JP2000091573A - Mosfetのシミュレーション方法及び装置 - Google Patents

Mosfetのシミュレーション方法及び装置

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JP2000091573A
JP2000091573A JP10260702A JP26070298A JP2000091573A JP 2000091573 A JP2000091573 A JP 2000091573A JP 10260702 A JP10260702 A JP 10260702A JP 26070298 A JP26070298 A JP 26070298A JP 2000091573 A JP2000091573 A JP 2000091573A
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mosfet
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板電圧依存の電流特性を再現できるMOS
FETのシミュレーション方法及び装置を提供する。 【解決手段】 シミュレーション対象となるMOSFE
Tに関する各種パラメータを含むシミュレーション条件
から,MOSFET内部の電位,電子密度,正孔密度,
及び移動度を数値的に算出し,電位,電子密度,正孔密
度,及び移動度を用いてMOSFETの特性値を算出す
るシミュレーション方法は,移動度μを,シミュレーシ
ョン条件のうち,MOSFETの不純物濃度N,温度
T,垂直方向電界Ev,及び基板電圧Vbを用いて,μ
(N,T,Ev,Vb)=μ0(N,T,Ev)+μ1
(Vb)から算出する工程と,電位ψ,電子密度n,正
孔密度pを,移動度μを用いて,ポアソン方程式,電子
連続式,正孔連続式,電子輸送方程式,正孔輸送方程式
から算出する工程とを含むことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,半導体装置のシミ
ュレーション方法及び装置にかかり,特に,MOSFE
T(metal−oxide semiconduct
or field−effect−transisto
r)の素子特性を数値シミュレーションにより高精度か
つ高速に評価するシミュレーション方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】シミュレーションでは,予め設定された
デバイス形状や不純物分布のもとで,電極に電圧を加え
たときのデバイス内部の電位(ポテンシャル),電子密
度,正孔密度の分布を数値的に求め,これらの値を用い
てデバイス内部の電流,電界分布や電極電流を求める。
一般にシミュレーションでは,以下に示されるようなポ
アソン方程式,電子連続式,正孔連続式,電子輸送方程
式,正孔輸送方程式を連立させて電位ψ,電子密度n,
正孔密度pを求める。
【0003】 ポアソン方程式 div(−εgradψ)=q(p−n+Nd−Na)・・ ・(式1)
【0004】 電子連続式 divJn=q(R−G)・・・(式2)
【0005】 正孔連続式 divJp=−q(R−G)・・・(式3)
【0006】 電子輸送方程式 Jn=−q*(μn*n*gradψ−Dn*gradn) ・・・(式4)
【0007】 正孔輸送方程式 Jp=−q*(μp*p*gradψ+Dp*gradp) ・・・(式5) ただし,ε:媒体の誘電率,ψ:電位(ポテンシャ
ル),Nd:ドナー密度,Na:アクセプタ密度,R:
キャリア再結合量,G:キャリア生成量,n:電子密
度,p:正孔密度,μn:電子移動度,μp:正孔移動
度,Dn:電子拡散係数,Dp:正孔拡散係数,Jn:
電子電流密度,Jp:正孔電流密度,q:素電荷,であ
る。
【0008】また,電子拡散係数Dn,正孔拡散係数D
pについては次の式が成り立つ。
【0009】Dn=μn*k*T/q
【0010】Dp=μp*k*T/q
【0011】ただし,k:ボルツマン定数,T:温度,
である。
【0012】従来のシミュレーションでは,MOS型半
導体装置を微小領域に分割する。さらに,各微小領域の
中にメッシュ点と称される点(格子点とも称される)を
配置する。そして,各メッシュ点上の電位,電子密度,
正孔密度を算出する。これら各メッシュ点上の電位,電
子密度,正孔密度は,対応する微小領域における電位,
電子密度,正孔密度を代表すると解釈し,各微小領域に
おける電位,電子密度,正孔密度を接続することによっ
て,MOS型半導体装置の内部における電位,電子密
度,正孔密度の分布を算出する。
【0013】従来技術にかかるMOSFET構造用シミ
ュレーション装置を説明する。
【0014】MOSFET構造用シミュレーション装置
は,半導体装置の形状,不純物分布,温度,入力電圧等
のシミュレーション条件が入力される入力手段と,入力
設定手段からの分布情報に基づいて,素子物理の所定の
方程式を解くことにより,半導体装置の素子特性を算出
する特性算出手段と,特性算出手段により算出された特
性値が収束しているかを判断する判断手段とにより構成
されている。なお,特性算出手段による算出結果を含む
情報を所定形式で出力する出力手段を装置内に含ませ
