JP2003198312A - 圧電デバイスとその製造方法、及び圧電デバイスを利用した携帯電話装置ならびに圧電デバイスを利用した電子機器 - Google Patents

圧電デバイスとその製造方法、及び圧電デバイスを利用した携帯電話装置ならびに圧電デバイスを利用した電子機器

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JP2003198312A
JP2003198312A JP2001392615A JP2001392615A JP2003198312A JP 2003198312 A JP2003198312 A JP 2003198312A JP 2001392615 A JP2001392615 A JP 2001392615A JP 2001392615 A JP2001392615 A JP 2001392615A JP 2003198312 A JP2003198312 A JP 2003198312A
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piezoelectric vibrating
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JP2001392615A
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Takao Kuwabara
卓男 桑原
Hideki Koike
秀樹 小池
Kenichi Kasahara
賢一 笠原
Toshiaki Sato
敏章 佐藤
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】圧電デバイスの耐衝撃性を損なうことなく、圧
電振動片の接合強度を向上させ、引出し電極に対する導
通性を改善することができる圧電デバイスと、製造方
法、圧電デバイスを利用した携帯電話装置及び電子機器
を提供すること。 【解決手段】 圧電振動片32の一部を内部に支持固定
したパッケージ36に光透過性または不透過性の蓋体3
9を接合するようにした圧電デバイスであって、前記圧
電振動片が、その表面に形成された励振電極53と、そ
の端部に設けられ、前記励振電極と接続された引出し電
極52とを備えており、この引出し電極と、前記励振電
極の前記パッケージの内側底面に対向した面に形成され
る電極膜とが、クロムによる下地層54と、金貴金属層
55と、前記下地層と同じ金属による最表面層56とを
有していて、前記引出し電極52と、前記パッケージ内
側底面に設けた電極部31とが、シリコーン系の導電性
接着剤43により接合されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電振動片をパッ
ケージに内蔵した圧電デバイスとその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】HDD(ハード・ディスク・ドライ
ブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード等の
小型の情報機器や、携帯電話、自動車電話、またはペー
ジングシステム等の移動体通信機器において、近年、装
置の小型薄型化がめざましく、それらに用いられる圧電
デバイスも小型薄型化が要求されている。また、それと
ともに、装置の回路基板に表面実装が可能な表面実装タ
イプの圧電デバイスが求められている。図18及び図1
9は、このような圧電デバイスの構成例を示す概略図で
あり、図18は、圧電デバイスの構成を示す概略平面
図、図19は、図18の圧電デバイスのA−A線概略断
面図である。
【0003】図18及び図19において、従来の圧電デ
バイス1は、パッケージ6の内部に、圧電振動片2を収
容している。この圧電振動片2は、例えば水晶基板を利
用して形成されている。この圧電振動片2は、厚みの薄
い矩形状に形成された、所謂ATカット振動片が使用さ
れ、パッケージ6の電極部に対して、その基部11が固
定されていると共に、先端側4が自由端とされている。
この圧電振動片2の表面(図19の上面及び下面を含む
表面)には駆動用の金属電極として、励振電極5が形成
されており、また、圧電振動片2の左端部の幅方向両端
部には、上記励振電極5と接続された引出し電極12,
12が形成されている。
【0004】パッケージ6は、セラミック製の複数の基
板を積層して内側に所定の内部空間Sを形成するように
されている。この内部空間Sにおいて、パッケージ6の
内側の底部には、導電性の接着剤7,7を介して、上述
した引出し電極12,12が電極部3,3上に接合固定
されている。そして、パッケージ6の開放された上端に
は、低融点ガラス等のロウ材8を介して、ガラス等の光
を透過する材料,すなわち光透過性の材料で形成された
蓋体9が接合されることにより、封止されている。
【0005】圧電デバイス1は、以上のように構成され
ており、外部からの駆動電圧が、電極部3及び導電性接
着剤7を介して、励振電極5に伝えられると、励振電極
5からの電圧が圧電材料に伝えられることで、励振部が
所定の周波数で振動する。この振動周波数を外部に取り
出すことによって、所定の周波数の出力を得ることがで
きるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような圧電デバイ
ス1では、上述したように、圧電デバイス1のパッケー
ジ6内部に、導電性接着剤7を用いて圧電振動片2をマ
ウント作業と呼ばれる接合工程により行っているが、そ
