン−イ
ソプレン−スチレンブロック共重合体からなる、150
μmの厚み溶融押し出し未配向フィルム、および、かか
る共重合体からなる厚み0.6mm、径12mmのDV
D−RAMディスクである。かかるフイルムおよびディ
スクの水に対する接触角を水平な基材上に直径2mm程
度の水滴を形成させ、協和科学(株)製接触角メータ形
式CA−Aを用いて水に対する接触角を6点測定しその
平均値を求めところ、どちらも92度であった。 剥離試験:JIS K5400に記載した方法の内、光
硬化型樹脂組成物にカッターナイフを用いて2mm間隔
11本×11本のクロス状の切れ込みを入れる方法に準
じて、ニチバン社製セロテープを用いて実施した。(剥
離試験A)なお、同様にカッターナイフを用いて直線に
切り込みを入れる方法に準じて、ニチバン社製セロテー
プを用いて剥離試験を実施した。(剥離試験B) [実施例1]5cm×5cmの水素化イソプレンスチレ
ン共重合体フィルムに光重合開始剤としてチバスペシャ
リティーケミカルズ社製イルガキュア184の10wt
%塩化メチレン溶液を塗布した。風乾した後フィルム上
に残留したイルガキュア184は60mgであった。イ
ルガキュア184を塗布した側に、単官能性単量体、多
官能性単量体、光重合開始剤からなる(メタ)アクリレ
ート系ラジカル重合性光硬化型樹脂組成物として日本化
薬(株)製KAYARAD MGS−102の50重量
部、単官能単量体であるアクリル酸4−tertブチル
シクロヘキシル(アルドリッチより購入)の50重量
部、粘着剤として荒川化学工業(株)製ロジンエステ
ル、パインクリスタルKE−100(軟化点102℃)
の5重量部からなる、光硬化型樹脂組成物を、16番の
バーコータ(膜厚25μ)を用いて塗布した。かかるフ
ィルムに光硬化型樹脂組成物側からフュージョンUVシ
ステムズ(株)製光照射機F450を用いて200mW
/cm2の紫外光を5秒間照射した。得られた積層体の
光硬化型樹脂組成物層側に対して、剥離試験Aを行った
ところ、光硬化型樹脂組成物層は基材から剥離しなかっ
た。
【0051】[実施例2〜5]表1に示す、イルガキュ
ア184の塗布量および光硬化型樹脂組成物の組成以外
は、実施例1と同様に剥離試験を実施した。結果を表1
に示す。
ア184の塗布量および光硬化型樹脂組成物の組成以外
は、実施例1と同様に剥離試験を実施した。結果を表1
に示す。
【0052】
【表1】
【0053】[実施例6](メタ)アクリレート系ラジ
カル重合性光硬化型樹脂組成物として大日本インキ
(株)製ダイキュアクリアSD−661を用いた以外
は、実施例1と同様にして剥離試験Aを行ったところ剥
離しなかった。
カル重合性光硬化型樹脂組成物として大日本インキ
(株)製ダイキュアクリアSD−661を用いた以外
は、実施例1と同様にして剥離試験Aを行ったところ剥
離しなかった。
【0054】[実施例7]5cm×5cmの水素化イソ
プレンスチレン共重合体フィルムに光重合開始剤として
チバスペシャリティーケミカルズ社製イルガキュア18
4の10wt%塩化メチレン溶液を塗布した。風乾した
後フィルム上に残留したイルガキュア184は60mg
であった。イルガキュア184を塗布した側に、単官能
性単量体、多官能性単量体、光重合開始剤からなる(メ
タ)アクリレート系ラジカル重合性光硬化型樹脂組成物
として日本化薬(株)製KAYARAD MGS−10
2の50重量部、単官能単量体である、アクリル酸4−
tertブチルシクロヘキシル(アルドリッチより購
入)の50重量部、粘着剤として荒川化学工業(株)製
ロジンエステル、パインクリスタルKE−100の5重
量部からなる、光硬化型樹脂組成物を、16番のバーコ
ータ(膜厚25μ)を用いて塗布した。かかるフイルム
の光硬化型樹脂組成物を塗布した側に12μmのポリエ
チレンテレフタレートフィルムを密着させ、さらに水素
化イソプレンスチレン共重合体フィルム側からフュージ
ョンUVシステムズ(株)製光照射機F450を用いて
200mW/cm2の紫外光を5秒間照射した。得られ
