JP2003199647A - スツール - Google Patents

スツール

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JP2003199647A
JP2003199647A JP2002119582A JP2002119582A JP2003199647A JP 2003199647 A JP2003199647 A JP 2003199647A JP 2002119582 A JP2002119582 A JP 2002119582A JP 2002119582 A JP2002119582 A JP 2002119582A JP 2003199647 A JP2003199647 A JP 2003199647A
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    • A47FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47CCHAIRS; SOFAS; BEDS
    • A47C9/00Stools for specified purposes
    • A47C9/06Wall stools ; Stools hingedly mounted against the wall

Landscapes

  • Special Chairs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 折り畳み姿勢の奥行き寸法を小さくすること
を可能とした折り畳み式のスツールを提供する。 【解決手段】 座部材1の左右両側に備えたアーム部材
6に対して、座部材1の前部側の支持脚体19を、支持
姿勢Cとアーム部材側への収納姿勢Dとに切り換え可能
に枢支連結し、収納姿勢Dにおいて、脚体19を座部材
1の前面部とほゞ面一または凹入するように構成する一
方、座部材1の使用姿勢Bへの切り換えに連動して脚体
19を支持姿勢Cに且つ座部材1の折り畳み姿勢Aへの
切り換えに連動して脚体19を収納姿勢Dに切り換える
連動機構と、折り畳み姿勢Aにある座部材1の姿勢保持
手段25とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、座部材を縦壁面側
に折り畳み可能に構成したスツールに関し、具体的に
は、縦壁面に装着されるベースに、座部材をほゞ水平の
使用姿勢と縦壁面側への折り畳み姿勢とに切り換え可能
に枢着してなるスツールに関する。
【0002】
【従来の技術】例えばマンションなどの集合住宅の玄関
では、床レベルよりも僅かに高い状態で、玄関の踏み込
み部分と廊下とが框材で仕切られているのが一般的であ
る。
【0003】このため、特にお年寄りや肢体の不自由な
方では、立ったままでの履物の脱ぎ履きなどの動作が困
難であることから、玄関先にスツールを用意して、これ
に腰を掛けるようにしているが、不使用時には、スツー
ルが人の出入りや物の出し入れ等の邪魔になる点で問題
があった。
【0004】この問題を解決するために、座板を壁面側
に折り畳み可能に構成したスツールが提案されるに至っ
ている(例えば特開2000−60674号)。
【0005】このスツールは、図19(A),(B)に
示すように、平行な一対の縦柱部51,51を有する枠
体52と、一対の縦柱部51,51間に一端側を枢支連
結し、上下方向に回動自在とした座板53と、座板53
の裏面側且つ回動自由端側に上端部分を枢支連結した一
対の脚部材54,54と、一端側を枠体52側に枢支連
結し、他端側を一対の脚部材54,54に枢支連結し、
座板53と常時平行を維持する一対の横桟部材55とか
らなり、不使用時には、座板53を壁面側に折り畳むこ
とができるように構成されている。
【0006】このように構成されたスツールによれば、
不使用時には、座板53を折り畳み姿勢にしておくこと
で、スツールが例えば人の出入り等にとって余り邪魔に
はならず、必要に応じて座板53を使用姿勢に切り換え
ることで、スツールを例えば玄関先に備えた場合は、履
物の脱ぎ履きを安全かつ楽に行うことができるのであ
り、その他、病院のベッド際の縦壁面に備えた場合は、
お見舞いの方に腰を掛けてもらうことができ、また、電
話の設置場所に備えておけば、楽な姿勢で対話をするこ
とができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かゝる
構成のスツールでは、座板53を壁面側に折り畳んだ状
態で、この座板53に脚部材54,54を重ね合わせる
構成をとっていることから、座板53を壁面側に折り畳
んだ際のスツールの奥行き寸法が大きくなり、このた
め、スツールを例えばリフォームなどで壁面に後付けし
た際には、不使用時におけるスツールの壁面からの出っ
張り寸法が大きくなって、邪魔になるだけでなく、見栄
えも悪くなる点で問題があった。
【0008】一方、新築の際にスツールを壁面内に納め
る所謂ビルトインタイプに構成する場合は、上記の不都
合が解消されるものの、壁面にスツール埋め込みの深い
凹部を形成する必要があって、その分の補強工事が余儀
なくされるのであった。
【0009】本発明は、かゝる実情に鑑みてなされたも
のであって、合理的な改良技術によって、折り畳み姿勢
におけるスツールの奥行き寸法を小さくし、上記の不都
合を一挙に解消することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、座部材を使用姿勢と折り畳み姿勢とに