の接合構造においては以下のような問題がある。図20
は、圧電振動片2に形成された電極の層構造を明らかに
するために、図19のBで示す領域を拡大して示してお
り、理解の便宜のため、電極の層構造を実際の厚みより
厚くして示している。
【0007】図において、圧電振動片2の基部11に
は、引出し電極12,12が形成されている。この引出
し電極12,12は、図9に示されているように、基部
11の左端部の幅方向の両側にそれぞれ設けられてお
り、図20に示すように、基部11の表裏に回りこんで
いると共に、上述した圧電振動片2の表面に形成された
励振電極5と電気的に接続するために一体に形成されて
いる。
【0008】この引出し電極12,12は、圧電振動片
2の基部11を構成する水晶材料の表面に、クロム(C
r)の下地層13を形成しその上に金(Au)14を被
覆して形成されている。同様に、励振電極5も、圧電振
動片2の基部11を構成する水晶材料の表面に、クロム
(Cr)の下地層13を形成しその上に金(Au)14
を被覆して形成されており、引出し電極12と励振電極
5は、製造工程において、同時に形成されている。
【0009】そして、圧電振動片2をパッケージ6内で
圧電振動片の一部を支持すると共に、パッケージ側の電
極部3と、圧電振動片2の基部11の引出し電極12,
12を電気的に固定するためには、上述した導電性接着
剤7が使用されている。ここで、導電性接着剤7は、接
合力を発揮する接着剤成分(バインダー)としての合成
樹脂剤に、導電性の粒子を含有させたもので、従来は、
特に、シリコーン系導電性接着剤が使用されていた。シ
リコーン系の導電性接着剤は、圧電振動片2のマウント
構造において、衝撃吸収能力が高く、パッケージ6の外
部から衝撃が加わった場合に、その衝撃を吸収して、圧
電振動片2側に伝えにくい性質を有している。これによ
り、外部からの衝撃により、圧電振動片2が破壊されに
くくなり、耐衝撃性を良好にする機能がある。
【0010】しかしながら、シリコーン系の導電性接着
剤は、金または金合金で形成した電極である圧電振動片
2の引出し電極12,12との導通性が悪く、そのた
め、圧電デバイス1のCI(クリスタルインピーダン
ス)値を増大させてしまうという問題があった。
【0011】本発明の目的は、圧電デバイスの耐衝撃性
を損なうことなく、圧電振動片の接合強度を向上させ、
引出し電極に対する導通性を改善することができる圧電
デバイスと、この圧電デバイスの製造方法及びこの圧電
デバイスを利用した携帯電話装置及び電子機器を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の目的は、請求項1
の発明によれば、圧電振動片の一部を支持固定して内部
に収容するようにしたパッケージに蓋体を接合するよう
にした圧電デバイスの製造方法であって、前記圧電振動
片の表面及び裏面の励振電極と、引出し電極とを形成す
べき領域に関して、先ずクロム(Cr)による下地層を
形成し、この下地層の表面側に、金(Au)または銀
(Ag)もしくはこれらの合金による貴金属層を形成
し、前記励振電極の前記蓋体と対向する面を除いて、前
記貴金属層の表面側に前記下地層と同じ金属による最表
面層を形成し、次いで、前記圧電振動片の前記引出し電
極と、前記パッケージ内側底面に設けた電極部とを、シ
リコーン系の導電性接着剤により接合固定する、圧電デ
バイスの製造方法により、達成される。
【0013】請求項1の構成によれば、引出し電極の下
地層は、その表面の貴金属層が圧電材料の表面に結合し
にくいことから、貴金属層を結合する上で必要である。
貴金属層の表面の最表面層は、圧電振動片の接合に用い
る前記シリコーン系導電性接着剤に対して、接着力を向
上させ、導通性を向上させるために必要である。請求項
1の発明では、これらの各層を形成する工程は、引出し
電極と、励振電極とで同時に行うことができる。つま
り、単に引出し電極だけでなく、前記励振電極の前記蓋
体と対向する面を除いて、励振電極にも、最表面層を同
時に形成することができる利点がある。電極を形成し、
周波数を調整した後で、圧電振動片に熱が作用すると、
2層(Cr−Au)構造の励振電極において、下地金属
のCrが拡散し、Au層表面に析出し電極膜の状態が変
化する。ここで、前記励振電極の前記蓋体と対向する面
を除いて、励振電極にも、最表面層を同時に形成する理
由は、電極膜の状態が変化すると、周波数変化の要因と
なることから、周波数調整後の周波数変動を極力抑制す
るため、予め電極最表面にCr層を形成し、CrがAu
表面に析出した状態を形成し、振動周波数が変化するこ
とを防止するためである。つまり、電極形成時に予め、
貴金属層の表面に、最表面層として、クロムを被覆して
おけば、周波数変動を防止することができる。一方、前
記励振電極の前記蓋体と対向する面にも、最表面層を形
成すると、例えば、透明に形成した蓋体を透過させてレ
ーザ光を照射することで、周波数調整を行う際の障害と
なることから、予め、励振電極の前記蓋体と対向する面
には最表面層を形成しないようにする。
【0014】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、前記圧電振動片をパッケージ内に固定した後、光透
過性の材料で形成した前記蓋体を前記パッケージに対し
て接合し、封止後において、前記蓋体を透過させて前記
圧電振動片の前記励振電極の一部にレーザ光を照射し
て、金属成分を蒸散させることにより質量削減方式によ
る周波数調整を行うことを特徴とする。請求項2の構成