た積層体の水素化イソプレンスチレン共重合体フィルム
側にカッターナイフを用いて2mm間隔11本×11本
のクロス状の切れ込みを入れ、剥離試験Aを行ったとこ
ろ、水素化イソプレンスチレン共重合体フィルムは剥離
しなかった。
プレンスチレン共重合体フィルムに光重合開始剤として
チバスペシャリティーケミカルズ社製イルガキュア18
4の10wt%塩化メチレン溶液を塗布した。風乾した
後フィルム上に残留したイルガキュア184は60mg
であった。イルガキュア184を塗布した側に、単官能
性単量体、多官能性単量体、光重合開始剤からなる(メ
タ)アクリレート系ラジカル重合性光硬化型樹脂組成物
として日本化薬(株)製KAYARAD MGS−10
2の50重量部、単官能単量体である、アクリル酸4−
tertブチルシクロヘキシル(アルドリッチより購
入)の50重量部、粘着剤として荒川化学工業(株)製
ロジンエステル、パインクリスタルKE−100の5重
量部からなる、光硬化型樹脂組成物を、16番のバーコ
ータ(膜厚25μ)を用いて塗布した。かかるフイルム
の光硬化型樹脂組成物を塗布した側に12μmのポリエ
チレンテレフタレートフィルムを密着させ、さらに水素
化イソプレンスチレン共重合体フィルム側からフュージ
ョンUVシステムズ(株)製光照射機F450を用いて
200mW/cm2の紫外光を5秒間照射した。得られ
た積層体の水素化イソプレンスチレン共重合体フィルム
側にカッターナイフを用いて2mm間隔11本×11本
のクロス状の切れ込みを入れ、剥離試験Aを行ったとこ
ろ、水素化イソプレンスチレン共重合体フィルムは剥離
しなかった。
【0055】[比較例1]光重合開始剤としてのチバス
ペシャリティーケミカルズ社製イルガキュア184の1
0wt%塩化メチレン溶液を塗布しない他は、実施例1
と同様に剥離試験を行ったところ、光硬化型樹脂組成物
層は基材から剥離した。
ペシャリティーケミカルズ社製イルガキュア184の1
0wt%塩化メチレン溶液を塗布しない他は、実施例1
と同様に剥離試験を行ったところ、光硬化型樹脂組成物
層は基材から剥離した。
【0056】[実施例8]10cm×10cmの水素化
ポリイソプレンスチレン共重合体フィルムにイルガキュ
ア184(チバスペシャリティーケミカルズ社製)の1
0wt%塩化メチレン溶液0.38gを塗布、風乾した
後、イルガキュア184を塗布した側に(メタ)アクリ
レート系ラジカル重合性光硬化型組成物であるKAYA
RAD MGS−102(日本化薬(株)製)50重量
部とアルドリッチ(株)製アクリル酸イソボニル50重
量部からなる光硬化型組成物を16番のバーコータ(膜
厚25μ)を用いて塗布した。かかるフィルムに光硬化
型組成物側からフュージョンUVシステムズ(株)製光
照射機F450を用いて200mW/cm2の紫外光を
5秒間照射した。得られた積層体の光硬化型組成物層側
に対して剥離試験Bを行ったところ、光硬化型樹脂組成
物層は基材から剥離しなかった。
ポリイソプレンスチレン共重合体フィルムにイルガキュ
ア184(チバスペシャリティーケミカルズ社製)の1
0wt%塩化メチレン溶液0.38gを塗布、風乾した
後、イルガキュア184を塗布した側に(メタ)アクリ
レート系ラジカル重合性光硬化型組成物であるKAYA
RAD MGS−102(日本化薬(株)製)50重量
部とアルドリッチ(株)製アクリル酸イソボニル50重
量部からなる光硬化型組成物を16番のバーコータ(膜
厚25μ)を用いて塗布した。かかるフィルムに光硬化
型組成物側からフュージョンUVシステムズ(株)製光
照射機F450を用いて200mW/cm2の紫外光を
5秒間照射した。得られた積層体の光硬化型組成物層側
に対して剥離試験Bを行ったところ、光硬化型樹脂組成
物層は基材から剥離しなかった。
【0057】[実施例9〜11、比較例2〜5]表2記
載の光硬化型樹脂組成物、単官能単量体に代える他は実
施例8と同様にして剥離試験B(実施例11と比較例5
は剥離試験A)を実施し、結果を表2に記載した。な
お、実施例11と比較例5では、DVD−RAMディス