切り換え可能に備えてなるスツールにおいて、座部材の
左右両側に備えたアーム部材に対して、座部材の前部側
を支持するための支持脚体を、座部材の支持姿勢とアー
ム部材側への収納姿勢とに切り換え可能に枢支連結し、
かつ、アーム部材への収納姿勢において、この脚体を座
部材の前面部とほゞ面一または凹入するように構成する
一方、座部材の使用姿勢への切り換えに連動して脚体を
支持姿勢に且つ座部材の折り畳み姿勢への切り換えに連
動して脚体を収納姿勢に切り換える連動機構と、折り畳
み姿勢にある座部材の姿勢保持手段とを備えてなる点に
特徴がある(請求項1)。
【0011】上記の特徴的な構成によれば、座部材を使
用姿勢と折り畳み姿勢とに切り換えるワンタッチの操作
で、脚体が支持姿勢と収納姿勢とに切り換えられるので
あり、かつ、折り畳み姿勢に切り換えられた座部材は、
その折り畳み姿勢が姿勢保持手段によって保持されるこ
とになる。
【0012】そして、脚体が収納姿勢に切り換えられた
状態では、この脚体が座部材の前面部とほゞ面一または
凹入することから、図19(A),(B)に示した従来
に提案のスツールに比較して、折り畳み姿勢にあるスツ
ールの厚み寸法が極端に薄くなるのであって、例えばス
ツールをリフォームなどで縦壁面に後付けした際であっ
ても、不使用時におけるスツールの壁面からの出っ張り
寸法が小さくなることから、スツールが人の出入り等に
とって何ら邪魔にはならず、かつ、見栄えも良くなるの
であり、或いは、スツールを所謂ビルトインタイプに構
成する場合であっても、これの設置のために、壁面に深
い凹部を形成する必要がなくなるのである。
【0013】上記の連動機構の一例として、一端側に脚
体を枢着するためのスライド部材を、アーム部材の長手
方向に沿って移動可能に設けると共に、座部材を吊り下
げ保持するための第1リンクを、スライド部材の他端側
とベースとにわたって枢支連結し、かつ、脚体を垂直の
垂下姿勢に規制する第2リンクを、脚体とスライド部材
の中間部とにわたって枢支連結し、更に、座部材を使用
姿勢に切り換えた状態で、スライド部材の縦壁面側への
移動を規制する移動規制部材をアーム部材に備えること
で構成される(請求項2)。
【0014】上記の構成によれば、スライド部材の他端
側とベースとにわたって、座部材を吊り下げ保持するた
めの第1リンクを枢支連結していることから、座部材を
使用姿勢に切り換えると、これに伴って、スライド部材
が引っ張られるようにして縦壁面側へとスライドする。
【0015】そして、脚体とアーム部材とにわたって第
2リンクを枢支連結していることから、スライド部材の
縦壁面側へのスライドに伴って、このスライド部材の一
端側に枢着されている脚体は、垂直の垂下姿勢を維持し
たままで、座部材の左右両側のアーム部材から抜け出
し、その下端が床面などに着地して、座部材の前部側を
支持するのであり、更に、座部材が使用姿勢に切り換わ
った状態では、スライド部材の縦壁面側への移動が規制
されることで、座部材は、その後部側が第1リンクによ
って吊り下げ保持されることとなる。
【0016】即ち、使用姿勢に切り換えられた座部材
は、その後端部がベースによって枢着保持されることに
加えて、その後部側が第1リンクによって吊り下げ保持
され、更に、前部側が脚体によって支持されるのであっ
て、かゝる構成のスツールによれば、その使用姿勢が鉛
直の荷重に対して強固な構造体によって維持されること
になる。
【0017】一方、座部材を折り畳み姿勢に切り換える
と、今度は、スライド部材が逆方向にスライドするので
あって、これによって脚体は、垂直の垂下姿勢を維持し
て、座部材の左右両側のアーム部材側に移行し、最終的
には、脚体が座部材の前面部とほゞ面一になり、かつ、
この座部材の折り畳み姿勢が姿勢保持手段によって保持
されることになる。
【0018】別の観点から、上記の連動機構として、ベ
ースの上部側と支持脚体の上下の中間部位に第1及び第
2のアームを枢着すると共に、アーム部材に対してベー
スと支持脚体との枢支軸芯間の中央位置にアームを揺動
可能に枢着し、この揺動アームの枢着軸芯を中心にして
振り分け位置に第1及び第2のアームを枢着すると共
に、第1及び第2アームのそれぞれの枢着軸芯間の寸法
と、揺動アームの枢着軸芯に対する第1及び第2アーム
の枢着軸芯間の寸法とを、それぞれの軸芯を水平方向に
向けてほゞ一致させることによっても構成される(請求
項3)。
【0019】上記の構成からなる連動機構においては、
アーム部材に枢着の揺動アームに、それぞれの枢着軸芯
間の寸法をほゞ同じにして第1及び第2アームを枢着し
たことから、座部材を折り畳み姿勢に切り換えた状態で
は、揺動アームに対して第1及び第2のアームが互いに
重なり合って、アーム部材側に収納されることになる。
【0020】そして、第1アームがベースに固定的に枢
着されて、この第1アームに揺動アームの一端側が枢着
され、更に、この揺動アームの他端側に第2アームが枢
着されて、この第2アームが支持脚体に枢着されている
ので、座部材を使用姿勢に切り換えると、これに伴って
揺動アームが座部材と同方向に揺動すると共に、この揺
動に伴って第2アームが支持脚体を外方に押し出すよう
に機能することから、かつ、この間に座部材の揺動を伴
うことで、支持脚体は、垂直の垂下姿勢を維持したまま
で、その下端が床面などに着地するようになる。
【0021】即ち、使用姿勢に切り換えられた座部材
は、その後端部がベースによって枢着保持される一方、
前部側が常に鉛直な姿勢を保持する脚体によって支持さ