によれば、上述したように、励振電極の前記蓋体と対向
する面には最表面層を形成しないようにしているので、
支障なく励振電極をエッチングし、周波数調整を行うこ
とができる。
【0015】上述の目的は、請求項3の発明によれば、
圧電振動片の一部を支持固定して内部に収容するように
したパッケージに蓋体を接合するようにした圧電デバイ
スであって、前記圧電振動片が、その表面に形成された
励振電極と、その端部に設けられ、前記励振電極と接続
された引出し電極とを備えており、この引出し電極と、
前記励振電極の前記パッケージの内側底面に対向した面
に形成される電極膜とが、クロム(Cr)による下地層
と、この下地層の表面側に設けられる金(Au)または
銀(Ag)もしくはこれらの合金による貴金属層と、こ
の貴金属層の表面側に設けられる前記下地層と同じ金属
による最表面層とを有していて、前記引出し電極と、前
記パッケージ内側底面に設けた電極部とが、シリコーン
系の導電性接着剤により接合されている、圧電デバイス
により、達成される。
【0016】前記引出し電極の下地層は、その表面の貴
金属層が圧電材料の表面に結合しにくいことから、貴金
属層を結合する上で必要である。貴金属層の表面の最表
面層は、圧電振動片の接合に用いる前記シリコーン系導
電性接着剤に対して、接着力を向上させ、導通性を向上
させる。また、励振電極にも、最表面層を設けたので、
電極を形成した後で、圧電振動片に熱が作用し、励振電
極の表面にクロムの下地層成分が拡散,析出し、振動周
波数が変化することを防止することができる。つまり、
電極形成時に予め、貴金属層の表面に、最表面層とし
て、クロムを被覆しておけば、周波数変動を防止するこ
とができる。しかも、励振電極の前記蓋体と対向する面
には最表面層を形成しないようにすることで、前記圧電
振動片の前記励振電極に対し、プラズマ方式、イオンビ
ーム方式、レーザ方式等の質量削減方式による周波数調
整を行う際の障害となることがない。
【0017】請求項4の発明は、請求項3の構成におい
て、前記圧電振動片が水晶により形成されていることを
特徴とする。
【0018】請求項5の発明は、請求項3または4のい
ずれかの構成において、前記圧電振動片がATカット水
晶片であることを特徴とする。請求項6の発明は、請求
項3または4のいずれかの構成において、前記圧電振動
片が基部と、この基部から平行に延びる一対の振動腕を
有する音叉型の振動片であることを特徴とする。
【0019】請求項7の発明は、請求項3または4のい
ずれかの構成において、前記圧電振動片の表面と裏面と
に形成される電極膜の形状が、互いに異なることを特徴
とする。請求項7の構成によれば、圧電振動片の表裏の
電極膜の形状を異ならせることで、表裏で異なる構造の
電極膜を視覚的に識別できる。これにより、電極膜形成
後において、圧電振動片を誤りなく取り扱うことがで
き、パッケージ内に圧電振動片を接合する際に、下地金
属層と同じ金属による最表面層を形成していない励振電
極面を、蓋体に対して、確実に対面させることができ
る。
【0020】上述の目的は、請求項8の発明によれば、
圧電振動片の一部を支持固定して内部に収容するように
したパッケージに蓋体を接合するようにした圧電デバイ
スを利用した携帯電話装置であって、前記圧電振動片
が、その表面に形成された励振電極と、その端部に設け
られ、前記励振電極と接続された引出し電極とを備えて
おり、この引出し電極と、前記励振電極の前記パッケー
ジの内側底面に対向した面に形成される電極膜とが、ク
ロム(Cr)による下地層と、この下地層の表面側に設
けられる金(Au)または銀(Ag)もしくはこれらの
合金による貴金属層と、この貴金属層の表面側に設けら
れる前記下地層と同じ金属による最表面層とを有してい
て、前記引出し電極と、前記パッケージ内側底面に設け
た電極部とが、シリコーン系の導電性接着剤により接合
されている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号
を得るようにした、携帯電話装置により、達成される。
【0021】上述の目的は、請求項9の発明によれば、
圧電振動片の一部を支持固定して内部に収容するように
したパッケージに蓋体を接合するようにした圧電デバイ
スを利用した電子機器であって、前記圧電振動片が、そ
の表面に形成された励振電極と、その端部に設けられ、
前記励振電極と接続された引出し電極とを備えており、
この引出し電極と、前記励振電極の前記パッケージの内
側底面に対向した面に形成される電極膜とが、クロム
(Cr)による下地層と、この下地層の表面側に設けら
れる金(Au)または銀(Ag)もしくはこれらの合金
による貴金属層と、この貴金属層の表面側に設けられる
前記下地層と同じ金属による最表面層とを有していて、
前記引出し電極と、前記パッケージ内側底面に設けた電
極部とが、シリコーン系の導電性接着剤により接合され
ている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得
るようにした、電子機器により、達成される。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の圧電デバイスの
第1の実施の形態を示しており、図1はその概略平面
図、図2は図1のC−C線概略断面図である。これらの
図において、圧電デバイス30は、圧電振動子を構成し
た例を示しており、圧電デバイス30は、パッケージ3
6内に圧電振動片32を収容している。パッケージ36
は、例えば、セラミックグリーンシートを成形して焼結
した酸化アルミニウム質焼結体等を利用した複数の基板
