JP2003199770A - 歯科用診療装置 - Google Patents
歯科用診療装置Info
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Abstract
科用診療装置を提供する。 【解決手段】 切削工具17を駆動する駆動手段2と、
根管長を測定する根管長測定手段7と、根管長測定手段
7による根管長の測定値に応じて切削工具17の駆動力
が変化するように、駆動手段2を制御する制御手段1と
を備える。制御手段は、回転数制御手段を含む。回転数
制御手段は、根管長測定手段7による根管長の測定値に
応じて、切削工具17の回転数が、基準回転数から、予
め設定された設定回転数になるように、駆動手段2を制
御する。
Description
関し、詳しくは、切削工具を駆動して、例えば歯の切削
や根管形成を行ったり、インプラント用に適用すること
が可能な、歯科用診療装置に関する。
工具(ファイル)の破折を防止するため、切削工具に加
わる負荷トルクを検出して、切削工具の回転を制御する
歯科用診療装置が提案されている。この装置では、基準
トルク以上になると、切削工具が反転したり、停止した
りする(例えば、特許文献1参照)。
湾曲していると、負荷をかけるつもりがなかっても自然
に高負荷となり、術者が予期していない時期に、工具の
回転が停止したり反転したりする。そのため、術者は、
基準負荷トルクに達しないように十分に注意しながら切
削することが必要となるが、負荷を小さくするほど、切
削作業の効率が低下する。一方、負荷を大きくして基準
負荷トルクに略等しくなると、頻繁に停止や反転を起こ
し、かえって切削作業の効率が低下する場合もある。つ
まり、基準負荷を超えない適宜な大きさの負荷で、安心
して効率よく切削を行うことができなかった。
同時にチェックしながら作業を進める必要がある。従来
は、これらを同時にチェックできるような表示ではなか
ったので、作業性が悪かった。
術的課題は、安心して効率よく切削を行うことができる
歯科用診療装置を提供することである。
は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成の歯
科用診療装置を提供する。
動手段と、根管長を測定する根管長測定手段と、上記根
管長測定手段による上記根管長の測定値に応じて上記切
削工具の駆動力が変化するように、上記駆動手段を制御
する制御手段とを備える。
モータのように駆動手段が切削工具を回転駆動する場合
には、駆動手段が切削工具を回転するときの回転数、回
転方向、駆動トルク等を制御する。スケーラーのように
駆動手段が切削工具を振動させる場合には、振幅、振動
周期、振動波形、起振動力(又は振動を止めるのに必要
な制動力)等を制御する。
じて、最適な条件で切削工具を駆動することができる。
て使用してもよい。
を含む。上記回転数制御手段は、上記根管長測定手段に
よる上記根管長の測定値に応じて、上記切削工具の回転
数が、基準回転数から、予め設定された設定回転数にな
るように、上記駆動手段を制御する。
までは基準回転数で効率よく切削し、根尖に近づくと回
転数を変化させ、慎重に切削できるようにすることが可
能である。
根管長測定手段による上記根管長の測定値に応じて、上
記切削工具の回転数が、基準回転数から、予め設定され
た低減率で変化するように、上記駆動手段を制御する。
の回転数を設定することができる。なお、低減率は、根
管長の測定値に応じて、段階的に変化しても、連続的に
変化してもよい。
転数又は上記低減率を予め設定又は変更するための設定
手段を備える。
自由に設定、変更することができるので、便利である。
歯科用診療装置について、図1〜図10を参照しながら
説明する。
1は制御を統括するCPU、2は切削工具17を駆動す
るためのモータ、3はトランジスタスイッチ、4はその
ドライバ回路、5は回転方向切換スイッチ、6は負荷ト
ルクを検出するための抵抗、7は根管長測定回路、8は
表示装置、11は基準トルクを設定するための可変抵
抗、12はデューティ比を設定するための可変抵抗、1
3は基準位置を設定するための可変抵抗、14はバッテ
リ、15はメインスイッチ、17は切削工具であり、こ
れらは図示のようにCPU1に接続されている。
から出力された制御信号により作動し、トランジスタス
イッチ3をオン/オフする。CPU1は、可変抵抗12
の設定に応じたデューティ比の一定周期のパルス波形の
制御信号を出力する。モータ2は、デューティ比に対応
する出力で回転する。
定し、モータ2の負荷トルクを検出する。また、CPU
1は、端子5aの電圧をLo/Hiに切り換えることに
より、回転方向切換スイッチ5を作動させ、モータ2を
正転、反転させることができる。CPU1は、可変抵抗
