JP2003197494A - デバイス・シミュレーション方法およびデバイス・シミュレーション装置 - Google Patents

デバイス・シミュレーション方法およびデバイス・シミュレーション装置

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JP2003197494A
JP2003197494A JP2001397233A JP2001397233A JP2003197494A JP 2003197494 A JP2003197494 A JP 2003197494A JP 2001397233 A JP2001397233 A JP 2001397233A JP 2001397233 A JP2001397233 A JP 2001397233A JP 2003197494 A JP2003197494 A JP 2003197494A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物理的精度を損なうことなく、高精度な電気
的特性の予測を可能とするデバイス・シミュレーション
装置を提供する。 【解決手段】 本発明に係るデバイス・シミュレーショ
ン装置は、前処理部1と、モデル比較部2と、比較結果
テーブル3と、モデル選択部4と、シミュレーション実
行部5とを備えている。モデル選択部4は、ショットキ
ー電極モデルで計算されたコンタクト抵抗とコンタクト
抵抗モデルで計算されたコンタクト抵抗とを比較し、両
者の差異が所定値未満であれば、コンタクト抵抗モデル
で計算されたコンタクト抵抗を考慮に入れてデバイス・
シミュレーションを行うため、ショットキー電極モデル
でシミュレーションを行うよりも高速に、かつ精度を落
とすことなく電気的特性を予測できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンタクト抵抗を
考慮に入れてデバイス・シミュレーションを行うデバイ
ス・シミュレーション方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスは、微細化するにつれて
活性領域の抵抗が減少し、相対的にコンタクト抵抗がデ
バイス全体の抵抗値に与える影響が大きくなる。ここ
で、活性領域とは、電界効果トランジスタであればチャ
ネル領域、バイポーラトランジスタであればベース領域
のことである。また、コンタクト抵抗とは、一般に金属
電極と半導体との接触抵抗のことである。
【0003】図9に示す絶縁ゲート型電界効果トランジ
スタ(以下、MOSFETと称す)では、ゲート電極下の基板表
面に誘起される反転層キャリアに生じる電気的抵抗21
がチャネル抵抗である。また、ソース拡散層とソース電
極との間の接触抵抗22や、ドレイン拡散層とドレイン
電極との間の接触抵抗23がコンタクト抵抗である。
【0004】高集積化のためには、図9のようなMOSFET
のゲート電極長を微細化する必要がある。このとき、チ
ャネル抵抗は、ゲート電極長に合わせて減少する。とこ
ろが、コンタクト抵抗は、ゲート電極長が微細化しても
ほとんど変化しない。この結果、コンタクト抵抗の電流
値に対する影響は相対的に上昇する。従って、微細デバ
イスを設計する際は、コンタクト抵抗の影響を十分に考
慮する必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、デバイス設
計には、シミュレーション技術が欠かせなくなってきて
いる。シミュレーション技術を構成するデバイス・シミ
ュレーションにおいては、コンタクト抵抗は、図10に
示すような外付け抵抗24で代替する。この方法は簡便
であるが、実際のコンタクト抵抗はコンタクト金属が接
する半導体/金属界面の不純物濃度と温度によって決ま
り、それらの値は一様ではなく、空間的に分布してい
る。
【0006】コンタクト抵抗が不純物濃度と温度によっ
て変化することをデバイス・シミュレーションによって
正確に解析するためには、図3に示すように、半導体/
金属界面をショットキー接合として扱う必要がある。図
中の格子点で、半導体/金属における量子力学的トンネ
ル確率を求める。この量子力学的トンネルの起こりにく
さが、コンタクト抵抗となる。
【0007】このような量子力学的トンネルの空間分布