を積層して形成されている。複数の各基板は、その内側
に所定の孔を形成することで、積層した場合に内側に所
定の内部空間Sを形成するようにされている。
【0023】パッケージ36の内部空間S内の図におい
て左端部付近において、内部空間Sに露出して底部を構
成するベースとなる積層基板には、Niメッキの上にA
uまたはAu合金が施された電極部31,31が設けら
れている。この電極部31,31は、外部と接続され
て、駆動電圧を供給するものである。この各電極部3
1,31の上に導電性接着剤43,43が塗布され、こ
の導電性接着剤43,43の上に圧電振動片32の基部
51が載置されて、導電性接着剤43,43が硬化され
るようになっている。
【0024】圧電振動片32は、例えば水晶で形成され
ており、水晶以外にもタンタル酸リチウム,ニオブ酸リ
チウム等の圧電材料を利用することができる。本実施形
態の場合、圧電振動片32は、長方形で、厚みの薄い矩
形状に形成された所謂AT振動片が使用されている。す
なわち、圧電振動片32は、パッケージ36側と後述す
るようにして固定される基部51を有し、先端側が自由
端34とされている。
【0025】圧電振動片32の基部51の導電性接着剤
43,43と触れる部分には、駆動電圧を伝えるための
引出電極52,52が形成されており、これにより、圧
電振動片32は、駆動用電極がパッケージ36側の電極
部31,31と導電性接着剤43,43を介して、電気
的に接続されている。この引出し電極52,52は、圧
電振動片32の表面に形成された励振電極53と図1に
示す接続部52aにより一体に接続されるように形成さ
れて、励振電極に駆動電圧を伝えるためのものである。
このため、引出し電極52,52は、後述する圧電振動
片32の製造工程において、圧電振動片32の励振電極
の形成時に同時に形成される。また、導電性接着剤4
3,43は、シリコーン系のバインダーに、絶縁被膜を
施した銀の細粒等の導電粒子を含有させて、形成したも
ので、パッケージ側の電極部31,31にそれぞれ適用
されて、上から圧電振動片32の各引出し電極52,5
2の部分が載置され、軽く加重をかけて、硬化される。
【0026】これにより、バインダー内の導電粒子は、
互いに接触するとともに、絶縁被覆が剥がれて、導通す
るようにされ、バインダー成分が接着剤として機能する
ことで、電極部31,31と、圧電振動片32とが電気
的に接続され、かつ所定の接着強度で接合される。ここ
で、シリコーン系接着剤は、特に、衝撃吸収能力が高
く、外部から衝撃が加わった場合に、その衝撃が圧電振
動片32に伝えられて、圧電振動片32が破壊されるこ
とを有効に防止できる。
【0027】パッケージ36の開放された上端には、例
えば、低融点ガラス等のロウ材33を介して、蓋体39
が接合されることにより、封止されている。蓋体39
は、後述する周波数調整を行うために、光を透過する材
料,例えば、ガラスで形成されている。
【0028】また、パッケージ36の底面のほぼ中央付
近には、パッケージ36を構成する2枚の積層基板(図
示せず)に連続する貫通孔37a,37bを形成するこ
とにより、開口37が設けられている。この開口37を
構成する2つの貫通孔のうち、パッケージ内部に開口す
る第1の孔37aに対して、第2の孔である外側の貫通
孔37bは、より大きな内径を備えるようにされてい
る。これにより、開口37は段つき開口とされており、
好ましくは、第2の孔である貫通孔37bの段部と、貫
通孔37aの孔内周面には金属が被覆されている。
【0029】すなわち、パッケージ36内に圧電振動片
32を固定した後で、開口37には、金属製封止材38
が充填されることにより、パッケージ36内を気密状態
に封止する。その後、透明な蓋体39を介して、外部か
らレーザ光L1を圧電振動片32の励振電極53の一部
あるいは、励振電極53とは別に形成される周波数調整
用の金属皮膜に照射し、その一部を蒸散させることによ
り、質量削減方式の周波数調整を行うことができるよう
にされている。
【0030】ここで、開口37に充填される金属製封止
材38としては、例えば、金(Au)と錫(Sn)によ
る合金が用いられ、第2の孔37bの段部と、貫通孔3
7aの内周面の金属被覆部には、ニッケルメッキによる
下地層の上に金メッキを被覆した構成が適している。
【0031】さらに、この実施形態では、パッケージ3
6を構成する積層基板の最下層の基板には、図において
右端部付近に孔を形成することにより、この積層基板の
厚みに対応した凹部42が形成されている。この凹部4
2は、圧電振動片32の自由端34の下方に位置してい
る。これにより、本実施形態では、パッケージ36に外
部から衝撃が加わった場合に、圧電振動片32の自由端
34が、矢印D方向に変位して振れた場合においても、
パッケージ36の内側底面と当接されることを有効に防
止されるようになっている。
【0032】次に、本実施形態における特徴的構成を詳
しく説明する。図3は、図2の鎖線で囲んだ箇所Eを拡
大して示した図である。図3では、圧電振動片32に形
成された電極の層構造を明らかにするために、理解しや
すいように、電極の層構造を実際の厚みより厚くして示
している。
【0033】圧電振動片32には、上述したように、引
出し電極52と、励振電極53が形成されている。この
引出し電極52と励振電極53は、圧電材料に接する位
置、つまり最も内側に、クロム(Cr)による下地層5
4が形成されている。そして、下地層54の表面側(外
側)に金(Au)または銀(Ag)もしくはこれらの合