11、12、13により予め設定された基準負荷トル
ク、デューティ比、基準位置を検出する。
載したコードレス式の歯科用診療装置21の外観図であ
って、この例では切削工具17として根管形成用のファ
イル(以下、ファイル17と記す)が、ヘッド22の先
端に装着されている歯科用ハンドピース23を示す。フ
ァイル17は、根管長測定用電極を兼ねるために、ハン
ドピース22の内部の導電部材を通じて根管長測定回路
7の測定側端子に電気的に接続され、アース側電極18
はリード線18aを通じて根管長測定回路7のアース側
端子に電気的に接続されている。11aは、基準トルク
を設定するための設定手段である。12aは回転数設定
手段、13aは、根管長測定回路からの出力により切削
工具の駆動手段を制御する基準位置設定手段である。
尚、この実施例では11a、12a、13aはハンドピ
ース23に設けたが、ハンドピース23にコードを接続
する別置の制御器を有する構成においては、別置の制御
器に11a、12a、13aを設けてもよい。
パネル50の例である。
を詳細に表示するための多数の要素を含むドット表示部
52と、根管長をゾーン分けして段階的に表示するため
のゾーン表示部54と、各ゾーンの境界を示す境界表示
部56と、根尖までの到達率を表示する到達率表示部5
8とが設けられている。測定された根管長が大きくなる
に従って、上から下に向かって、要素が順に表示される
ようになっている。
負荷トルクを表示するための多数の要素を含むドット表
示部60と、負荷トルクをゾーン分けして段階的に表示
するためのゾーン表示部62とが設けられている。測定
された負荷トルクが大きくなるに従って、上から下に向
かって要素が順に表示されるようになっている。
対応して、ドット表示部60の要素のうち斜線で示した
要素60aが表示される。表示が頻繁に切り換わるのを
防ぐため、ピークホールド機能を有する。すなわち、所
定時間内に検出した負荷トルクの最大値が一定時間表示
される。
変抵抗11により予め設定された基準負荷トルクに対応
する要素60bも表示される。これによって、測定され
た負荷トルクと基準負荷トルクとのマージンが一目で分
かる。
る数値表示部であり、68はファイル17の回転の向き
と回転数の大小を表示する回転表示部である。
準負荷トルクとは、以下のように種々の態様で表示する
ことができる。
場合には、図4の模式図に示したように表示することが
できる。
た負荷トルクの大きさに応じて上から順に要素102が
緑色に表示され、予め設定された基準負荷トルクは、そ
の大きさに対応する要素106が赤色に表示される。他
の要素104,108は表示されない。
た負荷トルクの大きさに応じて上から順に要素112が
緑色に表示され、予め設定された基準負荷トルクよりも
大きいトルクを表示する要素116が赤色に点滅表示さ
れる。他の要素114は表示されない。
された基準負荷トルクに応じて、要素が3つの領域に色
分けして表示される。例えば、予め設定された基準負荷
トルクよりも十分に小さいトルクを表示する要素122
が緑色で、予め設定された基準負荷トルクに近いトルク
を表示する要素124が黄色で、予め設定された基準負
荷トルクより大きいトルクを表示する要素126が赤色
で表示される。そして、検出された負荷トルクに対応す
る要素122aが点滅する。
された基準負荷トルクに加え、根管長測定結果を表示す
るために、複数の要素210が2次元に配列された表示
例200を示す。
部202,204の間に、液晶表示パネルにマトリック
ス状に配置される。根管形成が進み、根管長が大きくな
り根尖に近づくほど、下側の要素が表示される。負荷ト
ルクは、大きいほど、中央列212から左右に長く表示
される。例えば、斜線で示した要素215が緑色で表示
される。要素215の上下方向の位置により、根尖まで
の距離が示される。また、要素215の左右方向の長さ
(幅)により、検出された負荷トルクの大きさが示され
る。要素215と同じ行には、斜線で示した2つの要素
216a,216bが赤色で縦に線状に表示される。2
つの要素216a,216bは、その間隔により、予め
設定された基準トルクの大きさを示し、要素215と離
れ具合によって、負荷トルクが基準トルクに対して、ど
の程度の余裕があるかが分かる。
荷トルクと実際の負荷トルクとの差とが、1ヶ所で分か
るので便利である。
ルクの大きさの変化を逐次記憶し連続して表示させる例
を示すが、逐次記憶し表示させずにリアルタイムで根管
長の深さとその深さの時の負荷トルクのみを示してもよ
い。要素216a,216bの代わりに、連続した実線
を印刷しておいてもよい。
表示する別の表示例300を示す。
ログ式の指示針304によって表示される。306は、
指示針304の目盛りである。負荷トルクは、目盛り3