を用いて、コンタクト抵抗の影響を考慮する方法は非常
に精度が良い。しかしながら、ショットキー接合が形成
するトンネルバリアの形状を正確に表現するには、数多
くの格子点を必要とする。例えば、1〜2オングストロ
ームの間隔で格子点を用意する必要がある。その結果、
膨大な格子点数となり、それだけ計算時間がかかる。
【0008】本発明は、このような点に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、物理的精度を損なうことな
く、高速にシミュレーションを実行可能なデバイス・シ
ミュレーション方法およびデバイス・シミュレーション
装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、金属と半導体との界面をもつ半導体
装置を対象として、ポアソン方程式および電流連続式の
少なくとも一つを解くデバイス・シミュレーション方法
において、前記界面の近傍におけるシミュレーション用
離散化格子点上で金属と半導体との間のトンネル確率を
計算した結果に基づいて計算された第1のコンタクト抵
抗と、近似的なコンタクト抵抗の式に基づいて計算され
た第2のコンタクト抵抗と、を比較するステップと、前
記第1および第2のコンタクト抵抗の抵抗値の差異が所
定値未満の半導体領域については前記第2のコンタクト
抵抗を考慮に入れてシミュレーションを実行し、前記第
1および第2のコンタクト抵抗の抵抗値の差異が前記所
定値以上の半導体領域については前記第1のコンタクト
抵抗を考慮に入れてシミュレーションを実行するステッ
プと、を備える。
【0010】本発明では、精度的に影響のない領域につ
いては、近似的に計算されたコンタクト抵抗を考慮に入
れてシミュレーションを行うため、精度を落とさずに高
速にシミュレーションを行うことができる。
【0011】また、本発明は、金属と半導体との界面を
もつ半導体装置を対象として、ポアソン方程式および電
流連続式の少なくとも一つを解くデバイス・シミュレー
ション方法において、金属と接する半導体領域に第1の
メッシュを設定するステップと、前記第1のメッシュを
設定した半導体装置の各電極に低電圧を印加した状態
で、前記界面の近傍におけるシミュレーション用離散化
格子点上で金属と半導体との間のトンネル確率の計算結
果を考慮に入れて第1のコンタクト抵抗を計算するステ
ップと、前記第1のコンタクト抵抗と、近似的なコンタ
クト抵抗の式に基づいて計算された第2のコンタクト抵
抗と、を比較するステップと、前記第1および第2のコ
ンタクト抵抗の抵抗値の差異が所定値未満の半導体領域
については、前記第1のメッシュの設定を解除して前記
第1のメッシュよりも粗い第2のメッシュを設定して前
記第2のコンタクト抵抗を考慮に入れてシミュレーショ
ンを実行し、前記第1および第2のコンタクト抵抗の抵
抗値の差異が前記所定値以上の半導体領域については前
記第1のコンタクト抵抗を考慮に入れてシミュレーショ
ンを実行するステップと、を備える。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るデバイス・シ
ミュレーション方法およびデバイス・シミュレーション
装置について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0013】(第1の実施形態)図1は本発明に係るデ
バイス・シミュレーション装置の第1の実施形態の概略
構成を示すブロック図である。図1のデバイス・シミュ
レーション装置は、前処理部1と、モデル比較部2と、
比較結果テーブル3と、モデル選択部4と、シミュレー
ション実行部5とを備えている。
【0014】前処理部1は、ユーザが指定した種々の条
件に基づいてシミュレーション構造を定義し、そのシミ
ュレーション構造に初期メッシュを設定する。
【0015】モデル比較部2は、後述するショットキー
電極モデルで計算されたコンタクト抵抗と後述するコン
タクト抵抗モデルで計算されたコンタクト抵抗とを比較
し、その比較結果を、バリア高さ、有効質量、温度およ
び不純物濃度等の条件ごとに分類して比較結果テーブル
3に格納する。
【0016】モデル選択部4は、比較結果テーブル3に
基づいて、後述するショットキー電極モデルとコンタク
ト抵抗モデルのいずれかを選択する。
【0017】シミュレーション実行部5は、モデル選択