て,その全体をシミュレーション装置と称する場合もあ
る。また,特性値が収束している,とは,シミュレーシ
ョンに伴って変化する特性値の変化量が所定量以下にな
った状態をいう。
【0015】上述の特性算出手段においては,以下の算
出が行われる。 (1)半導体装置をメッシュ点に離散化 (2)電位ψ,電子密度n,正孔密度pの初期値の設定 (3)電位ψ,電子密度n,正孔密度pから半導体装置
の垂直方向電界Evの算出 (4)半導体装置の不純物濃度N及び温度T,垂直方向
電界Evから移動度μの算出 (5)垂直方向電界Ev及び移動度μから,各メッシュ
点上の電位ψ,電子密度n,正孔密度pの算出 (6)各メッシュ点上の電位ψ,電子密度n,正孔密度
p,及び移動度μから,電子電流密度Jn,正孔電流密
度Jpの算出 (7)電子電流密度Jn,正孔電流密度Jpから電流値
の算出 が行われる。
【0016】次いで,上記MOSFET構造用シミュレ
ーション装置によるシミュレーション方法を,図8に示
したフローチャートを参照しながら説明する。
【0017】まず,半導体装置の形状,不純物分布,温
度,入力電圧等のシミュレーションに必要な条件を入力
手段に入力する(ステップS501)。
【0018】次いで,特性算出手段により所定の算出演
算を行う。まず,半導体装置をメッシュに分割する(ス
テップS502)。次いで,シミュレーション条件入力
工程(ステップS501)で定義した条件から各メッシ
ュ点上の電位ψ,電子密度n,正孔密度pの初期値を設
定する(ステップS503)。これらの値を用いて,垂
直方向電界Evを算出する(ステップS504)。
【0019】次いで,不純物密度N,半導体装置の温度
T,及び前記工程で算出された垂直方向電界Evから移
動度μを算出する(ステップS505)。前記工程で算
出された移動度μ及び垂直方向電界Evから各メッシュ
点上の電位ψ,電子密度n,正孔密度pを算出する(ス
テップS506)。次いで,前記工程で算出された電位
ψ,電子密度n,正孔密度p,移動度μから(式4)及
び(式5)を用いて,電子電流密度Jn,正孔電流密度
Jpを算出する(ステップS507)。さらに,前記工
程で算出された電子電流密度Jn,正孔電流密度Jpか
ら各端子に流れる電流値を求める(ステップS50
8)。
【0020】次いで,判定手段において,前記工程で算
出された電流値が収束しているかを判断する。まず,電
流が入ってくる量と出ていく量との差が所定の収束条件
内に入っているか否かを判定し(ステップS509),
収束条件内に入っていない場合は,電位ψ,電子密度
n,正孔密度p算出工程(ステップS506)で求めら
れた電位ψ,電子密度n,正孔密度pを初期値として,
再度垂直方向電界工程(ステップS504)から特性値
算出を繰り返す。また,電流が入ってくる量と出ていく
量との差が所定の収束条件内に入っている場合は,その
電流値を用いて半導体装置のデバイス特性評価を行う。
【0021】前記工程で得られたシミュレーション情報
や半導体装置の特性値は,シミュレーション装置内の出
力装置,あるいは,その他の出力装置により出力,表示
される。
【0022】ところで,MOS型半導体装置では,特に
MOS型半導体装置の絶縁体と半導体との界面(以下,
「絶縁体/半導体界面」と称する。)近傍の特性値が半
導体装置の特性に重大な影響を与えるため,絶縁体/半
導体界面におけるキャリア移動度μを正確に算出する必
要がある。
【0023】ここで,移動度μ算出工程(ステップS5
05)では,移動度μは不純物濃度N,半導体装置の温
度T,垂直方向電界Evの関数として定義される。この
関数にはさまざまなものが知られている。従来技術で
は,移動度μは,実験値を基にした経験式から算出され
る。ただし,実験では半導体装置の各メッシュ点での移
動度μは測定できず,絶縁体/半導体界面近傍に形成さ
れる反転層の平均移動度が測定できるだけである。従っ
て,実験による平均移動度を基にして各メッシュ点上の
移動度μを算出する方法が必要になる。この方法とし
て,例えば,特開平10−4191でも述べられている
ように,以下のshinの式を用いる方法がある。
【0024】 μ(Ev)=μeff(Eeff) +(Ev−E0)dμeff(Eeff)/dEv・・・(式6)
【0025】ただし,μeff:絶縁体/半導体界面近
傍に形成される反転層の平均の移動度,Eeff=ηE
v+(1−η)E0(実効垂直方向電界),E0:反転
層外側の垂直方向電界,Ev:メッシュ点での垂直方向
電界,η=1/2(電子の場合),η=1/3(正孔の
場合),である。
【0026】実験による平均移動度を基にした各メッシ
ュ点上の移動度μを算出する方法の他の例として,文
献,C.Lombmdi et al.,”A Phy
sically Based Mobility Mo
del For Numerical Simulat
ion of NonPlaner Device
s”,IEEE Trans.CAD.,vol.7,
1164‐1171,1988,があり,この文献で
は,各メッシュ点での移動度μは,以下の(式7)で与
えられている。
【0027】 1/μ(Ev,N,T)=1/(b/Ev+c1*Nc2/(T*Ev)) +Ev/d+1/μ(N,T)・・・(式7)
