JP2003200206A - 継目無鋼管の製造装置 - Google Patents
継目無鋼管の製造装置Info
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Abstract
率良く、品質の優れた製品を製造可能な継目無鋼管の製
造装置を提供することを目的としている。 【解決手段】穿孔された鋼鋳片を熱間で一応の寸法に製
管する延伸圧延機と、得られた鋼管を再度加熱する再加
熱炉と、該再加熱炉から抽出した鋼管を600〜850
℃の温度で絞り圧延する絞り圧延機と、該延伸圧延機と
該再加熱炉との間及び再加熱炉と絞り圧延機との間を繋
ぐ鋼管の搬送手段とを備えた継目無鋼管の製造装置にお
いて、前記延伸圧延機と前記再加熱炉との間の搬送手段
に、冷却能力が可変の冷却床を設けた。この場合、前記
冷却能力が可変の冷却床が、立体方式であるのが好まし
い。
Description
装置に係わり、特に従来より温間圧延を効率良く行える
ようにする技術に関する。
れる継目無鋼管を、600〜850℃という従来より低
い温度でストレッチ・レデュサー等を用い絞り圧延して
製造する技術(温間圧延という)が実用化されている。
例えば、特開平5−70831号公報は、高強度継目無
鋼管を得るため、鋼片を熱間圧延して製管した中空素管
を、温度600〜725℃に保持された加熱炉でフェラ
イト変態を80%以上完了する時間で加熱した後、温度
500℃以上で圧下率5〜40%の絞り圧延を施す技術
を提案している。また、特開昭63−241117号公
報は、靭性と耐応力腐食割れ性に優れたマルテンサイト
系ステンレス継目無鋼管を得るため、下記工程を順次行
なう技術を開示している。 a.鋼片を1050〜1250℃に加熱し、穿孔、圧延
する、 b.少なくとも500℃までを30℃/分以上の冷却速
度としてマルテンサイト変態開始温度以下の温度まで冷
却して80容量%以上がマルテンサイトで占める金属組
織とする、 c.Ac1変態点〜(Ac1変態点−200℃)の温度に
再加熱し、断面減少率で5%以上の仕上圧延を行った
後、空冷又は強制冷却する。
前記したような温間圧延を実施しようとすると、以下の
ような問題が生じる。
圧延で継目無鋼管を製造する場合、通常の搬送速度を維
持すると、図4に示すように、延伸圧延機1であるマン
ドレル・ミルを約950℃で抜け出した一応の鋼管2
は、再加熱炉3に装入されるまでの間に800〜850
℃程度に冷却され、その後再び900〜1000℃に加
熱された後、絞り圧延機4であるストレッチ・レデュー
サで絞り圧延され、製品とされている。なお、図中の→
は、鋼管の移動方向を意味している。このような設備配
置の工程(以下、ラインという)で、温間での絞り圧延
を実施しようとしても、再加熱炉3までの冷却が予定通
り行なえない。つまり、鋼管の金属組織を希望通りにで
きないことになる。そのため、マンドレル・ミルから再
加熱炉3までの搬送中に目標温度になるまで一時停止し
て待機させるか、あるいは一時的に搬送ラインから排出
し、オフ・ラインで冷却してから再度搬送ラインに戻す
ようにしているのが現状である。
を著しく阻害し、製造コストの上昇になる。また、オフ
・ラインで冷却するのは、そのために鋼管をハンドリン
グする設備が別途必要になるし、また熟練度の高い作業
員の確保が必要となる。
に鑑み、熱間圧延時の生産性を落とさずに効率良く温間
圧延が可能な継目無鋼管の製造装置を提供することを目
的としている。
成するため鋭意研究を重ね、その成果を本発明に具現化
した。
熱間で一応の寸法に製管する延伸圧延機と、得られた鋼
管を再度加熱する再加熱炉と、該再加熱炉から抽出した
鋼管を600〜850℃の温度で絞り圧延する絞り圧延
機と、該延伸圧延機と該再加熱炉との間及び再加熱炉と
絞り圧延機との間を繋ぐ鋼管の搬送手段とを備えた継目
無鋼管の製造装置において、前記延伸圧延機と前記再加
熱炉との間の搬送手段に、冷却能力が可変の冷却床を設
