JP2003197541A - Iii族窒化物膜の製造方法 - Google Patents
Iii族窒化物膜の製造方法Info
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Abstract
少させることが可能な、新規なIII族窒化物膜の製造方
法、及びこれに用いることのできるエピタキシャル基板
の製造方法を提供する。 【解決手段】所定の単結晶材料からなる基材1上に、少
なくともAlを含み、X線ロッキングカーブの半値幅が
100秒以下のIII族窒化物下地膜2を形成する。次い
で、下地膜2の主面2Aを還元性の窒素を含む雰囲気中
で熱処理し、下地膜2の主面2A上の表面欠陥を除去す
る。次いで、下地膜2の主面2A上に、目的とするIII
族窒化物膜3を形成する。
Description
製造方法及びエピタキシャル基板の製造方法に関し、詳
しくは半導体発光素子、半導体受光素子、及び電子デバ
イスなどの半導体素子を構成するIII族窒化物膜を作製
する際に好適に用いることのできる、III族窒化物膜の
製造方法及びエピタキシャル基板の製造方法に関する。
導体発光素子及び半導体受光素子などを構成する半導体
膜として用いられており、近年においては、高周波特性
に優れ、低消費電力型で高出力の電子デバイスなどを構
成する半導体膜としても注目を浴びている。
として、所定の基材上にエピタキシャル成長により形成
した下地膜を具える、いわゆるエピタキシャル成長基板
がある。そして、上記エピタキシャル成長基板を反応管
内に設けられたサセプタ上に設置した後、前記サセプタ
内外の加熱機構によって所定の温度に加熱する。次い
で、III族金属供給原料及び窒素供給原料、並びに必要
に応じて他の元素の供給原料をキャリアガスとともに前
記反応管内に導入するとともに、前記エピタキシャル成
長基板上に供給し、MOCVD法などにしたがってIII
族窒化物膜を形成する。
ようにしてIII族窒化物膜を形成し、目的とする半導体
素子を作製した場合には、各III族窒化物膜中に比較的
多量の欠陥が発生する割合が増大する。この結果、半導
体素子を多量に生産する場合において、十分な歩留まり
を得ることができず、半導体素子の生産コストを増大さ
せてしまう原因となっていた。
の発生割合を減少させることが可能な、新規なIII族窒
化物膜の製造方法、及びこれに用いることのできるエピ
タキシャル基板の製造方法を提供することを目的とす
る。
本発明は、所定の単結晶材料からなる基材上に、少なく
ともAlを含有し、X線ロッキングカーブの半値幅が1
00秒以下のIII族窒化物下地膜を形成する工程と、前
記III族窒化物下地膜の主面を還元性の窒素を含む雰囲
気中で熱処理する工程と、前記III族窒化物下地膜の前
記主面上において、III族窒化物膜を形成する工程とを
含むことを特徴とする、III族窒化物膜の製造方法(第
1のIII族窒化物膜の製造方法)に関する。
る基材上に、少なくともAlを含有し、X線ロッキング
カーブの半値幅が100秒以下のIII族窒化物下地膜を
形成する工程と、前記III族窒化物下地膜の主面を還元
性の窒素を含む雰囲気中で熱処理する工程とを含むこと
を特徴とする、エピタキシャル成長基板の製造方法(第
1のエピタキシャル成長基板の製造方法)に関する。
物膜中における欠陥の発生原因について鋭意検討を行な
った。そして、前記III族窒化物膜の成膜条件や成膜環
境についても種々検討した。その結果、前記III族窒化
物膜の欠陥の発生有無には、使用するエピタキシャル成
長基板の状態、特にその表面状態が強く影響しているこ
とが判明した。
は、それが置かれる環境雰囲気に影響を受け、種々のパ
ーティクルが付着したり、傷やピットなどが発生したり
する。さらには、前記環境雰囲気中における種々の反応