【0028】ただし, b=3.1*10, c1=3.0*10, c2=13, d=6*1014,である。
【0029】しかしながら,これらのパラメータを用い
て移動度μを求めるのでは,実測と大きくずれる場合が
ある。そこで,電流値が実測値と一致しているかを判断
する合わせ込み手段を用いた合わせ込みにより実測値を
再現できるようにすることで,素子の特性を高精度にシ
ミュレーションすることができる。合わせ込み手段を用
いたシミュレーションを,図3に示したフローチャート
を参照しながら説明する。
【0030】合わせ込み手段は,上記シミュレーション
装置により算出された電流値と実測値とが一致するか否
かを判定する一致判定手段を有する。この合わせ込み手
段を用いて,図9に示したように,シミュレーション装
置の収束判定工程(ステップS609)の後に,算出さ
れた電流値と実測値とが一致するか否かを判定する一致
判定工程(ステップS610)を行う。
【0031】一致判定工程(ステップS610)によ
り,算出された電流値と実測値とが合っていないと判断
された場合には,移動度μ算出工程(ステップS60
5)における移動度μ算出式のパラメータを変更するパ
ラメータ変更工程(ステップS611)を行う。例え
ば,移動度μ算出式として(式7)を用いた場合は,
b,c1,c2,dの各パラメータを変更する。なお,
パラメータ変更工程は,上記特性算出手段が行ってもよ
く,合わせ込み手段が行ってもよい。パラメータ変更工
程(ステップS611)を行った後,再度シミュレーシ
ョン条件入力工程(ステップS601)以降を繰り返
す。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】ところで,上述のシミ
ュレーション装置及び合わせ込み手段を用いたシミュレ
ーションでは,以下のような問題点がある。図10は,
N型MOSFET(以下,「NMOS」と称する。)で
の実測と合わせ込み手段を用いたシミュレーション結果
の電流−電圧特性を示したものである。縦軸はドレイン
電流Idであり横軸はゲート電圧Vgである。合わせ込
み手段の特徴は実測の電流値を再現することである。基
板電圧の裏面にかけられた電圧(以下,「基板電圧」と
称する。)Vbが0Vの時は実測の電流値を良く再現し
ているが,基板電圧Vbが−3Vのときは実測の電流値
をよく再現していない。
【0033】図11は,基板電圧Vbが0Vの場合と基
板電圧Vbが−3Vの場合との電流比ならびにキャリア
比を示したものである。シミュレーションで基板電圧V
bが0Vの場合と基板電圧Vbが−3Vの場合とのキャ
リア量の比をとると,図11に示したように,ゲート電
圧Vgにかかわらず基板電圧Vbが0Vの場合と基板電
圧Vbが−3Vの場合との電流値の比にほぼ一致してい
る。
【0034】図12は絶縁体/半導体界面からの距離X
に対する移動度μの分布を示したものであり,図13は
絶縁体/半導体界面からの距離Xに対する垂直方向電界
Evの分布を示したものである。図12によれば,絶縁
体/半導体界面では基板電圧Vbによる移動度μの変化
はないが,絶縁膜/半導体界面から離れると基板電圧V
bにより違いが生じている。このように移動度μが変化
するのは,図13に示したように,絶縁体/半導体界面
付近での垂直方向電界Evの分布の違いによるものであ
る。
【0035】しかしながら,移動度算出式中に垂直方向
電界Evを補正したり,基板電圧に依存するフィッティ
ングバラメータが存在しない。このため,従来技術で
は,基板電圧依存の電流特性の同時フィッティングが困
難であるという問題があった。
【0036】本発明は,従来のシミュレーション方法及
び装置が有する上記問題点に鑑みてなされたものであ
り,本発明の目的は,簡単かつ正確に基板電圧依存の電
流特性を再現できるシミュレーション方法及び装置を提
供することである。
【0037】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め,シミュレーション対象となる半導体装置に関する各
種パラメータを含むシミュレーション条件から,半導体
装置内部の電位,電子密度,及び正孔密度を数値的に算
出し,半導体装置内部の電位,電子密度,及び正孔密度
を用いて半導体装置の特性を算出するシミュレーション
方法において:シミュレーション条件を設定する第1工
程と;シミュレーション対象となる半導体装置をメッシ
ュ点に離散化する第2工程と;半導体装置内部の電位,
電子密度,及び正孔密度の初期値を設定する第3工程
と;半導体装置内部の電位,電子密度,及び正孔密度か
ら,半導体装置の垂直方向電界を算出する第4工程と;
シミュレーション条件のうち半導体装置の不純物濃度,
温度,及び基板電圧と,第4工程で求めた垂直方向電界
とから移動度を算出する第5工程と;第4工程で求めた
垂直方向電界と,第5工程で求めた移動度とから,各メ
ッシュ点上の電位,電子密度,及び正孔密度を算出する
第6工程と;第6工程で求めた各メッシュ点上の電位,
電子密度,及び正孔密度と,第5工程で求めた移動度と
から,電子電流密度及び正孔電流密度を算出する第7工
程と;第7工程で求めた電子電流密度及び正孔電流密度
から,電流値を算出する第8工程と;第8工程により算