れるのであって、かゝる構成のスツールによっても、そ
の使用姿勢が鉛直の荷重に対して強固な構造体によって
維持されることに変わりないのである。
【0022】ところで、座部材は、これが使用姿勢に近
づけば近づくほどに回倒モーメントが大きくなることか
ら、不用意に座部材を引き出すと、座部材が一気に使用
姿勢に切り換わるようになり、このことは逆に、非力な
人の場合は、座部材を折り畳み姿勢に切り換えることが
困難になることに繋がることであって、この不都合を解
消する上で、座部材に折り畳み方向への付勢力を付与さ
せる付勢手段を備えることことが望ましい(請求項
4)。
【0023】また、座部材の姿勢切り換えの途中の範囲
において、この座部材を回動させるモーメントを大きく
するための付勢力の付与手段を備えることも、座部材の
使用姿勢への一気の切り換わりを抑止させる上で好まし
い(請求項5)。
【0024】座部材の姿勢切り換えが完了したことを、
切り換え操作する人に実感させたいならば、座部材の姿
勢切り換え完了の際に、この座部材に振動を与える振動
付与手段を、上記の付勢力の付与手段に備えさせればよ
く、この際、座部材の折り畳み姿勢を保持させる姿勢保
持手段を、この振動付与手段によって構成することが可
能である(請求項6)。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は例えば玄関先の縦壁部に後
付けで備えたスツールを示しており、この図1では、ス
ツールの座部材1を縦壁面S側に折り畳んだ姿勢Aを示
している。そして、図2はスツールの座部材1をほゞ水
平の使用姿勢Bに切り換えた状態を示している。
【0026】これらの図において、図中の2は、縦壁面
Sに装着される例えば鋼板製のベースで、図3,4及び
図6に示すように、座部材1の厚み寸法程度の側板3,
3と、この側板3,3間に納まる高さ寸法程度の一対二
組のブラケット4,4とを備えており、更に、側板3,
3の内方の下部側に、この側板3,3に相対峙させて、
第2のブラケット5,5が設けられている。
【0027】6,6は座部材1の左右両側に備えたアー
ム部材で、図3〜図8に示すように、例えば鋼板の左右
両側を下部側開放の状態でコの字状に折り曲げて、座面
板7の両側にアーム部材6,6を形成しており、更に、
アーム部材6,6の先端部にわたって縁部材8を備え
て、これらの部材6,6,8によって囲まれた座面板7
の上部に、例えば合成樹脂製のシート部材9を配置し
て、座部材1を構成しているのである。
【0028】この座部材1に備えた左右一対のアーム部
材6の後端部を、ベース2の側板3とこれに相対峙する
第2のブラケット5間に挿入し、これら三者6,3,5
にわたって、軸芯を左右の水平方向に向ける状態で支軸
10を挿通して、ベース2に対して座部材1を、ほゞ水
平の使用姿勢Bと縦壁面S側への折り畳み姿勢Aとに切
り換え可能に枢着している。
【0029】図3〜図6において、図中の11は、座部
材1に折り畳み方向への付勢力を付与させるための付勢
手段で、上記の支軸10にコイルスプリング12を保持
させて、このスプリング12の一端側を折り曲げて、こ
れをベース2に当接させる一方、スプリング12の他端
側を屈曲させて、この屈曲部aをアーム部材6に備えた
受け座13に係止保持させてなる。
【0030】図3〜図8において、図中の14,14及
び15,15は断面形状がコの字状のガイド部材であっ
て、コの字状の開口部を相対峙させる状態で、アーム部
材6,6の上面板6aの下面部に固着(例えばビス止め
や溶接などによるが、その固着の手段は省略してい
る。)されており、それぞれアーム部材6,6の長手方
向に沿うガイド溝bが縦面部に形成されている。
【0031】16はスライド部材で、それぞれのガイド
部材14,14、15,15のガイド溝b,bにわたる
支軸17,18を備えて、アーム部材6の長手方向に沿
って移動可能な状態で、ガイド部材14,14、15,
15ひいてはアーム部材6,6に保持されている。
【0032】19は座部材1の前部側を支持するための
支持脚体であって、アーム部材6,6の側面板6b,6
bとガイド部材14,14、15,15との間に入り込
む側面板19a,19aを備えており、この側面板19
a,19a間の面板19bの上部側を切り欠いて、この
切り欠き両側の側面板19a,19aを、前部側ガイド
部材14,14のガイド溝b,bにわたる支軸17、即
ち、スライド部材16の一端側に備えた支軸17の両側
に枢支保持させて、この脚体19をアーム部材6の幅内
に納まり得るように構成している。
【0033】20は座部材1を吊り下げ保持するための
第1リンクで、後部側ガイド部材15,15のガイド溝
b,bにわたる支軸18、即ち、スライド部材16の他
端側に備えた支軸18と、ベース2のブラケット4,4
に備えた支軸21とにわたって枢支連結されている。
【0034】22は脚体19を垂直の垂下姿勢に規制す
る第2リンクで、脚体19の面板19bの内面部にブラ
ケット23を設けて、このブラケット23に備えた支軸
24と、後部側ガイド部材15,15の前端部にわたっ
て備えた支軸25とにわたって枢支連結されている。
【0035】上記の支軸25は、座部材1を使用姿勢B
に切り換えた状態で、スライド部材16に形成した長孔
26の端部に当接する位置に設けられていて、スライド
部材16の縦壁面S側への移動を規制する移動規制部材
を兼ねている。
【0036】この移動規制部材を兼用する支軸25は、
脚体19の外側への拡がりを防止して、座部材1の使用
姿勢Bを確定させるためのものであって、図4に仮想線