06の下に配列された要素310によって表示され、時
計方向に進むほど、大きい負荷トルクを示すようになっ
ている。要素310のうち、検出された負荷トルクに対
応する要素312aのみが表示される。要素310は、
基準負荷トルクに対応して色分けして表示されてもよ
い。例えば、予め設定された基準負荷トルクよりも十分
に小さいトルクを表示する要素312は緑色で、予め設
定された基準負荷トルクに近いトルクを表示する要素3
14は黄色で、予め設定された基準負荷トルクより大き
いトルクを表示する要素316は赤色で、表示されるよ
うになっている。
表示する別の表示例400を示す。根管長は、軸302
を中心に回転するアナログ式の指示針304によって表
示される。306は、指示針304の目盛りである。負
荷トルクは、目盛り306の下に配列された要素310
によって表示され、時計方向に進むほど大きい負荷トル
クを示す。負荷トルクは、アナログ式の指示針313と
目盛り310によって、根管長測定された特定の深さの
位置における負荷トルクの大きさを示す。以上のように
根管長測定結果の表示と負荷トルクの表示とを同時に表
示することにより、術者は切削工具が根尖に近づきつつ
ある状況とトルクが増減する状況を確認しながら治療を
進められるので、切削工具が破壊することなくスムーズ
に根管が拡大できる。また、コードレスハンドピースに
これら2つの表示手段を設けることもできる。
て、図8〜図10を参照しながら説明する。
する場合のフローチャートである。CPU1は、適宜な
タイミングで、図示したフローを繰り返し実行する。
否かを判断し(#10)、測定不可能である場合には
(#10でNO)、モータ2を停止する(#20)。根
管長を測定できるときには(#10でYES)、根尖ま
での残り4mmに達しているか否かを判断し(#1
2)、根尖までの残り4mmに達するまで、ファイル1
7が1000rpmで回転するようにモータ2を駆動す
る(#12でNO、#19)。
でYES)、根尖までの残り1.5mmに達しているか
否かを判断し(#14)、根尖までの残り1.5mmに
達するまで、ファイル17が400rpmで回転するよ
うにモータ2を駆動する(#14でNO、#18)。
14でYES)、ファイル17が150rpmで回転す
るようにモータ2を駆動する(#16)。
好に切削することができる高速回転に自動的に設定さ
れ、根尖に近づくと、ファイル17の破折を防止するた
め低速回転に自動的に変更されるので、術者は位置に応
じて回転数の設定を変更する必要がなく、効率的で便利
ある。
尖までの長さ(4mm、1.5mm)やモータ2の回転
数(1000rpm、400rpm、150rpm)
は、術者が自由に変更できるようにしてもよい。また、
より連続的にモータ2の回転数を変化させてもよい。
数)に対して、予め設定された係数をかけて、中間の回
転数を設定するようにしてもよい。
場合の別の例のフローチャートを示す。CPU1は、適
宜なタイミングで、図示したフローを繰り返し実行す
る。
否かを判断し(#30)、測定できない場合には(#3
0でNO)、モータ2を停止する(#44)。根管長を
測定できるときには(#30でYES)、根尖までの残
り5mmに達しているか否かを判断し(#32)、根尖
までの残り5mmに達するまで、正転を続ける(#32
でNO、#44)。
でYES)、根尖までの残り3mmに達しているか否か
を判断し(#34)、根尖までの残り3mmに達するま
で、15度反転後90度正転する動作を繰り返す(#3
4でNO、#42)。
でYES)、根尖までの残り2mmに達しているか否か
を判断し(#36)、根尖までの残り2mmに達するま
で、30度反転後90度正転する動作を繰り返す(#3
6でNO、#40)。
でYES)、90度反転後90度正転する動作を繰り返
す(#38)。
転と正転を繰り返すことにより、ファイル17の破折を
防止することができる。
て制御する場合のフローチャートを示す。CPU1は、
適宜なタイミングで、図示したフローを繰り返し実行す
る。
予め設定した基準負荷トルク(図10では、「第1基
準」と記す。)との大小を比較し(#50)、負荷トル
クの測定値が基準トルクより大きいときには(#50で
YES)、モータ2の回転を停止する(#56)。な
お、ステップ#56において、モータ2の回転を停止す
る代わりに、モータ2を逆転してもよい。
のときには(#50でNO)、基準負荷トルクより所定
値だけ小さい値(図10では、「第2基準」と記す。)
と負荷トルクの測定値との大小を比較し(#52)、負
荷トルクの測定値が第2基準より小さいときには(#5
2でYES)、モータ2の回転数が増加するようにする
(#54)。
2基準との間の大きさになるように制御され、ファイル
17の破折を防ぎつつ、効率的に切削することができ