性ガスの影響を受けて、表面変質層が形成されたりす
る。したがって、このような状態のエピタキシャル成長
基板上にIII族窒化物膜を形成すると、前述したパーテ
ィクル及びピットなどの表面欠陥が前記III族窒化物膜
のエピタキシャル成長に影響し、前記III族窒化物膜中
には、前記表面欠陥に起因した多量の欠陥及び転位が形
成されるようになることを見出した。
ピタキシャル成長基板の表面欠陥を取り除くべく、目的
とするIII族窒化物膜を形成する以前に、前記エピタキ
シャル成長基板の、前記III族窒化物膜が形成されるべ
き下地膜主面に対して前処理を行ない、前述したような
表面欠陥を取り除くことを想到した。
基板を構成する下地膜を、Al含有するととともに、X
線ロッキングカーブの半値幅が100秒以下の窒化物か
ら構成し、このようなエピタキシャル成長基板上に種々
の窒化物膜を形成して所定の半導体素子を作製した場
合、その特性、例えば発光効率が向上することを見出し
た。したがって、このようなAl含有窒化物からなる下
地膜に対して適切な前処理方法を見出すべくさらなる検
討を実施し、本発明をするに至ったものである。なお、
X線ロッキングカーブの半値幅は、Al含有窒化物膜の
(0002)面における値である。
膜の製造方法及び第1のエピタキシャル成長基板の製造
方法によれば、エピタキシャル成長基板の下地膜主面
は、前述したパーティクルなどの表面欠陥が取り除かれ
て清浄されているので、目的とするIII族窒化物膜を前
記エピタキシャル成長基板上に成長させた場合におい
て、前記III族窒化物膜中の、前記表面欠陥に起因した
欠陥の発生は著しく低減される。また、還元性の窒素を
含む雰囲気中で熱処理を行なうため、この熱処理中にお
いてピットなどの表面欠陥が発生することがない。さら
には、前記下地膜主面に形成された表面酸化膜を除去す
ることもできる。
上に、1以上のIII族窒化物膜を形成して所定の半導体
素子を作製した場合において、その製造歩留まりを飛躍
的に向上させることができる。
る基材上に、少なくともAlを含有し、X線ローキング
カーブの半値幅が100秒以下のIII族窒化物下地膜を
形成する工程と、前記III族窒化物下地膜の主面を還元
性の窒素を含む雰囲気中で熱処理する工程と、前記III
族窒化物下地膜の前記主面上において、III族窒化物か
らなる島状結晶部を形成する工程と、前記III族窒化物
下地膜の前記主面上において、所定のIII族窒化物膜を
前記島状結晶部を核としてエピタキシャル成長させて形
成する工程とを含むことを特徴とする、III族窒化物膜
の製造方法(第2のIII族窒化物膜の製造方法)に関す
る。
なる基材上に、少なくともAlを含有し、X線ローキン
グカーブの半値幅が100秒以下のIII族窒化物下地膜
を形成する工程と、前記III族窒化物下地膜の主面を還
元性の窒素を含む雰囲気中で熱処理する工程と、前記II
I族窒化物下地膜の前記主面上において、III族窒化物か
らなる島状結晶部を形成する工程とを含むことを特徴と
する、エピタキシャル成長基板の製造方法(第2のエピ
タキシャル成長基板の製造方法)に関する。
て、目的とするIII族窒化物膜を作製するに際し、エピ
タキシャル成長基板の下地膜上に直接的にIII族窒化物
を形成する場合と比較して、前記下地膜上に所定の窒化
物からなる島状結晶部を形成し、この島状結晶部を核と
して前記III族窒化物膜をエピタキシャル成長させるこ
とにより、前記III族窒化物膜の転位密度などの結晶品
質が向上することを見出した。
基板の下地膜主面上に表面欠陥などが存在すると、前記
下地膜主面上に島状結晶部を形成した場合、その内部に
比較的多量の欠陥が生じてしまう場合があった。さらに
は、前記島状結晶部自体を形成することが困難になる場
合があった。
化物膜の製造方法及び第2のエピタキシャル成長基板の