ク(水に対する接触角は92度)を基材として用いた。
このディスクは、実施例1のフィルム製造に用いた重合
体を使用して、溶融粘度340℃、射出圧縮成形機用金
型温度は可動側110℃、固定側115℃として成形し
て製造した。
載の光硬化型樹脂組成物、単官能単量体に代える他は実
施例8と同様にして剥離試験B(実施例11と比較例5
は剥離試験A)を実施し、結果を表2に記載した。な
お、実施例11と比較例5では、DVD−RAMディス
ク(水に対する接触角は92度)を基材として用いた。
このディスクは、実施例1のフィルム製造に用いた重合
体を使用して、溶融粘度340℃、射出圧縮成形機用金
型温度は可動側110℃、固定側115℃として成形し
て製造した。
【0058】
【表2】
【0059】[実施例12]実施例11で用いたDVD
−RAMディスクの代わりに下記方法で得たDVD−R
AMディスクを用いた他は実施例11と同様に積層体を
作成し、剥離試験Aを行ったところ光硬化型樹脂組成物
層はディスクから剥離しなかった。 (DVD−RAM)3Lのステンレス製反応容器に8−
エチリデンテトラシクロ[4,4,0,1 2,5,
17,10]−3−ドデセン285g、トルエン1100
g、1−ヘキセン4.2g、トリエチルアミン7.5
g、トリイソブチルアルミニウム15gを加え、さらに
四塩化チタン2.8gを添加し、−10℃で120分重
合を行い、開環重合体を得た。得られた溶液を少量分取
して、常法により精製した重合体の0.5g/dLのト
ルエン溶液中、30℃で測定した還元粘度ηsp/Cは
0.65dL/gであり、DSCを用いて測定したガラ
ス転移温度(Tg)は186℃であった。
−RAMディスクの代わりに下記方法で得たDVD−R
AMディスクを用いた他は実施例11と同様に積層体を
作成し、剥離試験Aを行ったところ光硬化型樹脂組成物
層はディスクから剥離しなかった。 (DVD−RAM)3Lのステンレス製反応容器に8−
エチリデンテトラシクロ[4,4,0,1 2,5,
17,10]−3−ドデセン285g、トルエン1100
g、1−ヘキセン4.2g、トリエチルアミン7.5
g、トリイソブチルアルミニウム15gを加え、さらに
四塩化チタン2.8gを添加し、−10℃で120分重
合を行い、開環重合体を得た。得られた溶液を少量分取
して、常法により精製した重合体の0.5g/dLのト
ルエン溶液中、30℃で測定した還元粘度ηsp/Cは
0.65dL/gであり、DSCを用いて測定したガラ
ス転移温度(Tg)は186℃であった。
【0060】得られた反応容器に100℃で乳酸7.8
gおよび水1.0gを攪拌しながら添加して、同温で1
20分反応させた。反応液は黒褐色から黒色の濁ったス
ラリーに変色した。該スラリーを引き続き濾過処理にか
けた。濾液を塩基性アルミナを用いて吸着処理をして透
明の処理液を得た。かくして得られた溶液を大量のエタ
ノールに添加して、析出した沈殿を濾別、乾燥して無色
のフレークを得た。
gおよび水1.0gを攪拌しながら添加して、同温で1
20分反応させた。反応液は黒褐色から黒色の濁ったス
ラリーに変色した。該スラリーを引き続き濾過処理にか
けた。濾液を塩基性アルミナを用いて吸着処理をして透
明の処理液を得た。かくして得られた溶液を大量のエタ
ノールに添加して、析出した沈殿を濾別、乾燥して無色
のフレークを得た。
【0061】得られたフレーク状固体を5Lステンレス
製オートクレーブ中に導入した1100gのトルエンに
溶解した。該溶液を入れたオートクレーブ中の空気を充
分に窒素ガスで置換した。該溶液にトリス(アセチルア
セトナート)コバルト3.0gおよびトリイソブチルア
ルミニウム4.8gを添加し、水素圧4.4MPaで1
20分間水素付加反応を行い、反応液を得た。該反応溶
液を少量分取して、常法により精製したポリマーの水素
化率は、1H−NMRスペクトルから99.9%以上で
あった。また、0.5g/dLのトルエン溶液を用いて
30℃で測定した還元粘度ηsp/Cは0.55dL/
gであり、DSCを用いて測定したガラス転移温度(T
g)は140℃であった。