けたことを特徴とする継目無鋼管の温間圧延装置であ
る。
が、立体方式であり、前記延伸圧延機と前記再加熱炉と
の間の搬送手段から受け取った鋼管を持ち上げる上昇手
段と、持ち上げた鋼管を横方向へ水平に搬送する搬送手
段と、該搬送手段の後端部で鋼管を下方へ降ろす下降手
段と、下降した鋼管を前記と逆の横方向へ水平搬送する
別の搬送手段と、該別の搬送手段の後端部より前記再加
熱炉へ鋼管を装入する押出し機とを備えているのが好ま
しい。また、前記冷却能力が可変の冷却床に、移動中の
鋼管を冷却する冷媒を吹き付ける冷媒噴射ノズルを設け
ると一層好ましい。さらに、本発明では、前記冷媒が空
気であったり、あるいは前記延伸圧延機がマンドレル・
ミルであるのが良い。加えて、前記絞り圧延機がホット
・ストレッチ・レデューサであったり、あるいは前記上
昇手段の直前に、鋼管を冷却床へ搬送せずに再加熱炉へ
送る搬送系路切替え手段を設けているのが好ましい。
圧延するに際して、絞り圧延機の上流に設置された再加
熱炉へ装入する前の該鋼管の冷却を適切に行なえるよう
になる。その結果、予め定めた目標通りの金属組織を有
する鋼管になり、温間圧延の効果が達成される。また、
延伸圧延機、再加熱炉及び絞り圧延機を通過する鋼管の
搬送速度は、従来と同程度に維持できるので、生産性が
熱間圧延を行う場合に比較して低下することもない。さ
らに、延伸圧延機からのまだ高温状態にある鋼管を冷却
床へ送らずに、再加熱炉へ直接搬送できるようにもなっ
ているので、従来通りの熱間絞り圧延も可能である。
まじえ、本発明の実施の形態を説明する。
態に圧延され、950℃の高温状態にある継目無鋼管
を、下流工程の再加熱炉及び絞り圧延機に搬送速度を落
とさず、且つ所望の金属組織になるように適切に冷却す
るには、図4に示した熱間圧延工程に、十分な移動距離
を有する鋼管の冷却床を別途設ける必要があると考え
た。そして、製造する継目無鋼管は、種々の鋼種からな
るばかりでなく、サイズも異なるので、該冷却床の冷却
能力は、大小可変であることも必要であるとした。
及び立体的なものの2通りが選択できるので、本発明で
はいずれでも良い。しかしながら、平面的なものは、設
置面積が大きくなるので、温間圧延装置を新設する場合
には良いが、経済性あるいは既存装置を利用する場合に
はスペースの都合で望ましくない。そこで、本発明者
は、小さなスペースでも良い立体的な冷却床を好ましい
とした。
に、穿孔された鋼鋳片を熱間で一応の寸法に製管する延
伸圧延機1と、得られた鋼管2を再度加熱する再加熱炉
3と、該再加熱炉3から抽出した鋼管2を600〜85
0℃の温度で絞り圧延する絞り圧延機4と、該延伸圧延
機1と該再加熱炉3との間を繋ぐ鋼管の搬送手段6とを
備えた継目無鋼管の製造装置において、前記延伸圧延機
1と前記再加熱炉3との間に設けられる。そして、この
冷却床5には、図2に示すように、立体的に、前記延伸
圧延機1と前記再加熱炉3との間の搬送手段6から受け
取った鋼管2を持ち上げる上昇手段7と、持ち上げた鋼
管を横方向へ水平に搬送する搬送手段6と、該搬送手段
6の後端部で鋼管2を下方へ降ろす下降手段8と、下降
した鋼管2を前記と逆の横方向へ水平搬送する別の搬送
手段6と、該別の搬送手段6の後端部より前記再加熱炉
へ鋼管を装入する押出し機(図示せず、ただし、図中に
Bで示す位置より、紙面に垂直な向こう側へ鋼管を押し
出す)とを備えるようにした。つまり、冷却床のスペー
スが狭くても、該冷却床内での上昇、上段移動、下降及
び下段移動で距離を稼ぐようにしたのである。このよう
にすれば、鋼管2が再加熱炉3へ到達するまでの時間を
延長でき、その間に所望の冷却ができるからである。ま
た、該冷却床5内の鋼管2の搬送速度を変更すること
で、前記到達時間も調整でき、冷却床5の冷却能力を可
変にできるのである。この場合、冷却床5に、移動中の
鋼管2を冷却する冷媒を吹き付ける冷媒噴射ノズル9を
さらに設けると、冷却能力の可変範囲が広がるので、一