出された電流値が収束しているかを判断し,電流値が収
束したと判断されるまで,第6工程で求めた電位,電子
密度,及び正孔密度を用いて,第4工程以降を繰り返す
第9工程と;を含むことを特徴とする,半導体装置のシ
ミュレーション方法が提供される。
【0038】上記移動度μを算出する第5工程は,請求
項1に記載のように,シミュレーション条件のうち,M
OSFETの不純物濃度N,温度T,垂直方向電界E
v,及び基板電圧Vbを用いて,μ(N,T,Ev,V
b)=μ0(N,T,Ev)+μ1(Vb)から算出し
てもよい。
【0039】この場合,μ0(N,T,Ev)として
は,例えば,請求項2に記載のように,所定の定数b,
c1,c2,dを用いて, 1/μ0(N,T,Ev)=1/(b/Ev+c1*N
c2/(T*Ev))+Ev/d+1/μ0(N,
T) により与えられる。また,μ1(Vb)としては,例え
ば,請求項3に記載のように,所定の定数aを用いて, μ1(Vb)=aVb により与えられる。
【0040】さらに,請求項1に記載の方法は,電位
ψ,電子密度n,正孔密度pを,上記移動度μを用い
て, ポアソン方程式 div(−εgradψ)=q(p−
n+Nd−Na) 電子連続式 divJn=q(R−G) 正孔連続式 divJp=−q(R−G) 電子輸送方程式 Jn=−q*(μn*n*gradψ
−Dn*gradn) 正孔輸送方程式 Jp=−q*(μp*p*gradψ
+Dp*gradp) ただし,ε:媒体の誘電率,ψ:電位,Nd:ドナー密
度,Na:アクセプタ密度,R:キャリア再結合量,
G:キャリア生成量,μn:電子移動度,μp:正孔移
動度,Dn:電子拡散係数,Dp:正孔拡散係数,J
n:電子電流密度,Jp:正孔電流密度,q:素電荷,
であり, 電子拡散係数Dn=μn*k*T/q 正孔拡散係数Dp=μp*k*T/q ただし,k:ボルツマン定数,T:温度,である。から
算出する工程を含むことを特徴とする。
【0041】かかる方法によれば,移動度算出工程にお
ける移動度算出式に,基板電圧を引数とする項を加えた
ことにより,基板電圧印加の移動度の変化を再現するこ
とが可能である。
【0042】また,垂直方向電界は,請求項4に記載の
ように,MOSFETの絶縁体と半導体との界面におけ
る表面電界であることが好ましい。
【0043】かかる方法によれば,絶縁体/半導体界面
付近における,基板電圧印加による垂直方向電界の変化
を減少させることができ,基板電圧依存の電流特性を再
現することが可能である。
【0044】また,上記課題を解決するため,別の観点
によれば,請求項5に記載のように,シミュレーション
対象となるMOSFETに関する各種パラメータを含む
シミュレーション条件から,MOSFET内部の電位,
電子密度,正孔密度,及び移動度を数値的に算出し,M
OSFET内部の電位,電子密度,正孔密度,及び移動
度を用いてMOSFETの特性値を算出するシミュレー
ション装置において:移動度μを,シミュレーション条
件のうち,MOSFETの不純物濃度N,温度T,垂直
方向電界Ev,及び基板電圧Vbを用いて, μ(N,T,Ev,Vb)=μ0(N,T,Ev)+μ
1(Vb) から算出する移動度算出手段と;電位ψ,電子密度n,
正孔密度pを,移動度μを用いて, ポアソン方程式 div(−εgradψ)=q(p−
n+Nd−Na) 電子連続式 divJn=q(R−G) 正孔連続式 divJp=−q(R−G) 電子輸送方程式 Jn=−q*(μn*n*gradψ
−Dn*gradn) 正孔輸送方程式 Jp=−q*(μp*p*gradψ
+Dp*gradp) ただし,ε:媒体の誘電率,ψ:電位,Nd:ドナー密
度,Na:アクセプタ密度,R:キャリア再結合量,
G:キャリア生成量,μn:電子移動度,μp:正孔移
動度,Dn:電子拡散係数,Dp:正孔拡散係数,J
n:電子電流密度,Jp:正孔電流密度,q:素電荷,
である。から算出する電位,電子密度,正孔密度算出手
段と;を含むことを特徴とする,MOSFETのシミュ
レーション装置が提供される。
【0045】この場合,μ0(N,T,Ev)として
は,例えば,請求項6に記載のように,所定の定数b,
c1,c2,dを用いて, 1/μ0(N,T,Ev)=1/(b/Ev+c1*N
c2/(T*Ev))+Ev/d+1/μ0(N,
T)+aVb により与えられる。また,μ1(Vb)としては,例え
ば,請求項7に記載のように,所定の定数aを用いて, μ1(Vb)=aVB により与えられる。
【0046】かかる構成によれば,移動度算出工程にお
ける移動度算出式に,基板電圧を引数とする項を加えた
ことにより,基板電圧印加の移動度の変化を再現するこ
とが可能である。
【0047】さらに,垂直方向電界は,請求項8に記載
のように,MOSFETの絶縁体と半導体との界面にお
ける表面電界であることが好ましい。
【0048】かかる構成によれば,絶縁体/半導体界面
付近における,基板電圧印加による垂直方向電界の変化
を減少させることができ,基板電圧依存の電流特性を再
現することが可能である。
【0049】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照しながら,
本発明にかかるシミュレーション方法及び装置の好適な