製オートクレーブ中に導入した1100gのトルエンに
溶解した。該溶液を入れたオートクレーブ中の空気を充
分に窒素ガスで置換した。該溶液にトリス(アセチルア
セトナート)コバルト3.0gおよびトリイソブチルア
ルミニウム4.8gを添加し、水素圧4.4MPaで1
20分間水素付加反応を行い、反応液を得た。該反応溶
液を少量分取して、常法により精製したポリマーの水素
化率は、1H−NMRスペクトルから99.9%以上で
あった。また、0.5g/dLのトルエン溶液を用いて
30℃で測定した還元粘度ηsp/Cは0.55dL/
gであり、DSCを用いて測定したガラス転移温度(T
g)は140℃であった。
【0062】得られた反応液に100℃で乳酸17.6
gおよび水1.8gを含む乳酸水溶液を攪拌しながら添
加し、同温で120分反応させた。反応液は黒褐色から
ピンク色の濁ったスラリーに変色した。該スラリーを引
き続き濾過にかけた。得られた濾液を塩基性アルミナを
用いて吸着処理をして、無色透明の水素化重合体トルエ
ン溶液を得た。得られた水素化重合体トルエン溶液から
溶媒を留去し、ペレット化した。かかる製造を繰り返し
て約5kgのペレットを得た。かかる水素化重合体を溶
融温度340℃、射出圧縮成形機用金型温度は可動側1
10℃、固定側115℃として成形を行い、光ディスク
基板の一種である転写性の良好なDVD−RAMディス
クを得た。このディスクの水に対する接触角は84度で
あった。
gおよび水1.8gを含む乳酸水溶液を攪拌しながら添
加し、同温で120分反応させた。反応液は黒褐色から
ピンク色の濁ったスラリーに変色した。該スラリーを引
き続き濾過にかけた。得られた濾液を塩基性アルミナを
用いて吸着処理をして、無色透明の水素化重合体トルエ
ン溶液を得た。得られた水素化重合体トルエン溶液から
溶媒を留去し、ペレット化した。かかる製造を繰り返し
て約5kgのペレットを得た。かかる水素化重合体を溶
融温度340℃、射出圧縮成形機用金型温度は可動側1
10℃、固定側115℃として成形を行い、光ディスク
基板の一種である転写性の良好なDVD−RAMディス
クを得た。このディスクの水に対する接触角は84度で
あった。
【0063】[比較例6]イルガキュア184の10w
t%塩化メチレン溶液を塗布しない他は実施例12と同
様に被覆ディスクを作成し、剥離試験Aを行ったところ
光硬化型組成物はディスクから剥離した。
t%塩化メチレン溶液を塗布しない他は実施例12と同
様に被覆ディスクを作成し、剥離試験Aを行ったところ
光硬化型組成物はディスクから剥離した。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 松村 俊一
山口県岩国市日の出町2番1号 帝人株式
会社岩国研究センター内
Fターム(参考) 4D075 AE03 BB42Z BB46Z CA12
CA13 DA04 DA08 DB36 DB37
DC24 DC27 EA21 EA35 EB08
EB12 EB14 EB20 EB22 EB24
EB38 EB53 EB56 EC07 EC37
4F100 AH01C AK01C AK02A AK12A
AK25C AL06A AT00A BA03
BA04 BA07 CA16C CA30B
CA30C JA04C JB04A JB14C
JG00D JL11 YY00C
Claims (11)
- 【請求項1】 水に対する接触角が76度以上の部分を
有する基材表面にあらかじめ光重合開始剤層を設け、次
いで該開始剤層面に光硬化型樹脂組成物層を設けて光照
射により該光硬化型樹脂組成物層を硬化せしめて被覆層
とする積層体の製造方法。 - 【請求項2】 該光硬化型樹脂組成物が、単官能単量
体、多官能単量体、粘着剤、および光重合開始剤からな
る請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】 該光硬化型樹脂組成物がラジカル重合性
光硬化型樹脂組成物で該光重合開始剤が光ラジカル重合
開始剤であるか、または該光硬化型樹脂組成物がカチオ