で示すように、別の部材による移動規制部材25aを、
スライド部材16の縦壁面S側の端部に当接する位置に
設けてもよいのである。
【0037】図1及び図2に戻って、図中の27は脚体
19,19の下端部にわたる連結部材、28は座部材1
に備えた縁部材8に形成の把手で、座部材1の姿勢切り
換えの際に用いられる。
【0038】尚、図2〜図4に示すように、アーム部材
6,6の上面板6aには、座部材1を折り畳み姿勢Aに
切り換えた状態で、ベース2側のブラケット4と第1リ
ンク20とをアーム部材6の内部に納めるためのT字状
の開口部29が形成されている。
【0039】次に、図3〜図8において、図中の30,
31は、座部材1の姿勢切り換えの途中の範囲におい
て、この座部材1を回動させるモーメントを大きくする
ための付勢力の付与手段で、ガイド部材14,14、1
5,15に形成のガイド溝b,bを支軸17,18が移
行する間に、この支軸17,18にスライド抵抗を付与
させることで構成されている。
【0040】具体的には、ガイド溝b,bの長さ範囲に
わたる板ばね部材32を折り曲げ加工して、ガイド部材
14,14、15,15の上面板dに対する固着用の面
部eと、この固着用面部eの一方から斜めに垂下して持
ち上がる山形面部fと、固着用面部eの他方から斜めに
垂下する斜面部hと、この斜面部hに連なる支軸の係合
凹部iとを形成し、このうちの山形面部fと斜面部hお
よび凹部iをガイド溝b,bに入り込ませる状態で、固
着用の面部eを上面板dに固着(例えばビス止めや溶接
などによるが、その固着の手段は省略している。)して
いる。
【0041】この板ばね部材32の固着に際して、図4
に示すように、座部材1を使用姿勢Bに切り換えた状態
で、支軸17に凹部iが弾性的に係合するように、か
つ、図5に示すように、座部材1を折り畳み姿勢Aに切
り換えた状態で、支軸18が凹部iに弾性的係合するよ
うに、板ばね部材32の取り付けの方向性を定めている
のである。
【0042】上記の構成からなるスツールによれば、図
5に示すように、座部材1が折り畳み姿勢Aにある状態
では、支軸18に凹部iが弾性的に係合していることか
ら、座部材1のガタツキを防止した状態で、この座部材
1の折り畳み姿勢Aが弾性的にロックされるのであっ
て、この支軸18と凹部iとによって、折り畳み姿勢A
にある座部材1の姿勢保持手段33Aが構成されること
になる。
【0043】折り畳み姿勢Aにある座部材1を使用姿勢
Bに切り換えるには、この座部材1の把手28に指を差
し込んで、図9に示すように、座部材1を手前に引き出
すのであり、この際、姿勢切り換えの初期に支軸18が
凹部iから抜け出すことで、座部材1を引き出す動作が
一瞬軽くなるのであって、その際の感覚が手に伝わるこ
とで、姿勢保持手段33Aによる弾性的なロックが解除
されたことを感覚的に知ることができる。
【0044】これに続いての使用姿勢Bへの切り換え操
作では、スライド部材16の他端側とベース2とにわた
って、座部材1を吊り下げ保持するための第1リンク2
0を枢支連結していることから、座部材1の使用姿勢B
への切り換えに伴って、スライド部材16は引っ張られ
るようにして縦壁面S側へとスライドする。
【0045】そして、脚体19とアーム部材6とにわた
って第2リンク22を枢支連結していることから、スラ
イド部材16の縦壁面S側へのスライドに伴って、この
スライド部材16の一端側に枢着されている脚体19
は、垂直の垂下姿勢を維持したままで、座部材1の左右
両側のアーム部材6から抜け出し、座部材1が使用姿勢
Bに切り換えられた時点で、脚体19の下端が床面など
に着地して、座部材1の前部側を支持するようになる。
【0046】座部材1が使用姿勢Bに切り換わった状態
では、図4に示すように、スライド部材16の縦壁面S
側への移動が、支軸25または移動規制部材25aによ
って規制されて、脚体19の外側への拡がりが防止され
ることで、座部材1は、その使用姿勢Bが確定されるの
であり、かつ、座部材1は、その後端部がベース2に枢
着された状態で、後部側が第1リンク20によって吊り
下げ保持されることとなる。
【0047】即ち、使用姿勢Bに切り換えられた座部材
1は、その後端部がベース2によって枢着保持されるこ
とに加えて、その後部側が第1リンク20によって吊り
下げ保持されるのであり、更に、前部側が脚体19によ
って支持されるのであって、かゝる構成のスツールによ
れば、その使用姿勢Bが鉛直の荷重に対して強固な構造
体によって維持されることになる。
【0048】この座部材1の使用姿勢Bへの切り換えの
途中の範囲では、スライド部材16のスライドに伴っ
て、脚体19側の支軸17と第1リンク20側の支軸1
8とが山形面部f,fを通過することで、支軸17,1
8にはスライド抵抗がかゝり、この間、座部材1を回動
させるモーメントが大きくなり、続いて座部材1が使用
姿勢Bに切り換わる直前の時点で、脚体19側の支軸1
7が斜面部hに差しかかり、座部材1が使用姿勢Bに切
り換えられた時点で、凹部iが弾みをもって支軸17に
係合することになる。
【0049】一方、上記の構成によるスツールには、座
部材1に折り畳み方向への付勢力を付与させるための付
勢手段11を備えていることから、座部材1を使用姿勢
Bに切り換えれば切り換えるほどに、座部材1には、折
り畳み方向への持ち上げ付勢力が順次大きくなって付与
されることになる。
【0050】ここで、上記の付勢力の付与手段30,3
1と付勢手段11とを備えていない場合は、折り畳み姿
勢Aにある座部材1を使用姿勢Bに切り換えると、その