製造方法に従って、エピタキシャル成長基板を構成する
下地膜主面に対して前述したような熱処理を施すことに
より、上述した島状結晶部作製時の問題点を除去するこ
とができ、欠陥のない結晶品質に優れたIII族窒化物膜
を得ることができることを見出したものである。
に即して詳細に説明する。最初に、本発明の第1のIII
族窒化物膜の製造方法及び第1のエピタキシャル成長基
板の製造方法について説明する。
化物膜の製造方法及び第1のエピタキシャル成長基板の
製造方法を説明するための図である。
材料からなる基材1を準備し、この基材1上において、
少なくともAlを含有し、X線ロッキングカーブの半値
幅が100秒以下のIII族窒化物下地膜2を形成する。
下地膜2は、MOCVD法及びHVPE法などを用いて
形成することができる。MOCVD法による場合、下地
膜2の形成温度は1100℃以上、さらには1150℃
以上であることが好ましい。これによって、下地膜2自
体の結晶性を高めることができ、後に形成すべきIII族
窒化物膜の結晶性をも向上させることができる。
0℃であることが好ましい。これによって、下地膜2の
構成成分の熱拡散などを抑制して、下地膜2の主面の荒
れなどを効果的に抑制することができる。その結果、後
に形成すべきIII族窒化物膜中の、前記主面の荒れに起
因した欠陥などの発生を効果的に抑制することができ
る。なお、上記「形成温度」は、下地膜2を形成する際
の、基材1の設定温度である。
囲内で形成する場合、その厚さは0.5μm以上である
ことが好ましく、さらには1μm〜3μmであることが
好ましい。これによってクラックの発生や剥離を抑制し
た状態において、下地膜2の結晶性をより効果的に高め
ることができる。
器内に入れ、この容器内に設けられたサセプタ上に設置
した後、所定温度にまで加熱する。その後、前記容器内
にアンモニア(NH3)ガス、ヒドラジン(N2H4)
ガス、及びメチルヒドラジン(N2H3CH3)ガスな
どの熱処理ガスを導入する。これらのガスは、加熱され
た下地膜2の主面2Aに接触すると、熱分解して還元性
の窒素ガスを生成する。この還元性の窒素ガスは極めて
反応性に富むため、加熱された下地膜2の主面2Aと還
元反応を生ぜしめて、主面2A上に存在する表面欠陥を
除去する。この結果、目的とするエピタキシャル成長基
板5を得る。
であることが好ましく、さらには900〜1200℃で
あることが好ましい。これによって、上述したような熱
処理をより効果的に実施することができ、下地膜2の主
面2Aにおける表面欠陥を効率よく除去することができ
る。上記加熱温度は下地膜2を含む基材1に対する設定
温度である。
スを前記容器内に導入した後に、前記容器の壁面と前記
サセプタとの間に所定の電圧を印加する、又はECRプ
ラズマなどを導入することによって、前記熱処理ガスを
プラズマ化することもできる。
ル成長基板5の、表面欠陥の除去された下地膜2の主面
2A上において目的とするIII族窒化物膜3を形成す
る。下地膜2の主面2A上における表面欠陥は上述した
熱処理によって大部分が除去されているため、III族窒
化物膜3中にはほとんど欠陥が発生せず、その製造歩留
まりを大きく向上させることができる。なお、III族窒
化物膜3は、上述したようなMOCVD法、HVPE法
又はMBE法などによって作製することができる。
の作製とは、例えば、III族窒化物膜3を作製する際に
用いるMOCVD装置を用いて連続的に行なうこともで
きるし、別個の装置を用いて行なうこともできる。
は、サファイア単結晶、ZnO単結晶、LiAlO2単
結晶、LiGaO2単結晶、MgAl2O4単結晶、M
gO単結晶などの酸化物単結晶、Si単結晶、SiC単
結晶などのIV族あるいはIV−IV族単結晶、GaAs単結
晶、AlN単結晶、GaN単結晶、及びAlGaN単結