部4で選択されたモデルを用いてデバイス・シミュレー
ションを実行する。
【0018】図2は図1のデバイス・シミュレーション
装置の処理手順を示すフローチャートである。まず、前
処理部1は、ユーザからのシミュレーションの指示を解
釈し(ステップS1)、その指示に従ってシミュレーシ
ョン構造を定義する(ステップS2)。このとき、ユー
ザからの指示があれば、プロセス・シミュレーションの
結果を用いてデバイス構造を設定する。あるいは、モデ
ラーと呼ばれる形状記述ツールの結果を読み込んでデバ
イス構造を設定してもよい。
【0019】次に、前処理部1は、デバイス構造にメッ
シュを設定する。すなわちデバイス構造内に格子点を設
ける(ステップS3)。このとき、各格子点に不純物分
布を同時に割り当てる。メッシュは、不純物分布の変化
が大きい領域ほど細かく設定する。
【0020】次に、前処理部1は、シミュレーションの
初期値を設定する(ステップS4)。
【0021】次に、モデル比較部2は、後述するショッ
トキー電極モデルで計算されたコンタクト抵抗と、後述
するコンタクト抵抗モデルで計算されたコンタクト抵抗
とを比較し(ステップS5)、比較結果を比較結果テー
ブル3に格納する。
【0022】ここで、ショットキー電極モデルとは、図
3に示したシミュレーション用の各格子点11におい
て、量子力学的トンネルによる単位時間あたりの電子の
生成消滅率GRTLeと正孔の生成消滅率GRTLhを計算し、以
下の(1)式および(2)式の電流連続式の右辺に加え
るものである。
【数1】
【0023】ここで、nは電子濃度、νeは電子速度、
pは正孔濃度、νは電子速度、GRは衝突イオン化、SR
H、Augerなどの従来の生成消滅項である。電子の生成消
滅率GRTLeは、次式で計算される。
【数2】
【0024】ここで、TTL(ξ)は金属/半導体界面のト
ンネル確率、fS(ξ)は半導体中の電子のエネルギー分
布関数、fM(ξ)は電極中の電子のエネルギー分布関
数、ξはエネルギー、Sはコントロールヴォリュームの
断面積、Vはコントロールヴォリュームの体積、A*はリ
チャードソン係数、kBはボルツマン定数である。コン
トロールヴォリュームとは、シミュレーションに必要な
離散化格子点の各格子点の空間範囲である。通常、この
空間範囲は、隣接する格子点との中点で定義する。正孔
についても(3)式と同様に計算される。
【0025】図2のステップS5では、(1)式および
(2)式の電流連続式と、以下の(4)式に示すポアソ
ン方程式と、を連立させて解いてコンタクト抵抗を求め
る。 ∇ε∇ψ=−q(p−n+ND−NA) (4)
【0026】ここで、eは誘電率、qは単位素電荷、ND
はドナー濃度、NAはアクセプタ濃度である。以上の電流
連続式とポアソン方程式を解くことによって、金属/半
導体界面のトンネル確率が反映された形で、キャリア濃
度nとpの分布、およびポテンシャルyが求まる。
【0027】各電極での電流値は、電子の電流密度と正
孔の電流密度 を電極の面積で積分することによって求
める。これらの電流密度は(5)式および(6)式のよ
うに、キャリア濃度nとpの分布、およびポテンシャル
yで表される。
【数3】
【0028】一方、コンタクト抵抗モデルとは、金属/
半導体界面のバリアのトンネル確率を巨視的に見た量で
ある。上述したように、キャリア濃度nとpの分布、お
よびポテンシャルψは金属/半導体界面のトンネル確率
が反映された形で求められているので、これらの電流密
度を積分して得られる電流値には、コンタクト抵抗が自
動的に反映されている。
【0029】コンタクト抵抗モデルでは、以下の(7)
式に示すコンタクト抵抗の近似式を用いてコンタクト抵
抗Rcの値を簡便に計算し、その計算値を考慮に入れて
電流連続式を解く。
【数4】
【0030】(7)式中のE00は(8)式で表される。
【数5】
【0031】ここで、kBはボルツマン定数、qは単位
素電荷、Tは温度、A*はリチャードソン係数、φBはバリ
ア高さ、ηはプランク定数、Nimpは不純物濃度、m*
有効質量、εは誘電率である。
【0032】図4は比較結果テーブル3の一例を示す図
である。コンタクト抵抗は、金属と半導体とのバリア高
さ、有効質量、温度、および不純物濃度等の条件の影響
を受けるため、図4では、これらの条件ごとに、ショッ