切り換え初期の段階では、座部材1が立ち姿勢の状態に
近いことから、自重を基にしての座部材1自体の回倒方
向のモーメントは小さいのであるが、回倒角度が大きく
なるほどに、回倒モーメントが大きくなることから、不
用意に座部材1を引き出すと、座部材1が一気に使用姿
勢Bに切り換わることとなる。
【0051】このことから、座部材1自体の回倒方向の
モーメントを小さくさせるように、付勢力の付与手段3
0,31と付勢手段11を備えて、座部材1の一気の使
用姿勢Bへの切り換わりを防止させるようにしているの
である。
【0052】戻って、座部材1が使用姿勢Bに切り換わ
った際には、これと同時に凹部iが脚体19側の支軸1
7に弾みを持って係合することから、座部材1はガタツ
キが防止された状態で、その使用姿勢Bが弾性的にロッ
クされるのであって、この支軸17と凹部iとによっ
て、使用姿勢Bにある座部材1の姿勢保持手段33Bが
構成されることになる。
【0053】これに加えて、凹部iが弾みをもって支軸
17に係合することで、座部材1には振動が付与される
のであって、その際の振動が手に伝わることで、使用姿
勢Bに切り換えられた座部材1が、姿勢保持手段33B
によって弾性的にロックされたことを感覚的に知ること
ができる。
【0054】この振動による感覚的なロックの検知は、
座部材1を折り畳み姿勢Aに切り換えた際の、支軸18
への凹部iの弾性的な係合によっても同様に現出される
ことであって、付勢力の付与手段30,31の凹部iと
支軸17,18とが、座部材1の姿勢保持手段33A,
33Bを構成すると同時に、これらは座部材1の姿勢切
り換え完了の際に、この座部材1に振動を与える振動付
与手段34A,34Bをも構成するのである。
【0055】次に、使用姿勢Bにある座部材1を折り畳
み姿勢Aに切り換えるには、把手28または座部材1の
前縁部に手を掛けて、座部材1を持ち上げるのであり、
すると今度は、スライド部材16が逆方向にスライドす
るのであって、このスライドに伴って支軸17が凹部i
から抜け出すことで、座部材1の持ち上げ動作が一瞬軽
くなるのであり、これによって姿勢保持手段33Bによ
る弾性的なロックが解除されたことを感覚的に知ること
ができる。
【0056】そして、続いての座部材1の持ち上げに伴
って、脚体19は垂直の垂下姿勢を維持したままで、座
部材1の左右両側のアーム部材6側に移行するのであっ
て、最終的には、脚体19が座部材1の前面部とほゞ面
一になるように、脚体19がアーム部材6,6に納まる
ことで、座部材1の折り畳み姿勢Aへの切り換えを完了
するのである。
【0057】この座部材1の折り畳み姿勢Aは、姿勢保
持手段33Aによって保持されるのであり、この際、凹
部iが弾みをもって支軸18に係合することで、姿勢保
持手段33Aによる座部材1の弾性的なロックを感覚的
に知ることができる。
【0058】この間、支軸17,18は、付勢力の付与
手段30,31によるスライド抵抗を受けるものの、座
部材1には、付勢手段11による折り畳み方向への付勢
力が付与されることから、軽い力で座部材1を折り畳み
姿勢Aに切り換えることができるのである。
【0059】ここで、スライド部材16と第1及び第2
のリンク20,22と移動規制部材25(または25
a)とによって、座部材1の使用姿勢Bへの切り換えに
連動して脚体19を支持姿勢Cに且つ座部材1の折り畳
み姿勢Aへの切り換えに連動して脚体19を収納姿勢D
に切り換える連動機構を構成しているのであり、この
際、脚体19のアーム部材6への収納姿勢Dにおいて、
脚体19が座部材1の前面部とほゞ面一になるように構
成しているが、脚体19の収納姿勢Dで、脚体19を座
部材1の前面部よりも凹入させるように構成してもよい
のである。
【0060】尚、上記の実施の形態では、座部材1の前
部側の支持脚体19をアーム部材6の幅内に納めるよう
に構成しているが、図10(ガイド部材14,14、1
5,15やスライド部材16などの図示を省略してい
る。)に示すように、脚体19を収納姿勢Dに切り換え
た状態で、この脚体19の外側の側面板19aを、アー
ム部材6の外側の側面板6bに相対峙させるように構成
してもよく、この場合、座部材1の折り畳み姿勢Aにお
いて、アーム部材6の外側の側面板6bのエッジcが脚
体19によって覆われる利点がある。
【0061】次に、別の実施の形態によるスツールを、
図11〜図17に基づいて説明する。図11は例えば玄
関先の縦壁部に後付けで備えたスツールを示しており、
この図1では、スツールの座部材1を縦壁面S側に折り
畳んだ姿勢Aを示している。そして、図12はスツール
の座部材1をほゞ水平の使用姿勢Bに切り換えた状態を
示している。
【0062】図12において、図中の2は、縦壁面Sに
装着されるベースであって、このベース2は、左右一対
の例えば鋼板製のベース部材41,41にわたって背凭
れ部材42を連結してなり、ベース部材41と背凭れ部
材42との連結部には、縦壁面Sに対するスツール止着
用のネジ孔jが形成されている。
【0063】ベース部材41には、図14及び図16に
示すように、その下部側に左右で一対のブラケット4
3,43が、かつ、上部側には1個のブラケット44
が、それぞれ縦壁面Sに対して鉛直になるように折り曲
げ連設されている。
【0064】図12に戻って、図中の6,6は座部材1
の左右両側に備えたアーム部材で、図14及び図16に
も示すように、例えば鋼板の左右両側を下部側開放の状
態でコの字状に折り曲げて、座面板7の両側にアーム部
材6,6を形成しており、そして、アーム部材6,6の