晶などのIII−V族単結晶、ZrB2などのホウ化物単
結晶などを例示することができる。
に、Ga及びInの少なくとも一つを含むことができ
る。さらに、必要に応じてGe、Si、Mg、Zn、B
e、P、及びBなどの添加元素を含有することもでき
る。さらに、意識的に添加した元素に限らず、成膜条件
などに依存して必然的に取り込まれる微量元素、並びに
原料、反応管材質に含まれる微量不純物を含むこともで
きる。
て任意の組成に設定する。
造方法及び第2のエピタキシャル成長基板の製造方法に
ついて説明する。図3〜図6は、本発明の第2のIII族
窒化物膜の製造方法及び第2のエピタキシャル成長基板
の製造方法を説明するための図である。
材料からなる基材11を準備し、この基材11上におい
て、少なくともAlを含有し、X線ロッキングカーブの
半値幅が100秒以下のIII族窒化物下地膜12を形成
する。下地膜12はMOCVD法又はHVPE法などに
よって作製することができる。なお、MOCVD法を用
いる場合の好ましい作製条件、及びそのときの好ましい
厚さについては、前述した第1のIII族窒化物膜の製造
方法及び第1のエピタキシャル成長基板の製造方法と同
様である。
の容器内に入れ、この容器内に設けられたサセプタ上に
設置した後、所定温度にまで加熱する。次いで、NH3
ガスなどの熱処理ガスを前記容器内へ導入して、前述し
た第1のIII族窒化物膜の製造方法及び第1のエピタキ
シャル成長基板の製造方法と同様にして、下地膜12の
主面12に対して熱処理を行ない、表面欠陥を除去す
る。なお、この熱処理における加熱温度は、前述したよ
うに500〜1200℃であることが好ましく、さらに
は900〜1200℃であることが好ましい。
第1のIII族窒化物膜の製造方法及び第1のエピタキシ
ャル成長基板の製造方法で述べたようなプラズマ処理を
施すこともできる。
主面12A上において、所定のIII族窒化物からなる島
状結晶部14を形成する。下地膜12はAlを必須成分
として含有するので、その格子定数はAlを必須成分と
して含まない島状結晶部14よりも大きくなっている。
この結果、島状結晶部を構成する前記III族窒化物を下
地膜12上に堆積させて所定の膜を形成しようとする
と、この膜には下地膜12より圧縮応力が加わり、SK
モードに従って成長するようになる。結果として、一様
な膜が形成されずに、互いに分離独立して存在する島状
結晶部14が形成される。
面12Aを有する下地膜12、及び島状結晶部14はエ
ピタキシャル成長基板15を構成する。
ル成長基板15の、表面欠陥の除去された下地膜12の
主面12A上において、III族窒化物13Aを島状結晶
部14を核としてエピタキシャル成長させ、図6に示す
ように、目的とするIII族窒化物膜13を得る。
陥は上述した熱処理、さらにはプラズマ処理によって大
部分が除去されているため、島状結晶部14中にはほと
んど欠陥が発生しなくなる。その結果、島状結晶部14
を核として成長させたIII族窒化物膜13中にもほとん
ど欠陥が存在しなくなり、その製造歩留まりを大きく向
上させることができる。また、III族窒化物膜13は、
島状結晶部14を核としてエピタキシャル成長させたこ
とに起因して転位密度が低減され、結晶品質が向上す
る。
OCVD法、HVPE法又はMBE法などによって作製
することができる。
作製、さらにIII族窒化物膜13の作製とは、例えば、
島状結晶部14及びIII族窒化物膜13を作製する際に
用いるMOCVD装置を用いて連続的に行なうこともで
きるし、別個の装置を用いて行なうこともできる。
上述した基材1を構成する単結晶材料と同じものを用い
ることができる。また、下地膜12は、上述した下地膜
2と同様のAl含有かつX線ロッキングカーブの半値幅
が100秒以下のIII族窒化物から構成することができ