トキー電極モデルで計算されたコンタクト抵抗とコンタ
クト抵抗モデルで計算されたコンタクト抵抗とを並べて
表示している。
【0033】モデル選択部4は、ショットキー電極モデ
ルで計算されたコンタクト抵抗とコンタクト抵抗モデル
で計算されたコンタクト抵抗との差異が所定値未満であ
れば、コンタクト抵抗モデルを選択し、差異が所定値以
上であれば、ショットキー電極モデルを選択する(図2
のステップS6)。
【0034】図5は、CoSi2/n-Si界面において、ショ
ットキー電極モデルで計算されたコンタクト抵抗とコン
タクト抵抗モデルで計算されたコンタクト抵抗とが不純
物濃度に応じて変化する様子を示す図である。破線がシ
ョットキー電極モデルで計算されたコンタクト抵抗の特
性を示し、実線がコンタクト抵抗モデルで計算されたコ
ンタクト抵抗の特性を示している。
【0035】図5からわかるように、不純物濃度が5×
1019〜1×1020cm-3の範囲で両者は良好に一致す
る。したがって、CoSi2に関しては、上記の濃度範囲内
では、ショットキー電極モデルを用いなくても、コンタ
クト抵抗モデルによるコンタクト抵抗を考慮に入れて精
度よくシミュレーションを行うことができる。そこで、
図5の例では、不純物濃度が5×1019〜1×1020cm
-3の範囲ではコンタクト抵抗モデルが選択され、それ以
外の濃度範囲ではショットキー電極モデルが選択され
る。
【0036】次に、シミュレーション実行部5は、デバ
イス構造の各電極に所定のバイアス電圧を印加した(図
2のステップS7)後、ステップS6で選択されたモデ
ルを用いてデバイス・シミュレーションを実行する(ス
テップS8)。
【0037】次に、シミュレーション実行部5は、すべ
てのバイアス条件でのデバイス・シミュレーションが終
了したか否かを判定し(ステップS9)、まだ実行して
いないバイアス条件があれば、ステップS7に戻って新
たなバイアス電圧を印加し、デバイス・シミュレーショ
ンを実行する。一方、すべてのバイアス条件でのデバイ
ス・シミュレーションが終了すれば、処理を終了する。
【0038】図2のステップS8では、コンタクト抵抗
を考慮に入れてデバイス・シミュレーションを行ってい
る。金属と半導体の界面の格子点におけるコンタクト抵
抗をρcとし、界面における格子点とその格子点に隣接
する金属内部の格子点との距離をLとする。このとき、
図6に示すように、距離Lにおける電気伝導率σは、L
/ρcで与えられる。一方、電子移動度μeは、電荷を
q、電子密度をnとすると、σ/qnで求められる。従
って、電子移動度μeはL/(ρc・qn)で表される。同
様に、正孔移動度μhはL/(ρc・qp)で表される。電
子の電流密度の式は(9)式で、正孔の電流密度の式は
(10)式で表される。
【数6】
【0039】これら(9)式および(10)式は、電流
連続式の補助方程式であるため、コンタクト抵抗は、電
流連続式に影響を与える。すなわち、電極の周囲では、
コンタクト抵抗があると電流が流れにくくなる。そのこ
とを、(9)式および(10)式では、コンタクト抵抗
を移動度に置き換えて表現している。
【0040】このように、第1の実施形態では、ショッ
トキー電極モデルで計算されたコンタクト抵抗とコンタ
クト抵抗モデルで計算されたコンタクト抵抗とを比較
し、両者の差異が所定値未満であれば、コンタクト抵抗
モデルで計算されたコンタクト抵抗を考慮に入れてデバ
イス・シミュレーションを行うため、ショットキー電極
モデルでシミュレーションを行うよりも高速に、かつ精
度を落とすことなく電子濃度分布と正孔濃度分布を計算
できる。
【0041】(第2の実施形態)第2の実施形態は、図
4のようなテーブルを設けずにモデル選択を行うもので
ある。
【0042】図7は本発明に係るデバイス・シミュレー
ション装置の第2の実施形態の概略構成を示すブロック
図である。図7のデバイス・シミュレーション装置は、
前処理部1と、予備シミュレーション実行部6と、モデ
ル選択部4と、シミュレーション実行部5とを備えてい
る。
【0043】予備シミュレーション実行部6は、金属と
接する半導体領域に細かいメッシュを設定した状態で、
デバイス構造の各電極に低電圧を印加して、ショットキ
ー電極モデルを用いてデバイス・シミュレーションを実
行する。
【0044】モデル選択部4は、予備シミュレーション