る。
て制御する場合の別のフローチャートを示す。CPU1
は、適宜なタイミングで、図示したフローを繰り返し実
行する。
予め設定した基準トルクとの大小を比較し(#60)、
負荷トルクの測定値が基準負荷トルクより大きいときに
は(#60でYES)、モータ2の回転を停止する(#
66)。なお、ステップ#66において、モータ2の回
転を停止する代わりに、モータ2を逆転してもよい。
のときには(#60でNO)、基準負荷トルクと負荷ト
ルクの測定値との差(以下、「トルク差」と記す。)を
求め(#62)、トルク差に比例する回転数でモータ2
を回転する(#64)。
クの測定値T、モータ2の最高回転数N0(例えば、1
000rpm)とすると、モータ2の回転数Nは、次式
(1)のようになる。 N = α{N0 ×( T0−T)/ T0 } (1) 一般的に定数αは固定値であるが変化させてもよい。
予め設定した基準負荷トルクT0に近づくにつれて、モ
ータ2の回転数Nが徐々に低下する。
結果とトルクが同時に表示されるので、術者はこれらを
チェックすることにより、安心して効率よく切削を行う
ことができる。
るものではなく、その他種々の態様で実施可能である。
るいは表示装置8と組み合わせて、負荷トルクの測定値
や根管長測定結果に基づいて音を変える音声アラームを
用いてもよい。
アラームは、二種類の音を出し、一方の種類の音で根管
長を知らせ、他方の種類の音で負荷トルクを知らせる。
符号500は歯冠を示す、符号504は根尖を示す。符
号502は、根尖504から所定距離離れた基準位置を
示す。根尖504から基準位置502までの距離は、任
意に設定することができる。
長(切削工具17の先端17a)が基準位置502に達
するまでは、すなわち符号510で示した区間では、相
対的に高い。基準位置502に達した後は、すなわち符
号512で示した区間では、相対的に低い。
負荷トルクの測定値が第1基準値522に達するまで
は、すなわち符号530で示した区間では、無音であ
る。無音であっても、負荷トルクの測定値が第1基準値
522に達していなことを知らせることが可能である点
に留意されたい。負荷トルクの測定値が第1基準値52
2を超え、第1基準値522より大きい第2基準値52
4に達するまでは、すなわち符号532で示した区間で
は、断続音である。負荷トルクの測定値が第2基準値5
24を超えると、すなわち、符号534で示した区間で
は、連続音である。第1基準値522と第2基準値52
4とは、任意に設定することができる。
クの測定値に基づいて制御するようにしてもよい。例え
ば、根管長(切削工具17の先端17a)が基準位置5
02に達してとき、負荷トルクの測定値が区間532に
あるとき、負荷トルクの測定値が区間534にあるとき
のいずれかのときに、回転を停止したり、反転したり、
回転を遅くしたり、両方向の回転を繰り返したりするよ
うにしてもよい。
りに、あるいはそれらと適宜に組み合わせて、例えば術
者に触れるバイブレータにより、振動を介して根管長や
負荷トルクについての情報を伝えるようにしてもよい。
目を患者の口腔部から移動させることなく治療できるの
で、効率的かつ精密な治療が行える。
工具の回転数を制御するようにしてもよい。この場合、
負荷トルクが所定値を越えた場合、一定の回転数に一律
に下げるのではなく、負荷トルクの大きさに応じた回転
数に下げる。例えば、検出した負荷トルクが大きいほ
ど、回転数が小さくなるようにする。負荷トルクが所定
値以下となれば、回転数は元のように制御する。
の回路図である。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 切削工具を駆動する駆動手段と、 根管長を測定する根管長測定手段と、 上記根管長測定手段による上記根管長の測定値に応じて
上記切削工具の駆動力が変化するように、上記駆動手段
を制御する制御手段とを備え、 上記制御手段は、回転数制御手段を含み、該回転数制御
手段は、上記根管長測定手段による上記根管長の測定値
に応じて、上記切削工具の回転数が、基準回転数から、
予め設定された設定回転数になるように、上記駆動手段
を制御することを特徴とする、歯科用診療装置。 - 【請求項2】 上記回転数制御手段は、上記根管長測定
手段による上記根管長の測定値に応じて、上記切削工具
の回転数が、基準回転数から、予め設定された低減率で
変化するように、上記駆動手段を制御することを特徴と
する、請求項1記載の歯科用診療装置。 - 【請求項3】 上記基準回転数、上記設定回転数又は上
記低減率を予め設定又は変更するための設定手段を備え
たことを特徴とする、請求項1又は2記載の歯科用診療
装置。
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