る。さらに、島状結晶部14及びIII族窒化物膜13
は、目的に応じて任意の組成のIII族窒化物から構成す
ることができる。
基材を反応管内に設置されたサセプタ上に載置し、固定
した。次いで、基材を1200℃に加熱し、トリメチル
アルミニウム(TMA)ガス及びアンモニア(NH3)
ガスを水素キャリアガスとともに圧力が20Torrと
なるようにして設定前記反応管内に導入するとともに、
前記基材上に供給して、下地膜としてのAlN膜を厚さ
1.0μmに形成した。その後、前記AlN膜を含む前
記基材を前記反応管より取り出した。前記AlN膜のX
線ロッキングカーブにおける半値幅は60秒であって極
めて結晶性に優れることが判明した。また、前記AlN
膜の表面粗さRaは2Åであって極めて表面平坦性に優
れることが判明した。
を前記反応管内に設置し、NH3ガス、水素キャリアガ
ス、及び窒素キャリアガスを導入するとともに、前記基
材を1050℃に設定し、圧力を大気圧とした後5分間
保持して、前記AlN下地膜主面の表面欠陥を除去し、
エピタキシャル成長基板を得た。
(TMG)ガス、及びNH3ガスを、TMA、TMG、
及びNH3のモル比が1:9:15000となるように
前記エピタキシャル成長基板の、前記AlN下地膜の主
面上に供給し、Al0.1Ga0.9N膜を厚さ3μm
に形成した。
られたAl0.1Ga0 .9N膜の1μm以上のピット
の密度からその欠陥性を評価した。その結果、1μm以
上のピット密度は、全サンプル平均1個/mm2であっ
た。なお、合格規準にあるAl0.1Ga0.9N膜に
おける転位密度は約1×108/cm2であった。
る基材を用い、実施例1同様にしてAlN下地膜を厚さ
1μmに形成するとともに、このAlN下地膜に対して
熱処理を行ない、前記AlN下地膜の主面の表面欠陥を
除去した。
050℃に設定し、TMGガス及びNH3ガスを、TM
G及びNH3ガスのモル比が1:1500となるよよう
に前記AlN下地膜の前記主面上に供給して、GaNな
る組成の島状結晶部を形成し、エピタキシャル成長基板
を得た。なお、島状結晶部の上面の面積は5μm2であ
った。
0℃に設定し、TMGガス及びNH3ガスを、TMG及
びNH3ガスのモル比が1:1500となるよように、
前記エピタキシャル成長基板の、前記AlN下地膜の前
記主面上に供給して、GaN膜を厚さ3μmに形成し
た。
られたGaN膜の1μm以上のピットの密度を評価し
た。その結果、1μm以上のピット密度は、全サンプル
中1個/mm2であった。なお、合格規準にあるGaN
膜における転位密度は約5×107/cm2であった。
よってAlN下地膜主面の表面欠陥の除去を行なわなか
った以外は、実施例1と同様にしてAl0.1Ga
0.9N膜を作製した。実施例1と同様の条件でピット
密度を評価したところ、100個/mm2であり、転位
密度が1×109/cm2であることが判明した。
よってAlN下地膜主面の表面欠陥の除去を行なわなか
った以外は、実施例2と同様にしてGaN膜を作製し
た。実施例2と同様の条件で歩留まりを評価したとこ
ろ、ピット密度は100個/mm2であり、転位密度が
5×108/cm2であることが判明した。
に、本発明に従ってAlN下地膜の主面に対して熱処理
を行ない、その表面欠陥を除去した場合においては、目
的とするIII族窒化物膜を得る際の製造歩留まりが向上
していることが分かる。また、実施例1及び実施例2か
ら、島状結晶部を核としてエピタキシャル成長させたG
aN膜の転位密度は低減され、結晶品質が向上している
ことが分かる。
形態に基づいて本発明を詳細に説明してきたが、本発明
は上記内容に限定されるものではなく、本発明の内容に
限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限