実行部6で計算されたコンタクト抵抗とコンタクト抵抗
モデルで計算されたコンタクト抵抗とを比較し、両者の
差異が所定値未満の半導体領域については、細かいメッ
シュを解除してコンタクト抵抗モデルを選択する。
【0045】図8は図7のデバイス・シミュレーション
装置の処理手順を示すフローチャートである。図8のス
テップS21,S22は前処理部1の処理であり、ユーザが
入力したシミュレーション条件等を解析して(ステップ
S21)、シミュレーション構造を定義する(ステップS
22)。
【0046】次に、予備シミュレーション実行部6は、
デバイス構造内の金属と接する半導体領域に細かいメッ
シュを設定し(ステップS23)、シミュレーションの初
期値を設定した(ステップS24)後、デバイス構造の各
電極に20mV程度の低い正負電圧をそれぞれ印加して、シ
ョットキー電極モデルを用いてデバイス・シミュレーシ
ョンを実行する(ステップS25)。
【0047】次に、モデル選択部4は、シミュレーショ
ンにより得られたショットキー電極モデルでのコンタク
ト抵抗とコンタクト抵抗モデルで計算されたコンタクト
抵抗との差異が所定値未満であるか否かを判定し(ステ
ップS26)、所定値未満の半導体領域については細かい
メッシュを解除して粗いメッシュを再生成する(ステッ
プS27)。
【0048】ステップS26の判定が否定された場合か、
あるいはステップS27の処理が終了すると、シミュレー
ション実行部5は、デバイス構造の各電極に所定のバイ
アス電圧を印加した(ステップS28)後、デバイス・シ
ミュレーションを実行する(ステップS29)。このと
き、ステップS27で粗いメッシュを再生成した半導体領
域については、コンタクト抵抗モデルにより計算された
コンタクト抵抗を利用してデバイス・シミュレーション
を行い、それ以外の領域はショットキー電極モデルを利
用してデバイス・シミュレーションを行う。
【0049】次に、すべてのバイアス条件でデバイス・
シミュレーションを実行したか否かを判定し(ステップ
S30)、まだ実行していないバイアス条件があれば、ス
テップS28に戻って新たなバイアス電圧を印加し、デバ
イス・シミュレーションを実行する。一方、すべてのバ
イアス条件でのデバイス・シミュレーションが終了すれ
ば、処理を終了する。
【0050】このように、第2の実施形態では、いった
ん細かいメッシュを生成してショットキー電極モデルに
て予備的なシミュレーションを行ってコンタクト抵抗を
計算し、その計算結果とコンタクト抵抗モデルにより計
算されたコンタクト抵抗との差異が所定値未満であれ
ば、細かいメッシュを解除してコンタクト抵抗モデルを
利用してシミュレーションを行うようにしたため、必要
最小限の半導体領域だけショットキー電極モデルでシミ
ュレーションを行えばよく、精度を維持したままシミュ
レーション時間を短縮できる。
【0051】上述した実施形態で説明したデバイス・シ
ミュレーション装置は、ハードウェアで構成してもよい
し、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構
成する場合には、デバイス・シミュレーション装置の機
能を実現するプログラムをフロッピー(登録商標)ディ
スクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、コンピュー
タに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気
ディスクや光ディスク等の携帯可能なものに限定され
ず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒
体でもよい。
【0052】また、デバイス・シミュレーション装置の
機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信
回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さら
に、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧
縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線