金による貴金属層55と、この貴金属層54の表面側
(外側)に下地層54と同じ金属、すなわち、クロム
(Cr)による最表面層56とを有している。
【0034】しかしながら、図示されているように、励
振電極53においては、パッケージの内側底面に対向し
た面、すなわち、図3の下面に限定して形成されてお
り、励振電極53の図2において、蓋体39と対向する
面全体、もしくは、少なくとも、周波数調整において、
レーザ光L1が照射される領域は、最表面層56が形成
されていない。
【0035】本実施形態は以上のように構成されてお
り、引出し電極52は、下地層54の上に貴金属層55
を備えている。そして、貴金属層55の上の最表面層5
6は、圧電振動片32の接合に用いるシリコーン系導電
性接着剤43に対して、耐衝撃性を備えつつ、接着力を
向上させ、導通性を向上させることができる。さらに、
励振電極53にも、最表面層56を設けたので、電極を
形成した後で、圧電振動片32に、例えば蓋体39の封
止工程等において、熱が作用し、励振電極53の表面に
クロム等の下地層54の成分が拡散,析出し、振動周波
数が変化することを防止することができる。つまり、電
極形成時に予め、貴金属層55の表面に、最表面層56
として、クロム等を被覆しているから、上述した周波数
変動を防止することができる。
【0036】また、この実施形態の圧電デバイス30で
は、パッケージ36に接合される蓋体39が、ガラスで
形成されていることから、蓋体39をパッケージ36に
固定した後においても、蓋体39を透過させてレーザ光
L1を圧電振動片32の励振電極53の一部、または、
励振電極53とは別に形成した周波数調整用の金属被膜
(図示せず)に照射し、図2に示すようにして、周波数
調整を行うことができる。
【0037】ここで、励振電極53の蓋体39と対向す
る面(図2において、上面)に最表面層56を形成して
いると、蓋体39をパッケージ36に対して接合し、封
止後において、蓋体39を透過させて圧電振動片32の
励振電極53の一部にレーザ光L1を照射して周波数調
整しようとした場合に、エッチングレートが低下し、加
工速度が低下したり、加工不能となる場合がある。しか
しながら、好ましくは、上述したように、励振電極53
の蓋体39と対向する面(図2において、上面)には最
表面層56を形成しないようにすることで、蓋体39を
パッケージ36に対して接合し、封止後において、蓋体
39を透過させて圧電振動片32の励振電極53の一部
にレーザ光L1を照射して、金属成分を蒸散させること
により行う質量削減方式による周波数調整で、上述のよ
うな障害が生じることを回避することができる。このよ
うに、本実施形態の圧電デバイス30は、耐衝撃性を備
えつつ、圧電振動片32の導通性を向上させることがで
きる。
【0038】次に、圧電デバイス30の製造方法の実施
形態を説明する。図4において、符号61は、圧電振動
片32の材料となる水晶材料の一例を示しており、AT
カット型水晶片を示している。図5は、この水晶片61
に電極を形成する工程の一部を概略的に示す断面図であ
り、図において、水晶片61の周縁部は、所定の治具6
6,66により保持される。
【0039】図5及び図6に示すように、水晶片61の
上面にマスク64,65、下面にマスク62,63をセ
ットする。この場合、上側マスク64と65は一体で、
開口72と開口74を有している。下側マスク62と6
3は一体で、開口71と開口73を有している。この各
開口72,74と開口71,73により開放された領域
が、図1ないし図3で説明した圧電振動片32の引出し
電極52及び励振電極53の外形形状と一致されてい
る。
【0040】この状態において、図7に示すように、例
えば、クロムを蒸着またはスパッタリング等の手法によ
り成膜して、下地層54を形成し、次いで、下地層54
の上、すなわち、表面側に、金を蒸着またはスパッタリ
ング等の手法により成膜して、貴金属層55を形成す
る。
【0041】次いで、図8に示すように、上側のマスク
64,65に重ねて、励振電極53を覆う形態とした部
分遮蔽用マスク67を配置する。この部分遮蔽用マスク
67は、図8の上面側である励振電極53の蓋体39と
対向する面だけを覆う形態とされている。そして、図9
に示すように、例えば、クロムを蒸着またはスパッタリ
ング等の手法により成膜して、引出し電極52の全体
と、励振電極53の図9における下面だけに、最表面層
56を形成する。このようにして、得られた圧電振動片
32は、必要により周波数調整を行った後で、図3に示
すように、その引出し電極52を、予め導電性接着剤4
3が塗布されたパッケージ内側底面に設けた電極部31
の上に載置され、軽く加重をかけて、乾燥,硬化される
ことにより、接合固定される。
【0042】次いで、図2に示すように、真空雰囲気中
で、パッケージ36の上端と蓋体39との間にロウ材3
3を介在させて、このロウ材33により蓋体39を固定
し、開口37を金属製封止材38を充填して封止する。
次いで、圧電振動片32に外部から、電極部31を介し
て、駆動電圧を印加し、振動周波数をモニタしながら、
蓋体39を透過させて圧電振動片32の励振電極53の
最表面層を形成しなかった上面にレーザ光L1を照射
し、金属成分を蒸散させることにより質量削減方式によ
る周波数調整を行う。以上により、圧電デバイス30が
製造されるので、所定の試験工程へ送られる。
【0043】かくして、上述の製造方法によれば、圧電
振動片32に下地層54、貴金属層55、最表面層56
の各層を形成する工程が、引出し電極52と、励振電極
53とで同時に進行させることができる。つまり、単に