層好ましい。
は、種々の方式のものが利用できるが、鋼管2を軸方向
へ直進させる際には、ローラ・コンベアを、横送りする
際には、鋼管の軸と直交させて複数配置するスクリュウ
列を利用すれば良い。また、鋼管2の前記上昇手段7、
下降手段8及び押出し機には、ジャッキやシリンダ等を
利用した押し上げ装置が利用できる。さらに、本発明で
は、前記延伸圧延機1としては、マンドレル・ミル、プ
ラグ・ミル、リーラ等のいずれであっても良く、絞り圧
延機4としては、ホット・ストレッチ・レデューサ、サ
イザーのいずれでも良い。
空気、水蒸気の水等が利用できるが、経済性を配慮し
て、本発明では空気の利用が好ましい。搬送速度の変更
で冷却能力を変更できるので、常温の空気で十分の場合
が多いからである。この場合、冷媒の量も特に限定しな
い。被冷却対象の種類、サイズ、搬送速度に応じて調整
することになるからである。
7の直前に、鋼管2を冷却床5へ搬送せずに再加熱炉4
へ直接送る搬送系路切替え手段(図示せず)を設けるよ
うにもした。この搬送系路切替え手段は、搬送されてき
た鋼管の移動を停止させるストッパと、停止した鋼管を
再加熱炉内へ装入する押出し機で形成すれば良い。これ
によって、本発明に係る温間圧延装置を従来通りの熱間
絞り圧延にも利用できるようになる。なお、再加熱炉
は、鋼管を600〜900℃に加熱する能力を有し、絞
り圧延時には600〜850℃で圧延が可能となるよう
に設置されている。
の鋼鋳片を1250℃に加熱してから、ピアサーで穿孔
し、マンドレル・ミルで延伸圧延し、外径172mmφ
×肉厚10mmの継目無鋼管とした。そして、引き続き
絞り圧延機で、製品となる外径(60.5mmφ)及び
肉厚(9.5mm)に絞り圧延を行った。その際、本発
明に係る図1及び図2に示した温間圧延装置を適用し、
得られた結果を従来の装置を用いた場合と比較した。な
お、従来の装置とは、図4に示した熱間絞り圧延を行な
う装置であり、この場合には延伸圧延機からの高温の鋼
管を既存のスクリュ・コンベア上で所定温度まで冷却
(空冷)してから再度搬送系路に戻して再加熱炉3へ装
入するようにした。また、絞り圧延機4としては、ロー
ルスタンドを28段に配置したホット・ストレッチ・レ
デューサを使用し、各段の圧下率を0〜10%の範囲で
調整している。さらに、再加熱炉3は、目的とする鋼管
の温間や熱間での絞り圧延に対応させて、炉内雰囲気温
度を調整した。
す。表1より、本発明によれば、生産性が飛躍的に向上
し、継目無鋼管が製造できることが明らかである。ま
た、図3に、本発明に係る装置を利用した場合の鋼管の
温度推移を示すが、予定通りの温度推移が得られてい
る。なお、図中のWDMは、マンドレル・ミル、MBF
は再加熱炉、HSRはホット・ストレッチ・レデューサ
を意味している。
無鋼管を温間で絞り圧延するに際して、絞り圧延機の上
流に設置された再加熱炉へ装入する前の該鋼管の冷却を
適切に行なえるようになる。その結果、予め定めた目標
通りの金属組織を有する鋼管になり、温間圧延の効果が
達成される。また、延伸圧延機、再加熱炉及び絞り圧延
機を通過する鋼管の搬送速度は、従来と同程度に維持で
きるので、生産性が熱間圧延を行う場合に比較して低下
することもない。さらに、延伸圧延機からのまだ高温状
態にある鋼管を冷却床へ送らずに、再加熱炉へ直接搬送
できるようにもなっているので、従来通りの熱間絞り圧
延も可能となる。
ある。
た鋼管の温度推移を示す図である。
等) 5 冷却床 6 搬送手段 7 上昇手段 8 下降手段 9 冷却媒体噴射ノズル
Claims (7)
- 【請求項1】 穿孔された鋼鋳片を熱間で一応の寸法に
製管する延伸圧延機と、得られた鋼管を再度加熱する再
加熱炉と、該再加熱炉から抽出した鋼管を絞り圧延する
絞り圧延機と、該延伸圧延機と該再加熱炉との間を繋ぐ
鋼管の搬送手段とを備えた継目無鋼管の製造装置におい
て、 前記延伸圧延機と前記再加熱炉との間の搬送手段に、冷