実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及
び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成
要素については,同一の符号を付することにより重複説
明を省略する。
【0050】(第1の実施の形態)第1の実施の形態に
かかるシミュレーション装置を説明する。この装置は従
来のシミュレーション装置の移動度μ算出工程における
移動度μを算出する関数に基板電圧Vbの項を加えたこ
とにより,基板電圧Vbに依存する移動度μを算出でき
る点に特徴がある。
【0051】本実施の形態にかかるMOSFET構造用
シミュレーション装置は,半導体装置の形状,不純物分
布,入力電圧等のシミュレーション条件が入力される入
力手段と,入力設定手段からの分布情報に基づいて,素
子物理の所定の方程式を解くことにより,半導体装置の
素子特性を算出する特性算出手段と,特性算出手段によ
り算出された特性値が収束しているかを判断する判断手
段とにより構成されている。なお,特性算出手段による
算出結果を含む情報を所定形式で出力する出力手段を装
置内に含ませて,その全体をシミュレーション装置と称
する場合もある。
【0052】上述の特性算出手段においては,以下の算
出が行われる。 (1)半導体装置をメッシュ点に離散化 (2)電位ψ,電子密度n,正孔密度pの初期値の設定 (3)電位ψ,電子密度n,正孔密度pから半導体装置
の垂直方向電界Evの算出 (4)半導体装置の不純物濃度N及び温度T,垂直方向
電界Ev,及び基板電圧Vbから移動度μの算出 (5)垂直方向電界Ev及び移動度μから,各メッシュ
点上の電位ψ,電子密度n,正孔密度pの算出 (6)各メッシュ点上の電位ψ,電子密度n,正孔密度
p,及び移動度μから,電子電流密度Jn,正孔電流密
度Jpの算出 (7)電子電流密度Jn,正孔電流密度Jpから電流値
の算出
【0053】本実施の形態にかかる特性算出手段が行う
(4)移動度μの算出においては,従来技術で求められ
た関数μ(N,T,Ev)に,基板電圧Vbの影響を考
慮した関数μ(Vb)を加える点に特徴がある。ここで
μ(Vb)中の関数形は,経験的知識や実験データ等に
基づいて得ることができるほか,最小2乗法等の統計的
手法に基づいて得ることも可能である。例えば,関数μ
(N,T,Ev)としては,上述の(式7)が与えら
れ,μ(Vb)としては,基板電圧の定数倍aVbが与
えられる。μ(Vb)として,基板電圧aVbを与えた
場合は,定数aは,最小2乗法により求めることが好ま
しい。
【0054】上記MOSFET構造用シミュレーション
装置によるシミュレーション方法を,図1に示したフロ
ーチャートを参照しながら説明する。
【0055】まず,半導体装置の形状,不純物分布,入
力電圧等のシミュレーションに必要な条件を入力手段に
入力する(ステップS101)。
【0056】次いで,特性算出手段により所定の算出演
算を行う。まず,半導体装置をメッシュに分割する(ス
テップS102)。次いで,シミュレーション条件入力
工程(ステップS101)で定義した条件から各メッシ
ュ点上の電位ψ,電子密度n,正孔密度pの初期値を設
定する(ステップS103)。これらの値を用いて,垂
直方向電界Evを算出する(ステップS104)。
【0057】次いで,不純物密度N,半導体装置の温度
T,及び工程で算出された垂直方向電界Ev,基板電圧
Vbから移動度μを算出する(ステップS105)。工
程で算出された移動度μ及び垂直方向電界Evから各メ
ッシュ点上の電位ψ,電子密度n,正孔密度pを算出す
る(ステップS106)。次いで,前記工程で算出され
た電位ψ,電子密度n,正孔密度p,移動度μから(式
4)及び(式5)を用いて,電子電流密度Jn,正孔電
流密度Jpを算出する(ステップS107)。さらに,
前記工程で算出された電子電流密度Jn,正孔電流密度
Jpから各端子に流れる電流値を求める(ステップS1
08)。
【0058】次いで,判定手段において,前記工程で算
出された電流値が収束しているかを判断する。まず,電
流が入ってくる量と出ていく量との差が所定の収束条件
内に入っているか否かを判定し(ステップS109),
収束条件内に入っていない場合は,電位ψ,電子密度
n,正孔密度p算出工程(ステップS106)で求めら
れた電位ψ,電子密度n,正孔密度pを初期値として,
再度垂直方向電界工程(ステップS104)から特性値
算出を繰り返す。また,電流が入ってくる量と出ていく
量との差が所定の収束条件内に入っている場合は,その
電流値を用いて半導体装置のデバイス特性評価を行う。
【0059】前記工程で得られたシミュレーション情報
や半導体装置の特性値は,シミュレーション装置内の出
力装置,あるいは,その他の出力装置により出力,表示
される。
【0060】本実施の形態にかかるシミュレーション方
法及び装置によれば,移動度算出工程における移動度算
出式に,基板電圧を引数とする項を加えたことにより,
図2に示したように,基板電圧印加の移動度の変化を再
現することが可能である。
【0061】(第2の実施の形態)第2の実施の形態に
かかるシミュレーション装置を説明する。この装置は,
半導体装置の形状,不純物分布,入力電圧等のシミュレ