を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよ
い。
【0053】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、精度に影響する金属と半導体の界面近傍の半導体
領域のみ、金属と半導体との間のトンネル確率の計算結
果に基づいて計算されたコンタクト抵抗を考慮に入れて
シミュレーションを行い、その他の金属と半導体の界面
近傍の半導体領域については、近似的に計算されたコン
タクト抵抗を考慮に入れてシミュレーションを行うた
め、精度を落とすことなく、計算時間を短縮でき、半導
体デバイスの設計効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るデバイス・シミュレーション装置
の第1の実施形態の概略構成を示すブロック図。
【図2】図1のデバイス・シミュレーション装置の処理
手順を示すフローチャート。
【図3】金属と半導体との間に流れるトンネル電流を説
明する図。
【図4】比較結果テーブルの一例を示す図。
【図5】CoSi2/n-Si界面において、ショットキー電極
モデルで計算されたコンタクト抵抗とコンタクト抵抗モ
デルで計算されたコンタクト抵抗とが不純物濃度に応じ
て変化する様子を示す図。
【図6】半導体内部の電気伝導率を説明する図。
【図7】本発明に係るデバイス・シミュレーション装置
の第2の実施形態の概略構成を示すブロック図。
【図8】図7のデバイス・シミュレーション装置の処理
手順を示すフローチャート。
【図9】絶縁ゲート型電界効果トランジスタの断面構造
を示す図。
【図10】コンタクト抵抗を外付け抵抗で代用した例を
示す図。
【符号の説明】
1 前処理部 2 モデル比較部 3 比較結果テーブル 4 モデル選択部 5 シミュレーション実行部 6 予備シミュレーション実行部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/78

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属と半導体との界面をもつ半導体装置を
    対象として、ポアソン方程式および電流連続式の少なく
    とも一つを解くデバイス・シミュレーション方法におい
    て、 前記界面の近傍におけるシミュレーション用離散化格子
    点上で金属と半導体との間のトンネル確率を計算した結
    果に基づいて計算された第1のコンタクト抵抗と、近似
    的なコンタクト抵抗の式に基づいて計算された第2のコ
    ンタクト抵抗と、を比較するステップと、 前記第1および第2のコンタクト抵抗の抵抗値の差異が
    所定値未満の半導体領域については前記第2のコンタク
    ト抵抗を考慮に入れてシミュレーションを実行し、前記
    第1および第2のコンタクト抵抗の抵抗値の差異が前記
    所定値以上の半導体領域については前記第1のコンタク
    ト抵抗を考慮に入れてシミュレーションを実行するステ
    ップと、を備えることを特徴とするデバイス・シミュレ
    ーション方法。
  2. 【請求項2】前記第1および第2のコンタクト抵抗を比
    較するステップは、金属および半導体のエネルギー差
    と、有効質量と、温度と、不純物濃度とを含む条件のそ
    れぞれごとに、前記第1および第2のコンタクト抵抗を
    比較することを特徴とする請求項1に記載のデバイス・
    シミュレーション方法。
  3. 【請求項3】前記シミュレーションを実行するステップ
    は、前記第1のコンタクト抵抗を考慮に入れてシミュレ
    ーションを実行する場合には、前記界面の近傍における
    シミュレーション用離散化格子点上で金属と半導体との
    間のトンネル確率を計算し、このトンネル確率による単
    位時間あたりの電子の生成消滅率と正孔の生成消滅率と
    を電流連続式に付加した状態でこの電流連続式を解くこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載のデバイス・シ
    ミュレーション方法。
  4. 【請求項4】金属と半導体との界面をもつ半導体装置を
    対象として、ポアソン方程式および電流連続式の少なく
    とも一つを解くデバイス・シミュレーション方法におい