引出し電極52だけでなく、励振電極53の蓋体39と
対向する面を除いて、励振電極53にも、最表面層56
を同時に形成することができる利点がある。そして、引
出し電極52だけでなく、励振電極53においても、電
極形成時に予め、貴金属層55の表面に、最表面層56
として、クロム等を被覆しておけば、周波数変動を防止
することができる。この場合、励振電極53の蓋体と対
向する面にも、最表面層56を形成すると、蓋体39を
透過させてレーザ光L1を照射することで、周波数調整
を行う際の障害となることから、図8,図9に示す手法
により、予め、励振電極の前記蓋体と対向する面には最
表面層56を形成しない工程を実現できる。
【0044】図10は、圧電デバイスにおいて、常温
(摂氏25度程度)から、高温(摂氏85度程度)の温
度変化に対応して、従来の二層構造の引出し電極を備え
たものと、本実施形態の3層構造の引出し電極52を備
えたものについて、抵抗値の変化を比較した表であり、
上段が従来のもの、下段が本実施形態のものを示してい
る。従来の圧電デバイスでは、抵抗値(CI値)が20
パーセント以上上昇したものが7.1パーセントあり、
30パーセント以上上昇したものが2.4パーセント見
られた。これに対して、本実施形態の圧電デバイス30
では、抵抗値(CI値)が20パーセント以上上昇した
ものが4.7パーセントあり、30パーセント以上上昇
したものは無かった。
【0045】図11及び図12は、本実施形態の圧電デ
バイス30に関して、圧電振動片32の導電性接着剤4
3による接合強度の向上を確認するために、従来の圧電
デバイスと本実施形態の圧電デバイス30の各圧電振動
片の引き剥がし強度を測定したもので、図11が、引き
剥がし強度の最大値と最小値を示す表、図12が、引き
剥がし強度の分布を示すグラフである。
【0046】これらの図に示されているように、従来の
圧電デバイスでは、引き剥がし強度が、11.0グラム
から15.0グラムで、平均して13.0グラム程度で
あったのに対して、本実施形態の圧電デバイス30で
は、引き剥がし強度が、12.0グラムから20.0グ
ラムで、平均して16.4グラムに向上していることが
確認された。
【0047】図13は、本発明の圧電デバイスの第2の
実施の形態の構成を示す概略断面図である。図におい
て、圧電デバイス80は、圧電振動片32を用いて、圧
電発振器を形成した例を示しており、第1の実施の形態
と同一の符号を付した箇所は共通する構成であるから、
重複した説明は省略し、相違点を中心に説明する。
【0048】図において、パッケージ82は、その製造
の際に、第1の実施形態のパッケージ36よりも多くの
セラミックシート等で形成した積層基板を用いて製造さ
れている。パッケージ82には、図13に示すように、
中央付近に凹部87が形成されており、その内側底部に
は、図示しない電極が設けられている。この電極上に
は、集積回路88が実装されており、集積回路88は、
所定の分周回路等を構成していて、圧電振動片32の駆
動電極と電気的に接続され、集積回路88から出力され
た駆動電圧が圧電振動片32に与えられるようになって
いる。第2の実施形態は以上のように構成されており、
第1の実施形態と同様の作用効果を発揮することができ
る。
【0049】図14は、本発明に使用される圧電振動片
の変形例を示している。圧電振動片は、第1の実施形態
で説明したようなATカット振動片に限らず、図14の
ような圧電振動片90を利用するようにしてもよい。す
なわち、圧電振動片90は、圧電材料で形成された基部
91と、この基部91から平行に延びる一対の振動腕9
2,93を有する音叉型の振動片である。この圧電振動
片90の基部の左端部の幅方向両端には、第1の実施形
態と同様に引出し電極52,52が形成されており、第
1の実施形態と同様の層構造を有している。また、図示
しない複雑な形状の励振電極にも、その一面に最表面層
が形成されている。
【0050】図15及び図16は、本発明に使用される
圧電振動片の他の変形例を示している。図示の圧電振動
片102は、第1の実施形態で説明したATカット振動
片と基本的には、同じ構造であり、その電極の形状だけ
が異なっている。この圧電振動片102では、電極膜の
一部の形状、例えば、引出し電極52の形状を、表面と
裏面とで、異ならせた例を示している。すなわち、図1
5では、例えば、表面側の片方の引出し電極52の端部
に、例えば、52bで示すような異形の領域を設けてい
る。これに対して、図16に示すように、圧電振動片1
02の裏面の引出し電極52,52には、どちらにもこ
のような形状の箇所はない。
【0051】これにより、圧電振動片の表裏の電極膜の
形状を異ならせることで、表裏で異なる構造の電極膜を
視覚的に識別できる。これにより、電極膜形成後におい
て、圧電振動片を誤りなく取り扱うことができ、パッケ
ージ内に圧電振動片を接合する際に、下地金属層と同じ
金属による最表面層を形成していない励振電極面を、蓋
体に対して、確実に対面させることができる。尚、この
ような圧電振動片の表裏の電極膜の形状を異ならせる形
態は、図14のような音叉型の圧電振動片の電極の一
部、例えば、引出し電極においても実現できることは言
うまでもない。
【0052】図17は、本発明の上述した実施形態に係
る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジ
タル式携帯電話装置の概略構成を示す図である。図にお
いて、送信者の音声を受信するマイクロフォン308及
び受信内容を音声出力とするためのスピーカ309を備