ーション条件が入力される入力手段と,入力設定手段か
らの分布情報に基づいて,素子物理の所定の方程式を解
くことにより,半導体装置の素子特性を算出する特性算
出手段と,特性算出手段により算出された特性値が収束
しているかを判断する判断手段とを含む点で第1の実施
の形態にかかるシミュレーション装置と共通する。さら
に,本実施の形態にかかるシミュレーション装置は,算
出された電流値が実測値と一致しているかを判断する合
わせ込み手段を備えている。合わせ込み手段を用いた合
わせ込みにより実測値を再現することで,素子の特性を
高精度にシミュレーションすることが可能である。
【0062】上記MOSFET構造用シミュレーション
装置によるシミュレーション方法を,図3に示したフロ
ーチャートを参照しながら説明する。なお,第1の実施
の形態にかかるシミュレーション方法と実質的に同様の
工程については,重複説明を省略する。
【0063】まず,第1の実施の形態にかかるシミュレ
ーション方法におけるステップS101〜ステップS1
09と同様の工程であるステップS201〜ステップS
209により電流値が算出される。
【0064】本実施の形態にかかるシミュレーション方
法では,さらに,算出された電流値が実測と一致するか
否かを判定する(ステップS210)。一致判定工程
(ステップS210)において,電流値が実測と合って
いないと判断された場合には,移動度μ算出工程(ステ
ップS205)における移動度μ算出式のパラメータを
変更するパラメータ変更工程(ステップS211)を行
う。例えば,移動度μ算出式として(式7)を用いた場
合は,b,c1,c2,dの各パラメータを変更する。
なお,パラメータ変更工程は,上記特性算出手段が行っ
てもよく,合わせ込み手段が行ってもよい。パラメータ
変更工程(ステップS211)を行った後,再度シミュ
レーション条件入力工程(ステップS201)以降を繰
り返す。
【0065】本実施の形態にかかるシミュレーション方
法及び装置によれば,シミュレーションにより得られた
電流値と実測電流値が一致していない場合には,パラメ
ータを変更して移動度算出工程以降を繰り返すようにし
たので,図4に示したように,シミュレーションにより
得られた電流値と実測電流値との合わせ込みを行うこと
が可能である。
【0066】(第3の実施の形態)第3の実施の形態に
かかるシミュレーション装置を説明する。この装置は,
第1の実施の形態にかかるシミュレーション装置と実質
的に同様の構成から成る。すなわち,半導体装置の形
状,不純物分布,入力電圧等のシミュレーション条件が
入力される入力手段と,入力設定手段からの分布情報に
基づいて,素子物理の所定の方程式を解くことにより,
半導体装置の素子特性を算出する特性算出手段と,特性
算出手段により算出された特性値が収束しているかを判
断する判断手段とにより構成されている。本実施の形態
にかかるシミュレーション装置における移動度算出は,
半導体と絶縁体界面での電界を用いて算出する点に特徴
がある。
【0067】次いで,上記MOSFET構造用シミュレ
ーション装置によるシミュレーション方法を,図5に示
したフローチャートを参照しながら説明する。なお,第
1の実施の形態にかかるシミュレーション方法と実質的
に同様の工程については,重複説明を省略する。
【0068】まず,第1の実施の形態にかかるシミュレ
ーション方法におけるステップS101〜ステップS1
03と同様の工程であるステップS301〜ステップS
303により,電位ψ,電子密度n,正孔密度pの初期
値が設定される。
【0069】次いで,絶縁体と半導体との界面における
電界を算出し(ステップS304),半導体の各メッシ
ュ点での移動度を直上の絶縁体/半導体界面での電界で
算出する(ステップS305)。
【0070】さらに,第1の実施の形態にかかるシミュ
レーション方法におけるステップS106〜ステップS
109と同様の工程であるステップS306〜ステップ
S309により,電流値が算出され,収束判定が行われ
る。
【0071】本実施の形態にかかるシミュレーション方
法及び装置によれば,絶縁体/半導体界面付近におけ
る,基板電圧印加による垂直方向電界の変化を減少させ
ることができ,基板電圧依存の電流特性を再現すること
が可能である。
【0072】(第4の実施の形態)第4の実施の形態に
かかるシミュレーション装置を説明する。この装置は,
半導体装置の形状,不純物分布,入力電圧等のシミュレ
ーション条件が入力される入力手段と,入力手段からの
分布情報に基づいて,素子物理の所定の方程式を解くこ
とにより,半導体装置の素子特性を算出する特性算出手
段と,特性算出手段により算出された特性値が収束して
いるかを判断する判断手段とを含む点で第3の実施の形
態にかかるシミュレーション装置と共通する。さらに,
本実施の形態にかかるシミュレーション装置は,算出さ
れた電流値が実測値と一致しているかを判断する合わせ
込み手段を備えている。合わせ込み手段を用いた合わせ
込みにより実測値を再現することで,素子の特性を高精
度にシミュレーションすることが可能である。
【0073】上記MOSFET構造用シミュレーション
装置によるシミュレーション方法を,図6に示したフロ
ーチャートを参照しながら説明する。なお,第3の実施