りにおいてあらゆる変形や変更が可能である。
窒化物下地膜上に所定のIII族窒化物からなる島状結晶
部を形成する場合について述べているが、本発明の方法
は前述のような島状結晶部を形成する場合に限られず、
前記下地膜上に他の形態のIII族窒化物、例えば、一様
なIII族窒化物膜を形成する場合にも好適に用いること
ができる。
基材と下地膜との間、及び/又は下地膜上において、バ
ッファ層やひずみ超格子などの多層膜構造を形成し、目
的とするIII族窒化物膜の結晶性を向上させることもで
きる。さらに、また、上記実施例においては、島状結晶
以降の成長を大気圧下で行ない、横方向成長速度が大き
くなるようにして実施したが、減圧下で行なうこともで
きる。
本発明は、III族窒化物膜中における欠陥の発生割合を
減少させることが可能な、新規なIII族窒化物膜の製造
方法、及びこれに用いることのできるエピタキシャル基
板の製造方法を提供することができる。
第1のエピタキシャル成長基板の製造方法を説明するた
めの一工程図である。
第2のエピタキシャル成長基板の製造方法を説明するた
めの一工程図である。
III族窒化物膜、5,15 エピタキシャル成長基
板、14 島状結晶部
Claims (8)
- 【請求項1】所定の単結晶材料からなる基材上に、少な
くともAlを含有し、X線ロッキングカーブの半値幅が
100秒以下のIII族窒化物下地膜を形成する工程と、 前記III族窒化物下地膜の主面を還元性の窒素を含む雰
囲気中で熱処理する工程と、 前記III族窒化物下地膜の前記主面上において、III族窒
化物膜を形成する工程と、を含むことを特徴とする、II
I族窒化物膜の製造方法。 - 【請求項2】前記熱処理温度が、500〜1200℃で
あることを特徴とする、請求項1に記載のIII族窒化物
膜の製造方法。 - 【請求項3】所定の単結晶材料からなる基材上に、少な
くともAlを含有し、X線ローキングカーブの半値幅が
100秒以下のIII族窒化物下地膜を形成する工程と、 前記III族窒化物下地膜の主面を還元性の窒素を含む雰
囲気中で熱処理する工程と、 前記III族窒化物下地膜の前記主面上において、III族窒
化物からなる島状結晶部を形成する工程と、 前記III族窒化物下地膜の前記主面上において、所定のI
II族窒化物膜を前記島状結晶部を核としてエピタキシャ
ル成長させて形成する工程と、を含むことを特徴とす
る、III族窒化物膜の製造方法。 - 【請求項4】前記熱処理温度が、500〜1200℃で
あることを特徴とする、請求項3に記載のIII族窒化物
膜の製造方法。 - 【請求項5】所定の単結晶材料からなる基材上に、少な
くともAlを含有し、X線ロッキングカーブの半値幅が
100秒以下のIII族窒化物下地膜を形成する工程と、 前記III族窒化物下地膜の主面を還元性の窒素を含む雰
囲気中で熱処理する工程と、を含むことを特徴とする、
エピタキシャル成長基板の製造方法。 - 【請求項6】前記熱処理温度が、500〜1200℃で
あることを特徴とする、請求項5に記載のエピタキシャ
ル成長基板の製造方法。 - 【請求項7】所定の単結晶材料からなる基材上に、少な
くともAlを含有し、X線ローキングカーブの半値幅が
100秒以下のIII族窒化物下地膜を形成する工程と、 前記III族窒化物下地膜の主面を還元性の窒素を含む雰
囲気中で熱処理する工程と、 前記III族窒化物下地膜の前記主面上において、III族窒
化物からなる島状結晶部を形成する工程と、を含むこと
を特徴とする、エピタキシャル成長基板の製造方法。 - 【請求項8】前記熱処理温度が、500〜1200℃で
あることを特徴とする、請求項7に記載のエピタキシャ
ル成長基板の製造方法。
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