ン重合性光硬化型樹脂組成物で該光重合開始剤が光カチ
オン重合開始剤である請求項1記載の製造方法。 - 【請求項4】 該光硬化型樹脂組成物が、(メタ)アク
リレート系ラジカル重合性光硬化型樹脂組成物である請
求項1記載の製造方法。 - 【請求項5】 該光硬化型樹脂組成物が、単官能単量体
と多官能単量体を含み、その重量比(単官能単量体/多
官能単量体)が、0.1以上10以下である請求項1記
載の製造方法。 - 【請求項6】 該粘着剤が、その軟化点が60℃以上2
00℃以下である請求項2記載の製造方法。 - 【請求項7】 該基材が、脂環式ポリオレフィン系樹脂
からなるフィルムまたはディスク成形体である請求項1
〜6いずれかに記載の製造方法。 - 【請求項8】 該基材が、水素化ポリスチレン系樹脂か
らなるフィルムまたはディスク成形体である請求項1〜
6いずれかに記載の製造方法。 - 【請求項9】 積層体がさらに情報記録層を含む情報記
録媒体である請求項1〜8いずれかに記載の製造方法。 - 【請求項10】 水に対する接触角が76度以上の部分
を有する基材表面にあらかじめ光重合開始剤層を設け、
次いで該開始剤層面に設けられた光硬化型樹脂組成物層
を介して、その表面にあらかじめ光重合開始剤層を設け
ていてもよい基材と密着させ、光照射により該光硬化型
樹脂組成物を硬化せしめて基材同士を張り合わせる積層
体の製造方法。 - 【請求項11】 水に対する接触角が76度以上の部分
を有する基材表面にあらかじめ光重合開始剤層を設け、
次いで該開始剤層面に光硬化型樹脂組成物層を設けて光
照射により該組成物を硬化せしめて被覆層とする基材の
被覆方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002175433A JP2003200533A (ja) | 2001-08-09 | 2002-06-17 | 積層体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001-241822 | 2001-08-09 | ||
JP2001241822 | 2001-08-09 | ||
JP2001-324784 | 2001-10-23 | ||
JP2001324784 | 2001-10-23 | ||
JP2002175433A JP2003200533A (ja) | 2001-08-09 | 2002-06-17 | 積層体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003200533A true JP2003200533A (ja) | 2003-07-15 |
Family
ID=27670203
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002175433A Pending JP2003200533A (ja) | 2001-08-09 | 2002-06-17 | 積層体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003200533A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011518251A (ja) * | 2008-04-21 | 2011-06-23 | エルジー・ケム・リミテッド | 粘着フィルム及びこれを使用したバックグラインディング方法 |
-
2002
- 2002-06-17 JP JP2002175433A patent/JP2003200533A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011518251A (ja) * | 2008-04-21 | 2011-06-23 | エルジー・ケム・リミテッド | 粘着フィルム及びこれを使用したバックグラインディング方法 |
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