の形態にかかるシミュレーション方法と実質的に同様の
工程については,重複説明を省略する。
【0074】まず,第3の実施の形態にかかるシミュレ
ーション方法におけるステップS301〜ステップS3
09と同様の工程であるステップS401〜ステップS
409により電流値が算出される。
【0075】本実施の形態にかかるシミュレーション方
法では,さらに,算出された電流値が実測と一致するか
否かを判定する(ステップS410)。一致判定工程
(ステップS410)において,電流値が実測と合って
いないと判断された場合には,パラメータ変更工程(ス
テップS411)を行う。例えば,移動度μ算出式とし
て(式7)を用いた場合は,b,c1,c2,dの各パ
ラメータを変更する。なお,パラメータ変更工程は,上
記特性算出手段が行ってもよく,合わせ込み手段が行っ
てもよい。パラメータ変更工程(ステップS411)を
行った後,再度シミュレーション条件入力工程(ステッ
プS401)以降を繰り返す。
【0076】本実施の形態にかかるシミュレーション方
法及び装置によれば,第3の実施の形態にかかるシミュ
レーション方法及び装置と同様に,絶縁体/半導体界面
付近における,基板電圧印加による垂直方向電界の変化
を減少させることができ,基板電圧依存の電流特性を再
現することが可能である。
【0077】さらに,第2の実施の形態にかかるシミュ
レーション方法及び装置と同様に,シミュレーションに
より得られた電流値と実測電流値が一致していない場合
には,パラメータを変更して移動度算出工程以降を繰り
返すようにしたので,図7に示したように,シミュレー
ションにより得られた電流値と実測電流値との合わせ込
みを行うことが可能である。
【0078】以上,添付図面を参照しながら本発明にか
かるシミュレーション方法及び装置の好適な実施形態に
ついて説明したが,本発明はかかる例に限定されない。
当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思
想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し
得ることは明らかであり,それらについても当然に本発
明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0079】例えば,上記発明の実施形態では,移動度
μを求める関数μ(N,T,Ev)として,上述の(式
7)が与えられ,μ(Vb)としては,基板電圧の定数
倍aVbが与えられた場合の一例につき説明したが,本
発明はこれに限定されない。シミュレーション条件等に
応じて,μ(N,T,Ev)を適当な関数を選択し,さ
らに,μ(Vb)として,基板電圧Vbを引数とする最
適な関数を選択して同様に本発明を適用することが可能
である。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように,本発明にかかるシ
ミュレーション方法及び装置によれば,以下のような優
れた効果を奏する。
【0081】請求項1,2または3のいずれかに記載の
シミュレーション方法または請求項5,6または7のい
ずれかに記載のシミュレーション装置によれば,移動度
算出工程における移動度算出式に,基板電圧を引数とす
る項を加えたことにより,基板電圧印加の移動度の変化
を再現することが可能である。
【0082】請求項4に記載のシミュレーション方法ま
たは請求項8に記載のシミュレーション装置によれば,
絶縁体/半導体界面付近における,基板電圧印加による
垂直方向電界の変化を減少させることができ,基板電圧
依存の電流特性を再現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の第1の実施の形態にかかる半導体装置の
シミュレーションのフローチャートである。
【図2】発明の第1の実施の形態にかかるシミュレーシ
ョン結果の電流−電圧特性を示す説明図である。
【図3】発明の第2の実施の形態にかかる半導体装置の
シミュレーションのフローチャートである。
【図4】発明の第2の実施の形態にかかるシミュレーシ
ョン結果の電流−電圧特性を示す説明図である。
【図5】発明の第3の実施の形態にかかる半導体装置の
シミュレーションのフローチャートである。
【図6】発明の第4の実施の形態にかかる半導体装置の
シミュレーションのフローチャートである。
【図7】発明の第4の実施の形態にかかるシミュレーシ
ョン結果の電流−電圧特性を示す説明図である。
【図8】従来技術におけるMOSFET構造用シミュレ
ーション装置のフローチャートである。
【図9】合わせ込み手段のフローチャートである。
【図10】NMOSでの実測と合わせ込み手段を用いた
シミュレーション結果の電流−電圧特性を示す説明図で
ある。
【図11】基板電圧Vb=0vと基板電圧Vb=−3v
のときの電流比ならびにキャリア比を示す説明図であ
る。
【図12】絶縁体/半導体界面付近の移動分布を示す説
明図である。
【図13】絶縁体/半導体界面付近での垂直方向電界強
度分布を示す説明図である。
【符号の説明】
ψ 電位 n 電子密度 p 正孔密度 Ev 垂直方向電圧 μ 移動度 Jn 電子電流密度 Jp 正孔電流密度 N 不純物濃度 T 半導体装置の温度 Vb 基板電圧