先端部にわたって縁部材8を備えて、これらの部材6,
6,8によって囲まれた座面板7の上部に、例えば合成
樹脂製のシート部材9を配置して、座部材1を構成して
いるのである。
【0065】この座部材1に備えた左右一対のアーム部
材6の後端部を、アーム部材6の下部側のブラケット4
3,43間に挿入し、これら三者43,6,43にわた
って、軸芯を左右の水平方向に向ける状態で支軸45を
挿通して、ベース2に対して座部材1を、ほゞ水平の使
用姿勢Bと縦壁面S側への折り畳み姿勢Aとに切り換え
可能に構成しているのである。
【0066】次に、図中の19,19は、座部材1の前
部側を支持するための支持脚体であって、図13〜図1
6にも示すように、アーム部材6,6の側面板6b,6
bに相対峙する側面板19a,19aを備えており、こ
の側面板19a,19a間の面板19bの上部側を切り
欠いて、この切り欠き両側の側面板19a,19aを、
アーム部材6,6の先端側の側面板6b,6bに当て付
け、具体的には、脚体19の外側の側面板19aを、ア
ーム部材6の外側の側面板6bに相対峙させるように当
て付け、かつ、これらにわたって軸芯を左右の水平方向
に向ける状態で支軸46を挿通して、脚体19をアーム
部材6側に折り畳み可能に構成しているのである。
【0067】27は脚体19,19の下端部にわたる連
結部材、28は座部材1に備えた縁部材8に形成の把手
で、座部材1の姿勢切り換えの際に用いられる。47は
ゴム製の接地部材である。
【0068】これまでの構成は、図1〜図9に示したス
ツールの構成と何ら変わりはないのであり、この別の実
施の形態では、座部材1の使用姿勢(図12を参照)B
への切り換えに連動して脚体19を支持姿勢Cに且つ座
部材1の折り畳み姿勢(図11を参照)Aへの切り換え
に連動して脚体19を収納姿勢Dに切り換える連動機構
を次のように構成している。
【0069】即ち、連動機構を示す図13〜図17にお
いて、図中の48はベース部材41の上部側のブラケッ
ト44に支軸49を介して枢着された第1アーム、50
は脚体19の上下の中間部位に設けられた軸支部材で、
この軸支部材50に備えた支軸51に第2アーム52が
枢着されている。
【0070】53はアーム部材6に枢着された揺動アー
ムで、具体的には、ベース部材41に対するアーム部材
6の枢着用の支軸45と、アーム部材6に対する脚体1
9の枢着用の支軸46の、それぞれの枢支軸芯P1,P
2間の中央位置に、支軸54を介して枢着されている。
【0071】そして、この揺動アーム53に対して、こ
れの枢着軸芯Pを中心にして振り分け位置に、それぞれ
支軸55,56を介して上記の第1及び第2のアーム4
8,52を枢着しており、この際、揺動アーム53の一
端側をアーム部材6の上方に突出させるために、アーム
部材6の上面板6aに開口部58を形成している。
【0072】ここで、第1アーム48の枢着軸芯P3,
P5間の寸法と、第2アーム52の枢着軸芯P4,P6
間の寸法と、揺動アーム53の枢着軸芯Pに対する第1
及び第2アーム48,52の枢着軸芯P5,P、P,P
4間の寸法を、それぞれの軸芯P〜P6を左右の水平方
向に向けてほゞ一致させているのである。
【0073】かゝる構成の連動機構を備えたスツールに
おいて、座部材1の前部側に対する支持脚体19の枢着
支軸46と揺動アーム53に対する第2アーム52の枢
着支軸56とにわたって、引っ張りスプリング57を掛
け渡して、支持脚体19に畳み方向への付勢力を付与さ
せるさせるようにしている。
【0074】この支持脚体19に対する付勢力の付与
は、延いては、座部材1に折り畳み方向への付勢力を付
与させることでもあり、更には、この引っ張りスプリン
グ57は、座部材1を使用姿勢Bに切り換える際の回動
モーメントを大きくさせる機能をも発揮するものであっ
て、この引っ張りスプリング57は、座部材1に折り畳
み方向への付勢力を付与させるための付勢手段11と、
座部材1を使用姿勢Bに切り換える際の回動モーメント
を大きくさせる付勢力の付与手段30とを構成するので
あり、更には、各部の枢着部におけるガタツキも防止す
るのである。
【0075】また、このスツールには、座部材1の折り
畳み姿勢Aを弾性的にロックするための第1及び第2の
ロック手段59,60と、更にマグネット式のロック手
段61とが設けられており、これらのロック手段59〜
61は、折り畳み姿勢Aにある座部材1の姿勢保持手段
33を構成するものである。
【0076】第1のロック手段59は、上部側のブラケ
ット44に枢着した支軸49を弾性的に挟着するよう
に、板ばね部材をコの字状に折り曲げ加工してなるもの
で、アーム部材6に対する揺動アーム53の枢着支軸5
4の装着部に設けられており、座部材1を折り畳み姿勢
Aに切り換えた際に、支軸49を弾性的にキャッチする
ように構成されている。
【0077】第2のロック手段60は、揺動アーム53
に備えた例えば2個の球体62,62と、アーム部材6
側に備えた球体受け具63とからなる。そして、球体受
け具63は、上記2個の球体62,62の受け孔m,m
を形成した板ばね部材64を、これの厚み方向の弾性変
形を可能にする状態でブラケット65に固着してなるも
ので、この球体受け具63をアーム部材6に取り付け
て、座部材1を折り畳み姿勢Aに切り換えた際に、2個
の球体62,62が球体受け孔m,mに弾性的に嵌入す
るように構成されているのである。
【0078】マグネット式のロック手段61は、ブラケ
ット66に対してガタツキを有せしめるように、このブ