    て、 金属と接する半導体領域に第1のメッシュを設定するス
    テップと、 前記第1のメッシュを設定した半導体装置の各電極に低
    電圧を印加した状態で、前記界面の近傍におけるシミュ
    レーション用離散化格子点上で金属と半導体との間のト
    ンネル確率の計算結果を考慮に入れて第1のコンタクト
    抵抗を計算するステップと、 前記第1のコンタクト抵抗と、近似的なコンタクト抵抗
    の式に基づいて計算された第2のコンタクト抵抗と、を
    比較するステップと、 前記第1および第2のコンタクト抵抗の抵抗値の差異が
    所定値未満の半導体領域については、前記第1のメッシ
    ュの設定を解除して前記第1のメッシュよりも粗い第2
    のメッシュを設定して前記第2のコンタクト抵抗を考慮
    に入れてシミュレーションを実行し、前記第1および第
    2のコンタクト抵抗の抵抗値の差異が前記所定値以上の
    半導体領域については前記第1のコンタクト抵抗を考慮
    に入れてシミュレーションを実行するステップと、を備
    えることを特徴とするデバイス・シミュレーション方
    法。
  5. 【請求項5】前記第1のコンタクト抵抗を考慮に入れて
    シミュレーションを実行する場合には、前記界面の近傍
    におけるシミュレーション用離散化格子点上で金属と半
    導体との間のトンネル確率を計算し、このトンネル確率
    による単位時間あたりの電子の生成消滅率と正孔の生成
    消滅率とを電流連続式に付加した状態でこの電流連続式
    を解くことを特徴とする請求項4に記載のデバイス・シ
    ミュレーション方法。
  6. 【請求項6】金属と半導体との界面をもつ半導体装置を
    対象として、ポアソン方程式および電流連続式の少なく
    とも一つを解くデバイス・シミュレーション装置におい
    て、 前記界面の近傍におけるシミュレーション用離散化格子
    点上で金属と半導体との間のトンネル確率を計算した結
    果に基づいて計算された第1のコンタクト抵抗と、近似
    的なコンタクト抵抗の式に基づいて計算された第2のコ
    ンタクト抵抗と、を比較する比較器と、 前記第1および第2のコンタクト抵抗の抵抗値の差異が
    所定値未満の半導体領域については前記第2のコンタク
    ト抵抗を考慮に入れてシミュレーションを実行し、前記
    第1および第2のコンタクト抵抗の抵抗値の差異が前記
    所定値以上の半導体領域については前記第1のコンタク
    ト抵抗を考慮に入れてシミュレーションを実行するシミ
    ュレーション実行手段と、を備えることを特徴とするデ
    バイス・シミュレーション装置。
  7. 【請求項7】金属と半導体との界面をもつ半導体装置を
    対象として、ポアソン方程式および電流連続式の少なく
    とも一つを解くデバイス・シミュレーション装置におい
    て、 金属と接する半導体領域に第1のメッシュを設定するメ
    ッシュ設定手段と、 前記第1のメッシュを設定した半導体装置の各電極に低
    電圧を印加した状態で、前記界面の近傍におけるシミュ
    レーション用離散化格子点上で金属と半導体との間のト
    ンネル確率の計算結果を考慮に入れて第1のコンタクト
    抵抗を計算するコンタクト抵抗計算手段と、 前記第1のコンタクト抵抗と、近似的なコンタクト抵抗
    の式に基づいて計算された第2のコンタクト抵抗と、を
    比較する比較器と、 前記第1および第2のコンタクト抵抗の抵抗値の差異が
    所定値未満の半導体領域については、前記第1のメッシ
    ュの設定を解除して前記第1のメッシュよりも粗い第2
    のメッシュを設定して前記第2のコンタクト抵抗を考慮
    に入れてシミュレーションを実行し、前記第1および第
    2のコンタクト抵抗の抵抗値の差異が前記所定値以上の
    半導体領域については前記第1のコンタクト抵抗を考慮
    に入れてシミュレーションを実行するシミュレーション
    実行手段と、を備えることを特徴とするデバイス・シミ
    ュレーション装置。
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