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シミュレーション対象となるMOSFE
    Tに関する各種パラメータを含むシミュレーション条件
    から,前記MOSFET内部の電位,電子密度,正孔密
    度,及び移動度を数値的に算出し,前記MOSFET内
    部の電位,電子密度,正孔密度,及び移動度を用いて前
    記MOSFETの特性値を算出するシミュレーション方
    法において:前記移動度μを,前記シミュレーション条
    件のうち,前記MOSFETの不純物濃度N,温度T,
    垂直方向電界Ev,及び基板電圧Vbを用いて, μ(N,T,Ev,Vb)=μ0(N,T,Ev)+μ
    1(Vb) から算出する工程と;前記電位ψ,電子密度n,正孔密
    度pを,前記移動度μを用いて, ポアソン方程式 div(−εgradψ)=q(p−
    n+Nd−Na) 電子連続式 divJn=q(R−G) 正孔連続式 divJp=−q(R−G) 電子輸送方程式 Jn=−q*(μn*n*gradψ
    −Dn*gradn) 正孔輸送方程式 Jp=−q*(μp*p*gradψ
    +Dp*gradp) ただし,ε:媒体の誘電率,ψ:電位,Nd:ドナー密
    度,Na:アクセプタ密度,R:キャリア再結合量,
    G:キャリア生成量,μn:電子移動度,μp:正孔移
    動度,Dn:電子拡散係数,Dp:正孔拡散係数,J
    n:電子電流密度,Jp:正孔電流密度,q:素電荷,
    である。から算出する工程と;を含むことを特徴とす
    る,MOSFETのシミュレーション方法。
  2. 【請求項2】 前記μ0(N,T,Ev)は,所定の定
    数b,c1,c2,dを用いて, 1/μ0(N,T,Ev)=1/(b/Ev+c1*N
    c2/(T*Ev))+Ev/d+1/μ0(N,
    T)により与えられることを特徴とする,請求項1に記
    載のMOSFETのシミュレーション方法。
  3. 【請求項3】 前記μ1(Vb)は,所定の定数aを用
    いて, μ1(Vb)=aVb により与えられることを特徴とする,請求項1または2
    に記載のMOSFETのシミュレーション方法。
  4. 【請求項4】 前記垂直方向電界は,前記MOSFET
    の絶縁体と半導体との界面における表面電界であること
    を特徴とする,請求項1,2または3のいずれかに記載
    のMOSFETのシミュレーション方法。
  5. 【請求項5】 シミュレーション対象となるMOSFE
    Tに関する各種パラメータを含むシミュレーション条件
    から,前記MOSFET内部の電位,電子密度,正孔密
    度,及び移動度を数値的に算出し,前記MOSFET内
    部の電位,電子密度,正孔密度,及び移動度を用いて前
    記MOSFETの特性値を算出するシミュレーション装
    置において:前記移動度μを,前記シミュレーション条
    件のうち,前記MOSFETの不純物濃度N,温度T,
    垂直方向電界Ev,及び基板電圧Vbを用いて, μ(N,T,Ev,Vb)=μ0(N,T,Ev)+μ
    1(Vb) から算出する移動度算出手段と;前記電位ψ,電子密度
    n,正孔密度pを,前記移動度μを用いて, ポアソン方程式 div(−εgradψ)=q(p−
    n+Nd−Na) 電子連続式 divJn=q(R−G) 正孔連続式 divJp=−q(R−G) 電子輸送方程式 Jn=−q*(μn*n*gradψ
    −Dn*gradn) 正孔輸送方程式 Jp=−q*(μp*p*gradψ
    +Dp*gradp) ただし,ε:媒体の誘電率,ψ:電位,Nd:ドナー密
    度,Na:アクセプタ密度,R:キャリア再結合量,
    G:キャリア生成量,μn:電子移動度,μp:正孔移
    動度,Dn:電子拡散係数,Dp:正孔拡散係数,J
    n:電子電流密度,Jp:正孔電流密度,q:素電荷,
    である。から算出する電位,電子密度,正孔密度算出手
    段と;を含むことを特徴とする,MOSFETのシミュ
    レーション装置。
  6. 【請求項6】 前記μ0(N,T,Ev)は,所定の定
    数b,c1,c2,dを用いて, 1/μ0(N,T,Ev)=1/(b/Ev+c1*N
    c2/(T*Ev))+Ev/d+1/μ0(N,
    T)+aVb により与えられることを特徴とする,請求項5に記載の
    MOSFETのシミュレーション装置。
  7. 【請求項7】 前記μ1(Vb)は,所定の定数aを用
    いて, μ1(Vb)=aVB により与えられることを特徴とする,請求項5または6
    に記載のMOSFETのシミュレーション装置。
  8. 【請求項8】 前記垂直方向電界は,前記MOSFET
    の絶縁体と半導体との界面における表面電界であること
    を特徴とする,請求項5,6または7のいずれかに記載
    のMOSFETのシミュレーション装置。
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