ラケット66に板状のマグネット67をルーズに保持さ
せてなり、このロック手段61を支持脚体19に備え
て、座部材1を折り畳み姿勢Aに切り換えた際に、マグ
ネット67がアーム部材6に磁気挟着するように構成し
ている。
【0079】上記の構成による連動機構を備えたスツー
ルによれば、アーム部材6に枢着の揺動アーム53に、
それぞれの枢着軸芯P3,P5、P4,P6、P5,
P、P,P4間の寸法をほゞ同じにして、第1及び第2
アーム48,52を枢着したことから、座部材1を折り
畳み姿勢Aに切り換えた状態では、揺動アーム53に対
して第1及び第2のアーム48,52が互いに重なり合
って、アーム部材6側に収納されるようになる。
【0080】折り畳み姿勢Aにある座部材1の使用姿勢
Bへの切り換えに際しては、座部材1の把手28に指を
差し込んで、図17に示すように、座部材1を手前に引
き出すのであり、この引き出しの初期において、第1の
ロック手段59が支軸49から弾性的に外れることで、
また、第2のロック手段60の球体62,62が弾性的
に受け孔m,mから外れることで、更には、マグネット
式ロック手段61のマグネット67がアーム部材6から
外れることで、座部材1の引き出し動作が瞬時に軽くな
って、その際の感覚が手に伝わることで、座部材1のロ
ックが解除されたことを感覚的に知ることができる。
【0081】これに続いての使用姿勢Bへの切り換え操
作によって、揺動アーム53が座部材1と同方向に揺動
するのであり、この揺動に伴って第2アーム52が支持
脚体19を外方に押し出す一方、この間に座部材1の揺
動を伴うことで、支持脚体19は、垂直の垂下姿勢を維
持したままで、その下端のゴム製の接地部材47が床面
に着地するようになる。
【0082】このようにして座部材1が使用姿勢Bに切
り換えられた状態では、座部材1の後端部がベース2に
よって枢着保持される一方、座部材1の前部側が常に鉛
直な姿勢を保持する脚体によって支持されることから、
かゝる構成のスツールによれば、その使用姿勢Bが鉛直
の荷重に対して強固な構造体によって維持されることに
なる。
【0083】この座部材1の使用姿勢Bへの切り換えに
伴って、自重を基にしての座部材1の回倒方向のモーメ
ントが順次に大きくなるが、この一方、スプリング57
が緊張方向に引っ張られて、座部材には、これを収納姿
勢D側に戻そうとする付勢力が順次大きくなって付与さ
れることから、支持脚体19の接地部材47は、床面に
ソフトに着地するようになる。
【0084】座部材1の前縁側に手を掛けて、使用姿勢
Bにある座部材1を折り畳み姿勢Aに切り換えると、上
記とは逆の動作で支持脚体19がアーム部材6側に納ま
るのであり、この際、最終的には座部材1を縦壁面S側
に押しつけるのであって、これによって、第1のロック
手段59が支軸49を弾性的にキャッチし、かつ同時的
に、第2のロック手段60の球体62,62が弾性的に
受け孔m,mに嵌合するのであり、更には、マグネット
式ロック手段61のマグネット67が、弾みをもってア
ーム部材6に吸着されるのであって、座部材1がガタツ
キなく、確実にロックされたことを感覚的に知ることが
できる。
【0085】ここで、上記の実施の形態によるスツール
では、枢着支軸46,56にわたって引っ張りスプリン
グ57を掛け渡して、座部材1の使用姿勢Bへの切り換
えに際して、座部材1をゆっくりと動作させるように構
成しているが、これに加えて、またはスプリング57の
装着に代えて、図18に示すように、アーム部材6の枢
着支軸45に関連させて、一方向性の揺動ダンパー(例
えば不二精器株式会社製の型式FYN−N1シリーズの
製品)71を備えることも好適である。
【0086】この揺動ダンパー71は、110度程度に
わたって回転可能な回転軸72の一方向への回転終了の
直前で強いトルクを発生し、回転軸72の逆回転時に
は、非常に小さなトルクを発生するように設計されたも
のである。
【0087】この揺動ダンパー71を装備するに際して
は、揺動ダンパー71のケース73側の係止部材74を
係入するブラケット75をベース2側に固着し、具体的
には例えばベース部材41のブラケット43に固着し、
一方、揺動ダンパー71の回転軸72を係入するブラケ
ット76を座部材1側に固着するのである。
【0088】この際、座部材1の使用姿勢Bへの最終切
り換えの直前で直前で強いトルクが発生するように、揺
動ダンパー71の取り付け方向を設定し、更には、回転
軸72と支軸45の軸芯が互いに同芯上になるように配
置するのであって、これによって、座部材1の使用姿勢
Bへの切り換え時には、座部材1をゆっくりと動作させ
得ながらも、座部材1の折り畳み姿勢Aへの切り換えに
際しては、座部材1を軽い力で楽に折り畳み姿勢Aに切
り換えることができる。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、座部材の
前部側を支持するための支持脚体を、座部材の左右両側
のアーム部材に納めるようにして、座部材を折り畳み姿
勢に切り換えた状態で、この脚体を座部材の前面部とほ
ゞ面一または凹入させるように構成した点に特徴を有す
る。
【0090】かゝる構成のスツールによれば、従来の脚
部材を座板に重ね合わせる構成のスツールに比較して、
折り畳み姿勢にあるスツールの厚み寸法を極端に薄くす
ることができるのであって、例えばスツールをリフォー
ムなどで縦壁面に後付けした際であっても、不使用時に
おけるスツールの壁面からの出っ張り寸法が小さくなる
ことから、スツールが人の出入り等にとって何ら邪魔に