えており、さらに、送受信信号の変調及び復調部に接続
された制御部としての集積回路等でなるコントローラ3
01を備えている。コントローラ301は、送受信信号
の変調及び復調の他に画像表示部としてのLCDや情報
入力のための操作キー等でなる情報の入出力部302
や、RAM,ROM等でなる情報記憶手段303の制御
を行うようになっている。このため、コントローラ30
1には、圧電デバイス30が取り付けられて、その出力
周波数をコントローラ301に内蔵された所定の分周回
路(図示せず)等により、制御内容に適合したクロック
信号として利用するようにされている。このコントロー
ラ301に取付けられる圧電デバイス30は、圧電デバ
イス30単体でなくても、圧電デバイス30と、所定の
分周回路等とを組み合わせた発振器である図13のよう
な圧電デバイス80であってもよい。
【0053】コントローラ301は、さらに、温度補償
水晶発振器(TCXO)305と接続され、温度補償水
晶発振器305は、送信部307と受信部306に接続
されている。これにより、コントローラ301からの基
本クロックが、環境温度が変化した場合に変動しても、
温度補償水晶発振器305により修正されて、送信部3
07及び受信部306に与えられるようになっている。
【0054】このように、制御部を備えた携帯電話装置
300のような電子機器に、上述した実施形態に係る圧
電デバイスを利用することにより、耐衝撃性を備えつ
つ、圧電振動片の導通性を向上させて、CI値を向上さ
せることができる圧電デバイスを使用していることによ
って、正確なクロック信号を生成することができる。
【0055】本発明は上述の実施形態に限定されない。
各実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省
略し、図示しない他の構成と組み合わせることができ
る。
【0056】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、圧
電デバイスの耐衝撃性を損なうことなく、圧電振動片の
接合強度を向上させ、引出し電極に対する導通性を改善
することができる圧電デバイスと、この圧電デバイスの
製造方法及びこの圧電デバイスを利用した携帯電話装置
及び電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の圧電デバイスの第1の実施形態を示
す概略平面図。
【図2】 図1のC−C線概略断面図。
【図3】 図2の鎖線で囲んだ箇所Eを拡大して示した
図。
【図4】 図1の圧電デバイスの製造工程の一部を示
し、製造工程で使用する水晶片の概略斜視図。
【図5】 図4の水晶片を電極形成治具にセットした状
態を示す概略断面図。
【図6】 図4の水晶片を電極形成治具にセットしマス
クを配置した状態を示す概略断面図。
【図7】 図4の水晶片に下地層と、貴金属層を形成し
た状態を示す概略断面図。
【図8】 図4の水晶片に下地層と、貴金属層を形成し
た後、部分遮蔽用マスクを配置した状態を示す概略断面
図。
【図9】 図4の水晶片に下地層と、貴金属層と、最表
面層を形成した状態を示す概略断面図。
【図10】 圧電デバイスにおいて、常温から高温の温
度変化に対応して、従来の二層構造の引出し電極を備え
たものと、本実施形態の3層構造の引出し電極を備えた
ものについて、抵抗値の変化を比較した表。
【図11】 本実施形態の圧電デバイスに関して、圧電
振動片の導電性接着剤による接合強度の向上を確認する
ための測定結果を示す表。
【図12】 従来の圧電デバイスと本実施形態の圧電デ
バイスの各圧電振動片の引き剥がし強度を測定したもの
で、引き剥がし強度の分布を示すグラフ。
【図13】 本発明の圧電デバイスの第2の実施形態を
示す概略断面図。
【図14】 本発明の圧電デバイスに利用される圧電振
動片の変形例を示す概略平面図。
【図15】 本発明の圧電デバイスに利用される圧電振
動片の他変形例の表面側を示す概略平面図。
【図16】 本発明の圧電デバイスに利用される圧電振
動片の他変形例の裏面側を示す概略平面図。
【図17】 本発明の各実施形態に係る圧電デバイスを
利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装
置の概略構成を示す図。
【図18】 従来の圧電デバイスの一例を示す概略平面
図。
【図19】 図18のA−A線概略断面図。
【図20】 図19の鎖線で囲んだ箇所Bを拡大して示
した図。
【符号の説明】
30,80・・・圧電デバイス、32・・・圧電振動
片、36,82・・・パッケージ、39・・・蓋体、4
2・・・凹部、43・・・導電性接着剤、51・・・基
部。52・・・引出し電極、53・・・励振電極、54
・・・下地層、55・・・貴金属層、56・・・最表面
層。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H03H 9/19 H03H 9/19 L (72)発明者 笠原 賢一 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 佐藤 敏章 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 5J079 AA04 BA43 BA44 HA03 HA07 HA09 HA16 HA28 HA29 5J108 AA02 BB02 CC04 DD02 EE03 FF02 FF03 FF07 FF08 FF11 FF14 GG03 HH04 HH06 KK03 MM14 NA03 NB05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電振動片の一部を支持固定して内部に