却能力が可変の冷却床を設けたことを特徴とする継目無
鋼管の製造装置。 - 【請求項2】 前記再加熱炉の加熱能力が、鋼管温度で
600〜900℃であることを特徴とする請求項1記載
の継目無鋼管の製造装置。 - 【請求項3】 前記冷却能力が可変の冷却床が、立体方
式であり、前記延伸圧延機と前記再加熱炉との間の搬送
手段から受け取った鋼管を持ち上げる上昇手段と、持ち
上げた鋼管を横方向へ水平に搬送する搬送手段と、該搬
送手段の後端部で鋼管を下方へ降ろす下降手段と、下降
した鋼管を前記と逆の横方向へ水平搬送する別の搬送手
段と、該別の搬送手段の後端部より前記再加熱炉へ鋼管
を装入する押出し機とを備えたことを特徴とする請求項
1又は2記載の継目無鋼管の製造装置。 - 【請求項4】 前記冷却能力が可変の冷却床に、移動中
の鋼管を冷却する冷媒を吹き付ける冷媒噴射ノズルを設
けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
継目無鋼管の製造装置。 - 【請求項5】 前記延伸圧延機がマンドレル・ミルであ
ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の継
目無鋼管の製造装置。 - 【請求項6】 前記絞り圧延機がホット・ストレッチ・
レデューサであることを特徴とする請求項1〜5のいず
れかに記載の継目無鋼管の製造装置。 - 【請求項7】 前記上昇手段の直前に、鋼管を冷却床へ
搬送せずに再加熱炉へ送る搬送系路切替え手段を設けた
ことを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の継目
無鋼管の製造装置。
Priority Applications (1)
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JP2001396503A JP3948275B2 (ja) | 2001-12-27 | 2001-12-27 | 継目無鋼管の製造装置 |
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Publications (2)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007061871A (ja) * | 2005-08-31 | 2007-03-15 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 鋼板の製造方法 |
CN103252348A (zh) * | 2013-05-09 | 2013-08-21 | 新兴铸管股份有限公司 | 不锈钢无缝钢管的热轧成型方法 |
CN104307921A (zh) * | 2014-10-20 | 2015-01-28 | 张家港市人和高精管有限公司 | 无缝钢管生产工艺 |
CN111014313A (zh) * | 2019-12-10 | 2020-04-17 | 江苏鑫乾冷拉型钢有限公司 | 一种轧头机用辅助加工设备 |
-
2001
- 2001-12-27 JP JP2001396503A patent/JP3948275B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP4492496B2 (ja) * | 2005-08-31 | 2010-06-30 | 住友金属工業株式会社 | 鋼板の製造方法 |
CN103252348A (zh) * | 2013-05-09 | 2013-08-21 | 新兴铸管股份有限公司 | 不锈钢无缝钢管的热轧成型方法 |
CN104307921A (zh) * | 2014-10-20 | 2015-01-28 | 张家港市人和高精管有限公司 | 无缝钢管生产工艺 |
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