はならず、かつ、見栄えも良くなるのであり、或いは、
スツールを所謂ビルトインタイプに構成する場合であっ
ても、これの設置のために、壁面に深い凹部を形成する
必要がなくなったのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】縦壁面に備えた折り畳み姿勢にあるスツールの
斜視図である。
【図2】使用姿勢に切り換えた状態にあるスツールの斜
視図である。
【図3】アーム部材に納められた連動機構の透視図であ
る。
【図4】座部材を使用姿勢に切り換えた状態でのアーム
部材の縦断側面図である。
【図5】座部材を折り畳み姿勢に切り換えた状態でのア
ーム部材の縦断側面図である。
【図6】図4におけるX−X線方向の断面図である。
【図7】図4におけるY−Y線方向の断面図である。
【図8】図4におけるZ−Z線方向の断面図である。
【図9】座部材の姿勢切り換えの状況を示す説明図であ
る。
【図10】アーム部材に対する支持脚体の取り合いを示
す変形例の断面図である。
【図11】図11〜図17は別の実施の形態によるスツ
ールを示しており、図11はスツールの折り畳み姿勢を
示す斜視図である。
【図12】使用姿勢に切り換えた状態にあるスツールの
斜視図である。
【図13】座部材を折り畳み姿勢に切り換えた状態での
アーム部材の縦断側面図である。
【図14】アーム部材に納められた連動機構の透視図で
ある。
【図15】座部材を折り畳み姿勢に切り換えた状態での
連動機構を示す正面図である。
【図16】座部材を使用姿勢に切り換えた状態での連動
機構を示す正面図である。
【図17】座部材の姿勢切り換えの状況を示す説明図で
ある。
【図18】揺動ダンパーを備えた別の実施の形態による
要部の斜視図である。
【図19】(A)は使用姿勢にある従来例のスツールの
斜視図、(B)は折り畳み姿勢に切り換えた従来例のス
ツールの斜視図である。
【符号の説明】
1…座部材、2…ベース、6…アーム部材、11…付勢
手段、16…スライド部材、19…脚体、20…第1リ
ンク、22…第2リンク、25,25a…移動規制部
材、30,31…付勢力の付与手段、33,33A,3
3B…姿勢保持手段、34A,34B…振動付与手段、
48…第1アーム、52…第2アーム、52…揺動アー
ム、A…折り畳み姿勢、B…使用姿勢、C…支持姿勢、
D…収納姿勢、P〜P6…軸芯、S…縦壁面。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦壁面に装着されるベースに、座部材を
    ほゞ水平の使用姿勢と縦壁面側への折り畳み姿勢とに切
    り換え可能に枢着してなるスツールであって、座部材の
    左右両側に備えたアーム部材に対して、座部材の前部側
    を支持するための支持脚体を、座部材の支持姿勢とアー
    ム部材側への収納姿勢とに切り換え可能に枢支連結し、
    かつ、アーム部材側への収納姿勢において、この脚体を
    座部材の前面部とほゞ面一または凹入するように構成す
    る一方、座部材の使用姿勢への切り換えに連動して脚体
    を支持姿勢に且つ座部材の折り畳み姿勢への切り換えに
    連動して脚体を収納姿勢に切り換える連動機構と、折り
    畳み姿勢にある座部材の姿勢保持手段とを備えてなるこ
    とを特徴とするスツール。
  2. 【請求項2】 連動機構を構成するに、一端側に脚体を
    枢着するためのスライド部材を、アーム部材の長手方向
    に沿って移動可能に設けると共に、座部材を吊り下げ保
    持するための第1リンクを、スライド部材の他端側とベ
    ースとにわたって枢支連結し、かつ、脚体を垂直の垂下
    姿勢に規制する第2リンクを、脚体とスライド部材の中
    間部とにわたって枢支連結し、更に、座部材を使用姿勢
    に切り換えた状態で、スライド部材の縦壁面側への移動
    を規制する移動規制部材をアーム部材に備えてなること
    を特徴とする請求項1に記載されたスツール。
  3. 【請求項3】 連動機構を構成するに、ベースの上部側
    と支持脚体の上下の中間部位に第1及び第2のアームを
    枢着すると共に、アーム部材に対してベースと支持脚体
    との枢支軸芯間の中央位置にアームを揺動可能に枢着
    し、この揺動アームの枢着軸芯を中心にして振り分け位
    置に第1及び第2のアームを枢着すると共に、第1及び
    第2アームのそれぞれの枢着軸芯間の寸法と、揺動アー
    ムの枢着軸芯に対する第1及び第2アームの枢着軸芯間
    の寸法とを、それぞれの軸芯を水平方向に向けてほゞ一
    致させてなることを特徴とする請求項1に記載されたス
    ツール。
  4. 【請求項4】 座部材に折り畳み方向への付勢力を付与
    させるための付勢手段を備えてなる請求項1〜3のいず
    れかに記載されたスツール。
  5. 【請求項5】 座部材の姿勢切り換えの途中の範囲にお
    いて、この座部材を回動させるモーメントを大きくする
    ための付勢力の付与手段を備えてなる請求項1〜4のい
    ずれかに記載されたスツール。
  6. 【請求項6】 付勢力の付与手段が、座部材の姿勢切り
    換え完了の際に、この座部材に振動を与える振動付与手
    段を備え、かつ、この振動付与手段が座部材の折り畳み
    姿勢を保持する姿勢保持手段を構成してなる請求項5に
    記載されたスツール。
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