    収容するようにしたパッケージに蓋体を接合するように
    した圧電デバイスの製造方法であって、 前記圧電振動片の表面及び裏面の励振電極と、引出し電
    極とを形成すべき領域に関して、先ずクロム(Cr)に
    よる下地層を形成し、 この下地層の表面側に、金(Au)または銀(Ag)も
    しくはこれらの合金による貴金属層を形成し、 前記励振電極の前記蓋体と対向する面を除いて、前記貴
    金属層の表面側に前記下地層と同じ金属による最表面層
    を形成し、 次いで、前記圧電振動片の前記引出し電極と、前記パッ
    ケージ内側底面に設けた電極部とを、シリコーン系の導
    電性接着剤により接合固定することを特徴とする、圧電
    デバイスの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記圧電振動片をパッケージ内に固定し
    た後、光透過性の材料で形成した前記蓋体を前記パッケ
    ージに対して接合し、封止後において、前記蓋体を透過
    させて前記圧電振動片の前記励振電極の一部にレーザ光
    を照射して、金属成分を蒸散させることにより質量削減
    方式による周波数調整を行うことを特徴とする、請求項
    1に記載の圧電デバイスの製造方法。
  3. 【請求項3】 圧電振動片の一部を支持固定して内部に
    収容するようにしたパッケージに蓋体を接合するように
    した圧電デバイスであって、 前記圧電振動片が、 その表面に形成された励振電極と、 その端部に設けられ、前記励振電極と接続された引出し
    電極とを備えており、 この引出し電極と、前記励振電極の前記パッケージの内
    側底面に対向した面に形成される電極膜とが、クロム
    (Cr)による下地層と、この下地層の表面側に設けら
    れる金(Au)または銀(Ag)もしくはこれらの合金
    による貴金属層と、この貴金属層の表面側に設けられる
    前記下地層と同じ金属による最表面層とを有していて、 前記引出し電極と、前記パッケージ内側底面に設けた電
    極部とが、シリコーン系の導電性接着剤により接合され
    ていることを特徴とする、圧電デバイス。
  4. 【請求項4】 前記圧電振動片が水晶により形成されて
    いることを特徴とする、請求項3に記載の圧電デバイ
    ス。
  5. 【請求項5】 前記圧電振動片がATカット水晶片であ
    ることを特徴とする、請求項3または4のいずれかに記
    載の圧電デバイス。
  6. 【請求項6】 前記圧電振動片が基部と、この基部から
    平行に延びる一対の振動腕を有する音叉型の振動片であ
    ることを特徴とする、請求項3または4のいずれかに記
    載の圧電デバイス。
  7. 【請求項7】 前記圧電振動片の表面と裏面とに形成さ
    れる電極膜の形状が、互いに異なることを特徴とする請
    求項3ないし6のいずれかに記載の圧電デバイス。
  8. 【請求項8】 圧電振動片の一部を支持固定して内部に
    収容するようにしたパッケージに蓋体を接合するように
    した圧電デバイスを利用した携帯電話装置であって、 前記圧電振動片が、 その表面に形成された励振電極と、 その端部に設けられ、前記励振電極と接続された引出し
    電極とを備えており、 この引出し電極と、前記励振電極の前記パッケージの内
    側底面に対向した面に形成される電極膜とが、クロム
    (Cr)による下地層と、この下地層の表面側に設けら
    れる金(Au)または銀(Ag)もしくはこれらの合金
    による貴金属層と、この貴金属層の表面側に設けられる
    前記下地層と同じ金属による最表面層とを有していて、 前記引出し電極と、前記パッケージ内側底面に設けた電
    極部とが、シリコーン系の導電性接着剤により接合され
    ている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得
    るようにしたことを特徴とする、携帯電話装置。
  9. 【請求項9】 圧電振動片の一部を支持固定して内部に
    収容するようにしたパッケージに蓋体を接合するように
    した圧電デバイスを利用した電子機器であって、 前記圧電振動片が、 その表面に形成された励振電極と、 その端部に設けられ、前記励振電極と接続された引出し
    電極とを備えており、 この引出し電極と、前記励振電極の前記パッケージの内
    側底面に対向した面に形成される電極膜とが、クロム
    (Cr)による下地層と、この下地層の表面側に設けら
    れる金(Au)または銀(Ag)もしくはこれらの合金
    による貴金属層と、この貴金属層の表面側に設けられる
    前記下地層と同じ金属による最表面層とを有していて、 前記引出し電極と、前記パッケージ内側底面に設けた電
    極部とが、シリコーン系の導電性接着剤により接合され
    ている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得
    るようにしたことを特徴とする、電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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